レイ

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レイ - (2015/03/16 (月) 13:20:39) の編集履歴(バックアップ)


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「ちょっと女装すりゃきさまらのようなウジ虫どもがとびついてきやがる!!」

「てめえごとき南斗聖拳の前にはゴミクズ同然だ!!」

プロフィール

原作・武論尊、作画・原哲夫による漫画『北斗の拳』の登場人物。
人のために生き、人のために死ぬ宿命を背負う南斗六聖拳「義星」の男。
あらゆるものを切り裂く華麗にして残酷な殺人拳、「南斗水鳥拳」の伝承者。

キャラクター像の原型は漫画『ハイスクール!奇面組』シリーズの主人公、一堂零(いちどう れい)。
…という説が有力だったのだが、原作者の武論尊氏はインタビューで否定している。一堂零は別に美形じゃないし。
なお、一堂零はアニメ版でこっちのレイに扮装して格闘しているシーンがあったりする。

+ 奇面組関連の余談
奇面組には他にケンシロウにそっくりな「北殿軒戻樹(ほくとのけん もどき)」というキャラクターも登場している。
このキャラ、当初は作画担当の原哲夫氏公認で、読者からの反応も結構好評だったのだが、
あまりにも扱いがひどすぎるため原作者の武論尊氏の方が怒り退場することになってしまった。
武論尊氏と原哲夫氏の見解が食い違うことはよくある話(ケンシロウの好物議論やリュウの母親など)なのだが、
武論尊氏が「レイのモデル=一堂零」説を否定したのも、このような経緯があるためだろうか?
なお、アニメ版では登場シーンに別のキャラが充てられている。


一方、『蒼き彗星SPTレイズナー』の登場人物ル・カインは容姿がレイそっくりで、
声優も塩沢兼人氏という共通点がある。これは『レイズナー』の作画監督・谷口守泰氏が北斗ファンだったためだとか。
実際、ル・カインが登場するレイズナー後半の雰囲気はまんま北斗だし

作中ではトキと同じく比較的細身(北斗世界での話だが)で描かれるが、
身長は185cmでケンシロウと同じで体重100㎏、3サイズ132.92.106と現代人から見ればかなり大柄。
服装は初登場時は開襟の上着だったが、アミバ編以降は詰襟の上着に変更している。
髪の色は原作では黒髪で、TVアニメでは緑に近い青色、旧劇場版では水色だった。
PS版や『真救世主伝説』シリーズ、『北斗無双』では原作準拠の黒髪。
AC版デフォカラーは何故か旧劇場版の水色カラーが採用されているが、他の黒髪や緑色・白髪カラーもしっかりある。
瞳の色も原作では黒、TVアニメは赤、旧劇場版は青と異なっている。
いわゆる美形キャラであり、『北斗の拳』が男性のみならずまったく無縁そうな女性の方々に人気を博した要因となった。
まぁ、いくら美しい技と言っても敵の体を切断したり、初登場の場面では美形キャラとは思えない表情で肉を齧ったり
彼なりの優しさを表すとは言えマミヤの服を切り裂いたりする奴が美形キャラとはやはり世紀末だった。

アニメ版の声優は『天外魔境』の大蛇丸や『GUILTY GEAR』のザトー、『機動戦士ガンダム』のマ・クベ
そして美形キャラ・バルログ(アニメ、『ストEX』)を演じた塩沢兼人氏。
AC版では塩沢氏が逝去したため、『ストIII』(1st&2nd)のショーン、『ヴァンパイアセイヴァー』のジェダ
ジョジョの奇妙な冒険』のDIO、『ジャスティス学園』の恭介でおなじみ千葉一伸氏が代役を務めた。
しかし千葉氏の演技もしっかりとキャラを理解しており、ケンシロウ役の河本氏と同様に高い評価を受けている。
千葉氏は後に『装甲騎兵ボトムズ』で塩沢氏が演じていたバイマン・ハガード役も『スパロボ』で引き継ぐことになったりと、
CV塩沢代役への定評は他にも徐々に浸透してきている模様。
『北斗無双』では子安武人氏。氏はかつてOVAでケンシロウを演じているため、2013年2月現在ケンシロウとレイの両方を演じた事がある唯一人の声優となった。
ある意味これは凄いのではないだろうか。
また、子安氏も塩沢氏の代役や役の引継ぎをしたり、同じ役を演じることが多い(『GUILTY GEAR』のエディや『ジョジョの奇妙な冒険』のDIOなど)。
劇場版『真救世主伝説』シリーズではサガットなどの三木眞一郎氏。DSのゲーム『北斗神拳伝承者の道』では植木誠氏。
『DD北斗の拳』のアニメ版では『真・北斗無双』で青年バットを演じた岸尾だいすけ氏。

