こちらでは2014年に放送された「怪生伝」第2章「岩ノ女(いわのめ)編」を紹介します。

第1話

連れてこられた1人の男。名は田中卓志
逃走中黎明期から出演はもちろん関連番組チェック・予習・復習・トレーニングを欠かさない。高瀬敦也氏製作番組には欠かせない存在。
もちろん「怪生伝」も視聴済みであり「テレビで見ていた視聴者が番組に出演する」という立場に。本当に何も言われないままスタートする中、第1章の斉藤と同じように木箱の中にあったヤマモトの杖と装備を発見。やはり意外に重いヤマモトに苦戦しながらもゲームフィールドに入り「ゲーム開始」となる。

ヤマモトは第1章では「導師候補」だった狩野英孝を見守り育てていたが、今回狩野から田中に乗り換えたのは「一応、上からの指示で決まった」らしい。

  • 神社付近
里に足を踏み入れるが、田中は「前に見たゲームフィールド(傘娘編)と一緒」と気づくが、ヤマモトは「最初のうちは同じに見えるかもしれません」と説明。見覚えのある光景だが、行けばわかるらしい…*1
まずは住民たちに話を聞いて情報収集…と行きたいところだが、里の人たちは皆石化していて動かない。
田中「カメラさんも普通に撮ってるけど怖くないんですか?」
里の中はどこもかしこも石化した人たちだらけ。
田中「(柱にしがみついて石化した人に)家政婦みたいになっちゃってんじゃん」

  • 旅籠付近
最早住民たちの事を「石」とまで呼び始めた中、何か言い争いが聞こえた。
見ると男たち2人が少女と喧嘩していた。田中が仲裁するが、男たちは暴言を吐きながら去っていった。
そして助けた少女はまるで「四ツ田あかね」に似ている…と思い出す間に少女は無言で去っていってしまった。
石になった女性を憐れみ、手を取ろうとしたところで男性から怒鳴られる。
男は里の民の長老である大松朝陽。道中で見つけてきた里の民たちは怪生の力によって岩に変えられてしまったもの。不用意に触り壊れてしまっては二度と生き返ることが出来ないかもしれないと釘を刺されつつも、大松に連れられ里の外れへと向かう。

  • 怪生の祠付近
そこにあったのは「欺」と書かれた巨大な岩と解放されてしまった怪生の祠が。
そしてこの大きな岩には「1組の男と女にまつわる言い伝え」があるという。

昔、この里には良家で育ったスミレという娘がいた。
ある時、スミレは恋に落ちたが、その相手は野蛮な山の民であるカハラ。
それに激怒したスミレの父親は猛反対したが、スミレは父の反対に従わず絶縁覚悟でカハラとの駆け落ちを決意。
スミレがカハラと待ち合わせをした約束の場所。それがこの大岩の前である。
駆け落ち決行の日、スミレは岩の前で待っていた。しかし、カハラは現れなかった。
カハラがスミレに近づいた目的は財産。最初から駆け落ちする気などなかったのだった。
駆け落ちでは得にならないことから計画を破棄しどこかに姿をくらましてしまった。
そうとも知らずスミレはひたすら岩の前で待ち続けていた。
その後、家に連れ戻されたスミレは父が決めた金持ちの男と結婚するも、心をすっかり閉ざしてしまった。
スミレは来る日も来る日も約束の岩の前で泣き続け、カハラに欺かれたスミレの憎しみの念がいつしか岩に宿り怪生を生み出した…

長い間怪生は祠に封印されていたのだが、野蛮な山の民が怪生の封因を解いてしまったせいで里の民が石化してしまったのこと。
壊滅寸前の里を救うためにはもちろん導師・田中が一肌脱ぐしかない。
田中「これはちょっとモテるぞ、村を救ったら。」
大松から頼まれ「私に全てお任せください!」と大見得を切った田中。その様子はヤマモトも大松が去ってからマネしてイジるほど。

今回の怪生の文字である「欺」。「詐欺」「欺瞞(人の目をごまかし、だますこと)」というように「あざむく」「相手を騙す」「偽る」といった意味を持つ。そしてこの怪生は「岩ノ女」らしい。愛する人に欺かれた女・スミレの強い怨念が岩ノ女を生み出してしまった。欺の力に冒されたものは心を閉ざし、最後には岩のように体まで固まってしまう。
もちろん今回の目標はその岩ノ女を封印すること。「怖そう」と心配する田中だが、その背後からは何者かが見ており…

とはいえ、やはり手がかりは何もない。サイを手に入れるには住人たちや物を心を通わせるしかない。だがまずその住民たちが石化しているので手がかりすらもない。
田中「サイが転がってないかな、この辺に。」

  • 東屋付近
ようやく動いている人を発見した。何か困っている様子と見て話を聞くと、箱の中に大事な印鑑を入れていたものの、3ケタのナンバーロックを鍵の番号が分からない。鍵の番号は妻が知っていたがふさぎこんでしまい効くことが出来ない。だが暗号を残していた。
暗号ははがきの裏に「はゅう はゅう はゅう」というもの。
暗号化しすぎなことに文句を垂れる田中だがひとまず挑戦してみることに。
「導師は人前ではかっこよくしなきゃいけないから」と困っている人から隠れて挑戦。
だが全然ピンと来ず、「は」の書き方に注目するなど迷走し、そんな自分の過剰な反応に一人笑いする田中にヤマモトが「何が面白かったんですか?」と冷静かつ辛辣にツッコむほど。
何か見逃していないか思案を巡らす。
この暗号はハガキに書かれている…「はがき」…「は『が』き」!
そう。この暗号は「はがき」に書かれていることから「は」を「き」に置き換えて読むと「きゅう きゅう きゅう」となる。つまり「999」が答え。
言うて国立広島大卒。その頭の回転力は導師一。見事にダイヤルロックを解除しハンコを獲得。
…したが、「謎や事件を解決=すぐにサイをもらえる」と思っている田中。解決してサイをねだるも、この人はサイを持っているどころか何も知らず。しかし、「髪が長くて水色の着物を着た女性がそんな物(黄色くて四角い物=サイ?)を大事にカゴに入れていた」という情報をゲットした。

その通りに髪が中くて水色の着物を着た女性を発見。サイについて聞くがなにも持っておらず、カゴの中身を見せてもらおうとするも不審者扱いされやってきた男2人に凄まれてしまう。

