(練習ページでの起草者コメ)
"獲得のときの詳細を調べてみたいな、と思って作っては見たものの、
そこそこ複雑で一目見てもよく理解できない原稿になってしまった…。特に防具が。"
# 図表追加済み
獲得に関する話
本稿では、『獲得の巻物』を初めとする『獲得』においてどのようにアイテムが決定されるか、ということを主として語る。
まず、『獲得』が起こる場合は以下の場合である。括弧の中は得られるアイテムの種類である。
- 『獲得の巻物』を読んだとき(選択可能)
- 『不思議のデッキ』において『獲得のカード』を引いたとき(選択可能)
- 高位のオカワル信者への下賜(1/2で武器、1/2で防具)
- 高位のトログ信者への下賜(武器)
- ゾムの好意による武器の下賜(武器)
- 高位のシフ信者への下賜(魔法書)
次の項目から、どのようにアイテムが決定されるかを種類別に見ていくことにする。
蛇足ながら、自分で種類を選択した場合もあらかじめ種類が決まっていた場合も、同じルールによってアイテムが決まる。
武器
ナイフ、棍棒、巨大棍棒、釘つき巨大棍棒は決して選ばれない。
各武器スキル値+1の比に等しい確率で、武器の系列を選択する。
その系列に属する武器の中から、等確率で1つ選ばれる。ただしレア武器に属するものは他の1/4の確率となる。
その後、アーティファクトかエゴつきの武器として生成される。まれにどちらでもないただの武器となるが、その場合には修正値に1+1d3がさらに加わる。
最後に、種族による修正が入る。
- 悪魔の血族、ミイラ、グールであった場合、神罰、浄化エゴは切断エゴに変更される。
- 神罰、浄化の効果を持ったアーティファクトは、それらの効果を持たないアーティファクトになるまで再生成される。
- 大型武器をもてない種族であり、生成された武器が大型武器であった場合、
- 長剣なら1/2でファルシオン、1/2でロングソード
- 鈍器なら1/2でメイス、1/2でフレイル
- 斧なら1/2でハンドアックス、1/2でウォーアックス
- 長柄武器なら1/2でスピア、1/2でトライデント
に変更される。
種族 |
元の武器 |
変更後 |
悪魔の血族 ミイラ グール |
神罰エゴ/浄化エゴ(非☆) |
切断エゴ |
神罰/浄化付き☆ |
それ以外のエゴ、非エゴ |
ホビット ノーム コボルド スプリガン |
グレートソード トリプルソード |
1/2 ファルシオン 1/2 ロングソード |
大型メイス 大型フレイル |
1/2 メイス 1/2 フレイル |
バトルアックス 処刑人の斧 |
1/2 ハンドアックス 1/2 ウォーアックス |
大鎌 ハルバード グレイブ |
1/2 スピア 1/2 トライデント |
防具
工程1 「ランダム」か、それ以外の決定
50%の確率でランダムに、それぞれ10%の確率で盾、クローク、ブーツ、グローブ、兜になる。
但し、オーガ、オーガメイジ、トロル、ドラコニアンの場合グローブとブーツはランダムに変更され、盾は50%の確率で大盾となる。
またスプリガンの場合、グローブとブーツはランダムに変更され、盾はバックラーとなる。
ケンクの場合、ブーツはランダムに変更される。
工程1 |
種 |
通常 |
大型種族 |
スプリガン |
ケンク |
ランダム |
ランダム 50% |
ランダム |
ランダム |
ランダム |
ブーツ |
ブーツ 10% |
グローブ |
グローブ 10% |
グローブ 10% |
盾 |
盾 10% |
大盾 1/2 |
バックラー 10% |
盾 10% |
その他盾1/2 |
クローク |
クローク 10% |
兜 |
兜 10% |
工程2 「ランダム」の決定
ここから実際の防具の生成に入る。
ランダムが選ばれていた場合、80%の確率で鎧が、それぞれ4%の確率で盾、クローク、ブーツ、グローブ、兜になる。
ここで鎧が選ばれた場合、
防具表のローブからプレートメイルまでで獣の皮を除いたものが等確率に選ばれ、確実にアーティファクトもしくはエゴ防具になる。
ただし、約1/20の確率でクリスタルメイル、ドラゴン鎧、アイスドラゴン鎧、トロル鎧のいずれかが選ばれる
約1/25の確率で獣の皮、蒸気ドラゴン鎧、斑紋ドラゴン鎧、ストームドラゴン鎧、ゴールドドラゴン鎧、沼ドラゴン鎧のいずれかが選ばれる。
それぞれチェックを通ったあとに、各ドラゴン鎧が選ばれる可能性は他の鎧に比べて2倍である。
これらのレア鎧は、アーティファクトにはなりえるが決してエゴにはならない。
工程2 |
ランダムの内訳 |
鎧 80% 鎧選択→ |
ローブ、鎧 72.8% |
水晶鎧、炎ドラ鎧、 冷ドラ鎧、トロル鎧 4% |
