登録日:2024/09/06 Fri 09:07:08
更新日:2024/10/08 Tue 08:44:48
所要時間:約 7 分で読めます
怪獣・サラマンドラは死んだ。しかし既に、地球に侵略していたエイリアン・ゴルゴン星人のリモコンで出現していたことは地球上の人は元より、ウルトラマン80さえも知らなかった…!
再生怪獣 サラマンドラとは、『
ウルトラマン80』で初登場した怪獣。関連の深い
ドクロ怪人 ゴルゴン星人についても記述する。
再生怪獣 サラマンドラ
身長:60m
体重:4万t
ゴルゴン星人が操る怪獣で、口から放つミサイルや、上顎の先端から発射する1300度の高熱火炎
「サラマニックファイヤー」を得意攻撃とし、UGMの戦闘機群の攻撃にも怯まない硬度350の固い鱗を持つ。
再生怪獣の種別の通り、一度倒したとしても
喉の再生器官が健在な限りは何度でも復活することが可能でかつ、細胞片が残っていてもゴルゴン星人が一体化することで息を吹き返すことも可能だった。
これは、倒される瞬間に喉の器官から再生を促す酵素が分泌すると『メビウス』での再登場時に詳細が設定された。
再生器官は弱点であるものの、攻撃するには正面に回らなければならないため危険が伴ってかつ、自身も弱点であることを把握しているため狙って攻撃することは難しい。
ドクロ怪人 ゴルゴン星人
身長:ミクロ〜2m
体重:0〜120kg
サラマンドラを操る宇宙人であり、劇中では5体が出現してリーダー格とされる個体も確認されている。
集団での行動を得意としており、体をミクロ単位で縮小する能力や、テレポーテーションも備えている。
また非常に優れた変身能力を持っており、これは変身した状態で死亡しても変身が解ける事は無く、しかも生物の内部構造までも完璧に複製できるが、β線を浴びると変身が解ける。
星人の1体がUGM ヨーロッパ支部のマリー・クラークに変身してオオヤマに接近し射殺されるが、前述の変身能力でマリーを殺害したように見せかけてオオヤマに濡れ衣を着せる、生き残った同胞が民衆に化けた上で民衆を煽動してオオヤマを退任させるよう求めたりと、狡猾な一面も持つ。
『ウルトラマン80』での活躍
13話「必殺!フォーメーション・ヤマト」に登場。
冒頭から街を破壊しており、
UGMはオオヤマと矢的の搭乗するシルバーガル、ハラダの搭乗するスカイハイヤー、タジマの搭乗するエースフライヤーの3機で出撃してサラマンドラに攻撃を仕掛けるも効果を成さない。
ボディリサーチで弱点が喉だと判明し、ジャックナイフフライトを提案されるも危険だと反論、矢的はシルバーガルから分離してサラマンドラに頭を上げさせ、スカイハイヤーが攻撃するチャンスを作ることでサラマンドラを撤退させたものの、無断で分離したことを咎められてしまう。
一方、UGM基地ではナンゴウ長官からヨーロッパ・北アメリカのUGMのキャップが暗殺されたという連絡が入り、オオヤマに気をつけるよう要請が入る。
オオヤマはUGM隊員も知らない一室で休息を取っていた中、UGM ヨーロッパ支部のマリー・クラークから極秘のメッセージを預かる。
しかしマリーはゴルゴン星人が化けていたものであり、気配に気づいたオオヤマは咄嗟に銃撃したことで難を逃れられたと思いきや、ゴルゴン星人はマリーに姿を変えたことによりオオヤマは殺人犯と疑われ、拘禁されることになってしまう。
おまけに、民衆達がオオヤマ退任を求めて抗議しに現れる事態にまで発展するが、民衆の中に写真と同じ人物がいると気付いた矢的が怪しいと考えた民衆にブライトスティックを装填したダイナミックショットからβ線を照射すると逃げられたとはいえ、4人のゴルゴン星人の正体を暴く。
不利を悟ったゴルゴン星人はサラマンドラを再生させて街へと出現させ、UGM及び地球防衛軍が迎え撃つも、劣勢に陥る。
オオヤマは依然動けなかったが、矢的の活躍でオオヤマの無実が証明されたことにより前線への復帰を果たし、スペースマミーで出撃。
矢的、フォーメーション・ヤマトで行くぞ!