その頃、謎の空間で標本のように張り付けた蝶のクッキーを前に、傘娘編の最後にいたあの男が現れた…
「ようこそ、導師の皆さん…」

第2話

  • 焼き鳥屋前
仲裁をしに焼き鳥屋の店主が出てきた。田中が状況を説明し、焼き鳥屋の店主も田中を信じ見せてもらおうとする。
店主「この人の目を見て見なよ。そんなに悪そうに見えないでしょ。」
「絶対入っている」と確信している田中に男たちも根負けしチェックするが、中に入っていたのは黄色い包装紙に包まれていたパン(一斤)。
結果的に「女のカゴの中を見たいやつ」という変なレッテルを張られてしまった。
田中「カゴの中見て興奮するタイプじゃないんで」
これには話を取り持ってくれた店主も力になれなかったことにがっかりと去ってしまった。
田中「ちょっと変態に扱われるなんて日常茶飯事。こんなの慣れたもんだよ。」
またしても手がかりがゼロになったが、ヤマモトからは「サイは『村の人や物と心を通わせることで手に入る』もの。『どこにあるかな~あったあった~』みたいに単純な探しものではない。」と説教。
ヤマモト「あの~なんて言ったらいいんですかね、もうちょっと考えられる人だと思ってましたけれどね、正直。」「い~んですよ。最初ですから。これから考えていただければ。」
田中「ダメ人間を諭すような…」
とはいえ「1回間違えれば直せる人間」と自負する田中。心を切り替えて手がかり探しを続ける。

  • 山道
しかし、人がおらずついに山道まで来てしまった。と、何か助けを呼ぶ声が。
そこにいたのは木に鎖で括り付けられた導師・斉藤慎二withスズキ。

実は斉藤は田中が到着する2時間前にゲームフィールドを訪れていた。

  • 2時間前
スズキと共に「ゲーム開始」した斉藤。田中と同じように「前と同じようなゲームフィールドに見える」という感想や岩になった人たちを目撃。
そんな中、男性…焼き鳥屋の店主・楠本広輝と出会った。斉藤は楠本から「里の民が岩になったのは山の民の仕業」という話を聞き、楠本から「一緒に山の民に抗議しに行って欲しい」と依頼される。戸惑いながらも了承し山の民のいる関所までたどり着き、先に楠本が声をかけるが、これまでの弱気な雰囲気から一転して声を荒げ、門の前にあった俵を投げるなど山の民を挑発。楠本に促される形で「おーい!山の民出てこーい!」と挑発するが、その背後から帰ってきた山の民が…一足先に気づいた楠本は黙って逃げ、それに気づかず挑発し続けていた斉藤は捕まってしまい木に拘束。鎖の鍵は山の民・サガンが持ち、拷問を待つ身となっていたのだった。
絶体絶命の状況だが、やっぱりスズキは暇なので寝ていた。
斉藤「なんでこういう時になるとお前は寝るの?」

こうして今に至る。

斉藤を助けたいがとにかく鎖をほどく鍵が必要。一方、田中はサイを探しているが、導師としての経験値は斉藤の方が上。助ければ間違いなく戦力にはなるが田中はサイ探しを優先…
と話が進まない中でスズキも田中に挨拶。田中も斉藤もスズキが女だという事を忘れていたが、そういえば前回ヤマモトとスズキは出会っていない。2匹の関係性について聞くが「全然しりませーん」というヤマモトに対し「私の1個下でしょ!先輩の言う事聞きなさい!」と喧嘩。スズキは3月生まれ・ヤマモトは4月生まれで学年単位だと1つ差だが実際はそんなに変わらない。
田中「年度でちゃんと生きてるんだ、この人たち」
特に前回に引き続きまたしても捕まるという失態を犯したスズキにヤマモトが挑発。
ヤマモト「これは部会で報告ですよ」
スズキ「部会はちょっとマズいわ…」
その後もそんな2匹の使い魔たちによる口喧嘩は3分も続き、最終的に「斉藤が田中に『助けてください、お願いします』と言ったら助けてあげてもいい」という形で決着。
斉藤「田中さん、僕を、助けてください!
田中「すごい声出るね…びっくりするよ…」
田中「『私は導師としてクソでした』」
斉藤「私はクソでポンコツでクソです」
田中「俺の要求以上のことを言ってくれるね」
そこまで言ってくれた斉藤に免じ、田中は斉藤を助けることに。特に「大きな石のネックレスをしていた男」が親分的な存在でカギを持っていると説明する。

  • 関所
いよいよ里の民が恐れている山の民の本拠地に乗り込むことに田中も戦々恐々とする中、関所までやってきた。
扉は閉まっているが、傍らには「村」「泉」「灯」「昭」「塚」「服」「鉄」の7枚の鍵があった。この7枚を鍵穴に正しい順番で入れることができれば開けることが出来るだろう。
不満気なヤマモトを扉に立てかけて思案する中、「村」のプレートだけ木製で他は金属製。最後を「〇〇村」にすると考え「鉄昭塚灯服泉村」を作るが当然扉が開かず、ヤマモトからも「マジメにやってください」と文句。

一方、田中の帰りを待つしかない斉藤。スズキは再び寝るが、斉藤付きのカメラマンに助けを求めるも無視。

一方、田中が閃いた。木製の「村」は「木へん」、「鉄」は「金へん」、「服」は「にくづき(月)」、灯は「火へん」、塚は「土へん」、「昭」は「日へん」、「泉」は「水」が入っている。
つまりこれは曜日を表しており「服」「灯」「泉」「村」「鉄」「塚」「昭」の順番で鍵を入れれば開くのではと推理し鍵を入れた…
が関所は開かない。
ヤマモト「開きませんね。あ・き・ま・せ・ん・ね。」
田中「そんな割って言わないで…」
何が間違っているのか?「1週間は日曜から始まる」ということから今度は「昭」「服」「灯」「泉」「村」「鉄」「塚」の順番で並べるがそれでも開かない。力任せでも開かず迷宮入りしてしまった…

  • 山道
途方に暮れてしまった田中は一旦斉藤の所に戻ることに。謎について教え、曜日に関することについて言っていなかったか斉藤に聞くと「山の民は『木曜日が休日』みたいなことを言っていた」と話す。

実は山の民の関所に向かう途中、楠本から「山の民は木曜日が休み」という変わった習慣を聞いていた。

この情報にようやく確信を得た田中は斉藤への説明もほどほどに再び関所へ。

  • 関所
並べる順番は「鉄」「塚」「昭」「服」「灯」「泉」「村」。金曜日が週の始まりとするなら、この順番なら木曜日にあたる「村」が最後に来るはず。
扉を開けるとすんなりと開き解錠成功。そこには切り立った岩壁が迫る迫力ある光景が…

