グライオン

登録日:2009/12/03 Thu 20:42:08
更新日:2025/08/09 Sat 20:09:51
所要時間:約 5 分で読めます





羽音を立てずに空を飛ぶ。長い尻尾で獲物を捕まえキバで急所を一突き。



出典:ポケットモンスター ダイヤモンド&パール、187話『激闘フルバトル!サトシ対シンジ!!』、
2006年9月28日~2010年9月9日まで放送。OLM、テレビ東京、MEDIANET、ShoPro、
©Nintendo・Creatures・GAME FREAK・TV Tokyo・ShoPro・JR Kikaku ©Pokémon


■データ


全国図鑑No472
分類:キバさそりポケモン
英語名:Gliscor
身長:2.0m
体重:42.5kg
タマゴグループ:虫
性別比率:♂50♀50

タイプ:じめん/ひこう
特性:すながくれ(天候が砂嵐の時に回避率が1.25倍になり、タイプに関係なく砂嵐のダメージを受けない)
  /かいりきバサミ(相手の効果で攻撃を下げられない)
隠れ特性:ポイズンヒール(どく・もうどく状態の時、毎ターンHPを最大値の1/8回復)

種族値
HP:75
攻撃:95
防御:125
特攻:45
特防:75
素早さ:95
合計:510

努力値:防御+2




■概要


普段は木の枝にぶら下がって様子をうかがっている。
獲物を見付けると音も無く滑空、長い尻尾で捕まえて毒針で急所を刺す。

僅かな風の流れに上手く乗ると、一度も羽ばたかずに星を一周出来る。
ただ、実際には滑空しか出来ないため、行きたい方向には行けない。
身長は2倍近くになったが体重は軽くなった。相当減量に努力したのだろう。

■ゲームでのグライオン


金銀で登場したグライガーの追加進化形態であり、ダイヤモンド・パールより登場。
ダイパでは使用トレーナーはいなかったが、プラチナでは四天王キクノが使用する。

デビュー当時は自力では飛行、地面の技を覚えず、真価を発揮するにはわざマシンやタマゴ技等が必要だった。
後の第五世代で「アクロバット」が習得技に追加され、ストーリー攻略でも使いやすくなっている。
バトルフロンティアでは要注意ポケモンの一匹。「ハサミギロチン」に3タテは誰もがトラウマを残してしまう。


■アニメでのグライオン系


ジョウト編でグライガーが初登場。この回のグライガーマンはバットマンのパロディになっている。
AG編ではマサムネの手持ちとして登場。決勝トーナメント2回戦ではサトシのジュプトルを倒し、オオスバメと相討ちになるなど彼の主力。

DP編ではサトシの手持ちポケモンに加わる。ちなみにシンジが所持しているのは同じ群れの元ボス。
てへぺろっ☆が非常に可愛らしい。進化後も泣き虫な面が残っていたりとやっぱり可愛い。

シンジとの野良試合で悲惨な負け方をし、バトルに消極的になるが、シゲルの助けもあって克服。グライオンへと進化を遂げた。
ちなみにシゲルから『するどいキバ』を貰った時点でグライガーは進化する事でトラウマを払拭したがっていたが、サトシは「トラウマを克服してから進化だ」と言って、グライガーの進化を拒否した
進化のタイミングをポケモン自身に委ねているサトシが、ポケモン自身が進化を望んでいるのに拒んだのは26年の旅の中で、後にも先にもこの件だけ

偵察を担当することもあるが、上記の通りに風に乗り滑空するため、帰れなくなった時があった。ジム戦でははがねタイプに弱点を突ける「ほのおのキバ」を習得したこともあり、トウガン戦ででトリをつとめるなどの活躍をした。
エアバトルマスター(空中戦の達人)のミツゾーに素質を認められ修行を勧められたことで修行を決意して一時預けられたが、ポケモンリーグにてシンジ戦前夜に戻り、サトシの手持ちを3タテしたシンジのドラピオンと死闘を繰り広げ見事勝利した。シンジ戦第2のMVPである。
現代となっては毒ダメージを受ける姿に違和感を覚える方がいるとかいないとか

このバトルでサトシはミツゾーが使用した戦法を用いたり、グライオン自身も修行の成果かかなりタフになっていた。
(ギガインパクトが当たった瞬間、その反動で上空に避難することで反動で動けなくなる所をカバーする戦法)
後のネギガナイトがスターアサルトの反動で動けなくなったところを10万馬力の餌食になったことを考えると非常に優秀な戦術を持っていることがうかがえる。