分離して、ヤツの頭上を取る。
ヤツが上を向いた時、俺が下から喉を攻撃。この前のやつだ。
発案された
フォーメーション・ヤマトが開始され、スペースマミーから出撃したシルバーガルはオオヤマの搭乗するα号と矢的の搭乗するβ号に分離、果敢に攻撃を仕掛けるもα号がサラマンドラに掴まれてしまい、投げつけられたα号がβ号と衝突するも、矢的は
ウルトラマン80に変身。
オオヤマを救出した上でサラマンドラとの戦いに臨み、口から放つ
ミサイルを難なく防いだのみならず、
火炎放射もバリアで防ぐが
カラータイマーが点滅を開始。
敵の反撃に苦戦を強いられるが、ムーンサルトキック・サクシウム光線で攻撃した上で最後は弱点の喉を目掛けてウルトラアイスポットを放ち、全ての怪獣細胞を焼き尽くしサラマンドラもゴルゴン星人も見事撃破したのであった。
17話「誓いのフォーメーション」に登場。
今回はサラマニックファイヤーに加え、口からから火の玉を発射する攻撃を使用している。
ドキュメントUGMにデータが記録されていた。
宇宙怪獣であるにもかかわらず今回は地中から出現したが、これは過去にゴルゴン星人によって地球に運び込まれ、リザーブされていた個体が覚醒したと推定されている。
序盤から
メビウスと
ヒカリを相手取り、メビュームシュートを喰らってもすぐに行動を再開するタフさを見せ、サラマニックファイヤーの反撃でメビウスをダウンさせたがヒカリの前には劣勢となり、ナイトビームブレードの一閃で爆散した。
しかしすぐに再生し活動を再開、これを前に
地球は人類自らの手で守り抜かなければならないと躍起する
リュウを筆頭とした
CREW GUYSは出撃し、スペシウム弾頭弾でサラマンドラを倒す作戦を立てる。
スペシウム弾頭弾を見事命中させても倒しきれず、リュウの搭乗するガンウィンガーが反撃を喰らいかけたその時、再びヒカリが登場するが、依然自分達の力でサラマンドラを倒そうとするリュウに止められ、決まり手に欠いていた中でサラマンドラを倒すべく提案されたのがフォーメーション・ヤマトであった。
これはかつてリュウがセリザワから聞かされていたものであり、ガンウィンガーは見事喉を攻撃することに成功。
そしてヒカリがサラマンドラとの戦闘を開始するも、再生機関を失ったとはいえ高い戦闘力を持つ怪獣であることに変わりはなく、
カラータイマーが点滅を始めた時、ミライはメビウスに変身してヒカリに加勢し、最後はメビュームシュートとナイトシュートの同時発射で撃破された。
この戦いの後、
「来るべき戦いの時、必ず必要になる」という理由でヒカリはメビウスにナイトブレスを託し、これがメビウスを
新たな姿へと覚醒させてかつ、ナイトブレスの存在が
ある宇宙人との戦いでセリザワの潔白を証明した他、セリザワ/ヒカリは地球を離れることとなり、これに納得していないリュウではあったが、GUYSのメンバーはかつて
郷秀樹/
ウルトラマンジャックが地球を離れる際に坂田次郎へと伝えた「
ウルトラ5つの誓い」を唱和し、新たな戦いの幕が開けるのであった。
『ウルトラマンメビウス外伝 アーマードダークネス』にも登場。ダークネスフィア出現の影響で出現したとされており、新生GUYSと交戦し、弱点の首をウイングレッドブラスターで潰され、スペシウム弾頭弾で倒された。
映像は『メビウス』第17話の流用だが、本来の映像をうまく組み合わせることで新生GUYSだけで倒される展開になっている。
『ウルトラギャラクシー 大怪獣バトル』での活躍
10話「予期せぬ再会」に登場。
ノーバ、
ルナチクスと共に出現し、グランケープ補給基地に着陸しようとしたペンドラゴンを襲撃する。
レイがモンスロードした
ゴモラと対決、超振動波でノーバはあっさり倒され、ルナチクスとのタッグでゴモラと戦闘を繰り広げたが、上空から突如出現した
キングジョーブラックのペダニウムランチャーの砲撃でルナチクス共々爆散した。
ゲームでは第1弾で技カードとして実装された(劇中の紹介カードはこの時のもの)後、NEOギャラクシーレジェンド2弾から参戦。
技カードは再生怪獣らしくラウンド毎にパワーが少しずつ回復するというもの。
しかし、効果が永続とはいえ回復量は微々たるものであるため、同時にディフェンスも上がる
インペライザーや、相手のパワーを奪って回復するマグニアと比べると見劣りする。(特にインペライザーは実装初期はサラマンドラよりも回復量が少なかったが、後に効果が上方修正されたため、サラマンドラの方が完全下位互換になってしまった)
怪獣カードとしては、パワーとアタックが高めでディフェンスもそれなりだが、スピードがやや低め。
