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デジモンテイマーズ デジモンメドレー」(2022/05/08 (日) 15:39:28) の最新版変更点

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*デジモンテイマーズ デジモンメドレー 【でじもんていまーず でじもんめどれー】 |ジャンル|RPG|#amazon(B00014ASC0)| |対応機種|ワンダースワン(カラー対応)|~| |発売元|バンダイ|~| |開発元|シェード|~| |発売日|2001年7月12日|~| |定価|3,980円(税別)|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~| |ポイント|原作追体験ゲームなのに原作描写がお粗末&br()テイマーズ部分がほとんど無い&br()必要意義の感じられないリンク要素&br()ごく一部展開は評価されている|~| |>|>|CENTER:''[[デジタルモンスターシリーズリンク>デジタルモンスターシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 デジモンアニメシリーズ『デジモンアドベンチャー(以下無印)』『デジモンアドベンチャー02(以下02)』『デジモンテイマーズ(以下テイマーズ)』を題材としたRPG。~ 電子ゲーム版初期シリーズのトレーニングと同じ、時間内にゲージをボタン連打で貯める「連打バトル」とゲージを目押しする「タイミングバトル」の二つの戦闘があり、アニメのストーリーを追体験していく他、アニメのストーリーをシリーズの好きなキャラクターで遊ぶことが出来るとウリにしていたが…。 **問題点 バンダイ商品紹介ページでは、 プレイヤーは『デジモンアドベンチャー』『~02』『~テイマーズ』『劇場版』に登場した18人のキャラクターの中から好きなキャラクターを選び、テレビの内容に沿ったストーリーを楽しむことができる。 つまり『~02』のキャラで、『テイマーズ』のストーリーを楽しんだり、『テイマーズ』のキャラで『デジモンアドベンチャー』のストーリーが楽しめるというわけだ。 …と、あるが''嘘である。'' -『テイマーズ』が放送中だったためか、そちらのキャラクターたちを操作できるのは序盤と終盤のみ。それまでは『無印』『02』のストーリーで遊ぶこととなるが、そのどちらも『テイマーズ』のキャラで遊ぶことは出来ない。『無印』『02』のキャラで『テイマーズ』のストーリーを遊ぶことも不可。 --早い話、''アニメシリーズ同士のクロスオーバーは皆無である。'' --しかも、肝心のストーリー再現が容量の都合などもあってか似て似つかない程のダイジェスト展開。 ---『無印』では第1話で既にデジモンたちは成長期となっており、その次でいきなりファイル島編のクライマックスになる。 ---『02』は始まっていきなりデジモンカイザーの正体がバレる。 ---各ストーリーでは太一や大輔など主人公の他にもう一人操作キャラを選ぶことも出来るが、誰を選んでもほとんどが似たような展開となる。 --『テイマーズ』部分に至っては完全にオリジナル展開。 #region(一応ネタバレ注意) -何故かインプモンがクルモンをさらい、テイマー達を魔法陣の罠により闇の世界に送られ十字架に磔られる。この際に啓人が昏睡状態となり『無印』『02』のストーリーを追体験していく事となる。 --確かに原作でもインプモンは悪役としての描写もあったが、これは敵デジモンに唆されてしまった事も大きい上、寂しがりやな性格でもあるなど本質的には善良な性格である。 --そもそも『テイマーズ』本編でも魔法陣など使った事はないため、明らかに描写が原作とかけ離れている。 --原案では中盤までの敵ボスとして登場させるというものが出されていて、それに則った展開だと『テイマーズ』のシリーズ構成を務めた小中千昭氏から語られている([[DIGIMONTAMERS RESOURCES/Character Notes/インプモン>http://www.konaka.com/alice6/tamers/characters/impmon.html]])。 -しかもラスボスは何故か四聖獣デジモン。 --原作アニメでは四聖獣は『02』『テイマーズ』に登場するが、どちらも味方側のデジモンとしての登場であり敵としての登場する事に違和感がある。ただし作中で敵対的な態度を取り、彼の配下であるデーヴァが敵役として暗躍していたたスーツェーモンに限っては敵として登場することには違和感はあまりないが。 --フロンティア終了後の2003年発売の書籍「デジモン公式超図鑑」にて、「テイマーズ初期案ではとりあえずボスは四聖獣にすると曖昧に決まっていた。」「その時点ではデ・リーパーの構想は無かった。」ことなどが公表された。テイマーズ初期案を中途半端に採用した結果デジモンメドレーのラスボスは四聖獣になったのだろうと推測できる。 #endregion() -ゲームそのものもほとんど一本道で単調。面ごとのダンジョンを探索(というよりただ通路を進むだけ)してはボスと戦い撃破し、次の面でもダンジョンを探索してはボスの撃破…の繰り返し。 --マップも非常に狭く3、4歩進んだ程度で次の道へと行けてしまう。キャラドットも大きい事が余計に狭さを感じさせる。 ---マップ構成も似たような道ばかりで探索に面白みが無い。 -バトルも単調かつ大味。 --最初のボスのインプモンは通常状態でも倒せるくらいの強さになっているが、以降のボスキャラは進化しなければまず倒せず、逆に進化すれば楽勝で倒せてしまうという極端なバランスとなっている。 ---これはどのデジモンを選んでも同じで、こちらや相手がどんなデジモンだろうが進化さえしてしまえばまず負けることはない。格差なく好きなキャラで遊べると言えばそうかもしれないが、そもそもデジモンごとの差異を感じにくい。 --そのため雑魚敵を倒したりアイテムを使用したりして進化に必要なEPを溜め、進化できるようになったらボスと戦う、というのが主な流れになる。と言うか、最初から最後までこれだけである。 --進化しない通常状態でもEPを消費して強めの必殺技を使えるのだが、これの存在意義がない。金や経験値といった概念がなく雑魚敵と戦う理由がEPを溜める以外にないため、そのためにEPを消費していては本末転倒であるし、そもそも消費0の攻撃に毛が生えた程度の威力しかないため雑魚敵を一撃で蹴散らせるわけでもなく、ボス相手には焼け石に水。EPを進化に使わず必殺技に回す理由は一切ない。 --連打バトルとタイミングバトルが出来るという触れ込みであるが、タイミング方式になっているのはメタルガルルモンなどの片手で数えられるくらいの一部のデジモンに限り、ほぼ全てのデジモンが連打パターンになっている。 -当時発売されていた電子ゲーム『ディーアーク』とのリンク要素があり、リンクさせると劇場版のストーリーも遊ぶことが出来るが、やはりストーリーの再現度が微妙。 --『デジタルモンスター Ver.WS』に付属する専用アダプターを使えば『ディーアーク』だけでなく電子ゲーム版『デジモン』との対戦も出来るが、本当に対戦出来るだけで特に報酬が貰える訳ではない。 -デジモンゲーの宿命として、誤字脱字は勿論完備。また、漢字があまり使われていないのでかなり読み辛い。 --アニメ図鑑で見られる『デジモンアドベンチャー02』のサブタイトル「天空の騎士 アクィラモン」が、上記の仕様により「天空の''きち'' アクィラモン」になってしまっている。 **評価点 -一部で原作と違う選択肢を選ぶとif展開に突入する。 --特に有名なのが『無印』中盤での現実世界への帰還にて、太一がアグモンのカードとゴマモンのカードのどちらを選ぶかを迫られ「開け! ゴマモン!」と答えゴマモンを選ぶシーン。子ども達はゲンナイにカードの配置を間違えると何が起こるか分からないと言われた。~ ここでアグモンのカードを選ぶと『02』夏映画の舞台であるアメリカへと行き、幼少期のウォレスとテリアモンと共闘する展開となる。 --本作プレイ済みの人が「このゲームの面白い部分は何か?」と聞かれたらこのシーンを挙げることが多い。逆に言うと、&bold(){このゲームの良いところとして語れる部分はこれしかない}、と言っていい。 -戦闘中のデジモンのドット絵は結構似ている。 -宝箱が『無印』の描写に倣ったのか''冷蔵庫''。 -WS音源による主題歌『Butter-fly』『ターゲット~赤い衝撃~』『The Biggest Dreamer』の再現度が高い。 -『無印』『02』のストーリーダイジェストが見られるアニメ図鑑がある。 --使われている一枚絵は劇中で印象深い名場面が多い。話数も物語の展開ごとに区切られている。 **総評 RPGとしても原作追体験ゲームとしても非常にお粗末な出来。その後デジモンメドレーから12年振りに、2013年にデジモンの原作追体験ゲーム、PSP『[[デジモンアドベンチャー]]』が発売された。デジモンの原作追体験ゲームが中々出なかったのはデジモンメドレーが不評だったからでは?と言われたりしている。 **余談 -本作のCMではテイマーズの3人が登場しているが、戦いを好まないジェンやクールな留姫が「&bold(){連打でバトル!}」「&bold(){タイミングでバトル!}」と笑顔で宣伝する様は当時ネタにされていた。 -デジモンカードゲーム用のミレニアモンのカードが付属していた。
