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このページでは『ソニック ジェネレーションズ 白の時空』・リマスター作『ソニック × シャドウ ジェネレーションズ』を取り扱っています。
判定はいずれも 良作 です。



ソニック ジェネレーションズ 白の時空

【そにっく じぇねれーしょんず しろのじくう】

ジャンル ハイスピードメモリアルアクション

対応機種 プレイステーション3
Xbox 360(One/XSXでもプレイ可)
発売・開発元 セガ
発売日 2011年12月1日
定価 7,329円
備考 国内未発売のPC/Steam版あり*1
判定 良作
ポイント ワルアドのシステムを継承した20周年記念作
人気ステージをリバイバル
クラシックソニック復活作
キャラクターもほぼ総登場
シナリオ面は相変わらず微妙
ソニックシリーズ

概要

ソニックシリーズ20周年を記念して製作されたタイトルの据え置き版。3DSで発売された『青の冒険』と同時発売された。
PS3/360の前作にあたる『ワールドアドベンチャー』のシステムを引き継ぎつつ2D時代の要素も取り入れているゲーム。スキルカスタマイズによってある程度好みのスタイルでゲームを楽しめる点も特徴的。
登場するステージは歴代シリーズでも印象に残ったステージのリメイクとなっており、過去シリーズから選りすぐられた楽曲、テイルスやエミー以外の仲間やライバル達も久々に登場するなど20周年らしいお祭り騒ぎな内容となっている。

ストーリー

ソニックの誕生日に集まった仲間達と一緒にパーティーを楽しんでいたソニック達。
ところが突然、空に穴が開き中から黒い怪物が現れ、全員その穴に吸い込まれてしまったのだった。
ソニックが目覚めたのは不思議な真っ白い空間。とりあえず遠くに見える、なんだか懐かしい場所に向かって走っていく。
それと同時に走るもう1つの小さな影があった……。


特徴

2つのソニック

  • 今作ではMD時代のソニックをクラシック、現在のソニックをモダンと称し、歴代のステージを2つの仕様でクリアしてゲームを進めるとともに、両方のソニックが出会うという異色のストーリーが描かれる。それぞれの特徴は以下の通り。
  • ACT1:クラシック
    • 画面は3Dだが、原則として完全横スクロールのいわゆる2.5D。ロックオンやソニックブーストといった現在のシリーズでおなじみのシステムはなく、基本はMD時代同様のスピンダッシュやスピンジャンプのワンボタンジャンプアクションで、画面右のゴールプレートを目指して進む。
    • モダンと比べると足場の配置を重視した硬派なステージ構成が多く、それをジャンプアクションひとつで切り抜ける腕前が問われる。『ソニック3』の3種類のバリアなども存在するが、これらはアイテムキャリアから入手できず、後述するスキルをセットして使用することになる。
  • ACT2:モダン
    • 『ワールドアドベンチャー』『カラーズ』のソニックブースト・ドリフトなどの多彩なアクションを使い、時にサイドビューで複雑な地形を抜けつつ、画面奥のゴールリングへ向かって進む3D/2.5Dハイブリッドアクションとなっている。
    • 追加アクションが非常に多彩かついずれも高速なだけあって基本的に難易度はクラシックよりも高いが、ブーストの存在によってより手軽に爽快感を得られる。
    • 後半のステージではクラシックには見られないトラップも登場するが、適切なアクションを行えばそれそのものは脅威ではない。『ソニアド』シリーズでおなじみだったライトスピードダッシュ*2は特定の場所でしか使えなくなっている。
      • 『ワールド』『カラーズ』で使えたドリフトは、本作ではスピンダッシュしながら曲がる形になり、攻撃判定とブーストゲージを回復する効果が追加された。

スキルシステム

  • 前述のバリアの他、加速力・ブレーキ力の強化など補助能力を追加できるカスタマイズ要素。ステージセレクト画面にあるスキル屋で購入・レッドスターリングを5枚すべて集める・特定のチャレンジACTのクリアといった条件で入手したものをセット出来る。
  • 各種スキルには必要スキルポイントが割り振られており、合計が100以下になるようにセットしなければならない。強力な能力ほど必要なポイントは多くなり、「スーパーソニック」や、クラシックソニック用の「ホーミングアタック」などは100消費するので1つしか装備できないなど一長一短がある。
    • なお、スキルの購入にはステージクリアでスコアに応じて入手できるポイントが必要。このポイントは1UPを購入することも出来る。
    • ただし、オンラインランキングやチャレンジACTではスキルは使用不可になっている。

