このページでは【ゲームボーイ】のゲーム、
ドンキーコング
を解説する。
【ファミリーコンピュータ】のゲーム及びアーケードゲームは【ドンキーコング(ゲーム)】を参照。
【スーパードンキーコング】から登場した二代目のキャラクターは【ドンキーコング】を参照。
現在【クランキーコング】と名乗っているキャラクターは【ドンキーコング(初代)】を参照。
概要
ドンキーコングの生誕13年記念として【ゲームボーイ】向けに発売された、アレンジ・リメイク作品。
90年代風にアレンジされた【マリオ】が、ドンキーコングにさらわれた【ポリーン】を取り返すために世界各地を冒険する。
開発は任天堂だけでなく、複数の任天堂ゲームも手掛けたパックスソフトニカも協力している。
当時のマリオの弱々しい体質を再現しつつも逆立ちやバック宙といったアクロバティックなアクションを採用し、ゲーム部分はカギを扉に運ぶルートを構築するアクションパズルへと大胆に変貌。
当時の4コースに加え、96の新規コースを収録した大ボリューム作品へと作り変えられた。
やや人を選ぶジャンルである事や、直後に【スーパードンキーコング】が発売してそちらが大ヒットした事により知名度は乏しいが、【マリオvs.ドンキーコング】や【スーパーマリオ オデッセイ】?といった作品で本作の要素が拾われ、地味に現在のマリオシリーズへの関わりを持っている作品である。
ストーリー
今を去ること13年前(ドンキーコングGB発売の年からAC版ドンキーコング発売の年まで)、口ひげをたくえわえた鼻の大きな男が、ある街の工事現場で働いていた。
この男の名は
マリオ
。そう、クッパ大王や宿敵ワリオと名勝負を演じた、あのマリオの若き日の姿なのだ。
当時、マリオは
ドンキーコング
という名のペットを飼っていた。マリオとコングは大の仲良し。いつでもどこでも一緒だった。
ところがマリオに新しい友達
ポリーン
ができると、コングはおいてきぼりを食らうようになってしまった。
もちろんコングにしてみれば、楽しいはずがない。ヤキモチをやいたコングは、とうとうポリーンをさらって工事現場に逃げ込んでしまった。
追いかけるマリオに、コングは樽やドラム缶を投げて邪魔をした。
しかしマリオはそんな数々の妨害にも負けずに無事ポリーンを取り戻し、最後にはコングも自分のイタズラを反省してマリオと仲直りしたはずだったのだが……
コングのイタズラ心は、まだ収まっていなかったのだ。
またまたポリーンをさらったコングは、今度は街から森へ、船に乗って海を渡り、ジャングルや砂漠を抜けて生まれ故郷へと向かう。
マリオVSコングの長い長い追いかけっこが、再び始まる……。
(任天堂公式ガイドブックより引用)
ゲームシステム
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基本ルール
大きく3種類のコースがあり、3種類に分類できないコースが2つある。
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カギコース
本作でメインとなるコース。最初と最後のワールド以外に必ず存在し、存在するワールドでは「4の倍数以外」のコースは全てカギコースとなっている。
マップ上にあるカギを持ち上げてゴールへと運ぶとクリア。
カギを持っている間はバック宙などを使った大ジャンプが行えず、カギを手放すと一定時間後に消えて元の場所に戻ってしまう。
カギを上手く運ぶためにコース中の様々な仕掛けを利用して考える必要がある。
なお、カギは敵に投げつける事で一部の敵は倒せるので、攻撃手段としても使える。
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到達コース
昔ながらのドンキーコングのルールのコース。ひたすらコースを登っていき、ドンキーの所まで到達すればクリア。
基本的に各ワールドの最後のコース以外の「4の倍数」のコースは到達コースとなる。
ただし、最初のワールドは昔のドンキーコングを再現しているのでカギコースが無く全て到達コースであり、最後のワールドもカギコースが無く全て到達コースとなっている。これは「ドンキーを追いかける事に始まり、ドンキーを追いかける事で終わる」という意味だろう。
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ボスコース
原則的に各ワールドの最後のコースはボスコースとなっている。(最初のワールドは昔のドンキーコングを再現しているので除く。)
このコースではドンキーが投げるタルが何らかの理由で「必ず直立の状態になる」仕組みになっており、直立になった樽を持ち上げてドンキーに投げつけてダメージを与えることでドンキーを倒すのが目的となる。
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原作最終面コース
上記の3つに分類できない特殊なクリア条件のコースが2つあり、それぞれ「昔のドンキーコングの最終面」「昔のドンキーコングJR.の最終面」を再現しているコースがある。原作と同じように「全ての床のボルトを抜く」「全ての鍵を押し上げる」がクリア条件となる。
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アクロバティックなアクション
通常のジャンプの他、下+Aで逆立ちして逆立ち中にジャンプするとハイジャンプ、ハイジャンプの着地時にAを押すと更に高いジャンプが可能。
走ってる間に逆方向へキーを入力するとバック宙返りを繰り出し、横向きの鉄棒にぶら下がると大車輪で大ジャンプもできる。
ドンキーコングJR.の要素として、ロープをよじ登るアクションもある。
