ドラマ『電車男』で登場したゲームやアニメ

ドラマ『電車男』で登場したゲームやアニメでは、フジテレビのドラマ作品である『電車男』の背景に登場したゲームやアニメについて述べる。


事前の注意

ドラマ『電車男』は2005年7月7日から9月15日まで放送したものであり、製作期間を考慮すると2003年~2004年、更に発売予定の2006年のゲームや放送予定のアニメなどが扱われるものとなる。
また原作(?)の電車男は2003~2004年頃の話でもあるため、2001~2005年9月頃までのアニメ・漫画・ゲームなどが特に対象となる。

使われたもの一覧

登場した作品 使われたもの 備考
SHUFFLE! パネルやポスターなど多数 当時『ON THE STAGE』の売り出し中でもあり、空鍋で有名なアニメの放送開始も『電車男』と全く同じ日であった
らぶドル 〜Lovely Idol〜 販促用のポスター 当時から西又葵の絵はほかの場所でも使われ、擦り切れるほどよく使われたという
Soul Link パッケージそのもの 鈴平ひろも巻き込まれるほどで、「芙蓉楓と時雨亜沙」のイラストは鉄板にもなってしまっている
夜明け前より瑠璃色な 販促用のポスター 最終話放送後の一か月後に発売
メイドカフェぴなふぉあ ロケーション地 2022年に閉店された際にこの作品が話題となった
沙耶の唄 販促用のポスター
機動戦士ガンダム モビルスーツなど 当時『SEED』などのいわゆる黄金期の一種でもある
たくさんのガンプラだけでなく、カレンダーもベストバトルシーンのものが使われていた
マチルダさん 山田香澄役がそのまま声優さんその人だった
ケロロ軍曹 お面やキーホルダーなど ガンダムと合わせてサンライズから協力があったとの話がある
Tシャツ 当時発売していた『ケロロ軍曹ラグランTシャツ』そのものが使われていた
吉祥寺の広告 現在は撤去されているが、当時出てきて間もない頃らしい
Memories Off After Rain パッケージ 『SPECIAL EDITION』を購入していた
Memories Off 〜それから〜 ポスター
IZUMO 販促用のポスター
IZUMO2 パッケージそのもの
エヴァンゲリオン ドラマの演出など 『踊る大捜査線』の人もエヴァが好きなのでその影響もあるのかもしれない
電車男の自宅にもフィギュアが置いてあった
バイオハザード4 ポスター 電車男の自宅に貼ってあった
ぱすてるチャイム ポスターなど
鬼神楽 パッケージそのもの
深紅のソワレ cardinal soriee
ANAユニフォームコレクション フィギュアそのもの
コンフリクト・デルタII 湾岸戦争1991 販促ポスター バイオ4の存在も考慮するとカプコンから何かしらの提供があった?
戦国BASARA 販促ポスター
逆転裁判 のぼり 勤務地の中にカプコンがあった説?
虫姫さま 販促ポスター ちょうどPS2版が発売されたての頃である
初夏の巫女 パッケージそのもの よく見ると同じくれ~じゅのゲームらしきものがいくつも存在する
ストリートファイター ゲームそのもの フィギュアなどのグッズも存在
コミックマーケット 「コミックキングダム」に改名 おそらくそのまま使えなかったのだろう、ちなみに「徹夜組」の問題はドラマ内でも言われていた
東方Project 薄い本 『東方永夜抄』の鈴仙・優曇華院・イナバが表紙にある薄い本らしきものがある
天使ノ二挺拳銃 パッケージ
キラー7 パッケージそのもの
鉄拳 ポスター
鬼哭街 ポスター
Phantom ポスター
塵骸魔京 ポスター
PSX ハードウェアそのもの
ドラッグオンドラグーン パッケージそのもの 『2』も存在
せがれいじり パッケージそのもの
鋼の錬金術師 パッケージそのもの
魔王の娘たち ポスター
ホームメイド~終の館~ ポスター
subservientchicken niwatorigameの元ネタ 当時ドメインそのものは存在していた(フジテレビとは無関係)
ひとがたルイン ポスター
恋のマイアヒ BGM ちょうどのまネコ問題真っ只中の頃でもあった
バトルギア4 筐体そのもの
スリルドライブ3 筐体そのもの
安穂野香 イメージシーン 本当にこの人を題材としているかは不明、ただそれを彷彿とさせるシーンが存在した
_summer ポスター
純白優美 筐体そのもの
セガネットワーク対戦麻雀MJ2 筐体そのもの
Dance Dance Revolution EXTREME 筐体そのもの
頭文字D Arcade Stage 筐体そのもの Ver.いくつかは不明
ムシキング 筐体そのもの
カードダス 筐体そのもの
コケティッチュ ポスター 他のエロ漫画も多数確認、ただし画質の関係で特定が困難
今北産業 トラック 赤帽のトラックに貼っている広告の大元ネタはこれ?
奥様は魔女 ポスター
モナ畑任三郎 特別編のスレ発見の下り 友人が本人だとは知らず目の前でそれを紹介するというシーンがかなり酷似
サイバーコネクトツー サイバーネクストの元ネタ? ちなみにサイバーネクストという会社は後に実在することになる
仮面ライダー剣 ディスカ オンドゥル語