チャレンジACT

  • メインステージをクリアしていくと解放されるショートステージ。クリアするとコレクションアイテムが入手出来る。
    • 純粋にスピードを競うステージもあれば、敵が巨大化・高速化したステージ、仲間と協力して(時には争って)進むステージ、果てはテニスのラリーのような事をするステージなど非常に多彩なステージが用意されている。

評価点

  • ファン投票を参考にしつつ歴代シリーズから選抜され、リメイクされたステージ群。
    • 現代の3D技術でリメイクされたステージは非常に美しく、懐かしく、そして新しくなっており好評。原作にあったギミックもほぼそのまま、「プラネットウィスプ」では限定的ながらカラーパワーも使用可能になっている。
    • ステージ構造もクラシックとモダンで雰囲気を残しつつ完全に別物になっており、MD時代のギミック満載のアスレチックステージと、現代の各種アクションを駆使しながら進むステージ両方を楽しむ事が出来る。
    • ボス戦もシリーズ歴代の大ボス・ライバル達が登場。ハイウェイでのメタルソニック戦など印象的なバトルシーンを再現している。一部ボス戦はアレンジによって易化した場合もあるが。
  • メインステージはオンラインランキングに対応。世界中のプレイヤーと腕前を競う事が出来る。
  • チャレンジACTはオンラインにこそ対応していないものの、バリエーション豊かな内容で楽しませてくれる。ステージ数も非常に多い。
  • 良好なアクション性。
    • ソニックらしいキレのあるスピードアクションは健在。操作性も良好で、慣れればすぐに気持ちよく走れるようになる。
    • 本作では『ワールドアドベンチャー』と同様、大量のリングが1回で0になることがなくなり、ある程度の量を確保していればロストは一部量だけで済むようになっているため、高ランクへのシビアさも緩和された。
  • スキルを使ってカスタマイズする事で自分の好きな能力を使ってメインステージを攻略出来るのも良い。苦手なステージも特定の能力があれば好タイムを出せたりも。
  • 人気の高いBGMを当時の音源そのままに50曲も収録している。レッドスターリングを入手したりチャレンジACTをクリアする事で解禁されていく。入手した曲はコレクションルームで聴ける他、ステージのBGMに設定する事も可能。
    • メインシリーズからは3曲ずつ、外伝作からは各1曲が収録されている*3。なお、当時の最新作だった『ソニック4』からも先行で1曲収録されている。
    • 主題歌のあるタイトルはフルコーラスで収録されている。ただし、『ソニックCD』だけは主題歌含め海外版の曲となっており、日本版の曲は「Palmtree Panic(JP/EU版 ステージBGM)」の1曲のみ。
  • 本作でアレンジされたステージBGMも好評。ACT1はメガドラ音源を意識した打ち込み系のアレンジ。「シティエスケープ」「オレンジルーフス」のACT1版は後にmaimaiにも収録された。
  • 白の時空にはMD版初代『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』が収録されており、条件を満たすことでプレイ可能。
    • DL配信されているセガビンテージコレクション版とは別物で、中断セーブや実績/トロフィーには対応していない完全なおまけであるが、初代と最新作が同時に遊べるのはやはり嬉しい。
  • コレクション要素も豊富。
    • 前述の歴代BGMやイラスト、シーンリプレイの他、パスワードを入力して入手出来るキャラクターフィギュアなどが用意されている。

