ダダ


「ダ~ダァ~」

+ 担当声優
鈴木泰明
『ウルトラマン』
塩屋翼
『ウルトラマングラフィティ』
小林通孝
『ウルトラギャラクシー 大怪獣バトル NEVER ENDING ODYSSEY』
緒沢あかり
『ウルトラゾーン』(人間体も担当)
豊本明長(東京03)
『ウルトラ怪獣散歩』
前田高宏
ウルトラマンX』9話
南雲大輔
『ウルトラマンX』16話
外島孝一
『ウルトラマンジード』820号の声、『ウルトラマンR/B』
山本匠馬
ウルトラマンジード』116号の声
森川智之
ニュージェネクライマックス
田中裕二
『ウルトラマンフェスティバル2019』そうた君のダダ人形
斎藤寛仁
『大怪獣ラッシュ ウルトラフロンティア』エリートナンバーズの声
高橋孝治
『大怪獣ラッシュ ウルトラフロンティア』ブレイカーナンバーズの声
浅科准平
『大怪獣ラッシュ ウルトラフロンティア』コマンドナンバーズの声
真堂圭
『かいじゅうステップワンダバダ』ダダちゃんの声

円谷プロの特撮作品『ウルトラシリーズ』に登場する宇宙人
別名「三面怪人」。身長1.9~40m、体重70kg~7000t*1
初登場は『ウルトラマン』第28話「人間標本5・6」。
名前の由来は芸術思想の一つ「ダダイズム」。一部メディアでネタにされることもあるがこっちではない。
ちなみに出身地と名前(種族名)が同じだが、「〇〇星人」「〇〇人」と付けて呼ばれない数少ない宇宙人の一種でもある。

全身が白黒の幾何学模様に覆われた奇妙な風貌をしており、飛行能力に透明化、壁を通り抜ける、人間に憑依するなど多彩な特殊能力を持つが
なかでもダダを象徴するのが、別名通り3種の顔を持っていてそれらを使い分けるというもの。
基本である上記画像の赤目の顔(通称Aタイプ)の他、ゴリラのような顔で青い目(Bタイプ)、黄色く小さい目(Cタイプ)の3つの顔を持つ。
これらを使い分ける事であたかも集団でいるかのように錯覚させる目的があるらしい…のだが、結局自身は1人で奮闘しているだけだったりする。
本人を象徴する能力が一番微妙とはこれ如何に

これらの他にも対象をミクロ化させてしまう「縮小光線銃」なる武器を持つ。
また、個体ごとに番号が振り分けられているらしく、『ウルトラマン』に登場したものは271号と呼ばれていた。

+ 271号の動向
271号は上司からの命を受け、適性に合った「人間標本」を6体収集するため地球に侵入。
奥多摩山中の宇宙線研究所の職員たちを縮小光線銃でミクロ化させ4人まで標本として捕らえてしまう。
更にデータを取りに訪れた職員のアキカワ女史と、駆け付けてきたムラマツキャップをも標本にしようとするが
ムラマツの連絡を受けたハヤタがウルトラマンに変身し現れたため、上司からの迎撃命令を受けて立ち向かう。

…が、ウルトラマンには全く手も足も出ないばかりか、更に顔面にスペシウム光線を浴びて悶絶。
上司に「ダメだ…ウルトラマンは強い!」と泣きついても、上司は気にする事なく残りの人間標本を至急転送せよと告げる。鬼か
やむを得ず再度ムラマツとアキカワ女史を捕らえようとするも、
今度はムラマツに蹴り飛ばされたり、登った先で待ち伏せしていても突き落とされたりと散々な始末。
ボロボロになりながらようやく屋上まで追い詰めるも、ウルトラマンに2人を救出されてしまったため人間標本の回収が絶望的となってしまう。
最後の手段としてウルトラマンに縮小光線銃を浴びせて人間大に縮める事に成功した…と思いきや、
ウルトラマンはあっさり自力で再巨大化を果たしてしまった。
不意打ちを仕掛けようとするも失敗、打つ手無しと見たかついに逃走を図るべく飛行し透明化までするも、
その最後のあがきも透視光線によって見破られ、スペシウム光線を受けて墜落していくのだった…。
ダメだ…ムラマツウルトラマンは強い!