(アニメ基準での)第2部風雲龍虎編の主要人物で、彼の登場から第2部は始まり、退場を持って第2部は終了する。
その強さは、ケンシロウ特有の怪鳥音「あたあっ!」に対するような独特の気合い「シャオッ!」等と共に爪が輝き、
青い閃光が通った後はバラバラに切り刻まれた死体が残るのみ、と言うわかりやすさ。
敵が苦しみながら死んでいくケンシロウの処刑方法とは対照的に、見とれているうちに絶命するというスマートな技、
そしてその熱い生き様からファンも多い。
実は『北斗の拳』という遠大な物語全体の中にあっては頻繁に出番のあったキャラクターとは言えないのだが、
主人公ケンシロウに近い実力を持ち、対等の地位でタッグを組んで戦ったはじめての相棒」という立ち位置は
今なおファンに強い印象を与えており、ラオウやトキジャギと共に主役を務める外伝作品も発表されている。評価は散々だが。

+ 劇中での活躍など
胸に七つの傷をもつ男」に家族を殺された上に妹のアイリを連れ去られ、
その復讐の旅の途中でケンシロウ、リンやバット、そしてマミヤと出会った。
ケンシロウの助力でアイリとの再会を果たしてからは本来の優しさを取り戻し、
彼の良きパートナーとして牙一族やアミバラオウに立ち向かうことになる。

冒頭の台詞は、フードを被った女装姿で登場し、女を求めてやって来たモヒカン達を惨殺し追い剥ぎした時のもの。
AC版でもこの姿はイントロで再現されている。原作と違い、脱ぎ捨てるのでなく引き裂くが。
この時の彼は相当すさんでおり、後に村の用心棒として一緒に雇われた時点ではケンシロウ一行からは信用されていなかった。
事実、初めて一行と顔を合わせたとき、
バットには「あのツラぁ~~大悪党のツラだ!!」、リンにすら「あの人の目は人を助けるような人の目じゃない!」とまで言われ、
(しかもケンシロウはバットのセリフに「…………わかっている」と返しており、
その後レイがマミヤの弟のコウの仇討ちに牙一族の本隊を襲撃した時には「利のないことには動かないやつが…なぜここに!?」
(本人がそういう態度を取ってたのも悪いが)途中までは明らかに悪人だと認識していた。お人好しのケンシロウなら仕方ないなとか言ってはいけない。)
作中でも、初期の人相はまるでユダのような、目の据わった悪人面で描かれていた。
+ 初登場時の顔
実際に、襲ってきた牙一族とグルで、内部から村を襲う役目も引き受けていたが、マミヤの存在が彼の運命を変えた。

しかしこの牙一族との戦いとマミヤの村に侵入した拳王侵攻隊を蹴散らすシーン、そしてユダ戦以外では余り目立った活躍をしておらず、
必要があるとはいえ、外道になってまで探していたジャギ戦でも留守番
(しかも「これは○○の分!」の中にレイ、アイリの分は無い)だったり、
解説役だったり、奥義一撃で負けたりと、何かと不憫。
北斗神拳以上に一撃必殺の要素が高いために、雑魚戦はともかくとして
戦わせにくかったのかもしれない。その点ではに似ている。
(逆に言えば3回の活躍がとても印象深いものになっているとも言えるが)

ただしこういった活躍の裏でも、ケンシロウにアミバの正体を告げる為に現れたり、
ケンシロウがジャギやアミバとの戦いに赴く際はバットとリンを責任を持って預かったりするなど、
彼の友と大切な役目を受け持っており、裏方としてもかなり重要な役目を果している。
とりわけ、マミヤの村に攻め入った拳王侵攻隊によりあわや拷問にかけられていたリンを間一髪で救った際、
ボロボロになりながら自分以上にアイリの身を案じていたリンの健気さに心打たれ、
彼女を痛めつけた拳王軍に対し「てめえらの血はなに色だーっ!!」と怒りを露わに叫ぶ場面はとてもアツく、「義星」たる彼の人柄を感じさせてくれる。

+ 最後の対決
秘孔・新血愁により、激痛が全身に走っていく中、彼の苦しみを止める薬を求め狂気の町・メディスンシティーへ向かったマミヤ。
拳王の恐怖のタガが外れ、暴徒の手に落ちた街でレイは彼女を救うが、その肩にはユダの紋章が刻まれていた。

マミヤが女を捨て、戦うようになった原因は南斗六星の一人・ユダにあることを知ったレイは、彼女のためユダを倒そうとする。
しかし、居城にはすでにユダの姿はなく(実際は隠れて様子をうかがっていたのだが)、寿命が尽きる前にユダを倒すことは叶わないと知る。

