石化

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石化 - (2020/02/15 (土) 10:09:33) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2012/09/23(日) 12:24:12
更新日:2024/04/30 Tue 09:22:08
所要時間:約 18 分で読めます




石化とは、読んで字の如く“石”と“化”すことである。

太古の生物や植物が石のようになるのは化石(化)と言う。
長い年月をかけて自然に変化していったのがこれである。

ファンタジーやフィクションの世界では、魔法や呪いなどで人が石になってしまうことを石化と呼ぶ。
代名詞と言えるのがメデューサ、ゴルゴン、バジリスク(コカトリスとも言う)等の魔物や悪魔。
人を石に変えてしまう伝説を持つ厄介な存在として危険視されている。

しかし、伝説によっては石にはならずに固まってしまい動かなくなるという表現もされている。
石化させた本人を倒せば元に戻るとも、石化された時点で死亡するとも言われている。


ゲームなどでは、状態異常(バッドステータス)として取り上げられる事もある。
ゲームによっては“一撃死”のような扱いだったり、時間経過で解けたりするので効果にはばらつきがあるが、大抵の場合は行動不能のバッドステータス扱いである。

縛りプレイではこの『行動不能ではあるがターゲット選択はできる』という独自の特性を利用して
敵の単体攻撃から標的をそらす為の『不死のデコイ』として縛りプレイなどで利用される事もある。

この手のゲームにて「体が石のように硬くなり全く行動できなくなるがHPに影響はない」バッドステータスとして採用されたことにより、昨今の「石化では人が死なない」土壌が生まれたのだと推測される。

ゲームで印象深い石化の事例といえば
  • ドラクエ3におけるゾーマに石化されたルビス
  • ドラクエ7にて石化の雨により村人全員が石にされた町。
  • FF4におけるカイナッツォのトラップからセシルたちを守るために自らの意志で石化するパロム&ポロム
  • FF10・10-2において石化した場合攻撃や魔法を受けた時に一定確率で粉々に砕け散る
  • スターオーシャン1にて、石化病で石になっていく村と、仲間の一人ドーン
  • ヴァルキリープロファイルにて子供のイタズラにより封印が解け、小さな村にいる人間たちを石にして砕いて殺す魔物*1
  • 聖剣伝説2にて小便小僧になってしまうパーティメンバー
ほとんどスクエニじゃねーか!

一方、自分の意志で自由に石に変化するものもある。
その際は基本的に無敵状態として扱われる。
  • ストーンの能力を利用したカービィ
  • タヌキスーツで地蔵に変身するマリオ…等


石化能力を持つ敵は数は少なくても、漫画でもゲームでも厄介な存在であり、危険性は高い。
シャドウレディやピグマリオ等の漫画作品でもトップクラスの危険性を持っていたりラスボスだったりする。
ゲームでは対策としてアンチ石化の効果がある装飾品などが用意されているが……
スーパーファミコン版のテイルズ オブ ファンタジアダオスはラスボスでありながら石化能力を持つという事でその筋の人には有名である。


実際に起こすとなると、人間の生存に必要な脳や心臓などが使い物にならなくなり、一瞬にして生存することができずに死亡してしまう。
…しかしフィクションにおいては、「生きているそのままの状態で石になったから、無傷で元に戻せる」という、視覚的にわかりやすくなった時間停止のような扱いをされることが多い。
また、人が死ぬ事シーンを作風上描きにくい作品においては重宝される。
人を石にする事で視聴者に「こいつはヤバイやつだ」と言うことを表現できると同時に、更に周りの人間を一瞬で物語から退場させ、主人公たちが戦闘に集中できるという、
一部特殊性癖のおかずになることを除けば比較的使いやすい表現と言えるだろう。
死んだりはしないが苦しんだり、自分の体が変貌する「怖さ」の表現に使われることもある。
そのせいかプリキュアシリーズのような女児向けではしょっちゅう登場する。



【石化能力キャラ一覧】

相手を石にするタイプ


ギリシャ神話に登場する妖女で、ステンノー・エウリュアレー・メデューサの三姉妹で知られる。
その魔眼の視線は、元来は「恐怖のため石のように凍りつく」効果を持っていたが、いつのまにやら相手を石化する伝承を持つに至った。
三女のメデューサは英雄ペルセウスに討伐され、その首を石化攻撃の武器として大いに利用されたという。想像したらグロい…
その後この首はペルセウスに貸し与えられていたアテナのいわゆるアイギスの盾に括りつけられて攻防一体になったという。だからグロいって…
ともかく、その後の時代のゴルゴン、メデューサ系のキャラクターたちはこの伝承に基づいて石化の魔眼を持っていることが多い。