その奇怪な風貌と「ダッダァ~」と唸るように声を上げながら迫る様は子供達のトラウマとなっている一方で、
ウルトラマンどころか人間のムラマツにすら敵わない戦闘能力の低さ、
そんな踏んだり蹴ったりな状況だというのに上司に懇願しても任務の達成を第一に求められるなど、ある種の悲哀も感じさせるキャラとなっており、
「大人になってから改めて観ると、むしろダダに同情する」といったファンの声も少なくない。
小説『ウルトラマンF』では「怪獣を相手にする科特隊に格闘能力は不要と思われていたが、対ダダ戦におけるムラマツの活躍により見直された」
という設定でイデ隊員が格闘術を習得しており、身体能力で勝る黒幕の攻撃を捌き切って無効化し、蹴り殺して勝利する一幕があった。

また、どことなくオカマに見える風貌から、
コロコロコミック連載のギャグ漫画『ウルトラ怪獣かっとび!ランド』など一部媒体ではオカマキャラにされる事もしばしば。
一方、1990年代に放送された円谷プロの公式CMでは女性として扱われており、何とウルトラマンの恋人役を務めていた。

+ その他映像作品のダダ
ウルトラマンパワード』では電子生命体として登場。
詳細は個別項目を参照。

『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル NEVER ENDING ODYSSEY』ではレイオニクスの個体が登場。
レイオニクスバトルで10戦10勝した実力者であるが、アーマードメフィラスの剣で斬り殺された。
おい、大怪獣バトルしろよ

ウルトラマンX』では、第9話「われら星雲!」において、
ババルウ星人率いる犯罪ネットワーク集団・暗黒星団の一員の個体が登場。
サメクジラのジョリーを巡り、バルキー星人ハルキ、イカルス星人イカリ、ナックル星人ナクリ、
そして風間イサムを加えて結成された「チーム星雲」にラグビー勝負を挑んだが敗北し、
負けを認めずに逆上する他の暗黒星団と共に巨大化して暴れるもゴモラアーマーを纏ったウルトラマンエックスにより、宇宙に吹き飛ばされた。

第16話「激撮!Xio密着24時」では別個体が登場。
「地球人を愛している」とうそぶいており、ケムール人とセミ女を率いて女子大生を誘拐しては、人間標本のサンプルとして保管していたが、
アジトに強行突入したXioにより逮捕される。
動機に関しては、「ダークサンダーエナジーによって地球が滅ぶ前に、かわいい女子大生をサンプルにして救ってやるつもりだった」と供述しており、
グリーザの存在を知っていた可能性が高い。
加えてダークサンダーエナジーについて問い詰める大地に対し、
「お前は知っているだろう?」と話しかけるなど、彼の正体がウルトラマンXである事を見抜いていた節があり、
最終的には逮捕こそされたものの、中々底の知れない部分を見せていた。

ウルトラマンジード』では、第2話「怪獣を斬る少女」に820号という個体が登場。
体内にリトルスターを宿していた原エリを突け狙うが、追跡してきた鳥羽ライハや朝倉リクの妨害に会い、
逃亡した所で計画の邪魔と見なした伏井出ケイに殺害された。
この時の倒れ方が項目冒頭の画像を再現していた一方、やられ方がバラバラにされるという、放送コードがある中で中々攻めた演出であった。

その後、第18話「夢を継ぐ者」でダダ116号が登場。同胞の仇である伏井出ケイに復讐を試みた。
この個体のCVは特撮的には仮面ライダーサガを演じた山本匠馬氏であり、妙にイケボだった。
「ダダを巨大化させても目新しさがない」というスタッフの意向によりこの個体は巨大化せず、
代わりにレギオノイド ダダ・カスタマイズに搭乗して、居合わせたウルトラマンゼロと戦った。
このカスタマイズ機はゼロが不完全なコンディションであったとはいえ、ゼロビヨンドを時間切れに追い込む大金星を挙げた
(オリジナル機は普段のゼロ相手に数十~数百機まとめて瞬殺される程のザコ量産機なので、かなりの魔改造が施された事が窺える)。
この活躍に関してはバンダイコレクターズ事業部のツイートにて「出来の良いイケボな後輩が頑張った」と評されていた。

ウルトラマンR/B』では、宇宙人達が地球に集まって行われていた大慰労会の幹事を務めていた個体が登場。
しかし、ピグモンから「大御所様」に慰労会の開催日を一日間違えて伝えていた事を知らされ、
丁度地球で行われていたハロウィンに便乗してパーティーを開き、参加者を集めていた
(時期が時期だったため、宇宙人としての姿は仮装と勘違いされ続けており、最後まで怖がられる事は無かった)。

