服部半蔵




「闇に滅せよ」

  • 流派 :伊賀流
  • 武器銘 :無銘・忍者刀
  • 出身地 :出羽山中
  • 生年月日 :情報なし(推定 宝暦四年(1754年))
  • 身長 :五尺九寸(推定、約179cm)
  • 体重 :十六貫目(推定、約60kg)
  • 血ノ型 :A型(推定)
  • 好きなもの :胡麻団子(推定)
  • 趣向 :茶道
  • 宝物 :家族
  • 嫌いなもの :反徳川陣営
  • 特技 :忍術
+
  • コンプレックス
    • 闇に生きること(~『天』)
    • 闇に生きる虚しさ(『ポリ』)
    • 闇に生き、闇に死す宿命(『零』~)
  • 尊敬する人 :師
  • 剣の道について
    • 剣の道は知らぬが、忍びの道は闇(~『天』)
    • 剣の道、忍の道は表裏一体(『ポリ』)
    • 忍びの道たるは、無常にして無情(『零』~)
  • 平和を感じるとき :闇滅法で消えている時
  • 好みのタイプ :自立した女性
  • 家族構成 :妻・楓、長男・真蔵、次男・勘蔵
  • 現代社会の彼らは…? :刑事

+ 担当声優
臼井雅基
初代、『閃サム』、六番勝負版『剣サム』、『KOF MAXIMUM IMPACT』
新居利光
『真サム』~『零サムSP』
古賀寛之
『剣サム』
西前忠久
『令サム』
森源次郎
『侍魂オンライン-朧月伝-』
青野武
アニメーション『破天降魔の章』
屋良有作
電撃CD文庫シリーズ

サムライスピリッツ』シリーズに登場するキャラクター。『初代』以来、3Dを含むシリーズ全作品に登場している。
KOF MAXIMUM IMPACT』シリーズにもゲストとして出演。

「服部半蔵」と言えば、戦国時代から江戸時代初期に活躍した二代目半蔵こと服部半蔵正成(1542~96年)が最も有名だが、
実はこの名は特定の一個人を指すものではなく、服部家の歴代当主が代々襲名していた通称の名乗りであるため、
あくまで名前を受け継いだ後世の別人である(『サムスピ』は正成が活躍した時代からおよそ200年後の18世紀末が舞台)。
そのため歴代の半蔵達と同様に彼にも「半蔵」を襲名する以前の本名があると思われるが、これまでの登場作品では一切明かされていない。
余談だが、フィクションで「服部半蔵」と言えば伊賀忍者の代名詞的存在であり、特に二代目の正成がモチーフにされる事が多いが、
史実では実際に忍者だったのは初代半蔵の服部半蔵保長だけで、二代目以降は忍者ではなく武士であったとされている。
それを反映してか2023年の大河ドラマ『どうする家康』の半蔵は、
「本人は武士と主張するが、周りからは忍者と思われている」という、史実とフィクションを折衷した設定となっている。
そもそも伊賀者からは「上手く徳川幕府に取り入っただけ」としか思われておらず「伊賀のトップ」とは認められていなかったとか

徳川幕府に仕える伊賀忍軍の所属。*1 幕府の要人から受けた密命を忠実にこなす。
その正体は謎に包まれているが、忍としての腕は凄まじく、歴代の伊賀忍者の中でも五指に入る実力者と言われている。
妻の楓(青龍の守護神ではない)も同じく伊賀忍軍に仕えるくノ一。
彼女との間に長男・真蔵、次男・勘蔵の二人の息子をもうけ、共に忍として育てている
(息子の名前の元ネタは『忍者ハットリくん』と思われる(ただしハットリくんではカンゾウが兄でシンゾウが弟)
 また、妻の名前もハットリくん(カンゾウ)に片思いをしているくノ一の名前からと思われる)。

元服を迎えた息子・真蔵を鍛えるため、伊賀から遠く離れた出羽の山中で厳しい修行を課していた半蔵は、
あるとき忍軍の頭領に呼ばれ、真蔵を残して伊賀へと向かう。
誰もが認める「天才」である父と比べて、自分が明らかに忍の才能に劣るという事実を否応なしに実感していた真蔵は、
せめて父に認められるようになりたいとがむしゃらに修行に励んでいたが、
こうした強い劣等感と心の未熟さは、復活を目論む天草四郎時貞が付け入るには絶好の素材であった。
伊賀の頭領からの呼び出しが、真蔵から半蔵を引き離すために仕組まれた罠であった事を知った半蔵は出羽に戻るが、
既に息子の肉体は天草に乗っ取られており、人とは思えない身のこなしで半蔵の攻撃を避け、闇に姿を消した。
真蔵の肉体と魂を取り戻すため、半蔵は初めて私事のために刀を抜く決意を固める
(尤も、天草は本気で世界を滅ぼそうとしているため、私事では済まない事件になっているのだが)。

+ 以下、ストーリーネタバレ注意
天草は倒れ、現世の征服の野望は阻止された。
しかし天草は寸での所で魔界に逃れ、真蔵の肉体と魂を取り返すには至らなかった。
天草を取り逃がした失態を恥じ、真蔵の安否を悲観した半蔵は自ら命を絶とうとするが、
次男の勘蔵や部下達の説得により思い留まる。

『真サムライスピリッツ』では、暗黒神アンブロジァを封印すれば魔界に漂っている真蔵の魂を救う事ができると知り、
現世に姿を現した羅将神ミヅキに戦いを挑む。
折しも復活した天草の善の半身がミヅキに挑むも敗れ去り、真蔵の肉体を回収する事に成功する。
ミヅキを倒し、遂に真蔵の魂も取り戻す事ができたが、
弱り果てて消えかけた魂を救うために妻の楓が魂を注ぎ込み、身代わりとして犠牲になってしまった
(この際に使った術にはRPGで「共鳴反魂の術」という名が付いた)。
目的を果たした半蔵は息子達に、母の死を乗り越え父の術を超える事を誓わせる。
なお、『真サム』は2Dサムスピ時系列の最後に位置しているため、以下の『斬サム』『天サム』はこれ以前の事である。

