ロジャー海賊団

登録日:2020/03/07 Sat 18:51:12
更新日:2025/08/04 Mon 02:22:18
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我ここに至りこの文を最果てへと導く

海賊ゴール・D・ロジャー




ロジャー海賊団とは、漫画ONE PIECE』に登場する架空の組織。



【概要】

かつて“海賊王”ゴールド・ロジャーが率いていた海賊団。
本編の25年前に世界初且つ歴史上で唯一世界を一周し、偉大なる航路(グランドライン)の制覇とその到達点ラフテルの実在確認を成し遂げ、そこにあるとされる財宝「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」を見つけた者達。
その名は世界中に知られており、ある者は恐れ慄き、ある者は嫌悪し、ある者は和やかな顔をする。

作中の時点では既に解散しているものの、残ったクルーの一部は現在の大航海時代に名を馳せる大海賊となっており、海賊稼業をやめたクルーも伝説扱いされ恐れられている。
また、全員ではないがラフテルへの道筋が記された歴史の本文(ポーネグリフ)という碑文を調べ、到達したことで作中の大きな謎「空白の100年」「Dの意志」の詳細を知っているという。


【オーロ・ジャクソン号】

伝説の船大工トムに建造してもらった「オーロ・ジャクソン号」を海賊船として使用。
この船は極めて強靭な宝樹アダムの一部から切り出された木材を用いて造られたものということもあり、過酷な偉大なる航路での航海を耐え抜き、世界唯一の世界一周を果たした船となった。

現在この「オーロ・ジャクソン号」がどうなっているのか、現存しているのか廃棄されたのかは不明。
また、当時の船には巨大な卵らしきものが乗せられていたようだが…?


【来歴】

東の海(イーストブルー)のとある島で後の「海賊王」ロジャーと「冥王」レイリーの二人によって旗揚げされた。
約52年前のブルックがルーキーとして名をあげ始めたのを記憶しており、39年前には記録指針(ログポース)が示す最果ての島水先星(ロードスター)島」に到達するも、その先にもう一つ島が存在することや世界一周のためには歴史の本文とその解読が必要と知り冒険をやり直すことに。
38年前には、理由は不明だがゴッドバレー島を訪れ、当時世界最強の海賊団と謳われていたロックス海賊団と交戦。
海軍本部中将モンキー・D・ガープと手を組み、これを壊滅させた*1

ロックス海賊団の壊滅後は、ガープに追われたり、エドワード・ニューゲート率いる白ひげ海賊団、“海賊艦隊提督”とも呼ばれる金獅子のシキ率いる金獅子海賊団、シャーロット・リンリン率いるビッグ・マム海賊団ら同時代のライバル達と覇を競った。

劇場版『ONE PIECE STAMPEDE』では、30年前から27年前までの間、ロジャーへのリベンジと彼の強さの理由を知ろうとするダグラス・バレットが加入していた。
しかし、ロジャーの寿命が近いことを知ったバレットは焦り、最終的にロジャー海賊団を抜けることを選んでいる。

27年前には金獅子のシキ率いる大艦隊を相手に「エッド・ウォーの海戦」と呼ばれる激戦を繰り広げ、天候の助けやシキの思わぬ負傷もあって、痛み分けとなり突破した。

26年前には歴史の本文が読める光月おでんを食客として引き入れ、冒険も終局に。

そして、25年前にラフテルに到達し、ロジャーの前々からの意向により海賊団は船員達の納得の元で解散し、ロジャーが真っ先に船を降りたのを皮切りに各地で乗組員達は解散していった。
24年前のローグタウンでのロジャーの公開処刑の後、世界政府の意向によって、ロジャー海賊団に関わった者は、通常は罰されないはずの仕事で船を造っただけの船大工も含めてあらゆる者が刑罰を受けたが、元船員達の大部分の動向やオーロ・ジャクソン号の最期は不明。
居場所を把握されている者も、「今は大人しくしているし、下手に捕まえに行けば返り討ちに遭って大損害を受けかねない」という理由から半ば放置されていることも。


【組織構成】

船長と副船長が置かれたシンプルな海賊団。

船長が「自由」にこだわりをもつこともあってか、金獅子海賊団や後の四皇と違って傘下の海賊などはいなかった様子だが、「覇王色の覇気」を持つ者が最低でも3人いるなど個々の力が驚異的に高かった。

種族に対する拘りも無かったらしく魚人族や巨人族の船員もいた。
組織人数自体は不明だが、オーロ・ジャクソン号のサイズやそれに乗っている人数などから40〜50人程度はいると思われ、後の四皇たちと比べてみるとかなり少数ながらも、一般の海賊基準として見るとそれなりに数は多い方ではある。
過去には赤ん坊も乗せていたことがおでん加入時に示唆されているが詳細は不明。