高熱属性にすごい耐性をもつが、冷気属性に弱い。
必殺技は「サラマニックファイヤー」の他に、炎を纏った尻尾で打ちつける「サラマンダーテイル」、上空に巨大な火の玉を打ち上げて炎を降り注がせる「バーニングレイン」といったものが新たに設定された。
共に光の国に襲撃したドラコとベムスターは
ベリュドラを構成する怪獣としてもその姿が確認出来るがサラマンドラは残念ながら確認出来ない。
…が実際は体表の怪獣がアップになるシーンで画面外にいるらしい(ムック本で確認可能)。
今回は着ぐるみの顔が改修され、『80』登場時のものに近づけられた造形になっている。
スノーゴンと共にバルタン星人の部下として登場。
褐色肌で原住民のような衣装を纏っている。
余談
- 名前の由来はサラマンダー(ラテン語表記だとsalamandra)。
火を司る精霊や伝説上の火を吐くトカゲ・ドラゴンを意味する言葉だが、現実に生息する一部のイモリやサンショウウオの総称としての意味もある。
火炎能力は前者由来、高い再生能力は後者由来だろう。デザイン面では頭部周りのツンツンした意匠にウーパールーパー(メキシコサラマンダー)っぽさがある。
なお、既存の単語そのままのため同様の命名由来を持つ同名キャラクターが割といる。
- 『80』13話は教師編が大人の事情で終了してから初のエピソードとなった。
以降、『80』本編において矢的が桜ヶ丘中学に関して言及することは一切ないものの、『メビウス』41話にて教師編のエピソードが補完された。
- 絶望的なまでの強敵とは言えない怪獣であるが、80~90年代の児童書には「ウルトラマン=ゼットン」「ウルトラセブン=パンドン」のようなウルトラ戦士ごと最大のライバル怪獣紹介にて80枠でサラマンドラが掲載された事もあった。
また、2010年のエイプリルフール企画でも80が自分が戦った中で最も強かった怪獣として名を挙げている。
- 上記の通り、この13話ではやむを得なかったとはいえ矢的はα号とβ号が衝突した瞬間に80に変身してそのままオオヤマを救助しており、この回でオオヤマに正体がバレてしまった説もある。
まぁ、これで疑われなかった方が無理があるし、むしろ空気を読んで最終回で指摘するまで知らぬ存ぜぬで通してくれたオオヤマキャップの懐の深さが光ったと言えるだろう。
- ソフビ人形「ウルトラ怪獣シリーズ」では第1期(1983~2000年)にラインナップされていた後、リニューアルに伴って長らく絶版であったが、メビウスでの登場に併せて新規造形で雑誌『HYPER HOBBY』の誌上通販限定でクリアバージョンのミクラスとセットで発売された。
これは後に、大怪獣バトルへの本格参戦に伴い彩色を変えて一般販売されている。
また、2013年の「ウルトラ怪獣500」への大幅リニューアルでは最初期から定番商品としてラインナップされた。(但し、現在は絶版)
- 『80』時代のスーツでは上顎に火炎放射機構が仕込まれていたが『メビウス』で新造された際は火炎放射機構は無くなり、CGの火炎や火球を口から吐く描写となっている。
メビウス超全集や『大怪獣バトル』でのカードテキストでは"口から発射"と記載されているが、メビウスの公式HPや『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説』の超全集では"上顎の先端から発射"となっており設定がいまいち安定していない。
Wiki篭り、フォーメーション・Wiki篭りで追記・修正するぞ!
- 80版は喉を攻撃されて死んでも再生できるけどゴルゴン星人の力が必要、メビウス版は単体でも再生できるけど喉を攻撃されると再生できなくなると、それぞれ設定が違うのは、それぞれ違う改造が施された一種のバージョン違いって事なのかな -- 名無しさん (2024-09-06 21:56:32)
- 鳴き声は南極に出てきた方ペギラなんだっけか -- 名無しさん (2024-09-07 00:56:51)
- 宇宙怪獣なのにメビウスでは地中から出現したが、これは公式サイトによると過去に運び込まれ、リザーブされていた個体が覚醒したと推定されている。また、火炎の発射場所は実は鼻でも口でもなく、上顎の先端とのこと -- 名無しさん (2024-09-07 01:05:38)
- サラマンドラもギエロン星獣も喉をやられると斃れるしノスフェルも口内をやられて再生できず完全に死んだ。どうして再生怪獣は大体喉辺りに再生器官が存在するんだか? -- 名無しさん (2024-09-11 13:06:09)
最終更新:2024年10月08日 08:44