問題点

  • メインのステージ数が少ない。
    • ボス戦とチャレンジACTを除いて全部で9ステージ・クラシックとモダンを合わせても18ステージしかない。リメイクされたのはメインシリーズのステージだけで、外伝作のステージはなし。チャレンジACTを含めればかなりのステージ数になるが……。
    • また、ボス戦はどちらで突入した場合もクラシックかモダンで固定されており、クラシックソニックのボス戦は2種類のみ。最初のボス戦前のデモが変わる程度。
    • 「カジノナイト」というDLCが配信されているが、内容は『ソニック2』のカジノナイトゾーンを模したピンボールで、ステージが追加される訳ではない。
  • ラスボス戦では並走するクラシック・モダンのソニック達をその場で切り替えて戦闘を行うのだが…
    • 二人を同じ画面で操作するのはここが最初で最後。切り替えに応じて2D/3D視点になり操作アクションも変化するのだが、説明は最低限度の情報のみ。そのため、操作・攻略の仕方が非常に分かりにくい。
    • 一応それまでに救出した仲間達が代わるがわるに無線で呼びかけてくれるが、内容は「敵弾がホーミング弾であること」「クラシックとモダンを切り替えられること」を異口同音に喋っており、不自然かつ不親切である。
    • アドベンチャー以降ほぼ恒例となった主題歌が流れない(そもそも本作に主題歌が存在しない)ため盛り上がりに欠ける。
  • 仲間を救出した際のムービーはシーンリプレイに登録されない。
    • 最初のボス戦前のデモを含め、クラシックで救出した場合とモダンで救出した場合の2パターンあるが、両方のパターンを見るためには周回が必要。引継ぎやバージョン切り替えなどがない。
  • 「過去と現代のソニックが共闘して黒幕に立ち向かう」以上のストーリーはあってないような物なので、ストーリーに期待すると肩透かしを食らう。
    • 最初期MD時代における、ステージを淡々と攻略していくスタイルに近い。そのため、中ボス(過去作品のライバルやボス)とのバトルも特に会話などはない。
    • 元々ストーリーに重きを置いたシリーズではないとは言え、キャラ同士の掛け合いは魅力の一つ。新旧キャラが揃うお祭りゲーという面から見てもさすがに味気ない。
  • ソニックでは毎回そうだが、クリア後はレッドスターリング集め・チャレンジACT攻略→タイムアタックやスコアアタックを楽しむスタイルを推している。これらをしないプレイヤーはあっという間に終わってしまう可能性がある。
  • 登場するキャラはモダンに偏っている。
    • クラシック時代のキャラは敵モブを除けばソニック、テイルス、エッグマン、メタルソニックのみ。一部の過去キャラクターが背景などにカメオ登場している程度である。
    • ちなみにモダン版のみ登場のキャラは、そのうちMD作品が初出だったキャラと、『ソニックアドベンチャー2』以降の初出キャラに二分される。
  • クラシックとモダンの切り替え時、ステージクリア後などのロードは据え置き版では相変わらず長め。なお、Xbox Oneでプレイしている時はロードは短くなる。
  • 通常レッドスターリングが登場する作品において、一度取得したリングは色が変わった状態でステージ上に残るが本作では完全にステージ上から消滅するため、収集済みのリングの位置を覚えておかねばならず不便。

総評

新旧両方のソニックをフィーチャーしつつ、これまでのシリーズを支えてきたファンに向けたお祭りゲーム…それが本作である。
不評な部分もあるものの、アクションゲームとしての完成度、多彩なステージにチャレンジなど実にソニックらしいゲームに仕上がっている。
歴代シリーズのいいとこどりな内容は20周年記念に相応しいと言えよう。


その後の展開

  • 2024年10月25日に本作のリマスター版と完全新作『シャドウ ジェネレーションズ』をカップリングした『ソニック × シャドウ ジェネレーションズ』が発売された。対応機種はSwitch/PS4/PS5/One/XSX/Win(Steam/EGS)。
    • 本作の発売によって任天堂ハードは13年越しに白の時空がプレイ可能になった。


ソニック × シャドウ ジェネレーションズ

【そにっく しゃどう じぇねれーしょんず】

ジャンル ハイスピードアクションアドベンチャー


対応機種 プレイステーション5
プレイステーション4
Xbox Series X/S
Xbox One
Nintendo Switch
Windows
Nintendo Switch 2
発売元 セガ
開発元 セガ(ソニックチーム)
発売日 2024年10月25日
【Switch2】2025年6月5日
定価 通常版: 6,589円
デジタルデラックス版: 7,689円
プレイ人数 1人
レーティング CERO:A(全年齢対象)
備考 Switch版はSwitch2版へアップデート不可
Switch版からセーブデータ引継ぎは可能
Switch2版は同機種のローンチタイトル
XSX/One/Win版はダウンロード専売
判定 良作
ポイント 20年ぶりのシャドウ主演作
さらに爽快感を増したゲーム性
『白の時空』側はやっつけ仕事気味

概要(シャドジェネ)