『斬紅郎無双剣』では、大量殺人犯である「」の調査・抹殺を幕府から命じられる。
半蔵は旅立つ前から「鬼」の正体が旧知の友人ではないかと薄々感じており、
実際その勘は当たったようだが、具体的にどのような間柄だったのかは明らかにされていない
(アレンジサウンドトラック収録の公式小説によると、
 斬紅郎が実の息子を斬殺し「鬼」に変貌する原因となったさる事件の一部始終を見届けているが、
 友人であったかどうかまでは触れられていない)。
心中複雑なものがあったようだが、冷徹に「鬼」を斬り捨てている(ただし正史では鬼を斬ったのは閑丸)。

『天草降臨』では、島原に出現した魔城の調査と破壊を命じられる。ライバルキャラは任務を同じくする柳生十兵衛
異変の根源が因縁の天草の復活である事に気付くも、この時も私情を殺して任務に徹している。
結局天草は斬紅郎によって真っ二つに斬られてしまう訳だが…
+ …ん?
天草の肉体って真蔵の肉体なんじゃ…
……と、思われるかもしれないが『初代』で倒されて以降の天草は肉体を持っていない。
魂が実体化しているような存在である。
真蔵の肉体自体は『初代』で半蔵が取り戻している。

流れとしては、
  1. 『初代』で天草が倒され、真蔵の肉体は半蔵が奪還。
    この時天草の魂はアンブロジァの復活に失敗した代償で善と悪に分けられて冥界を彷徨う
  2. 悪の魂が現世に現れたのが『斬紅郎無双剣』
  3. 『斬サム』後、斬紅郎を得た(そして扱いきれずに一時封印した)悪の天草に共鳴した善の天草が現世に降臨したのが『天草降臨』
となっている。
魂だけで実体化できるなら真蔵の肉体とかそもそもいらなかったんじゃ……とツッコみたくなるが
(現に『サムライスピリッツ(2019年)』でも真蔵の肉体無しで戦っていた)、
ちょうど良い肉体に憑依している方がきっと力を発揮しやすいのだろう。

なお、『天草降臨』半蔵EDで十兵衛から「真蔵殿の事は良かったのか?」と気遣われているがこれは真蔵の肉体についてではない。
十兵衛の台詞を受けて半蔵は「魂は必ず解放する。だが、今回は任務ゆえ。」と返しており、
つまり十兵衛と半蔵は「『初代』で真蔵の肉体は奪還したもののその魂は魔界に捕らわれたまま」である事について話しているのである。

『零』では、兇國日輪守我旺が謀反を起こした日輪の地の調査、及び幕府内で我旺と手を結ぶ者の粛清を命じられる。
『初代』の前の話なのでこの時点では妻も息子も健在で、半蔵の言動にもやや若さが感じられる。
反乱の鎮圧と、背後にいた闇キ皇の封印を見届けた後、内通者である老中・田沼意次を暗殺し、任務を完遂した。
なお、田沼意次は一般的に「悪徳政治家」というイメージが強く、作中でもその括りで話に絡んでいるが、
史実における彼の評価は一概に悪いものとは言えない。興味を持たれた方は一度調べてみる事をお奨めする
尤も、本シリーズの天草四郎も小説『魔界転生』が元ネタであり(外見も映画版の沢田研二氏)、
殉教者である彼を聖人扱いしている(ただしバチカンからの正式な聖人認定は受けていない)人達からは受けが悪いので今更である。

『天下一剣客伝』のEDでも相変わらずの無欲ぶりを見せており、パラレルではあるが息子二人に跡目を譲る場面を見られる。

という具合に、相当にハードボイルドな人生を送っている人である。

+ 他キャラとの関係
柳生十兵衛とは同じ公儀隠密として親交が深く、互いの腕を認め合う仲。ストーリーにも度々登場する。
ただし、十兵衛が「表」から目を光らせる役割を与えられているのに対し、半蔵は専ら「影」の仕事を与えられているのは当然として、
十兵衛から直接任務を言い渡される場面があったり、『零サム』では将軍直々に十兵衛が伊賀忍軍全体を指揮する権利を与えられている等、
身分的には十兵衛の方が遥かに上であると思われる(なお十兵衛の方も有名な柳生十兵衛三厳(1607~50年)とは別人である)。

黒子との面識は無かったらしく、『真サム』では「我が心眼を以てして正体が見えぬとは!?」と驚いている。

覇王丸とはとの関係については、時間軸としてのサムスピ最終作の『蒼紅の刃』において、
覇王丸が半蔵に「久しぶりだな半蔵」と声をかけて旧知の者として会話しているためそれなりの関わりがあった事が窺える。
更には会話だけで覇王丸はこの半蔵が襲名した真蔵である事にさえ気付いている。
ちなみに、ゲームではないが『斬サム』やRPG『武士道烈伝』のイラストを担当したしろー大野氏によるサムスピ・真サムコミカライズでは、
覇王丸と半蔵が時に敵対し、時に共闘するエピソードが描かれていた。
『蒼紅の刃』での覇王丸と半蔵のやり取りはこのコミカライズのエピソードを下敷きにしたものかもしれない。
また『NEOGEO BATTLE COLISEUM』でも、
覇王丸同名の別人を「あのハンゾウなのか? ずいぶん印象変わったな。」と間違えており、
彼が半蔵を知っている事を推測できる。