漫画『金色のガッシュ!!』の登場魔物。
千年前に行われた魔界の王を決める戦いに参戦していた魔物の子の一体。
前回の戦いでレイラパムーンといった千年前の魔物たちを石板へと封印した石版編の元凶ともいえる魔物。
相手を本に閉じ込めた上で石板と化し封じる最悪のディオガ級呪文ディオガ・ゴルゴジオの使い手。

漫画『ONE PIECE』の登場人物。
世界政府公認の7人の海賊からなる「王下七武海」の一角。
超人(パラミシア)悪魔の実「メロメロの実」の能力者で、メロメロ甘風(メロウ)という光線で、自分の美しさに悩殺された相手を石化出来る。

漫画『ドラゴンボール』の登場人物。
暗黒魔界の王であったが魔導師バビディに洗脳されてしまい、側近として付き従っている。
実力は前章のボスキャラだったセルと同じぐらいで、に触れた相手を石化する事が出来る。

漫画『うしおととら』の登場妖怪。
古本や古道具に住み、人を自分の世界である結界に引きずり込み石にかえて食う妖怪。
石の鎧から石の蛇を出して噛みつかせた相手を石化させる。
人間が恐怖に苦しみながら石と化すのを眺め、最後はサクサクと喰うのを楽しみとしている。

PCゲーム『Fate/stay night』の登場人物。
第五次聖杯戦争での騎兵のサーヴァント
真名はメドゥーサ
石化の魔眼キュベレイを所持しており、普段は宝具である自己封印(ブレーカー)暗黒神殿(ゴルゴーン)で魔眼を封じている。

ポケットモンスターシリーズにX・Yから登場する伝説のポケモン
口から専用技の「デスウイング」を発射する事ができ、この技が通った周囲は全て石化する。石化を解けるのは対の存在たるゼルネアスの力のみ。
なお、図鑑等には一切そういう説明がないが、ミュウツーの力が何かとぶつかり合った時に、人を石化させたケースが二度(ミュウツーの逆襲ポケスペ第5章)ある。
いずれもメディアミックスでの話なので、ゲームで同様の効果があるかは不明。

映画『ドラえもん のび太の魔界大冒険』及びそのリメイク版映画『ドラえもん新・のび太の魔界大冒険 〜7人の魔法使い〜』に登場した敵キャラクター。
よく間違えられるが、名前はメドゥーサ(メデューサ)ではなくメジューサである。
魔王の手下の一人で、モチーフとなった怪物の伝説の通り、相手を石化する能力を持つ。
多くの子供たちにトラウマを植え付け、チョイ役にもかかわらず、強く印象に残るキャラクターだった。
また、本編ドラえもんにも人間やロボットを石にするゴルゴンの首という用途が不明過ぎるひみつ道具も登場した。

特撮『仮面ライダー』の登場怪人。
秘密結社ショッカーの手で生み出された改造人間
目から発する石化能力で人を石に変えてしまう能力を持つ。

  • カブキマンピーサード
アニメ「 ふたりはプリキュア 」の登場人物。
目から黒い光線を発射でき、それを浴びた人間を石に変えてしまう。
この攻撃でプリキュア石に変えようと目論見、バスにいる2年桜組の女子中学生達をカチンと石に変えてしまう。
准レギュラーの志穂と莉奈も笑顔のまま石になるのだが、肝心のプリキュアがいなかったので今度は美術館の客も石にして回るがこちらも不発だった。
その後なんやかんやあってプリキュアとのバトルになるが、その際は石化技は使わず石像にした人たちをぶつける割とひどい戦法で戦った
アニメでは次の話で退場したが、グランブルーファンタジーに登場した際は邪魔だからと町の人たちを石化。
更にイベントバトルでは「プリキュアとサシの勝負をしたい」ということで主人公とルリアも石に変える等大活用していた。
ちなみに技名は「石化」。石像をぶつける技は「突風」

  • 彫刻ジコチュー
ドキドキ!プリキュア」に登場するジコチュー
紫色のビームを発射し、人間を石に変えてしまう強力なジコチュー。
なんとプリキュア3人を石にするという大金星を上げる。
しかも、キュアハートをかばったキュアソードはともかく、キュアダイヤモンドとキュアロゼッタはついでのような流れ作業で石にした。
実は変身後のプリキュアを石にできたのはこいつと、Yes!プリキュア5Go!Go!に登場するラスボスクラスのキャラアナコンディだけであり、隠れた強敵だったりする。