■対戦でのグライオン


防御力が高めで相手の物理技を受ける役割を持たせやすい。素早さと攻撃力もなかなかで物理アタッカーとしても戦える。
使わない特攻が低く抑えられているため、その分だけ他の数値が高くなっている。
極端に尖ったステータスは無いが、攻撃も補助もある程度こなせる高水準なバランス型。

タイプはじめん・ひこう。弱点2耐性3無効2でかなり優秀なタイプ。
主にかくとうタイプ相手に優秀な物理受けになる。特にあのヘラクロスを最も安定して受ける事が出来る存在として有名。
ただし、こおりタイプの技が4倍弱点であり、硬いポケモンではあるが流石に致命傷となるので注意したい。

初登場時の特性は「すながくれ」か「かいりきバサミ」、のちに「ポイズンヒール」が追加されている。

「すながくれ」は天候が砂嵐の時に相手の命中率を0.8倍にする特性。命中率100%が「ストーンエッジ」並みまで下がるという凶悪さ。
さらに「ひかりのこな」を持たせれば「ふぶき」並の命中率に……
必中技の多くが物理技のため、万一被弾しても持ち前の防御力でダメージを抑えられる点も嬉しい。

天候を砂嵐に変えて戦う砂パに投入して特性の「すながくれ」の発動を狙うことになる。
0.8倍は心もとなく感じるかもしれないが、弱点を突かれない限りはしぶとく戦えるグライオンは回避を狙いやすい。
特に第六世代であるXYになるまで天候は一度変わると他の天候に変わらない限り天候が永続であったため、かなり強力であった。

「すながくれ」を利用して戦う事ができるライバルにはガブリアスが存在するが、
こちらは「ハサミギロチン」での一撃必殺を狙うことができる点で差別化が可能であった、通称は砂パの処刑人。
上振れした時は相手パーティを完封するような爆発力はあるが「すながくれ」も「ハサミギロチン」も所詮運ゲなので過信は禁物。

砂嵐に頼らない場合、相手の砂パの対策を考えない場合、アタッカーとしての採用を考えるなら「かいりきばさみ」が良い。
こちらは「あまえる」などの攻撃力をさげる技や「いかく」のような攻撃力を下げる特性の効果を受けなくなる。
ただし、ただし単純なアタッカーでは同タイプのランドロスの劣化になりがちなのが難点、技で差別化すること自体は可能だが圧倒的に火力で負けてしまう。

そして最後の特性は「ポイズンヒール」でこれが主流の特性となっている。
ポケモンには「どく」「もうどく」という状態異常があるのだが、これらの状態異常を受けると毎ターンスリップダメージを受けてしまう。
のだが、「ポイズンヒール」を持つポケモンは毒状態になると毒ダメージを受ける代わりに毎ターン1/8のHPを回復してしまう。

1ターンの間ごく一部の技を除いて防ぐことができるが連続で出すと失敗しやすくなる「まもる」
自分のHPを1/4削り、自分の代わりに技を受ける分身を出す「みがわり」

これらを組み合わせるとどうなるか?

「まもる」で攻撃を防ぎHPを1/8回復→「みがわり」でHPを1/4減らしつつ攻撃を防ぎHPを1/8回復→「まもる」で(ry

なんとグライオンのHPを維持したまま無限にターンを稼ぐことができてしまう。通称無限グライまぁ厳密には1試合で使える技の回数が決まっているので無限ではないが

特筆すべきはそのハメ性能の高さであり、身代わりを残した状態で対面した場合、対策を持たないポケモンでは突破が不可能になる性能を誇る。

ただし、グライオン側が無限にターンを稼ぐだけでは直接勝つことにはつながらない。
前述した相手をもうどく状態にしてターンごとに増加するスリップダメージを与える「どくどく」をグライオンに覚えさせるなどの工夫が必要になる。
「どくどく」は大きなダメージソースだが、毒を受けないはがねタイプやどくタイプにはタイプ一致のじめん技が通るのでタイプの補完ができる点も強力。

また自分を「どく」状態にできる持ち物である「どくどくだま」で持ち物がほぼ固定されることも注意したい。

対戦環境の変遷で言えば第六世代では一試合あたりの時間が30分になった事もあり、以降の世代でも制限時間が設けられた。
制限時間を迎えた場合は手持ちの戦闘可能なポケモンの数が多い方が勝者となる。