ニュージェネクライマックス』でもレギオノイド ダダ・カスタマイズに搭乗。
この時のCVは森川智之氏とまたしてもイケボなダダであった。
余談だが森川氏はかつて『ウルトラマンパワード』でウルトラマンパワードの変身者であるケンイチ・カイの吹き替えを担当していた。
ダダと戦った人物を演じた人がダダを演じる事になるとは…
そのためキャスト情報公開時には一部でパワード役で登場するという誤報が流れてしまった。
その後本当に森川氏が演じるパワードの活躍が描かれる事になったのだがこれはまた別の話。
更なる余談として、森川氏はトライスクワッドの3人のウルトラマンの声優が所属する事務所アクセルワンの社長でもある。

+ 漫画作品におけるダダ
楳図かずお氏の漫画版ではバルタン星人ザラブ星人、ケムール人と共にメフィラス星人の部下として登場。
東京を破壊し尽くした後にウルトラマンを4対1で苦しめるが、ローリングスペシウム光線でまとめて倒された。

『ウルトラマン超闘士激伝』では、メフィラス大魔王の配下「鋼魔四天王」の一員「闘士ダダ」として登場。
戦車や戦闘機並みのサイズはありそうなバラを咥えながら、鉤爪と素早い動きで敵を翻弄するナルシストであり、
過去に惑星1つを1時間で滅ぼした実績も手伝って「四天王最強」を自称する。
得意技はB~Cタイプを模した仮面を被り、超高速で分身しながら攻撃する「仮面の舞」。
圧倒的なスピードでウルトラ戦士達を苦しめるが、キング星で修業を積んだウルトラマンの敵ではなく、
奥の手として出した仮面の舞も破られてしまい、「ダメだ…ウルトラマンは強い…」と戦意喪失。
用済みとばかりにメフィラスに顔面を踏み付けられてダウンした。
その後は第2回銀河最強武闘会で元気な姿を見せており、「ゴーデス編」ではウルトラ戦士達の助っ人として駆け付けた。

『月刊ヒーローズ』(休刊後は『コミプレ』)にて連載中の漫画『ULTRAMAN』では、
ダダをモチーフにした宇宙人「スクルーダ星人・アダド」が登場している。

+ ゲーム作品におけるダダ
ゲーム作品でのダダは妙にコミカルな挙動になっている事が多く、
特に『FightingEvolution』シリーズでは名前とかけてか駄々っ子パンチのようなモーションの攻撃技がある他、
相手にキスをした挙句ヒップアタックをかますという悪夢のような投げ技まである。やめてくれよ…(絶望)
勝利ポーズではこれまた奇妙なダンスを踊ったりもしている。
テレビCMではこういったものも存在してたり。

また、これ以前にも『ウルトラ闘魂伝説』にてキス攻撃を披露している。
しかもキス攻撃に加えてダウンする度に「あぁん…♡」と艶めかしい声を上げる上、
ベルトスクロールアクションである本作では雑魚敵としてワラワラ出てくるため、精神衛生上大変よろしくない。
9:25~

シューティングゲーム『ウルトラ警備隊』ではザコ敵として登場。
例のポーズで寝たまま弾を撃ってくる。
3:58あたりで一瞬で撃墜される

コンパチヒーローシリーズの『ザ・グレイトバトルV』では、なんと敵の大ボスとして登場。
マスターガンダムジェロニモンらを従えるという大物っぷりで、ダダをここまで悪役として大きく扱った作品も珍しい。
本作の舞台「惑星ガルシア」で採掘されているガルバーストーンを悪用し、戦闘時には自ら巨大化してヒーロー達に襲い掛かる。
ストーリー上は冷酷非道な悪党だが、戦闘中に見せる表情はやっぱりコミカルであった。

『大怪獣ラッシュ』では三体の同族が登場。
本作でのダダ星及びダダ一族はディストピア的な階級制が敷かれているという設定。
階級毎に顔のタイプも固定されており、Aタイプが「エリートナンバー」、Bタイプが「ブレイカーナンバー」、Cタイプが「コマンドナンバー」と呼ばれる。
アニメでは他のハンターが弱らせた怪獣からプラズマソウルを横取りするなど効率重視な漁夫の利戦法を使う卑怯者として描かれたが、
公式サイトなどに掲載された外伝漫画では同族間での結束が強いという一面も見せた。
なお、通常のダダも実装されており、フレーバーテキストによればダダ星の設定自体は彼らと同じようだが、
何故か他の作品と同じくコミカルな動きで戦うキャラになっていた。

『巨影都市』ではギャオスソルジャーレギオンと同じ等身大の脅威枠として原作同様の設定で登場している。
こちらでは終始主人公視点で描かれるためコミカルな面を全く見せず、人気の無い研究所内で瞬間移動しながら襲ってくるため非常に怖い。
しかし廊下を徘徊しているだけで部屋やエントランスには入ってこないため、逃げる事自体は容易だったりする。
上手くエントランスの方に誘導すれば、目の前に主人公がいるにもかかわらず廊下の入り口に佇んで何もしないという、
ちょっとマヌケな姿を見る事ができる。