ドキドキ!プリキュア」には他に、ビームを浴びせた人間を時間停止させる信号機ジコチューや、主人公の家族を石にしたアリジコチュー等、その手の能力持ちの奴がかなり多い。

  • 東日流火
サクラ大戦Ⅴ~さらば愛しき人よ~」に登場する敵役。
石化持ちなだけでなく女嫌いであり、わざわざ社会的地位のある女性だけが参加できるパーティを開いて若い女を集めて、一気に石に変えて売り払う犯罪をしていた。
その石化は強力で、潜入していたプラムや吉野杏里他、ヒロインたちも多少耐えたくらいで即座にカチンコチンに固められた。
霊力のある女性すら即座に石にする強力な敵だが、どちらかというと主人公を女装させるために登場したようなやつで、この話が終わると同時に死亡した。

  • 葉月ユイ
ロックマンエグゼStream に登場。
やる気はあるがドジで失敗ばかりのOLで、ある日それに目をつけたストーンマンによって触ったもの全てを石にしてしまう体質にされてしまう。
そのまま仕事をしてしまったものだから、コピーした名刺やコピー機、挙げ句上司や同僚のOLすらも石にしてしまう。
それに恐怖した同僚たちを追いかけようとし転んでしまい、地面に触れ、会社のビル周り石にしてしまう大惨事ストーンパニックを巻き起こした。
最終的にロックマンの活躍でなんとか石化は元通り…どころか、これだけの騒ぎを巻き起こした彼女も何故かお咎めは無しだった。

  • まねさせ巨人
「地底の巨人国」に登場。
え?何それ?ってアニヲタが殆どだと思われるが、出典は「小学校にて平成7年から11年の間に採用された国語の教科書」である。
ピクニックをしていたロリショタを地底の国に誘い込み、「わしの出す問題にまちがえずに答えられたら、見逃してやろう。」と良い意地悪ななぞなぞを出して、答えられなかった子供を石にしてしまう。
教科書では「かずこ」と呼ばれる少女が答えられず「石のように動かなくなって」しまう。
それに満足したのかまねさせ巨人は眠ってしまい、残された3人はかずこを元に戻す為に奔走する。
そしてイメージ図として、聖子ちゃんカットの美少女が変なポーズで固まっている写真が掲載されている。

さて、ここからが問題であり、この物語はかずこが元通りになるところで終わっている。
実はこの話は劇の台本であり、「この先の物語は皆で作って、全編を劇で演じよう」と児童に丸投げ子供たちの創造力を養う内容となっている。
それに則って大体の小学校では続きの物語を作り、固定された冒頭部を含め一本の実際に劇をした。
…つまり日本中の小学校で、実在の女子小学生が石にされる少女の役を演じたわけである。
実際に体を石にする事は不可能で、文章も良く見たら「石のように動かなくなる」なので、結局は時間停止AVのように動かない振りをするだけなのだが、これで変な性癖に目覚めた人もいるのではないだろうか?

  • ウルトラ怪獣の一部
けっこうな数がおり、ガーゴルゴンのように正当に石化させるものから。
ヒッポリト星人→ブロンズ化。
ジャシュライン→黄金化。
デアボリック、ギャラクトロン(奇機怪)→宝石化。
など多様で、いずれもヒーローを動けない彫像に変えてしまう強敵として描かれることが多い。
ただしヒッポリト星人地獄のジャタールは例外で、ウルトラマンゼロの右手をブロンズに変えたまではよかったが、
「固まる前にお前をブッ倒せばいいんだろ?」
と、固まった手でボッコボコにされて瞬殺されてしまうギャグキャラのような最期を辿った。

  • グレイガーゴイル/ポール・デュヴァル
Marvel Comicsのヴィラン。フランス人
特殊な薬物を浴びたことで右手で触れた物を石に変えて停止させる能力を得た。
自身に能力を使うことで名前通り灰色の見た目となり怪力となれる。

ドラゴンクエストⅤで、青年時代前半最後の敵。
死に際で最後の力で主人公と嫁を石化させ、その後ひどい鬱イベントを延々見せられ続けるので有名。自分の分身が超安値で買い叩かれるとか。
リメイク版ではゲマがこの役割になったが、死に際のあがきだったジャミと違ってその場で始末すればいいのになどの
ツッコミどころが生まれてしまった。
主人公の嫁に惚れている描写などから、薄い本では女性を石にしてエッチする性欲の塊のような奴になることも多い。