つまり数的優位を取った後にグライオンで時間稼ぎするだけでTODできてしまう。
その遅延性能の高さはヘイトを買うことも多い。


欠点として、「みがわり」「まもる」「どくどく」「ポイズンヒール」のいずれかが対策されると凄まじく弱体化する点が挙げられる。

「みがわり」を貫通して相手を交代させる「ほえる」「ふきとばし」
「みがわり」「まもる」「どくどく」は変化技に分類されるのだが、それらを封じる技である「ちょうはつ」
相手の使える技を固定することができ、「みがわり」や「まもる」を固定できれば完封が狙える「アンコール」などが効果的
技が「みがわり」を貫通するようになる特性の「すりぬけ」や毒ダメージを無効化する「マジックガード」などもある程度有効。

変わったところでは「みがわり」を貫通して相手の「ポイズンヒール」を奪える「スキルスワップ」
バトルに出ているポケモンの特性を封じる特性であり「かがくへんかガス」なども対策となる。
これらがあれば毒で回復せずダメージを受けて苦しみ始めるグライオンを見ることができる。
「いえき」「なやみのタネ」などの相手の特性そのものに影響を与える技もあるが、これらは「みがわり」に防がれるため完全な対策にならない点には注意。

小ネタではあるが実はポイズンヒールで回復している間にもターン経過によるもうどく状態のスリップダメージ増加はしっかりカウントされている。
そのため、何らかの理由でポイズンヒールを失った場合は経過したターン数に見合ったダメージを受けてしまう
ターンが進んだところでこれが決まると莫大なダメージを与えられる*1

その他、「どくどく」が効かない相手にはじめん技が良く通るが、
「どくどく」が効かないかつ浮いているなどで、じめん技が効かない相手は非常に辛い。

技で言えば、「つららばり」などの複数回攻撃できる連続技で「みがわり」を貫通して攻撃するのも有効。
第六世代以降は「ハイパーボイス」などの音技が身代わりを貫通するようになったため、突破手段が増した。

このように対策手段自体は多く存在するが、対策しておかないと完封される可能性が出てくるため
グライオンを対策できるポケモンを相手に選出させやすくする、いわゆる選出圧力が高いと考えることができる。
グライオンを使う場合は相手のグライオン対策を利用して有利に戦うことを意識したい。

  • 主な技
攻撃技
じしん】安定のメインウェポン。
【じならし】【がんせきふうじ】威力は低いが、流し際に放って後続のサポートや無限コンボの補助として。
【つばめがえし】小回りがきく。小さくなるされようが必中です。
【アクロバット】BWで習得。ジュエル没収後は「きあいのタスキ」との併用が基本。ポイヒ型で使うなら投げつけるをする等の工夫が必要。
【ダブルウイング】2回連続で攻撃するひこうタイプの技。相手の「どくどく」対策の「みがわり」にる程度は強く出ることができる。
【ハサミギロチン】ノーガードカイリキーや耐久型対策に色々と便利な一撃必殺。ポケモンSVにて没収された。
【ストーンエッジ】飛行、氷と範囲が広く優秀。命中率・PPが不安なら「いわなだれ」で
【とんぼがえり】当て逃げ。不利に見えたら逃げる
【でんこうせっか】唯一の先制技。読まれにくい。
はたきおとす】第六世代から威力が上がり、サイクル戦に強くなれる。
【じごくづき】ポケモンSVにて習得、グライオンの「みがわり」を貫通する相手の音技を封じることができる技。
【なげつける】「どくどくだま」との併用。副次効果として こだわりスカーフなど のトリック対策にも。
他にも「シザークロス」「つじぎり」「かわらわり」「アクアテール」に三色牙サブウェポンの選択肢は豊富である。

補助技も優秀。

どくどく】高めの素早さを活かして耐久潰しに。
【はねやすめ】高い耐久力との相性は抜群。ポイズンヒールとの両用は不可だったが第六世代から可能に。対面的に使う場合は回復源がポイヒで間に合っている場合はあまり必要ない技だが、サイクル戦で受け回す場合に便利。ポケモンSVで没収された。
【つるぎのまい/こうそくいどう】アタッカー型にするなら欲しい技。純アタッカーとしては火力も素早さも微妙なので能力を上げて戦いたい。
【バトンタッチ】後ろのポケモンに交代する技。上記の積み技の効果を引き継ぐことができる。
みがわり】なかなか便利な防御技。特性とのシナジーが凄まじい。
まもる】上述の「ポイズンヒール」と「みがわり」を絡めた無限ループコンボ等に。
【どくびし】相手が交代した際に毒びしを踏ませて毒状態にする。浮いているポケモンやどくタイプ・はがねタイプには無効。後続のサポートにも。

このようにかなり器用なポケモンだが、タイプ上氷タイプや水タイプ相手には非常に辛い。
「ポイズンヒール」を活かした戦術も先制技である「こおりのつぶて」でリズムが崩れるため、この技を使える相手からはすぐに引こう。

