+ | 細かな設定と補足 |
基本設定
動力源は「DHGCP」。縮退炉を2基搭載したものであるらしいが、詳細は不明。
機体をIフィールドの制御で稼動させる「Iフィールド・ビーム・ドライブ」システムを搭載しており、 通常のMSとは比べ物にならない高性能を誇る。 駆動システムを内蔵する必要がないので上体内は中空になっており、 胸部にはミサイルやビームユニットなど様々な武装や火器を装備することが出来る。 またナノマシン技術を応用した装甲「ナノスキン」を装備しており、ある程度の自己修復機能を持つ。 損傷した際にはナノスキンがかさぶたのように損傷個所を覆い、 長期間放置されたときも自身のナノスキンで全身を覆い、新陳代謝のようなメカニズムで保護することができる。 また、大きな損傷を受けるとナノスキンを一気に放出、まるで繭のように全身を包んで再生するらしい。 コクピットはコア・ファイターシステムになっており、緊急時には脱出が可能。 ただし、一般的なガンダムタイプと異なり、股間に接続する形になっている。 このコア・ファイターが一種の制御ユニットになっているのか、別のコクピットで代用する場合には100%の性能を引き出すことは出来ない。
主な武装はビームライフル、ビームサーベル、ハンマー、シールドなど。
しかし、本体内蔵兵器はバルカンすらなく、非武装状態だと完全な丸腰状態になる。 物語が進むにつれ、武装が次々と発掘されていった。 また、中盤で託された核ミサイル2発を胸部コンテナに隠していたこともある。 終盤で敵に奪われた際にビームドライブユニットが装備され、拡散ビーム砲を撃つ事が可能になった。 (別名やったぜフラン砲)
貴様たちの整備のおかげで使いやすくしてくれてありがとう!
地球圏に漂着したターンXを回収した人類がその性能に恐怖して、 ターンXを作った文明からの侵略に対抗するためにあらゆる技術を結集して開発されたとも言われるが、真相は不明。 劇中での∀ガンダム
イングレッサ・ミリシャに所属するMSで、北アメリア大陸の町「ビシニティ」郊外に安置され、
御神体として祭られていた石像「ホワイトドール」の中に隠されていた機体。 ディアナ・カウンターの地球侵攻の際に自動防衛システムが発動し、その姿を現した。 古代技術文明「 黒歴史 」の産物であり、多くの謎に包まれた機体である。 敵味方からは「ホワイトドール」、「ヒゲ」などと呼ばれている。 黒歴史の秘密が明らかになった後はほとんどのキャラクターが「ターンエー」と呼んだ。 なお、「ガンダム」という呼び方は殆どされていない。
パイロットはキース・レジェ、フラン・ドールと共に
かつて地球に降り立ったムーンレィスの少年、ロラン・セアック。(CV:朴璐美)(年齢は17歳) 地球人とムーンレィスとの平和な共存を望む心優しい性格だが、 ∀起動の際にその場に居合わせたためパイロットとなってしまい、地球側としてムーンレィスと戦うことになってしまった。 しかし平和を愛する心を忘れず、地球と月の平和のために最後まで戦い続けた。 ちなみにガンダムシリーズ初の女性声優の主人公である。 また、女装経験がある主人公でもあり、その際はローラ・ローラと名乗っている。 非常にかわいいので必見。 これもガンダムシリーズ初…と思いきや、実は先を越されていたんです。
最初は謎だらけの機体だったが、物語終盤において黒歴史の全てが明らかになった際、
かつて禁断の兵器「月光蝶」システムで地球の文明を滅ぼした機体だということが明らかにされた。 月光蝶システムとはナノマシンを散布し、ありとあらゆる人工物を砂に返してしまう兵器であり、 実弾はおろかビームすら無効化出来る攻防一体の万能フィールドである。 発動の際の姿が蝶の羽のような姿に見えるのが名前の由来となっている。 防御手段は同じく月光蝶システムで相殺するしかなく、事実上防御不能と言える。
戦略兵器としては単機で核を遙かに上回るものであり、それ故に「
最強のガンダム