アプリゲーム『ウルトラ怪獣バトルブリーダーズ』でも実装されている。
何故か、通常攻撃に氷属性が付加されているのが特徴。
…えーと、本編で見せた生き物を標本にするの再現しようとしたのだろうか?
氷属性の攻撃持ちは必殺技はともかく通常技で該当する怪獣は非常に少なく、
ダダ以外ではバルタン星人(ベーシカルバージョン)とラゴラスのみで、
どちらも硬直光線や冷凍光線持ちなので、何となくダダだけ浮いているように見えなくもないが。
固有スキル「絶妙な援護」は自分以外の味方が必殺または攻撃で相手を倒した時、味方全員のHPを小回復する効果があり、
必殺技「怪人脚戯」はダメージ判定後に味方全員のHPを中回復させるなど、ヒーラー要員の性能をしている。
余談だが、スキル「HP 小回復」を初期取得しているため、
HPが回復した時に次のフェイズ終了時まで必殺技攻撃力が大アップするマガグランドキング(マガ一閃版)への継承用に使われる事も多かった*2


MUGENにおけるダダ

ららすけ氏による手描きのキャラが2021年1月16日に公開。
奇しくもカーベィ氏作のパワードダダが公開されたばかりのタイミングとなった。

技は弱・強2つの通常攻撃に通常投げを持ち、必殺技超必殺技はそれぞれ2種類。
通常技は基本リーチが短めだが、スライディングするように滑り込むしゃがみ強攻撃はなかなかのリーチの長さを持つ。
カメラ目線で本項冒頭画像のポーズをとるため結構シュールな見栄え

必殺技は縮小光線銃で殴る「ミクロ化器殴り」と、勢いよくジャンプしボディプレスを浴びせる「ダダジャンプ」。
前者は強版だと前に移動しながら殴るためリーチに優れている。
後者は勢いよく跳躍するものの、攻撃判定が落下部分にしか付いていないので対空にはやや使いにくい。

超必殺技は「縮小光線」と「ダダ接吻」。
縮小光線はその名の通り縮小光線を発射。
射程は短いが、そこそこ長い間判定が残っているのでタッグで威力を発揮する機会があると思われる。
また、これでKOすると対戦相手が小さくなるという小ネタも。
後者は2ゲージを消費する超必投げで、上記の『FightingEvolution』シリーズでのキスを迫る投げ技が元ネタ。
余談だが、これで相手を倒すとヒットした瞬間にKOボイスが鳴るのだが、確かにあの顔でキスを迫ってくるというのは絶叫必至だろう…。
AIもデフォルトで搭載されており、ダダジャンプやテレポートになっている前後ダッシュを主軸としてスピーディに立ち回る。

出場大会

出演ストーリー



*1
ダダの身長は巨大化時40mでウルトラマンと同等なのだが、体重7000tはウルトラマン(35000t)の五分の一に過ぎない。
巨大生物の体重差を単純に人間の比較に当て嵌めるのは正しくないかも知れないが、
仮にダダを体重50kgの平凡な人間だとすると、ウルトラマンは体重250kgの超ヘビー級レスラー相撲取りかという感じになってしまう。勝てるわけがない!
ちなみに、同じくその弱さで語り草になっている自称宇宙帝王…もといバド星人とは、巨大化時の体格及び相手との体重差の開きっぷりも似ている
(あちらは身長同じ、体重5000tなのでダダよりさらに軽い)。

なお、ほぼ同サイズのサイコガンダムMk-IIは全備重量283.9tでダダよりも遥かに軽い。これなら勝てる!
……と言いたい所だが、やらせてみたら多分「ダメだ…ガンダムは強い!」になるんだろうなぁ

*2
マガグランドキング(マガ一閃版)は、名前の通り強力な必殺技「マガ一閃」を持つので是非とも必殺技攻撃力大アップを発動させたいが、
自前で回復スキルを取得しないため、スキルとシナジーのある「HP 小回復」があるか否かで使い勝手がかなり変わる。
ダダと同じく「HP 小回復」を初期取得する怪獣にはガーゴルゴンとインペライザーがいるが、
前者は競り落とすのも生成にも手間がかかり、後者はDNAを落とすメインクエストがダダよりもやや少ない事もあり、
気休めレベルだが、より入手しやすいダダが継承役に選ばれやすい事情がある。


最終更新:2024年02月03日 19:46
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