記録指針(ONE PIECE)

登録日:2020/04/02 Thu 11:05:35
更新日:2025/03/06 Thu 02:19:05
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この船がたとえどんな怪奇な事態にのみ込まれようとも…

たとえどんなパニックに陥ろうとも…

記録指針(ログポース)だけは疑ってはいけない これは鉄則よ

この海では疑うべきはものはむしろ頭の中にある"常識"の方



その指針の先には 必ず島がある



記録指針(ログポース)とは、漫画ONE PIECE』に登場するアイテムである。


【概要】

偉大なる航路(グランドライン)」を航海するにあたり、半ば必須となる特殊な方位指針(コンパス)

偉大なる航路の島々は特殊な磁力を帯びた鉱石を多量に含有することもあって、周囲に強力な磁気を常に発しており、偉大なる航路全域の磁場を完全に狂わせてしまっている。
故に通常のコンパスはまったく使い物にならない。
太陽や星を観測できれば大まかな方角を知る事は可能だが、島を離れた外海では人知を超えた異常気象が頻発し、人の五感を惑わすことも日常茶飯事。
おまけに船の進路を一瞬にして逆向きにすらするデタラメな海流や、船すら一呑みにできるような巨大生物・海王類の出現も方角を見失わせる。
そんな超過酷なこの海を指針なしでとても渡れようはずもない。

このような条件下ゆえ、偉大なる航路を渡る際に必要なのが「記録指針(ログポース)」という特殊なコンパスである。
地磁気の流れに沿って特定の方角を指し続ける通常のコンパスとは異なり、偉大なる航路の島々が発する特殊な磁気にのみ反応し、特定の島を直接指し示す性質を持つ。
更に指し示した島に上陸するとその島の磁気を記録するという性質も持ち、滞在地の「記録(ログ)」を貯め終わると次の島を指し示すようになる。

つまり偉大なる航路を旅する冒険者達は、
島に辿り着く→その島の記録が溜まるまで滞在する→次の島へ向けて出航
この繰り返しで島々を巡りながら航海を進めていくことになる。

記録指針の見た目は、文字盤もないガラス球の内部に針がぶら下がっているというシンプルな構成で、腕時計のように腕に装着する形で持ち歩けるものが多い。
なんで球形なのかというと、針の指し示す向きが3次元にも対応できるようにする必要があるため。
つまり空の上にある島海の底深くにある島さえも指し示すからである。つまり最初からそういう島が存在することを前提で作られているため、ベラミー海賊団の「ログポースの故障」という指摘は的外れだったということである。

記録の溜まる速度は島によってまちまちであり、わずか数分や数時間で済む島もあれば、1年以上かかる場合もある。
そのため、その島に危険な生物が闊歩していたとしても、急ぎの用がある場合でも、ログが溜まりきるまではその島に滞在しなくてはならない。

ただし、ログが溜まり切っていない状態でも別の島に到達できれば、ログは到達した島のモノに上書きされる性質がある。
なので後述の別の指針のアテがあるのなら、ログの待ち時間の問題を回避することも可能。
アテが無い場合でも、ドリーが言ったように適当に海を進む=別の島が見つかるまで海を漂流するという手も無くはない。
だが、ただでさえ航海難易度の高い偉大なる海を補給などの問題を度外視して彷徨うことになるので、非常にハイリスク。
島を見つけられないまま、下手するとログが溜まる期間より長く漂流する本末転倒な事態に陥る可能性も十分あり得る*1
島に居ては即座に命の危険があるなど切迫した状況にでも陥らない限り、取るべき手段とは言いづらい。

なお磁気を貯める性質ゆえか近くに強い磁場があるとそちらを向いてしまったり、磁場があるなら島以外にも反応したりする模様。
作中では「島食い」という超巨大金魚が島を食い尽くした後の糞でできた「島」がその一例。

また、作中起きたことはないが、一度出航すると戻るのは困難なため、その島に忘れ物や乗り遅れた人がいた場合回収が困難になる。
これも後述の別の指針等があればどうにかなることもあるが。

偉大なる航路を航海する上では必需品であるが、それ以外の海の島々は指針を導く特殊な磁気を発しないため、偉大なる航路の外では実際、何の役にも立たない
そういう事情もあってか、偉大なる航路外の4つの海では入手する事自体、困難である模様。
尤も、海賊か冒険家、ジャーナリストでもない限り島から島へ渡り歩く生活などしないはずなので、それほど困ることでもないだろうが。

