魔法インプレッション

魔法の紹介など。
魔法の有効性は種族・スキル・装備などによって変化する事は心に留めておこう。


直接攻撃(単体攻撃/ボルト/ボール系)


初級編


魔法の矢

妖術 レベル1

魔術師や妖術師などが最初の呪文として覚えている必中の攻撃魔法、威力は低く抑えられている。
必中であるために特に回避の優れた大コウモリや蛇に対して有効である。
又、この呪文のダメージは無属性であるため、中盤辺りで手持ちの属性魔法が効かないモンスターに遭遇した場合は、
唯一の対抗手段である局面も多い。

軽戦士系クラスの魔法の練習にも便利だし、逃げる相手の追い討ちにも使えるし、
飛び道具を持たない場合に遠距離の相手に当て、有利な地形に『釣り出す』用途にも便利。
中盤以降の敵に対してはダメージこそほとんど期待できないものの、詠唱難易度や消費の低さ故に応用範囲は広いと言える。

下級魔術の魔法書(123)、妖術の魔法書(12)に収録。


氷結

氷の魔術 レベル1

隣接した相手を凍らせて攻撃する、氷の精霊使いの基本攻撃魔法。
氷の魔術スキルのみで使用できる。
他の多くの攻撃魔法と比較すると、射程距離は隣接のみで全くお話にならず、攻撃力それ自体もそこまで特筆するような物ではない。
…が、「魔法の矢」「毒針」「砂の突風」など強烈な魔法が勢揃いの1レベル基本攻撃魔法の中でも、ある種抜群に凶悪な魔法である。
この魔法は『必中かつAC無視』であり、更に非常に低い詠唱難度のため、
相手が冷気耐性を持たなければ確実に損害を与える事ができ、通常ならダメージを与えにくい敵に対する強力な武器になる。
そしてこの魔法は相手を『凍らせる』ため、ほんの一瞬だが相手の行動を遅らせるのである。
当然こちらがスピードで勝る状況であればその威力は倍増し、
元から動きの遅い相手などは凍死するまで何も出来なくなるケースすら存在する。
更に爬虫類や両生類に対して使った場合は、一定確率で減速効果を発生させる。
こうして減速した相手にも行動遅延効果が発生するため、『ずっと俺のターン!!』状態になってしまうのである。
(加速してから使うと灰色蛇が相手でさえ大抵そうなる)
結果的に、ある程度熟達すれば殺人蜂やオークの戦士などに対する確実な攻撃になるばかりでなく、
『獣の棲み処』と『蛇穴』の強敵の多くまでもをこの魔法一本で倒せてしまうのである。
ついでに、深い水や溶岩に隠れている相手にも打撃を与える事ができる。
レベル1魔法としてはあまりにも強力に感じるのは筆者だけであろうか?

隣接が前提である事、冷気エゴの打撃と比較すれば威力が低く設定されている事、1体当たりの戦闘時間の長さ、
アンデッドには効果がない、魔法書が1冊だけなど短所も存在する。
他の遠距離攻撃で体力を削り、隣接されたらこの魔法で攻撃を防ぐなど場を選んで使いたい。

冷気の魔法書に収録。


毒針

妖術/毒の魔術 レベル1

序盤戦に非常に有効な攻撃呪文で、コスト面にも優れる。
当てた際にダメージを与えるのみならずモンスターを毒に冒すので、
毒針を数発食らわせてから逃げに徹する事でオーガのようなパワー型のモンスターを簡単に倒す事ができる。
命中率は比較的高いが、序盤はキャラクターのスキルの低さもあり確実に命中する「魔法の矢」に比較すると信頼性では劣る。
毒魔法の宿命で、アンデッドやデーモンには効かない。
又、有毒なモンスターの一部は毒への耐性を持っている。



砂の突風

変異術/地の魔術 レベル1

妖術の代わりに変異術を用いる変則的な攻撃魔法で、変異術を用いた唯一のボルト攻撃呪文である。
通常の性能では「炎の舌先」とほぼ互角であるが、説明にあるようにこの呪文の真価は手に「小石」を持った時に発揮される。
威力・命中率・射程どれも通常より上昇し、特に破壊力はレベル2~3のどの攻撃呪文よりも高く、
(熟達すればヒドラさえほんの数発で瀕死に追い込むほどである)
しかも無属性という、射程の短さを除けばレベル1の魔法とは思えないほど高い性能を持つ。
ただし魔法の性質上、防御力の低い相手には絶大なダメージを与えられるものの、
堅い外殻や頑丈な装甲などで防御を固めている相手に対してはさほどの威力は期待できない。
又、「小石」は消耗品であり、乱用すればすぐに底を尽きてしまう。
「小石」を拾える確率は低くないとはいえ、常用する場合には気を使う必要がある。
もちろん「小石」の持ち替えにはターン消費を要し、装備中には杖が持てない事も留意すべきだ。
「小石」が有ろうと無かろうと射程の短さが最大のネックであり、追撃には全く向かない。
遠目から当てようとするのは無駄が多いので、素直に接近して使うべきだ。
その性質、記載呪文書から地の精霊使い以外では使い道が無い事が多い。
逆に言えば地の精霊使いでは「石錐の矢」の信頼性が低いせいで、この呪文に大いに頼る事になるだろう。

ゲームとは言え小石を拾って喜んだり、小石を探し回ったりするのは冷静になって考えてみるとどうかしてるとしか思えない為、
変な気分にさせてくれる魔法でもある。



電撃

妖術/風の魔術 レベル1

風の精霊使いの基本攻撃魔法。
「稲妻の矢」のローコスト版といった感じで、だいたい似たような感覚で使う事ができる。
6レベルの「稲妻の矢」に比較して、(当然ながら)威力は大きく見劣りするが、
他領域の1レベル魔法に比べて威力面でそれほど大きな差は無く、そして反射による複数回ヒットが簡単に狙え、
「稲妻の矢」では懸念材料となりがちなコストの高さや、騒音の発生などといった弱点も無く、
しかも序盤では電撃耐性を持つ敵が皆無である事などを踏まえると、非常に便利な攻撃魔法の一つと言える。
とは言え広い場所での戦闘には適さない、スピードの速い相手が苦手など欠点も少なくないので、
他の魔法も積極的に使いこなす必要はあるだろう。
ただし風の魔術の領域には「俊足」を始めとした補助魔法があるため、
この魔法だけで戦うのは無理な状況でも地形を利用した戦術が立てやすく、その分有利に戦う事ができる。

大気の魔法書に収録。


炎の舌先

妖術/炎の魔術 レベル1

炎の精霊使いの基本攻撃魔法。
…攻撃面に優れるはずの火炎領域にしては皮肉というべきか、1レベルの攻撃魔法の中で唯一『見どころの無い』魔法である。
特に射程の短さは致命的で、確実に当てるには敵に隣接する必要がある。
とはいえ1レベル攻撃魔法としては威力は高めなので、
消費の小ささや耐性を持った敵の少なさを考慮すれば、中盤まではそれ相応の戦力にはなるだろう。

炎の魔法書に収録。


苦痛

死霊術 レベル1

自らの体力を触媒とし相手に絶大な苦痛をもたらす、死霊術の基本攻撃魔法。
抵抗される可能性があるものの回避される事が無く、射程・ダメージとも1レベルの魔法としては非常に優秀。
死霊術には他に手頃な攻撃魔法が無いため中盤あたりまでお世話になる可能性が高い。
ただ、中盤以降の魔法抵抗が高い相手にはほぼダメージが入らず、デーモン・アンデット・無生物には全く無力であるので注意が必要。

死霊術の魔法書に収録。


中級編


火炎の投射

妖術/炎の魔術 レベル2

「炎の舌先」から射程制限の無くなった感じの単体攻撃魔法。威力、命中率、射程ともこれといった特徴はない。
「魔法の矢」に比べると威力は格段に高く、それなりに信頼できる攻撃魔法ではあるが、序盤は「炎の舌先」と比べてしまうと射程以外での優位性はあまり無く、
積極的な活用は、呪文詠唱スキルがある程度上がって栄養消費が無くなる頃になるだろう。
中盤以降はもっと強力かつ効率にも優れた魔法を習得できるはずなので、利用する局面は限られてくるだろう。

下級魔術の魔法書(1)、炎の魔法書、妖術の魔法書(1)に収録。


冷気の投射

妖術/氷の魔術 レベル2

上と同じく単体攻撃のボルト魔法なのだが、氷の魔術が主体の魔法使いの場合、妖術を積極的には活用しない場合も多く、
また効かない相手も少なくないため、立場としては火炎の投射以上に微妙なところである。
(ある程度殴り合いができる組み合わせの場合、「氷の矢」などを使える段階まで「氷結」だけで何とかなってしまうことも多い。)
中盤あたりまでに覚えておけば、消費の少ない遠距離戦の手段として活用する機会も少なくないが、主力として使う場面は序盤あたりまでに限られる。

冷気の魔法書、下級魔術の魔法書(2)、妖術の魔法書(2)に収録。


氷の矢

妖術/氷の魔術 レベル4

冷気と氷の鋭さによる物理を併せ持つ単体攻撃呪文。
なので冷気が効かない敵やアンデッド相手にもそれなりに通用する。
注意点としては「凍結の矢」と間違えて友好的なアンデッドに当ててしまって敵対する場合があると言う事、気を付けよう。
希薄な霧にもある程度は効くので、氷術師なら覚えておいても損はない。

冷気の魔法書に収録。


イスケンデルンの爆破の秘術

妖術 レベル4

煙を上げながら飛び、敵に当たると炸裂する強力なエネルギー弾で攻撃する単体攻撃呪文。
ヴェフメットの「殲滅の魔法書」に記された攻撃呪文で、「魔法の矢」を強化したような特性を持つ。
コスト比のダメージはやや小さめであり常用にはさほど適さないものの、無属性であるため効かない相手が存在せず、
また敵の使ってくる「エネルギーの爆裂球」とは違い、命中率がきわめて高く
(妖術レベルがあまり高くない段階で、宙を舞う武器などの回避力が極端に高い相手に使うとたまに外れる程度)
多くの局面で信頼できる攻撃魔法と言える。
妖術スキルのみで使用できるため、攻撃魔法の使い手であればどのような系統のメイジにも扱う事ができる。
非常に汎用性に優れる魔法ではあるが、ヴェフメット信者以外では魔法書の早期入手が難しい。

殲滅の魔法書に収録。


焼夷の炎

妖術/炎の魔術 レベル4

命中した場合、相手を炎上させる
炎上はターンが過ぎれば過ぎるほど消える可能性が高くなる
発射時、弾道に沿って煙が巻き上がる
序盤から中盤にかけて高い効果を発揮する魔法であり、命中すると継続型の焼夷ダメージを与える事ができる。
一発あたりの攻撃力は高いとは言えないが、撃ち込んでは逃げるという戦法に適している。
またたきカエルのようなショートテレポートする相手や、電気ウナギのような隠れる相手には絶大な効果を発揮するだろう。

炎の魔法書に収録。


旋風の一撃

風の魔術 レベル4

敵のいるマスに竜巻を起こして攻撃する。要するに単体攻撃魔法。
それだけみれば何の事はないが、

風の魔術スキルのみで行使できる。
射線を通す必要がなく、狙った場所に竜巻を起こすため、確実にヒットする。
こちらに気付いてない相手は、この魔法をくらってもそれだけでは気付かない。
…など、意外に特徴的な要素が多い。
又、属性を持たないため効かない敵というものは居ないのだが、威力のばらつきが激しく、
特にACの高い相手にはダメージが通らない事が割とよくある上に、元からさほど強力でもないため、
必中である事を考慮しても、メインの攻撃魔法として使うには「イスケンデルンの爆破の秘術」よりも更に向いていない。
載ってる魔法書が一つしかないので、レベルの割に習得が難しいのも難点。

蒼穹の魔法書に収録。


空電放射

妖術/風の魔術 レベル4

魔法の放電現象を発生させ、隣接した敵を感電させる術である。
必中で隣接していれば同時に複数の相手を攻撃でき、(ランダム性は強いもの)そこから更に連鎖した電撃によって他の相手にも損害を与えるため、 効果自体は決して小さいものではない。
しかし、複数の敵が隣接した状態でしか真価を発揮できず、連鎖した電撃が自分に返ってくる事も少なくなく、放電する相手を指定できず、その上電撃耐性のある敵のほか飛行している敵にも通電しないため、(ただし自分自身は除く)
効果的に使うのは非常に難しい。
威力の方も不安定な上にあまり優れたものでもなく、隣接した状態でしか使えず、さりとて特殊な効果にも乏しいため、純粋な魔術師にとっての利用価値はあまり無いだろう。

概して、非常にユニークながら使い勝手はあまり良くない魔法であると言える。

風の精霊使いでヴェフメット信仰の序盤に殺害数を稼ぐためにオーク坑に赴く場合にはピンポイントで有用である。
悪臭雲で混乱状態を演出し、その上でこの魔法を使うと意外な位置にまで連鎖し、
電撃よりは威力もあるので、効率良くオークたちを排除できるだろう。
もちろん、隣接しているのがいいからといって囲まれた状態で使うと危険なのは言うまでもない。
いずれにしても上位ボルトを手に入れたらお役御免である。

妖術の魔法書(2)、天災の魔法書大気の魔法書に収録。


骨片の散弾

死霊術 レベル3

コスト・射程・命中精度どれをとっても良好で、重い骨を持てば上位ボルトにも匹敵する威力を持ち、
しかも無属性で敵を貫通するという、スペックだけを見れば非常に優秀な魔法。
その実、手に骨を持たなければ使えずしかもその骨は1回使い切りという特性のため非常に使い勝手の悪い魔法。
…と言うかほぼネタに近い性能だが、デーモン・無生物に対しては死霊術に他に有効な魔法が無いため使う場面も皆無とはいえない。
せめて「死霊術の魔法書」に載っててくれれば…

死の魔法書に収録。


ヴァンパイアの吸血

死霊術 レベル3

隣接した生命体からHPを奪い取り、そのうちのいくらかを自分のHPに変換する魔法である。
接近戦でしか使えず威力の方も中盤級といった程度ながら、
攻撃と回復を同時に行え、しかも詠唱に成功さえすれば確実に効果を発揮するため非常に強力である。
ただし自分の最大HPを超えて吸収する事はできないという点には気を付けたい。
(つまり自分が無傷の場合にはこの魔法は何の効果もない)
軽戦士向け?

