スパイダーグウェン





 "All these secrets.All these things I can't say."

 (何もかも秘密。何もかも言えない。)

 "I never be able to say.He'll never know……"


 "I……I'm sorry,Peter."

 (ごめんねピーター……)

+ 日本語吹替声優
優木知冴
『アルティメット・スパイダーマン VS シニスター・シックス』
大平あひる
『マーベル:スパイダーマン』
近藤唯
『マーベル ライジング』シリーズ
悠木碧
『スパイダーマン:スパイダーバース』『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』
吉澤梨里花
『スパイディとすごいなかまたち』

マーベルコミックの代表作『スパイダーマン』シリーズのヒーロー。
初出は2014年の『エッジ・オブ・スパイダーバース #2』。『スパイダーバース』シリーズの一作である。
かつては「スパイダーウーマン」だったが、2018年から「ゴーストスパイダー」に改名された。後述するがEarth-616のスパイダーウーマンとは別人。
ちなみに原作での「スパイダーグウェン」は厳密には作品名であり、作中での呼び名は一貫して「スパイダーウーマン」であった。
本稿では日本国内での通りを考慮して記事名を「スパイダーグウェン」とする。

本名はグウェンドリン・マキシン・“グウェン”・ステイシー。身長170cm。体重59kg。
基本的には略してグウェン・ステイシーと呼ばれる。
平行世界である「Earth-65」の住人であり、友人のメリー・ジェーン・ワトソンらと共にバンドを組んでドラマーとして音楽の道を志していた。
やがて父親であるジョージからは反対されつつも、恋人であるピーターの勧めと特別な存在になりたい願望からスパイダーウーマンとして活動する。
しかし、グウェンの活躍に焦りを感じたピーターは自らに独自に開発した血清を注入してヒーローの力を得ようとするも失敗し、
ヴィラン・リザードに変貌してしまう。
理性を失って暴走したピーターをグウェンが静止し、ピーターは死亡。恋人を実質手に掛けてしまう事になってしまった。
やはりスパイダーセンスを得るとロクな事にならない運命か
この出来事はグウェンに大いなる力には、大いなる責任を伴う事を思い知らせ、他人のために力を振るう事を決意させた。

上述のように、並行世界の蜘蛛達が集う大型クロスオーバー『スパイダーバース』関連で初登場して一躍人気キャラとなったため、
アメコミ版に続いて製作されたアニメ映画版『スパイダーバース』ではメインキャラとして活躍。
「おっさんピーター」ピーター・B・パーカーが師匠なら、彼女は謎めいたヒロインとして主人公マイルズ・モラレスと出会う。
かつて(自分の世界の)ピーターを救えなかった負い目から人と親密になるのを避けるようになっていたが、
マイルズと関わる内にわだかまりが解消され、元の世界への帰還時には彼を友達と呼べるようになった。
アクション面では他のスパイダーマン達と比べて優雅・女性的なイメージが強く反映されており、
体操選手や飛び込み選手のような美しいフォームが取り入れられているのが特徴的。
見ての通り片側を刈り上げているが、これはマイルズが叔父アーロンから教えられた口説き方を実行した結果、
まだ力を使いこなせていなかったために手が髪と引っ付いて取れなくなり、やむを得ずバリカンで刈り取ったため。
続編である映画『スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース』では実質上の主人公的存在として活躍。
元の世界でも己の居場所がない彼女は、スパイダーマン2099ことミゲル・オハラ率いる「スパイダー・ソサエティ」の一員に加入。
しかし、「スパイダーマン」の名を持つ者が直面する運命「カノンイベント」を頑なに拒絶するマイルスを排除しようとするミゲルに反発する。
そして、映画のラストでは…….

「どこにいても、私の居場所がない。
 だから、自分だけのチームを作った。
 昔の仲間も呼んだ。

     あんたも入る?」

ディズニーXDで放送されていたカートゥーンシリーズにもスパイダーグウェン/ゴーストスパイダーが登場。
『アルティメット・スパイダーマンVSシニスター・シックス』ではマイルズの活躍する世界の住人として、彼のいない間スパイダーマンとして街を守っていた。
ただし、クモに噛まれていないため疑似的な装備でスパイダー・センスを再現している。
『マーベル:スパイダーマン』では、街中に発生したクモ人間化現象に巻き込まれ、偶然ながらもスパイダー・センスを身に付けてしまう。
当初はマスク無しでピーターとマイルズと共に活躍するが、後にマスクを被り「ゴーストスパイダー」を名乗る。
『マーベル ライジング』シリーズではゴーストスパイダー名義で登場。
恋人を殺したヴィランを単独で追っていたが、そこでミズ・マーベル(カマラ・カーン)とスクイレルガールらと出会い、
「シークレット・ウォリアーズ」に入りヴィランと戦う。