金獅子海賊団の大艦隊との「エッド・ウォーの海戦」では天候が味方したこともあり痛み分けで突破する、ロックス海賊団壊滅後に立ち上げて船員達の大半も若く隊長制度もまだそれなりに小規模だった頃の白ひげ海賊団と三日三晩戦い合うなど、数十人程度で比較的少数ながらライバル達と互角に渡り合った。


【船員】

役職は112巻SBSにて判明。

主要人物

ロジャー海賊団の船長。
「海賊王」の異名を持つ伝説の大海賊で、史上唯一偉大なる航路(グランドライン)の制覇を成し遂げた男。
Dの一族の一人であり、世間一般には「ゴールド・ロジャー」の名で知られているが、本名は「ゴール・D・ロジャー」
本編の24年前に海軍の手によってローグタウンにて公開処刑されたが、皮肉にもこの公開処刑こそが大海賊時代の幕開けとなった。
享年53歳。
詳細は項目を参照。

「冥王」と通称される元・ロジャー海賊団副船長。
ロジャーにとっては初めての仲間であり、彼からは「相棒」と呼ばれるほど絶対的な信頼を寄せられていた。
今でもメンバーからは「さん」付けで呼ばれている。
かつて若い頃に自宅を焼かれ、自身が奪った船で微睡んでいたところをロジャーに「運命の出会いだ」と声をかけられ、共に世界をひっくり返さないかと誘われ、その事を機に二人で海賊団を立ち上げることとなった。
「偉大なる航路」制覇後に己の死期を悟ったロジャーが海賊団解散を決定した後、今生の別れに「おれは死なねェぜ……? 相棒…」という不可解な言葉を投げられかけた。
後にモンキー・D・ルフィを弟子とする。より成長したルフィを見て若き日のロジャーの面影を感じ「また一歩彼に似た雰囲気になった」と感じていた。

実は初登場は原作3巻に登場しているが、尾田栄一郎は、アニメスタッフにも彼を「船長」と呼ばないようにと連絡した。
詳細は項目を参照。

  • スコッパー・ギャバン
異名:不明
懸賞金:不明
所属:ロジャー海賊団
悪魔の実:無し
出身地:不明
CV:森川智之

航海士。
長い間、ロジャー海賊団関連の過去編でほんの少ししか登場しない上、名前もファンブックのキャラクター紹介の終わりの方で複数の端役キャラとまとめて紹介されて初めて明らかになったという端役中の端役だったのだが、名前にを表す単語(コッパー)が含まれている事から、「(“ゴール・D『ゴールド』”・ロジャー)」「(“シルバー”ズ・レイリー)」に続く海賊団第3位の実力者ではないかという予想が存在し、本編への本格登場を待ち望むファンも少なくなかった。
その後、おでんの過去回想で本格描写。ロジャーを呼び捨てにしたり、レイリーと並び立つような描写があったりと、ロジャー海賊団でもだいぶ古株な方だと思われる。

登場場面の少なさから詳しい事は不明だが、武器には一対の斧を両手にそれぞれ握って使用しているようである。
二刀流ならぬ二斧流というべきか。

登場場面の少なさから詳しいことは不明だが、その数少ない場面を見る限り、レイリーのような淡々とした性格というより豪快な性格と思われる。
また白ひげ海賊団との戦闘では、アニメオリジナル描写で光月おでんと互角の戦いをしていた。
初登場はこちらも3巻のバギーの過去編で、ロジャー海賊団の戦闘描写にギャバンらしき人物が描かれていた(絵柄上、体格がかなり違う)。

次の登場は0巻で、エッド・ウォーの海戦に参戦した。


船医。
交友を深めたルンバー海賊団の消息を辿るため、ロジャー海賊団に参加した。
ロジャー海賊団の解散後は“偉大なる航路(グランドライン)”の入り口である双子岬で灯台守をしている。
ロジャーの容態には常々気を配っていた様だが、宴の席では一緒に酔っ払うほど深酒したり、エッド・ウォーの海戦ではドクターストップを要求するバギーに対し「残念ながら、絶好調だ」とGOサインを出したりなど、時には患者の彼と揃って無茶をしていた模様である。
詳細は項目を参照。