半蔵の師匠の妻・綾女の弟子にガルフォードアースクェイクがおり、彼らとはほぼ同門という見方もできる。
ガルフォードは元々半蔵のコンパチキャラで憧れの人物であり、多くの技が共通していたり、
作品によってBGMに同じフレーズが使われたり、ステージが同じ出羽だったり(半蔵の師匠夫婦が出羽在住という設定)、
といった接点があるが、ストーリー上の絡みはほぼ皆無。
しかし、『武士道烈伝』の「邪天降臨之章」でガルフォードを主人公にすると、
ガルフォードとアースクェイクが半蔵の元へ訪れる所から始まり、実質半蔵が影の主人公と言えるほど活躍する。

黒い覆面と忍び装束に身を包む、冷静沈着で口数の少ない正統派忍者。
サムスピに蔓延るNINJAどもの中で唯一と言っても良い忍者らしい忍者で、
格ゲー界全体でも忍んでいる忍者の見本である。
尤も、真っ赤な布をオシャレに巻いていたり(師匠から貰ったものであり、これだけは譲れないらしい)、
服の黒と防具の黄金色のコントラストが目立つと言われればそうなのだが。
忍び具合で言うと、『アスラ斬魔伝』の羅刹が最も高い。
ストーリーでは普段の任務の様子も描かれており、武士の姿に変装して往来の目を欺く実に忍者らしい面も見せている。
ちなみに愛用の足袋はリーボックな足袋らしい(たぶん履き心地が)。
まぁスニーカー(リーボックはスニーカーメーカーの名前)は現代忍者も愛用しているし。

ゲーム中では常に全身を忍び装束に包んでいるが、『真サム』では勝利ポーズで素顔を見る事ができる。
決して美男子とは言えないものの、非常に渋い顔立ちである。
公式イラストでは左目に大きな刀傷が確認できる。いつ負ったのかは不明だが、視力は失っていない模様。
炎を操るキャラの中では希少な冷静な人物だが、「爆炎龍」などの火は忍具を用いたもので、特にとかではない。
同じように分身の術なども、秘薬を撒いて幻覚を見せているにすぎないという設定になっている。

覇王丸と並ぶ数少ないシリーズ皆勤キャラだが、現時点でのサムスピ時系列の最終作に当たる、
『剣客異聞録 甦りし蒼紅の刃』(『アスラ斬魔伝』の約20年後)ではEDのみの出演で、プレイアブルキャラにはなっていない。
ただし、前述の通り息子・真蔵が服部半蔵を襲名して登場しているため、
「同じ名前のキャラが全作に登場している」という意味では、プレイアブルとしても皆勤と言えなくもない。
+ 新章における服部半蔵(真蔵)





年齢 :不明(初代時から推定して30代中~後半ぐらいと思われる)
所在 :出羽山中
身長 :168cm
体重 :68kg
性別 :男性
立場 :伊賀忍軍 頭領
刀銘 :忍者刀 影若
流派 :伊賀流忍術
趣向 :茶道
嫌悪
担当声優は鷲塚慶一郎マキシマなどを演じている西やはり小西と言えば忍者なのか
『初代』の頃は偉大な父との差にコンプレックスを抱く未熟な若造であったが、
天草に肉体を乗っ取られて魔界を彷徨い、母の犠牲によって生還するという類稀な経験を積んだおかげか、
この若さで父も果たせなかった*1 伊賀忍軍の頭領にまで上り詰めている。
しかし、父が得意としていた火術は使えない。
代わりに真蔵の弟である勘蔵が火術を得意とし、兄と共に忍軍を支えているのだとか。
代替わりした事に気付いている者は殆ど居ないようだが、分かるだろ、声とか姿(特に身長)とかで……
何?忍びたる者部下の前だろうとそう簡単に姿を現さないからすぐにはバレない?そうかもしれん……
かつて服部半蔵に一族を滅ぼされた覇業三刃衆の朧から(代替わりした事を気付かれないまま)復讐で命を狙われている
(数十年前の出来事なのでどの半蔵かは不明だが、真蔵は父である先代半蔵によるものと判断している)。
先代半蔵もEDにてバレバレな「謎の男」名義で登場し、任務を完遂した息子を陰ながら賞賛している。

「真に影なるは、人知れず寄り添い守る者なり。
  真に影なるは、人知れず忍び生きる者なり。
   真に影なるは、人知れず老い朽ちる者なり。
    我もまた、忍ぶ道を歩んだ者なり。
     せがれよ、おまえの名は、服部半蔵。真に影を統べる者なり。

                                 ……よくやった」

初期サムスピの硬派な雰囲気を今に伝えるストイックな人物で、コアなファンが多いキャラである。
基本的に無口であまり言葉を発しないが、短くセンスの良い台詞が多く、半蔵を象徴する名勝利台詞「闇に滅せよ」は、
かつてネオジオCDのTVCMで千葉氏も口にしていた(親父役の地井武男氏に向けて)。
斬紅郎ほどではないが、しばしば凝った言い回しを使うのも特徴。
例:
数奇将星(すうきしょうせい)、我に在り(『真サム』勝利ポーズ時のボイス
我が一生は無患子(むくろじ)の如し、されど魂は万両の如し(『斬サム』勝利メッセージ。『初代』のEDにも登場)
また、作を重ねるごとに姿を潜めていったが、初期は「クックックッ」と肩を揺らして不敵に笑うダークな姿も印象的であった。
地味に彼も心に鬼を飼っているのやも……。
座右の銘は「死して屍拾う者なし」。
元ネタは『大江戸捜査網』の隠密同心(要は秘密警察)に対するものである。さらなる元ネタは『スパイ大作戦』だが。

上述の通り、『KOF』シリーズに『MI2』と『MIA』にてゲスト出演しており、サムスピ勢としてはナコルル(『熱闘'95』が初出)に続く二人目。
ただし『2』ではストーリーモードが用意されていない隠しキャラとしての登場(『A』もストーリー自体が用意されていない)であり、
そのためか公式サイトから閲覧できる個人ストーリーが他のキャラと異なり、半蔵が生きていた江戸時代における話となっている。
また、そのストーリーテキストから『2』でのラスボス「ジヴァートマ」が半蔵との交戦経験もあるほど非常に長い時を生きている事が判明している。
続編が開発中止にならなければ半蔵も時空を超えて『KOFMI』本編の時代に現れたのだろうか…。