ドラマのスタッフロールにもキャラクター協力として、サンライズ、GAINAX、SEGA、Princess Soft、Riddle Soft(!!)、ソフトさ〜くるクレージュ(!!)、KID、Studio e.go!(後のでぼの巣製作所)、Nitro+が関わっていることが明らかとなっている。
また3次元側のAVメーカーからクリスタル映像や宇宙企画、ゲームセンターのAGREE(おそらくStudio e.go!の関係?)も協力している。(YOHANとARTはそもそも何なのかがわからなかった、ちなみに草津温泉フットボールクラブは「ザスパ」という住人のハンドルネームの由来となっている)
更に美術協力そのものにBANDAI、TOMIX、コナミも関わっている。

ただし表を見る限り、上記以外にもオメガビジョン / Navel(『SHUFFLE!』や『Soul Link』)、カプコン(『ストリートファイター』シリーズなど)も同様に深くかかわりを持っていた可能性が高い。
またメーカーではなく、KADOKAWAなどの大元が主導になって動いていた可能性も0とは言えない。

『DELUXE』のサイバーネクストは元となる会社は不明瞭ではあるが、社名的にはサイバーコネクトツーに近いものがあるが、本編でやっていることは当時大問題となっていたのまネコ問題のエイベックスや、かつて似た問題でもあるタカラ(ギコ問題)と似たことをやっている。
またこの回のスタッフロールではNavelが公式に掲示されているだけでなく、『ガンダム』の著作権関係で創通エージェンシー、ラジコンでタイヨーも関わっており、更にキャラアニ名義でKADOKAWAも関わっているようにも見えている。
なおこの回ではいわゆる新秋葉原の要素でもある「AKB48」(AKS)の前身であるAKB名義が存在する。

以下どうでもいい話

原作との相違点

テレビドラマ化するにあたって、原作(?)とはいくつもの相違点が存在する。

相違点 原作 ドラマ 備考
掲示板 2ちゃんねる Aちゃんねる 読みはアラジンチャンネル、「壺」からそういう名前を与えたものと推察される
まだ当時2ちゃんねるも「Welcome to the Underground.」と言われるほど裏的な存在だったので使えなかったと推察される
電車男の設定 掲示板で書かれたこと以外不明 フジテレビ側の独自設定がいくつも存在 電車男の普段の日常についても描かれているが、掲示板で書かれたものかどうかは不明
ただしイラストがうまいなどの独自設定も存在する(もし本家も上手ならカキコだけじゃなく絵をうpしている可能性が極めて高い)
住人たち コテハンはそんなにない 原作よりちょっと多い 匿名掲示板なので「電車男」なんてのも匿名なわけだ
またテレビドラマということもあって住人たちも一人の電車男という役割も与えられている
AAの作成方法 数日前以上から事前に作成
既存のものを改変して使用
オートレーサー機能でなんとなく作る
小栗旬がネ申スーパーハカー的テクニックで即時に作成 当時の2ちゃんねらーが最も阿鼻叫喚していた場面と言われている
また当時のオートレーサー機能があってもあそこまでのAAを作るのは困難とされている
管理人が見ていた? 途中から見ていたがROMに徹していたらしい 最初から居て巨大AAで介入していた ひろゆきもこのことについては察知していたが、最初から居たわけではなかった
電車男のAA 中央線に飛び込み自殺するAAの改変 そのAAをさらに改変したもの 流石に不謹慎すぎるのでさらにマイルドなものに変更された
掲示板の仕様 AA以外のフォントサイズや色の変更は禁止 フォントサイズやアニメーションAAなどある程度自由が効いた 荒らしやブラクラの対策でタグ等は一切使えないため、だからこそAAが発展したという事情もある
毒男の読み ドクオ ドクオトコ そもそもの語源は「性」から作られたAA「('A`)」からくるものである
このあたりは「スマソ」についても「すまん」と読むなど、一般人寄りの改変がなされている
脱ヲタについて ハードなものから自然に離脱したっぽい 完全脱ヲタにチャレンジ 原作ではそんな宣言はなく、むしろ「プリキュアの後で」などちゃんとヲタらしさは残していたように見受けられる
偽物の存在 身内なのかどうか一切不明
最初のトリップがバレて大騒動にはなった
トリップそのものがついていないので誰でもなりすましができた 電車男が入院したという話は無かった覚えがある
鶏FLASH バーガーキング製、電車男とはほぼ無関係 Aちゃんねる管理人製 電車男が一時的に離脱した間に流行っていたFLASHのネタ
報告の中断 プリキュアで中断 ミーナで中断 ひょっとして『セーラームーン』や『プリキュア』を想定していた?
最後の書き込み 住人によるもの 電車男のために止めていた 最後の書き込みは「997」でしかなかった
書籍そのもの 物語そのものがすべて終わってから製作 掲示板から一時的に離脱した電車男を呼び戻す段階で製作