ワノ国の九里の大名で、白ひげ海賊団“初代”2番隊隊長。
26年前、とある島での白ひげ海賊団との大激戦で出会い、歴史の本文に刻まれた古代文字を読める能力からラフテルへ到達する兆しを見たロジャーが白ひげに「1年だけ貸してほしい」と土下座してまで引き抜いた。
当初は白ひげ“家族”である船員を欲しいと言い出したロジャーに激昂するが、おでんの方も自身が古代文字を読める理由やロジャーの夢に興味を持ち、彼に同行する許しを請う。
白ひげは露骨に嫌そうな顔をしながらも“兄弟”の我儘を許した。
彼の加入によりロジャーたちは歴史の本文に刻まれた言葉を明確に理解し、「空白の100年」「Dの意志」「世界を滅ぼせる古代兵器の在処」「ワノ国の鎖国の理由」など、多くの世界の真実を知る。
ロジャー海賊団の解散後は故郷のワノ国に帰国するも、ワノ国は既に黒炭オロチカイドウに支配されていた。
詳細は項目を参照。

その他の船員

  • イヌアラシ、ネコマムシ
現・モコモ公国公爵&侠客団団長。
おでんの臣下として一時期身を置いていた。
2人共に白ひげ海賊団に所属していたこともある。

  • シーガル・ガンズ・ノズドン
船員。
金髪で短めのモヒカンヘアの巨漢。
エッド・ウォーの海戦で仲間たちと共に金獅子のシキ率いる大艦隊と戦った。
アニメでは徒手空拳で相手を殴り飛ばしていたが、ダイヤモンド・ジョズのタックルで吹き飛ばされていた。

  • サンベル
船員。
魚人族の巨漢、武器は三叉の
エッド・ウォーの海戦にも参戦している。
アニメでは花剣のビスタと渡り合っていた。

  • タロウ
船員。
ゴーグルを額にかけた男、武器は
アニメでは目にも止まらない速さで相手を斬っていた。

  • スペンサー
諜報部員。
ポニーテールをしてる青年。
アニメでは茶褐色の髪色。
武器は刀。

  • ピータームー
砲手。
三角帽と分厚いコートを着た貴族風の男。
ライフルを使用している描写があったので狙撃手だと思われる。

  • ドンキーノ
パイプを愛煙してる恰幅のいい男。
しましまのタンクトップとジーンズをはいている。

  • CBギャラン
金属製の兜と肩パッドを装着した男で、大剣を背負っている。

  • ミレ・パイン
アフロを彷彿とさせるアゴヒゲをたくわえた小柄の中年男性。
兜の右角が欠けている。
武器は先端にトゲ付き鉄球を取り付けたメイス。

  • 眼竜
トゲ付きグローブによる格闘戦を得意としている。
人名が漢字とワンピース世界ではレア。

  • ドリンゴ
逆立ちヘアーの青年。
背中にコウモリの翼を生やしているが、種族によるものなのかただの飾りなのか不明。

  • ジャクソンバナー
音楽家。
雲のようなモコモコとしたヘアーをしているめかくれの男。
SBSの設定画にかぎ爪を装着している。

  • ブルマリン
船大工。112巻SBSにて判明。

  • ムーン・アイザックJr.
戦術参謀。112巻SBSにて判明。

  • ローウィング
学者。112巻SBSにて判明。

  • ミレ・パイン
拷問係。112巻SBSにて判明。

  • エリオ
情報屋。112巻SBSにて判明。

映画『ONE PIECE STAMPEDE』で登場した「“鬼”の跡目」と呼ばれる海賊。
自分の思い・強さと向き合い、そのすべてを受け止めて来れるロジャーを尊敬しつつも、彼を超えるためにロジャー海賊団に加入する。
しかしロジャーの病を知ったことと彼の強さの原動力に疑念を抱いたことからロジャー海賊団を最後のロジャーとの決闘を機に脱退。
ロジャーの死後はセンゴクガープが率いる海軍のバスターコールによって捕縛され、インペルダウンLV6へ投獄されるが、黒ひげの脱獄騒動の際に脱獄を果たした。
詳細は項目を参照。

見習い。
“赤髪のシャンクス”の異名で知られる現四皇の一人。
ロジャーからは気に入られていたらしく、ロジャーから若き日に被っていたと思われる麦わら帽子を譲られた。
同じく見習いで同年代のバギーとはよく喧嘩をしていたが、それでも同じ船のクルーだったので、なんだかんだで仲は悪くなかった様子。
ラフテルへの最後の航海の際も、直前にバギーが高熱を出したため、「いつか自分の船で行くよ」とバギーの看病のため留守番を買って出た*3
ロジャー海賊団の解散後、24年前のローグタウンでの船長の処刑を見届け涙を流していた。
なお、処刑時の顔は本編や0巻では顔が描かれず、三本傷があるのかは巧みに隠されている。
その後はかつてのロジャーのように小舟で大海原に乗り出し、各地で仲間を集い「赤髪海賊団」を結成した。
詳細は項目を参照。