術師は遠距離から苦痛でちくちくと(自分のHPと相手のHP)を削り、隣接したときに
とどめと体力回復を兼ねて使うという戦い方をするのが一般的だと思われる。
同様の戦法は風術師の電撃と空電放射でも可能だが、こちらは体力が回復するのでより安全である。

それから、この魔法をアンデッドモンスター等に対しては決して使わないように注意しよう。

死霊術の魔法書に収録。


アンデッドの解呪

死霊術 レベル4

アンデッドモンスター一体に大ダメージを与える、有名なディスペルアンデッド。
生命体以外に対するまともな攻撃手段に乏しい死霊術を使う者にとっては、必殺の切り札とも言える魔法である。
死霊術スキル単体で使え詠唱難易度がさほど高くなく、必中で上位ボルト魔法と互角かそれ以上の破壊力を持つ強力な魔法なので、
死霊術メインであれば是非とも覚えておきたい所である。
他の属性攻撃に耐性を持つアンデッドに対してはとりわけ有効だ。
しかしながら貫通しないため、例えば骸骨戦士の集団やアンデッドの巣窟の掃討にはやや効率が悪く、
又、デーモンや無生物などにも対処できず応用範囲は決して広くないという点にも留意しておくべきであろう。
とくに骸骨ドラゴンや太古のリッチといった強敵に対しては
コスト面を含め極めて有効な攻撃手段であるため、それらのためだけにでも習得する価値がある魔法といえる。

なお、以前のバージョンでの訳語は「アンデッドの駆逐」

死霊術の魔法書に収録。


上級編


石錐の矢/鉄塊の矢/レフディブの水晶の槍

  • 石錐の矢:妖術/地の魔術 レベル3
  • 鉄塊の矢:妖術/地の魔術 レベル6
  • レフディブの水晶の槍:妖術/地の魔術 レベル8
全体的に命中率が低く、どれも単体攻撃呪文である。
ただしこれら地の妖術は無属性なので、「鉄塊の矢」を安定して使用できる頃には対処不能な敵はいなくなる。

「石錘の矢」は3レベル呪文であるため、序盤で扱うには命中率・MP・栄養消耗に難がある。
実戦で役に立てるには妖術スキルを伸ばしつつある程度のレベルまで上げる必要があるだろう。
威力は火炎/冷気の投射よりは気休め程度に強いくらいで、命中率に至ってはそれよりも低いという使いにくい魔法なので、
妖術師の場合、「魔法の矢」「火炎(冷気)の投射」と覚えてレベルが6くらいになってから覚えても遅くは無い。

「鉄塊の矢」はレンジがやや短いが、威力は凄まじい。
しかし元々の命中率にはやはり問題があるので、追い詰められた場合にはこの呪文に頼るのは危険かもしれない。
又、射程の短さ故に『視界に入った相手をすぐさま潰す』といった使い方には向いていない。
MPや栄養の消費が激しい事にも注意を要する。

「レフディブの水晶の槍」はこのゲーム最強の攻撃魔法と言っても差し支えない。
「妖術の杖」でブーストをかける事でほとんどの敵を一撃で倒し得る。
但しMPと栄養の消費の激しさもトップクラスで、詠唱の難易度も高い。

石錘の矢:妖術の魔法書(1)、地占術の魔法書に収録
鉄塊の矢:大地の魔法書力の魔法書に収録
レフディブの水晶の槍:殲滅の魔法書に収録


上位ボルト系魔法

  • 凍結の矢:氷の魔術/妖術 レベル5
  • 猛火の矢:炎の魔術/妖術 レベル5
  • 毒液の矢:毒の魔術/妖術 レベル5
  • 溶岩の矢:炎の魔術/地の魔術/妖術 レベル5
  • 衰弱の矢:死霊術/妖術 レベル6
  • 稲妻の矢:風の魔術/妖術 レベル6
各属性の上位ボルト呪文であり、いずれも強力である。
軌道上のモンスターを貫通してダメージを与える事ができる。

凍結の矢:妖術の魔法書(2)、氷結の魔法書
猛火の矢:炎の魔法書
毒液の矢:初級毒殺者の手引書力の魔法書
溶岩の矢:妖術の魔法書(1)、猛火の魔法書
稲妻の矢:天災の魔法書蒼穹の魔法書
衰弱の矢:死の魔法書

に、それぞれ収録。
詳細な使い勝手などは以下の通り。


凍結の矢

冷気属性の上位ボルト魔法。
威力的には非常に強力で、特に冷気に弱いドラゴンなどには劇的な威力を見せる。
当然ながら冷気への耐性を持つ相手には何の効果も無いため、この魔法のみに頼るのは危険である。
が、これを利用し『「死霊の蘇生」などによるアンデッドの軍勢を率いてその後ろから攻撃する』という手段も状況次第では利用できる。


猛火の矢

火炎属性の上位ボルト魔法。
これも「凍結の矢」と互角の威力を持ち、十分に熟達した上で妖術の杖などによる補助があれば、
アイスドラゴンを一撃で倒す事も難しくはないだろう。
火炎の耐性を持つ相手には効かないので注意は必要だが、凍結の矢よりも汎用性は高い。


毒液の矢

毒の上位ボルト魔法。
命中精度・威力ともに「猛火の矢」「凍結の矢」よりはわずかに落ちるが、毒の追加効果があるしそれでなくても十分に強力である。
問題点はやはり中盤以降効かない相手が多くなってくる事。
「凍結の矢」の項目にあるのと同様の戦術も取れるが、状況は更に限定されるかもしれない。


溶岩の矢

この魔法は火炎の上位に当たる溶岩属性のボルト魔法であり、
普通なら火炎の効かない相手に対してもある程度のダメージを与える事が可能である。
しかしながら、炎と地のスキルを要求するのでスキルによるボーナスがばらけてしまうという弱点がある。
耐性を持つ相手には更に半減、結果的に威力には期待できない事の方が多いだろう。

又、射程距離が極端に短く、基本ダメージ自体も「猛火の矢」には及ばない。
『地の魔術で使える貫通ボルト魔法』と考えればそれなりの強力さであり、
また貫通力も高いため、接近戦を厭わない術者であれば悪くない選択ではあるが、そうでなければ実戦向きではないかもしれない。


衰弱の矢

この魔法は威力もさる事ながら、命中すると敵をいくらか弱体化させる事が出来る。(MAXHP減少など)
アンデッド・デーモンにはまったくの無力だが、それ以外なら耐性を持つ相手がほとんど存在せず、生命体に対しては無類の強さを誇る。
つまり『最短で脱出するだけならば、ほとんどの敵に有効』と言う事になり非常に強力である。
獲得できる経験値も減少してしまうのが泣き所だが、そこまで気にする事はない…と思う?


稲妻の矢

他の貫通ボルト魔法は『貫通する』と言っても、敵に当たるごとに貫通力が鈍っていき、
普通、同時に攻撃できるのはせいぜい3体程度なのだが、
この魔法は命中しても射程に影響せず、本来の射程に収まる相手全員に攻撃できるという優れた特性を持つ。
又、壁にぶつかると反射するので、跳弾が自分に命中しないように距離や角度などを考える必要がある。
これを利用して更に大きなダメージを与える事も可能だ。

しかしながら、威力自体は他の魔法に比べてかなり弱めに設定されており、また命中精度も基本的にあまり良くない。
強力ではあるが安定性に欠け、使いにくい部分が目立つと言えるだろう。


苦悶

死霊術 レベル5

敵一体のHPを半分にする魔法。
HPを半分と言えばそう、苦痛の紋章だ。
この呪文は苦痛の紋章の下位互換とも言うべきもので、
敵一体にしか使えない、魔法防御で抵抗される、射線の一番手前の敵に当たる、といった違いがある。
ここで重要なのは敵一体にしか使えない、つまり使用しても自分には効果が及ばないといこと(自分をターゲットにしても無効)。

調子に乗って連発すると抵抗されてアウトだが、気をつけて使えば非常に強力な魔法である。

死の魔法書に収録。


毒素の矢(旧毒気の矢)

妖術/毒の魔術 レベル6

究極的に不浄で有害な毒素を矢の形にして射ち出す強力なボルト魔法。
大きなダメージに加えて毒の追加効果がある他、
(魔法の解説文とは違って)毒が効かないはずのアンデッドやゴーレムなどに対してさえある程度はダメージが通ってしまう、
という恐るべき魔法である。
しかしながら威力自体は「毒液の矢」よりも多少強い程度だし、命中精度も低く、それに何より貫通しないため少々使いづらい。
更に同じ魔法書に、威力では劣るものの汎用性に優れる「イスケンデルンの爆破の秘術」が載っているので、
使われる機会はあまり多くないと思われる。

と言うがどうだろう?少なくとも命中精度はさほど低くない。
poewr値の分母が小さいため実力が高いほど精度が高まる。
power値にも拠るが「猛火の矢」「鉄塊の矢」よりは信頼が置ける魔法である、
「レフディブの水晶の槍」と同等程度の精度となるだろう。
威力の方も、耐性の無い敵は一撃で葬るか、毒による削り効果ないしは何らかの追撃で倒しうる。
上位オーク・闇エルフ・眼球の類程度ならば即死圏内、ストームドラゴン辺りは一撃では厳しい。
耐性のある敵には苦労するが、無属性のダメージ(修正によりしっかり50%のダメージが通るようになった)
にも毒化効果があるという驚くべき特徴を持ち、本来毒が効かない敵をも毒化する事が可能である。
付け加えるが、だからと言って水晶槍より使えると言う訳ではない。
じゃあ存在価値って何だろう…
この呪文の真髄は、
『毒耐性のないものを1発で確実に、毒耐性のあるものでも2発当てれば確実に、最も重い4段階目の毒状態にできる事』にある。
毒からの状態治癒は実は敵のHDに依存しないため、あらゆる敵に同じくらいのダメージを期待できる。
10ターン連れ回した時の期待ダメージは25点、完治まで時間を置くならばその期待ダメージは44点。
完治までの期待ターン数は32ターンもあるのが問題であるが、
追加の毒ダメージも含めると、この魔法は毒耐性のない敵に水晶槍以上の合計ダメージを与えられる魔法なのである。
又、毒耐性を持つ敵であっても毒ダメージは軽減できないため、やはり上記のダメージを期待できる。

以上のように、敵の毒化並びに毒ダメージにはスペルパワーも敵のHDもまったく依存しないため、
この魔法は純妖術師よりも、魔法自体の威力にはあまり期待できずMPも少なめなデュアルクラスの補助火力としての方が使い道が多い。
有利な地形におびき寄せる時に1発当ててから引きずっていったり、殴り合いの前に1発あてて毒ダメージで削りつつ殴る、等である。

とはいえ、以下のように欠点も非常に多い。
致命的な遠距離攻撃を持っていて即刻殺したい敵に対しては劣化水晶槍であるし、
後半の敵で毒耐性がなく遠距離攻撃のない敵などまずいない。
デュアルクラスで使うにも、Lv6魔法と比較的高度な魔法である事がその妨げとなる。
敵の毒からの治癒は乱数に依存するので追加の毒ダメージが不安定すぎる。
引きずってダメージをより与えるのなら、通路で猛毒の雲の上を歩かせる事でも可能。
更にアンデッドやデーモンはこの魔法を持ってしても毒化しないため、あまりにも無力である

やはり毒魔法と言うべきか、あまりにも強い癖のため使い勝手はあまりよくない魔法である。

水晶槍と比較すると不満の残る魔法だが、氷の矢、イスケンデルンの爆破の秘術あたりと
比較するなら上位互換と言って差し支えない魔法である。レベルや有効性の高い敵から
考えると、衰弱の矢と比較して上位に位置する魔法と考えることもできるだろう。
毒魔術師はもとより、それ以外の術師でもヴェフメット信仰であるならわりと早期に
実践投入が可能であり、またその時期なら水晶槍よりも燃費がいいぶん使いやすい魔法と言える。
さらに四元素魔法の成長阻害とかかわりを持たないため、風魔法を重視する術師であれば
メインの攻撃手段として考えるのも悪くはない。
ただし、さすがにゾット三強や上位悪魔で毒耐性を持っている敵にはコスト的に見合わないので
代替の攻撃手段を用意する必要がある。
要するに、一部の強敵で楽ができるか否かということである。冒険中の戦いの大半を占める
生物系の敵相手には無理やりの毒化も含めて相当に有用な魔法だと言えるだろう。



上級編(ボール他)


リーの瞬間解体術

変異術/地の魔術 レベル5

詠唱すると指定した岩の周囲1マスに衝撃波が起こる。
さらにスペルパワーが十分だと一定確率(10回に1回程度)で対象となった岩が消失し、衝撃波の範囲が1マス分広がる。
地形に依存するため実戦で使うのは上級者向けだと思う。
なお『岩の周囲に衝撃波が起こる』ので、1マス壁を指定した場合反対側にも衝撃波が起こる。
なので一応壁越しの攻撃が可能ではある。壁砕けたらピンチだけど…。
また、全呪文中でも珍しい発生型(非射撃型)の攻撃である点にも注目したい。
一部の雲系呪文および旋風の一撃も非射撃型だが、これらはそれぞれ即効性に乏しく耐性の影響を受けやすい、威力が低くACの影響が大きいという欠点がある。
その点、この呪文は無属性かつそこそこの威力を持ち使いやすい。召喚や死霊術とあわせて使ってみるのも面白いだろう。
なお、「掘削」では破壊できない石の壁も壊せるので「掘削」の代替手段にならない事もない。ただし1マスずつ・低確率でしか掘れないため手間がかかる。
その為、この呪文でオレンジ、銀などの厄介な像を破壊しようとするのはかなり無謀である。素直に分解ワンドを使おう。
壁の破壊には一定以上のスペルパワーが必要となるため、低INTデュアルでの壁破壊目的なら「大地の杖」を持って根気よく挑む必要があるだろう。

実は床を指定することもできる。その場合、衝撃波は発生せず、その床の上にいる敵一体だけにダメージを与える。
味方の後ろから撃つ場合はこちらの方が良いかもしれない。



ファイアボール

妖術/炎の魔術 レベル6

炎属性のエリア型必中魔法。
大抵のRPGで攻撃魔法の定番とも言える魔法だが、
このゲームでは騒音を発生させる上に威力面でも「猛火の矢」に劣り、使い勝手は今一歩である。
しかし狙った場所で確実に炸裂するため回避力の高いモンスターに対して有効、状況に応じて使い分けていきたい。
もちろん敵に使われた場合も確実に炸裂し、巻物焼却にとっても有効に働く…
なお、着弾点に巻物がある場合燃えてなくなるので、重要な巻物を守る際は足元に置かないように。

「ファイアボール」及び「遅延式ファイアボール」は特殊な関係にあり、
どちらか片方を覚えていれば、もう片方を覚えた際に重複した呪文レベル(Lv6分)を消費しない。

妖術の魔法書(1)、魔術の魔法書天災の魔法書炎の魔法書に収録。


遅延式ファイアボール

妖術/炎の魔術 レベル7

詠唱に成功すると、「ファイアボール」を一発『装填』する魔法、[a]キーの能力発動でそれを好きな時に発射できる。
装填できる数は一発だけで、複数回詠唱しても効果は無い。
詠唱に成功さえすれば、発動に失敗する事は絶対に無い。
「妖術の杖」と「大賢者のローブ」や「魔術の指輪」を装備して詠唱を無理やり成功させ、
その後「プレートメイル」に着替えて「トリプルソード」を振り回していてもごく当たり前に発動が可能である。
(ただし威力の計算には詠唱時ではなく、発動した際のスペルパワーが使われる)
しかもこの発動には「即時」と書かれている通り、ターン消費が伴わない。
このため高い信頼性とも相俟って応用範囲が非常に広く、特に危険な相手への牽制やとどめの一撃として有効である。

ただ、使えるのは結局一発だけだし、そもそも「ファイアボール」自体の威力がさほど高くないため、
普通にレベル7の攻撃魔法として考えた場合非常に効率が悪いのが欠点、利用方法はうまく考えよう。

「ファイアボール」及び「遅延式ファイアボール」は特殊な関係にあり、
どちらか片方を覚えていれば、もう片方を覚えた際に重複した呪文レベル(Lv6分)を消費しない。

猛火の魔法書に収録。


電撃の爆裂球

風の魔術/妖術 レベル7

敵に命中すると炸裂する雷属性の球を放つ。
「ファイアボール」よりも爆破範囲が広いのでより、巻き込まれないようにより注意を払う事。
「ファイアボール」と違って『射程限界に到達するか敵に当たるかしないと炸裂しない』点にも注意が必要である。
又、壁によって反射もするので撃ち出す方向にも注意。

ダメージのばらつきが非常に大きいため一発の威力としてはやや問題があるが、射程距離が長く、
乱数が大きく出た時の破壊力もかなり大きく、また電撃属性の攻撃魔法の中では命中精度が際立って高い点も見逃せない。
「ファイアボール」と違って保全を気にする必要が無いため、自分を中心に使用して周囲を吹き飛ばす事も気軽にできる。
絶縁防具が無くても「大気の杖」があればそちらを使えば良い、「飛来物の阻止」も安定して良い事ずくめである。
ただし、絶縁があっても多少のダメージを被る事だけは忘れてはならない。



範囲攻撃


蒸散

変異術/炎の魔術 レベル2

『持っている薬の瓶に操作を加えてからおもむろに投げつける』という動作がワンセットになった面白い魔法。
このため、ほぼ自動的に投擲スキルも鍛えられる事になるので、
『余計なスキルは一切取りたくない』と言ううるさ型の人は留意しておくべきかもしれない。
なお「棒きれの蛇」等とは違いポーションを手に持っておく必要はない。

魔法の行使にはあらかじめ薬を用意しておく必要があり、その点ではやや手間のかかる魔法ではあるが、
使う薬によっては魔法のレベルに比べて非常に強力な効果を発揮するため、用意さえあれば中盤までの切り札として使える。
投げた薬は何らかの効果を持った雲に変化する訳だが、
効果は薬によって違いがあるので応用範囲はその分広いと言えるだろう。
同じ変異術系である「毒物の抽出」をセットで覚えておくと、投げるべき薬の確保が容易になり、常用しても差し支えなくなる。