」とも評されている。
外部作品出演時やファンの間でも、「歴代ガンダムシリーズで一番強いガンダム」の筆頭としてしばしば挙げられる。 ところが、劇中においてはその詳細な機能が完全に明かされることはなかった。 少なくとも、月光蝶のみならずその他にも凄まじい機能を有しているらしいのだが、それらが発揮されていないのだ。 とはいえ、作中でも戦艦を押したり空間転移するなどスペックの片鱗を発揮している。
‥‥というよりもむしろ発揮しなかったと、言う方が正しいかもしれない。
そもそも、∀ガンダムが戦う理由自体が、圧倒的な戦力差を埋めることで地球と月が対等に交渉、和平できるようにするためであるので 大きな戦闘行為をする機会もなく、またパイロットであるロラン・セアック自身が戦争の早期終結を望んでいたため むしろ作中ではコンテナ部分を開放して牛や資材の運送に活用したり、嵐で崩れてしまった橋の代わりに両腕を使って橋代わりにするほか、 野戦病院の患者の衣服を洗うため大型の洗濯機として使われるなど、 兵器としての面だけではなく、人々の生活に役立てるという描写もたびたびあった。 さらに、ゲームなどでは∀の主力兵器として有名な月光蝶だが、劇中ではロランが自ら進んで使用したことは一度もなく、 実際は月光蝶どころか、ビームサーベルでさえ、初めは使うのを躊躇したほどであった。 前述の核ミサイルについても、敵はおろか味方にも決して口外することなく、宇宙の小惑星を爆破するまで戦争に利用されないように努めていた。
つまるところ、黒歴史を生み出した歴代最悪のガンダムも、使い方によっては人を直接助ける手段にもなる、
「あくまで道具は使う人次第」というメッセージ性を含むと同時に、 ロラン・セアックという少年の誠実さ、純朴さを表す好対照となっていたといえる。
終盤では敵のギンガナム艦隊に奪われてしまうものの、何とか奪還。
最終決戦においてターンXと相打ちとなり、月光蝶の光に包まれてお互い永い眠りにつく事になった。 |
+ | 各ゲームでの扱い |
いろんなガンダムやロボアニメが出演する「スーパーロボット大戦」にも登場。
世界観的に他の作品との兼ね合いが厳しいのか、参戦したのは、荒廃した未来世界である『α外伝』と、 様々な並行世界がチャンプル状態となった『Z』だけである。 同じ理由で参戦が少ない『ガンダムX』や『戦闘メカ ザブングル』との共演が多い。 それぞれの作品に言える事は、作中の何度も改修、武装追加した事が反映されて、 ストーリーが進むごとに性能がどんどん強化されていく珍しいタイプのMS。 最終形態までは、格闘武器が多めの中堅程度の強さだが 最終形態になると通常兵器版、MAP兵器版が共に強力な月光蝶が解禁され、一変して最強クラスのユニットになる。 また、時代的に繋がっている『α外伝』及び『Z』ではUC勢を乗せる事ができ、 アムロやカミーユ等が月光蝶の名を叫びながら攻撃をするという夢のクロスオーバーが実現となった。
『ガンダムVSガンダムシリーズ』にも参戦。
無印・NEXT共通で両手にハンマーを下げ、ライフルや胸部サイロのミサイルは副兵装に配置。 格闘では原作通り二本のサーベルを抜く。
問題作の無印では非常に癖の強い機体で、発生が設定ミスかと思うくらい遅い格闘、
高性能だが弾道に癖のあるハンマーなど、一筋縄では行かない機体となっている。 他の中堅機体同様、7強のおかげで対戦で日の目をみることは殆ど無かったという。
次回作『NEXT』では、無印でのうっぷんを晴らすかの如き強化を受けて帰ってきた。
装備などはほぼ前作と同様ながら、前作と正反対に大きく強化された格闘が大きな変更点。 また、ほとんどの行動をキャンセル可能なダッシュ「ネクストダッシュ」を主体とするゲームシステムになり、 攻撃の誘導を切れるステップの重要度が低下したことで、ミサイルやBRなど、誘導性をそこそこ持つターンエーの武装は、 相対的に強化される形になった。 さらには「体力が少なくなると月光蝶を発動してステータスアップ」「機体の基本性能も3000相応」など、 癖こそあるがかなり恵まれた性能を有する。