獣の皮、蒸気鎧、斑紋鎧、 雷ドラ鎧、金ドラ鎧、沼ドラ鎧 3.2% |
ブーツ 4% |
兜 4% |
盾 4% |
クローク 4% |
グローブ 4% |
工程3 鎧以外の防具、種族調整
ランダムで鎧以外が選ばれた、もしくは予め鎧以外が選ばれていた場合は、確実にアーティファクトもしくはエゴ防具として生成される。
但し、ドワーフのクロークが生成されたときに限ってエゴにならない。
最後に改めて種族による修正が入る。
兜類が選ばれていたとき、兜を装備できない種族もしくは角の変異を持っている場合、1/2で帽子1/2で魔法帽に変更される。
ブーツ類が選ばれていたとき、ナーガならナーガの具装、セントールならセントールの馬甲、それ以外の種族ならブーツに変更される。
このとき、ブーツ以外に変わったら俊足エゴは消される。
工程3 |
種族・状態 |
工程1、2で選択 |
変更後 |
金属兜不可 |
金属兜 |
帽子 1/2 |
魔法帽 1/2 |
ナーガ |
ブーツ |
ナーガの具装 |
セントール |
セントールの馬甲 |
以上が選択の流れであるが、特筆すべきことをまとめると、
- グローブ、盾は種族制限が初めに考慮されているため、ランダムが選ばれた結果としての生成には種族制限が考慮されない。さらにグローブは爪の変異も考慮されない。
- ブーツについても、ナーガとセントール以外の種族制限については、ランダムが選ばれた結果としての生成には種族制限が考慮されない。
- 鎧については、種族制限が一切考慮されない。
- 一方、兜については確実に種族制限が考慮され、角の変異も考慮される。
- 防具の選択には、武器のようにスキルが関係したりはしない。
といったことがあげられる。
装身具
下の行動を10回繰り返し、最後に選ばれたものを選択とする。
- すべての指輪のうちから等確率で1つを選ぶ。1/3の確率で護符の中から選びなおす。 途中で未鑑定の装身具が選ばれたらそれに決定する。
ただし、インベントリの中にある装身具が選ばれた場合、199/200の確率で再び初めからやり直す。
選ばれた装身具は、3/10強の確率でアーティファクトとなる。
生成されたアイテムがなんらかの修正を持つ装身具(殺戮の指輪など)だった場合、修正が0だったら1に変更する。
また、空腹の指輪と不正確の護符が生成された場合には、さらに8/9の確率でランダムアーティファクトになる。
本
杖・ロッド
- まず13種類の杖の中からランダムに1種類が選ばれる。
- もし選ばれたのが火炎の杖か冷気の杖、大地の杖か大気の杖なら、スキルレベルが高い方に変えられる。
- 次に最も高い魔法スキルによって選ばれる杖が変えられる。
- 妖術で、妖術の杖を持っていないなら、妖術の杖。
- 呪術で、呪術の杖を持っていないなら、呪術の杖。
- 召換術で、召換の杖を持っていないなら、召換の杖。
- 炎の魔術で、火炎の杖を持っていないなら、火炎の杖。
- 氷の魔術で、冷気の杖を持っていないなら、冷気の杖。
- 毒の魔術で、毒素の杖を持っていないなら、毒素の杖。
- 風の魔術で、大気の杖を持っていないなら、大気の杖。
- 地の魔術で、大地の杖を持っていないなら、大地の杖。
- 死霊術で、死霊の杖を持っていないなら、死霊の杖。
- 呪文詠唱・転位術・変異術・予見術・祈祷なら、それぞれ同じ確率で、魔術の杖・魔力の杖・活力の杖・チャネリングの杖・変化せず。
- 発動なら、3/4でランダムなロッド。
- 更にロッドが選ばれる機会が与えられる。
- 単純に1/20の確率で、
- さらに、呪文スキル(祈祷と発動を除外)の合計が1以下で、杖が選ばれている時に 3/4の確率で、
1/2で射的のロッド、そうでなければランダムなロッドに変えられる。
- 最後に、今選ばれている杖・ロッドを所持していたら199/200で最初から抽選のやり直し。
食料
グール以外の種族の場合は基本的に肉の保存食を得る。但し、以下の判定を順に行い変更する。
- 草食性の変異を1段階以上持っている場合には、パンの保存食になる。
- インベントリにある肉の保存食とパンの保存食の合計が2個以上の場合、10%で蜂の巣、40%でロイヤルゼリー、50%でそのまま。となる。 もしあなたがグールなら、1/10でロイヤルゼリー、9/10でランダムなモンスターの死肉を得る。
得られる個数は、2+1d5個。但し、蜂の巣と死肉の場合にはさらに(2d10-1)/2個増加する。
宝物
- ゲリュオンの角笛
- ゾットのルーン
- ネメレクスの移動式祭壇
- 拘束の水晶球
- 空の黒檀の柩
を除いたもののいずれかが、等確率なランダムによって選ばれる。