ダンジョン内でミイラを見つけたなら、倒さずに放置しておくのがよい。
余った「治療の薬」などを20本ばかり持って、装備品を全て地面に置いて倒すのだ。
そうする事で大量の「腐敗の薬」が確保でき、この魔法は凶悪無比の攻撃力を得る事ができる。
「腐敗の薬」の蒸散効果は悪疫の瘴気、つまり猛毒と減速の同時発生である。

多くの範囲攻撃型の魔法と違って、ポーションが『命中した』場所で変化を起こすため、
標的を外してしまって狙った場所に毒雲を展開できない、という事故が時折発生する。
投擲スキルに自信がない場合や回避能力の高い相手に対しては、外しても壁などに命中するよう照準を工夫して使うといいかも。

又、『射程=投擲可能範囲』という事を利用して、
(敵を捕捉する手段があれば)視界外の敵にぶつけて一方的に攻撃する、という事も実は可能である。
中盤あたりのセントールの群れなどにはそれなりに効果的。
「猛毒の薬」や「混乱の薬」などをいくつか投げつければ、殺せないまでもおそらく無事では済まないだろう。

結構でかい音が出るので隠密メイジ系の人はそれも把握しておこう。



悪臭の雲

妖術/毒の魔術/風の魔術 レベル3

毒素の魔術師を中心とした毒及び風スキルの魔法使いにとっては生命線とも言える呪文である。
エリア型の必中呪文であり、ダメージは僅かであるが毒耐性の無い敵を混乱させる効果を期待できる。
混乱した敵は魔術や飛び道具の使用に支障をきたし、プレイヤーを追尾しない。
また混乱している相手には不意打ちが入る事もある。
この魔法の雲はプレイヤーにも効果を及ぼすので、
毒耐性や明晰性を持たないのなら隣接するモンスターに撃ち込むのは自殺行為といえる。

下級魔術の魔法書(123)、妖術の魔法書(2)、初級毒殺者の手引書雲烟の魔法書大気の魔法書暗殺術の魔法書に収録。


凍気の雲

妖術/氷の魔術/風の魔術 レベル7

選択した場所を中心として3×3マスに長時間持続する凍てつく気体の雲を設置する魔法。
広い場で用いると「ファイアボール」のような3×3マスに展開されるが、3×3マスを満たせない場所を選択するとその分縦横に広がる。
長い通路で用いると1×9マスに展開されるので、9個の雲烟を設置する魔法だと理解しよう。
通路が複雑な形をしていると、どこに雲烟が発生するのかわかりにくくなるので自分が巻き込まれないように注意する必要がある。
安心して使うには氷耐性と保全があった方がよい。
妖術の中でも珍しい発生型の魔法なので、間に何があっても遠くの相手を攻撃出来る。
この特性から自身の召喚獣バリアの内側から攻撃出来る数少ない妖術である。
よって、氷に耐性のある氷の獣の召喚やおぞましきものの召喚で現れる触手の怪物と相性がよい。
相手を雲烟の上で立ち往生させる事が出来ればこちらのものである。
ドアを挟んで向こうに敵がいる場合、ドアの向こうに雲を発生させてドアを閉める方法がある。
敵が開けて自分が閉める繰り返しの間にも敵を倒す事ができる。
特に強力なのが寝ている相手に視界外から攻撃する方法で、例えストーンジャイアントであっても相手はなすすべもなくやられていく。
「モンスターの探知」も併用するとよりうまく扱えるだろう。
ほぼ同レベル帯の「ファイアボール」と比べるとコストが高く、アンデッドに効かない等やや扱いにくい魔法ではあるが、
うまく戦術に組み込めれば大きな効果を持っている。
これを使いこなしてこそ真の氷使いと言えるだろう。

妖術の魔法書(2)、冷気の魔法書雲烟の魔法書に収録。


猛毒の雲

妖術/風の魔術/毒の魔術 レベル6

「悪臭の雲」とは違って、選択した場所を中心とした9ブロック分の毒雲を生成する魔法である。
性質的には「凍気の雲」と非常によく似た発生型の攻撃魔法である。
そして、相違点を挙げていくと

毒による追加効果が主なダメージ源となるため、「凍気の雲」にくらべると即効性はかなり低い。
毒は昆虫などの有効性の高い生物も多くいるものの、冷気と比べても効かない相手がやや多い。
魔法のレベルがひとつ低い、このため「凍気の雲」よりは若干習得が容易で消費も小さい。
毒は冷気と違って耐性があれば自分を巻き込んだ際の影響を完全に無視でき、物品の破損の心配がない。
と、このような違いが見られる。
即効性が低く効果を示す相手もやや限定的であるため、「凍気の雲」の魔法と比べても更に『補助的な』攻撃魔法と言う事ができるだろう。
しかし、上記に挙げた4番の項目は状況次第では非常に大きな意味を持つ事になる。
たとえば殺人蜂の大群や、霊視能力の無い状態での見えざる恐怖との戦闘で、
自分をターゲットにする事で、向かってきた相手に対して確実に損害を与える事ができる。
又、毒雲を発生させてからそこを突っ切る事で相手に打撃を与えたり足止めしたり、といった戦術を採る事も可能となる。
普通の毒の武器と同様、相手に当ててから逃げ回るのも悪くないだろう。
もちろん「凍気の雲」と同じように視界外への攻撃やドアを利用した戦術も可能である。

一見すると非常に地味だが、状況次第では侮りがたい絶大な効果を持った魔法である。



炎の嵐

妖術/炎の魔術 レベル9

炎魔法の最終奥義。
指定した場所を中心に半径2,3の炎の球を発生させ、その後数ターンの間広範囲の炎属性のダメージゾーンを形成し、
更に範囲内に混乱状態のファイアボルテックスが何体も召喚される。
「ファイアボール」と違い、狙った場所までに他の敵がいても関係がないのが強み。
効果範囲が広く威力が非常に高く、ほぼ必中で耐性による軽減率が低いため、間違っても自分を巻き込みうる所で使ってはいけない。
ファイアボルテックスもあくまで敵対状態のため、隣接時に攻撃されると手痛いダメージを被る。
それだけ強力という事だが、念を入れるなら彼らを後始末する遠距離攻撃を出来た方がいいかもしれない。
敵を巻き込みつつ、他の敵を近寄せないようバリアのように通路を封鎖するなど、攻防一体の使い方が出来るのが便利。
個人的には、モンスターの巣に先手をとって打ち込みまくり、阿鼻叫喚の地獄を演出するのが楽しいと思う。



凍てつく嵐

妖術/氷の魔術 レベル9

最終氷属性攻撃魔法。
炎の嵐とは違って詠唱すると対象を指定し、対象に向かって悪臭の雲のようなガス状の雲が放たれ大規模なダメージゾーンが展開される。
範囲はスキル依存なので、最低でも広い場所で対象の軌道上に他の敵がいず、且つ5マス以上離れている条件下で使用する事が望ましい。
氷属性とあるが物理攻撃も兼ね備えているため、冷気属性攻撃が無効な相手にも効果を示す。(さすがに鉄トロル等には厳しいが)
ありがたくない事に騒音も発生してしまうため、敵が目覚めてしまう事がある事に注意。
なお、生成された凍結の雲は炎属性魔法を打ち込む事により消滅する。
炎属性攻撃を使ってくる相手にはこれを打ち込んで炎属性攻撃の妨げにすると面白いかも。



魔術の球雷

妖術/風の魔術 レベル8

混乱状態の友好的な球雷を複数召喚する魔法である。
妖術ではあるがその点では召喚術的な挙動をする。
球雷は数ターンの後に爆発し、「電撃の爆裂球」に似た広範囲の電撃攻撃を行う。
巻き込まれないためには広い場所と運が必要になる。
絶縁があっても多少のダメージを被るが、「大気の杖」で使用するならば巻き込まれてもさほど気にはならないだろう。
敵が無数にいるエリアに遭遇した時、
「テレポートの巻物」を読んでからこの魔法を唱える事で、自分はうまく逃げつつ敵を壊滅させる事さえも可能である。
ちなみに結構シャレにならない騒音も発生するようである、注意されたし。
非常に扱いにくい魔法ではあるが、決まれば決定力があるだろう。

蒼穹の魔法書に収録。


視界内攻撃


アリステイアの酩酊

変異術/毒の魔術 レベル4

視界内の毒耐性の無いヒューマノイドを全員まとめて混乱させる。
正確には植物・昆虫・野生動物以外で、更に天使・悪魔・アンデッド・無生物ではないモンスターに効く。
(ストームドラゴンなんかにも効く)
効果のある種類の敵であれば抵抗の余地なく混乱させてしまう強力な魔法ではあるが、自分自身も明晰性がない限り混乱してしまう。
(耐毒は役に立たないので注意)
更に5%という低い確率ではあるが、アルコールの影響か知力が1~3減少してしまう事がある。
こちらは明晰があっても防げないが、能力維持で減少値を抑える事は出来る。
又、混乱から回復するタイミングのばらつきが大きいため、やや信頼性に欠けるかもしれない。
『エルフの大広間』『宝物庫最深層』など特定の状況下では桁外れに強力だが、やはり効かない相手のほうが多く概して使いにくい。
「悪臭の雲」の魔法に比べると、効果の大きさと汎用性の低さが印象的である。



オルグレブの毒気の光輪

毒の魔術 レベル4

視界内のモンスター全てに毒攻撃を行う。
敵味方問わず、毒耐性が無ければ自分も毒に冒されてしまうので注意する事。
なお、例え存在していても『見えない』モンスターには効果が無い、すなわち毒耐性がなくても透明化すれば安全にこの呪文を使える。
又、悪臭の雲のように影響を受けたものが混乱する事は無い。
この魔法は広い場所でザコ敵が収拾つかないほど押し寄せてきた場合に非常に有効である。

毒害の魔法書に収録。


オゾクブの瞬間凍結

氷の魔術 レベル5

視界内にいるモンスター全てに必中(多分)の冷気攻撃を仕掛ける、更に冷血動物には減速の効果もある。
但しその効果はプレイヤーにも及び、耐性がなければ馬鹿にならないダメージが入るし、保全が出来ていないと薬瓶も割れる。
冷気耐性が二段くらいあれば、あまりダメージを気にせず使用できるだろう。
視界内にいれば効果が必ず発揮されるため、相手は選ぶが(アンデッドなどは無理)大変強力な魔法だと思う。
逆に友好的なアンデッドをはべらせてから撃てば、倒しきれなくても囲まれて危険になる事は少ない。
更に騒音が無いっぽいので、隠密が高ければ気付いていないモンスターにダメージを与えてもそのまま無視される事がある。
モンスター1体だけでも気付かれない内にぶち込んでHPを削り、「凍結の矢」でトドメと言った方法も取れる、耐性があれば。
深い水の中にいても問答無用でヒットするので、『まだ見えていない溶岩蛇に対してとりあえず一発』にも使える、保全があれば。
一番効果を実感できるのは『蜂の巣』『オークの鉱山』『宝物庫最下層』辺りか。
面白いようにバタバタ倒れていく。

氷結の魔法書に収録。


苦痛の紋章

死霊術 レベル6

多くのデーモンやアンデッドに使われておなじみ、自分から使う事はあるのだろうか…?
地獄の力に呼びかけ、視界内の命ある存在を必中で文字通り半殺しにする(つまりHPを半減させる)恐ろしい魔法。
これだけだと、まさに死霊術の奥義と言って問題ないのだが、視界内というのは即ち自分自身もターゲットとなるわけで…。
よろしいならばアンデッドだとばかりに、不死の種族で唱えようとすると、「苦痛を与えるためには、苦痛というものを知らなくてはならない」という妙な友愛精神で唱えさせてもらえない。
そういうわけで、典型的な「敵が使ってくると最悪だが、味方が使うとなると微妙」な魔法である。
マスタークラスの召喚術師が、アンデッドや悪魔の群れで周りを固めた上で生命存在を襲う時に詠唱して援護すれば、まさに「地獄を呼ぶ者」であり、様になるかもしれないが…。

ネクロノミコンに収録。


毒の燃焼

変異術/炎の魔術 レベル7

この呪文は視界内のほとんどの毒素をすべて焼夷の炎に変える。
具体的にどのような事が起きるかというと

視界内全ての毒性のあるモンスターに大きなダメージを与える。
視界内全ての悪臭の雲や毒の雲を炎の雲に変える。
視界内全ての毒・猛毒・能力低下の薬(誰かが持っているものも含む)や毒の塗られた飛び道具を消滅させ、
その場所に炎の雲を生成する。
視界内全ての毒を受けている者にダメージを与え、その毒を治す。
載っている魔法書が一つしかない上、レベルも高いため使いどころは難しいが、蜂の巣やナーガの群れを掃討するのに便利。
面白いように燃え尽きていく。
又、毒の雲などをばら撒いてから使用しても面白いだろう。
ただし、前述の『毒』に相当する物品を持ち運んでいる場合、それは『爆発』してほとんど消滅した上、
自分だけ炎の雲に巻き込まれて手痛いダメージと巻物の焼失を負う。
「蒸散」や毒吹き矢などと併用して使う場合には注意が必要である。
毒性の死体と肉には効果がないので非常食や死霊術の素体に気を払う必要はない
癖がある魔法だが、使いこなすと楽しい魔法である。


猛火の魔法書に収録。


粉砕

変異術/地の魔術 レベル9

地の領域の究極奥義。
自分の周囲に途轍もない振動を巻き起こし、あらゆるものを木っ端微塵に吹き飛ばす。
この魔法は大抵の敵にかなりのダメージを与えるが、精霊などの実体を持たない相手には効かず、”J”のモンスターには効果が薄い。
又、飛行できるモンスターに対してもさほどの効果は期待できない。
一方で硬い素材でできた敵の多くには致命的な損害を与え、効果範囲内のドアや壁(金属以外の全ての材質)をかなりの確率で破壊し、
更に床上のポーションもぶっ壊す(笑)

普通なら自分自身を巻き込む事はないが、
他の変異術によって”振動性の爆発”の影響を受ける物に変身している場合はこの限りではなく、
「石像の躯」などと併用するのはあまりお勧めできない。

効果範囲は地の魔術スキルに大きく依存し、スキルが低い状態では自分の周辺しか破壊できないが、
最大レベルになると視界内のほぼ全域を一気に攻撃できるようになり、こうなるとまさに圧巻!
しかもこの魔法は、効果範囲内の障害物を無視して影響を及ぼすため状況次第では凄まじい殲滅力を発揮する。
とはいえ騒音の発生はそれ以上に大きいため使い所はやや難しい。
又、詠唱難易度が桁外れに高い上に、この魔法に対してブースト効果を発揮するのが「大地の杖」のみである事も難点といえ…
あ、「魔術の指輪」もあったか。

最も強力に働くのは『刃の間』や『地下墓地』などだろうか。
『スライムのあなぐら』を制圧したけどテレポート制御が無い、という場合にも有効である。
(まあ、効果範囲をよく考えないとポーションを全部壊す事になるが)
又、『宝物庫最深層』で騒音を気にせず一気に片付けたい場合や、
『霊廟の地形をなりふり構わずメチャクチャにしたい』という破滅的なアナタにもお勧め。



攻撃補助(強化)


混乱の一撃

呪術 レベル1

この呪文を唱えると手が赤く光り、その後殴った敵を混乱させる。
混乱の効果は徒手格闘の一撃目でしか発揮されない、つまり武器を装備していたら効果はない。
この魔法は徒手格闘の際に真価を発揮する。
手が赤くなっている時は格闘のベースダメージ3が0になり、代わりに命中に1dDEXのボーナスが付く。
殴るのではなく文字通り触っているだけのイメージである。
しかし、変異術で蜘蛛とかになっている場合はベースダメージは変化しない上に命中ボーナスはそのまま。
赤く光った鎌状の刃の手は最高!
変異してなくても、爪補正(トロル・グール・突然変異)とスキルに応じたダメージ補正は付く。徒手格闘が高ければベースダメージの低下なんて誤差レベルでしかない。
更に、この魔法による混乱は相手に抵抗の機会を与えず、命中さえすれば相手が誰だろうと100%混乱させる。ゴーレム等、どう見ても精神を持たないような敵でも混乱するが、強い敵ほど混乱からの回復も早く、上位デーモンなどでは殴られたそのターンに回復…ということも少なからずある。要注意。
混乱した相手には不意打ちの発生チャンスが生まれるため、暗殺者プレイをするつもりであればぜひ習得しておきたい。コストも低いし。



