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キャサリン・フルボディ」を以下のとおり復元します。
*CATHERINE
【きゃさりん】
|ジャンル|アクションアドベンチャー|CENTER:&amazon(B004LVO6R26)&amazon(B0040ZNV2U)|
|対応機種|プレイステーション3&br;Xbox360|~|
|メディア|【PS3】BD-ROM&br;【Xb360】DVD-ROM 各1枚|~|
|発売元|アトラス(インデックス)|~|
|開発元|アトラスペルソナチーム|~|
|発売日|2011年2月17日|~|
|定価|6,980円(税別)|~|
|プレイ人数|1人|~|
|レーティング|CERO:C(15歳以上対象)&br;ESRB:Mature(17歳以上対象((17歳未満の少年が購入する場合、親の同意が必要となる。)))&br;PEGI:18(18歳以上対象)((18歳以上のみ対象ではない。))&br;ACB:MA15+(15未満提供禁止)((restrictedであり、法律で15歳未満に販売したり、遊ばせたりすると提供した方が犯罪となる。))|~|
|判定|BGCOLOR(lightsteelblue):''賛否両論''|~|
|~|BGCOLOR(khaki):''ゲームバランスが不安定''|~|
|ポイント|凶悪なパズルパート&br;修羅場なシナリオ|~|

**概要
-基本的にアドベンチャーパート(現実世界)とパズルパート(悪夢の世界)を交互に繰り返していくゲームである。
--ペルソナチームの橋野桂が手がけた、ということで注目を浴びた。
--登場人物が概ね30代であり、全体的にアダルティな雰囲気のするゲームである。

**ストーリー
> 32歳の冴えないサラリーマン、ヴィンセント・ブルックスは、5年来の恋人、キャサリン(Katherine)との関係に頭を悩ませていた。結婚願望があることを仄めかすキャサリンに対し、今はまだ気楽な独身生活を楽しみたいヴィンセントは、彼女にこれといった答えを出すことができず途方に暮れる。~
その最中、行きつけのバー『ストレイ・シープ』で深酒をあおっていたヴィンセントは、ひょんなことから恋人と同じ名前を持つ謎の美女・キャサリン(Catherine)と出会い、彼女に誘われるまま肉体関係を持ってしまう。~
「酒の勢いとはいえ浮気をしてしまった」と焦るヴィンセントだったが、それ以来ヴィンセントは奇妙な悪夢にうなされるようになる。~
~
最近町で噂されている悪夢。~
「落ちる夢を見たとき、すぐに目を覚まさないとそのまま死ぬ」~
~
この夢を見るのは女性関係に問題を抱える若い男性だけであり、それを裏付けるかのように次々と寝たままの状態で発見される男たちの衰弱死体。~
悪夢の正体は、浮気癖のある男を恨んだ魔女の呪いだとも噂されるが…。

**システム
-アドベンチャーパート
--主人公の馴染みの酒場・ストレイシープを舞台に、他の登場人物たちと親交を深めていくパート。
---酒場での行動には時間の概念があり、時間の経過と共に会話できる顔ぶれは変わっていく。
---酒を飲むこともでき、そのお酒の豆知識を聞ける。悪夢ステージで速度が上がる効果もある。
---加えてミニゲームの「ラプンツェル」がある。内容は本編のパズルゲームを簡易にしたような物。3回死亡したらその日はプレイできない。
---トイレに行くことも可能で、ここでは人目に見せられないメールが読める。

