「引きずりおろして細切れにしてやる!」
1984年より放送された米国アニメ(製作は東映動画)『THE TRANSFORMERS』のキャラクター。
日本では1985年より『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』のタイトルで吹き替え版が放送されている。
金属の星「セイバートロン星」出身の「トランスフォーマー」と呼ばれる金属生命体(あるいは超ロボット生命体)。
平和を愛する正義の軍団「サイバトロン」の一員であり、肩書きは「警備員」。
……と言ってもサイバトロン基地や施設の防衛しているような描写はないので、
司令官である
コンボイのボディーガード的存在といった方が近いかもしれない。
声優は原語版が
ピーター・カレン氏、吹き替え版は
速水奨氏が務めていた。
なお、日本語版は血気盛んな若者として描かれているが、原語版はコンボイの次に年長となっている。
玩具ではチェリーバネット、アニメではオリジナルデザインのワンボックスカーに変形する。
*1
正義感に溢れており責任感も強いが、それと同じくらい血の気も多い。
デストロンを憎むあまり、人質がいるのに発砲しようとしたり人間の乗っている戦車を破壊しようとしたり、
あまつさえ生身の人間に食ってかかったことすらあった。
このように発言と行動が過激になることも珍しくない、
『鋼鉄のハイド』
の名に恥じぬ凶暴な男であるが、
それは全て正義と平和のために戦おうとする意志が強いのと、
彼がああなるだけのことをデストロン側がしたからである。
劇中でも「本当は武器なんか蓄えておきたくはないが、デストロンがいる限り捨てるわけにはいかない」とこぼすシーンがあるなど、
ただ好戦的なだけの脳みそ筋肉野郎では決してない。
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そんな彼の素晴らしき名言 |
「引きずりおろして細切れにしてやる!!」
「スタースクリームを離陸する前に叩いとこうぜ!!」
「今日こそデストロンを屑鉄の山に変えちまおうぜ!!」
「一体いつになったらあのクソッタレ共に総攻撃をかけるんです!?」
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…すごいヒーローだ。
余談だが、サイバトロンには彼の他にも赤を基調としたカラーリングの血の気が多いメンバーが数人おり、
「赤はタカ派の証拠」などと言われることもある。
まぁ、元々サイバトロンはデストロンが本格的な侵略活動に乗り出したのと前後して、民間人ロボットが徒党を組んだことで構成された義勇軍であり、
数万年もデストロンの破壊活動による被害を受け続けてきたのでアイアンハイドみたいに凄まじく過激な発言・行動に出るのが多数いても仕方ないのだが。
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アイアンハイドの彼女 |
アイアンハイドにはクロミアという彼女(ウーマン・サイバトロンと呼ばれGGの ジャパニーズのように 絶滅危惧種)がいる、何という勝ち組。
もっともトランスフォーマーの恋愛概念は分からないので、地球人と考え方が違う可能性はあるのでそうと言えるとは限らないが。
デストロン本部に侵入し、エネルギー貯蔵庫のエネルゴンキューブを強奪したり スタースクリームに「臆病なのは相変わらず」と言ったりするなど気が強く、
現場指揮者としての才能を見せたりするがアイアンハイドが地球に戻る際は別れを惜しみ彼の腕の中で甘えていた、なんというデレ。
中の人は初代、リベンジでは セーラーネプチューン役や レコア・ロンド役の勝生真沙子氏、
ギャラクシーフォースでは 翠星石役や 朝倉涼子役の桑谷夏子氏、どちらも色んな意味で強い女性を演じている。
ギャラクシーフォースではアイアンハイドとは合ってないが海外版の設定では所属は同じデストロン、リベンジでは旧友と何らかの形で関わっている。
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実写でのタカ派筆頭 |
誰かと言われればアイアンハイドだが、ほとんど面影がない。
色も違うし形も違うしさらに言うなら声も違うが、それら以外はアニメ版の設定とほぼ同一である。
両腕のキャノン砲は衝撃波や誘導ミサイル、融解金属や液体窒素の発射も可能な万能兵器であり、
スタースクリームのミサイル攻撃を受けようが、至近距離で蜂の巣にされてダウンしようが目立った損傷が見られないタフさを誇るなど、