確かなる刃

呪術 レベル2

装備している短剣と自分とを魔法的に結合させ、攻撃精度を上昇させる魔法である。
対象が自分であるため「照明」の魔法と違って抵抗される可能性が無く、効果自体もそれよりおおむね大きい。
そしてこの魔法は武器に直接魔法をかける物ではないので、
他の武器強化魔法と違って短剣カテゴリの武器でさえあればその種類を一切選ばない。
時間延長などのための重ねがけも可能である。

…ではあるのだが、この魔法が有効なのは元から命中率の高い短剣カテゴリの武器だけであり、ダメージ自体が上昇する訳でもない。
戦闘においてはこの魔法を使うよりも、単純にそのまま殴るあるいは他の有効なオプションを取った方が良い場合が多く、
又、よほど熟達しない限りは効果時間も決して長くはないし、数値的な効果の割にはさほど有効な魔法とも言いにくかったりする。

ただし、殺人蜂や稀薄な霧の集団などといった攻撃を当てにくい敵を相手にする際には、
短剣使いにとっては地味ながら確実な効果が得られるだろう。



狂戦士の怒り

呪術 レベル3

聖戦者の切り札とも言うべき、恐るべき効果を持った魔法である。
狂戦士化は腕力強化+加速と言う強力な効果に加え、極め付けに最大HPおよびHPの現在値が1.5倍にブーストされる。
このため早めの使用を心掛ける事で、戦闘中に受けた損傷さえほとんど無視できるようになる。
使用後の隙(減速)や食糧消費などの問題をどうにかできる状況であれば、無敵の戦士として活躍できるだろう。

「怒りの護符」などの発動とこの魔法の違いは、空腹であっても飢餓状態でない限りは詠唱ができてしまう事。
したがって制約が少ない反面『効果が切れた瞬間に飢餓状態から一気に死亡』という間抜けな死因を作る事も考えられるため、
使用にあたってはそれなりに注意しておこう。
って言うか効果が切れそうになったら狂戦士中になんか食っとけ。



炎の円環

呪術/炎の魔術 レベル8

自分の周り8マスに自分と共に移動する炎の雲を発生させる。
氷が2段階弱くなってしまうが、炎魔法ブースト・炎の2重耐性を術者に授ける。
さながら猛火の鎧を身をまとった感じになりかなりカッコイイ。
ノコノコ近づいてくる敵はただ歩いて逃げているだけでその猛火の鎧で焼き殺せる。

問題は耐性魔法としても攻撃補助魔法としてもいかんせんレベルが高すぎる、
妖術ではなく呪術魔法である事も使うのをいっそう難しくしている。
更にこのレベルにまでなると、炎が効かない敵も多くなってくるので炎ブーストも微妙。
魔法の切れ目に残った炎でうっかり巻物を焼いてしまったりと、なかなか使いどころの難しい魔法である。

火炎の杖、炎の指輪を装備した状態で唱えると炎の3重耐性と3重ブーストを得られるというロマンあふれる魔法。
冷気攻撃?なんですかそれは

猛火の魔法書に収録。


攻撃補助(妨害)


魔法の眠り

呪術/氷の魔術 レベル2

モンスターをまどろみの状態に陥れる。
この呪文と暗殺者による不意討ちとのコンボは強力である。
一度眠ったモンスターが目覚めた場合、再度眠るまで平均50ターン程度は待たなくてはならない。
しかし、魔法に関するスキルが上がれば再度効くまでの時間が早まるだろう。
生命を持つモンスターの多くに作用し、ジェリーやヒドラなどの厄介なモンスターも例外ではない。
しかし当然の事ながら深層の魔法への耐性が高いモンスターには効きにくい。
又、アンデッドやデーモンなどの非生命存在には作用しない。



金縛り

呪術 レベル4

モンスターを金縛りにかける。
麻痺状態のモンスターには不意討ちを行う事はできないが、麻痺しているモンスターに魔法の眠りを上書きする事は可能であるので、
遠距離から麻痺を掛け接近して眠らせ、しかる後に不意討ちを叩き込む一連のコンボは非常に強力である。
「魔法の眠り」と違ってこの呪文は同一モンスターに何度でも掛ける事ができ、
麻痺状態のモンスターは殴ってもその場で麻痺が解けてしまう事はない。
又、この呪文は神経に作用する物ではないようで、多くのアンデッドや一部のデーモンにも作用するという優れた特性を持つ。
ゾンビなどの眠りが効かないモンスターを容易く葬るために使用したり、通路で足止めに使って追っ手を巻いたりと様々な局面で有効である。
dc400b26-j066より名称が麻痺から金縛りに変更。



減速

呪術 レベル3

下級魔術の魔法書(123)、万障の魔法書に収録。


混乱

呪術 レベル3



恐慌の喚起

呪術 レベル5

呪術の魔法書に収録。


集団の混乱

呪術 レベル6



代謝の凍結

呪術/氷の魔術 レベル7

いくら視界内眠り効果とはいえ、こう詠唱難易度が高いと使い所が…
後半は効き辛いし。



武器強化


火炎の武器

呪術/炎の魔術 レベル2

装備している(通常の)武器を一時的に火炎エゴの武器に変化させる魔法。
火への耐性を持たない相手に対して武器の威力を大幅に増大させる事ができる強力な魔法である。
火炎の斬撃武器はヒドラに対して特に有効、火炎エゴ武器が無いと魔法やワンド等を使って対策するしかないし。
状況次第では非常に有用な補助魔法の一つである。

こうした武器強化系の魔法は、元からエゴ武器であるものやアーティファクト(☆武器・★武器)に対しては効果が無く、
また時間経過によって効果が切れる上に重ねがけもできないので、使用に当たっては若干の注意が必要である。
この魔法では特に、対ヒドラ戦での効果時間に気をつけたい。
バーサーク中に効果が切れて気付かずに切りまくり、バーサーク切れたら首15本とか…



凍結の武器

呪術/氷の魔術 レベル2

装備している武器を一時的に冷気エゴの武器に変化させる魔法。
冷気への耐性を持たない相手に対して武器のダメージを大幅に増やす事ができる。
しかし火炎と違って冷気は耐性を持つ相手がやや多く、加えて冷気属性で倒せるヒドラのような特殊な相手は特に居ない。
中盤以降は強力なエゴ武器を手に入れるか「ツキマーの死の刃」などを習得できれば概ね不要となる。
が、刀剣類以外なら早業エゴの武器が手に入らなかった場合、終盤でも使用しているかもしれない。

聖戦者の初期装備の魔法書に「火炎/凍結の武器」の魔法が載っている訳だが、
この職業は攻防ともに普通の戦士に比べて大幅に見劣りするため、
これらの魔法を習得できてからようやく普通に戦えるようになるとも言える。



ツキマーの死の刃

呪術 レベル2

装備している刀剣類を一時的に切断エゴの武器に変化させる魔法である。
その他のほとんどの武器に対しては効果が無いので注意。(いちおう大鎌にも使えるが利用価値は低いと思われる)
相手の耐性にかかわらず火炎/凍結の武器と同等かそれ以上の追加ダメージを与える事ができ、かなり強力。
呪術スキルのみで使え、しかも低レベルの魔法としては大きな効果を持った魔法ではあるが、
「殺戮の武器の巻物」が手に入れば同等のエゴ武器を作る事が可能なため、重要性はさして高くはない。
上記3種の付与魔法を覚えていれば、複数の武器を持ち歩かずに済むと言う利点はある。
又、この魔法が記載されている魔法書自体がやや入手困難である事も難点といえる。



マックスウェルの銀のハンマー

呪術/地の魔術 レベル2

装備している打撃武器を一時的に粉砕エゴの武器に変化させる、いわば「ツキマーの死の刃」の鈍器バージョン。
ただし、鈍器カテゴリであっても「モーニングスター」などのように刺突属性のものには効果が無いので注意が必要である。
「ツキマーの死の刃」の魔法と同様、やはり載っている魔法書が一種類だけであり、
そして特に重要な魔法でもないので使う機会はさほど多くないだろう。

大地の魔法書に収録。


死の装填

呪術/死霊術 レベル2

装備している武器を一時的に掠奪エゴのものに変える魔法。
ほとんどの生物に対して大きなダメージボーナスと、それに加えて最大HPやヒットダイスの減少効果をもたらす。
デーモンなどには効果が無いが、生命体に対しては殺戮の武器よりも更に強力であり、
近接戦闘が得意なものが使えばこの魔法は絶大な威力を発揮するだろう。

…邪悪そのもののこの魔法の、最も優れた使い手はおそらく聖戦者であるというのは少々皮肉だが。
まあジハードは手段を選ばなくてもいいのか。

死の魔法書に収録。


毒の武器

呪術/毒の魔術 レベル4

装備している武器を一時的に毒液エゴのものに変化させる魔法。
毒液エゴの武器は(入手できれば)序盤から中盤にかけては非常に強力で便利なのだが、
この魔法は序盤から使うにはレベルが高すぎ。
そしてわざわざこの魔法を習得して手持ちの武器に使うくらいなら、
「毒針」の魔法(この魔法が載っている魔法書のどちらにも載っている)で遠距離から敵を毒殺した方が遥かに効率的であるため、
各種の武器強化系魔法の中では最も実用性が低いものと考えられる。



毒の矢弾

呪術/毒の魔術 レベル4

毒害の魔法書に収録。


防御/回避


オゾクブの鎧

呪術/氷の魔術 レベル3

使用者のACを増加させる。
その性質から白兵戦を行う者はもちろん、純粋な魔法使いにも使える魔法である。
増加ACは氷の魔法レベルに依存し、最低でも4・最高で13ものACを増加させる、なんと「ゴールドドラゴンの鎧」1着分!
ただし、効果の発揮には軽量鎧の装備(もしくは裸)が条件であり、『ゴールドドラゴンの鎧2着分』という豪勢な事はできない。
逆を言えば、この魔法に関連するスキルを伸ばす事は軽量鎧を使用する事を決意した事とほぼ同義となる。

変異魔法の「氷の躯」を使用する事で更なるACのボーナスを得られるので、こちらを使用する際もぜひ。
ちなみに「氷の躯」の魔法自体にもACのボーナスがあるので、
「オゾクブの鎧ボーナス」+「氷の躯ボーナス」+「鎧+躯ボーナス」の3点セットで裸ACが最高32にも達し、
氷の魔術の達人なら鎧を着られない事が全然気にならない硬さになる。

下級魔術の魔法書(2)、冷気の魔法書に収録。


石の皮膚

変異術/地の魔術 レベル2

使用者のACを増加させる。
同効果の魔法に「オゾクブの鎧」があるが、これと同様に地の魔法レベルに依存したACを与える。
ちなみに両者は重ねがけができない。
増加ACは「オゾクブの鎧」と比べると約半分程度の2~7と、魔法レベル1の差にしては両者の効果には大きな差が見られる。
ただし、石の皮膚がより優れている点として、軽量鎧でなくとも効果を発揮する点にある。
まだキャラの方向性が決まっていない時にその方向性を限定しないため、「オゾクブの鎧」に比べてより柔軟な魔法であると言える。

なお「石の皮膚」は変異魔法の「石像の躯」と対応しており、両者を使用する事で追加のACボーナスを供給する。
元々「石像の躯」が強力なACブーストを行うため、両方の魔法を使う事で増加ACは最大で44にも達する。

地占術の魔法書に収録。


飛来物の防御

呪術/風の魔術 レベル2

敵の遠距離攻撃の命中精度を下げる魔法。
具体的にはセントールの弓矢やサイクロプスの投石などに有効、ドラゴンのブレスなども気休め程度には当たりにくくなる。
中盤以降には強力な遠距離攻撃を仕掛けてくる敵が多いため『重戦士以外なら必修』と言ってもいい程の魔法である。
ちなみにスキルレベルは効果時間には影響するものの、効果の大きさそのものには無関係である。
このため元の(自分自身の)回避率が低い場合にはあまり恩恵を感じないが、躱し身を鍛えるなどすればそれなりの効果を実感できるだろう。
もっとも、効果を過信して攻撃精度の高い敵を複数相手にするのは危険である事に変わりはない。

下級魔術の魔法書(3)、戦いの聖歌の魔法書まじないの魔法書大気の魔法書に収録。


大気の盾

氷の魔術/変異術 レベル4

両手武器を装備していても使用可能な魔法の盾を作り出す。
ただし毎ターンごとに、持ってる薬一つ一つがそれぞれ1/70の確率で壊れる。(TIPの虎の巻

氷結の魔法書に収録。


飛来物の阻止

呪術/風の魔術 レベル6

「飛来物の防御」の上位呪文にあたる非常に強力な魔法。
通常の飛び道具の攻撃であればそれが全て(!)当たらなくなり、貫通能力の高いドラゴンのブレスなどでさえ格段に命中精度を下げる。
ちなみに、この魔法は「防御のロッド」に格納されていたりもする。
効果は絶大ながら、詠唱難易度がやや高い事と持続時間が短い事が弱点になる事が多いかもしれない。



予見術

予見術 レベル5

しばらくの間、問答無用で回避力に+8のボーナスを得る事ができる。
「飛来物の防御」「飛来物の阻止」の魔法とも併用可能。
魔法の難易度自体はやや高めだが、誰が使っても便利な魔法の多い「予見術」スキルのみで扱えるため、
多少なりとも魔法が使えるキャラクターであれば、魔法書さえ手に入れば習得はそれほど難しくないだろう。
軽装戦士であれば、予見術スキルを鍛えてから「獲得の巻物」で魔法書を願ってみるのも一興である。

ちなみに素のEV値が高すぎる場合には劇的な効果は出ない。
回避判定は、大雑把に言って

命中値:1d(モンスターのHD+16)
回避値:(0~EVの乱数)+(1dDEX)/3 +ペナルティ*1

という形になる。しかし(0~EV)の部分は「40/40で+1、39/40で+1……、40-EV+1/40で+1」という計算をするので(0~EV)の期待値を考えると、
例えばEV10→EV18では期待値が8.875→14.175、EV20→EV28では15.25→18.55となるが、
EV30→EV38では19.125→20.425としか増えないからである。また計算式から判るようにEVは40を超えた分は無駄になる。

では、高EVのときにはこの魔法を覚える価値が無いのかというとそういうわけではない。
非常に高いEVであればEV増加装備を多数装備しているはずであり、 この魔法を覚えることでそれらのEV増加装備をいくつか外すことができるのである。
EV以外の性能に難のある☆装備を外したり、躱し身の指輪や★少林寺の指輪を殺戮の指輪などに替えたり、
軽鎧から重鎧に変更したりと、装備をより充実させることが出来るようになる。

総じてGDSM装備などでEVを完全に捨てているキャラでなければ、覚える価値のある魔法である。
問題点は予知の魔法書を手に入れにくいことと、対応する杖が無いために地道にある程度経験値をつぎ込む必要があることである。

予知の魔法書に収録。


死のとば口

呪術/死霊術 レベル8

ネクロノミコンに収録。


回復・耐性


血の昇華

死霊術 レベル2

血液を消費して使用者のMPを回復させる、魔術師ならぜひ覚えたい。
まず、手にモンスターの肉片を持った状態でこの呪文を唱えると、MPが7-13回復する。
すでにMP2消費しているので、結果としてMPを5-11回復できる。
次に、肉片を持たない状態でこの呪文を唱えると、HPを消費してMPを回復する事ができる。
変換効率や回復する量はスペルパワーに依存する、この呪文だけで死ぬ事はない。
『地獄』や『パンデモニウム』ではこの方法に頼らざるを得ない場合がある…が、その頃なら「チャネリングの杖」持ってるか?
とはいえ、死霊術のスキルレベル次第では一度に30点以上回復できるため、戦闘スタイル次第では極めて有用。
逆に死霊術のレベルが上がってないと、詠唱に必要なMP2すら確保できず逆にMPが減る事もある。

反生命の魔法書に収録。


再生

呪術/死霊術 レベル3

代謝を加速させ、HPの回復速度を大幅に上昇させる魔法である。
具体的にはHPが1ターンにほぼ1ポイント余分に回復するようになる。
効果時間中は、同時に空腹の進行速度もほぼ倍増するという側面もあるものの、
この回復速度はゲーム序盤においては回復力がほぼ10倍前後になっているのと等しい数値であり、
またこのゲームで物資を使わない直接的な体力回復の手段は(エリヴィロン信徒の祈祷を除けば)非常に希少であるため、
この魔法は急ぎの時の回復手段として絶対的な威力を持つ。
うまく使いこなす事ができれば、序盤から終盤まで通して大きな助けとなるだろう。

参考までに通常種族の通常のHP回復速度は、最大HP30の時は0.1ポイント/ターン
最大HP240の時は0.5ポイント/ターンである。



毒の治療

毒の魔術 レベル2

序盤で毒を回復するのに有効、中盤以降は耐毒を持っているだろう。



毒の耐性

呪術/毒の魔術 レベル4

『沼』や『蛇穴』『蜂の巣』までにどうしても耐毒防具が出ない時、しぶしぶ使用する程度か?

