皮の盾(ドラクエシリーズ)

登録日:2023/01/22 Sun 10:53:47
更新日:2023/11/11 Sat 10:27:05
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ぶきや ぼうぐは かならず そうびしてください!
もっているだけじゃダメですよ!


革製の盾は革の盾とかレザーシールド名義でファンタジー系のゲームでは割とポピュラーな装備だが、この項目ではドラゴンクエストシリーズに登場する「皮の盾」について解説させていただく。

木の板の上に膠で鞣した獣の革を張り付けたもの。そのため単なる木の板である「お鍋のフタ」よりは強い。
形状としては円形のラウンドシールドで、Ⅵまでは中央部分に「脚が12本ある虫」という謎のキモいモチーフが描かれていた。
ちなみに鞣した皮には普通は「革」という漢字を充てるものだが、ドラクエシリーズでは他系統の革製防具も「皮」表記されている。


□ナンバリングタイトル

大抵のナンバリングや章で、スタート地点もしくは初めて訪れる店ありの街で購入できる序盤の装備。

守備力は基本的に4と低く、Ⅴでお鍋のフタが登場するまでは最弱のであった。
しかしドラクエでの守備力は4上がる毎に受けるダメージが確実に1減るので、序盤の敵が弱いうちはこの1ダメージの差が馬鹿にならない。
鎧ほどではないが盾も防御力をそれなりに持っているので装備できるなら全員に揃えるのもアリ。

ただし、一部のシナリオでは旅の道中で数枚拾うことができるので、それまで我慢するという選択肢も考えられる。

FC版の説明書によると、「軽く扱い易いのでアレフガルドで最も広く使われている盾」だそう。

竹竿や棍棒(銅の剣は支度金では手が出せないほど高い)といった武器、布の服や皮の服*1といった胴体防具、さらには竜の鱗というアクセサリとの兼ね合いで初心者の頭を悩ませる。

とはいえ次の防具まではしばらく間が開くので、順序はともかく一式揃えて次の街に行こう。

ローレシアの王子サマルトリアの王子が装備可能。
二人とも皮の鎧が初期装備なので、次に購入するアイテムになりやすい。

サマルトリアの王子は約2万Gもする力の盾を買わないと盾のアップグレードができず、ローレシアの王子も次の盾はコスパのよろしくない鋼の盾(2000Gで守備力10)なので、船入手後に即刻ロトの盾を取りに行くような手慣れたプレイヤーは中~終盤までこれの世話になりがちか。
Ⅱではリメイク後も含め頭防具に恵まれないため、盾はきっちり確保しておきたい。

ちなみにSFC版『DQⅠ・Ⅱ』では、設定ミスなのかムーンペタの町の道具屋に「DQⅠの皮の盾」が売られている。
購入額や防具としての性能は他の町で売られている「DQⅡの皮の盾」と同じなのだが、そちらより売却額が安く、また預かり所に預けられない(預けようとすると消えてしまう)という特性から別物であることがわかる。

魔法使いと武闘家以外が装備可能。
FC版では遊び人が装備できる唯一にして最強の盾だった。

最初から4人という大所帯で冒険に挑む上に他作品より自由度の高いパーティーが組めるため、攻略スタイルにより必要枚数が変わる。

回復役の僧侶と堅い敵対策の魔法使いを入れる人が多いだろうから、まず装備可能な勇者と僧侶の分は必要。
問題は残りの一人で、タフだが装備の新調に金がかかる戦士にするか、火力はやや劣るが新調する装備があまりなく節約できる武闘家にするか、火力と打たれ強さでは劣るがお金が集まりやすい商人にするか、序盤はそれなりに真面目に動きそのうち悟る遊び人にするか……。
リメイク版で加わった盗賊も、攻撃力はともかく素早いため意外に守備力が上がるので候補になりうる。

アリーナマーニャ以外が装備可能。
リメイク版で仲間になるピサロも装備できるが、すでに上位の盾を持ってるピサロにわざわざ与えるかと言われたら……。

意外なことにブライは老魔法使いタイプながら、皮の盾や鱗の盾なども装備可能。
というか鱗の盾と完全に装備者が被っているため、そちらを優先して皮の盾はスルーという選択肢もありか。
ただその間盾が何もないというのもやっぱり不安なので、なんだかんだ大抵の章で拾ったり購入したりでお世話になる。特に中ボス戦がある二章では皮の鎧と一緒にクリフト&ブライ用に購入しておきたい。
例外は四章。マーニャは装備できないし、初めて購入できる街ではミネア用の上位の盾も売られている。

