アシレーヌ

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アシレーヌ - (2017/05/24 (水) 06:46:16) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2016/11/30 (水) 17:40:34
更新日:2023/07/26 Wed 17:58:11
所要時間:約 6 分で読めます




アシレーヌとは、『ポケットモンスター サン・ムーン』に登場する、御三家ポケモンの一匹。


■もくじ

■データ


アローラ図鑑No.009/メレメレ図鑑No.009/全国図鑑No.730
分類:ソリストポケモン
英語名:Primarina
高さ:1.8m
重さ:44.0kg

タイプ:みずフェアリー
特性:げきりゅう(HPが1/3以下の時、みずタイプの技の威力が1.5倍になる)
隠れ特性:うるおいボイス(音技を使用する時、みずタイプ扱いになる)

HP:80
攻撃:74
防御:74
特攻:126
特防:116
素早:60


進化:アシマリ⇒オシャマリ(Lv.17)⇒アシレーヌ(Lv.34)

■概要


『サン・ムーン』の水タイプ御三家である、アシマリの最終進化形態。
アシカと人魚を足して2で割ったような姿をしており、水色の長い髪を泡の髪留めでまとめ、ヒトデのような髪飾りをつけた可憐なルックス。
その風貌から、『Go!プリンセスプリキュア』のキュアマーメイドに似ているともっぱらの評判。
同じ鰭脚類モチーフの御三家であり、鎧武者という男らしいデザインとなったダイケンキとは対照的なデザインであると言える。
名前の由来はアシカ+シレーヌ(セイレーン)であろう。
その他にも鰭脚類つながりで、ケルトの民間伝承に登場するアザラシの妖精、セルキーのイメージもあると思われる。
(セルキー伝説については『フィオナの海』『ソング・オブ・ザ・シー 海のうた』などの作品が詳しい)
英語名もPrimarinaであり、やはり日本語とほぼ同じニュアンスで海の歌姫のイメージから名付けられている。

モチーフ通り歌を得意としており、「歌姫」「大海原のシンガー」の異名を持つ。
水のバルーンを歌声で操る力を持ち、月明かりを反射してきらめくバルーンは、幻想的なステージのように美しいと評される。
また、その歌やバルーンの動きは様々なバリエーションがあり、群れごとに異なるという。
その戦法は割れないバルーンを使ってジャンプして相手を翻弄し、破裂するバルーンで連鎖爆発を起こして攻撃するというトリッキーなもの。
ゆえに、喉の調子を悪くすることは死活問題であり、乾燥地帯や連戦での酷使は禁物とされるデリケートな一面も。
サーナイトニンフィアなどの「ハイパーボイス」使いが見たら何を思うであろうか……

色違いは金髪に胴体の色が濃くなる。さらにフリルの色が薄いピンクに。
これもまた美しい。

ポケリフレでの喜びポイントは頭部のフリル。嫌がりポイントは手。
パルレ開始時の左手を添えて微笑みながらお辞儀する姿がかわいらしい。

■ゲームでのアシレーヌ


御三家なので、ゲーム開始時から使用できる。

専用技はみずタイプの一致技「うたかたのアリア」。ガオガエンの「DDラリアット」と共に、明らかに異彩を放っている技名である。
うたかたとは泡のことであり、実際の技エフェクトでも弾ける水泡が美しい音を奏でている。
更に専用の攻撃モーションがあり、使用時には後ろ足で立ち上がり、髪がほどける。
威力90・命中100の全体攻撃技で一見「なみのり」と同じような性能だが、こちらの方がPPが少ない上相手のやけどを治してしまうという奇妙なデメリットを持つ。
そのため、前情報の段階で「きつけ」や「めざましビンタ」と同じように、状態異常を回復する代わりに威力2倍という効果ではないかと予想した人も多いと思われる。
が、この技は威力倍加の効果こそないものの、音技に当たるため、「みがわり」を無視できるというメリットがある。
「アシレーヌZ」を持たせると、威力195の単体技「わだつみのシンフォニア」に変化。
使用時は元技と同様に髪がほどけるだけでなく、発動直前に咳払いをしたり、決めた後にはおじぎをするという、かなり凝った仕草を見せてくれる。かわいい。
音技ではなくなるが、みず技であるため、「げきりゅう」発動時の威力補正対象技でもある。
元の威力がジュナイパー、ガオガエンの専用技に勝っていることを考えると、やたら破格の性能である。

みずタイプの御三家はどの世代においてもシナリオ攻略で安定した使いやすさを持つが、アシマリも例外でない。
最終進化でフェアリーがつくことで、一致技を両方半減する相手は少ないうえ、弱点3・耐性7という攻守共に優秀なタイプとなるのだ。
ただ、自力技の習得は「バブルこうせん」がオシャマリでLv24、「ムーンフォース」がアシレーヌでLv44と遅めで、レベル技に頼ってばかりだと火力不足になりがち。
とはいえ「ねっとう」のわざマシンをせせらぎの丘で拾え、かくとうどく対策の「サイコキネシス」をエーテルパラダイスで貰えるためさほど気にならない。

そんなアシマリのシナリオでの最難関、それは最初のイベントで貰う時だろう。
御三家ポケモンの性別比率はオス:87.5% / メス:12.5%なのだが、アシレーヌは見ての通り非常に女性的なルックス。
前作、前々作の御三家であるマフォクシージャローダよりも更に女性的である。
そのため、メスが欲しい人は何度もリセマラすることになりかねないのだが、困ったことに『サン・ムーン』ではこのイベント前後の拘束時間が非常に長い
性別はもちろん、性格まで厳選したい人はかなりの覚悟が必要である。
(それらを気にしなければ実際の最難関は一致弱点を突いてくるマオマーマネの試練あたりか)