◆新世界の記録指針(ログポース)

偉大なる航路後半の海「新世界」では前半の海に輪をかけて異常な気候や海流が頻発し、それまで唯一信頼の置けた記録指針を導く島々の磁気までもが変動したり、あるいはまったく無くなったりともうメチャクチャ。
というわけで新世界を旅するには専用の記録指針に切り替える必要がある。

新世界用記録指針は腕時計型でガラス球内部に針が釣り下がっている構成は従来の記録指針と同様だが、最大の特徴は針が3つも存在すること
3つの針はそれぞれが常に別の島を指し示す仕様であり、これまでと違って航路をある程度選択することが可能になっている。
これにより目指していた島の磁気が航海中途切れるような事態に陥っても、残り2つの指針が保険になることで遭難を防ぐのである。
また、ログが貯まるまで半ば島に縛り付けられてしまうリスクも低下している。

新世界の記録指針固有の現象を利用した航海術も存在し、針のブレ幅の大きさから指し示している島の危険度をある程度推し量ることが可能
針のブレが激しいということは、指し示している島で磁場を変動させる程の異常な現象が発生していることを意味し、上陸時に巻き込まれてしまうリスクも跳ね上がるからである。
実際、魚人島から示される3つの航路の内、一番指し示す針のブレが激しかったライジン島は落雷が四六時中止むことなく降り続ける異様な島であった。

ONE PIECE FILM Z』では超危険物質「ダイナ岩」の起爆により島一つ丸ごと消し飛んだ所、偶然近海に居合わせていたサニー号では針が「親を見失った子供のように」ふらふら揺れ動き安定しなくなるという過去にない様子が描かれている。
原作外な上に島が言葉通り跡形も無く消滅するという異例中の異例の事態故に参考にはし辛いが、目指すべき磁気が突然途絶えたとあっては流石の記録指針も困惑してしまうようである。


記録指針(ログポース)の共通地点】

記録指針に従って偉大なる航路を一から航海するならば、必ず通る事となる地点。詳細はONE PIECE世界の地理の項目も参照。

◆出発点「双子岬」

4つの海から偉大なる航路を目指す海賊は、基本的に赤い土の大陸(レッドライン)の「リヴァース・マウンテン」を駆け上る運河に乗って入海する事となる。
その運河の出口にあるのが双子岬であり、偉大なる航路への冒険の出発点。
4つの海で使えた通常のコンパスは機能不全を起こし使用不能に陥る為、ここから記録指針を用いて航海を行う。
この時点で記録指針が指し示す最初の島は7つあり、どの航路を選ぶかによって航海の難易度が大きく変わる模様。

しかし、前述の通り記録指針は偉大なる航路以外の海で入手するのが著しく困難な代物。
双子岬には灯台があるだけで街や村はなく、灯台守をしているクロッカスと懇意にでもならない限り、この場所で記録指針を入手するのは実質不可能。
なので、大した知識も持たず偉大なる航路へ飛び込んだ海賊達の多くは半ば漂流同然で初航海へ乗り出し、なんとか到達した島で記録指針を入手する形になっていたと思われる。
言うは易しだが、指針無しで偉大なる航路を渡る無謀さは語るに及ばず。
おまけに偉大なる航路最初の海はリヴァース・マウンテンと引き合う7つの島の磁場が海域全体の気候を狂わせており、異常気象がまるで畳み掛けるように襲いかかる偉大なる航路屈指の航海の難所となっている始末。
さらに運良く島へ到達できたとしても、その島で記録指針を入手できるかどうかもまた運に大きく左右される。
世界の果てを目指し航海へ乗り出す冒険者達を初っ端から篩に掛ける、偉大なる航路の洗礼と言えよう。


◆中間点「魚人島

リヴァース・マウンテンから導かれた7つの航路は、地球を半周した裏側で再び1つに集結する事となる。
その集結点となるのが赤い土の大陸を貫く巨大な海底洞窟内に浮かぶ深海の楽園「魚人島」である。
魚人島より先の偉大なる航路後半の海「新世界」では記録指針を導く磁気までもが不安定になる為、この島で新世界用の記録指針に切り替える必要がある。
魚人島は新世界へ挑む冒険者達の休息場所としての側面も持つため、島民である人魚や魚人達とトラブルを起こすような真似さえしなければ、新しい記録指針を入手するのは比較的容易いと思われる。


