【ニンテンドー3DS】

ニンテンドー3DS とは、任天堂のゲーム機。

概要

ニンテンドー3DS


他言語

Nintendo 3DS (英語)

ふりがな

にんてんどーすりーでぃーえす

発売元

任天堂

メディア

ニンテンドー3DSカード
ニンテンドーDSカード

保存メディア

SD/SDHCメモリーカード対応

CPU

Nintendo 1048 0H

GPU

ディジタルメディアプロフェッショナル(DMP)PICA200 GPU

メモリ

128 MB FCRAM

モニター

上画面:裸眼立体視機能付きワイド液晶 3.53インチ
下画面:タッチ入力機能付き液晶 3.02インチ

解像度

上画面:800×240(横800ドットを左目用・右目用にそれぞれ400ドット割り当てることで立体表現が可能)
下画面:320×240

カメラ

内側カメラ1個/外側カメラ2個 解像度はいずれも640×480(0.3メガピクセル)
レンズ:単焦点/撮像素子:CMOS/有効画素数:約30万画素

通信機能

2.4GHz帯(11b 1~13ch/11g 1~11ch)
赤外線通信

センサー

モーションセンサー、ジャイロセンサー

電源

リチウムイオンバッテリー

持続時間

3DSソフト:3~5時間
DSソフト:5~8時間

充電時間

約3時間30分

発売日

2011/02/26 (日本)

値段

25,000円(税込)
→14,286円(税別)

最新バージョン

Ver.11.16.0-49J

同梱物

ニンテンドー3DS用ACアダプタ
ニンテンドー3DS専用タッチペン(1本)
SDカード*1
ARカード6枚
ニンテンドー3DS専用充電台
かんたんスタートガイド/取扱説明書/保証書

本体カラー

アクアブルー
コスモブラック
その他

日本販売数

ニンテンドー3DSのみ:1,023万台
ニンテンドー3DSシリーズ:2,526万台

世界販売数

ニンテンドー3DSのみ:2,624万台
ニンテンドー3DSシリーズ:7,594万台

任天堂が発売した携帯ゲーム機の一種。略称は「3DS」。
【ニンテンドーDS】の次世代機。その機種名通り、2000年代後半に大流行した「3D映像」を前面に押し出しており、「3Dボリューム」を調整する事で上画面を裸眼立体視で楽しむ事ができる。

本体の機能も大幅に向上し、その3D映像は据え置き機である【Wii】とほぼ互角かそれ以上とされている。
新たなセンサーとして、本体にかけられた加速度を感知する「モーションセンサー」と、傾きを感知する「ジャイロセンサー」を搭載。本体を動かす事で対応ゲーム内にダイレクトに影響を与える。
【ニンテンドーDSi】から引き続きカメラも内蔵しており、撮影した空間とゲーム内が融合したAR(拡張現実)表現が可能に。付属している「ARカード」はその機能を存分に発揮している。
更にニンテンドーDSiで培われたフォームウェアアップデートやダウンロード販売にも本格的に取り組まれ、パッケージソフトのダウンロード販売が行われた。
ニンテンドーDSソフトとDSiウェアの互換性もあり、【ポケモンARサーチャー】?ポケムーバーなどDSソフトに関連するソフトも存在する。

後に【ニンテンドー3DS LL】【Newニンテンドー3DS】【Newニンテンドー3DS LL】【ニンテンドー2DS】【Newニンテンドー2DS LL】といった姉妹ハードが発売される。これらを含めて「ニンテンドー3DSシリーズ」と呼称されている。

ニンテンドーDSから続くDSシリーズは本ハードのシリーズで一旦幕を下ろした。

2023/03/28にニンテンドーeショップがサービス終了。2024/04/09に各種ゲームのオンラインプレイ自体もサービス終了となった。(【ポケモンバンク】のみ継続プレイ可能だが、将来的に終了予定)

販売実績

2011年当初は他ハードからの移植タイトルが大半を占めており、更に各メディアが持ち上げていた3Dブームがあっという間に消失してしまったために本ハードの特徴という特徴が薄れ、発売半年で早くも窮地に立たされていた。これは当時のライバルハードであるプレイステーションポータブル(PSP)で『モンスターハンターポータブル 3rd』が爆発的な売上を記録し、任天堂ハードに陰りが出ていた事も起因すると思われる。
そんな中、2011/07/28になんと1万円の値下げという大胆すぎる施策が発表される。2011/08/11より実施された。これにより【ニンテンドーDSi LL】と価格逆転が起こるという異例の事態となった。
これの補填として、値下げ前に購入したユーザーに向け、「ニンテンドー3DS アンバサダー・プログラム」を実施。旧ハードのソフトの【バーチャルコンソール】を20本無償提供する形が取られた。