デボラ以外の人間キャラクターと一部モンスターが使用可能。
上記の通り本作からは最弱の盾の地位を脱している。
仲間モンスターの存在もあってⅣ同様に大所帯となるので、主人公が使った後、お下がり的に使い回すことになるだろう。

ちなみにPS2版限定のバグ技パパスをパーティーに残留させた場合、彼が装備できる最強の盾がコレ。
しかも装備させるための手順がやけに複雑な上に期間限定。まぁバグ前提なので仕方ない。

主人公ハッサンチャモロアモステリー・一部モンスターが使用可能。
ハッサンの初期装備でもある。

最序盤の主人公は一人旅をすることになるのだが、初期状態の彼は非常に打たれ弱いので、これを買うかライフコッドの村で拾える守りの種を食べさせるかして守備力を補強したいところ。
ハッサンが加入する頃には上位の「鱗の盾」が買える*2のだが、守備力の差は3と小さいのでハッサンはしばらくの間は皮の盾のままでも問題ないだろう。

シエーナ(リメイク版ではマルシェ)のバザーには、70Gで買えるこの盾を115Gで売りつけようとする商人がいる。
同じ町の防具屋に定価で売っているので、騙される人はまずいないと思われるが……。

主人公キーファメルビンアイラが装備可能。
メルビンが加入する頃には型落ちになってるので、装備する可能性があるのは主人公とキーファ。
最初の戦闘ダンジョンである東の塔で1枚手に入る。

主人公ヤンガスククールが装備可能。

初期防具としてはやはりそこそこ。
最初の町となるトラペッタの井戸で拾える上、トラペッタではお鍋のフタも拾える。
よって、ただ「盾」として活用するだけなら購入の必要はない。

それよりも重要なのが錬金素材として使える点で、ブロンズナイフと合成すれば店売りよりも早く青銅の盾が手に入る。
さらに青銅の盾+鎖帷子で青銅の鎧がかなりのフライングで手に入るので、序盤の素材としてはなかなか優秀。
やる必要は皆無だが、この盾そのものもお鍋のフタ+魔獣の皮で作成可能。

ちなみに隠しダンジョン「天の祭壇」に登場するモンスター「ビッグファング」*3の通常ドロップアイテムが何故かこれ。

戦士・僧侶・魔法使い・旅芸人・パラディン・魔法戦士・賢者・スーパースターが装備可能。

この作品以降、守備力が1下がって3になってしまったのが痛い。
錬金素材としても使えないため、全タイトル中一番扱いが悪いと言えなくもない。
本作は少し進めれば銀行もあるため、買わずに金を貯めておくのも有効。

全員が装備可能という点では重宝する。

武闘家・バトルマスター・まもの使い・踊り子・デスマスターはこれとドレスアップ用*4の盾しか装備できず、錬金効果の付いたものとなればほぼ皮の盾しか存在しないため、Ver.4まではこれらの職業に盾スキルを使わせるための需要があった。
しかしVer.5からはこれらの職業から盾スキルそのものが廃止されたため需要がほぼ無くなってしまう。

他方、ツボ錬金やランプ錬金では錬金効果を付けて納品することで報酬のゴールドを貰える日課があるため錬金効果の枠があるものが売られていたが、Ver.5.2からは納品専用の「いっぱつの盾」に差し替えられたため、その方面の需要もなくなってしまった。


久しぶりに守備力が4に戻った。
しかし本作の主人公は両手剣使いでもあるため、序盤だと盾不要スタイルになりやすい。
片手剣スタイルにしても盾ガードはタダで手に入るお鍋のふたと同程度なため、お金がかかる皮の盾に心証的に手を出しづらい。
お下がりを渡す先になりやすいカミュが装備できない点もネック。

トルネコの大冒険シリーズ

トルネコが主役のスピンオフで、和製不思議のダンジョンの開祖。
そして皮の盾が最も輝くシリーズでもある。

こちらでも数値上は最弱クラスの盾だが、
  • 錆びないのでモンスターや罠から酸を喰らっても弱体化しない
  • 装備しているとターン経過時の満腹度の減少が通常の半分になる
という優秀な性能を持つ。
トルネコはお腹が減りすぎると餓死してしまうため、お腹が減りにくい点は超重要。
序盤どころか全編にわたって要とも言える活躍をする、一種のオーパーツ的存在である。