◆到達点「水先星(ロードスター)島」

記録指針に従って島と島を線で繋ぐように渡りながら船を進める偉大なる航路の航海において、指針が指し示す最後の島。
それが水先星(ロードスター)である。
この島へ到達すると記録指針の針は激しく乱れ、もはやどの島も指し示さなくなってしまう。
さらにそこで、「4つの『ロード・歴史の本文(ポーネグリフ)』に記されている4つの地点の中央に本当の終着地が現れる」という驚くべき真実が判明する。
後の海賊王ゴールド・ロジャーは、そのために冒険を大きくやり直した。
次なる海賊王を目指して一度水先星(ロードスター)島にたどり着いた四皇らは、ポーネグリフの収集や、それを解読できる存在を獲得すべく躍起になっており、タマゴ男爵ら四皇幹部は所持済みのポーネグリフ警護に最高幹部をつけるほどの警戒態勢を取った。

かつてこの終着地に到達した歴史に残る唯一の存在であるロジャー海賊団は、その最果ての地のことを「ラフテル」と名付けた。

つまり、記録指針だけを頼りに航海しても最果ての地に辿り着く事はできず、海賊王にもなれないという事である。
読者間で度々話題になる「ラフテルの1つ前の島の人達は何故ワンピースを目指さないのか」「4つの海の海賊は不利じゃん」という疑問への解答はこうなっていた。


永久指針(エターナルポース)

特定の島の磁気を永続的に記録させた特殊な記録指針。
記録指針と違ってログを貯める性質が無く、最初に磁気を記録した島のみを永久に指し続ける性質を持つ。
外見は砂時計のような容器に指針のガラス球が封入されている形状で、容器には指し示す島の名が刻まれている事が多い。
特筆すべきは、たった1つの島のみを指し続ける性質故か指針が非常に強固で信頼性に優れる事。
世界のどこに置いても常にその島のみを指し続け、強い磁気を発する他の島が近くにあっても指針を書き換えられる事は無い。
磁場が不安定な新世界においても針がブレることは無く、記録指針では磁気が捉えられないほど磁場の弱い島であっても正確に指し示す事が可能である。

居島の周辺海域で操業する漁師や、定期的に一定の島々を巡る客船や交易船には必須の指針。
また海軍等の政府関連組織も事件などで早急にその島に行く必要があるため、これらを(恐らく世界政府加盟国の分は)いくつかストックしてある模様。*2
カタギの人間にとっては、むしろ記録指針以上になじみの深い指針と言える。

そこそこ人口密度が高く、他の島との交易もある島なら店売りもされている。
また、道具と技術さえあれば滞在している島の指針を即席で作る事も可能と思わしき描写もある。

一方で、わざわざ危険な偉大なる航路を渡ってまで多くの人が訪れるメリットのある島の指針でもないと、世間に出回るほど大量生産されるようなモノでも無い。
何かしらの伝手でも無い限り、寄港地で他の島への指針を入手するのは記録指針以上に難のある場合も珍しくないのである。
無論、店売りされていたとしても手に入れるにはそれ相応のコストもかかる。
常に新天地を目指す冒険者が永久指針だけを頼って航海するのは不確定要素も出費も高く、割に合わないと言わざるを得ない。
また、劇中では行き先を偽って渡し、相手を罠に嵌める使われ方もしている。(偽物リスクがあるのは永久指針に限ったものではないが)


【記録指針以外での移動方法】

・ビブルカード

別名「命の紙」。新世界で発明された、人の爪の切れ端を加工して作られる特殊な紙。
水中でも萎びないし火も点かないが、持ち主の生命に呼応して燃える様に面積が減っていき、絶命するとその瞬間完全に焼失する性質がある(回復するとまた面積も増えるらしい)。
また、切ったり破いたりすると紙片同士が引き合う*3性質も持ち、引き合う方角を確認することで指針として活用が可能。
なお、引き合う力は弱いのでポケット等から抜ける心配はない。
基本的に一番大きい紙片を元の持ち主が所持し、持ち主の追跡や生存確認に用いる。
ミンク族の住むモコモ公国のような記録指針による航路が指示されず、永久指針も作れない土地へ行く他、航行中の船と洋上で合流することも可能なので非常に重宝する。
ただし、前述の通りビブルカードは生きている人と連動しているため、特定の地域への指針として活用するには、当該人物が存命かつビブルカードが目的地にあることが必須となる。
なので、指針として安定して長期運用するには少々信頼度が低いのが難点である。