その頃、謎の空間で蝶のクッキーを食べるあの男。
「うーん…悪くない…」

第3話(1時間SP)

  • 集落
山の民は野蛮と言われており、見つかって斉藤のように拘束されてしまえば本当にゲームオーバー。見つからないように慎重に歩を進めながらも、勇気を出して声が聞こえる方へ向かう。
斉藤を拘束する鍵を持つ石のネックレスを持つ男・サガンを発見。だが、カハラは山の平穏を乱した斉藤に「あの刑をくだすか…」と発言。その言葉に手下たちも「やりすぎでは…」と止めるが、山の民を襲おうとした以上、罰と見せしめとしてやるつもり。このままでは斉藤がえらい目にあいそうだが、かすかな音を聞かれてしまった。「犬か?」と言う言葉に合わせて犬の鳴き声、「猫かもしれんぞ…」というフリに猫の鳴きマネで何とかごまかすことが出来た…かに見えたが、その間に背後から見つかり捕まってしまった。
サガンの前に突き出され「迷い込んだだけ」と弁解する田中だが、サガンは「里の民のスパイ」だと疑う。
田中「あのーちょっとバードウォッチングしてて…」
だがサガンは田中をスパイとみなし、例の刑を下すことに。が、
「あのおじさん、悪い人じゃないよ」
それを止めたのは山の民の少女・レキ。里で因縁をつけられた際に田中に助けられていたあの少女だ。
レキのいう事をサガンは信じ、何とか最悪の事態は避けられた。一方、斉藤については正直に「仲間」と答えたことですんなりと鎖の鍵を渡してもらえた。
田中や斉藤を疑ったのは里の民のせい。そして里の民が岩になってしまったのは「俺たち山の民のせいになってるみてえだな」と語る。
つまり山の民としては「怪生の封印を解いたのは自分達ではない」というのが主張。なんとかして誤解を解きたいが、里の民には受け入れてもらえない。もちろん山の民にもなぜこのような事態になったかは分からない。
ひとまず斉藤救出に向かうが、改めて田中はレキが「まばたきしないでおなじみの『四ツ田あかね』ではないか?」と尋ねるが、レキは当然何のことかわからず山の民に急かされ外に出される。*2

  • 山道
なんとか斉藤と合流。「俺がボコボコにしといてやったよ」「話合いで解決したわ。できる導師だから。」とうそぶきながらも「あかねに似た人物がいた」といった情報も共有しつつ鍵を外しようやく斉藤が解放された。
ここからは2人の導師で協力して解決…と行きたいところだが、使い魔2匹はまたしても口喧嘩を3分続け、結局2匹も互いに折れ2人で協力することに。そしてゲーム開始早々に捕まり怪生の事について知らない斉藤に田中が説明。
そもそもまず「『里の民が岩になっているのは山の民の仕業』と思っている里の民」と「『自分達は何もしていない』と主張する山の民」の意見が食い違っている。
いずれにせよ被害を広めないためには怪生封印を目指すしかない。今回も2つのサイ獲得を目指して気合を入れる。
と、階段の上に着物姿の女性を発見する。それこそが怪生・岩ノ女。自分達も岩にされないよう、早く行動しなければ。

  • 茶屋の付近
里に戻ると泣いている女の子を発見。持っていた風船が木に引っかかってしまったようだ。これならおじさん2人でも大丈夫と思い挑戦するが、風船は手が届きそうで届かない。サイトウ・スズキの杖を使おうとするも2匹に怒られてしまった。こうなったら「アレ車」「肩アレ」をするしかない。
田中「ほぼ言ってんだけど。肩車ね。」
だが問題は「どっちが上に乗るか」。芸能界では田中が先輩だが、導師としては斉藤が先輩。だがここで時間を使うのも野暮なので斉藤が下、田中が上で肩車することに。悪戦苦闘しながらも風船を手に入れ「下ろして」という田中の声を無視しそのまま女の子のもとへ。
田中「とんでもない巨人から返す感じになる…」
と、両親がやってきた。感謝される中、母親からお礼にお饅頭をもらうことに。中身は「こしあん」と「つぶあん」があるのだが、「つぶあん」派の田中VS「こしあん」派の斉藤で喧嘩し、最終的に「肩車をしてくれたから譲る」と田中が言ったにもかかわらず「うるさいから」とへそを曲げた斉藤がつぶあんの饅頭をもらった。さらに女の子からは「この里に昔からある」という赤い円盤をもらう。

  • 大松の家付近
続いてまた困っている人を見つけた。どうやら「桃色の着物を着たおさげの女の子」を探しているらしい。男によると「カエデ」という妹らしく、病気がちなので早く薬を飲ませたいというのだが…
と、袖袋から取り出したのは紛れもなくサイ。妹が出ていったときにサイらしきものが転がっていたとのこと。
「カエデを探し家へ連れて帰ればサイをもらえる」と約束を取り付けた。
田中「お任せください、私は導師ですから!」
斉藤「田中さん、こっち行きましょう」
田中「なんでそっちなの?」

  • 大松の家付近
情報収集のために出会った人に話を聞くことに。やはり里の民は「山の民にさらわれたのでは」と相当嫌っている。いったい何が本当なのだろうか?

  • 焼き鳥屋
この周辺は石化してしまった人が多い。そんな中で焼き鳥屋の準備をしている人を発見。その人は女将「さちこ」。女性に弱くデレデレする2人だがさちこに聞いても知っておらず。しかし「この村で一番の情報通の男の人が知ってるかも」という情報が。その人の名は「百日紅陽樹(さるすべり はるき)」。いつも坂の上のベンチに座ってぶつぶつ呟いている大柄な男性らしい。
一方、さちこの焼き鳥屋は準備中。営業時間は気まぐれ。
田中「僕も気まぐれで来ちゃおうかな」
デレデレする田中に斉藤がツッコミながらもいい情報を得た。
と、斉藤は道に落ちていた青い円盤を手に入れた。いったいこれは何だろうか?とはいえ早くしなければ日が暮れてしまう。2人は百日紅の元へ向かう。