毒害の魔法書に収録。


絶縁化

呪術/風の魔術 レベル4

一時的に絶縁状態になり、電気属性の攻撃に抵抗できるようになる。
どうしても耐電が手に入らない時の、『宝物庫最下層』や『ゾットの領域』では重宝する。

蒼穹の魔法書に収録。


ボーグンジョルの究極治癒

死霊術 レベル6

この呪文は術者とそのしもべの全ての傷を瞬時に全快まで治癒するが、代償として最大HPが永久的に一定数値減少する。
最大HP減少量は死霊術のレベルが高いほど、少ない数値で済む。

と解説にはあるが、バグなのかそれとも仕様なのか、しもべは回復できない点に注意。
少なくともタイル版の最新バージョン(dc_j071_07315_wt)では、動物、悪魔、死霊、物体のいずれにも効果が無い。*2

HP減少効果についてはスペルパワー依存。具体例としては、死霊術Lv15程度で詠唱した場合、最大HPの減少量は平均して3ポイント程度、死霊術の杖を装備した場合だと2ポイントで済むケースが多い。
『地獄』や『パンデモニウム』において魔神系の「地獄の業火」&「苦痛」「苦痛の紋章」連射で死を覚悟する場面でも、
ボーグンジョル発動から十分切り返す事が可能という、まさに起死回生の究極治癒。

サブとして死霊術を選択するデュアル戦士には非常にオススメのスペル。
死霊術のレベル10以上を目安に、実戦投入を検討してみるといいのではないだろうか?

反生命の魔法書に収録。


移動


俊足

風の魔術/呪術 レベル2

プレイヤーキャラクターの移動速度を一時的に高める。
行動速度が加速される訳ではない事に注意。
逃げるモンスターに早く追い付いたり、危険なモンスターに密着を許さずに逃げ撃ちを行う事を可能とするため、
使い方が分からないと非常に地味な印象だが、覚えておくと命拾いする局面が多い。

大気の魔法書に収録。


浮遊

呪術/風の魔術 レベル2

一時的に水脈などの地形を無視して移動できるようになる、おなじみの効果の魔法である。
隠密や高速移動へのボーナスもあるので暗殺者にとっては地味に有用な局面も多い。

アイテムの発動とは違って途中で停止する事ができないが、
効果が切れそうになった際に重ねがけが可能なので、安全性は比較的高いと言えるだろう。
「浮遊のブーツ」装備中は浮きっぱなしになるので、Shift+5待機を連打して『切れないなー』とかボケてないように。



壁の透過

変異術/地の魔術 レベル3

その名の通りの魔法だが、解説だけでは実際の挙動が分かりにくいと思うのでそれを書いておきます。

呪文を唱える。
直後に任意の(壁の有る)方向を指定。
幾らかのターン消費。(下記条件で、呪文を唱えたターンを含めて4ターン)
壁の向こう側へ移動。
変異術4・地の魔術6だと、1マスの岩の壁を通り抜ける事が出来ました。
なおスキルが足りないと…そう『いしのなかにいる』だ。
通常は壁が厚いと警告が出るが、『アビス』だと?警告無しで突っ込むのでダメ!絶対!

地占術の魔法書に収録。


飛翔

呪術/風の魔術 レベル4

一時的な飛行制御能力を加えた上で、浮遊の効果を得る魔法。

浮遊状態ではできなかった『アイテムを拾う事と階段を降りる事ができない』という制限がなくなり、より便利になった。
が、それだけのために「浮遊」と比べて2レベル上のこちらをわざわざ覚えるかどうかは微妙な所である。
『沼』や『アビス』では重宝する。

なお、この魔法による一時的な飛行制御能力は浮遊の効果とセットなため、
「浮遊のブーツ」という装備すると浮力の停止をしない限り、永続的に浮遊状態を維持できるようになる靴があるのだが、
それを装備した状態でこの魔法を使うと、一時的な飛行制御状態も浮遊状態である限りずっと切れないので、
高レベルのケンクのように常時飛行状態になるという事ができる。
浮遊(飛行)状態では通常時よりもより多くのアイテムを運搬できるので、
もし浮遊の靴を手に入れる事が出来、持ち運ぶアイテムの重量に悩まされているならば使ってみると良いだろう。

飛行制御の能力がある故に、「追放」などのアビス送り対策には使えない。

蒼穹の魔法書に収録。


加速

呪術 レベル6

対象キャラクターの行動速度を一時的に高める。
こちらは移動速度だけでなくあらゆる行動が加速され、非常に強力な効果を持った呪文ではあるが、
「透明化」と同じく強力な魔力付与による汚染状態を惹き起こす事があるために常用は危険である。

又、「俊足」とは違って自分以外を対象にする事もできる。
MPに余裕があれば、他の召喚魔法や「ツキマーの舞踏」などとの併用はきわめて強力である。



転位


瞬間移動

転位術 レベル2

実質的な転位術の基本魔法。
詠唱に成功すると、視界内の少なくとも2マス以上離れたランダムなマスに瞬間移動できる。
移動先が視界内限定であるため、壁に囲まれている場合は失敗する事に注意。
簡単に言うと『*band』のフェイズドア(ショート・テレポート)をもう少し弱くしたような感じ。
テレポート制御能力があると、転移する方向を大まかに指定できるようになる。

移動距離のランダム性が大きいため、緊急脱出手段としての確実性には欠けるが、
(逃走手段としては「俊足」のほうが確実性が高いと言え、また元から足の速い種族ではあまり効果的ではない)
序盤に狭い場所でオーガに遭遇してしまった場合などにはまずまず役に立つ局面もある。
又、狭い通路にあるテレポートの罠や深い水(幅が狭い場合)の反対側に出られる事も見逃せない。

他にも毒針などの攻撃手段と十分なMPがあれば、序盤に”Shoot'n Scoot”の戦術にも使えない事はない。
詠唱難易度が低いため、魔法を使う職業であれば覚えていて損はしない魔法の一つであるとも言えるだろう。

下級魔術の魔法書(123)、パーティートリックの魔法書空間転位の魔法書の魔法書に収録。


精密瞬間移動

転位術 レベル4

概ね「瞬間移動の巻物」と同じ効果の魔法で、視界内の好きな場所を選んで瞬間移動ができる。
地形移動・逃走・不意討ち目的など、あらゆる局面で戦術的な利用価値がきわめて高い魔法と言える。

ただし注意点もいくつかある。
エルフの大広間の最下層や霊廟など、テレポートの制御が出来ない場所では単なる瞬間移動になってしまうため、
過信すると酷い目に遭うだろう。
又、移動できる範囲が視界よりもわずかに狭いため、視界ギリギリの場所を選んだ場合には移動できない事がある。

更に、制御された瞬間移動は魔力による汚染の原因となるため、連続での使用はそれなりの危険が伴う。
具体的には3回以上連続で使うべきではないと考えた方が良いだろう。

次元歪曲の魔法書に収録。
(dc400b26-j066より名称が転位の魔法書から次元歪曲の魔法書に変更)


他者のテレポート

転位術 レベル4

空間転位の魔法書の魔法書、力の魔法書に収録。


テレポート

転位術 レベル5

数ターン後にテレポートが発動する。
記憶できる呪文数に余裕があるなら、ワンドを消費せずテレポ指輪の付け外しもなくて便利。
「精密テレポート」との併用も可能。

空間転位の魔法書の魔法書、魔術の魔法書に収録。


精密テレポート

呪術/転位 レベル6

詠唱すると、しばらくの間テレポート制御の能力を得る事ができる。
この魔法によってテレポートができる訳ではない点に注意、実際に利用するには巻物やワンドなど他の方法が必要になる。
魔法の難易度はそれなりに高めではあるが、この能力を得る手段は他には「テレポート制御の指輪」や変異くらいしかなく、
効果としてもかなり強力なため、状況次第では利用価値が非常に高い魔法の一つと言えるだろう。
特に、テレポート以外の手段で侵入不能な地形がある場合には必修に近いとも言える。
「呪術の杖」と「魔術の指輪」を装備して強引に成功率を上げても良い。
ただし、制御されたテレポートを連続して使いすぎると魔法エネルギーに汚染される要因となるので、その点には注意したい。

これの効果中にテレポートの罠を踏んでも、テレポート制御は可能。

支配の魔法書空間転位の魔法書の魔法書に収録。


転送

転位術 レベル7

自分の周囲8マスにいる敵を強制的に転移させる、他者のテレポートのパワーアップ版とも言える。
抵抗されたら飛ばないが、幾らか呪文に抵抗した場合は近距離、姿を消した場合は比較的遠距離へ飛ばす。
近距離でも飛ばせればそのまま玄室やったりと、敵に囲まれた時の打開策になりうる。
が、お約束のとおり強敵には効き辛いし、レベル7と高レベルなのがネックか?



転位の門

転位術 レベル8

いわゆるレベルテレポート。現在いる階層から、最大で9階分の移動ができる。
移動する階層数は(テレポート制御などが無くても)自分で指定できる。
なお、テレポート後は必ず上り階段に配置されることになる。そのため上りに関しては実質10階分の移動が可能である。
しかし転移術はファンブルによるアビス送りが発生する確率が他系統に比べて格段に高く、これほど高度な呪文ともなると生半な能力で使うことは死を意味する。
さりとてこれを満足に使えるようになる頃にはメインダンジョンなどすっかり探索終了しているはずであり、そうなると歩いて移動しても大して問題は無いことになる。下手をするとこの呪文を使った方が腹減りが大きいかもしれない。
よほどのものぐさ、またはよほどの物好きでなければ、この呪文には手を出さない方がよいだろう。
ちなみに分岐ダンジョンでは発動しない。あくまでメインダンジョン1階から27階まで限定だ。

とはいえ、十分な成功率があるのならば何だかんだ言って便利ではある。階段が登れないほど荷物を担いでいても上の階に行くことができるし、移動の手間が激減するため(もっとも安全で便利な寺院を気軽に利用できるようになり)各地の分岐に拠点を持つ必要が無くなる。 なお、Nethack等のレベルテレポートと異なり、クリアアイテム(ゾッドのオーブ)を持っていても問題なく発動できる。ゾッドの領域を出てから3行動で脱出可能、と考えれば使い道が無いこともないか。

あくまで擬似的な階段を発生させて使用するというシステムであり、敵に隣接した状態で使うことには危険が伴うが、これは言い換えるならある程度の距離がある場合、もっとも確実に危険を回避できる手段だということ。 (これを使えるほどの@がメインダンジョンで緊急避難を強いられるほど追い詰められるかどうかは疑問だが……)



追放

転位術 レベル5

『アビス』への門を作り出し、敵をそこに叩き込むという凶悪な魔法。
ゲーム中盤でエルフの魔術師やオーガメイジ等にこれを食らって詰んだ経験のある人も多い事だろう。
『アビス』に送られたモンスターは、その場で(持っていたアイテムごと)『消滅』する事になる。
抵抗されると無効、当然ながら経験値などは一切手に入らない。
自分を対象にすると『アビス』へ逝けます、要注意。

何しろ敵を直接消してしまえるので、無力化手段としての威力は素晴らしいが、やはり抵抗されるとまったくの無駄。
強敵相手には使い物にならない。
とは言え「他者の変容」などよりは信用できアンデッドにも効くため、主にミイラ対策として使われる事になる。
ちなみに光線を伴わない、非貫通性の術なので奥の方にいる敵は狙えない。同様に、射線が通っていない場合、敵はそもそもこの呪文を使用しないことを覚えておくと良い。
通路に逃げ込み、適当な召喚で道を塞げばとりあえず安全に後退できるということだ。

しかしながら、この魔法の真の使い道は敵を飛ばす事ではない。
『パンデモニウム』や『ゾットの領域』などで、絶体絶命のピンチに陥った際この魔法を自分にかける事で、
(その状況よりは幾分マシな)『アビスへ』と瞬時に逃げ込み、そこから体勢を立て直す事ができる。
(通常、『アビス』に移動してから十数ターン程度は敵が出てこない)
又、浮遊状態でこの魔法を自分に唱えると、
『アビス』に『落ちる』部分が作動せず、結果として即時ランダムテレポートの効果だけが発動する事になる。
(浮遊状態では階段などを『下りる』動作ができないため、ちなみに飛行状態だとちゃんと落ちる)
従って、本来の魔法の効果ではない緊急回避手段として使えてしまう訳だが、これは今の所『意図的に残してあるバグ』らしい。
ちなみに本来吸い込まれるはずだった場所には『アビス』への永久的な門が出現する。

こうした特性のため、『アビス』自体の厄介さを踏まえた上で用いれば、危機回避としては絶対的な威力を持つ強力な魔法となる。
又、強敵だらけでしかも出口の生成される確率が低い『パンデモニウム』からの脱出手段としても用いる事ができるため、
そちらに行くなら覚えておいて損は無いだろう。

ちなみにあくまでテレポートの一種であるため、テレポート阻害のアーティファクトによって完全に無効化できる。
同様に、不思議なデッキ等によるアビス送りもテレポート阻害で回避可能。
浮遊による落下回避と異なり、そもそも効果が一切発揮されない点に注意すること。

次元歪曲の魔法書に収録。
(dc400b26-j066より名称が転位の魔法書から次元歪曲の魔法書に変更)


召喚


胡蝶の召喚

召喚術 レベル1

一時的に、色とりどりの蝶を複数召喚する魔法である。
同時に召喚出来る数は、召喚術の熟練度などにも影響されるがランダム性が比較的強く、
そして何より他の召喚魔法に比べて一度にかなり多くの数を召喚できる。

蝶は攻撃力を一切持たず、そしてスピードが非常に速く常に混乱状態であるため動きを制御する事は事実上できず、
戦力としては完璧に何の役にも立たないため、熟練した専門の召喚術師にとっては無用の魔法である。
又、オカワルや正義の神々などを信仰している場合にも非常に使いにくい。
しかしこれらに該当しない場合には、召喚術の練習用途やワンドの簡易鑑定用の実験材料として、
また実戦においてはある程度狭い場所での戦況の撹乱やターゲットの妨害、あるいは狭い通路での逃げ用途など、
うまく使えば意外に役に立つ状況は少なくない。
そうそうタイミング良く魔法書が手に入る事例はあまり多くないが、
例えばマクレブやネメレクス信仰の軽装戦士などにとっては、この魔法の利用価値はなかなかに侮れないだろう。
…マクレブ信仰ならしもべ使ってやれ。