-パズルパート
-奇妙なブロックが積み重なった悪夢の世界に落ちた主人公が、ブロックを押したり引いたりして上に登るための道を作りつつ、ゴール地点を目指すというもの。
--ブロックは主に「動かせる白い石」「動かせない黒い石」で構成されており、ブロックを前後(手前・奥)左右に押したり引いたりして動かし、階段状にすることが基本となる。
--普通にブロックの上を歩いて移動するほかに、ブロックの縁に掴まってぶら下がり移動することも可能。ぶら下がり移動中は上に別のブロックが乗っている部分にも掴まることができるため、ブロックが壁になっていて徒歩では移動できない場所にも行くことができる。
--時間の経過と共にブロックが下から崩れていくため、思考に費やせる時間には限りがある。
---また、ゴール地点となる「扉を降ろすための紐に繋がる石」はブロックが崩れて段が減るとある程度は落ちてくるようになっているが、ステージごとに決められた段数を昇らなければクリアできないようになっているため、無計画にブロックを動かして崩したりすると既定の段数を満たせずに詰んでしまうこともあるなど、「時間制限ありの詰め将棋」に近い要素を含んでいる。
--ステージにはいくつかアイテムが置いてある。リトライの回数が増える「枕」、一度に二段飛ばせる「ドリンク」、敵を一掃できる「聖書」など。
--スタートボタンを押すとポーズが掛かるが、その間は画面がぼやけるようになっておりポーズ中にパズルを解けないよう配慮してある。
---間違った時の為に「一手前に戻す」というボタンがあるのだが、ノーマル以上だと「一手前に戻す」ができない。

-羊
--ステージやセーブポイントには沢山の羊がいる。またヴィンセント自身の姿も周りからは羊に見えているようである。
--昇る為の技を教えてくれる羊もいれば、ステージ上で攻撃してくる野蛮な羊もいる。
--会話をしてみると全員何故か男性のようであるが…。

**問題点
-カメラワークが悪い
--上記のとおり立体的に進むパズルなのだが、プレイヤーの背面がよく見えないと不備がある。
--ステージによっては背面に回る必要があるので不便である。

-背面の操作性も悪い
--「左右の移動の方向がスティックを倒した方向と逆になる」ので操作しずらい。
--特に背面をぶら下がって辺を移動する「裏スパイダー(技)」の操作性が悪い。

-スキップ機能解放が厳しい
--最高ランクを取ると、そのステージをスキップできるようになる。しかし、序盤ならまだ取り易いが終盤のステージでは困難。
--その為、何度も何度も同じ面をプレイして飽きやすいという点がある。

-パズル攻略についてのテクニックが、ゲーム中一度しか見られない。
--羊たちや天の声が技を教えてくれるのだが、一度しか見えないため復習ができない。

-ギャラリー、マルチエンディングのムービーリストやBGMリストといったおまけ要素がない。
--全EDクリア後にもう一度通してEDを観ようと思うと、もう一度プレイしなければいけない。
--こういったムービーゲーには必須とも言えるおまけ要素が無いのは問題である。

**賛否両論
-パズルアクション
--アクションとパズル的思考能力が純粋に試されるゲームであり、出来た時の爽快感は格別である。また独特のゲームシステムは中毒性がある。
--ただし難易度が理不尽なほど高い。
---ただでさえ、限られた時間の中でステージ構成を立体的に把握して登っていかなければならない上、トラップブロックの配置や敵ボスの攻撃といった運要素も絡む(終盤は特に運要素が強い)。
---あまりの無茶な難易度からか、リトライ制限緩和、三段飛ばしなどを可能にした難易度易化パッチが配信されるほど。だがリトライを多くしても、問題のパズル部分が簡単になる訳で無いという不満が残る。
---公式ブログでも「難易度が高すぎる」という意見が多かったことに触れており、「悪夢のスリルやクリアの達成感を味わえるようという意図の調整だったが、スタッフ全員がゲームに慣れすぎてしまっていたのかもしれない」とコメントしている。
---また歩いた歩数やクリア時間、ステージ中に設置されたコインを取得した数によって評価が変化し、トロフィーをコンプリートするためには最高難易度の全てのステージで最高評価でのクリアが必須となるため、コインを回収しつつもなるべく短い時間と距離で登れるルートを素早く判断する必要がある。
---後述の事情から本作をパズルゲームと思わずに購入してしまったプレイヤーも一定数存在したため、この理不尽ともいえる高難易度には「話を進める合間の箸休め的ミニゲームならまだしも、進行が滞る…どころか詰む可能性もある凶悪なパズルパートを入れる意味はあったのか」という批判も出た。