さらに∀にはフワステというブーストゲージをあまり使用することなく、長い間空中に浮遊しつづけるテクニックを有効活用できる数少ない機体で、
そのおかげで『NEXT』ではウイングガンダムゼロと並ぶ強機体と言われている。 しかし、ぶっ壊れキャラというわけではなく、機体にもよるが、堅実に対策すれば勝機は十分にある、 いわゆる『強機体』の域を出ない性能になっている。 ちなみに∀の強さの根幹であるステサブ(ステップをサブの落下慣性でキャンセルする動作)は 常軌を逸した挙動をする。 空中でフワフワウネウネ滞空しながら、誘導を切りつつミサイルをばら撒いてくるその姿はかなりキモイ。
『EXTREAM VS.』では大きく仕様変更を受け、前作で主力を担っていたミサイルが削除、
代わりに発生の早い照射ビームと、アシストになったソシエとメシェーのカプルを召喚できるようになった。
かつては、3000コストの中の弱機体扱いを受けていた。
その理由としては「アシストのカプルが役立たず」「格闘・基本性能の弱体化」などの理由が挙げられる。 先ほど主力と紹介した横格闘だが、スタンという大きなリターンと引換に 踏み込み速度が遅く、 ある程度強力な格闘や迎撃武装を持つ機体であれば何らかの手段で容易に迎撃することが可能だった。 また、アシストのカプルもお世辞にも強力とは言えず、虚仮威しの弾幕にしかならない場合がほとんどであり、 射撃戦は3000コストどころか下位コストに遅れをとることも少なくなかったという。 そして格CSの核不発バグというものもあったりする。(このバグは爆発しないのは「牛を投げているのでは?」という説から牛と呼ばれている) アップデート前は、各地の使い手にまで 「性能的には準高コスト(2500)級」 と言われる有様であり、 同じ近距離向けもこいつを上回る性能を誇る師匠とデスティニーガンダムがいたせいでその肩身は非常に狭かったらしく、 多くのプレイヤーが「(対戦)環境を考えろー!!」と叫んでいたとかいなかったとか。
その後は周囲の機体の弱体化や大規模アップデートなどが行われ、弱機体の汚名は一応返上。
短射程だが発生が早く高速で飛んでいくハイパーハンマー、 足は止まるが射撃機としてはそこそこの性能を持つサブ射撃のBR3連射などから「迎撃戦向きの3000」という評価を下されるに至っている。 他の近距離向きの3000コストと違って攻撃時に足を止める武装がほとんどなため攻めこむにはかなり苦労する性能なのだが、 飛び込んでくる相手を逆に追い返す性能は高く、その強さは「白兵戦に限って言えば全3000中トップクラス」とまで言われるほど。 格闘も派手な性能の物こそないが3000相応に強力であり、 特によく相手を追尾し、当たると相手をスタン(しびれ)状態にする横格闘は高性能。 3000コストでも多めの体力により、エクストリームバースト(覚醒)が安定して発動できるのも利点とされる。 前作ではパンプアップ的性能だった月光蝶は覚醒時限定の突進技となり、コンボに組み込んだ場合は低コスト機を蒸発させる程の威力を発揮する。
だが、やはりその攻め出しにくい武器性能から3000中でも評価は低めに落ち着いている。
特に∀の間合いに入らずとも戦える中距離向け機体との相性がかなり悪目で、ストライクフリーダムやユニコーンは天敵となる。
続編の『FULLBOOST』でも続投した…はいいものの、
稼ぎ頭たる3000の中で追い込み辛くガン逃げに弱いというシステム的に不利な欠陥は相変わらずで、立場は前よりもむしろ悪い。 一応他機体同様武装が追加され、射撃武器にビームドライブユニット(やったぜフラン砲)が追加されたのだがやっぱり足が止まってしまう。 反面、相手が攻め込んできた場合の迎撃力は高水準で、仲間との連携でそれを活かせればかなりの強さを発揮。 現状のパワーバランスは「3000に弱無し」と言われており、一見不遇に見える∀も決して産廃という訳ではない。