+ しゃああーっ!!
また、かの有名な「ボンボン餓狼」においても、現代に生きる彼の子孫がテリー・ボガードと共闘していたりする。

「りゃああーっ!!飛翔正拳づき!!」

ちなみに飛翔正拳突きとはJ大パンチの名称である。何故よりにもよって素手攻撃か。
いや素手格闘家相手に刀使うのはなんだと思ったのかもしれないが。覇王丸(の子孫)は堂々と振り回してたけど

+ おお~~伊賀忍法爆烈分身の術!!
石川賢先生のサムスピ漫画『SAMURAI SPIRITS 島原天草邪神城攻略編』にも一応登場し、
天草四朗とオマケ「伊賀忍法・爆烈分身の術!!」というオリジナル技でメッタ斬りにした。
この漫画では、天草の体は息子の物という設定は無いので殺っちゃっても安心(そもそもこの漫画の天草は生身の本人である)なのだが、
その天草にはあっさり蘇生されてしまい、逆襲されて「うわあぁ」と情けない断末魔を晒し、そのままフェードアウトした。
だが、この漫画は覇王丸ガルフォードとついでにナコルルがガンガン目立ってる漫画なので、
オリジナル技を貰えた彼はむしろ優遇されている方だったりする。
右京さんタムタムの出番なんて殆ど無い。『破天降魔の章』に続いてまたこの待遇かよ…。

「天草四郎、服部半蔵がとった!!」

+ 忍びが力だけの天下をとってはだめなのだ……
ボンボンにて連載された島本和彦先生の『初代』の漫画版では、肉体的に全盛期をとうに過ぎており、
若き息子・真蔵に実力で追い越されているという設定になっている。
そのため、真蔵が天草に乗っ取られたのも父に追いつけないコンプレックスではなく、
「父を越えた事で忍者でありながら天下を取りたいという野心を抱いた」と変更されている。
…こう書くとシリアスな展開(実際殆どはシリアスな展開)なのだが、
初登場時の描写がギャグ方面に振り切れており、野心を語る真蔵に対して、
「私がじきじきにわからせてやるっ!!」と言ったそばから大勢の部下をけしかけたり
「私を殺してどうするつもりか」と自分から訊いておきながら、真蔵が答えている最中に

「いきなり爆炎龍ーっ!」

と奇襲したり好き勝手やっている。汚いなさすが忍者きたない

また真蔵もザンバラ髪の荒々しいキャラとなっており、爆炎龍を空中で使用するなど火遁も普通に使える。
第一作当時は人物像もよく分からなかったので仕方ないね

なお、『真サム』の半蔵ステージは臍毛村(へそげむら)なる珍妙な名だが、右京の馬杉村とは違って恐らく架空の地名。
出羽山中のどこかにある隠し里らしい。


原作での性能

忍者らしく三角跳びや空中投げを持っており、影分身や空蝉で相手を攪乱するトリッキーなキャラ。
コマ投げ「モズ落とし」が強力なため投げキャラと言えなくもないが、多彩な技を使いこなして初めて真価を発揮する。
コンパチキャラであるガルフォードとは技が似ており、初期は構え通常技のモーションもほぼ共通であったが、
ガルフォードにはパピーというオプションがあるため、タイプは異なる。
半蔵はオプションを気にしなくても良く、投げ技と飛び道具の性能が良いため、ガルフォードに比べれば扱いやすい。
また姿を消したり、分身を残して移動するといった、相手を翻弄するための技が豊富に揃っている。

冷静さを反映してか怒りゲージの溜りが滅茶苦茶悪い(1敗しても怒り状態にならないほど。怒りやすく冷めやすい覇王丸なら2回は怒っている)が、
一度怒らせると怖いキャラで、境地ゲージの変換効率が非常に高いという特徴を持つ。
ただし逆切れ技である「13連斬」がある作品では怒りゲージの溜り辛さはあまり問題にならない。
一方でリーチの短さと、単発火力の低さが欠点になりやすい。


+ 伊賀忍法虎の巻
非常に持ち技が多く、2~3個しか必殺技を持っていないキャラが多かった『初代』の時点で、
既に6つもの技が搭載されている(犬技があるガルフォードは8つとさらに多い)。

彼の代名詞「モズ落とし」は相手を掴んで垂直に飛び上がり、逆さに地面に叩き付けるコマンド投げ。
『初代』ではただ叩き付けるだけだったが、『真サム』以降は爆炎が上がるようになった。
格闘ゲームにおける飯綱落としの代表格であるが、名前の由来は忍法百舌。
枝が折れたりして尖った木に相手を押し付けて串刺しにするゲリラ戦法で、さらなる名前の由来は 百舌の早贄
基本的に威力が高く、作品によっては主力武器。『天サム』では強で出すと投げる前に腕を極める演出が入る。
また『真サム』からはダッシュから出すと投げ間合いが少し広がる代わりに威力が落ち(通称ダッシュモズ)、
これは『斬サム』(修羅)以降は「モズ落とし -颯-(はやて)」という名前になった。
斜め後方に高速で跳び上がるため見栄えが良いが、威力的にも当然普通のモズ落としを決めた方が良く、
ぶっちゃけ威力の高いモズ落としがダッシュから簡単に決められないようにする処置だったりする。
しかし『剣サム』では投げた後の隙が少なく(というか通常モズ後の隙が大きくなった)、
強でも発生が早い(これで威力も通常弱モズよりやや多いくらい)ので実用的になったと言えるか
(ちなみにガルフォードの同じような技「ダッシュストライクヘッズ」はなくなった)。
『斬サム』~『天サム』の羅刹には「忍法 爆炎微塵隠れ」という類似技が存在し、決まると一定時間姿を消す事ができる。
『斬サム』ではかなり威力が高かったが、『天サム』では大幅にダメージが下げられた。