**評価点
-ストーリー
--恋人と浮気相手の“二人のキャサリン”とヴィンセントの三角関係が巻き起こす修羅場は目が離せなくなること必見。''こういう男女の修羅場が好きという人には満足できる出来となっている。''
--三石琴乃氏と沢城みゆき氏実力派声優陣達の演技は高評価。
--またシナリオには細かな伏線が張られており、周回プレイしたら理解出来る様になっている物もある。
---バーの看板娘「エリカ」や「ジョニー」などキャラの秘密が何気ない会話に伏線が張られてある。
---加えて行動やメールの返事でメーターが作動しEDが分岐する。種類はも6つあり、マルチエンディングタイプである。

-キャラクター
--バーテンダーに日々出没する客達はそれぞれ悩みや性格など細かく設定されており、個性的な客達の話を聞ける。
---彼らの悩みを聞くことで、終盤では彼らを悪夢から救う事が出来る。

-お酒の豆知識
--バーで酒を飲むことでそのお酒の豆知識を聞ける。
--古今東西のユニークなお酒のエピソードはゲームのアダルティな雰囲気によく合っている。

-グラフィック
--グラフィックは全体に評判が良いが、中でも評判が良いのは顔である。
--他ゲームのポリゴンだと顔のアップには微妙な出来の物があるが、今作のポリゴンはアニメ絵の良さを上手く取り入れているのか、表情が自然で豊かである。

-BGMはクラシック音楽をアレンジしたもので、緊迫感のあるゲーム内容とマッチしておりこちらも評価は高い。

-難易度易化の一環として、公式サイトで(難易度EASY限定ではあるが)第7ステージまでの攻略ヒントが動画で公開されたこと。
--文章や画像での攻略よりも分かりやすく、「(「S字を描くように登るのがコツ」と紹介した後に)ちなみに、どっちかといえば、Mです」「(アイテムを使い惜しまないことを推奨しつつ)貧乏性だと合コンでモテないらしいですよ」といった「SHOW君(後述)」によるユーモアのある解説も楽しめる。~
また、一応EASY限定の攻略とはなっているが、紹介されたテクニックの中には高難易度の攻略に転用できるものもある。

-ゲーム内ゲームである「ラプンツェル(本編のパズルと同システムで運要素を抑えたもの)」に没頭するプレイヤーが出るなど、システム自体は(初心者に厳しすぎた難易度と運要素さえ除けば)不評というわけでもない。
--海外でもそれなりに好評を得ている。

**総評
シンプルな操作でありながら立体的に構成されたステージの数々は奥が深く、パズルとしての魅力は十分。またアダルティなシナリオと雰囲気はオリジナルティに溢れている。~
だが、発売直前までパズルルートの存在が伏せられていたことやあまりにも高すぎる難易度から、アドベンチャーゲームだと思って購入しパズルルートで挫折してしまったプレイヤーを中心に批判が噴出することとなってしまった。

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//このwikiでは企業問題は余談程度でしか扱いません。
**余談
-本作のゲーム内容がパズルであることは発売直前まで意図的に伏せられていた。
--さらに、「あの『ペルソナ』スタッフが作った」と誇張されて宣伝されたため、余計にプレイ前にギャップを感じた人がいた。物語の真相には確かにペルソナシリーズとの共通点が見られるのだが、シナリオ的に唐突であるため逆にペルソナ(女神転生)経験者にはその部分が好評を得られなかった側面がある。
--ゲームの世界観、対象年齢からして本作がパズル要素中心であるとはまず想像しがたいため、これには困惑の声が多かった。
---特に本作のような面クリア型のパズルは相当人を選ぶ要素であり、苦手・興味のない層も少なくはないため好みは分かれる。
--情報を伏せたことには、そういったジャンルからの敬遠を避けようという意図があったという見方が強い。
---とは言え、やり方としては非常にアンフェアであり、この点については現在でも中心的な批判点となっている。

-何故かCMのナレーションは「モヤモヤさまぁ~ず」でおなじみのソフト音源「SHOW君」の素敵すぎる棒読み。意図が見えない。

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