スーパーマリオブラザーズ
とは、【ファミリーコンピュータ】用のゲーム。
概要
【ファミリーコンピュータ】の集大成として作られたゲームソフト。
【マリオ】(2人プレイ時は【ルイージ】と交互)を操作して陸・地下・空・海・城といった様々な場所を冒険するファンタジーゲーム。
当時はジャンルとして定着していなかった「横スクロールアクション」の開拓児であり、1画面が当たり前だった当時において画面がスクロールし、背景が大きく切り替わるというのは画期的。
更に動きもそれまでのゲームソフトとは一線を画するもので、ダッシュとジャンプで軽快に動き回るものは硬い動きのゲームソフトとはまったく異なる感覚を与えた。
結果して社会現象となり、マリオがゲーム業界の定番キャラクターとなるには十分すぎるほどの功績であった。
販売本数もぶっちぎりで、単体での日本販売数は【あつまれ どうぶつの森】まで1位をキープしていた。『マリオシリーズ』内での世界販売数は、【マリオカート8 デラックス】が出るまで1位であった。
移植やリメイクも非常に多い。
欧米では【Nintendo Entertainment System】のバンドルになっている商品もある。
ストーリー
キノコ達の住む平和な王国に、ある日、強力な魔法を操る大ガメクッパの一族が侵略して来ました。おとなしいキノコ一族は、皆その魔力によって岩やレンガ、つくし等に姿を変えられてしまい、キノコ王国は亡びてしまったのです。
このキノコ達の魔法を解き、よみがえらす事ができるのはキノコ王国のお姫様ピーチ姫だけ。彼女は今、大魔王【クッパ】の手中にあります。
マリオは、カメ一族を倒してピーチ姫を救出し、再び平和なキノコ王国を築くために立ち上がりました。
テレビの中のマリオはあなたです。このアドベンチャークエスト(遠征)を完結できるのは、あなただけなのです。
ゲームシステム
今となっては当たり前の横スクロールアクションゲームの基本が全て形成されている。
本作で初搭載されて定番化したものでもパッと上げてこれだけ出てくる。
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ジャンプ攻撃
ジャンプで敵を踏むと倒せる。頭上にトゲがある敵や、水中にいる敵は踏めない。
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ダッシュ
Bボタンを押しっぱなしで横キーを押すと走る。
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ダッシュジャンプ
ダッシュ中にジャンプすると慣性が効いた状態で高く飛び上がる。少し遠くに跳ぶ事も出来る。
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ハテナブロック
チカチカしているブロックを叩くとアイテムやコインが出現する。
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残機用アイテム
コインを100枚集めると残り人数が1つ増える。1UPキノコを取っても残り人数が1つ増える。
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パワーアップアイテム
たまにブロックから出てくるアイテム「スーパーキノコ」を取ると大きくなり、1回当たってもミスしなくなる。
更にその状態では強化アイテム「ファイアフラワー」も登場するようになり、手に入れると強力な「ファイアボール」で攻撃ができる。
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背景が切り替わるステージ
青空の草原だけでなく、地下、水中、空、城といった多彩なステージを1つのゲームで冒険できる。
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ワープゾーン
W1-2などの特定の天井裏には他のワールドへ飛べる場所が存在する。
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裏面(★面)
これのみは、本作とそのリメイクや【スーパーマリオランド】などの一部限定の独自要素。
クリボーがメットに変化、ノコノコやメットの移動スビートが上がる、コースの内容が被るステージは常に高難易度版になる、といった要素が追加される。
当初は特に区別されておらず、『スーパーマリオコレクション』や『スーパーマリオブラザーズデラックス』では「★1-1」「1★1」といった感じで区別されている。
キャラクター
味方キャラクター
敵キャラクター
仕掛け
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ファイアバー
城ステージでぐるぐると回っている。炎の部分に接触するとダメージを受ける。
地名
タイトル画面でBボタンを押す度に、開始ワールドを選ぶ事が出来る。
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キノコ王国
本作の舞台となる王国。クッパの手によって滅んでしまった。
ワールド1
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1-1
本作最初のコース。基本的な仕掛けやアイテムが一通り揃っているチュートリアル的なコースで、同じ仕掛けを段階的に難易度を上げるという形で徐々に慣れさせていくという意図がある。
クリボーやノコノコといった踏める敵しかいない。
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1-2
初の地下面。穴は少ないが天上が狭い箇所が多く、地下面のチュートリアル的なコース。
パックンフラワーが初登場するが数は少ない。
天井裏からはワールド2~4へと続くワープゾーンに行ける。
ゴールがあるエリアへ行ける土管の所である手順を行うと、ワールド5や「 -1」(ワールドの数値の部分が空白で中身はゴール不可のW2-2)にも行ける。
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1-3
初のアスレチック面。高台やリフトを経由して進む。
落下死しやすいため初見プレイヤーにはなかなか難しいかもしれない。
裏面では5-3と同じ仕様になる。
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1-4
初の城コース。ザコというザコはほとんどおらず、ファイアバーだらけの狭い通路を進む。
ボスとしてクッパが初登場するが、ここにいるのは偽物(にせクッパ)。
裏面では6-4と同じ仕様になる。
ワールド2
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2-1
地上面。ジャンプ台が初登場。また、レンガブロックの中には初となるツタが隠されており、空のボーナスステージに行く事もできる。
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2-2
初の水中面。プクプクとゲッソーの癖のある動きに慣れよう。
裏面では7-2と同じ仕様になる。
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2-3
橋の上のアスレチック。プクプクが飛び跳ねてくるがジャンプで倒せる。
裏面では7-3と同じ仕様になる。
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2-4
1-4よりは難易度の高い城ステージ。バブルが初登場。
裏面では5-4と同じ仕様になる。
ワールド3
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3-1
夜の地上面。ハンマーブロスが初登場。初見では厳しいかもしれない。
ゴールの手前に緑ノコノコがおり、連続1UPが可能。