「忍法 爆炎龍」スプリングのように跳ねながら進む炎の球を放つ飛び道具。『初代』ではタメ技だった。
比較的隙が小さく、地を這う飛び道具としては判定が大きく避けにくいという特徴を持ち、牽制や固めに重宝する。
弾速の遅い弱爆炎龍をダッシュで追いかけ、モズ落としと打撃の択一攻撃を迫るのが『初代』からの伝統芸。
『天サム』では怒り状態で出すと硬直は弱並、弾速は強並、多段ヒットで追撃も入り、さらにターン継続
というとんでもない壊れ技になり、ほぼこの技の存在一つが半蔵を最強クラスに押し上げている。
なお、『斬サム』のみ「忍法 爆炎龍 -改-」となっており、一定距離進むと180度進行方向が変わって戻ってくる。
半蔵はもう一つ「烈風手裏剣」という飛び道具を持っており、こちらは『初代』では水平に飛ぶオーソドックスなもの。
硬直が長い、当たっても安いなど基本的に性能が悪く、爆炎龍もあるため空気気味だったが、
モーションが弱斬りと変わらず出も早いため、間合いを見極めて差し合いにさりげなく混ぜるプレイヤーも居た。
2分33秒に注目
『真サム』以降は空中専用技になり、斜め下に向かって手裏剣を投げ付けるようになった。
しかし硬直が長く安いのは変わらず、投げる前に宙返りするので出も遅くなり、更に上昇中しか出せない。
ただし無の境地がある作品では高速中段として機能する「昇り烈風手裏剣」が境地発動中の強力な崩し手段になる事もある。

「忍法 影分身」はその名の通り分身を出して相手を撹乱する技。分身が出ている間は完全無敵。
『初代』では4体、『真サム』以降は2体に分身し、出すボタンによって本体の出現位置を決める事ができる。
起き攻めに使ったり、純粋に相手を惑わしたり時間稼ぎに使える他、分身中に相手はガードモーションを取れないので、
飛び道具ガード不能連携ができたりするが、逆に言えばこちらも二分の一で攻撃を喰らってしまうバクチ技で使い所が難しく、
その他にも他の技に無敵を持続させられたり、半蔵が消えてしまったり…とバグを量産していたため、『零SP』でリストラを食らった。
「忍法 うつせみ天舞」「忍法 うつせみ地斬」は瞬間移動して不意打ちを仕掛ける技。
『初代』では、どちらも相手の頭上に出現し落下攻撃を仕掛ける技(中段)で、後者が食らい抜け技なだけで性能の違いは殆ど無かったが、
『真サム』では地斬がその名の通り足元に出現する下段技となった(喰らい状態からしか出せないのは一緒)。
しかし、どちらも消えてから攻撃するまでが遅く、発動を見てからでもガードが余裕なため、ごく一部の状況を除いて死に技であった。
『斬サム』以降は地斬が通常状態から出せるようになり、また、天舞の出現高度がかなり低くなったため、上手く使えば二択を仕掛けられ、
また、喰らい抜けの方も「忍法 身代わりの術・仏」が上から(天舞)、「忍法 身代わりの術・鬼」が下から(地斬)となり、
こちらの方でも二択が仕掛けられるようになったが、どちらにせよガードされると非常に危険な博打技というのは変わらず。
さらに『零サム』以降はコマンドが長いという形で制限が掛けられ、単発技に合わせるのはほぼ不可能になった。

『斬サム』からはその場で一瞬姿を消す「忍法 影」(修羅、『天サム』で削除)「忍法 静音」(羅刹)が追加。
羅刹にはボタンに対応した左・右・左空中・右空中の任意の場所から現れる「忍法 猿舞」も登場し、
うつせみなどと組み合わせる事で相手を翻弄したり、フェイントや緊急回避に使う事ができる。
『真サム』では隠し技として一定時間完全に透明化する「忍法 影舞」が搭載されており、
消えるまでにやや時間がかかる上、例よってコマンドがややこしい(→←→←→←↓+BCD)が、
K投げから確定で消えられで位置がバレる事もないので、上手く使えばかなりのプレッシャーをかける事が可能。
ほぼ同様の技が『剣サム』では「忍法 影臥(かげふせ)」という名で登場している。
また『剣サム』では「忍法 車菱」という撒き菱を置く技も追加されている
こいつのと違ってバックステップしながら撒くので、本来の使い方に近い)。

『真サム』での武器破壊技「忍法 天魔覆滅」。刀を前方に突き立て、巨大な火柱を上げる所謂忍者ゲイザー
発生保証があり、相打ちOKの反撃や対空に使う。と、性能自体は悪くはないのだが、
前述の通り怒り辛い半蔵では結果的に使い辛い技であった(1本中2回は使える覇王丸に対し、半蔵は3本中2回使えたら良い方である)。
以後長らく出番がなかったが、『剣サム』で武器飛ばし技に返り咲いた。
『斬』~『天サム』の修羅の武器飛ばし技は、その場で爆炎に身を包み一定時間姿を消す「封じ手 微塵隠れ」
先読み対空の他、自ら消える事で撹乱を狙える。
羅刹は宙返りしながら前方に小ジャンプし、ヒットすると大量の爆弾を落として次々に爆発させる「封じ手 毒龍」
威力が高く連続技で重宝し、中段判定となっているので奇襲や崩しにも使えるが、ガードされるとヤバイのはお約束。
『零』~『零SP』では、ポリサムより出典の「真・モズ落とし」。相手の骨をへし折ってから投げる、強化版モズ。
上記の『天サム』版強モズ落としに近いが、レントゲンのカットインが加わっている。『剣サム』では秘奥義として登場。
絶命奥義「禁忌 モズ砕き」はこれのさらに強化版で、3回骨を砕いた後、頭から地面に落として頭蓋骨を粉砕する。
ぶっちゃけ最後の一撃だけで十分致命傷なのだが、絶命奥義は大抵がそういうのだからしょうがない