2005年に発売された『シャドウ・ザ・ヘッジホッグ』(以下『シャドゲ』)以来20年ぶりに発売されたソニックシリーズのスピンオフタイトル。
前述の『白の時空』のリマスター版に加え、完全新作『シャドウ ジェネレーションズ』(以下『シャドジェネ』)をカップリングした、実質的なオムニバス作品となる。
以降、新作の『シャドジェネ』側を中心に、『白の時空』側の追加要素も併せて記述する。


あらすじ(シャドジェネ)

ソニックの誕生日パーティーが開かれる傍ら、自らのルーツとなる存在、ブラックドゥームの復活を感じ取ったシャドウ。
かつて自らが生を受けた地であるアークに乗り込んだシャドウだったが、突如として現れた怪物にソニック達共々連れ去られてしまう。
ふと周りを見渡すと、かつて冒険した場所に酷似した空間に加え、亡くなった筈の親友であるマリアの姿を見つけるシャドウ。
果してブラックドゥームの思惑は如何に…。


特徴(シャドジェネ)

  • ステージ構成
    • 『白の時空』で2D空間だったステージ選択画面「ホワイトスペース」は3D空間に変更され、よりオブジェクトの密度が高まった他、そちらと同様にACTごとに異なるプレイを楽しめる。
    • ACT1
      • 『白の時空』のACT2と同様の3Dアクションだが、そちらと異なり2D面の存在しない3Dオンリーの構成となっている。
      • モダンソニックに比べると、操作感の変更や新アクション「ドゥームパワー」の追加で更に自由度が高まった攻略が可能に。
    • ACT2
      • 『白の時空』ACT1や『青の冒険』ACT2と同様の2.5Dアクション。
      • クラシックソニックと違い、シャドウの操作は据え置きなためそちらにはないアグレッシブな動きが可能に。
  • シャドウのアクション
    • シャドウ自身の操作は『ソニックフロンティア』におけるソニックをベースとしており、2段ジャンプが可能な他、シャドウオリジナルのアクションとしてホーミングアタックが相手の近くにワープしてから攻撃する物に変更されており、『シャドゲ』のOPさながらのコンボが可能。
      • ゲージを貯める事でシャドウの代名詞「カオスコントロール」も発動可能。発動中はギミックや敵キャラに加えタイマー等ゲーム内時間の全てが文字通り完全停止する他、ブーストゲージが全回復するボーナスも。
      • 停止中は一部のギミックが作動しなくなるデメリットもあるものの、特定の光に触れる事でワープが出来る「カオスダッシュ」や、敵の攻撃を足場として利用する等の新たな活用法も用意されている。
      • ただし、原作でカオスコントロールを習得した描写のある敵だけはカオスコントロール下でも動ける他、ブラックドゥームの分身「ドゥームアイ」が出現する一部区画「ドゥームゾーン」では使用不能となる。
  • 新アクション「ドゥームパワー」
    • ブラックドゥームに近づいた影響でシャドウが得た新たな力。「白の時空」側のスキルシステムと異なり、ストーリーを進めていく事で自動で解禁される。
    • 最初から使える「カオススピア」のパワーアップ版「ドゥームスピア」から、ソニックシリーズには珍しい水上を移動する技「ドゥームサーフ」等バラエティ豊か。
      • シリーズお馴染みの強化変身である「スーパー化」の代わりとして、ストーリー終盤で「ドゥームウィング」が解放、そちらと同様の変身条件とデメリットに加え、空をほぼ自由に滑空できる豪快なプレイが可能に。
      • あまりにも強力なため、解禁されてからステージ選択時にドゥームウィングの有無を選択することになり、ゴールタイムが分けて保存されるようになる程。
  • 『白の時空』側にも多数の追加要素
    • やりこみ要素「チャオレスキュー」の追加
    • ソニックの誕生日パーティーに参加していたチャオ達がステージ内で行方不明になってしまったため、捜索し救出するという物。
      • 各チャオはそれぞれ個別のデザインが用意されており、レッドスターリングと同様に取得状況が保存される他、救出後はホワイトスペースの対応するエリアで遊んでいる様子が映される。
    • ムービー関連の強化
      • OPムービーがチャオレスキューの実装に合わせ、チャオ達が追加された映像に差し替えられている。
      • ソニックの仲間を救出した際、仲間の礼の言葉に対しソニックが相槌を打つ描写が追加された。
      • クラシックエッグマンを倒した際にタイムイーターが彼を攫って行くシーンにおいて、リマスター前は描かれていなかったエッグマンの姿がハッキリと描写されている。
    • 新アクション「ドロップダッシュ」の追加
      • モダン・クラシック両方のソニックに『ソニックマニア』で登場した「ドロップダッシュ」が実装、リマスター前は不可能だった攻略方法も可能に。
    • デフォルトでは残機の設定が廃されており、好きなだけステージを楽しめるように。
    • 隠しコマンド扱いだったフィギュアルームは最初から解禁、実装されているフィギュア全てを閲覧できる。
    • 無料DLCの「カジノナイト」はデフォルトで導入済、グリーンヒルをクリアするとプレイ可能となる。