蝶々をはべらせていると『アビス』でも和めます。



小動物の召喚

召喚術 レベル1

主として大こうもり・ネズミ・灰色ネズミ・クワッカを召喚し、スペルパワーが上がると緑色ネズミやオレンジネズミが混じるようになる。
1回で召喚する数もスペルパワーに依存し、最大で5匹同時に召喚する事ができる。
これによって呼び出されたモンスターは(こちらから攻撃しない限りは)裏切る事は無い。
召喚術師が最初の呪文として覚えている魔法であり、序盤の主力として中盤では他の召喚術の補助として使える。
同時に複数呼べない間はこれのみで戦っていくのは少々辛いが、
2匹以上呼べるようになれば、ヒドラやオークの戦士などもこの魔法の連発で倒す事ができるようになる。
又、まだMPが少なく「氷の獣の召喚」や「サソリの召喚」などを連発できない間は、これも合わせて使って確実に敵を囲むようにしたい。
召喚モンスターの壁を抜けて直接殴られる恐れが無くなるし、ターゲットを散らす事で主力のモンスターを長持ちさせる事ができる。
ただし召喚術全般にもいえる事だが、特に「小動物の召喚」はコストが安い事を利用して圧倒的な数で襲うのがメリットなので
緑色ネズミの群れやオークの群れなどの群れには非常に分が悪い事を覚えておこう。

下級魔術の魔法書(13)、招集の魔法書悪戯の魔法書怪物の手引書に収録。


棒切れの蛇

召喚術/変異術 レベル2

イメージ的に非常に魔法らしい魔法の一つ。元を辿れば『出エジプト記』に登場する非常に由緒正しい(?)魔法。
手に矢を持って使えば、それを使って主に小蛇を召喚する事ができる。
スキルレベルが非常に低い状態でも一度に2匹は召喚でき、またレベルが上がれば更に数が増え、普通の蛇も加わるようになる。
ちなみにこの時呼べる数はpowerには関係なく、変異術スキルのみに依存する。
他の木製の武器(棍棒、アンクス、スピア、大鎌、ハルバード、グレイブ、六尺棒、弓、吹き矢筒)を使えば、
最低でも普通の蛇を、powerが高ければその他の上位蛇を一匹だけ召喚する事ができる。
又、(釘付き)巨大棍棒を材料にすれば、最低でも茶色蛇を召喚できる。(装備できる種族が限られているが)
このように魔法の説明にある通り、レベルに比してかなり強力な召喚を行う事ができ、
しかも材料によって性質を変える事ができるという優れた特性を持っているため、
上手く使えば序盤~中盤の切り札として使っていけるだけの強さをもった魔法である。

呪われた武器を材料に使った場合には、敵対的なものとして召喚が行われる。
自分で蛇を倒せるならば簡易鑑定/ムリヤリな解呪手段として使えなくもないし、
他にも覚えておけば役に立つ局面があるかもしれない。

なお、ただの棒を魔法で変化させているイメージだが、出てきた蛇の扱いは通常の召喚と同じで、
蛇たちは時間により消滅するし、材料は使い捨てだし、「解放の宣誓」の影響も受ける。
又、『武器に六尺棒や弓などを使っている場合、この魔法を使って蛇に変えてしまう』と言ううっかりミスも発生しがちなため、
魔法に割り当てる文字には気をつけたい所である。

上記のような欠点に加えて、材料の持ち運びや装備の組み替えなどで準備が面倒な事から、
覚えていても実際にはあまり使わない魔法の一つであるとも…いやはや。

特に召喚術師は小動物の召喚が十分に便利で、これだけで氷の獣まで繋ぐことも可能なため
どちらかといえば変異術師などが苦しい序盤の足しとして使うことが多い。

下級魔術の魔法書(2)、小変異の魔法書招集の魔法書怪物の手引書に収録。


ツキマーの舞踏

呪術 レベル3

装備している武器をしばらくの間『宙を舞う武器』に変化させる魔法。
魔法書が非常に入手困難ながら極めて強力な魔法のひとつ。
召喚魔法に近い働きをするが呪術スキルで使用できる、しかし「解放の宣誓」の影響はしっかり受けるので要注意。
そして、仲間モンスターの死を嫌う神でもこの魔法で操る武器に対しては問題が発生しない。
(友好的な踊る武器に間違えてテレポートのワンド振ったら怒られました)

肝心の『宙を舞う武器』の特性だが、HPはかなり低く攻撃されるとすぐに落っこちる。
だが攻撃力は単なる「ダガー」でさえかなり強力で、高ダメージ武器ともなるとどんな敵でもまず無事では済まない。
しかもスピードが速い上に属性攻撃が効かない。
更にエゴ武器やランダムアーティファクトにも効果があり、その場合には武器のもつ特性はそのまま有効である。
ちなみに魔法の杖や射撃武器などには効果がないので念のため。
現実的に2ターンに1回しか使えないため準備がやや面倒だが、
「小動物の召喚」や「影の怪物」などに混ぜておくと骸骨戦士やストーンジャイアントでさえ場合によっては軽く撃破できる。
呪われた武器を外す事もできるが、その場合は敵対して襲ってくるので危険である。

この魔法を使う武器の選択としては、『軽く持ち運びしやすい物』あるいは『攻撃力の高い武器』というのが一般的だが、
お勧めは伸縮エゴの武器、「伸縮のスピア」なら重量も軽い。
召喚モンスターだらけの状況でも1マス離れて攻撃できるため、
他のモンスターや自分自身を盾に、後ろから強烈な打撃を叩き込む事ができる。

なお、敵の攻撃や時間経過で深い水や溶岩に落ちると回収不能になるので、そんな場所で強力な武器に使うのは勧められない。
そうした状況下では、その辺に転がっている「スピア」や「ハンドアックス」等を使うといいだろう。



解放の宣誓

召喚術 レベル3

敵の召喚によって呼び出された者の存在可能な期間を短縮する魔法。
一見すると地味だが、十分なパワーがあれば召喚モンスターの大群を問答無用で一度にまとめて消滅させる事ができる。
召喚術に不慣れな者が使った場合、送還するのに何度か使う必要がある事が多くさほど効果的とは言えないが、
熟練した者が使えば、強力な術者を相手にする際に大きな助けとなるだろう。
効果の割に消費は大きくなく、しかも味方のモンスターには作用しないため非常に便利。
霊廟の上位ミイラ、エルフやオークの上位魔法使いなど、召喚術を使ってくる強敵は多く、また自らの呪文失敗で呼び出される敵対的な悪魔などにも効果がある。

ちなみに、敵が使う『解放の宣誓』はゾンビおよびおぞましきものには効果が無いのだが、敵が召喚術によって呼び出したゾンビや幻影(自然発生したものはダメ)に対しては、何故かこの呪文による送還が有効。
(どうも時間制限のある召喚獣か否かで効果の可否を判定している模様)



招来

召喚術/転位術 レベル3

友好的なモンスターを自分の周りに引き寄せる。
召喚は元より友好的なアンデッドも引っ張って来れる。
足が遅かったり地形に引っ掛かったりしている奴等をまとめたり、敵に近づいてから強襲する為に使われる。
呼び寄せられたモンスターはプレイヤーを囲むように配置されるため、陣形を立て直す際にも便利。
なお、周囲に障害物が無ければ最大で24体まで一度に呼び寄せることができる。
より正確には、プレイヤーを中心とした5*5マスの正方形に味方を呼び寄せる効果であり、対象となるマスがすべて埋め尽くされているとそれ以上効果を発揮しない。

当然のことながら呼び寄せるべき味方が存在しないと意味がないため、基本的にはおぞましきものどもやアンデッド系を指揮するときにしか使わない。
(それ以外のペットは視界外にいる間に時間切れで送還されている可能性があり、いざという時に不発する危険性が高い。新たに召喚呪文を使った方が安全確実)
ただ、状況によってはこの限りではなく、たとえば小動物の群れを敵にけしかけた直後にセントール系が出現し、すぐに弓を防ぐ肉壁が欲しい時などだ。この呪文を使えば自身の周囲をとりかこむ形で小動物を回収できるため、結果として射撃を受けなくなる。
また、通路で敵に鉢合わせた時、相手に密着してこの呪文を唱えることで敵の退路を断つ形(自分の周囲5*5マスということは、すなわち2マス隣、この場合であれば敵の背後まで配置されるということだ)で味方を送り込むこともできる。
これは特に終盤、おぞましきものどもの攻撃力でも容易に倒せない敵が出てくるようになるあたりで重要性を増す。通路で一対一の状況になると、それらの強敵を倒すのに非常な時間と労力が必要になるが、一度曲がり角まで下がってからこのテクニックを使えば、都合三方向から攻撃できるようになるのだ。覚えておいて損はないだろう。



犬族のしもべ

召喚術 レベル3

凶暴なワンちゃん(ハウンド、軍犬、たまにジャッカル、稀に狼)たちを1体召喚する。
普段あまり注目されないが、行動速度が速く霊視持ちであるので見えざる恐怖がいる場所も凌げる事がある。
(あくまで護衛程度。そもそも@が霊視を持ってないと明確に攻撃命令を出せないため、ほとんど攻撃ができない)
おぞ~ができるまでのガードドッグにどうだろうか?

また、魔術師スタートの場合、序盤の火力不足を補ってくれる頼もしい味方となる。
(もっとも、この呪文が載っている本を持って開始できる確率は1/3しかないのだが……)

下級魔術の魔法書(3)、怪物の手引書召喚の魔法書に収録。


インプの召喚

召喚術 レベル3

赤インプ、白インプ、黒インプをランダムで召喚する。
赤は霊視+再生+落ちている武器使用、白は冷気の投射、黒は死体の蘇生をおこなう。
しかし正直なところ、MP3点の消費に見合う攻撃力があるとは言いがたい。
これを唱えるくらいなら小動物の召喚に回して袋叩きにする方が、ほとんどの場合有効。
ただしいずれも耐久力はそれなりにあるため、召喚術師としてのプレイに慣れないうちは覚えてもいいかもしれない。

慣れるとだいたい小動物だけで氷の獣修得まで切り抜けられるようになるので
この呪文を使わずに寺院まで辿りつけるようになったら、召喚系クラスの基本が身についたと考えてもいいだろう。



サソリの召喚

召喚術/毒の魔術 レベル4

サソリを数匹召喚する。
敵対的に召喚される可能性が常にあるので注意が必要。
そこそこ高い攻撃力に追加の毒で、割りとダメージを期待できる。
毒に特化した術士で進める場合には、耐毒を持った敵に対する貴重な対抗手段となる。



精霊の召喚

召喚術 レベル4

自分の周囲8マスが対象なので、目的の精霊呼ぶ場合は触媒に隣接しよう。



氷の獣の召喚

氷の魔術/召喚術 レベル5

氷の獣を1体召喚する。
そこそこの体力と冷気属性の攻撃が序盤では非常に威力を発揮する。
「小動物の召喚」と合わせれば『獣の棲み処』や『オークの坑道』の攻略はたやすい。
おぞ~の詠唱に不安がある時もこれで命拾いする事がある。
冷気のファンブルには注意しよう。
ちなみに打撃力自体は灰色ネズミと大差ない。強いのはあくまで冷気属性の追加ダメージ。
そのためゾンビ等の冷気耐性持ちを相手にする際には(タフな分、ネズミなんかよりはマシだが)さして役立たない点に注意すること。



デーモンの召喚

召喚術 レベル5

悪魔術の魔法書に収録。


影の怪物

召喚術 レベル5

そのマップ上に出現する敵モンスターに1体の姿をコピーし、装備品まで忠実に装備した状態で現世に出現する召喚霊体。
要は、そのフロアに通常出現しうるモンスター一体を味方として(やや短時間)生成するというものである。
そう言う訳で、複数種類の敵がいるマップでは雑魚の姿になるケースが多く、ゲーム中盤以降では使い勝手は微妙。

例えば『地獄』や『パンデモニウム』では、出現頻度の関係から下級デーモンになりがちで戦力外。
ただし『刃の間』など出現する敵の種類が少ない場所では、狙った敵の姿にさせる事も可能なのでマップと敵の種類次第では役に立つ。
役に立つ例としては『ゾットの領域』で唱えた場合だろう、最上位レベルのモンスターだけがごろごろ出てくる。
ゴールドドラゴンやストームドラゴンも出てくるし、闇エルフの召喚術師を引くと召喚祭も引き起こせる。
妖術系術師で記憶スペースが余ってるなら、一考の余地があるかもしれない。

影の怪物は『模写した敵の武器を持った姿になる』ため、上手くやれば好きな武器を変身した影の怪物から奪い取る事が可能。
むしろこれが一番の使い道かもしれない。
具体的には『刃の間』では宙を舞う武器しか出てこないので「早業のハルバード」「早業のグレイブ」を狙う事ができる。

ネメレクス信者なら『刃の間』で影の怪物を量産し、地面に落ちた武器を回収。
そして移動祭壇で捧げる~という作業を繰り返す事で信仰心を稼ぎたいだけどうぞ。

召喚の魔法書に収録。


小悪魔の群れ

召喚術 レベル6

インプやウフェツバス・レムレスなどの下級デーモンを複数体召喚する。
一体一体の力は弱いものの、その数の多さで術者を守る頼もしい壁に。
低確率で非友好的な召喚も混じるが、同時に召喚される周囲の友好的な悪魔の群れに瞬殺されるのでまったく問題にならない。
小動物の召喚の上位互換として終盤まで使えるだろう。

欠点はインプやミッヂが武器や巻物・薬を拾ってしまう事。
キャンプで不用意に唱えて、変異治療薬などの貴重品を彼らに持ち逃げされないよう注意が必要だ。
又、悪魔術の魔法書にしか収録されていないため、ヴェフメット信仰以外では使う機会が少なくなる。

他の悪魔召喚呪文2つ「デーモンの召喚」および「上位デーモンの召喚」には、
ネクオゼクによる変異事故や敵対的な上位悪魔召喚など、やっかいで場合によっては致命的にさえなるリスクが伴うため、
同系統の中でこの「小悪魔の群れ」の呪文が最も実用性の高いものになると思われる。
ちなみにこの呪文によって呼び出されるモンスターは、他の複数召喚系呪文(小動物やサソリ、レイス、おぞましきもの等)に比べても段違いに多く、一度の詠唱で10体以上現れることも少なくない。
戦力的にはおぞーの方が(たとえ数が少なくとも)優秀だが、戦術的な手駒としてはこちらの方が数が多いぶん工夫や応用の余地が大きく、面白みがあると言える。

悪魔術の魔法書に収録。


上位デーモンの召喚

召喚術 レベル7

上位デーモン、すなわちシンボル'1'のデーモンを召喚する。
他の召喚術と異なり、強力な遠距離攻撃をもつ手下を狙って召喚できるため、基本的には囲んで殴るの召喚魔法から死角がなくなることになる。
まさに召喚術の最終奥義と言えるだろう。
習得までの長らくの修行、ご苦労だった…、
と言いたいところだが、そうは問屋が卸さない。
召喚される上位デーモンは魅了されているだけで、基本的には敵である。
元々の敵レベルが高いために、滞在中に寝返ることも珍しくない。そういうわけで、ロマンはあるものの基本的には使いづらい魔法と言えるだろう。

………この魔法の本質は、召喚されるのが「敵」というところにある。
敵である以上、倒せば経験値が入る。つまり…。いったい呼び出す側と呼び出される側、どっちが悪魔なんだろうか。

悪魔術の魔法書に収録。


レイスの召喚

召喚術/死霊術 レベル7

レイス・凍気のレイス・亡霊の戦士などを一度に複数召喚する事ができる。
死霊術を得意とする者にとっては役立つ局面もあるかもしれないが、魔法のレベルに比してさほど強力な援軍とも言えず、
敵の送還の魔法の影響も受けるため、詠唱難易度を考えるとあまり有用な魔法とは言い難いかもしれない。
(一例だが、召喚術Lv10+死霊術Lv15+でもキャスト1回で援軍召喚は3匹程度)
しかもこの魔法には『詠唱した者を(死霊術Lv次第だが)『病気』にする』という、地味ながら嫌らしい副作用が適度に発生するため、
基本的には使う必要はあまり無いものと思われる。
ちなみにキクバークッグァを信仰している場合、病気なる確率が信仰値次第でそれなりに低減される。
しかしこの効果は保護の対象である『死霊術のファンブル』ではないため、病気になる事はそれでも少なくなかったりする…