*デジモンテイマーズ デジモンメドレー 【でじもんていまーず でじもんめどれー】 |ジャンル|RPG|#amazon(B00014ASC0)| |対応機種|ワンダースワン(カラー対応)|~| |発売元|バンダイ|~| |開発元|シェード|~| |発売日|2001年7月12日|~| |定価|3,980円(税別)|~| |判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~| |ポイント|原作追体験ゲームなのに原作描写がお粗末&br()テイマーズ部分がほとんど無い&br()必要意義の感じられないリンク要素&br()ごく一部展開は評価されている|~| |>|>|CENTER:''[[デジタルモンスターシリーズリンク>デジタルモンスターシリーズ]]''| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 デジモンアニメシリーズ『デジモンアドベンチャー(以下無印)』『デジモンアドベンチャー02(以下02)』『デジモンテイマーズ(以下テイマーズ)』を題材としたRPG。~ 電子ゲーム版初期シリーズのトレーニングと同じ、時間内にゲージをボタン連打で貯める「連打バトル」とゲージを目押しする「タイミングバトル」の二つの戦闘があり、アニメのストーリーを追体験していく他、アニメのストーリーをシリーズの好きなキャラクターで遊ぶことが出来るとウリにしていたが…。 **問題点 バンダイ商品紹介ページでは、 プレイヤーは『デジモンアドベンチャー』『~02』『~テイマーズ』『劇場版』に登場した18人のキャラクターの中から好きなキャラクターを選び、テレビの内容に沿ったストーリーを楽しむことができる。 つまり『~02』のキャラで、『テイマーズ』のストーリーを楽しんだり、『テイマーズ』のキャラで『デジモンアドベンチャー』のストーリーが楽しめるというわけだ。 …と、あるが''嘘である。'' -『テイマーズ』が放送中だったためか、そちらのキャラクターたちを操作できるのは序盤と終盤のみ。それまでは『無印』『02』のストーリーで遊ぶこととなるが、そのどちらも『テイマーズ』のキャラで遊ぶことは出来ない。『無印』『02』のキャラで『テイマーズ』のストーリーを遊ぶことも不可。 --早い話、''アニメシリーズ同士のクロスオーバーは皆無である。'' --しかも、肝心のストーリー再現が容量の都合などもあってか似て似つかない程のダイジェスト展開。 ---『無印』では第1話で既にデジモンたちは成長期となっており、その次でいきなりファイル島編のクライマックスになる。 ---『02』は始まっていきなりデジモンカイザーの正体がバレる。 ---各ストーリーでは太一や大輔など主人公の他にもう一人操作キャラを選ぶことも出来るが、誰を選んでもほとんどが似たような展開となる。 --『テイマーズ』部分に至っては完全にオリジナル展開。 #region(一応ネタバレ注意) -何故かインプモンがクルモンをさらい、テイマー達を魔法陣の罠により闇の世界に送られ十字架に磔られる。この際に啓人が昏睡状態となり『無印』『02』のストーリーを追体験していく事となる。 --確かに原作でもインプモンは悪役としての描写もあったが、これは敵デジモンに唆されてしまった事も大きい上、寂しがりやな性格でもあるなど本質的には善良な性格である。 --そもそも『テイマーズ』本編でも魔法陣など使った事はないため、明らかに描写が原作とかけ離れている。 --原案では中盤までの敵ボスとして登場させるというものが出されていて、それに則った展開だと『テイマーズ』のシリーズ構成を務めた小中千昭氏から語られている([[DIGIMONTAMERS RESOURCES/Character Notes/インプモン>http://www.konaka.com/alice6/tamers/characters/impmon.html]])。 -しかもラスボスは何故か四聖獣デジモン。 --原作アニメでは四聖獣は『02』『テイマーズ』に登場するが、どちらも味方側のデジモンとしての登場であり敵としての登場する事に違和感がある。ただし作中で敵対的な態度を取り、彼の配下であるデーヴァが敵役として暗躍していたたスーツェーモンに限っては敵として登場することには違和感はあまりないが。 --フロンティア終了後の2003年発売の書籍「デジモン公式超図鑑」にて、「テイマーズ初期案ではとりあえずボスは四聖獣にすると曖昧に決まっていた。」「その時点ではデ・リーパーの構想は無かった。」ことなどが公表された。