評価点(シャドジェネ)

  • さらに爽快感を増したアクション
    • 『フロンティア』をベースにしているだけにシャドウの操作は軽快そのもの、操作においてストレスは一切ない。
    • カオスコントロールやドゥームパワーを活かし、隠されたショートカットを見つけるのはもちろん、ステージその物を無視して駆け抜けていく『ソニック』シリーズ自体の新境地とも言えるアクションを生み出している。
    • ACTごとにステージ構成を3Dと2Dに完全に分けたことにより、それぞれの良さが引き出されている。特にACT1をドゥームウィングを併用して走り抜けるのは爽快の一言。
    • ドゥームパワーの追加で操作の複雑さは増しているものの、チャレンジACT等で練習出来る他、初心者や完全な初見でもある程度は爽快感を味わえるレベルデザインになっている。
  • ステージのリメイクの質自体は非常に良好。
    • 「レールキャニオン」は操作性が改善されレールグラインドの爽快感が発揮されるように、グラインド自体がシャドウの代名詞の一つとも言えるアクションなのでそれを堪能できるという意味でも良いだろう。
    • 『新ソニ』からは「キングダムバレー」が選出されており、リメイクの要望に1ステージながらも応えた形となった。特色だった風のレールや、ワシに掴まっての移動、原作ではホバービークルで移動していた水上をドゥームサーフでアレンジ再現する等ツボを抑えた仕上がりとなっている。
    • ソニックフォース』出典の「サンセットハイツ」は原典だと背景に過ぎなかった量産型デスエッグロボがシャドウに対して攻撃を仕掛けて来るようになり、ステージギミックの1つとして昇華された他、そちらで問題視されていた「エッグマンに支配された世界というのが伝わりづらい」という点が解消され、支配地域の悲壮感がより発揮されるようになっている。
    • 「カオス島」は本作におけるホワイトスペースに当たるオープンゾーンであるものの、オープンゾーンである点を「ステージギミックを作動させてテンポよく進んでいく」という点で再現。原典の名所を次々と突破していくような仕上がりになっている。
    • シャドウのデビュー作である『ソニックアドベンチャー2』からは「ラジカルハイウェイ」が登場。既に『白の時空』の3DS版である『青の冒険』でリメイクされていたものの、2Dステージで完全再現されたそちらと異なり、ドゥームアイの影響を受けてか無秩序な空間と化し、圧巻の演出が楽しめる。
      • 一方で後述する通り、ステージのチョイス自体は疑問符が付くところもある。
  • ボス戦もいずれも好評。
    • バイオリザード戦も『青の冒険』でリメイクされているものの、こちらでは原作通りの戦い方をするのは最初だけ、中盤からは背中から触手を生やし、巨大な腕としてシャドウに振るう。
    • メタルオーバーロード戦はスーパーソニックが三人がかりで挑んだ敵にシャドウ単騎で挑む。
      • 常時ドゥームサーフで戦う独特の戦闘方法や、バトル中でも激しく掛け合うシャドウとメタルの存在から評価は高い。
    • 特にメフィレスの復活は驚かれた。初出である『新ソニ』のストーリーの都合、歴史そのものから存在が抹消されてしまっており、歴史に異常が生じている本作ならではの再登場と言える。
      • 声優も当時から引き続き坂詰貴之氏が担当、今尚ミーム的な人気を誇る迷言「実に残念DA!」も、原語版では短縮版の台詞に差し代っているにもかかわらず、原作同様の文面で、当時以上の迫力で叫んでくれる。
      • 本作での再登場以降、公式X等でも彼の姿が再び描かれるようになり、ファンにとっても僥倖だったと言えるだろう。
    • ラスボス戦も今作の新アクションをふんだんに使ったギミックに加え、前作から復活したスーパー化+ボーカルBGMでクライマックスを大いに盛り上げてくれる。
      • しかしこちらもステージと同様に、スポットが当てられなかったボスも一定数存在する。
  • 密度の高いホワイトスペース
    • 各所にチャレンジACTに繋がる扉が設置されている他、ACT内で拾える鍵との引き換えでコレクションアイテムを回収できる「宝箱」や、オーボットの元に持っていきコレクションアイテムと引き換えられる「ネジ」に加え、ミッションを開始するためのスイッチ等が各所に隠されている。
    • ミッションはホワイトスペース内だけで完結するため、ホワイトスペース全土を一つのステージとして捉え攻略する必要があり、チャレンジACTとはまた別の感覚でプレイできる。
    • 入手したコレクションアイテムはポーズ画面から移動できる「コレクションルーム」で確認できる他、ポーズ画面は各ステージへのステージセレクトも兼ねており、事実上のファストトラベルとなっている。
    • 中にはシャドウの生みの親であるPr.ジェラルドが生前に書いた「ジェラルドの手記」も。如何にして彼が狂っていくかが描かれている他、過去作の要素やここの記述で初めて明かされた設定も。
  • ゲーム終盤ではホワイトスペース全体をドゥームゾーンにすることも可能に、チャレンジACTが追加される他、ミッションも高難易度になる。
    • 奇しくも『フロンティア』で提唱された「オープンゾーン」をそのまま正当進化させたようになっており、問題点の殆どが改善されている。
  • キャラクターとの掛け合い
    • 救出して以降はステージ攻略といった事務的な会話が殆どだった『白の時空』と異なり、キャラごとの心情や明かされなかった設定が垣間見える個性豊かな会話パターンが用意されている。
    • 会話できるキャラも『ソニック ヒーローズ』で共闘したチームダークの面々や『白の時空』から見ての前作に当たる『ソニック カラーズ』で宇宙に置き去りにされた筈のオーボットとキューボット、さらには『フロンティア』から引き続きゲスト出演したビッグに生前の時間軸から来たという設定でマリアとジェラルドが登場するようになっている。
  • 素早いロード
    • 特に『白の時空』で顕著、リマスター前はステージ名が表示されて一呼吸置いてからステージが開始したのが、本作では一呼吸置く間もなくスタートする。