おぞましきものの召喚

召喚術 レベル8

最上位の召喚魔法。
大型の忌まわしきものや触手の怪物を複数体召喚する。
特徴として、この魔法で呼び出された怪物達は死霊術によるゾンビ等と同様に半永続的に存在でき、「解放の宣誓」で送還される事がない。
召喚時、怪物達の奉仕の代償として知力を失う事がある。
これは能力維持では防ぐ事が出来ないが、実際の所必ず下がる訳でもなく薬などで比較的簡単に回復できるため、
この魔法の強力さを考えるとさしたる欠点ではないだろう。
なお、この『代償』に関連するためか、アンデッド種族はこの魔法を使う事ができない。

詠唱難易度がかなり高めであるため、使用にあたっては「召喚の杖」などを持ってブーストをかけるのが望ましい。

ある程度成功率が上がって、アビス送りなどの致命的なファンブルの心配が無くなれば、活力の杖を使うのもよい。 階段を降りてすぐに活力の杖を持って大量召喚し、その後必要であれば召喚の杖を持って(咄嗟に増援を呼びたい場合などへの備え)探索する、という使い分けが効果的。

召喚の魔法書に収録。


蘇生

ソースを探したのですが、本人のスキルの問題で蘇生体のステータスが全体的に判りませんでした。
ご存知の方は補完してくださいますようお願いいたします。

(参考:TIPの虎の巻#ゾンビやスケルトンのステータスについて。)


スケルトンの造成

死霊術 レベル1

死体の骨からスケルトンを製造する魔法。
製造されたスケルトンは時間経過で消滅する事はなく、「解放の宣誓」の影響も受けない。
材料はあくまで*骨*であり死体ではダメな事に注意。
製造されるスケルトンはオリジナルより足が遅くなり、攻撃力も減るのであまり戦力としては期待できないが壁としてはそれなりに優秀。
また後ろから「衰弱の矢」「凍結の矢」「毒液の矢」などで攻撃する事も可能。
但し「死霊の蘇生」が使えるようになればそっちの方が手っ取り早いためお蔵入りする事となる。



死霊の蘇生

死霊術 レベル4

術者を中心とするある程度の範囲内にある死体をゾンビに、骨をスケルトンに変化させる魔法。
製造されたゾンビ・スケルトンは時間経過で消滅する事はなく、「解放の宣誓」の影響も受けない。
「スケルトンの造成」と違い骨である必要は無く、また一度に多数の死体を僕とする事ができるために使い勝手は非常に良い。
スケルトンよりゾンビの方が若干優秀なので骨になる前に唱えたい所だが、骨化にはかなりの時間を要するので別に慌てる必要はないだろう。
むしろ、自分の食すべき肉をゾンビに変えてしまわないように注意の事。
友好的な骸骨戦士などが片っ端から唱えまくって、食べる分の肉が無くなるケースもあったりなかったり。

なお、酸のブロブ・眼球系・ヒドラ・変異能力者など一部のモンスターの死体には効果を発揮しない。



捻れた蘇生

死霊術 レベル5

足元にある複数の死体を結合させ、グチョグチョヌルヌルな新生物「忌まわしきもの」を作り出す魔法。
死体の個数が2つ以下ではまず成功しないし、骨は個数にカウントされない。
特徴としては、上記二つの蘇生とは違い元の生物の能力に影響されない僕を作る事ができる点。
元がストーンジャイアントだろうがネズミだろうがお構いなしである。
「忌まわしきもの(小)」か「忌まわしきもの(大)」のどちらかが出現する事になるが、
どちらにしろ戦力としてはそれなりにしかならないので、過剰な期待はしない方が良い。
敵が強化されてくるにつれて総体的に価値が低下してゆく魔法だが、
『獣の棲み処』を制圧する程度までは『捻れた蘇生>ゾンビ』が成り立つため、
蘇生体を主力とするならば覚えておいて損は無い魔法であろう。

「死霊の蘇生」の効かない死体であっても効果を発揮するが、3つ集めるのは実に大変。

反生命の魔法書に収録。


幻像

死霊術/氷の魔術 レベル7

手に持った肉片から、複数の氷像を作り出す魔法。
蘇生系で唯一、一定時間で消滅してしまうしもべである。
いくつかの理由から、この魔法は極めて使いにくいものとなっている。
まずは上でも挙げた『しもべは一定時間の経過により消滅してしまう』という理由のため、戦闘前に毎回作り出さないといけない。
次に氷像は炎に弱い。
敵として出現した時を思い浮かべてもらえれば判るだろうが、どんな生物をベースにしても炎系攻撃の前には一瞬で消滅してしまうのである。
かといって、普通のゾンビ(氷無効)より氷に強いとかいう事ももちろん無い訳で…
更にブーストが効きにくい。 この魔法は蘇生系で唯一2系統のスキルが要求され、しかも高位の魔法であるため、
何らかの手段によるブーストをかけなければ発動自体が大変だが、
肉片を手に所持していないと効果が無いために、杖によるフォローが効かない。
それに加えて、未確認ではあるがHPが少ないような気もする…?と極めて欠点の多い魔法である。
よって実用性はイマイチ、ミイラが暇つぶしに使ってみる程度?
一応、幻像破壊時に凍気の雲が短時間できる。

小ネタとしては、全ての肉片に有効である事が挙げられるだろうか。
変身能力者を蘇生させられるのはこの魔法のみである。



死の霊媒術

死霊術 レベル9

キャストすると一定時間『あなたは死と交信している』という状態になり、その効果時間内に術者の倒した生物を幽霊として蘇らせる。
幽霊の能力は飛行するゾンビという感じで、固さもあり、壁役として十分に役立ってくれる。

スライム系・スフィンクスなど一部の例外を除いて全ての生物に有効である。
「死の霊媒術」の最大のポイントは『幽霊が発生しても死体はその場に残ったまま』なので、
更にその死体を蘇生するなどして活用できる所だろう。
詠唱難易度は激しく高いがそれに見合う効果はある、まさに死霊術の究極奥義として相応しい魔法であるといえよう。
しかし残念ながら、この呪文が実用化されるころにはそもそも死体を残す敵があまり居ないという大きな問題がある。
デーモン系の死体は残らないため当然ながら幽霊も発生せず、『地獄』や『パンデモニウム』ではほぼ無力なスペルに成り下がってしまうのだ。

一応フォローしておくと『ゾッドの領域』ではなかなか有効だ。
霊媒効果中にドラゴンやジャイアント系をKILL→幽霊発生→死体を蘇生、と行えば幽霊にゾンビのオマケ付きで壁役に困らない。
なお、変身能力者をこの呪文の影響下で倒した場合、生成される幽霊は変身先のものとなる。
概して強力な幽霊が生成されるのは嬉しい所。

召喚した生物を殺害しても幽霊が作れる。(死体は残らない)
なので、ZOTの領域で影の怪物を使うと強力な幽霊をサクサク作れる。
また、蜂の巣で同じことをして、絶対についてくる高速壁役とかも作れる。

ネクロノミコンに収録。


支配


隷属

呪術 レベル4



獣馴らし

呪術 レベル5



アンデッドの指揮

呪術/死霊術 レベル6

視界内のアンデッドを隷属状態にする、だけなのでアンデッドに囲まれてピンチの時にしか使わない。
時間で切れるし、逃げようとしても隷属アンデッドは追いかけてくるし…



変身・変化


蜘蛛の躯

変異術/毒の魔術 レベル3

毒の変異術。
毒蜘蛛の姿に変身する。
ACが上昇(2+(毒スキル/6))し、EVが3上昇・DEXが5上昇・移動速度が8に上昇、素手のベースダメージが向上、(3→5)
更には毒液エゴの効果も追加される。
ただし毒耐性はつかないので注意。
又、武器防具を装備できなくなり、呪文の詠唱難度が上昇する。(失敗率が10%上昇)

毒殺と移動速度上昇で当て逃げをする事でオーガなどをいなせるので、特に序盤では有用な呪文でしょう。



氷の躯

変異術/氷の魔術 レベル4

氷の変異術。
一時的に透き通る氷の体に変身する、動く氷の彫刻?綺麗かも。
防具はクローク、帽子しか装備できなくなるが、ACが上昇(5+(氷スキル+1)/4)し、
HPが1.2倍、素手のベースダメージが向上(3→12)、更には冷気エゴの効果も追加され、氷の三重耐性・毒耐性を得る。
ただし炎が弱点となる。

「石像の躯」と同じく、「オゾクブの鎧」を唱える事で追加のACボーナス(1+氷スキル/4)を得る事ができる。
石像には及ばないながら熟練した氷の使い手ならば、強固に結晶化した体を得る事ができるだろう。

小変異の魔法書に収録。


刃の手

変異術 レベル5

変異術師を代表する呪文。
一時的に両の手を鎌状の刃に変化させ、徒手格闘において大きなダメージを与える事ができる。
ベースダメージは12+STR/4+DEX/4と非常に高く、変異術師はこの呪文を唱えた瞬間、あらゆる武器を凌駕する攻撃力を獲得できる。

ただし、両の手を変化させる都合上グローブ・武器・盾を装着する事ができず(装備中に唱えると外れる)、
変化時は呪文の詠唱難度が上昇する。(失敗率が20%上昇)
又、攻撃方法が『切る』に変わるのでヒドラと戦う時は要注意、まぁ変身解かなくても切り潰せるんだけどさ。

他の変異術は装備制限が厳しいので、たとえ上位変異術を覚えていたとしても耐性の都合上この呪文にお世話になる事も良くある。
1.5ターン程掛かるが自動で武器が外れるのを利用して、
INT低めのデュアル系近接なら「魔術の杖」を持って成功率を上げると言う手もある。
成功率が上がったら「活力の杖」で栄養節約するのもよい。

小変異の魔法書に収録。


石像の躯

変異術/地の魔術 レベル6

大地担当の変異術。
ちなみに風は無い、ソースコードに残骸が散見できるけど。

一時的に石像に変身する。
変身すると高AC(17+地スキル/2)・高HP(1.5倍)・高攻撃力(12+STR)、更にはSTRが2上がり、衰弱・雷・毒耐性を獲得できる。
「石の皮膚」を唱える事でボーナスが追加(1+地スキル/4)され、こうなるとまさに動く要塞。
近接攻撃で死ぬ事はおよそ考えられない硬さになる。

ただし装備制限がかかり、クローク・兜・ブーツ(装備しなおす事はできない)のみ装備可能となる。
胴装備が脱げ落ちる際クロークも一緒に脱げ落ちるので注意、地味ながらグローブが脱げ落ちる時も武器を手放す。
ちなみに武器を振るうのに制限は無い。杖を持って水晶槍を放つのもご自由に。

またDEXが2・EVが5下がり、あらゆる行動時間が1.5倍に減速されるので、
距離が開いている時に酸のプロプやドラゴン等、高威力の遠距離攻撃を行うモンスターの前で変身するのは自殺行為。
その場合は他の手段に頼ったほうがいいだろう。



ドラゴンの躯

変異術/炎の魔術 レベル8

炎の変異術。
一時的にドラゴンに変身する。
ゲーム中最高の近接攻撃力を獲得でき、その破壊的な攻撃力は圧巻!あらゆるものを叩き潰す。

素手のベースダメージが上昇(3→20+STR)し、素ACが向上(7+炎スキル/3)、HPブースト(1.6倍)を獲得し、
炎の二重耐性・毒耐性、空も飛べるし強靭になる(STR+10)し、炎も吐ける。実は(炎のものに限らず)ブレスの発動率にもボーナスがかかる。
まさにドラゴン。
氷が弱点となるのはやはりというか、EVが3ほど下がるのはご愛嬌。

ただし、防具など飾りといわんばかりに素っ裸になるので、耐性(特に氷の攻撃)には注意が必要。
HPが上昇してるとはいえ、調子に乗ると逝ける。

攻撃が『切る』属性になるため徒手格闘スキルが低い場合ヒドラには注意、ある程度高くなれば普通に問題無く切り潰せます。



死者の躯

死霊術/変異術 レベル8

詠唱に成功した術者を一時的にアンデッドへと変化させる呪文。
死霊/変異術の高位の呪文だが、むしろ妖術師などにとってのメリットが大きいと思われる。

冷気耐性+1、衰弱耐性+3、毒耐性、魔法耐性、苦痛・苦悶に免疫
「苦痛の紋章」無視、エナジードレインにも完璧耐性。
腕力+3、AC上昇、徒手格闘で掠奪エゴの効果、死霊術ブースト
攻撃面も底上げ、ACは熟練者なら+7くらい上がる。
空腹と無縁
どんなに高レベルの呪文を使っても食糧問題が発生しない。
突然変異されない
代わりに腐敗を受けるが、腐敗は変身を解いて薬を飲む事で簡単に回復できる。
  • ただし悪魔の血族の変異も阻害する、有用な変異に期待したければLvUP付近では変身を解いておこう。
  • 変異術ファンブルLv3などで不意に発光を受けてしまった場合、これを唱えることで発光が収まるのを待つという手もある。まあ、この呪文をファンブルして余計状況が悪化しないとも限らないのだが。

「呪力の延長」で常時維持する事で『地獄』『アビス』『パンデモニウム』『霊廟』等の難易度が格段に変わるため、
魔法使い系でルーン全制覇を目指す方にお勧めしたい。

ただし、ミイラ同様に薬が飲めなくなる・唱えられない呪文が生じるといった点には注意。
「再生」の魔法は使用できないが、「再生の指輪」や再生変異、トロルの固有再生変異は有効。

ネクロノミコンに収録。
※キクバークッグァ信者以外は、死霊術がある程度高くないと読めない。
キクバークッグァ以外にシフ・ムーナも下賜してくれる。


シゴツヴィの変性

変異術/死霊術 レベル5

魔法書の解説文では、『この呪文はモンスターを脈打つ肉塊に変異させる。』とある。
しかし、厳密には『脈打つ肉塊』ではなく『悶える肉塊』という通常モンスターに変異させるだけのスペルであり、実用性は激しく微妙。
しかも、悶える肉塊の通常攻撃には『突然変異』が付加しているので踏んだり蹴ったり。
わざわざ変異させる必要があるのか疑問である。



他者の変容

変異術 レベル5

抵抗に失敗したモンスターを別のモンスターに変化させる魔法で、要はおなじみ「変化のワンド」と同様の効果である。
ジェリーや見えざる恐怖など『あまり強くないが対処は難しい』というモンスターを、
別のものに変化させて倒すというのがまずは考えられるが、変化するモンスターの予測がつきにくく、
また抵抗されると完全に無駄なので、それよりは普通の攻撃魔法で倒したほうが大体において話が早い。
更に、強敵相手にこの魔法を使っても抵抗される事が多く、
そして変化する先のモンスターは、概ね元になったモンスターのヒットダイス依存なので、
実際の所『弱い』モンスターへの変化はあまり期待できず、
無理に使うと例えばヒドラをストームドラゴンや紺碧ジェリーなど途方もない強敵に変化させてしまうという事故も発生しがちで、
強敵への対処にはきわめて使いにくい。

又、この魔法を習得できる頃にはジェリー程度になら対処する手段は確保できている事が多いため、
運次第では非常に早期から入手できる「変化のワンド」などに比べても利用価値が低い。

という訳で、ネズミ等を経験値が高めのモンスターに変化させてから倒したり、召喚した味方に使ってみたりなど、
他にも趣味的な利用価値はあるとは言えるが、いずれにせよ実用性にはやや疑問の残る魔法である。



自己の変容

変異術 レベル7

詠唱に成功すると、ランダムに突然変異する魔法である。
その際に完全にランダムなHPの減少を伴い、HP最大から一桁までダウンという事も割とよくあるので、
完全に制圧してある、なおかつ危険な敵の生成されない階以外では絶対に詠唱するべきではない。
また、現在値が最大値の50%以下である時は、詠唱に成功しても「この呪文の効果に耐えられる状態ではない」として無効化されてしまう。使用をキャンセルするのではなく無効化(つまり発動にかかったコストは無駄になる)である点に注意。
従って、繰り返し使う場合には何らかの急速回復の手段を用意する事が望ましい。
得られる変異は一回につき一つで、完全にランダムである。
又、変異の喪失や、あるいは何も起こらないという事も(割と頻繁に)発生しうる。
(詳しいプロセスについてはスポイラーの該当記事を参照の事。)