SMでは対戦時間が両者合計で30分ではなく各トレーナー毎の待ち時間制に変更された。
一方のトレーナーの待ち時間が0になるとそのトレーナーの敗北となるため、事実上TODが廃止されたことになる。
今度のそのせいでオニゴーリ使いが得したりしていたりもするが。

USMでは教え技として「ステルスロック」と「おいかぜ」を習得。
サポート役として新たな立ち回りが可能となった。

またVC版金銀クリスタルの技マシンでグライガーが「のろい」を習得でき、それを最新作に転送できる。
ポケムーバーの仕様上隠れ特性持ちとなるため、「ポイズンヒール」型で使える点も安心。
レートでは使用できないのが残念な所。

ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール環境では、第四世代までのポケモンしか存在しない中で、第七世代と同じスペックを誇ることから、ブッチギリの1トップの座に就いているキノガッサの1つ下のNo.2に輝いている(2021年12月下旬時点)。

第8世代での欠席を経て、第9世代では「碧の仮面」で復帰。
習得者の少ない「どくどく」を覚えられるのはいいのだが、代わりに「はねやすめ」「ハサミギロチン」が没収されてしまった。
回復が完全にポイズンヒール任せになり、打点で苦労する事になったのは痛手か。
なお、ハサミギロチンの代替技はなんと「クラブハンマー」。サソリはカニじゃないと思うのだがこれのためにみずテラスタル運用も検討はされている。
それでも強いのは変わらず、はめ戦法は健在のため使用率は上位を維持していたが、シーズン12では以下の要因で順位を落としている。


と苦手な奴らがかなり増えてしまい、ギロチン消失で何も出来なくなってしまった。
テラスタルによりタイプ相性を変えて無理やり受ける事自体は可能ではあるが、優秀な耐性を捨てることになるため難しい選択肢となる。

碧の仮面で参戦時にはそのハメ戦法に対して多くのパーティに自然に対策できていた事もあり、以前のような圧をかけるのが難しくなった……

と思いきやママンボウカミツオロチといったメンバーでのサイクルパーティがシーズン13以降流行りだし再び順位を上げ始めた。

さらに伝説のポケモンが解禁されたレギュレーションGではホウオウムゲンダイナといった面々のお陰で更にサイクルPTが強化された結果さらに需要性が上がり、直接的火力がないサイクルPTにとってかなり強く出られる所が評価されている。

禁止伝説だろうと完封できる可能性がある点も大きく、禁止伝説を2体まで採用できるようになったレギュレーションIに至ってはシングルバトル使用率で10位前後まで使用率が上昇した。
そもそも禁止伝説への対策に手一杯でグライオンまで対策が回らない点や、グライオンに強く出られる連撃ウーラオスや暁月ガチグマが数を大きく減らした点も追い風となっている。


結果サイクルPT要員ポケモンなのにサイクルPTキラーの一角として機能している。
そして伝説級とパラドックスが出禁になったレギュレーションHでは予想通りサイクルPTでママンボウとコンビを組んだ「ママグライ」が流行する。回復手段封じの「サイコノイズ」、音技持ちのアシレーヌやガチグマ対策に「じごくづき」搭載が倍以上に増えている。
そもそも天敵が増えたからと言っても、それを補う手段もちゃんと存在するため実際は弱体化どころか相対的に強化されているという状態……というのが第九世代シングルバトルにおける評価だろう。

一方で肝心要の大会用公式ルールであるダブルバトルにおいてはずっとマイナー扱い。
「ポイズンヒール」による無限ループ・嵌め性能が結局のところグライオンの性能の根幹であり、低火力ゆえに放置されるわ殴る時は2匹がかりで「みがわり」を潰してから叩かれる為存在そのものがダブルバトルに刺さっていない*2
第五世代以降こんな戦い方でずっとヘイトを稼ぎ続けているにも関わらず、さっぱり「ポイズンヒール」の調整が為されない原因かもしれない。*3


■ポケダンのグライオン


空の探検隊』では進化前のグライガーがスペシャルエピソードの「ビッパのねがいごと」の盗賊団「アクトーズ」の一人として登場。
「グハハハ!」という笑い方をする。
同じメンバーのタツベイらと共に芝居をしてビッパを騙してほしのどうくつにおびき寄せるが、彼らの正体を見抜いていたプクリンたちがギルドのメンバーを率いて参上し、同じメンバーのタツベイとユキカブリと共に逆に成敗され、逃げていった。