  • メドゥーサ
神撃のバハムートグランブルーファンタジーなどに登場するキャラ。
名前の通り神話のメドゥーサがモデルのキャラだが、こちらは可愛いロリっ子。
しかし実力はかなり高く、魔眼の力は大型のドラゴンさえ一発で石に変えてしまうほどの力を持っている。
なお、姉二人も存在しているが「曲がり角」で「行き遅れ」なためにほとんどイベントにも出てこない不遇っぷりを味わっている。
ちなみに自分が石化攻撃を食らった場合普通に石になる…が、魔法少女になると石化耐性がつく不思議体質である。

  • 無界
THE KING OF FIGHTERS 2003のラスボス。通称ムカイさん。
「格闘スタイル:独自の格闘術+石化能力」と言われてる通り、その波動により石を生み出したり、相手を石化したりして攻撃する。
更にガードは自分の体を石にすると徹底している。
相手を石化して無防備にする「死戒」「死界」はその後のコンボで永久ハメすら可能。CPUだとほぼしてこないけど。ありがとうムカイさん。
傲慢ながらも相手には敬意を示す紳士だが、アクションゲームでご法度の完全行動不能やいちいち石化グラを作らないといけないことから出番は少ない。
なお、同じKOFのラスボスには負かせた格闘家を彫刻にしてコレクションしているルガールもいる。

ファイアーエムブレム 暁の女神に登場する狼のラグズで、砂漠の国ハタリの女王。
「邪眼」のスキルで敵を石化させ、行動を封じられる。
もっとも、ラグズ王だけあって普通の敵相手には無双できるほど強く、かといってボスキャラは石化させられないので普段はあまり使う必要がない。
ただし、回復の杖を持った敵がいる場合は経験値稼ぎ用のサンドバッグとして利用することができる。
彼女が行動を共にすることが多いデイン軍は経験値稼ぎの場面が限られているので使い方次第ではかなり有用。

自分が石になるタイプ


  • ピーカ
漫画『ONE PIECE』の登場人物。
ドンキホーテ・ドフラミンゴを首領とするドンキホーテファミリーの最高幹部。
超人(パラミシア)悪魔の実「イシイシの実」の能力者で、石と一体化することができる「岩石同化人間」。

  • 子泣き爺
漫画『ゲゲゲの鬼太郎』の登場妖怪。
腹掛けを身につけ、蓑をまとった赤ん坊のような姿をした老人の妖怪。
主人公の鬼太郎の仲間の一人で、自ら石化し、超重量・超硬度を駆使して戦う。
5期では石化させられた状態でも動ける能力も披露した。

  • ザ・シング/ベン・グリム
アメコミ『ファンタスティック・フォー』の主要登場人物。ガンロック?誰だでそれは?
未知の放射線を浴びたことで全身が岩のような肉体となった。
見た目通りの超怪力と防御力を誇るが、他のFFメンバーと違い肉体を戻すことができず不気味な姿のままなのがコンプレックス。
マーベルのその他の自己石化系能力者として、ロックスライド、オニックスエックス、スプライト、コーグなどがいる。

キン肉マンに登場する超人で、自らを硬度10のダイヤモンドに変えることができる。
この状態になると完璧超人始祖クラスの破壊力でなければダメージを与えることはできず、攻防ともに隙がない。
しかし、師であるストロング・ザ・武道のダイヤモンドパワーには並びはできても超えることはできずにいたが、
将軍流の火事場のクソ力の発動でついに神を超える硬度10♯ロンズデーライトパワーへと進化した。

  • ザカート
NEEDLESSに登場するニードレス。
そのフラグメント「岩石崩(フェルゼンアヴァランチ)」は岩石を集積した巨大な鎧姿になる能力で、いくら砕かれても再生可能。
石化というよりは石装備って気もするが。

  • 宇宙戦艦ヤマト
反重力感応機でアステロイドを艦の周りに張り付かせ、岩石に擬態してガミラスの目をごまかしたことがあった。
この岩石は防御装甲としても機能するが、解放してヤマトの周囲を回転させることで鉄壁の防御力を誇る
アステロイド・リングとしても機能させることができる。
そもそもヤマトの初期案が小惑星を改造した宇宙戦艦だったので、その名残からの装備と言える。


○余談

フィクションの世界ではショックを受けた場合、ショックで石のように動かなくなる表現を石化と表現することもある。
基本的にギャグ顔で石になるのだが、稀にすごく気合の入った作画で美しい彫刻と化す事もある。





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