その頃、謎の空間で蝶のクッキーを食べ続けるあの男。
クッキーを食べたあと、執拗に手をナプキンで拭き続けたあと、どこかへ向かう。そこには2つの仮面が…

  • 洞窟付近
百日紅の元へやってきた2人。アフロというパンチある見た目だが…
斉藤「スリムクラブの真栄田さんじゃないですか?」
ずっと空に向かって指を動かす百日紅。
百日紅「雲を消してるんですよ」
田中「やばい人が言うやつじゃん…」
どうしてもスリムクラブ・真栄田がちらつくが、あくまでこの世界では百日紅。ひとまずカエデの情報について聞くと「見たよ」という言葉と共に雲が消え本当にカンカン照りに。
斉藤「雲消し過ぎ!」
とにかく知っている以上は情報を知りたいが、やはりタダではくれず条件が提示。どうやら背中に何か言葉を書いているらしく、それを2人が当てたら教えてくれるとのこと。
「地肌メッセージ直彫り」に「やっぱりヤバい」と困惑する2人だが、5つの質問で当てることが出来ればクリア。効率良く的確な質問をしていきたい。
百日紅は指にテーピングを巻いており、空手関連と見た田中。
Q1.「それは人ですか?物ですか?」→「物」
とはいえまだまだ範囲は広い。もうちょっと限定していきたい。
Q2.「大きさは?」→「変化する」
ここで「雲」だと想定して聞いてみることに。
Q3.「色は何色ですか?」→「一部分は白、ほかは茶色」
この質問で一気に困った2人。斉藤が思う「ダックスフンド」は「物」かどうかで2人は喧嘩し始める。
百日紅「キミ、大きい声出さないで。昔の事を思い出すから…」
ここで田中は「カフェオレ」と思いついた。ラテアートのように一部分は白だが大部分は茶色。入れたり飲めば量が変わる。だが、この百日紅の風貌から答えが「カフェオレ」というのはギャップがありすぎる…
「カフェオレ」と想定して4つ目の質問へ
Q4.「飲食物ですか?」→「飲食物ではない」
あと1回の質問で絞れるのだろうか?斉藤は茶色が「財布」、白が「名刺」と考えるが大きさは変化しない。ダメ出しをする田中だが、斉藤も先ほどの「カフェオレ」をダメ出ししまた喧嘩に。
田中「じゃあ白と茶色の物を1つも行ってないだろ?」
斉藤「だからダックスフンド!」
田中「それはお前、物じゃねえだろ。ああいう物を物として見てる感覚がやべえぞ。」
百日紅「殴り合え」
最後の質問は感触について聞くことに。
Q5.「触った時の感触は?」→「一部分は柔らかい、一部分は固い」
完全に迷宮に入り「白髪交じりの茶髪」しか浮かばずそれを答えるが不正解。
このままではカエデの行方が分からないが、百日紅からは「俺が好きな物くれたら教えてあげてもいい」と条件が。
その好きなものは「まんじゅう」。奇跡的に先ほどまんじゅうを手に入れたことからプレゼントしテンションが上がる百日紅だが、一口食べた瞬間に顔が曇る。
斉藤「おかしいよ、好きな物あげて悩むって。」
プレゼントしたまんじゅうはつぶあんだが、百日紅はこしあん派。つぶあん派・田中は「つぶにはこしの要素も入っている」と力説するが、「全こしじゃないと意味がない」と斉藤と百日紅が同調。改めてこしあんのまんじゅうを持ってくれば追加で質問する約束を取り付けた。
斉藤「つぶあんのまんじゅう下さいよ!」
百日紅「ダメだよ」
斉藤「めちゃくちゃだよもう!」

  • 洞窟付近
2人は先ほど風船で助けた女の子の両親が営む茶屋に向かう。こしあんのまんじゅうを求めるが、ここからはちゃんと「商売」としてお金を払わなければならない…
と、なぜか席にいたシルクハット姿の男がつぶあんとこしあんの話をし始める。
そもそも春に食べるまんじゅうはこしあん、秋に食べるまんじゅうはつぶあん。
その理由は小豆が収穫される時期。
秋は収穫されたばかりの小豆であんを作る。秋の小豆は新鮮で皮も柔らかいため皮ごと潰して作るためつぶあんになる。
一方、春はひと冬越して皮が固くなった小豆を使う。固い皮を取り除いて使うため、春のあんこはこしあんになる。
(※諸説あり)
と雑学だけ話して店を出ていった男。
田中「何も解決してないよ」
とにかくこしあんのまんじゅうが欲しいがお金がない。と、店主から「1つだけ俺の願い事を叶えてくれたらこしあんをあげないこともない」と依頼される。
それは怪生によって岩になり始めた客を笑わせること。
店主の厚意でやかん・鍋・ひしゃく・おたま・箸の道具も貸してくれた。上手くモノボケで笑わせることが出来るか。
とにかく2人でモノボケをし始める。やかんに少量だが水が入っておりすこし濡れるハプニングがありながらも、当時そういった番組は少なかっただけに久しぶりの芸人魂を試される内容に楽しむ2人とは対照的に中々お客さんは笑わないが、ひしゃくを早押しボタンに見立てる斉藤のボケに「なぜすくうほうを立ち上がる札に見立てないのか」という田中のダメ出しが功を奏しお客さんも久しぶりに笑ってくれた。約束通りこしあんのまんじゅう3つを手に入れた。元々モノボケ・大喜利が苦手な斉藤だが、急遽やったにしては上出来と自分でも大満足。

  • 洞窟付近
改めて百日紅の元に戻りこしあんのまんじゅうを渡しさらに1つの質問チャンスをゲット。
これまでのヒントは「物」「大きさは変化」「一部は白で他は茶色」「飲食物ではない」「一部柔らかくて一部固い」というもの。
田中は「竹刀」と思いつくが何故かこの時になって強風が。どうやら百日紅が念じて吹かし…
斉藤「風流れてからやったでしょ?」
だが「『竹刀』は固い部分がない」「『黒板消し』では」と考えまたしても喧嘩…
だがついに田中が「跳び箱」という答えを思いついた。
「大きさは段を入れ替えて変えられる」「上部はマットで柔らかく白、台座は木製で一般的に茶色」と特徴はあっている。でも流石に背中に「跳び箱」って書くか…と心配する田中。
最後は斉藤から「体育の授業で使いますか?」という質問を提案される。
Q6.「体育の授業で使うもの?」→「使う」
これで確信に至った。答えは「跳び箱」!!