グライガーはダンジョンではエンディング後に行ける空の裂け目に出現するが、仲間になるのは黒幕を倒した後。
ハサミギロチンに注意。

グライオンは未来世界ダンジョンの暗闇の丘に出現する。

』ではつながりオーブでドゴームとビッパを仲間にすると、ビッパから進化前のグライガーが派生。 大切なものを失くしてしまったようで、見つけてあげると仲間になる。
盗賊団「アクトーズ」の事は言及していないが、ギルドのビッパや盗賊団「アクトーズ」のリーダーであるユキカブリ♂と繋がっていることから、盗賊団「アクトーズ」のグライガーと同一人物であると思われる。
「グハハハハッ!」という笑い方をする。

タイプ一致技が少ないので攻撃力は低く、状態異常やデバフで探索や滞在を妨害するのが持ち味。プレイヤーとして使う時はわざマシン運が必要。
『超』以降の作品だとゲームの仕様上的に使われると痛い「アクロバット」を使うようにもなったので油断禁物。

■進化前 グライガー



顔面めがけて飛んでくる。張りつかれた獲物が驚くあいだに毒針を刺しこむ。

全国図鑑No207
分類:とびさそりポケモン
英語名:Gligar
身長:1.1m
体重:64.8kg

特性:すながくれ(天候が砂嵐の時に相手の技の命中率が0.8倍になり、タイプに関係なく砂嵐のダメージを受けない)
  /かいりきバサミ(攻撃が下げられない)
隠れ特性:めんえき(どく・もうどく状態にならない)

種族値
HP:65
攻撃:75
防御:105
特攻:35
特防:65
素早さ:85
合計:430

努力値:防御+1


進化前。普段は崖に貼り付いているが、獲物を見つけると風に乗って音も無く滑空。
手足の爪で獲物の顔に貼り付き、毒針を刺して仕留める。
あっかんべーした表情は進化後よりも愛嬌があるが、やってることは既に恐ろしい。

じめん・ひこうという真逆のイメージを持つ複合タイプなので、初見では地味に分かりづらい。
「どくタイプだと思ってじめん技を打ったら無効化された」「ひこうタイプだと分かってでんき技を打ったら無効化された」という経験を持つトレーナーもいたことだろう。

高い防御や「はねやすめ」「ハサミギロチン」の存在から「しんかのきせき」型で使える。
また、グライオンの隠れ特性「ポイズンヒール」に対し、こちらの隠れ特性は「めんえき」
耐久型のグライガーとは好相性で、「ハサミギロチン」連打もしやすくなる。

「ハサミギロチン」が効かない「がんじょう」持ちが多い岩・鋼タイプをタイプ一致「じしん」で倒せるのが強み。
他には交代読みで役立ち、同じく「ハサミギロチン」が効かないゴースト対策に有効な「はたきおとす」
交代読みで味方を無償降臨させる「とんぼがえり」、鋼・毒が「じしん」を警戒するおかげで使いやすい「どくどく」
誘う特殊アタッカーに有効な「むしのていこう」等も。

第二世代当時はポケスタ金銀の裏面をクリアしないと「じしん」を覚えた個体が手に入らず、それ以外ではロクなじめん技が使えないという酷い仕様だった。
この入手条件なので厳選も非現実的である。
またひこう技も威力の劣るタマゴ技「つばさでうつ」かこれまた厳選の大変な「めざめるパワー(飛)」に頼る必要があった。
これらの問題が解決されるシミュ―レータでは優秀な耐性と耐久力を評価され格闘・地面タイプ受けとして採用されることがあった。
地面タイプや格闘タイプに強いポケモンでありながら岩タイプが弱点で無い点が他の飛行ポケモンに無いメリット。
メインウェポンは前述のタイプ一致技となり、残りは補助技の「のろい」、「いやなおと」、「ねむる」など、サブウェポンは「カウンター」や「どろぼう」などが採用される。
なお「ハサミギロチン」を覚えるため、一撃必殺技が有りのルールでは一線級のポケモンとなる。

第三世代からは普通にわざマシンで「じしん」を覚えるようになっているので今は入手条件に悩む必要はない。


追記、編集は滑空しながらお願いします。

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最終更新:2025年08月09日 20:09

*1 もうどく状態により受ける最大ダメージは最大HPの15/16(15ターン目以降)が最大であるため、これにより1ターンで落とすことは困難

*2 あくまでループ戦法が使いものにならないのであって、使おうと思えば「いかく無効の「かいりきバサミ」や「おいかぜ」「フェイント」等の技を活かしたサポーターとして扱うことは十二分に可能。

*3 とはいえ過去にはトドゼルガレパルダスオニゴーリといったシングルにおける嵌め戦法で活躍したポケモンが弱体化したケースがないわけではない。この先どうなるかは神のみぞ知るといったところ。オーマイアルセウス!