見習い船員。
道化のギー(現・千両道化のバギー)の通称で知られる海賊。
かつて一味が手に入れた「バラバラの実」をウッカリ食べてしまったことで全身バラバラ人間になってしまった。
ロジャー海賊団が空島スカイピアを訪れた際は、歴史の本文が書かれていた黄金の鐘楼を欲しがっていたがロジャーは病で持ち帰る余裕はなかったために却下され「自分で再び来い」と返された。
ラフテルへの最後の航海の際は直前に高熱を出したため不参加。
ロジャー海賊団の解散後は、シャンクスと共にロジャーの最期を号泣しながら見届けた後、シャンクスとも袂を分かち、自らも「バギー海賊団」を結成した。
後の海底大監獄インペルダウンでの大脱獄を機に、海軍によりその素性を洗い出され、「ロジャーの仲間だった」という事実が世間に露見した。
この事実や(自身より遥かに実力が上の)海賊たちを纏め上げたカリスマ性から、マリンフォード頂上戦争後に王下七武海に抜擢されることになる。
詳細は項目を参照。

他にもコミック96巻のSBSでメンバーの名前が明かされているが、尾田っち曰く覚えなくていいよ!とのことなので本編への再登場の可能性は低そうである。


【余談】

  • 時系列
映画『ONE PIECE STAMPEDE』の内容は原作と明確に繋がらないパラレルであるが*4、一応比較すると、光月おでんダグラス・バレットは同じロジャー海賊団で初登場時期も近いながら互いの過去回想で登場したことはなく、恐らくはバレットが脱退した後におでんが加入するという形で互いに面識がない可能性が高い。
更に金獅子のシキとロジャー海賊団の決闘である27年前の「エッドウォーの海戦」においてもバレットの脱退時期は非常に近い時期ながらも参加・不参加は描写されておらず時系列は曖昧になっている。

  • 悪魔の実を知らない?
初登場は実は3巻におけるバギーの回想シーンと、極めて早い。
レイリーも登場していたが、作者は「この人を船長と呼ばないように」とアニメスタッフに念押ししていたとされ、かなり初期から構想はあったようだ。
……が、その後バギーが悪魔の実を食べるシーンで、バギーの先輩格の海賊が「悪魔の実なんて噂でしか知らねェからな」と発言している。
確かに悪魔の実が貴重であることは確かなのだが、遅くともバギーが生まれた時点でロックス海賊団の面々と交戦しており、うち少なくともリンリンは当時から悪魔の実の能力者だった。
よってこの発言は現在からするとかなり違和感の強いものとなっているが、理由は特に明かされていない。

ただ、上述の通り悪魔の実は世界的には希少な存在であり、そもそも実を食べた能力者と出くわすよりも食べられてない悪魔の実そのものに巡り合う機会の方がずっと少ない。
ましてや、誰かが悪魔の実を食べて能力を身につける瞬間を実際に目にする機会など、そうそうあるハズもない。
また、ONE PIECEの世界では悪魔の実の能力でなくとも、「覇気」や「六式」のような常人から見れば摩訶不思議な超人的身体能力を"鍛錬"により得る事も十分に可能。
さらに電撃を放ったり、魚と会話したりと人間には及ばぬ特殊能力を生まれつき身につけている亜人種族もそれなりに存在する。

なので、悪魔の実の能力者が能力を使う場面を目撃したとしても、特殊な鍛錬や知識によって身につけたか、突然変異か特別な血筋により備わった生まれつきの能力と考える方が極めて自然で合理的。
ただ食べただけで不思議な能力が身につくという、傍から見れば都合の良すぎる果実の存在を、眉唾な噂話と半信半疑になるのも無理らしからぬ話……かもしれない。
正直首領クリークみたいなことを言われてもちょっと困るが。





おれはロジャー!!!この出会いは運命だ!!

アニヲタ おれと一緒に項目を追記・修正しねェか!!?

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最終更新:2025年08月04日 02:22

*1 世界政府の情報操作で報道でガープのみの手柄とされた

*2 一応、鍵を渡してくれたことに礼は言っている。

*3 その為、シャンクスとバギーはこの時点ではラフテルに行っていない

*4 ルフィの懸賞金・映画における麦わらの一味のみでの全員そろった航海・七武海は健在・ゾロの刀など。