主に戦闘面で活躍した。
血の気が多い性格もしっかり再現されていて、主人公の飼っているチワワを撃ち殺そうとしたり
主人公の両親を 「イライラする」と言って撃ち殺そうとしたり、 「八つ裂きにしてやる!」と言ったりした。
……念のために補足しておくが、サイバトロンは平和を愛する正義の軍団である。
また、リベンジでは血の気の多さをカバーできる程度の節度は身に着けており、オプティマスが一度倒れた際にはその遺志を受け止める気概を見せていた。
第1作とリベンジの空白期での話だが、
どうも第1作のラスト以降は一時的にレノックス(映画における地球人側キャラクターの一人で、オートボットとは蟠りなく共闘した仲)
のマイホームに自家用車として居候していた模様。
それもあってか第1作で見せていた地球人を馬鹿にした態度もリベンジではほとんど見られなくなった。
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『ダークサイド・ムーン』ネタバレ注意! |
『リベンジ』での戦いで副隊長として活躍した彼だが、本作でもその立場は変わらず、
人類に協力しながら新たなディセプティコンの脅威に備えていた。
そんな中新たに現れた月からのディセプティコンの軍勢が迫り、
彼らは地球侵攻作戦の重要な鍵である、月から回収されたオートボットの英雄センチネル・プライムを狙いNEST基地に襲撃をかけてくる。
オプティマス不在の中彼は指揮を執り、バンブルビーらと共にディセプティコン軍団を迎撃。
弟子のような関係である後輩戦士・サイドスワイプとの息の合った連携を見せ、負傷しながらも敵を圧倒し撃破した。
……が。
アイアンハイドはその護衛対象であったセンチネル・プライムに なんと背後から容赦なく撃たれてしまう。
センチネルは最初からディセプティコンとグルであり、味方のふりをして合流の機会を伺っていたのである。
そしてボディを容赦なく撃ちぬかれた彼は 物語中盤にして戦死、映画最初のオートボット内の戦死者となってしまった。
「まさかあのアイアンハイドがそうそう死なないだろう」と誰もが 無意識で思っていたためか、
多くのファンが彼の死に度肝を抜かれた。
まさか多くのTFの系譜に名を連ねる人気者が、 物語の中盤で、しかも味方に殺されるとは誰も予想できなかったようだ。
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ハッ……未熟者めが |
ユニクロン三部作ではマイクロン伝説・スーパーリンクに登場。声優は遊佐浩二氏。対空戦車型のビークルモードを持つ。
なんとデストロン側のキャラクターである。ただしこれは日本語版のみで海外名はデモリッシャー。
よくコンビを組むサンドストーム(海外名サイクロナス)共々、G1でのサイバトロン側のキャラクター名が使用されている。
実直で忠実な兵士ではあるものの、メガトロンに依存する傾向が強く決断力に欠ける。
また、二作通して(新生後も)コメディリリーフ的な扱いを受ける事も多々。
マイクロン伝説では戦闘での活躍は控えめながら、スタースクリームの若さ故の反抗や暴走しがちなサンドストーム、
更に暗躍する第三勢力のスパイのせいで何かとギスギスしがちなデストロン軍での仲裁役を務めたり、
地球人の子供らやマイクロンとも悪くない関係だった為か、終盤のスタスク死後の連合軍でも両陣営の間に立つ事が多かったりと、
人間?関係での繋ぎ役を務めることが多い。
まあ、周りが反抗期やら戦闘狂やら台詞が「ゴーワン!ショック!ショック!ウェェェイヴ」しかない巨大兵士みたいな連中ばかりなので、比較的常識人ポジゆえの宿命か。
スーパーリンクではデストロンのインシグニアはそのままに、
サイバトロンと協力するデストロンのベテランの一人として、地球・オーシャンシティの警備を務める。
無鉄砲な新人のロードバスターとはよく衝突するも、互いに実力は認めていた節がある。
メガザラックの「メガトロンは生きている」という話を利用したテラーコンへの協力の要請を一度は退けるものの、
メガトロンがガルバトロンとして復活、テラーコンを率いてオーシャンシティを襲撃した際の、
「サイバトロンの一人として自分と敵対するか、デストロンの兵士として再び自分の部下に戻るか」との問いかけに、再びガルバトロンの部下へと戻る。
ガルバトロンの部下として新生デストロン復帰後も地球人のことを気にかけたり、地球そのものを破壊しかねない作戦に異を唱えたりと、
再集結したデストロンメンバーの中では穏健派の立ち位置だったが、乱戦の中でガルバトロンを庇い戦死。