できれば極力頼りたくない魔法の一つではあるが、
終盤、装備制限の厳しい種族で耐毒や耐火などの変異にどうしても頼らざるを得なかったり、
ランダムテレポートなど最悪レベルの変異が付いてしまって変異治療薬もなく、どうしようもなくなった際に、
膨大な時間や食料と引き換えにそれらを獲得ないし消去する手段として使えなくもない。
しかしその際にも得られる変異は予想がつかず、
又、この魔法は高位の変異術であるので失敗時のファンブル効果によって悪性変異の追加がある事を考えると、
安易な手出しは非常に危険である。



戦術関連


収拾

転位術 レベル1

視界内の物品を自分の居る場所に移動させる術で、重要性は非常に低いものの様々な使い方ができる面白い魔法の一つでもある。
水地形などの移動しにくい場所やその向こう側にあるアイテムを手元に取り寄せたり、
危険な(しかしこちらに気付いていない)敵の近くにあるアイテムを安全に拾ったり、
撃った矢玉をその場から回収したり、あるいは単に転位術の練習のために空撃ちしたり、
他にも使い手次第で様々な利用方法が考えられるだろう。
(あの「ゾットのオーブ」ですら、ヒュッ!と吸い寄せて回収する事が可能だったりするのだ)

なお、移動できる最大の重量はスペルパワー依存なので、十分に熟達しないと重いものは動かす事ができない。
もっとも、普通の武器などであればそれなりのスキルレベルで十分である。
矢玉や複数の薬などを引き寄せる場合、いくつかが虚空に消失する場合も多々ある。



照明

呪術 レベル1



騒音の投射

呪術 レベル2

騒音を発生させ敵を引き付ける。
『この手のはどうせ視界内だろ、狭過ぎるだろそれ』と思いがちだが、指定範囲はマップ全域に及び、
階段を降りた先がモンスターだらけだった場合に別の階段から進み、「騒音の投射」で遠くに引き付けてからさっきの階段を降りる、
と言う感じに使う事ができる。



火柱の幻出

妖術/炎の魔術 レベル3

選択した場所に長時間持続する炎の雲を設置する魔法。
敵のいる場所には設置できないため、敵を直に攻撃する事はできない。
このファイアウォール的な魔法の使い方は、敵の移動を阻むのが主な使用法。
接敵されるまえに通路などに設置しておき、接近してこない敵を他の遠距離攻撃で撃ち殺したりその隙に逃げたり。
この炎を物ともせず突っ込んで来る相手には、複数設置したり直接戦闘の際自分の目の前に置き、
無理に接敵しようとした所を焼き殺す継続ダメージ源として利用できるだろう。
更に、この炎は「精霊の召喚」のための炎の材料にもできる。
直接的な攻撃魔法が多い炎魔法において地味ではあるが、うまく使えばかなりの効果をあげる事ができるであろう。
自分が突っ込んで巻物焼失したりしないように。

ちなみに敵は基本的に

@□炎敵

という状態になった時、炎を乗り越えてまで接近しようとすることはない。
(ただしアンデッドなど、一部知能の低い?敵は突っ込んでくるため注意)
しかし

@炎敵

となった場合、ほとんどの場合炎に飛び込んで攻撃を仕掛けてくる。
なお、この@の部分は召喚したペットでも構わない(要するに敵から見た場合の攻撃対象であればいい)ので
通路に誘い込み、この呪文を唱え、1マス離れて小動物などを呼び出し続ければ、行動速度が100以下の敵を完全にハメ殺すことができる。
また、射出系ではない(指定したマスに直接発生する)ため、弱った敵の後方に置くことで逃走防止にも役立つ。

かように便利な呪文のため、下級魔術の魔法書(1)を持って生まれた魔術師などは必ず覚えておくべきだろう。

下級魔術の魔法書(1)、妖術の魔法書(1)、雲烟の魔法書炎の魔法書に収録。


静寂

風の魔術/呪術 レベル3

一定時間、使用者の周囲に起こるあらゆる音を消し去る。
この範囲内では巻物・呪文詠唱・祈り・叫びができなくなる。
上位エルフ・リッチ・上位ミイラなどの強力な魔法使いを役立たずにする恐るべき補助魔法である。
呪いの頭蓋骨や、何と炎の球体でさえ無力化できる。
ただし、気をつけないと緊急回避ができず自分の首を絞めかねない諸刃の剣。
ロッド・ワンド・薬・指輪やアーティファクトの発動は可能なので、
「テレポートの発動」や「加速のワンド」を持っていると比較的安全にこの呪文を行使できる。
悪魔系・電気ゴーレム・目玉などは詠唱なしで呪文を唱えるらしく、この魔法は効果を持たない。
ドラゴンのブレスも同様である。
又、この呪文の範囲は距離6(距離はx^2+y^2<=36で判定)なので、視界の端にいるモンスターには効果がない。

この呪文の効果中に「!a(味方に攻撃命令を出す)」をマクロで指定するとフリーズするというバグがある。
通常のフリーズ同様、復帰自体は可能だが巻き戻りがあるため要注意。



透明化

呪術 レベル6

自分自身を透明にする魔法である。
この魔法は術者の隠密能力へのボーナスではなく、透明視の能力を持たない敵の知覚力そのものに直接ペナルティーが与えられる。
特に隠密からの不意討ちを得意とする暗殺者などにとってはきわめて有用である。
又、起きている相手の場合でも追跡が不確実なものとなる、飛び道具による攻撃を非常に受けにくくなるなど、
脱出用の魔法としても利用価値が高い。
ただし、周囲を敵に囲まれている場合や立ち止まって戦闘をしている場合、また水辺にいる場合など、
こちらの位置が自明な場合には大した効果を発揮できない。

空腹の進行の加速や、自分自身の攻撃が『見えない』場合の命中ペナルティー、
そして何より魔力による汚染など強力な魔法に付き物の副作用にも注意を要する。

ゲームの後半になると、ナーガや上位の闇エルフ・ジェリー類・中級以上のデーモンやその他強力なモンスター等、
透明視の能力を持った敵が非常に多くなってくるため、同じレベルの魔法である「加速」に対して汎用性はかなり低いものとなる。
しかし同時に、中盤以降正面からの対処が難しい「壁」となりがちなセントール/ヤクトールの集団や、
ストーンジャイアント、下位~中位のドラゴンなどは透明視を持たないため、
それらの強敵に遠距離攻撃の機会を与えず一気に倒すチャンスを得られる事を考えると、やはり絶大な威力を持った魔法と言うべきだろう。



ドルオクロヒの玄室

地の魔術/妖術 レベル7

自分の周囲を掘削可能な岩の壁で囲む。
『Omega』や『*band』等とは違い、直接的な掘削方法が無いこのゲームではテレポート及び掘削手段がなければ自殺行為に等しい。
逆に掘削方法等があれば穴熊ができたりと最高の防御手段になりうる。
又、ゾットの罠などの魔法的な罠を壊す事ができる唯一の手段だ。

深い水や溶岩などの侵入不能な地形、敵がいる地点や階段などのある場所に対しては効果がないので注意する事。
逆にアイテムがあっても問答無用で壁になって、その場にあったアイテムは全て消滅してしまう。
ベースキャンプで暴発すると泣きを見るぞ。

大地の魔法書に収録。


知覚・情報


隠し扉の探知

予見術 レベル1

自分の周囲の隠し扉を感知する魔法である。
罠と違って、隠し扉は発見するのが困難な状況というのはやや考えにくい上に、見つける必要に迫られる事はさほど多くはなく、
加えてこの魔法による探査は(魔法のスキルにより信頼性は変化するものの)確実な物ではないため、実用性としては微妙な所である。
この魔法は、むしろ予見術領域の練習用の魔法として考えた方がいいかもしれない。



罠の探知

予見術 レベル2

最も有用と噂されている呪文。
術者の周囲の罠を発見する、範囲内の未発見の罠は確実に発見できる。
階段を降りた直後に唱えておく事で、事故死の危険性を格段に減らす事ができるだろう。
探知範囲はpower依存だがpower=0でも8~15マスは探知できる、当然だがスキルレベルが低い内はこまめに使った方が安全だ。
ただ収録されている魔法書が「探索の魔法書」のみのため、
シフ・ムーナを信仰するか予見術を上げて「獲得の巻物」を使うぐらいしか確実な入手法はないのが残念。
あまりに便利なのだが、うっかり探知を忘れていたり範囲外だったりして罠に突っ込んだ時のショックは大きい…

探索の魔法書に収録。


モンスターの探知

予見術 レベル2

術者の周囲のモンスターの種類と位置を知る事ができる。
探知範囲は「罠の探知」と同様、ただし家庭用ゲーみたく『常時モンスターの位置を知れる』と言う訳ではなく、あくまで現在位置探知。
出会い頭の危険が減るのは当然だが、戦闘を回避したり各個撃破したり準備してから突撃したりと、より戦略的なプレイが可能になる。
知性の高い敵はこの呪文で探知されると気づいてしまうという欠点もあるが、有用性はそれ以上だろう。
又、『オークの坑道』や『獣の棲み所』の飛び地を探すのにも便利。



アイテムの探知

予見術 レベル2

フロア内のアイテムの位置がわかる。
種類は不明のまま。
実は『アビス』『地獄』『パンデモニウム』といった、マップを作るのではなくアイテム収集を優先する地形で重宝する。



呪いの識別

予見術 レベル3

同名の巻物と同じ効果。
呪いを察知できるという事はつまり『射撃武器・防具・装飾品の装備鑑定をほぼ全て安全に行えるようになる』という事なので、
この魔法は名前から想像できる以上に強力である。(武器の場合は「歪曲の武器」の存在があるため、お勧めはできない)
この魔法が重宝しそうな戦士系では計画的にスキルを鍛えた方がいいだろう。

もっとも、呪いの識別の巻物は頻繁に見つかるものだし、解呪の呪文が使えれば(こちらも巻物が頻繁に手に入る)お役御免になるわけで……。
効果自体はありがたいものだが、「呪文として覚える」価値があるかと言われると少々疑問の残るところである。



魔法の地図

予見術/地の魔術 レベル4

同名の巻物の縮小版という所か。
未知の地形へ掘削する時は戦略を立てやすくなる、遠方の飛び地を探すにはある程度スキルが必要だ。
なお、既に攻略済みの地形ではアイテムが未探索となって Ctrl+O コマンドが有効になってしまうので多少面倒かもしれない。



透明体の視認

呪術/予見術 レベル4

一時的に霊視を得られる。
某見えない敵の対策としてはありがたいのだが、該当書物がなかなかタイミングよく手に入らないのはお約束。

予知の魔法書に収録。


鑑定

予見術 レベル6

アイテムを鑑定する呪文。
巻物とは違い1回につき1つだけしか鑑定できません、MPの消費だけでいくらでも鑑定できるからいいんだけど。
帰還可能時期が実質不定期でアイテムがかさばる『アビス』や『パンデモニウム』でアイテム選定するのに使える。
…が、落ちてる「鑑定の巻物」でも充分か?



その他・特殊な魔法


選択的記憶消去

呪術 レベル3

いらない魔法を忘れ、その魔法のレベルに応じたスロットを解放させる。
スキルやレベル・進行の関係上いらなく(使えなく)なった魔法を消して新しい魔法を覚えるのに使う。
ある程度以上魔法を使いこなしたいのであれば重要な魔法である。
シフ・ムーナの信者であれば必須ではないが、この魔法を使えば信仰値をまったく減らさずに記憶の調整ができるという利点は大きい。
シフ信者以外が使う場合、記憶消去に失敗し更にその階の地図の一部を忘れてしまう事がある。
使用者の呪文詠唱スキルが低く、消去する魔法のレベルが高いと特に失敗しやすい。
なお、「選択的記憶消去」自身も忘れられる。



毒物の抽出

死霊術/変異術 レベル1

モンスターの死体から有害な薬を精製する魔法。
さっぱり無害な「水の薬」が精製される事もあるのはご愛嬌。
なお、瓶をどこから出しているのかは謎のままである(笑)

この魔法単体では使い道は皆無と言っていいが、「蒸散」の魔法を効果的に使うには必要不可欠である。
魔法に熟達しているほうが”有用な”毒を抽出しやすくなるようだ。
又、死体の種類によって抽出できる薬の種類はある程度決まっており、
プレイヤーにそれだけの知識があれば、未鑑定で危険な薬の簡易的な判別にも使える。
死体の種類によっては「突然変異の薬」が手に入る事も…一本いっとく?

なお、毒物の抽出により得られる薬の項目に、もう少し詳しいスポイラー的な解説が記載されているので、
興味のある方はご一読のほどを。

小変異の魔法書に収録。


死体の腐蝕

死霊術 レベル2

おおむね魔法書の説明どおりの魔法である。
概要としてはそれ以上の説明は要らないであろう。

…ではあるが、その強力さを見誤ってはいけない。
この魔法によって生じる『悪疫の瘴気』は、大抵の怪物たちはその効果を侮ってかそのまま突っ込んでくるが、
その効果たるや高威力の毒の効果と直接的な腐敗ダメージ、それに一定確率で減速効果がまとめて発生するという恐るべき物である。
決して自分を巻き込まないよう、足元には十分に注意しておこう。
ちなみに「毒の燃焼」とは違い、手持ちの(?)死体には影響しない。
死体を設置できる目標点や死体のできやすい場所というものを考えると、特に狭い場所での接近戦できわめて高い効果を発揮する。
又、死体を配置しなおしてから階移動などで敵を誘導する戦術も悪くない。
上手く使えばオークピット等を瞬時に壊滅させる事すら可能である。

腐蝕した死体の後には骨が残るので、後は「骨片の散弾」や「スケルトンの造成」に使うのがいいだろう。

なお、ソースコード上に『効果範囲内のゾンビがスケルトンに変化するようにしたいな』という風なコメントが見られるが、
残念ながらこちらの効果は実装されていない。

死の魔法書に収録。


呪力の延長

呪術 レベル5

術者に有用な魔法効果を延長してくれる呪文。
地味なせいかあまり話題に上らないのだが、凄まじく強力。
この呪文を使いこなすと「死者の躯」+「飛来物の阻止」+「俊足」+「オゾクブの鎧」を常時維持なんて事もできる。
ただし魔法の汚染が蓄積していく事に注意。
単体で唱える分にはあまり気にする事はないが、「加速」「透明」「腕力強化」を延長すると汚染の蓄積量も高くなる。
例に挙がっているような魔法なら安心して使えると思う。
なお「死者の躯」で安全だからって延長しようとすると、上記の蓄積のせいで更に長く苦しむ羽目に(笑)

呪術の魔法書に収録。


解呪

呪術 レベル5

「解呪の巻物」と同じ、呪われた装備品の呪いを解く。
装備していて呪われているものしか効果がない。
しかし「テレポートの指輪」や呪われた武器を即座にはずす事ができるのは大きなメリット。
魔法書のレアリティが低く、呪術スキルだけなので割りと手軽に覚えられる。
有用な状況は、オーク・エルフ・ナーガの巣窟で武器漁りをする時や『霊廟』のミイラの呪いを浴びる時か。
あまり注目されていない魔法だが、装備にこだわるなら「浮遊」や「鑑定」と併用するとアイテム管理の効率が良くなるだろう。



掘削

変異術/地の魔術 レベル4

「掘削のワンド」と似たような効果の魔法。
ワンドが見つからない/手元にない場合には便利だし、
既に入手していてもこの魔法が使える限り好き放題にポコポコ掘れるのはやはり快適である。
とはいえ石の壁などにはやはり効かないし、地の魔術に長けている術者であれば岩の壁を掘る手段は他にも複数あるため、
重要性が高いかというと実はそうでもない。
ベースキャンプの設営用に使ったり、入り組んだ迷路のショートカット用途には便利な事もあるが、
『*band』と違っていわゆる『穴熊戦術』も大抵の場合リスクが大きいため、応用範囲はあまり広くないかもしれない。

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最終更新:2024年06月26日 01:16

*1 通常の敵からの攻撃で-2、見えない相手からの攻撃で-14 加えて減速状態で-5、水中で-5

*2 具体的には召喚した(友好的な)軍犬と氷の獣、大型の忌まわしきもの、触手の怪物、レイス、水晶のゴーレムでテスト。いずれも僅かに負傷した状態で隣接し、自分のHPを減らした上でボーグンジョルを使用、発動に成功したが、一切回復しなかった。