と、百日紅がまんじゅうを回収して立ち去ろうとしてしまった。まさか不正解…?
百日紅「正解」
百日紅の背中には本当に「跳び箱」の文字と絵が彫られていた。
実は百日紅はこの村の跳び箱の記録保持者。まだ7段だが、背中部分には余白もあり、記録更新していくたびに絵を追加できるようになっている。テーピングも体操選手がするものと考えれば合点がいく。

そして百日紅から教えてもらったカエデの情報。それは「カエデは山の民の長老に会いに行った」ということ。
斉藤も田中も痛い目に会った山の民にカエデはなぜ行ったのか?山の民の長老とはどんな人物なのか?そしてカエデは無事なのか?
「長老は集落の端の端っこにいる」という情報を聞き、2人は向かうことに。

だがその裏では仮面をつけた謎の女も動き始めていた…

  • 山道
また山の民に会うことに戦々恐々とする2人。だがその目の前に再び岩ノ女が…

第4話

  • 山道
ついに岩ノ女と対峙した導師2人。なぜ里の民を石化するのか田中が訊ねる。
岩ノ女「いま里の民と山の民は互いが互いを主張し合い憎み合っています。しかし、この村にはまだ明かされていない真実があります。」
この村のどこかにはその真実を明かす手がかりがあるらしい。その手がかりを2人が見つけることが出来れば憎しみは消えるかもしれない。「どうかお二人の力で真実を見つけ出してください」と岩ノ女に逆に頼まれる。その真実を見つければ石化も含めて解決できるかもしれない。
2人が了承すると岩ノ女は姿を消した。
斉藤「半端ない可愛さでしたね」
田中「半端ない可愛さだなぁ…」
斉藤「あんな子が朝ご飯作って待ってくれてたらどうします?」
田中「おい!怪生だど、相手は。」
斉藤「…噛んだんで行きましょう。『怪生だど』って。」

その頃、謎の空間ではあの男が「そろそろ接触しましょう」と指示が。
「時間もそれほどありません。くれぐれもよろしくお願いしますね…」

  • 秘境
山の民の長老の所へ向かう2人。早速人影を発見し近づく。
そこには長老に対し「自分の両親が岩になったのは山の民のせいだ」と訴える少女と「岩になってしまったのはわしたちのせいではない!」「村に伝わる言い伝えは間違いじゃ!」と語る長老が。
長老は「カハラとスミレが駆け落ちできなかった事には何か別の真相があった」と考えているが、それでも「山の民の仕業」と考える少女との会話に2人が割って入る。
改めて少女・カエデに薬の時間故戻ってほしいと頼むが、カエデは山の民の長老・リュウモンに里の民を戻してほしいと譲らないがリュウモンも自分達の仕業ではないと主張。両者の意見が食い違っており、やはり村の真実を見つけることが全ての謎につながるだろう。
「真実が私たちが必ず証明します!」と2人が言い切り、それにカエデ・リュウモンも合意。カエデを兄の所まで送ることに。

  • カエデの家付近
何とか倒れる前にカエデを送り届けることが出来、約束通り「人」のサイを手に入れた。
カエデからは「両親が岩になってしまったのも元に戻してほしい」と頼まれる。全てを解決するために2人とも決意を新たにする。
とはいえ初めてのサイ獲得に喜ぶ田中。この感覚はクセになるが、それに加え「感謝されてる時のカエデちゃんの顔も可愛かった」とベタ惚れ。これで田中はカエデ・さちこ・岩ノ女とたった一章で3股。流石の斉藤からも「誰か1人に決めてください」と言われ悩む田中に斉藤も呆れる。

  • 焼き鳥屋
そんな中で再びさちこと遭遇。やっぱり「ちょうどいい感じ」に導師2人ともデレデレの中、さちこからは導師2人のためにお店を開け焼き鳥のお誘い。そのご厚意に甘え昼食を取ることに。

一生懸命さもそうだが、普段キモキャラで遠ざけられる中で女性の方からグイグイ来てくれることに「やっぱ楽だよ。女性の方から来てくれるのは。」と語る田中
斉藤「そういう環境に置かれたことないですもんね。ほとんどね。」
田中「なんちゅうこと言うんだお前。」
と、そんな2人の元にさちこ特製「焼き鳥丼定食(白湯スープ・香の物付き)」が運ばれた。すでに長時間の戦いでお腹も減った田中はほおばってかきこみ「カニ食い」するほど。
「優しい人が好きだが男運がない」というさちこだが「今日は選ぶ権利もある」と煽りつつも「あなたカエデちゃんいるし」と斉藤は田中を牽制。
田中「お前そういうことは本当に無しだぞ!」
と空気がちょっと悪くなってしまったが、さちこに村の真実について知っていることがないか聞くがあまり詳しくないものの「きっと詳しいと思うのよ、あの人なら」と心当たりがある模様。もうちょっとしたら来るらしい。
田中「百日紅さんでしょ?」
と、やってきたのは田中が最初に出会った里の民の長老・大松だった。大松に里の民と村の民はいがみ合う原因となった、この村に眠る真相はないか聞くことに。
大松は自説を信じており、山の民の言い分を聞く気はないが怪生封印は望んでいる。導師たちにも協力する中、1つだけこの里に謎があるという。実はこの里には誰も立ち入ることが出来ない不思議な洞窟があり、そこには大昔から秘密が眠るといわれている。
田中「『真相を解く』か…楽な仕事じゃないよ…」
斉藤「何で急に私の持ちネタを披露したんですか?」
からの本家「楽な仕事じゃないよ!」に大松は大ウケ。一方、さちこはお客さんから「『炎』と書かれた赤のカード」「『河』と書かれた青のカード」「『林』と書かれた緑のカード」を頂いたとのこと。また、それぞれカードの隅にある「8」の周りに「💧→🔥→🌿→💧」と書かれている。さちこが持っていてもわからないことから導師2人がもらうことに。

  • 洞窟前
洞窟前にやってきた2人。前回斉藤が来た時と似た洞窟だが雰囲気はまるで違う。久しぶりに導師2人だけとなり使い魔2匹も話し始めるが、入口には多くの石が。さらに5つの石と赤い線が書かれた石板。さらに洞窟前には「同時に引け」という紐が。何かが起きるかもしれないだけに同時に引いてみるが何も起こらず。ただ引けばいいだけじゃなさそうだ。やはり石板の謎をクリアしなければならない。
だがすぐに気が付いた。洞窟の前には青い石が転がっており、これが関係していそうだ。斉藤は青い石を5つ集めて積み重ねて5段積み重ねれば扉が開くと気づいた。久しぶりに褒めてくれたスズキに喜ぶ斉藤。一方、積み上げる高さのノルマは赤い線までと気づいたが、大きい石から平たく積んでも4個で崩れてしまう。このままでは日が暮れてしまう。どうすればいいのだろうか?
と、そこへあの仮面をつけた女が背後から2人に近づく。
「苦労しているみたいですね?」