・サウスバード

偉大なる海前半のジャヤという島に生息する、オオハシ類のような大きなクチバシが特徴的な鳥。
何処に運んでいっても、常に首を南へ向け続ける特異な習性を持つ。というか、他の方向を向かせても、まるでハンガーを頭に嵌めたかの如く首が回って南を向く。
通常の羅針盤が使用できず、一度外海へ出てしまうと方角がまるっきりわからなくなる偉大なる海においても、首を向ける方向で即座に東西南北を知る事ができるので、指針としての活用が可能。
生物なので捕獲を含め指針としての使い勝手はお世辞にも良くないが、それでも作中では麦わらの一味が空島に向かう際、ジャヤから真っ直ぐ南にある海域を目指す必要があったため、苦労して捕獲するハメになった。
空の世界で一味から解放された後はアッパーヤードに居ついてノースバードと結婚し、イーストバード・ウエストバードの子宝に恵まれる。
『VIVLECARD ONEPIECE図鑑』によると、向く方向は親から遺伝する事は無いらしく、過去には4種全てを連れた心配性な船乗りも存在したとの事。

余談だが、現実の渡り鳥なども磁覚という感覚器官を用いて地磁気の方向を読み、自身の位置を把握できることが知られている。
ただし、人間の道具としての指針と比べるとかなり繊細な感覚であり、太陽フレアなどの影響で地磁気が乱されると自身の位置を把握し切れず迷い鳥になってしまう事例も報告されている。
通常のコンパスが狂う程の強力な磁気が飛び交う偉大なる海においても正確に地磁気を読み取れるサウスバードの能力は適応進化の賜物と言えよう。


・魚に聞く

魚と対話する能力を持つ人魚族のみが可能とする方法。
海中がホームの魚は棲息海域の周辺情報を当然熟知しており、彼らに案内してもらえば目的地まで迷わず向かうことが可能になる。
案内の際には魚の群れが海面で矢印の陣形になり、船を先導しながら進路を指し示してくれる至れり尽くせりのサービス付き。
案内できるのは近海に限定されるとはいえ、進路が限定されがちな指針に頼らず小回りの利いた航行ができるのは魅力。
当然ながら基本的に人魚族の協力無しには不可能な航行法である上に、海獣や海王類といった危険な存在が接近すると魚達が逃げてしまうのが難点。


・海列車

ウォーターセブンの船大工・トムが開発した、海上の線路を走る蒸気機関車型の船。
島と島を線路が繋いでいるため、記録指針を持たなくても他の島へ行く事が可能となっている。
線路は海上に完全に固定されておらず波の力を受け流せるようになっている上、列車が通過すると海王類が嫌がる不協和音を流すしくみで破損のリスクを極力抑えているので、危険な偉大なる航路でも高い安全性を誇る。
無論、線路ありきの指針いらずなので、万が一線路から外れてしまった時に備えて海列車には停車駅のある島への緊急用永久指針も搭載されている模様。
非常に実用化・建造が難しい代物だったようだが、新世界編では、アイスバーグ率いるガレーラカンパニーが、パウリーら棟梁達が中心となって新たな海列車を完成させている。

映画オリジナルでは、『ONE PIECE FILM Z』『ONE PIECE STAMPEDE』と2回も別の場所で登場している。


亀指針(カメポース)

劇場版作品『カラクリ城のメカ巨兵』に登場する特殊な指針。
見た目は海水で満たされた薬入れのような小さな容器にコガネムシサイズの生きた海亀が浮いているというもの。
海亀は指でつつかれようとも常に特定のとある島の方向へ身体を向け続けるため、指針として活用することが可能。
海亀が指し示すのは「メカ島」と呼ばれる島。
磁気を持たないために記録指針でたどり着くことは不可能な上、偉大なる航路前半の島故にビブルカードも普及していない*4ので、島民は外海へ出る際は必ず携帯する。
なぜ海亀なのかというと、メカ島の隠された実態に大きく関係しており……。