もちろんそれだけでは根本的な事態は解決しないため、やはりPSPの勢い(年末には次世代機のプレイステーションヴィータが発売を控えていた)で下向きになると見られていた中、2011/09/13に「ニンテンドー3DSカンファレンス 2011」が開催される。ここでは発売予定だった『モンスターハンター3G』の詳細を告知した上で、完全新作の『モンスターハンター4』が3DS向けに発売される事がサプライズとして発表される。
これによりPSPの主力ゲームが本陣を移す事となり、一気に携帯機ハードの力関係が逆転。年末には【スーパーマリオ 3Dランド】【マリオカート7】といった定番新作タイトルも次々と発売されて行き、同時に任天堂が直々に宣伝を行うインターネット動画【Nintendo Direct】を開催。こうした施策によって売上を大幅に進めて行った。

2012年には任天堂初のDLC搭載タイトル【ファイアーエムブレム 覚醒】や、各種ソフトのダウンロード版の発売といった具合に、今まではそれほど力を入れてこなかったダウンロード販売に本格的に取り組みを始め、年末に発売した【とびだせ どうぶつの森】の爆発的な販売により家庭用ゲーム機のダウンロード版の販売を定着させる。(当時はパッケージソフトが品切れになるだけでなく、ダウンロード番号カードが売り切れるという珍事態も発生してしまうほどであった)
翌年以降も2013年には【ポケットモンスター X・Y】、2014年にはレベルファイブの『妖怪ウォッチ2 元祖/本家』が社会現象を起こし、日本における家庭用ゲーム機の頂点に立ったかのように見えた。

が、ここで2012年辺りから徐々に頭角をあらわしたスマートフォンアプリがライバルとして立ちふさがる。2012年の時点では『とびだせ どうぶつの森』の販売実績により「スマートフォンアプリと携帯用ゲーム機の市場は両立可能」とされていたが、スマートフォンアプリの市場開拓が進み、アプリゲームの作り込みが進むと共に、3DSからは徐々にプレイヤーとサードパーティ離れが進む。
同時期に出た【Wii U】?の失敗により任天堂のゲームは3DSに集まらざるを得なくなっていたが、それでも2016年頃にはスマートフォンアプリの影響が色濃く出ており、任天堂版権も【Pokémon GO】【スーパーマリオ ラン】?といったアプリでスマートフォンアプリ市場への参入を発表。
2017年には【Nintendo Switch】開発の影響で新作ソフトが極端に減少し、殆どが移植・リメイク・総集編的なタイトルで溢れかえる。(これは任天堂だけでなくサードパーティも同様)
この時点ではSwitchと3DSの2本柱を続ける事を表明していたものの、サードパーティが離脱し、任天堂も移植とリメイクばかりになってしまったとなれば、かつての勢いはもう残されていなかった。
結果、2018年に急激に尻すぼみを見せ、2021/02/25には修理受付の終了、2022/02/16には2023年にニンテンドーeショップのサービス終了を告知。
スマートフォンアプリに押され、家庭用ゲームはSwitchに統合されると行った形で、そのまま自然消滅していった。