第5話

  • 洞窟前
女からは「私その石積みできる人知ってますよ」と言われるが、マスカレイドマスク・チューブトップ・ミニスカート&ショートパンツ・ロングブーツというこのシリアスな状況下に対しセクシーすぎてむしろ困惑する2人。
田中「この場面にそぐわない、あなた。」
とはいえ試練をクリアすべく教えてもらおうとするが、教えてもらえるのは1人だけ。互いに立候補するが、女は田中を選んだ。
斉藤「俺、初代導師だよ!」
「いちいち可愛い子が出て来るね」とまたしてもデレデレになる田中に対し、斉藤はおいてけぼり…

田中が名前を尋ねるも「秘密」と返される中、道すがらでお茶の誘いに当然乗ってしまう田中。

  • 茶屋
苦労する斉藤には秘密でお茶で一服。一方、田中が導師であることを知っている女は導師の内容について聞き出し、「背も高くて安心する」という理由で選んだ女に「君は見る目ある!」と完全に落ちてしまった。

一方、斉藤はセクシーさはもちろん胸も大きかった女のことを羨む。
スズキ「相変わらず不純だな。斉藤、ドンマイ。」

一方、お茶休憩中の田中は女から「なぞなぞに正解したらご褒美」という言葉に「絶対キスだ」と大興奮。
Q.「海の中のデパートにエビ・タイ・ワカメが3人で一緒に買い物に出かけました。この中で店員に1番良い接客をされたのは誰?」
制限時間10秒に焦りながらも耳元で囁かれる。ヒントは「それぞれの生き物の種類」。
正解は「ワカメ」。答えは「海藻=かいそう=買いそう」だから。
喜ぶ田中にハグ…とはならなかったがご褒美の時間でキス顔で待機する田中。

一方、斉藤は石積みに挑戦し4段に成功するもやはり5段は厳しい。
スズキ「邪念があるんだよ」

そして田中は念願のキス…かと思いきやそこにみたらし団子が。
田中「すごい!吸いついてくる!!」
もう1回をせがむ田中に女はお手洗いへ。
田中「女子はトイレは止められないからなぁ」
と、女が去ったところでヤマモトからは「『石積みが得意な人を教える』と言われたのに茶屋に誘うなんて用心した方が良い」と注意。田中は「女心ってそういうもんよ。カフェとか喫茶店とか大好きだから。そこ止めてあげちゃ出ないよ。」と女の肩を持つが、あくまで田中は導師。「『茶屋の前でよくわからない女性とイチャイチャしてる』という行為がサイ獲得につながるのか?」と説教するが、田中とヤマモトが話している様子を女はこっそり見ており…
と、女から田中を誘う声が。ヤマモトをその場に置いて女のもとに向かうが、女からは田中に相談があるという。
女「今回の仕事とは別に、ある人の元で働いてみませんか?」
「そんなにいろいろできるわけじゃない」と渋る田中だが「田中さんが一緒に働いてくれるなら何でもしちゃおいうかな…」という誘いにやはり「キス」を条件に入れようとする田中は苦悶。「あんな杖の言いなりになることはない」という言葉に「そう言われてみるとあっちの方が怪しいな…」と悩み、田中は了承。ヤマモトを置いて女と共に…



と、目の前に全ての元である「欺」の大岩が。
大松からの「この里を救っていただきたい」という言葉。
カエデからの「両親を元に戻してほしい」という言葉。
サガンからの「誤解を解きたい」という言葉が思い出されていく。
様々な人と「助ける」という約束をしてきた。
「まずはこの仕事を終わらせないと他の仕事はできない」と断った田中の申し出を女は受け入れ戻ることに。
茶屋に戻りもう1回お手洗いにいく女を待つ間にヤマモトの所に戻るが、当然ヤマモトは不満気。出来事を話し「ちょっと魔が差しただけ」と弁解する田中と「僕だって好き好んであなたみたいのと一緒にやってるわけじゃない」と喧嘩するが、その様子を再び女は観察し腕の通信機で交信。

「すいません…作戦失敗しました…まもなく戻ります」
「そうですか…わかりました…」
やはり女は謎の男の差し金だった…

  • 石積み職人の家
ようやく女の紹介で石積み職人の家に連れてこられた。縁側には石が絶妙なバランスを保って積まれている。
石積み職人のゲンに石積みの教えを乞う一方、田中がゲンと話している間に謎の女は去ってしまった。

石積みの技術はかつては里の民と山の民 共通の文化。先祖代々その技術を受け継ぎ、現在は一番弟子のアンザが行っている…のだがゲンの声の大きさに戸惑う田中。
一族随一の技術を持つアンザの技を手本に石積みの技術を学ぶ。
その一:石の摩擦を利用する。指先で石の擦れ具合を感じ、噛みあう所を探す。
その二:石を積み上げるたびに重さとバランスは変化する。1つの石のバランスではなく全体でバランスを取っていく。
「お前には分かるまい」というゲンだが、田中は国立広島大学工学部(建築学)卒でありバリバリの理系。そういった科学的なことは得意…
ゲン「理科とか科学と一緒にするな!」
その三:必要なのは科学的要素だけではない。石と会話し心を通じ合わせることが必要なのだ。
そのアンザの力をもってすれば石5段積みも可能。まさに「神の領域」。
今回はそのアンザの手ほどきを受けて石積みの特訓をつけてもらう。
実際に最後を縦に積む形で3段に成功。とはいえ5段を心配する田中に「3段できればあとは一緒だ!」と送り出され握手を交わす。

+ ちゃんとした解説
今回挑戦するのは「ロックバランシング」と呼ばれるもので、海外では大会も行われている。
そしてアンザ役を務めている石花ちとく氏こそが日本ロックバランシング界の第一人者でもある。
日テレ「それって実際どうなの課」では女優・森川葵が挑戦。最初こそその世界観や石が立った事に呆然自失したものの、コツをつかんでからは一瞬で習得し、特に達人でも成功まで半年かかった難しい型をあっさり成功させてみせた。後に「『神業習得に苦戦→成功→感動』という『バラエティの法定速度』を無視して神業を一瞬で習得してしまう女『ワイルドスピード森川』」と呼ばれる前の話である…

  • 洞窟前
技術を習得した田中が向かうと斉藤はすっかり待ちぼうけていた。待ち時間が長すぎてやさぐれた斉藤の一方、石積み職人の技を興奮して話す田中。石積みのやり方なら高さを出してノルマとなる赤い線までいけるだろう。そして積んだ状態で紐を引けばいい。
一度失敗してしまえば二度とできないかもしれない。スズキからもプレッシャーをかけられるが田中は自信満々。