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3-2
夜の地上面。とにかくだだっ広い平坦なコース。ノコノコを蹴り飛ばして進もう。
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3-3
夜のアスレチック。天秤リフトが初登場。
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3-4
城。ファイアバーがかなり増加している。
ワールド4
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4-1
地上面。地形は平坦だが、初登場するジュゲムが非常に厄介。ワープで来たプレイヤーはここで躓く。
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4-2
地下面。地下ではあるが穴が多くミスしやすい。
天井裏にはワールド5、ツタの先にはワールド6~8へのワープゾーンがある。
メットが初登場。
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4-3
アスレチック。天秤リフトがたくさんある。
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4-4
城。無限ループが初登場。基本的には難しそうなルートを進もう。
具体的には最初のルートは上、2番目のルートは一番下を進めば良い。
ワールド5
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5-1
雪国の地上面。最初のノコノコを蹴れば簡単に1UPできるのはあまりにも有名。キラーがこのステージから初登場。
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5-2
雪国の地上面。ハンマーブロスが再登場。
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5-3
アスレチック。地形は1-3と同一だがキラーが飛んでくる上、リフトの幅が狭くなっているため難易度は上がっている。
キラーはランダムな位置で飛んでくるため、リフトへジャンプやリフトからジャンプをした時にちょうどジャンプした高さに飛んでくると目も当てられない。実はこのコースのキラーは「画面内に必ず1つ」という制限があるため、キラーが飛んできたのを確認してからジャンプするようにすれば事故率は減らせる。
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5-4
城。地形は2-4と同一。ただし最初のハテナブロックの所にロングファイアバーが設置され、他のファイアバーの数も増えているので難易度は上がっている。
ワールド6
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6-1
夜の地上面。ジュゲムが再び登場。段差が多く、トゲゾーの動きが厄介。
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6-2
夜の地上面。ボーナスゾーンが4つもあるので探してみても良い。ゴール前のパタパタを誘導すれば3-1と同じように無限1UP可能。
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6-3
夜のアスレチック。キラー、天秤リフト、ジャンプ台ととにかく仕掛けが多彩。地上のコースでは唯一白い背景(雪景色?)が採用されているが、地面が滑るというシステムはまだ無いので安心。
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6-4
城。1-4の高難易度版で、ファイアバーがたくさんある。
ワールド7
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7-1
地上面。とにかくキラーが多く、ハンマーブロスまで出てくる。
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7-2
水中面。地形は2-2と同じだが、ゲッソーが増えている。
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7-3
橋上のアスレチック。地形は2-3と同じで敵が増えている。空中を左右に移動するレア緑パタパタはこのコースにのみ出現する。
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7-4
城。無限ループ再び。
前回よりも複雑になっており、解法は下→中→上→上→中→上と進むこと。
ワールド8
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8-1
地上面。とにかく長い上にタイムも300と短く、タイムアップになりやすい。しかもスーパーキノコ・ファイアフラワーが1つもない。(1UPキノコとスーパースターはある。)
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8-2
地上面。ジュゲムとキラーの猛攻が厳しい上、ダッシュジャンプを成功させないと進めない難関コース。
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8-3
地上面。地形は平坦だが、ハンマーブロスが大量に待ち受ける最終防衛ラインといったようなコース。
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8-4
城。本作の最終コース。正解の土管に入らないと先へ進めない。ここのクッパは本物。スーパーキノコ・ファイアフラワーが1つもないので、ミスしてしまうと以後はパワーアップなしでクッパと戦う事を余儀なくされる。
アイテム・武器
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コイン
100枚集めると残り人数が1つ増える。
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スーパーキノコ
スーパーマリオ(ルイージ)に変身し、1回ダメージを受けてもミスにならずパワーダウンする。
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ファイアフラワー
ファイアマリオ(ルイージ)に変身し、Bボタンでファイアボールを出して攻撃が可能になる。スーパー状態でないと出現しない。
小さい状態で取るとファイア状態にはならず、スーパー状態になる。(ファイアフラワーを出した後にダメージを受けてしまった場合、この状況になる。)
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1UPキノコ
残り人数が1つ増える。基本的に隠しブロックやレンガブロックの中にしか配置されていない。
各コース1(W1-1を除く)に存在する隠しブロックのものは、前ワールドのコース3のコインを全て回収しないと出現しない。また、出現する条件を満たしていても1度その隠しブロックの位置までスクロールを進めた後にミスすると(隠しブロックを叩いていなくても)同じコースでは2度と出現しなくなる。
BGM
2024/10/31より【Nintendo Music】で配信。
タイムアップが近い事を知らせるためのハイテンポ版「ハリーアップ!」が全てのステージBGMに存在する。
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地上BGM
いつもの曲。世界で一番聴かれた曲と名高い。
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地上BGM(ハリーアップ!)