ちなみに最初に選んだポケモンがモクローだった場合、ハウがアシレーヌを使うことになるのだが、タッグを組む時かなり危険なことになる。
というのも、水Zワザを使う時、こちらのポケモンを攻撃対象にしてくることがあるのである。
おそらく元技の「うたかたのアリア」が味方を標的にして処理しているために、このような事態が起きると思われる。

■対戦でのアシレーヌ


メガシンカを除けば歴代御三家トップの特攻を誇る特殊アタッカー。
さらにみずタイプ全体で見ても、伝説や幻、メガシンカを除けば「むれたすがた」のヨワシに次ぐレベル。
それ以外のステータスは特防が高く一致抜群でもかなり耐えたりするが、物理耐久や素早さはやや低め。
同タイプのマリルリは物理アタッカー、カプ・レヒレはサイクル戦向けと、上手いこと住み分けている。

一致技の範囲が広いため、「こだわりメガネ」との相性がいい。
C特化「ハイドロポンプ」でH252D4のクレセリアやシールドフォルムギルガルドしんかのきせきポリゴン2さえ確2に持ち込める。
ほぼこだわり系やチョッキ型専用になるがサブにも恵まれ、「れいとうビーム」や「サイコキネシス」、「シャドーボール」、「エナジーボール」と一通り揃っている。
補助技も「アンコール」「ほろびのうた」「あまえる」「つぶらなひとみ」などなかなか良質。
鈍足なのも「アクアジェット」である程度カバー可能。これのおかげで、タスキガブリアスマンムーにもタイマンで勝てる。
とはいえやはり素の物理耐久には不安があるため、半減でも上から押し切られかねない。
役割を持ちたい相手の多くが物理型なのを考えると、耐久調整をしておくと使いやすいかもしれない。
実際、物理耐久に厚めに振って「オボンのみ」を持たせ、役割を遂行しやすくした型も存在する。
また、素早さ種族値も同じラインにギルガルドやポリゴン2など、さらにその一つ上にはバンギラステッカグヤと何気に激戦区だったりするので調整必須。
S20振りで4振りバンギやカグヤを抜け、28以上振っておけば同じ程度のSラインの相手をだいたい抜けるくらいになる。
このように、アシレーヌは細かい調整が非常に熱いポケモンでもあるのだ。

最大の特徴は、「うたかたのアリア」がみずタイプの音技であること。
今までの音技はノーマルむし、スキン補正でもこおりひこうフェアリー悉くはがねに半減される致命的な問題を抱えていた。*1
(新登場した音技は他にもジャラランガ専用技の「スケイルノイズ」があるが、ドラゴンタイプであるため、やはりはがねに半減される)
この技の登場により、ヒードランクレッフィといったはがねの害悪戦法使いにまともなダメージを入れられるようになったのだ。
他にも、ポイズンヒールとみがまもによるループ戦法で有名なグライオンにも抜群を入れられる。
「アンコール」で補助技を縛れたり、「ほろびのうた」で居座る相手を流せることもあり、アシレーヌは害悪キラーとしての素質を高く備えていることになる
また、味方に「ちょすい」や「よびみず」以外にも「ぼうおん」持ちを据えることで巻き込まなくなるので、「なみのり」よりダブル適正があると言える。
ちなみにZワザ化した「わだつみのシンフォニア」はC特化かつ特性込みだと、前述のギルガルドを確1、ポリゴン2を高乱数1発(75%)で倒す恐るべき火力を発揮する。
特性を発動させやすい絶妙な耐久からの「わだつみのシンフォニア」はシンプルながら非常に強力であり、PGLの持ち物ランキングでも「アシレーヌZ」が一位。*2

ダブルでは、御三家最高の特攻とその遅さから誓いパのアタッカー役として最有力。
「くさのちかい」と「みずのちかい」を合わせると攻撃は「くさのちかい」として扱われるものの、どのポケモンが攻撃役になろうとタイプ一致として扱われるため、
C特化メガネグラスフィールド込みで、天敵のカプ・ブルルさえ耐久に振ってなければ余裕で落とせてしまう
さらに湿原状態が発動することにより4ターンの間相手の素早さが1/4になるため、鈍足さもカバーできて一石二鳥である。

ただ、環境トップメタのカプ・コケコに圧倒的不利なことを考えると、相性補完にはでんき無効のポケモンが欲しい所。
ガブリアスやマンムー、「ひらいしん」のアローラガラガラなどを据えればでんきの一貫性を切ることができる。
その他の補完要員には攻撃面ではメガボーマンダ、苦手タイプを幅広くカバーできるジバコイルナットレイあたりが優れている。

なお、YouTube配信・動画で「わだつみのシンフォニア」を使用した場合、著作権侵害でアカウント停止されてしまう可能性があるので注意。
そもそも無許可でゲームプレイ動画をアップロードする時点で著作権の観点からすれば真っ黒のアウトなのだが、
特にこの技を含めた限定Z技を使用した結果アカウント停止された、という報告が後を絶たない。
ポケモン動画をアップロードしたい時にレートでアシレーヌを見かけた場合はこの技に最大限の警戒を要する。
前もって権利者から許諾やライセンスを受けておくのが一番だが、それは残念ながら現実的ではないだろう。



追記修正は、喉のメンテナンスを欠かさないようにしてからお願いします。

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