だが、またしても謎の女の気配が…

試行錯誤しながら田中は5段積みを目指し、本当に5段積み成功。ノルマのラインにも完全に届いた。紐を引くと扉が開き洞窟の中に入れるようになった。真相までもう少し。

第6話(1時間SP)

  • 洞窟
洞窟を怖がる田中を斉藤が先導する中、再び謎が。
「正しい色の鍵をさせ。間違えるとしばらく開かなくなる。」
鍵がかかった籠には緑・黒・水・赤・白の鍵が。中には十二支の漢字が書かれた札がある。
ここでのタイムロスは絶対厳しい。一発で成功しなければ。
もう1つの方には「法則を作り出せ」と9枚の板が。
札はそれぞれ動かすことが出来る。何の法則なのだろうか?そしてこれを解くと何かにつながるのだろうか?ひとまずこちらを先に解いた方がよさそうだ。

と、すぐに斉藤が気づいた。「法則を作り出せ」ではなく「『法則』を作り『出せ』」。つまり札で「法則」という漢字を作る。「シ」「土」「ム」で「法」、「目」「ハ」「刂」で「則」を作り、それを木枠の中から「出す」。残ったのは「水」「ロ」「イ」。これを並び替えると「水イロ」。つまり「水色の鍵」が正解なのでは。
水色の鍵を錠前に刺すと開いた。ここは先輩導師の面目躍如。
斉藤「ポンコツからの大復活じゃ!」
田中「うるさいよ。もう成功しないで欲しい。うるさいから。」
中には十二支が描かれた板があった。これが何に役立つのだろうか。

洞窟にはまだ先がある。進んでみると壁面に文字が映し出されている。映し出されているのは「いろは歌」。

ゑあやらよちい
ひさまむたりろ
もきけうれぬは
せゆふゐそるに
すめこのつをほ
 みえおねわへ
 してくなかと

一方、階段には「この先立ち入り禁止」の看板が。
斉藤「洞窟に入った時点でそんなの気にしてても仕方ないでしょ」
田中「大丈夫?」
扉の前には「一」「二」「三」と書かれた3つの鍵穴が。さっき手に入れた十二支の板がちょうどはまるサイズだ。正しい順番で十二支の板を入れれば扉が開く仕組みのようだ。だが手がかりが見つからない。もしランダムに入れるとすれば12×11×10=1320通り。と、ヤマモトが解説したその直後に手計算ですぐに理解できた斉藤。
田中「そろばんやってたの?」
斉藤「2級持ってます」
田中「言われた後にやってるから…先に出してよ」
とはいえこのままでは途方もない作業になる。先ほどのいろは歌の場所に戻ると「一」「二」「三」と書かれた歯車とつながる紐を見つけた。これが鍵になりそうだ。
建物の裏にはハンドルが設置されており回すことが出来る。斉藤が回し田中が裏手に回ると「一」の歯車につながる板には「菜の上」と書かれていた。
同様に斉藤が回していくと「二」は「ツケの中」。「三」は「飯の間」と書かれていた。
いろは歌が関係していると見て見ていくが、斉藤は巳以降の干支を知らなかった。
田中「干支知らないってクリアできないよ本来」
「一」のヒント「菜(な)の上」は「ね(子)」、「二」は「ツケの中」。「つ」と「け」の間は「ゐ(亥)」。
斉藤「いぬ?」
田中「いや亥。『戌亥』だから!知らないんだもんね。出来ないよ本来なら。『ゐ』のこと『戌』つってんじゃん!亥でしょあれは。」
だが考えすぎて「三」のヒントを忘れてしまった。もう1回ヒントを確認し、「飯(めし)の間」は「み(巳)」
斉藤「ひつじ?」
田中「『辰巳』だよ!へびだよ!こんな干支知らない人と一緒に歩いてたんだ」
斉藤「さっきの私のナイス判断でしょ!?あれ(籠)開けたの!」
田中「いつまであの手柄を言ってんだよ。導師っぽくないよ。1個の手柄で一生飯食おうとしてんの」
ここにきてギスギスしてしまったが、とにかく当たりを付けた。判明した通りに板を差し込むと解錠音が。扉を開くことができた。だが「この先立ち入り禁止」という看板が引っ掛かかりビビる田中。「立ち入り禁止」と書かれている所にちゃんと入ってこない人生を送ってきただけにためらうが、今この瞬間にも村の人々達は岩になっている。助けるためにやるしかない。それが導師の仕事。さらに洞窟の奥へと進む。

滝が降り注ぐ洞窟を進む中で再び謎が。
屏風に「つぼをなきたにせよ」と書かれていた。
「なきた」という単語はない上、付近にはつぼもない。橋の先に進むとつぼがあったが固定されていて持ち運びできない。さらに奥に行くと扉と鍵穴を発見した。
とりあえずつぼを「なきた」という名前にして呼んでみるがそれではどうにもならない。
改めて屏風を調べてみると屏風の隙間に何か書かれているのを発見した。屏風を折りたたんでいくと
S

という記号が出てきた。方位を示しているものだろう。だが本来方位は上はSouth(南)ではなくNorth(北)なはず…
と、ここで田中が気づいた。「北が南になっている」。つまり「『きた』を『みなみ』」に変えると「つぼをなみなみにせよ」という言葉が出来た。滝もあり水は存分にある。だがつぼは固定されており付近に道具もない。こうなったら手でやるしかないが、かなりでかいつぼなだけに相当数の往復は確定。だが2人でやったとしてもちょっとだけ。これでは何千回もやらなければならない。
田中「これ(ヤマモト)で染み込ませるか」
ヤマモト「僕を一体何だと思ってるんですか!失礼な!」
どうにか1回の量を少しでも多く頑張って運ぶが、それでも増える量はわずか。応援する使い魔たちは楽しそうだが導師2人は大変極まりない。
ヤマモト「田中さん!田中さん!楽しいですね!」
田中「楽しいわけねえだろ!」
その後もひたすら手に水を溜めてつぼに入れていくが水はいっこうになみなみになる気配がない。水が溜まるのが先か。導師2人の心が折れるのが先か。

大分やったとはいえもう2人の手は水でシワシワに。諦めようとする田中だが斉藤はとにかく方法を考えることに。
と、斉藤が閃いた。そういえばお昼に茶屋でモノボケをし、その時に道具としてやかんや鍋を使っていた。それを使えば効率は断然上がるはず。
体力も限界に近づきへとへとの田中に対し閃いて元気になった斉藤。とりあえず茶屋に向かおう。