本体機能

  • 立体視
    上画面は横800ドットの解像度を利用する事で左右の目に別々の映像を映し、立体視を可能としている。
    上画面の右側に位置する「3Dボリューム」を上下に動かす事で立体視の度合いを調整可能。
  • スライドパッド
    十字ボタンの上に新たにスライドパッドが追加。これにより3Dゲームでも違和感なく操作ができる。
  • HOMEボタン
    下画面の下部にはHOMEボタンが追加された。これを押すとゲームをプレイ中でもHOMEメニューへと戻る事ができる。
    ただしニンテンドーDSソフトやDSiウェアは中断しつつHOMEメニューにアクセスすることはできない。
  • HOMEメニュー
    本ハードはDSi同様、起動するとHOMEメニューが映される。ダウンロードしたゲームなどを並べ替えたり、最小1/6のサイズまで縮めてタイル状に配置する事もできる。
  • ニンテンドーネットワークID
    ニンテンドーネットワークに使用するアカウント。ニンテンドーeショップでの購入や、WiiUとの連携も可能。
    スマートフォンアプリやSwitchに主戦場となって以降はこちらのIDは使用せず、ニンテンドーアカウントへの提携という形で実質的に3DS・WiiU専用のアカウントサービスとなっている。
  • すれちがい通信
    DSではゲーム毎に行われていたすれちがい通信が、本ハードでは3DS本体機能となった。
    最大12本のソフトを登録でき、どのゲームを遊んでいる状態でも登録ゲームのすれちがい通信が行われる。
    ローカルやインターネット通信中ではすれちがい通信は発生しない。
  • いつの間に通信
    スリープモード中にインターネットの情報をいつの間にか受信している機能。一部のゲームはこれによりアイテムなどが受信できる場合がある。
  • モーションセンサー/ジャイロセンサー
    2つの新規センサー。3DS本体を動かすと対応ゲームに様々な現象を与えられる。
  • AR機能
    カメラを使って人の顔や専用のARカードを撮影すると、3DSの中に映像が取り込まれて様々な遊びを行える。
    これにプレイヤーが干渉したりする事で拡張現実を楽しむことができる。
  • 電子説明書
    本ハードのゲームは起動画面で左下の「取扱説明書」をタッチすると、3DS内で説明書の確認を行える。
  • フォルダ
    HOMEメニューの何もない所にはフォルダを設置できる。フォルダにはダウンロードソフトや本体内蔵ゲームを入れて整理する事が可能。
  • ダウンロードプレイ
    本体内蔵ゲーム。他のDSや3DSからDSダウンロードプレイに対応したゲームをダウンロードして遊べる。
  • 【ARゲームズ】
    本体内蔵ゲーム。付属のARカードを使って遊べる内蔵ゲーム。該当項目を参照。
  • ニンテンドーeショップ
    本体内蔵ゲーム。3DS用のダウンロードソフトやコンテンツを購入できる。ごく一部を除いたニンテンドーDSiウェアも購入可能。
    【ゲームボーイ】【ファミリーコンピュータ】、PCエンジン、ゲームギアの【バーチャルコンソール】も販売された。
    2023/03/28にサービス終了。データ更新や再ダウンロードには引き続き対応しているが、将来的に終了する予定。
  • 体験版
    ニンテンドーeショップでは一部ゲームソフトの詳細画面で体験版をダウンロードする事ができた。
    詳細画面からダウンロードできる体験版は原則として起動回数に制限が設定されており、指定数以上の起動をする事ができない。
    ゲームによっては体験版のセーブデータを製品版に引き継ぎできたり、特典が手に入る場合がある。
    任天堂のゲームソフトでは、『ポケットモンスター オメガルビー・アルファサファイア 特別体験版』 や『ゼルダの伝説 トライフォース3銃士(試勇版)』のように、ゲームソフト本体とは関係がない場所で、別のゲームとして無料ダウンロードソフトを配信しており、それらには起動回数に制限がなく、実質サードパーティのソフトにのみ制約が課される形で形骸化してしまっている。
  • 【すれちがいMii広場】
    本体内蔵ゲーム。すれちがい通信を利用した様々な遊びを楽しめる。すれちがいMii広場内の別のゲームも複数存在する。詳細は該当項目参照。
  • ニンテンドー3DSカメラ
    本体内蔵ゲーム。3DSを使ったカメラ。ニンテンドーDSiカメラとほぼ同様。
  • ニンテンドー3DSサウンド
    本体内蔵ゲーム。SDカードに記録されている音楽を聴けるサウンドプレイヤー。ニンテンドーDSiサウンドからの変更点として、新たにmp3ファイルに対応した。
    【スーパーマリオブラザーズ】のビジュアライザーが、プレイやん?に変更された。
    すれちがい通信に対応。
  • 思い出きろく帳
    本体内蔵ゲーム。3DSで起動したゲームの情報や起動時間、3DSを持ち歩いた歩数などが記録される。
    100歩ごとに「ゲームコイン」と呼ばれる通貨が貯まり、1日10枚、最大300枚まで保持できる。これは様々な3DSのゲームに使用可能。
  • ニンテンドーゾーン
    本体内蔵ゲーム。ニンテンドーDSiのものと同じ。
  • 本体設定
    本体内蔵ゲーム。各種データやインターネット、ペアレンタルコントロールの設定を行える。
    本体のお引越しから、ニンテンドーDSiの情報を持ってくることが可能。
  • 安全に使用するために
    本体内蔵ゲーム。3D映像に関する注意、健康上の注意、使用上の注意を確認できる。
  • ゲームメモ
    本体内蔵ゲーム。プレイ中のソフトを中断してメモを取れる。
  • フレンドリスト
    本体内蔵ゲーム。DSではソフト毎に記録していたフレンドを、今回は本体に記録する事ができる。
  • お知らせリスト
    本体内蔵ゲーム。すれちがい通信といつの間に通信のお知らせが届く。
  • インターネットブラウザー
    本体内蔵ゲーム。3DSでインターネットを見る事ができる。規格はACCESSのNetFront Browser。
    【ニンテンドーDSブラウザー】?よりは機能向上が見られているが、やはり表示には限界があり使い難い。
  • ニンテンドー3DS画像投稿ツール
    インターネットブラウザーを使ってFacebookやTwitterに画像を投稿できる機能。
    2022/10/25サービス終了。
  • 【Miiverse】?
    本体内蔵ゲーム。3DSとWiiUのユーザーだけが参加できるSNS。2017/11/08サービス終了。
  • 【いつの間に交換日記】?
    2011/12/21から配信されたダウンロード無料ゲーム。2012/05以降は本体内蔵ゲームとなった。
    他のプレイヤーとやり取りができる日記帳。
    しかし、不埒なユーザーのやり取りに未成年が巻き込まれる事態が発生。2013/11/01サービス終了する事となった。以後はすれちがい通信のみ対応。
  • ダウンロード版にセーブデータを移動
    2013/03/27から配信されたダウンロード無料ゲーム。本体内蔵では無いが、便宜上ここに記載。
    パッケージ版の3DSカードのセーブデータをダウンロード版に移す事ができる。
    コピーではないため、データを移すとパッケージ版のセーブデータは無くなる。
  • テーマ
    Newニンテンドー3DS発売に合わせて追加された機能。HOMEメニューを着せ替える事ができる。
    テーマショップで様々な版権やオリジナルのテーマを購入可能。一部のテーマは各種特典で配布される事があった。
    こちらもニンテンドーeショップのサービス終了に伴い、無料のシンプルカラーセット以外の新規の購入が不可能になり、購入済みのテーマの再ダウンロードのみ行えるようになった。
  • amiibo設定
    本体内蔵ゲーム。【amiibo】の設定を行える。
    別売りの「ニンテンドー3DS NFCリーダー/ライター」が必要。