賛否両論点(シャドジェネ)

  • 短いながらも重厚に纏まったストーリー
    • 『シャドゲ』真EDにて過去から決別したシャドウが、今度は捨てた過去そのものと言える「生前のマリア」と向き合っていくと言う物であり、簡潔にシャドウという登場人物の魅力を描いたストーリーは評価が高い。
      • 一方で一部のファンからは「過去の傷を掘り返されただけのシャドウが不憫」「キャラとしての成長が見えない」と言った意見も。
    • 「過去の改変」と言ったストーリーの主軸やそれに伴う迷いといったテーマ自体も、ホワイトスペースでの会話でジェラルドに窘められる程度であり、ストーリーのほとんどは復活したブラックドゥームとの戦いに費やされる。
      • それでもシャドウの名前の意味やそれを再認識させるマリアの呼びかけ等、ストーリーの肝とも言える二人の関係性は濃密に描かれている。
    • ストーリーの執筆は『フロンティア』から引き続きイアン・フリン氏が担当、『白の時空』との矛盾を極力抑えつつ、過去作の要素を拾っていく展開は見事、そちらで問題視された妙な日本語訳も廃されている。
  • 玄人好みのステージチョイス
    • 『ソニアド2』から2ステージ選出されているのはともかく、『ヒーローズ』では妙な難易度の高さから悪名高い「レールキャニオン」が、シャドウが出演していない『フロンティア』から「カオス島」が客演、シャドウ初の主演作である『シャドゲ』に至っては1ステージも出展が存在しない。
      • ストーリーその物が『シャドゲ』でラスボスを務めたブラックドゥームが再びラスボスを務めるため、そこから逆算してバランスを取ったと見るべきか。
      • また、もう一つの『ソニアド2』出典ステージであるアークは『シャドゲ』でリメイクされた際に追加されたギミックが逆輸入されており、明言されていないだけで『シャドゲ』側からの引用とも取れる。
    • ボスのチョイスも「シャドウとの因縁を持つ敵キャラクター」から選出されている都合、リメイクされなかったボス戦も多い。
      • 特に『フォース』のメインヴィランであり、シャドウが原因で力を求めた「インフィニット」との対決が実装されなかったのには惜しむファンの声も多かった