また独自のものとして、「桜井という寝取られスパイス」(寸前でドツボにはまって回避されるので完全なNTRモノではない)、「陣釜という魔性の女」、『月面兎兵器ミーナ』など、フジテレビ独自のドラマ的な演出がいくつか存在している。
特に『ミーナ』については単なる劇中作品からスピンオフしており、フジテレビの各番組などがベースとなりつつも独自の世界観を描いた作品としても知られる。

更に、スレに居る住人たち一人ひとりも一人の『電車男』となっているのも存在しているが、それを抜きにしても様々な住人が居たというのはほぼ事実と言ってよい。(むしろあの頃にそういう香具師が居ないと証明する方が大変と思われる)
ただし電車男やエルメスの周りが2ちゃんねるを見て後押ししたり妨害したりするという行動があったのかどうかは全く定かではない。(これもまた一つもなかったという証明をする方が大変かもしれない)

こうしたことが理由なのか、『電車男VSギター男!!』では「このドラマは事実をちょっとだけもとにしたフィクションです」とテロップに追加する羽目になっている。(そもそも『電車男』自体の真偽があやふやなところも関係するが)

なぜかでてこなかったもの

以下は人気が出ていたのに出てこなかったものである。

題材のもの 出てこなかった理由 備考
Fate ライセンスがなかった? 当時TYPE-MOONがサークルから商業化して間もない頃なのもある
月姫

現代との差異

  • 当時のオタクは中世の魔女狩りされる魔女そのものに近いものだった
当時のオタクバッシングは、宮崎事件(東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件)や、2ちゃんねるだとネオむぎ茶事件(西鉄バスジャック事件)など、社会に対して影を落としまくる事件とオタクはよく結び付けられ、中世の魔女狩りに匹敵するぐらいのひどさではあった。
ドラマ内でもそのように描かれている部分はコミカルながらも大量に存在しているが、当時の現実を考慮したら少女に声をかけただけですぐに警察通報されるなどザラだったと言われている。

現代ではそうしたオタクが少なくなっただけでなく、いわゆるファッションオタクとなるものが増えた関係で典型的なオタクを見るのは少なくなり、また現代ではそもそも外に出なくてもなんとかなることが多すぎるためますますその姿は減ったと言われている。
また『電車男』の放送後のニコニコ動画で生まれた文化が表に飛び出した関係もあってオタクバッシングの時代が雪解けした関係でここまでのひどい扱いはされなくなりつつあるため、逆に時代錯誤する可能性がある。
ただし雪解けといっても1年~2年で解けたというわけでもなく、『最後の聖戦』では(自局のドラマという責任を感じてか)様変わりしつつある秋葉原の様子も描いていた。(流石にリアル地底にメイドカフェこそはないが、地下にメイドカフェがあったのは半分事実ではある)

なお日本ではオタクが事実上の市民権を得た状況にもなっているが、海外などでは未だに中世の魔女狩りどころかそれ以上な事態に陥っている地域もある。 コロンバイン高校銃乱射事件などはそれを代表とするものとして記載しておく。
またオタク=犯罪者と結びつける事件として無敵の人がよくかかわる「秋葉原通り魔事件」、「福岡IT講師殺害事件」(低能先生事件 / 増田事件)、「京都アニメーション放火殺人事件」などもあるため、完全に得たというわけではないかもしれない。
(それこそ『コードギアス 反逆のルルーシュ』に出てくる「名誉ブリタニア人」みたいな扱いに近いものと考えた方が良い)