激痛に気を失い、ケンシロウに連れ戻された彼はトキから新血愁に対抗できる秘孔の話を聞く。
しかし、それはわずかに伸びる命の代わりに、数倍になる激痛に発狂して死ぬかもしれないというものであった。
レイは、マミヤから託された薬で直ちに死ぬことで苦痛から逃れるか、激しくなる苦痛とともにわずかでも生き延びるか迫られる。

秘孔・心霊台を突かれ、激痛に耐え抜いたレイは白髪となりながらも村にやってきたユダに立ち向かう。
既にマミヤが死兆星を見ていることを伝えられ動揺するが、それでもなおマミヤのため死ぬと誓い
ついにユダを奥義・飛翔白麗で倒した。
ラオウと同様、死の際に部下に見捨てられ孤独となったユダにすぐに自分も向うと伝え、
自分に寄ろうとするマミヤも制止、「死兆星が落ちるその日まで生きろ」と伝える。
そしてトキへの感謝、ケンシロウへの忠告、アイリへの謝罪の後に小屋に一人入って誰にもその死にざまを見せることなく砕け散った。

「無様な姿を見せたくない」というレイの意向に沿う形で、彼の遺体は小屋ごと火葬された。
レイを想い、天を見上げたマミヤの目には死兆星は映っていなかった。
レイはマミヤの死兆星を道連れにして逝ったのである。


当初は妹のアイリ救出のために生き延びることを最優先していたが、
アイリ救出後からは自らの命をいとわず戦い、
アイリはもちろん、友であるケンシロウ、そしてマミヤのために戦い続けた、まさに「義」の人であった。

+ ちょっと無粋なお話
これほど格好良く、人気も高いキャラクター像を持つ彼だが、首を傾げさせられるような行動も間々見受けられる。

前述されている初登場のシーンに関しては「いくら美形だからってそのガタイで女装はねーよ」といった突っ込みが絶えない。
でも、巨漢ババアに扮するモヒカンは一般人には不自然に思われつつも結局ばれなかったし、
毒入り水を出すまでケンシロウにも手を出されなかったし…。
あっちでは「ムキムキの男っぽい女性」というのは時折存在するのかもしれない。
まぁケンには「お前のようなババアがいるか」と一蹴されていたが。

また、人の服をよく裂く。この辺りはACでも再現されており、よくネタにされる。
この行為に関しては「妹を攫った、胸に七つの傷を持つ男を探すため」「『女である事を捨て戦士として生きる』と
明言するマミヤを諭すため(服を切り裂く→マミヤが胸を隠す→「女を捨てたならば胸を隠す必要も無い」といった流れ)」と
ちゃんと理由があるのだが、もう少し何か無かったのだろうか。
AC版の通常投げ(服を切り裂いて傷を確認するもの)でマミヤの服も切り裂いていることで益々疑問が強くなる。
(台詞は彼女を諭す物になっているが)ただ見たかっただけとちゃうんか。
彼の名誉のために一応付け加えておくと、原作でマミヤの服を切り裂いた際には妹に渡すはずだったケープをかけてフォロー、
「おれが帰ってきたら純白のケープをプレゼントしよう」と格好良く去る。
……のだが、果たしてモヒカンの返り血に染まったケープをかけるのはどうなのか、
そもそもケープなんて透過性の高いものかけてフォローになるのかといった疑問はまだ残る。上着を貸すとかあるだろう。
(実際、ケンシロウが後から別の布をかけており、その際彼は目を瞑っている)

このように、結果として間違ってはいないが「もうちょっと良いやり方があるだろう」と突っ込みたくなるような事を彼は間々やらかす。
実は世渡りが苦手なタイプだったのかもしれない。

他にも、妹関連のことがあると周囲のことが見えなくなるという描写も確かで、牙一族編ではその結果ピンチとなってしまった。
一族や大王はケンシロウにとって赤子同然の相手であり、ぶっちゃけ一番の脅威は互角に戦える彼だったとしか言いようがない。
『真・北斗無双』では「人妻ではなく妹としてのお前の顔が見たい」という発言もあり、見事なシスコン。
もっとも、原作ではラオウが登場する直前にアイリが自立、自らの意思で戦うと表明したため完全に振り切っている。


公認パロディギャグマンガ『DD北斗の拳』ではシスコン設定は強調されて描かれている(目の下のクマは妹を心配することによる睡眠不足など)。
その上感覚が世紀末で、マミヤの服を切り裂いて女であることを思い出させようとするなど不器用な生き方は変わらず。
ちなみに漫画版DD北斗のマミヤは警察官のため、暴行罪の現行犯で逮捕されてしまった。
アニメ版『DD北斗の拳』ではストーカーからアイリを守るために変