テイマーズ初期案を中途半端に採用した結果デジモンメドレーのラスボスは四聖獣になったのだろうと推測できる。 #endregion() -ゲームそのものもほとんど一本道で単調。面ごとのダンジョンを探索(というよりただ通路を進むだけ)してはボスと戦い撃破し、次の面でもダンジョンを探索してはボスの撃破…の繰り返し。 --マップも非常に狭く3、4歩進んだ程度で次の道へと行けてしまう。キャラドットも大きい事が余計に狭さを感じさせる。 ---マップ構成も似たような道ばかりで探索に面白みが無い。 -バトルも単調かつ大味。 --最初のボスのインプモンは通常状態でも倒せるくらいの強さになっているが、以降のボスキャラは進化しなければまず倒せず、逆に進化すれば楽勝で倒せてしまうという極端なバランスとなっている。 ---これはどのデジモンを選んでも同じで、こちらや相手がどんなデジモンだろうが進化さえしてしまえばまず負けることはない。格差なく好きなキャラで遊べると言えばそうかもしれないが、そもそもデジモンごとの差異を感じにくい。 --そのため雑魚敵を倒したりアイテムを使用したりして進化に必要なEPを溜め、進化できるようになったらボスと戦う、というのが主な流れになる。と言うか、最初から最後までこれだけである。 --進化しない通常状態でもEPを消費して強めの必殺技を使えるのだが、これの存在意義がない。金や経験値といった概念がなく雑魚敵と戦う理由がEPを溜める以外にないため、そのためにEPを消費していては本末転倒であるし、そもそも消費0の攻撃に毛が生えた程度の威力しかないため雑魚敵を一撃で蹴散らせるわけでもなく、ボス相手には焼け石に水。EPを進化に使わず必殺技に回す理由は一切ない。 --連打バトルとタイミングバトルが出来るという触れ込みであるが、タイミング方式になっているのはメタルガルルモンなどの片手で数えられるくらいの一部のデジモンに限り、ほぼ全てのデジモンが連打パターンになっている。 -当時発売されていた電子ゲーム『ディーアーク』とのリンク要素があり、リンクさせると劇場版のストーリーも遊ぶことが出来るが、やはりストーリーの再現度が微妙。 --『デジタルモンスター Ver.WS』に付属する専用アダプターを使えば『ディーアーク』だけでなく電子ゲーム版『デジモン』との対戦も出来るが、本当に対戦出来るだけで特に報酬が貰える訳ではない。 -デジモンゲーの宿命として、誤字脱字は勿論完備。また、漢字があまり使われていないのでかなり読み辛い。 --アニメ図鑑で見られる『デジモンアドベンチャー02』のサブタイトル「天空の騎士 アクィラモン」が、上記の仕様により「天空の''きち'' アクィラモン」になってしまっている。 **評価点 -一部で原作と違う選択肢を選ぶとif展開に突入する。 --特に有名なのが『無印』中盤での現実世界への帰還にて、太一がアグモンのカードとゴマモンのカードのどちらを選ぶかを迫られ「開け! ゴマモン!」と答えゴマモンを選ぶシーン。子ども達はゲンナイにカードの配置を間違えると何が起こるか分からないと言われた。~ ここでアグモンのカードを選ぶと『02』夏映画の舞台であるアメリカへと行き、幼少期のウォレスとテリアモンと共闘する展開となる。 --本作プレイ済みの人が「このゲームの面白い部分は何か?」と聞かれたらこのシーンを挙げることが多い。逆に言うと、&bold(){このゲームの良いところとして語れる部分はこれしかない}、と言っていい。 -戦闘中のデジモンのドット絵は結構似ている。 -宝箱が『無印』の描写に倣ったのか''冷蔵庫''。 -WS音源による主題歌『Butter-fly』『ターゲット~赤い衝撃~』『The Biggest Dreamer』の再現度が高い。 -『無印』『02』のストーリーダイジェストが見られるアニメ図鑑がある。 --使われている一枚絵は劇中で印象深い名場面が多い。話数も物語の展開ごとに区切られている。 **総評 RPGとしても原作追体験ゲームとしても非常にお粗末な出来。その後デジモンメドレーから12年振りに、2013年にデジモンの原作追体験ゲーム、PSP『[[デジモンアドベンチャー]]』が発売された。デジモンの原作追体験ゲームが中々出なかったのはデジモンメドレーが不評だったからでは?と言われたりしている。 **余談 -本作のCMではテイマーズの3人が登場しているが、戦いを好まないジェンやクールな留姫が「&bold(){連打でバトル!}」「&bold(){タイミングでバトル!}」と笑顔で宣伝する様は当時ネタにされていた。 -デジモンカードゲーム用のミレニアモンのカードが付属していた。

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