半蔵を語る上で欠かせないのが、『初代』~『真サム』におけるモズキャンと呼ばれるテクニック。
簡単に言うと、通常技にモズ落としでキャンセルをかけて硬直を軽減するというもの。詳しくはキャンセルの項も参照。
これを活用すれば、牽制の隙をほぼゼロにする事ができるので、斬撃の弱い半蔵の地上戦がぐんと強くなり、
また近立ち中斬り>しゃがみ強斬り近立ち大斬り>遠立ち大斬り(『真サム』)といった強力な連続技も可能となった。
当然のように使用無制限なので、極端に言えば全てのキャンセル可能技にモズキャンをかけるのが理想となる。
これが可能な半蔵&ガルの忍者コンビはそもそもの性能が低く、モズキャンを使いこなせて初めてマトモに戦えるので、
『初代』などは結果的にモズキャンのおかげでシリーズ第一作としては稀有なバランスの良さを保っている。
投げスカりの導入に伴って『斬サム』以降は消滅したが、忍者キャラらしいテクニカルな要素として人気があった。
バグ技…とまでは言わないが、製作側が(恐らく)意図していなかった仕様がここまで上手くゲームに噛み合った例も珍しい。
TASの力を借りてモズキャンを最大限に生かすとこうなる

シリーズを通して性能は安定しており、強すぎた事はあれど、どうしようもない弱さに落ち込んだ事は一度も無い。
『初代』~『真サム』は上記のモズキャンのおかげで何とか中堅に食い込めるかといった所。
『斬サム』では悪名高い投げハメが可能であったが、全体的には自重している部類で、修羅・羅刹共に引き続き中堅所。
『天サム』ではバグった強さの半蔵怒りの爆炎龍が暴威を振るい、修羅はナコルルと並ぶ二強に君臨。
羅刹も屈指の強キャラに食い込んだ。詳しくはこちらこちらを参照。

『零』・『零SP』ではいくつかの技が削除されたが、修羅・羅刹が満遍無く統合されたという感じ。
最強クラスの境地連続技や、前転モズの便利さなどでソツのない強さを発揮し、どちらも上の下~中の上をキープしている。
多くのキャラの性能に手が入った『剣サム』でも大きな変化は無く、零スピリッツでの無の境地の強力さも相変わらず。
しっかりとそこそこの位置に食い込んでいる。
友人の十兵衛共々、イメージと性能が一致したシリーズ屈指の安定感を誇るキャラであると言える。


MUGENにおける服部半蔵

+ masquer氏製作 斬サム+天サム仕様+ やヴぁいアレンジ
  • masquer氏製作 斬サム+天サム仕様+ やヴぁいアレンジ
天草でお馴染みのmasquer氏作。
例によって凄まじいアッパー調整がされており、ぶっちゃけた話半蔵の皮を被ったもっとおぞましい何か
本来のサムスピ性能とは完全に対極にある性能なので、その点は注意。
現在は後述のAIを製作したSABA氏(旧:ファンタズマ)氏により、バグを修正した上で代理公開されている。

+ 強さの秘訣 プチ解説
彼の強さの一部をここで紹介する。あくまで一部である。
この半蔵に原作より弱い部分など無いのだから。

通常技は全体的に隙が無く、判定も非常に強い。
武器の部分に食らい判定は無く、それでいて攻撃判定は本体を覆う程にでかい
弱斬りを密着から連打しているだけで8割減ったり、全てのしゃがみ攻撃がダウン中の相手に際限無くヒットしたりする。
単発火力こそ抑え気味だが、通常技・必殺技問わず繋がりまくるため弱点にはならない。
人操作なら2つや3つくらい合わせるだけで様々な永久パターンが存在するが、酷いと1つの技だけで永久が成立する事も。

「忍法 身代わりの術」はノーゲージ・ノーリスクで攻撃を食らった瞬間にコンボ離脱でき、
しかも消えてから現れて攻撃するまでの動作が一瞬で行われる。
(つまり攻撃部分の判定が打撃ならば、神の1F当身だろうと何だろうと殴られた瞬間に離脱する)
立ち状態から使用可能な「うつせみ天舞」「うつせみ地斬」もほぼ同性能。もはや完全にテレポーテーションである。
その上、動作中(着地後の一瞬以外)は完全無敵なので迎撃もほぼ不可能
しかも高く空中にいる相手はうつせみ天舞か地斬だけ使っていれば、 楽に永久が成立する。 何だこのクソ技…。

コマンド投げの「モズ落とし」は相手がヒット中だろうがガード硬直中だろうが平気で掴む。
通常技のヒットバックの小ささも相まって、ヒットガード問わず近距離で小技当てたら確定
追撃できないのが欠点だが、ガン攻めで固められた時に便利。

1ゲージ技の「封じ手 乱れ烈風手裏剣-改」は、地上で無数の手裏剣をバラ撒くオリジナル技。
例によって隙が皆無のため、至近距離なら乱れ手裏剣→乱れ手裏剣→乱れ手裏剣が成立する。
また、ヒット数が非常に多いのでこの技だけでかなりの量のゲージを回収できる。
そのため、相手の大きさによっては最大3ゲージなのに10連発なんて事もザラ。相手が壁側にいればそれを使うだけで永k(ry
ついでに動作中は完全無敵のおまけ付き。