スパークはすぐにガルバトロンに回収され、ユニクロンの力を用いてアイアントレッドとして復活、最後まで忠実な部下として戦い続ける
(この時、ガルバトロンは意図的にアイアンハイドとしての記憶を奪って新生させているのだが、
サイバトロンとデストロンの狭間で苦悩し続けていたアイアンハイドへのガルバトロンなりの気遣いが見える。
一方でアイアントレッド自身も記憶を取り戻しかけた際、自分は今のままで良いとかつての記憶を拒む発言をしている)。
余談だが先述のSLロードバスター、彼の海外名称が「アイアンハイド」だが、
どちらも初代のデザインとは変形モチーフを含めて大幅にかけ離れた姿をしている。
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隊長さ~ん……これ、危険が危ないだよ!? |
日本でも放送が始まった「トランスフォーマー アニメイテッド」にも登場した彼だが、
旧アニメや実写版のタカ派ぶりはどこへやら、いわゆる気は優しくて力持ちという親しみやすいキャラに。
さらにボディカラーも緑色で、むしろビーストウォーズの「だなだな」ライノックスを連想させる感じだが、
力加減を間違えてレギュラーの人間の女の子を怪我させてしまうなど キンタロス的なポジションのようである。
なお、日本語版の声は 三宅健太氏が勤めている。
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というか… |
元々原語版では 『バルクヘッド』って別キャラであり、旧キャラっぽい『アイアンハイド』は別に存在する
(こっちは日本語版では『アーマーハイド』になっている。声は 伊丸岡篤氏)。
なんでこんなややこしいことになったのかというと、
日本ではアニメイテッドは実写劇場版の1シリーズとして展開することになったかららしい
(本来のアニメイテッドは他のどの作品とも関わりを持たない、完全に独立した世界観である)。
なお、その後の『プライム』ではバルクヘッドがそのままの名前で日本での放送でも登場している
(吹き替えは 長嶝高士氏)。
プライムバルクヘッドはこれまたアニメイテッドバルクへ…アイアンハイドとはうって変わってワイルドな性格&設定となっているが、ここでは割愛。
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「それじゃ、俺が小学生のけんた君だとしてやってみるよ? けんた、朝ごはん、たっべるー!! けんた、トランスフォーマーのおもちゃで、あっそぶー!! けんた、おっふろー!!」
ラチェット「……けんた」
「?」
「うるさい」
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MUGENにおけるアイアンハイド
出場大会
*1
初代アニメ放映時に発売されたアイアンハイドの玩具はなんと頭部がなく、劇中とは似ても似つかぬ姿だった
(玩具のデザインがアニメと似ていないキャラは多いが、その中でも特に際立って似ていない)。
しかしこれには理由があり、当時発売されたTF関連の玩具は、
タカラがかつて発売していた『ダイアクロン』という商品のリカラー品が多数を占めていた事による。
ダイアクロンは身長3cm程の隊員フィギュアを様々な大型のビークルなどに乗せて遊ぶ玩具で、
アイアンハイドの玩具は元々ダイアクロン隊員のパワードスーツ的な装備として作られたものである
(初代コンボイの玩具にもダイアクロン隊員を乗せるスペースが残っている)。
その際、
ダイアクロン隊員の顔がアイアンハイドの胸部に当たるガラス越しに見えるというデザインで設計されたものなので、
それをリカラーしたアイアンハイド(およびリデコ品のラチェット)の玩具には頭部がない、という事なのである。
しかしアニメ版とデザインが違うのは確かなうえ、TF判ではフィギュアも付属していないので、
後年に日本で復刻販売されたアンコール版では、アイアンハイドとラチェットの箱には頭部のイラストが印刷されており、
それを切り抜いて玩具にとりつける、という処置がなされている。
旧キャラクターを現代風にアレンジしたクラシック版(日本版は変形!ヘンケイ!)のアイアンハイドは、
劇中のアイアンハイドのイメージを踏襲しつつ現代風のアレンジがなされており、非常に出来のいい玩具に仕上がっている。
あ、ちゃんと頭部はついてるよ。
アニメイテッド版アイアンハイドは魔導アーマーならぬ
ねんどろいどアーマーとして有名。