タイムアップが近い時の曲。
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地下BGM
地下エリアで流れる。後の作品で使用された回数は地上BGMより多い。
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ボーナス面/無敵BGM
地上/空中でのボーナスエリアや無敵状態の間に流れる。
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水中BGM
W2-2、W7-2、W8-4の水中エリアで流れる。
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クッパステージBGM
城のコースで流れる。にせクッパや本物のクッパ戦でもこの曲のまま。
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エンディングBGM
本作ではまだ追加フレーズがない。
関連作品
移植・リメイク
移植
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【どうぶつの森+】版
「スーパーマリオ」の名称で収録。週刊ファミ通のキャンペーンでのみ抽選で配布された。
GBA版に先駆けて完全再現されている。
一応、ネット上の解析ツールを使用したあいことばで入手可能。
【どうぶつの森e+】には収録されていない。
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【ゲームボーイアドバンス】版
クラブニンテンドーの懸賞版、【ファミコンミニ】版、ファミコンミニ単体版の3種類が存在する。
懸賞版は「ホットマリオ賞」でのみ配布。市販されたファミコンミニ版と異なり、ワイヤレスアダプタ未対応。
ファミコンミニ版は第一弾で発売。その後、【ゲームボーイミクロ】の発売に合わせて本作のみ再販された。
裏面に行けるようになった時にハイスコアのセーブを行うと、電源を切っても裏面しかプレイできない問題点があった。
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【ファミコンリミックス】?シリーズ
『2』では操作キャラがルイージでステージを反転させた「スーパールイージブラザーズ」、『ベストチョイス』では倍速になった「スピードマリオブラザーズ」として収録されている。
アーケード版(VS.スーパーマリオブラザーズ)
日本以外で提供されていたアーケードゲーム版。
全体的に難易度が上げられており、連続1UPできる箇所が修正、できたとしても8000点が連続で入るだけの仕様に変更されている他、1UPキノコがいくつかスーパーキノコへと差し替えられている。
ランキング上位10位以内に入ると筐体に記録されるが、その際のみ新BGMを聴く事が可能。この曲は【スーパーマリオメーカー】?の「スーパーマリオブラザーズ」のスキンで聴く事ができる。
日本には出荷されなかったが、知名度の関係からか置いてある店や旅館が存在している。
2017年には『Nintendo Switch』向けにハムスターからアーケードアーカイブスとして配信された。
国内では【ファミコングランプリ F1レース】の景品としてのみ配布されたレアなゲーム。北米では普通に発売されている。
上下左右に動かしながら横へ横へと進み、ゴールのピーチ姫に接触するとステージクリア。
1面は足場だけの面だが、2面は十字の足場、3面はファイアバー、4面は下に落ちない水中面…と、何とか頑張って再現している節は見られる。
開始時やゴール時にはゲーム&ウオッチの電子音でいつもの効果音が鳴り響く。
35周年バージョンは【ゲーム&ウオッチ スーパーマリオブラザーズ(2020)】を参照。
リメイク
リンク
余談
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本作の残り人数の最大値は「127」だが、そこから1UPするとオーバーフローが起きて残り人数が「1」になってしまう。(正確には「-128」になっており、ミスすると0以下ということでGAME OVERになってしまう。)一応、この状態でもさらに1UPを続けて129UPすれば正常な「1」に戻り、ここから1UPすれば2, 3…となる。
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得点の最大値は「9999950」で、これを超えると10000000引いた値になる。(あるいは、10000000で割った値の余りとも解釈できる。)こちらはマイナスになったりせずきちんとオーバーフローの対策がされている。
対策するなら「9999950」で止まるようにして欲しいものですが…
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【メイド イン ワリオ】ではほぼ毎回のようにプチゲームとして収録されている。【まわるメイドインワリオ】ではボスゲームとして登場した際は、傾き操作向けになっているほか、ステージが一新されている。
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最終更新:2025年04月06日 00:31