同じく1ゲージ技の「封じ手-毒龍-改」はすれ違いざまに相手に無数の爆弾を仕込ませ爆破させる技。
上記の乱れ手裏剣のせいで弱く見られがちだが動作中完全無敵な上、カウンターヒットすると追撃ができる。もちろんそこから永久に繋げる事も可能。

更にこれらの要素が霞むほどの技がまだある。それが無敵移動、というより無敵ワープ技の「影舞」である。
動作中完全無敵であり、硬直は0Fと全く隙が無い。通常攻撃を影舞でキャンセルできるため、仮に大振りな技を外したとしても一瞬で離脱できる。
ダウン追い打ち中に使えば距離が離れても余裕で間に合うため永久ダウン追い打ちができる、と汚すぎる素敵すぎる性能となっている。
更に更に、この影舞を繰り返しているだけでゲージが溜まる
はっきり言えば天草の逢魔刻(フゥーと言うあのワープ技)の上位互換。
ジェネラルのワープとトキのナギッを足して2で割らないと言えば分かりやすいだろうか。

きれいとか汚いとか最初に言い出したのはなのかしら?

おまけの人氏によってAIが製作されており、本体も付属する形で公開されている。
そのままでは強すぎるためか、AIは2つに分けられ、弱い方はattackの初期値が30に下げられている。
ただし、それでも並みのキャラではとても太刀打ちできないほど強い。
どのくらいかと言うと、尖兵にパーフェクト勝ちするくらい強い。
強い方のAIなら、うつせみ天舞と永パを自重せずレベルMAXのゴンザレスにすら完勝。なにこのキャラ…。

また、NNC氏のAIも公開された。こちらは「弱化調整」という事で狂ったゲージ技や必殺技をあまり使わず、
通常技多めで立ち回るためそれほどの強さはない(が、稀にゲージ技を連発して10割ごっそり持っていく事も)。

更には2013年、ファンタズマ氏(現:SABA氏)により、更にパターン豊富な10割を駆使したり、身代わりでの喰らい抜けを自重しない
従来のAIでは使われていなかった影舞を使う等々、酷さが極まったAIが公開された。
下記の動画内にて搭載した半蔵が、ゼットン無傷で撃破したなんて報告が上がっていたりおぞましい有様に。
AILvMAXだと影舞や避けキャン通常攻撃を全く自重しなくなり、なんと竜子にすら勝ってしまうなんなんだアンタ
但し、即死当身や永続ターゲットバグを使われるとあっさり負けたりもするので、総合的には狂上位といった所か。
一時期は、これとは別におまけの人氏のAIをベースに更にえげつない代物にしたAIと、手裏剣全画面化などの改変がされたバ改造パッチが同梱されていた。
氏の引退に伴い製作物は公開停止されていたが、現在は復帰(と改名)に伴い本体付属で再公開中。
なお、前述の通りSABA氏は本体も代理公開しているが、そちらとは別ファイルなので注意。
紹介動画。Lv制AIを段階毎に紹介

+ 大会ネタバレ
前大会は1勝もできず敗退した彼だが、第二回 ワンチャンアレバカテルー大会にファンタズマ氏のAIで参加し猛威を振るう。
相手を影舞で翻弄しつつあらゆる種類の永パを披露し、最終パート以外負ける事なく勝ち進んだ。
決勝戦では惜しくも敗れるものの、記録は大会最多の7勝と、その鬼畜さと「ワンチャンあれば勝てる」という題材に恥じない晴れ晴れしい活躍を見せ、
視聴者に新AIの凄さと知名度を大きく広める事となった。

+ Pinko氏製作 剣サム仕様+アレンジ
  • Pinko氏製作 剣サム仕様+アレンジ
いろはやサムスピ妖夢のPinko氏による、なんか色々混ざってるハイブリッド仕様。
2019年12月のYahoo!ブログ終了によるサイト消滅以降は、hamer氏によって代理公開されている。
上記masquer氏のものほどではないが、無敵やフレームの強化など、こちらも相当なアッパー調整が入っている。
基本システムは『零SP』仕様との事だが、『剣サム』の全スピリッツを統合したような「忍」スピリッツを搭載しており、
ボイスSEエフェクトなども含め、実質『剣サム』ベースと言って良い。
ちなみに着地硬直は無いため、上押しっぱなしで簡単に目ジャンプできる。お手軽。
絶命奥義も搭載しているが、発動条件が緩い(1ラウンド以上落としていて、怒り爆発状態の時)。
また、「封じ手 毒龍」や「爆炎微塵隠れ」などのレアな技も持っている。

AIはデフォルトで搭載されている他、ガンホール氏によるAIパッチもリリースされた。
非常に堅実かつ忍者らしい立ち回りで、隙を見てはよく瞑想で境地ゲージを溜めるのが特徴。
身代わりによる喰らい抜けもかなりの頻度でやってくるので、大会などではオプションで自重させる事を推奨。
ゲージを溜めて境地→一閃や絶命奥義も狙ってくるためかなり手強い。