ただし、インベントリの中にあるものが選ばれた場合、199/200の確率で再び選びなおす。
金貨
50+(2d100-1)/2+(2d100-1)/2枚の金貨を得る。
約50~250。割りに合わないような……。
巻物を読む前に
得られるアイテムは、@の状態である程度制御できる (ときにはマシになるだけかもしれないが)。
燃やされる前に読むべきときもあるが、一度ベースキャンプに戻って持ち物を確認しよう。
- 獲得の巻物を拾ったことがない
- お勧めプレイスタイルの初心者向け魔法職で鍛える。
- 分岐を進めるようになったら拾えてるはずだし、早期に魔法書を入手するメリットも実感できる。
- 丘ドワ重戦士+発動でロッドを得ることも容易だが、威力が強すぎていかんせんイレギュラーなプレイになりがち。
優先順位が高いものは以下のとおり。
- 装身具
- 鑑定済みのものが多いと何かと穴埋めしてくれるし、特にほしいものがない場合に☆を狙うこともできる。
- 手に入れたものを全て持って読むほか、ほしいベースの装身具をあえて持たずに読むという戦略がある。
- そのためにも不正確の護符や飢餓の指輪、能力値系指輪 (数値がマイナスで1つしかないとき) も一応確保しておきたい。
- 魔法書
- 純メイジなら大体決まっているので信仰と相談しながらスキルレベルを調整する。
- 杖・ロッドとともに選定に使用される値は厳密に比較されるので要注意。
- 軽装戦士ならツキマーや蒼穹の魔法書、探索の魔法書が便利だが一時的にスキルが偏るので何かと大変かもしれない。
- 杖・ロッド
- こちらも魔法職は成長させる方向による。デュアル系での杖は高度な魔法を使うためのツールだが、
- スキルの成長が遅く、そもそも武器を装備していて、更に行く先でぼちぼち拾えるので他のものの方がいい。
- スキルが分散しやすいデュアル系は中盤において術頼みのプレイになりがちなので
- 必要な魔法書が手元にあるなら願う価値は十分にある。
- 問題は重戦士のロッドの獲得で、発動に適性があるならばそのまま狙えるだろう。
- また鍛えるなら各種発動系アイテムを使用するほか、腹減りが心配なら行く先々で不要なワンドを振ることでも可能だ。
次にときと場合により選択するもの。
- 武器
- 戦力が足りないときの苦肉の策。余計なスキルがつかないようにしておく。
- 防具
- 獣の皮 (+0) も普通にくるので選択しないのが吉。
- しかし浮遊や俊足のブーツ、恒常のクロークなど、通常滅多に手に入らないものを手に入れるチャンスでもある。
- まあ、ランダム作成からくるツモよりはマシ、といった程度の確率なのだが……。
- 鎧系以外の装備品はツモによる入手確率が低く、そのくせ有用な補助効果を持つものが多いため、
- 運を天に任せてこれを選ぶのは悪くない選択肢である。
- 八割がた鎧系防具になるためがっかりすることも多いが、そもそも獲得とはそういうものであると割り切ろう。
- 食料
- Crawl ではあまり困らない気がするが新陳代謝が活発な諸種族なら必要なことがあるかもしれない。
- あとはロイヤルゼリーを得られる可能性もあるが、こちらの需要は滅多にないと思う。
- 宝物
- デッキ系は、場合によっては複数回の獲得に匹敵する(不思議のデッキ、力のデッキ)こともあるのだが、現実的とは言いがたい。
- まずそれらのデッキを獲得で引き当てる確率が低く、さらにそのデッキから獲得系カードを引き当てる確率も低く、
- ましてそのいつ出るかわからない、いや出るかどうかさえ定かならぬ獲得で、
- 結果的に望みのものが手に入る可能性は……と考えていくともう絶望的な気分にしかならない。
- 一応、その他に分類されるアイテムのうち、不思議のデッキ以外のすべてを持って臨むことで
- 獲得の連鎖とそれに伴う能力値上昇系カードの恩恵を受けることはできる。
- もちろんデッキから獲得のカードを引ければ、の話だが。完全体を目指す際の手間を省くことができるだろう。
- 基本的にこのジャンルは[E]vokeによって効力を発揮するものばかりであるため、
- どうしても、本当にどうしても発動スキルを鍛えたいが、しかし適切なアイテムが無い……という時には頼る価値がある。
- が、そもそもそんな状況は普通ありえないだろう。
- 発動スキルが十分あるなら魔力の水晶球狙いも面白い。
- 実は魔力の水晶球以外の「その他」アイテムは比較的手に入りやすく、
- 宝物庫やエルフの大広間に行けば大抵一式揃う。足りなければスライム穴や霊廟もある。
- お金
- どうしてもほしい売り物があれば別だが、オークの坑道などひととおりまわった方が成果がある。
最終更新:2023年03月25日 11:02