麦わらの一味の記録指針】

偉大なる航路突入後、偶然知り合った「双子岬」の灯台守クロッカスから譲られ、当然航海士のナミが腕に装着することになり、以降は彼女を象徴するアクセサリーの1つになった。
指針に従いながら「ウイスキーピーク」を経由して「リトルガーデン」へと辿り着くも、その島ではログが貯まるまで約1年を要することが判明。
当時はアラバスタ王国に王女ビビを早急に送り届けなければならない事情もあったため一味を困惑させるが、直後にアラバスタへの永久指針を入手することに成功。
その後は病気で倒れたナミを医者に診せる為にわざと漂流して「ドラム島」へ立ち寄るアクシデントを挟みつつも、アラバスタ王国のある「サンディ島」への直線航路を辿る事となる。
つまり、この時点で最初に選んだルートからは外れる形となった。*5

アラバスタ出航後は再び記録指針に頼りながら次の島へと航海を進めるが、その途上で上空1万mにある空島の磁気に指針を書き換えられてしまう。
その時点では空島へ到達する手段のアテもなかった為、海上で偶然遭遇した猿山連合軍の船から永久指針を頂戴し、情報収集のため「ジャヤ」へと寄港。
ジャヤにて猿山連合軍の正式な協力とサウスバードを得て、ログが貯まるまで約4日かかるところを滞在期間を2日に留めることで空島への指針が書き換えられてしまう前に出航。
サウスバードが首を向ける方向に従い、ジャヤ南方の海域で発生する突き上げる海流(ノックアップストリーム)に乗って空島への到達を目指す。

空島から下海後、指針に従い「ロングリングロングランド」を経由して造船島「ウォーターセブンへと到達。
ウォーターセブンにて海列車を使って政府の島「エニエス・ロビーへ急遽向かうことにはなったものの、新しい船に乗り換える都合上、ウォーターセブンへ戻ってからログを貯めることに。
ウォーターセブンでログを貯め終わると、指針はいよいよ海底1万mにある偉大なる航路の中間地点「魚人島を指し示す。

ウォーターセブン出航後はスリラーバークメルヴィユでの冒険を挟みつつ、世界を分かつ赤い土の大陸(レッドライン)へ到達。
魚人島への出発点となる「シャボンディ諸島」を記録指針は指し示さない*6ため、一味はしばらく赤い土の大陸前で立ち往生するが、偶然知り合った人魚のケイミーの案内で無事シャボンディ諸島へと入港。
しかし、そこで一味は一時離散する憂き目に遭ってしまい、一味が再集結して魚人島を目指すのは頂上戦争と修業期間を経た2年後の事となる。

2年後、ようやく魚人島へと到達した一味はリュウグウ王国の左大臣から新世界用の記録指針を渡される。
魚人島から指針が指し示す島は、「リスキーレッド島」「ミストリア島」「ライジン島」の3つ。
この時点で描写されている名前の明かされていない新世界の島は、頂上戦争直後にオンエア海賊団が上陸した「とある春島」、ファイアタンク海賊団通りかかった「空中に浮かぶ巨大磁石のような島」、黒ひげ海賊団のいた「ある燃える島」、キッド海賊団がどこかの海賊団を血祭りに上げた「剣山のような外観の島」、及びドレーク海賊団が訪れた「カイドウのお気に入りの冬島」の5つあるが、これらの島々にリスキーレッド島やミストリア島が含まれているのかは不明。

ちなみにルフィは記録指針の針が一番異常な動きをしている=危険度の高い島(ライジン島)へ興味を示している。
海軍も魚人島から航路が示される島は把握しているようで、スモーカー中将はルフィの性格から「雷の降る島」ことライジン島に行くと踏んで待ち伏せしていた。

ところが魚人島を出港後、船が海中を蛇行する巨大な渦「白い竜(ホワイト・ストローム)」に巻き込まれたり、アイランドクジラの群れに運ばれたりした結果、記録指針が指し示さない謎の島「パンクハザード」へと到達する事となる。

パンクハザードにてトラファルガー・ロー率いるハート海賊団と「海賊同盟」を組んだのをきっかけに、以降はドンキホーテファミリー四皇の打倒を明確な目的にして特定の島へ向かうようになった為、「パンクハザード」「ドレスローザ」ゾウ「ホールケーキアイランド」ワノ国への航海には専ら永久指針やビブルカードを頼り、記録指針が使われることはなかった。