  • 恋愛話なんかして良いものだろうか
当時はそれこそ「独身男性板」などが表に出ていなかったのもあったので恋愛の相談ゴトまで生々しく話されていた掲示板も少なくなかった。
現代においてはプライバシーを自分で壊すようなものなのでどこでもできるわけではなくなっている。 当時ですら「スネーク」(今でいう「リア凸」、どこかの界隈では「けんま」のようなもの)は存在していたぐらいなので。
(なおドラマでは世界が非常に狭いものとして、住人たちが偶然鉢合わせるというシーンもあるが、当然原作ではそんな描写は存在していないどころか、逆に偶然誰もあっていないという誕生日問題も回避するほどだった)

また原作同様にアンチとなるものも存在していたが、スマイリーキクチ中傷被害事件のように一人がアンチしているわけではなくいろんな人間が「釣りだ釣りだ」と言っているようなものであり、ドラマの手塚のような固定キャラが言っているわけではない。
(ただ手塚はオタクに対して警鐘となるセリフも含まれており、特に「社会に順応するようにしろ」というのは、以降のオタクにおける活動の指標とも言えるテーマにもなっている)
ましてや当時の2ちゃんねる自体が「宮崎事件だとかでバッシングされたオタクたちが作り上げた便所の落書きだらけの独立解放自治区のようなもの」であるため、その場所に来ている時点であなたもオタクだという意見も少なくなかったんだとか。

  • 毎日衣装やコスプレを着ながら掲示板に書き込むやつは居ない
メイド服などは職場からスマホで書き込むというのは分かるかもしれないが、当時はそんなものがないガラケーの時代で、ノートPCを持ち込んで書き込むなぞ職務放棄も良いところなのでそんなことはありえないのである。
特に迷彩服や鉄道関係者の制服を毎日着ながら掲示板に書き込むというのはちょっと有りえない話で、住人たちも特別な日でもない限りは普段着やパジャマなどでカキコしているものがほとんどである。

逆に電車男を改造する計画があった際に渋谷が選出されているが、当時の渋谷もそういう場所だったのかは一切不明。 なお渋谷も後に『CHAOS;HEAD』の場になっていたりする関係で秋葉原ほどではないがそういう人物が居る場合も珍しくはないとされる。

  • アスキアートの扱いについて
ドラマでは至る所にモナーはギコ猫などが登場するが、いずれもズレていたり原作と違う箇所がいくつも存在する。 またこのドラマ放送時にはのまネコ問題が勃発したその年でもあった。

  • ネットサーフィンという時代
ドラマではエルメスがガチ「サーフィン」と間違えているほどであり、現代ではそもそもネットサーフィンという単語そのものが死語となっているので結局わからない人が多いかもしれない。

  • ファイナルアンサーでもフォーチューンアテリアルでもないFA
同作はフジテレビ製作なので背景にしれっと同局のバラエティ番組である『クイズ$ミリオネア』のロゴと共にFA(ファイナルアンサー)の演出がなされている。
しかし番組は終了しているため、もはやオーガストの『FORTUNE ARTERIAL』ですら通じない野球のフリーエージェントぐらいしかFAは使われていないと思われる。

  • ブラウン管と4:3の話
ブラウン管の時代ではガラスだったのでいくらキスしても一応すぐに吹きなおせばキレイに使えるという特性があったが、現代の液晶モニタ全盛期ではそんなことをしたら感電や有害物質を摂取してしまう危険があるので絶対行わないこと。

  • 電車男の脱ヲタ化が急すぎる件
電車男はある事情で一時的に脱ヲタを果たしているのだが、そのステップがあまりにも急すぎるようにも見える。 ただこれは電車男自体のオタクの度合が割と薄いためすぐに離れることができるような位置にあったともいえる。
本当にずぶずぶな人間は脱ヲタすることはまず不可能で、むしろヲタクとしての新しい日常を作り出すことすら可能になっているため、概念的に間違っている可能性すらある。

フジテレビがオタク化?

以下は『電車男』とは別にフジテレビが扱っていたものである。

  • 『CATMAN』:青池良輔のFLASHアニメーション作品、何を思ったのか地上波でこのFLASHアニメーション作品を放送している
  • 『オタカル最前線』:フジテレビ版『MAG・ネット』的な存在、オープニングアニメーションは『チルノのパーフェクトさんすう教室』で有名な宇田てとらのもの
  • 『ノイタミナ』:深夜アニメ枠、『電車男』のほんのちょっと前ぐらいから放送を開始した

またそれ以前に扱っていたものがあり、フジテレビはオタクのことを前々からどうしようか考えていた節があるのかもしれない。
  • 『はねるのトびら』:コントコーナー「ネットアイドル命 MUGA様とおーたむSAN」、「回転SUSHI」で何故か『ウッーウッーウマウマ(゚∀゚)』(『Caramelldansen』)が使われるなど
最終更新:2023年08月02日 09:33