問題点(シャドジェネ)

  • やや薄いボリューム
    • ACT12+ボス3体+ラスボスと、純粋なステージ数だけ見れば3DS初期の作品である『青の冒険』以下のボリューム。リメイクの際の追加要素として見るならともかく、公式で謳われている通り「完全新作」として見ると肩透かしを食らう。
      • ドゥームゾーン解放中は通常ボス3体が強化されたハードモードを遊ぶことが出来るが、変更点は「リングが1枚も配置されていない*4」「攻撃がやや苛烈になった」程度。
    • シリーズ経験者なら、ストーリーをクリアするだけなら4~5時間しかかからない事もしばしば。
    • ミッション等を含めれば『白の時空』と同等のボリュームはあるが、既にそちらで指摘されていた通り、それらの要素をプレイしないプレイヤーはあっという間に終わってしまう可能性がある。
    • DLCを購入すれば後述する映画『ソニック×シャドウ』とのコラボステージを遊ぶことができるが、内容はACT1相当のステージ1つにチャレンジACT2つのみ。『白の時空』のカジノナイトと違い有料な上ボイスも映画原語版の物に日本語字幕で済まされている。
  • ドゥームモーフが使いづらい
    • ドゥームパワーの一つで、ステージに設置してある黒色の球にホーミングアタックで発動。シャドウがイカやタコを思わせる姿に変身し、通常時だと走れなくなる一部の区間を自在に泳いで移動できるようになるのだが…。
    • 黒色の球や青色の球にホーミングする事でその球が存在した位置に触手を伸ばし移動が出来るのだが、短押しでその球が存在する位置まで移動、長押しで触手を伸ばしたままターザンロープ移動が出来る。
    • さらに、ロープ移動中にボタンを離せば反対側までジャンプできるが、何故かゲーム内でこの部分だけが説明されない。
      • ポーズ画面からのtrip確認で存在を知ることができるものの、他のドゥームパワーは習得直後にチュートリアルが表示される上、ステージ構成も応用法をそれとなく伝えるように設計されているため、この能力の不親切さが目立つ。
    • それ以外にも「一度ホーミングした球はしばらく使用不能になる」等扱いづらい点が目立つが、使いこなせれば「壁と天井をシームレスに行き来出来る」「一部のレールで高速移動が出来る」と、他のドゥームパワー同様使いこなせれば爽快感を感じられるのは救いと言えるか。
  • 収集要素が不親切
    • ネジは回収済の物がホワイトスペースから消失するため、『白の時空』のレッドスターリングと同様自分で取得済のネジの位置を把握しておく必要がある。
    • 宝箱は回収済の物はそのまま残されるため、同じコレクション要素でありながら仕様が統一されていない。
  • 『白の時空』側の追加要素に、所々問題がある。
    • ドロップダッシュが使いづらい
      • クラシックソニックでは新たに追加されたスキル扱い。好きな時にオフにできるが、折角の新アクションなのにスキルが強制的に無効化されるボス戦やチャレンジACTで使用できない。
      • モダンソニックでは新たに追加されたデフォルトのアクション扱いだが、ホーミングアタック等でジャンプボタンを再度押す頻度が多い都合、非常に暴発しやすい。
      • 特にキーコンフィグがリマスター前と同じ=ホーミングアタックのボタンがジャンプボタンと共用になっている「レガシー」で発生しやすい。暴発して明後日の方向に吹っ飛んでいったソニックは数知れず。
      • そもそも『ソニックフロンティア』におけるドロップダッシュの仕様をそのまま本作の仕様に当てはめており、ステージ内で有効に使える場面がほとんど無い。クラシックソニック同様にスキル扱いにするか残機と同様に設定でオフに出来てもよかったのでは…。
    • チャオレスキューでチャオを救出しても特に報酬などはない。
    • 『白の時空』ではステージはもちろん、ゲストキャラクターや小ネタなど『ロストワールド』以降の作品の要素は登場しない。
    • 収録音声の変化
      • メタルソニック戦のBGMの変更
      • 元々メタルソニック戦はステージ開始直後は音質が籠ったようになっており、メタルソニックが出現すると共にBGMが一旦停止、クラシックソニックの反撃と共に本来のBGMが流れる演出となっていた。
      • リマスター後は最初から本来のBGMが流れるようになっており、「臨場感が無い」「改悪された」と一部のファンから不満が続出した。
      • 『ソニックラッシュ』のBGMである「Right There, Ride On」が収録されていた位置に『シャドゲ』のBGMである「WESTOPOLIS」が代わりに収録されている。
      • 外伝作からは基本的に1曲づつ収録される法則になっていながら、既に主題歌である「I Am... All Of Me」が収録されていた『シャドゲ』が本作に合わせて優先されたのか、これに伴い『ラッシュ』出典のBGMは完全に消滅してしまっている。『シャドジェネ』側の収録でも良かったのでは?
  • その他変更点
    • 『白の時空』におけるOPとEDのムービーで、一部キャラクターの行動が異なっている。
      • OPムービーではソニックがエミーの頭を押さえつけてあしらうシーンが、エミーがソニックにカップケーキを差し出すも無視されるシーンに変更されている。
      • 一方、EDムービーで見栄を張る物言いをしたナックルズをエミーが&ツッコミしつつ突き飛ばすシーンはそのまま。
      • ただし突き飛ばされたナックルズが木に激突してダウンする所が、少しのけぞるもののなんとか耐えるという表現に変更されている。総じて、バイオレンスな表現が若干マイルドに変化している。
      • 製作側の意図は不明。ストーリーの重点に触れないほど軽微な変更だが、エミーのキャラ付けは『ロストワールド』から変化が見られるため、海外では「彼女らしくなくなった」等と一時期炎上にまで発展した事も。
    • 仲間を救出した際のムービーがシーンリプレイに登録されない点もそのまま。
    • エッグマンの声優の変更に伴うボイス差し替え
      • 本来モダン・クラシックの二人のエッグマンは大塚周夫氏が声優を担当していたのだが、2014年に鬼籍に入って以降は中村浩太郎氏が代わりに担当していた。
      • 本作では『白の時空』におけるエッグマンの台詞が中村氏の声で新録されている。大塚氏の声に馴染みがあるプレイヤーを中心に、「台詞はそのままだし、差し替える必要はなかったのでは?」と疑問を抱かれていた。
      • 氏がジェラルドの声優も兼任しているためか、2014年以降のエッグマンの担当声優を統一させる狙いが本作にあったのか、差し替えられた意図は不明*5
  • 裏を返せば上記の問題点以外は良くも悪くも忠実に移植されており、名作と名高いそちらを現行ハードで存分に楽しむ事が出来る。