+ Earth-65以外の世界のグウェン
正史世界である「Earth-616」でのグウェン・ステイシーの初登場は1965年の『アメイジング・スパイダーマン #31』。こちらではヒーローにならなかった。
ピーターの最初の恋人であり、婚約にまで発展する程だったがスパイダーマンの正体を知ったノーマン・オズボーンによって人質にされてしまう。
グリーンゴブリンとなったノーマンによって橋から突き落とされ、地面に落下する前にスパイダーマンが受け止めるも、既に死亡してしまっていた。
救助の際、ウェブでキャッチした衝撃で頸椎が折れた事が彼女の死因であった。勿論、そのまま墜落すればより酷い死に方をした状況であるし、
災害救助として見れば不運であってもあり得ないものではないのだが、この出来事はピーターの心に深い影を落とす事になる
(ちなみに、サム・ライミ版の映画『スパイダーマン』でグリーンゴブリンに同様に橋から突き落とされたMJはちゃんと助けられている。
 一方、映画『アメイジング・スパイダーマン2』でも突き落とされるグウェンを助けようとするシーンが描かれたが、奮闘するもわずかに間に合わず、
 腰に巻き付いたウェブの反動で背骨が折れ、更に後頭部を地面に叩き付けたのがとどめとなり即死というより凄惨なシーンにされてしまった。惨い……)。
それまでのアメコミでは過去編以外ではヒーローがここまで取り返しのつかない出来事に見舞われる事が無く、アメコミ史においても衝撃的だったという。
スパイダーグウェンは「蜘蛛に噛まれてスパイダーセンスを得たのがグウェンだったら?」というIFを描いたキャラである。

その後、例によって「実は生きてました」→「生きてたのはクローンでした」とか、
「実は生前にノーマンと子供を作ってました」→「グウェンとノーマンの遺体から採取したDNAでこしらえたクローンでした」とか、
無茶な後付けをやっては無かったことにする展開を繰り返している。
???「だからスパイダーマンでクローンネタはもうやめろっての、ネタの引き出し尽きたの?」

スカーレットウィッチが創り出してしまった、全ての人の願いが叶えられた世界「ハウス・オブ・M」では、ピーターと結婚して幸せな家庭を育んでいる。
結局この世界は超能力が解除されて元の現実に戻ってしまったのだが、
この事についてピーターは「僕が望んだ相手はメリー・ジェーンではなくグウェンだったのか?」と思い悩む事になった。

Earth-65とはまた別の並行世界「エイジ・オブ・アポカリプス」では、アポカリプスの侵略によって人類は滅亡の危機に瀕しており、
ピーターも蜘蛛の力を得る前に殺されてしまった。そんな世界で人間のレジスタンスの一員となり、武器を手に戦い続けている。
最終的にこの世界ではマグニートーが率いるX-MENがアポカリプスを倒し、世界は救われた。

余談だが、漫画『デッドプール:SAMURAI』『スパイダーマン:オクトパスガール』に登場する「サクラスパイダー」こと飛騨遙(ひだはるか)のコスチュームは、
パーカー状のスーツのデザインや明るい基調のカラーリングなど、グウェンを彷彿とさせるデザインとなっている。


MUGENにおけるスパイダーグウェン

Pillgrim氏、JARRO77氏、Candido159氏らが共同製作したMUGEN1.0以降専用のキャラが存在。
フォルダ名は「Spider-Gwen」だが、ディスプレイネームは現行設定に合わせた「Ghost-Spider」。
現在は下記の動画の他、海外サイト「The MUGEN Multiverse」でも代理公開されている。
一部のモーションを見るに、ドットは春麗をはじめとする複数の女性キャラをベースとしている模様。
Buyog氏による『DC vs MARVEL project』のテンプレートを用いて作られており、操作方法は『MVC』風の6ボタン方式となっている。

技は基本的にスパイダーマンのものを踏襲しており、必殺技では相手を拘束するウェブや、ウェブを使ってのターザンキック、
超必殺技では「マキシマムスパイダー」や「クローラーアサルト」を彷彿とさせる乱舞技等を繰り出す。
ただし、Readmeにはコマンド表が載っていないので注意。
また彼女独自の能力として、三角跳びの際に方向キーを押しっぱなしておくと一定時間に貼り付く事が可能。
加えて2段ジャンプも可能なので、上手く使いこなせば原作さながらに相手を翻弄出来るだろう。
対人向けのAIがデフォルトで搭載されている他、IX氏による外部AIも公開されている。

なお、ダウンロードすると環境によってはセキュリティソフトがウイルスを検出してブロックされるが、ソフトから許可を出せばダウンロード出来る。
下記の旧バージョン紹介動画を挙げているGui Santos氏は誤検知だとしており、筆者のパソコンでも特に問題は発生していないがあくまで自己責任で。
紹介動画(DLリンク有り)
旧バージョン(DLリンクは旧バージョンのものなので注意)
最新版

また、これ以前には通常のグウェンもグリーンゴブリンのイントロに登場する形でMUGEN入りしていた。


"This mask is my badge now,if I don't define what it means……"

(今はこのマスクが私にとってのバッジ。否も応もない……)

"……monsters like this will.This is where I'm needed most."

(こういう怪物がいる限りは。これが私に求められてる物なのよ)

出場大会



最終更新:2024年06月25日 02:09