FBでは覚醒の仕様が代わり、機体選択時に「攻撃性能を引き上げる攻め向きの『アサルトバースト』(A覚醒)」「防御力やリロード時間を強化する守り向きの『ブラストバースト』(B覚醒)」
という二種の覚醒が選べるようになったのだが、 お兄さんの項でも解説したが、この機体とTXは何故か A覚醒の防御補正がB覚醒の防御補正より高く 、B覚醒の存在をほぼ潰してしまっていた。 明らかに異常な状態だったため∀も兄弟同様アップデートで修正されたものの、それでも全機体中でも優秀な覚醒の補正率を持っている。
なお、今回のロランは原作2話準拠であるため、カットインでは全裸である。どうしてこうなった…。
『EXTREME VS. FULL BOOST』でも相変わらず全裸であるが 専用のモバイル会員限定で衣装変更によりパイロットスーツに変更できるようになった。やったぜ、ロラン! その上、ローラ・ローラにも変更できる。現在衣装が2つ用意されているのは彼のみ。
『Another Century's Episode 3』にも参戦したが……ストーリーに絡まないいるだけ参戦だった。
しかしそのモーションには異常な愛が込められており、例えば放っておくと洗濯を始める。 原作設定通りビーム兵器に対して耐性を持ち、改造して盾を構えればビームをほぼ無効化することが可能。 またこの作品においても、胸から超威力のミサイルを投げる。 一応核とは言われていないが超広範囲に広がる超威力の爆風をかますので、どう見ても核だとしか思えない。というか核じゃなくてもやばすぎる。 人を救うために使うんじゃなかったのか。 一応、小説版でブラックドールに使ってはいたが。ちなみにそのブラックドールは普通に耐えた。ありえん。
PS2ソフト『SDガンダムGジェネレーションSPIRITS』においては、宇宙世紀を舞台とした作品のみを集めたゲームなので
他のアナザー系ガンダムは出ていない中一機だけ登場。
しかもアニメ本編での∀ガンダムではなく、恐らくは「黒歴史を葬った全開状態のSystem-∀」がラスボスを務めた。
恐ろしく高いステータス以外にも、四方を囲んでいても自由に移動できる瞬間移動、空間を歪めることで行うオールレンジ攻撃、 どんなユニットも一撃で葬り去る月光蝶、ビーム兵器を完全に無効化し実弾攻撃によるダメージも半減するナノスキン装甲など、 ラスボスに相応しすぎる能力でプレイヤーを苦しめた。
……一方で、それ以外のGジェネシリーズではいまいち振るわない。
スペック自体は高く、Iフィールドによるビーム耐性とナノスキン装甲によるHP回復(ナノスキン装甲が凶悪な性能だったのは上記SPIRITSのみである)、 自分の最大EN値を消費するが、マップ上の全機体のENを0にする月光蝶があるものの、武器自体はとてつもなく平凡であり、 射撃武器が悉くBEAM1属性であるため、Iフィールド持ちとまともに戦うには格闘するしかないという悲しい事になった。 『F』に至ってはハイパーハンマーがイベント専用だったのも痛い。初出の『ZERO』ではハンマーあったのに… それでも ターンXより余程マシな性能だった のだから、当時の∀ガンダム勢の扱いの微妙さが見て取れる。 一応『WARS』では「性能発揮前」「性能発揮後」の2種類に分けられ、どちらもハイパーハンマーが使えるようになり、 後者は通常兵器版月光蝶による高火力があるなど、武器性能は改善されてきているのだが、相変わらず射撃武器が微妙。 おまけに、ターンXが爆発的に強化されたので最終的にはやや見劣りする面も。 ……SPIRITSの全力全開状態の∀が恋しくなったプレイヤーもいた事であろう。 残念ながらあっちはリストラされ、
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