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持ち上げ
物や敵の上に乗ってBボタンを押すと持ち上げられる。投擲武器としても使える。
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スイッチ
各所にあるスイッチの前に立ってBボタンを押し、左右キーを倒すとスイッチのレバーを切り替えられる。
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コース生成システム
「↔」や「↕」に触れると一定時間コースに道やハシゴを作る事ができる。
これは元々はプレイヤーがマップを書き換えられる機能として企画していたものを、低年齢向けに分かりやすくするために一部のコースのみ採用するという形に整えたもの。
他に「ブロック」「ジャンプ台」を生成する物もある。
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ボーナスゲーム
カギコースではハット・バッグ・パラソルが設置されており、これらを全て集めてゴールするとボーナスゲームを遊べる。
ボーナスゲームはスロットとルーレットの2種類があり、スロットは最大5UPと報酬は高いが、揃わなければ当然報酬無しとなる。ルーレットは最大3UPとスロットよりも報酬は低いが、ハズレが無いため最低1UPが保証される。スロットになるかルーレットになるかは、クリア時の残り時間が偶数か奇数かで決まる模様。
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セーブ
本作は長いので、当然セーブ機能があり、4の倍数のコースをクリアした時にセーブできるようになっている。
また、ロード時のみ、既にクリアしたコースに戻ってプレイする事も可能。選択できるコースは4の倍数-3のコース。(要するにセーブした直後に開始するコース。)
ただし例外として、最終ワールドの最終決戦のコースは4の倍数のコースだがセーブできず、当然ロードもできない。
キャラクター
メインキャラクター
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【マリオ】
ご存知主人公。最初期のデザインではなく、90年代の安定したデザインへと変更されている。
ただし当時の体質もある程度再現しており、敵は踏んで倒せず高所から落ちると死んでしまう。
バック宙などの新アクションを習得している。
AC版の100mステージをクリアしたことでポリーンを救出したはずだったのが、本作ではその後工事現場のひと悶着とは比べ物にならない程ドンキーとの長い追いかけっこをする羽目になる。
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【ポリーン】
グラマラスな体型をし、赤い際どいドレスを着ているヒロイン。【ピーチ】ではない。
旧作のレディの英語名を逆輸入してアレンジしたキャラ。
ピーチがヒロインポジションに定着して長いこと経過していたからか恋人ではなく「マリオの友達」という表現にとどまっている。
EDではキノコ王国らしきところに辿り着き、マリオとドンキーと一緒に記念写真を撮影する。
ドンキーに攫われた理由といい、後のマリオとの関係と言い、どこか不憫なヒロイン。
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【ドンキーコング(初代)】
元祖ライバル。同年に発売した【スーパードンキーコング】への配慮なのか一応ネクタイを着けている。
前述した公式ガイドブックのあらすじによると
実はポリーンには一切興味がなく、マリオに構ってもらいたいがために本作の騒動を巻き起こした
とのこと。
後の【クランキーコング】だと考えると、故郷の嫁の【リンクリーコング】をほったらかしにしてマリオに夢中だったというなんだかすごくアレなゴリラである。
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【ドンキーコングJR.】
かつて囚われの父親をマリオから助け出した主人公だったが、本作ではマリオが主人公と言うことで敵。
ステージギミックを起動させたり毒キノコを投げたりして妨害してくる。
ザコ
関連作品
リンク
移植・リメイク
余談
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当初はドンキーコングを主役とした10周年記念作品として作る予定だったが、頓挫を続けた結果13周年記念作品になった。
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【モモガー】というボスの登場も検討していたがドンキーコングの存在感が薄くなるという事で没になってしまった。
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エンディングで示唆されている通りに本作は【スーパーマリオブラザーズ】の前日譚となっている。
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マリオが敵にぶつかってミスをするとドンキーコングのミスBGMが流れるが燃えたり潰されたりしてミスをすると専用の死亡BGMが流れる。これは、【マリオvs.ドンキーコング】にも引き継がれた。
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最終更新:2025年03月07日 10:57