総評(シャドジェネ)

『フォース』や『フロンティア』等、『ソニジェネ』以降に発売された作品の要素を纏め上げ、さらに上の段階に昇華させたような作品。 『白の時空』にて不評だった点も『シャドジェネ』では改善されており、更に遊びやすくなっている。 ソニックファンだけでなくアクションゲーム全般が好きな人には是非遊んで欲しい一作。


余談(シャドジェネ)

  • 本作が発売された2024年はセガ公式から『Year of Shadow』と謳われており、様々なシャドウ関連のスピンオフが展開された。
    • YouTubeなどで本作の前日単である『ソニック×シャドウジェネレーションズ 闇の序章』が公開、全三話。
    • PS5/PS4版限定のDLC扱いでゲーム内でも閲覧可能、そちらはレーディングに抵触したシーンがカットされた代わりにYouTube版にもない追加シーンがある。
  • 『月刊コロコロコミック』にて本作のコミカライズである『漆黒のハリネズミ シャドウ・ザ・ヘッジホッグ』が連載、2026年現在は完結のちソニックを主人公とする事実上の続編『ソニックと勇気のつるぎ』が連載中。
  • 実写映画版ソニックシリーズの三作目である『Sonic The Hedgehog 3』が同年に公開、日本でも『ソニック×シャドウ TOKYO MISSION』名義で公開された。
    • ちなみに、同作においてシャドウの英語音声は映画『ジョン・ウィック』シリーズでおなじみのキアヌ・リーブス氏が演じている。

その後の展開(シャドジェネ)

最終更新:2026年01月26日 07:54

*1 PC版でも日本語設定ができるようになっている

*2 並んだリングに沿って高速移動するアクション。

*3 テイルスやシャドウが主役のスピンオフからは未収録。

*4 メタルオーバーロード戦は常時ドゥームサーフ状態という特殊な環境故か、ハードモードで唯一リングが配置されている。

*5 『カラーズ アルティメット』では大塚氏の声が『カラーズ』から流用されている。