+ 必殺技解説
モズ落とし
怒り時に使うと「忍法 爆炎微塵隠れ」に、ダッシュから出すと「モズ落とし 颯」に変化する。
発生が速く移動距離が長いため、弱爆炎龍を追い抜いて掴む事ができたりする。
ちなみに演出は従来作のどれとも符合せず、微妙に簡略化されている。
忍法 爆炎龍
弾速はどのボタンで出しても変わらず、弱が一番射程が長く、中、強の順に飛ばなくなっていく『剣サム』仕様。
非常に性能が高く、ヒット後はさらに追撃可能。
連斬から繋がり、さらに絶命奥義に繋がったりするので割とヤバイ。
忍法 烈風手裏剣
基本的にロマン技
一応無の境地中に超低空で出し、ヒットしていれば着地後に一閃が間に合うため崩しとして使えなくも無い。
忍法 猿舞
読まれたり、位置を読み違えると危険だが、使いこなせるととてもカッコいい。
忍法 空蝉天舞、忍法 空蝉地斬
完全に動きを読まないと使い道が無い。ニュータイプ推奨。
忍法 静音
こちらは姿を消した後、その場で姿を現すフェイント技。
姿を消した瞬間から完全に無敵になり、出現後即硬直が切れるため固まった相手にモズなどを狙う。
姿を消すまでに一瞬のタイムラグがあるため、相手の攻撃をかわすのにはやや読みも必要。
原作では前転キャンセル静音硬直キャンセル必殺技(モズ静音猿舞)などが基本。
忍法 影臥
ポーズを取った後透明になり、しばらくの間完全に姿を消したまま行動できる技。
チップの「毅式迷彩」と言えば分かり易いか。コマンドが複雑(6464642+YZA)で隙も大きいため、中々使い辛い。
ちなみに相手がAIの場合、当然ながらほぼ意味は無い。そういう意味でもロマン技。
忍法 車菱
まきびしの上を通った相手にダメージを与えるが、踏んだ相手を仰け反らせたりはせず、
まきびし自体もすぐ消えるので、見た目以上に地味。
身代わりの術-仏-、身代わりの術-鬼-
原作では隙が大きい技にしか差し込めずそれほどの脅威ではなかったが、
MUGENで地上でのコンボが基本となるキャラは途中でコンボ抜けられて\(^o^)/  と成りかねない危険な技。
特にAIが使うと非常に凶悪なので、ガンホール氏のAIでは設定で自重できるようにしてある。

真モズ落とし
一応出掛かりに全身無敵があるが、発生までに切れるため切り返しとしては頼れない。
忍法 天魔覆滅
怒り中に使用可能な超必殺技。
威力がそこそこ高く無敵もあり、原作同様発生保証があるため結構使いやすい。
絶命奥義 禁忌モズ砕き
絶命奥義
原作よりも条件が緩い為、頭蓋骨を砕いたのに3ラウンド目で生きてたりするが、気にしてはいけない。
構えている間から突進開始直後まで完全無敵のため切り返しに使える。
打撃技かつ必殺技扱いなので背面斬りなど状況限定ながらキャンセルから連続技に組み込める。
ガンホール氏のAIでは浮かせてからのコンボに組み込んできたりする(連斬キャンセル怒り爆炎龍他)。
AI戦では怒り爆発しても相手が警戒行動を取れないので、割とヤバイ。

+ Silverstar氏製作 石見守服部半蔵正成
  • Silverstar氏製作 石見守服部半蔵正成
狂~神キャラで有名な美しい斬鉄の製作者によるアレンジキャラ。
Pinko氏の半蔵を改変したもので、『斬サム』仕様がベース。
サムスピの半蔵とは別人(逆に言うとこっちと同一人物)という設定になっているため、旧版はボイスが異なっている。
現在のものはどうやら原作ボイスを使っているようだ。
こちらもまた原作に比べアッパー性能だが「『初代』~『剣サム』のいいとこ取り(風)」をメインにしており、
今までの作品にあった性能の長所をふんだんに取り込んでいる(厳密には原作通りではないが)。
モズキャンや怒り爆発版一閃バグ、同時ヒットバグが搭載されている他、月華風の弾きが使える。

AIがデフォルトで搭載されており、喰らい抜けと弾きの設定が可能。
怒り爆発からのラッシュは中々であり永久こそないが、上手くいけば約7割の高火力のコンボを繰り出す。
防御面では喰らい抜けがあるため普通のキャラでは歯が立たない。
現在はボスモードのミルドレッドや、PP氏AIのグスタフなどと互角に戦える実力である模様。
氏によれば「格闘ゲームを逸脱した強さではなく、あくまでも真面目に格闘ゲームをしたまま、ちゃんと付け入る余地を残して強化しているつもりです」
との事。
上記のmasquer氏とはまた違った意味での強みを持っているキャラである。
yanagi氏の外部AIも存在し、最新版に対応済み。

+ NRF氏製作 真サムアレンジ
  • NRF氏製作 真サムアレンジ
2015年7月14日に公開。
カンチョー丸等の真サムアレンジキャラや、コンバット越前でお馴染みのNRF氏による半蔵。
同氏による他のサムスピキャラ同様、素手状態と武器持ち状態があり、それぞれで性能が異なる。
AIはデフォルトで搭載されており、同氏製作のキャラともほぼ互角に渡り合える強さを持つ。

また、何故かレントゲンのカットインがGB版のものもある(○作の半蔵はこれ)。
これはDOS時代に公開されていたkgenjuro氏のもので、○作に出ている幻十郎も氏のもの。
技は基本的に『ポリサム』の羅刹半蔵になっており、移動技の蜘蛛走りから派生する投げ技がメインである。
残念ながら2000年時点で既に公開停止されており、手に入れるのはほぼ不可能と言って良いと思われる。

+ 大会ネタバレ注意
○作では何の因果か2大会に渡って大道寺きらと戦っている。
投げキャラ相手に関節をボキボキ極めるのはカッコイイが、「どこを折ってるんだ」と突っ込まれていた。






 「万法一如の境地にあらば、

  死火に尽きるも些事に過ぎぬ」

出場大会

+ 一覧
シングル
タッグ
チーム
その他
更新停止中
凍結
削除済み
非表示

出演ストーリー





「お主の腕では影、斬る事かなわじ」


*1 
『剣サム』のEDなどでは伊賀忍軍の頭領であるような描写、あるいは明言があり、『初代』での設定と食い違う。
どちらが本当なのかはよく分からないが、本項ではストーリー本編に関わっている『初代』の設定を優先している。
余談だが、史実の服部半蔵は伊賀の頭領に成った事は無い
(そもそも冒頭に書いた通り、二代目以降は武士である。三代目が伊賀忍軍と揉める事になったのはこれが遠因)。



最終更新:2024年04月10日 10:29