  • 茶屋
もしやってなかったら再び手で…となるところだったが茶屋は無事商い中だった。
無事にやかんとと鍋を借りることが出来た。これでつぼをなみなみにできるか。

一方、謎の男は帰還した仮面の女から話を聞いていた。
男「杖は何と呼ばれていました?」
女「ヤマモトです」
男「ヤマモトさんですか…懐かしいですね…あれは用心深いですからね…何か知恵を授けたのかもしれませんね…」
女「いえ…全ての失敗は私の責任です…」
男「いいんです…でもたまにいるんですよね…こうやって調和を乱す者が…」
男の顔がこわばっていく…

  • 洞窟
洞窟に戻った2人。やかんと鍋で効率は一気にアップ。つぼにどんどんと水が溜まってきた。そしてついにあふれるほどつぼに水を溜めることに成功。すると壺の中から鍵が出てきた。
田中「もうやりたくない」

そして鍵を使い扉を開けることが出来た。
果たして村の真実とはいったい何なのか?ついに明かされる…

  • 洞窟内部
洞窟最深部まで来ると殺風景な場所に出た。あるのはいくつかのわらのむしろと欠けた茶碗と箸、そして顔のような石のみ。まるで誰かが生活していたような光景だ。
石は悲しそうな女性の表情をしているが、底面に穴を見つけた。指をひっかけて取ると紙と宝石が入っていた。
手紙の冒頭には「スミレ」という文字が読めた。カハラと駆け落ちし失敗し、怪生・岩ノ女を生み出す原因となった女性だ。だがそれ以降の本文は達筆すぎて2人では読めない。だが最後には「カハラ」という文字が。ということはこれはスミレに宛てたカハラからの手紙という事か…?スミレを捨てたはずのカハラがなぜこの場所にいたのか?もしかしたらこの手紙に真実が書かれているかもしれない。山の民の長老・リュウモンに解読を依頼するとして洞窟を出ることに。

  • 洞窟前
ようやく洞窟での戦いを終え出てきた2人。真相解明までもう少しという所だが、そこにカエデとレキが駆け寄ってきた。ついに里の民と山の民が全面衝突をし始めてしまった。2人も急いで現場へ向かう。

  • 焼き鳥屋前
焼き鳥屋の前では里の民は楠本が、山の民はサガンが筆頭となって「互いに怪しい」と喧嘩を始めてしまった。止めようとするも2人とも喧嘩に巻き込まれるがなんとかカエデが止めてくれた。そこにリュウモンが現れ手紙を渡す。リュウモンも「カハラが遺した手紙」と認めた。その中身とは…

あれから何年の時が経ったのだろうか
スミレとの駆け落ちに失敗した日から私はこの洞窟に閉じ込められている
信じてくれる者はもう誰もいないかもしれないが
ここに私とスミレの真実を記す

あの日、駆け落ちの計画を事前に知ったスミレの父親は私を捕らえスミレと別れるよう迫った
手切れ金として大金を渡すという話だったが、もちろん私はきっぱりと断った
すると激怒した父親は私を洞窟に閉じ込めたのだ
スミレには、私が財産目当ての悪者で村を去ったことにすると父親は言っていた
スミレの父親は実の娘に取り返しのつかない嘘をついた
スミレは今でもきっと涙を流し続けていることだろう
それは決して私への憎しみの涙ではない
引き裂かれた私たち二人の悲運を嘆き、悲しむ涙だという事を私は知っている
それが私たちの真実

スミレよ、あなたの誠実な愛に応えられない私をどうか許して欲しい
本当に申し訳ない

カハラは人を騙すような人間ではなかった。
だが楠本からは「それが本当の手紙だという証拠がない」と反発するが、手紙にはまだ続きがある。

せめて、この宝石をスミレに

それこそが手紙と一緒に入っていた宝石。その宝石は山の民が結婚の儀式で使うための紫色の宝石。
花嫁の首飾りと花婿の宝石を合わせると愛が永遠になると伝えられている。
カハラは本当にスミレと結婚したかったのだ。だが今、肝心の首飾りはどこに…
そこに里の民の長老・大松が現れた。持ってきたのはスミレの家系に伝わる首飾り。もし首飾りと宝石が合えば首飾りはカハラが贈ったものとなり、2人の愛は本物だった証となる。
そして首飾りに宝石はピタッとはまった。

大松「我々はとんでもない過ちを犯してしまった」
リュウモン「これからは里の民と山の民が力を合わせて明るい未来を作っていこうではありませんか」
ついに歴史的和解の瞬間が訪れた。
友情の証に握手…
と、その瞬間、リュウモンの体が固まってしまった。ついにリュウモンまで岩になってしまった。怪生による災いの進行が早まっており、このままではみんな岩になってしまう…。ひとまずリュウモンを村人総出で家に運ぶが、真実を明かしても怪生を封印しなければ災いは止まらない。パニックになるカエデを心配する2人だが、近くにあった「言」のサイを発見した。

イ言

「欺」の反対は「信」。互いを信じ、寄り添いあう事。
これで怪生を封印できる。早くしなければ。

  • 怪生の祠付近
祠周辺には霧が吹き荒れている。怪生の力が強まっている証拠だ。

祠の前には岩ノ女が立っていた。
カハラとスミレの真実を明かしてくれたことで「信じる心」こそが希望の光となることを知った岩ノ女。
2人に感謝を告げ岩ノ女は消えていった。

また、長き冒険も終わりを告げる。
2人でサイを入れたことで「信」の字が作られ、村の災いは祠に封印された。
これで岩になった人たちも元に戻った。リュウモンも戻り、改めて友情の証の握手をしたことで村に平和が戻ってきた。
そして何より今回は斉藤と田中も互いを信じることで進んできた冒険だった。

あの大岩の前。何百年の時を超え、スミレとカハラは出会い、2人手を繋いで新たな道へと進んでいった…

終わりよければすべてよし。最後は2人の使い魔を高い高いして遊ぶ斉藤と田中なのでした…





だが、怪生の祠に貼ってあった「欺」の札が剥がされた…

謎の男は「欺」の札から再び力を吸収。今度は左手が岩化した…




そして私は神となる
最終更新:2025年09月12日 22:23

*1 それもそのはず、撮影しているエリアはいずれも群馬県「三日月村」

*2 あかね・レキを演じているのは同じ尾道絵菜氏