バリエーション

  • アクアブルー
    2011/02/26発売。
    バーチャルコンソールのソフトの紹介動画などでは、このカラーの本体が採用されている。
  • コスモブラック
    2011/02/26発売。
  • フレアレッド
    2011/07/14発売。
  • ミスティピンク
    2011/10/20発売。
  • アイスホワイト
    2011/11/03発売。
  • コバルトブルー
    2012/03/22発売。
  • グロスピンク
    2013/03/20発売。
  • ライトブルー
    2013/03/20発売。
  • メタリックレッド
    2013/06/13発売。
  • クリアブラック
    2013/10/10発売。
  • ピュアホワイト
    2013/10/10発売。

周辺機器

  • ニンテンドー3DS ACアダプター[WAP-002]
    希望小売価格:952円(税別)
    本体同梱。ニンテンドーDSiのものと同規格。他の3DSシリーズにも使用可能。
  • ニンテンドー3DS専用充電台[CTR-007]
    希望小売価格:1.143円(税別)
    本体同梱。3DSを置いてACアダプターを繋げると充電できる台。
  • ニンテンドー3DS専用拡張スライドパッド[CTR-009]
    希望小売価格:1,429円(税別)、発売日:2011/12/10
    3DSに取り付ける右用のスライドパッド。一部ゲームに対応。
    身も蓋もない書き方をすると『モンスターハンターシリーズ』を快適に遊ぶための周辺機器。
  • ニンテンドー3DS専用スタンド[CTR-010]
    希望小売価格:762円(税別)、発売日:2012/03/22
    3DSを置くスタンド。他の3DSシリーズにも使用可能。
  • microSDHCメモリーカード 16GB/32GB[KTR-011/KTR-012]
    希望小売価格:オープン価格
    市販のmicroSDHCメモリーカードと同規格。
  • ニンテンドー3DS NFCリーダー/ライター[CTR-A-FGWA]
    希望小売価格:2,500円(税別)、発売日:2015/07/30
    3DSにはNFCリーダーが無いため、外付けで追加できる周辺機器。【amiibo】を通常の3DSでも読み取る事ができる。

ニンテンドー3DS アンバサダー・プログラム

発売から半年も経たずに1万円もの大規模値下げを実施した事により、早期購入したユーザーに感謝の意を示すために行われた補填プログラム。
2011/08/10の23:59までの期間にニンテンドーeショップにアクセスした事のあるユーザーに向けて20本の【バーチャルコンソール】が無償で提供された。
ファミリーコンピュータのタイトルは先行無償配信という形が取られたが、ゲームボーイアドバンスのタイトルは3DSにおいてはこのプログラム限定となっている。
ゲームボーイアドバンスのタイトルは、ニンテンドーDSのソフトと同じ処理がされており、中断しながらホーム画面に戻ったりなどができない。

関連項目

  • 【Nintendo Switch】
    当初は別軸だったが、3DSの自然消滅により、実質WiiUと統合した次世代機となった。

リンク

コメント

全てのコメントを見る?

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2024年04月09日 11:51

*1 「ピュアホワイト」「クリアブラック」「メタリックレッド」「ライトブルー」「グロスピンク」には4GBのSDHCメモリーカード、それ以外は2GBのSDメモリーカード