サナギ体
全てのワームの誕生時の共通形態で、本作における戦闘員的な役割も兼ね、 サナギの名に反して普通に動ける
…と言うか同じ石森作品『 イナズマン』のサナギマンに相当する存在だろう
(ただしサナギマンは主人公のサナギ体なので、厳密にはマスクフォームに相当する(逆に『イナズマン』の悪役にサナギ体は存在しない))。
個々の戦闘力は高くないが、この形態でも高度な擬態能力を持ち、隠密性が高い。
なお、マスクドフォームと同様に「(平均的な)成虫態より防御力が高い」という情報もあるが、
サナギ体はライダーがキャストオフして飛び散ったパーツが直撃すれば容易に爆散するケースが多い一方、
成虫態はマクスドフォームのパーツが直撃してもダメージこそ受けるが耐え切る描写がある為、
本当にサナギ体の方が防御力が高いかは疑問に残る。
なお名前に関しては「サリス」と書かれたデザイン画もあるが、これはデザイン上の仮称であり、本編や東映公式の設定には反映されていない。
元を辿ると韮沢氏が上記したサナギマンを元ネタに製作した「クリサリス(英語で「蛹」の意)」という造形作品が存在しており、
眼窩に手を突っ込んだような特徴的な造形もこの時点で完成していた。
これに手足を付けるなどして特撮のスーツ用にリデザインしたのが現在のサナギ体であり、「サリス」という仮称はその名残なのあである。
ある意味、「ベガ」に対する「イーグルヘッド」的な名前とも言える
成虫態
成長したサナギ体が脱皮(キャストオフ)する事でこの形態になる(画像は エビ型のキャラマスワーム。 ウンメイノーで有名な個体)。
サナギ体を凌駕する戦闘力を持つだけでなく、自らに流れる時間を操る事で、
人間には知覚できない程のスピードで活動する「クロックアップ」と呼ばれる超高速戦闘が可能。
このため、同じくクロックアップが可能なマスクドライダーシステム(ライダー/ハイパーフォーム)以外で対処するのは困難を極める。
1体だけとはいえクロックアップ無しで成虫を撃破したカブト(マスクドフォーム)はおかしい
なおタキオン粒子は本作での造語ではなく、れっきとした科学用語であり、光より速いと 仮定された粒子の事である
(本作以外にも『 宇宙戦艦ヤマト』(1974年)の「 波動砲」はタキオン粒子を撃ち出していると設定されている他、
『グロイザーX 9~12』(1976年)がタキオン粒子で動いている。
また「超光速の粒子」こと競走馬(& ウマ娘) アグネスタキオン(新馬戦が2001年)の名前にも使われている)。
白サナギ
サナギ体の変異個体。
他のサナギ体のワームと違って成虫形態にならなくともクロックアップをする事や、
敵のクロックアップを視認する事が可能であり、優秀な能力を持つ。
劇中でも1度しか確認できていない希少な個体だが、このように色や形が異なるワームは、
成虫体になるととりわけ強力な個体になるらしい。
ネイティブ
英語で「在来種」と言う意味。
ワームより早く、劇中より 35年前(1971年)に落ちた隕石に内包されて地球に侵入した別種のワーム。 どのみち外来種じゃ?
ワームと同様の外見・能力を持つが、サナギ体ではカブトムシのような角が特徴である。
如何なる理由によるものか不明だが、脱皮して成虫体になれる個体は極めて少ないようで、本編においては2体しか登場しなかった。
ちなみにその2例はカゲロウとコオロギで、特に角は関係無い
ワームとネイティブは、例えるなら クラシック・プレデターと ベルセルクのように「同じ種族の別の人種」のような関係らしく、経緯は不明だが対立関係にある
(「脱皮の頻度が高いワームに圧迫されていたためにライダーシステムを開発した」と説明したショーもある)。
地球に飛来後、近い将来ワームが地球に来訪する事を予期。
加賀美陸などの人間と手を組み、彼らと共にZECTを結成して、自分達の生体構造を提供してマスクドライダーシステムの制作に協力。
代わりにワームから自分達を守ってもらうべく、ZECTに前線で戦ってもらうという協力関係を結んでいた。
ワームと比較して攻撃的気質は低く、人を襲う事なく人間社会に同化している
(「コピー元はどうしたの?」と言う意見もあるが、
ファントムとは違い必ずしも殺す必要はないので、 普通に生きている可能性もある。
戸籍もZECTに捏造してもらえば良いわけだし)。
事実、正体が発覚した後も実家を継いだ人物がいる(後述の実験で改造された元人間という可能性もあるが)。
しかし、ZECT評議会トップの根岸(演:小林正寛)を中心に「 全人類をネイティブ化する」計画を立てている一派がおり、
終盤に行動を開始。
彼ら曰く「種族間の争いを防ぐため」と言う考えではあったようだが、勝手に改造される人間側はたまったものではなく、
結果的に本編のラスボスとなり、当然計画は阻止された。
なお改造は昔から実験されており、 仮面ライダーダークカブトも元人間である。
劇場版の世界で「ワーム」と呼ばれている敵には角があるため、こちらの種族と思われる。こちらは疑いようもなく侵略者。
ちなみに劇場版が初出であり、視聴者には「劇場版ワーム」だと思われていた。
ゼクターはネイティブの生体構造を基に開発されたためか、ネイティブがゼクターを使うのに資格の有無(ゼクターが認めるかどうか)は関係ないようで、
(後に自ら望んで)ネイティブに改造された 三島正人は上空を飛んでいたザビーゼクターを無理やり捕まえて変身している
(ただしこれは現段階の資格者である影山瞬に戦い方を教えるべく変身したもので、対峙したワームを 殴打によるラッシュのみで倒すも、
その後にザビーゼクターに言い寄られた際は手で追い払った)。
劇中では言及されていないが、カブトとガタックに搭載されている暴走システム「赤い靴」は、
元々は敵対関係のネイティブの手にゼクターが渡った場合を想定して備えられていた代物である。
一方で、出所不明の ホッパーゼクターのみは資格者にしか使えないように設計されているのだとか。
また、とあるヒーローショーではゼクトルーパー(ZECTの戦闘員)として人類と平和的に共存して、
パンチ・キックとは別のホッパーゼクターで「 地獄兄弟の末っ子」を名乗るやたらキャラの濃いネイティブも登場している。
…ネイティブでありながらも資格者だと言うことだろうか?
まぁサソードこと神代剣(自分を人間だと思い込んでいるワーム)も資格者扱いだし
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