「普通の盾より軽いのでお腹が減りにくい」という理屈はわかるのだが、盾を持っていない時より皮の盾を持っている時の方がお腹が減りにくいというのはトルネコシリーズ永遠の謎の1つ。
そんなツッコミに応えたのか、シレン3以降はハラモチの盾に変更された。初出はシレンGB2なのだが何故か直後のアスカ外伝で皮の盾に戻ると迷走している

守備力は防具最低の2だが、上記の通りオプションが優秀。
錆び耐性は水鏡の盾にもついているし、メッキの巻物であらゆる装備に付与可能だが、空腹対策になるアイテムは他には装備部位が異なるハラヘラズの指輪しかない。


トルネコ本人のレベルはダンジョンから出る毎に1に戻ってしまうが、一部ダンジョンではアイテムを引き継げる本作ではスカラの巻物で+効果を与えていくことで皮の盾でも結構な守備力を得られる。
そのためドラゴンシールド(炎半減)と並んで最終装備の候補となる。
罠による不慮の事故を避けたいプレイヤーだと、持ち込み可能なダンジョンではハラヘラズの指輪ではなくワナ抜けの指輪を装備し鍛えた皮の盾を満腹度対策に採用する者も。

また、持ち込み一切不可の「もっと不思議なダンジョン」では、時には満腹度の減少を抑えるために「移動中は皮の盾、敵を発見したら強い盾に持ち替えて戦闘」というプレイングが必要になる。

そんなに便利な盾ながら売値は防具で最安値の40G。よそから移住してきたトルネコがエンドールと同じ感覚で値段をつけてしまったのか、はたまた移住先の街でも特殊な盾と知られていなかったからだろうか。

最初のダンジョンであるちょっと不思議な草原から入手可能。
しかしその後しばらくは持ち込み不可のダンジョンが続き、本格的に世話になるのは火吹き山以降。

中でも迷いの森は
  • ゲロを吐いてくる腐った死体
  • 同士討ちで自らレベルを上げまくるので、どんな盾も気休めにしかならないバーサーカー
  • 距離をとろうとするが、接敵すると手痛いダメージを与えてくるファーラット
  • 毒攻撃を仕掛けてくるお化けキノコ
などの面倒なモンスターがいるため、皮の盾も十分持ち込み候補になる。

また、風来のシレンシリーズから逆輸入された合成システムで他のより堅い盾に『錆びない』『お腹が減りにくい』の印を付与することができるようになり、合成素材としても重要なアイテムとなった。

オーガシールドとの相性は特に抜群で、これが持つデメリット『お腹が減りやすい』を皮の盾の『お腹が減りにくい』で相殺可能。
そして相殺後のオーガシールドにさらにもう一つ皮の盾を合成することで錆びない上にお腹が減りづらいオーガシールドが手に入る。
持ち込み不可なもっと不思議なダンジョンでは前作よりもパンやパンの巻物が出づらくなったので、やはりこちらでも探索用に確保しておきたい。
合成の壺を運良くゲットできたら、ドラゴンシールドなどをベースにして合成しよう。

この頃にはこの地方の皮の盾はいささか特殊と認知されたからなのか、売値が400G、ガーゴイルの店で購入する際の基本価格が前作の10倍の1200Gになり、青銅の盾や鱗の盾を上回り水鏡の盾と同額になった。
空腹度の軽減というリソース面での貢献度が大きいので、これでも安いだろうと思いがち。

あまりに便利すぎたのか、はたまたプレイスタイル上盾の恩恵が受けられないポポロとの差異を埋めるためかリストラされてしまった。

元から満腹度の減少速度が遅くなっているため、やはり登場せず。
空腹対策はハラモチの指輪か満腹のお守りで行う。



追記・修正は115Gで皮の盾を買った人にお願いします。

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最終更新:2023年11月11日 10:27

*1 初代のみ登場のレア防具。Ⅱからは皮の鎧にポジションを取られる。

*2 SFC版のみ一つ拾えるが、盗賊の鍵が必要。

*3 ワニバーン系統のモンスターで、系統最上位種。

*4 他の防具の見た目を変えるための装備。それ自体の性能は最低レベル。