ワノ国にて目的達成により同盟解除と相成った為、久しぶりに記録指針による次の島への航路の選定が行われた。
奇しくもハート海賊団とキッド海賊団も麦わらの一味と同日出航を望んだ為、記録指針が指し示した3つの航路を3者でそれぞれ選ぶことに決定。
結果、麦わらの一味がワノ国南東の未来島「エッグヘッド」、ハート海賊団が北東の勝利(ウィナー)島」、キッド海賊団が東の巨人島「エルバフ」へ向かう事となった。

ところがエッグヘッドでは、到達して早々に島を脱出せねばならない切迫した事態に巻き込まれてしまう。
当然ログも貯まり切っていなかった為、ワノ国で定まっていた残り2つの指針からエルバフへ向かう航路を選択し、脱出を目論む。

ただ、ゾウにて「ロード歴史の本文(ポーネグリフ)」の1つを発見し、記録指針ではラフテルに到達できないことが判明した為、今後どれだけ記録指針が航海に活用されるのかは不透明。


【現実の記録指針】

ワンピースという作品の人気度から、当然この記録指針も商品化されている。
最初のグッズ化は2000年。「ログポース」の名称でバンダイから発売された。
これは当時流行ってた所謂電子ゲームであり、ゴーイングメリー号の航海を簡易化したようなミニゲームで遊べる他、腕時計やスケジュール帳にも使う事が出来た。
その後、何度か記録指針を模した腕時計などが頻繁に商品化されている。
しかし、大半の場合は腕時計という商品展開上、三つ針のある新世界仕様の記録指針は長らく商品化されず、
確認できるのは、TVアニメ版ワンピースの15周年記念として2014年に一度ムービックより発売された品だけである。
ただしコスプレイヤーの中には新世界仕様の記録指針を自作する強者もいるらしい。本当に新世界でも目指す気なのか?


【余談】

  • 冒険者の象徴
記録指針は偉大なる海を航海する上で必須のアイテムであるため、作中では冒険者の象徴としての意味合いを持たされることもある。
アニメ版の魚人島編のアバンにて、海底に沈む朽ち果てた海賊船の船内を転がる記録指針*7が映る場面は、志半ばで散っていった冒険者達の夢の跡を感じられる印象的なシーンとなっている。


  • 偉大なる航路の逆走
ポートガス・D・エースはとある事情で、特定の人物を追って偉大なる航路を逆走*8していたが、その方法については明言されていない。
現在判明している方法ではビブルカードやエターナルポースを使った方法があるが、偉大なる航路の各地を移動する四皇海賊団を筆頭に、求婚のローラなど、明らかに一方通行では不自然な航海をしている海賊も多くいるため、他にも偉大なる航路を逆走する方法が存在するのかもしれない。


ゲーム「グランドバトル」シリーズでは必殺技ゲージを最大または0にする効果を持ったアイテムとなっている。持ち上げると指針がひっくり返って効果が逆転する。記録指針ではなく永久指針。




羅針盤なんて渋滞の元〜
追記、修正はログが貯まるまで待ってからお願いします。

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最終更新:2025年03月06日 02:19

*1 実際、ブリキのワポルは何の指針も持たず海へ出た結果、目的地近海でかなりの長期間彷徨うハメに陥っていた

*2 作中ではスモーカーがアラバスタに行くために本部に連絡をとっている描写がある

*3 「ローラの説明やレイリーの「自由に動けないからシャッキーに預けた」という発言より

*4 メタ的な事情を言えば映画公開当時、原作でビブルカードそのものは一応登場済みであったが、その性質についてはまだ説明されていなかった為。

*5 劇場版リメイク作品「エピソードオブチョッパー+」では時系列の変更によりアラバスタに急ぐ必要がなくなったため、出航を急ぐ理由がログの書き換えになった

*6 シャボンディ諸島は厳密には島ではなく超特大マングローブの群生地帯であるため。

*7 針が海底を指しているので、魚人島を目指す途上で沈んだことがわかる。ちなみに魚人島を目指す船の七割は到達前に沈むらしい。

*8 途中で海軍本部の機密情報を抜き取るなど探索に苦労していた。