神代剣/仮面ライダーサソード

登録日:2009/08/03 Mon 21:31:43
更新日:2025/04/29 Tue 11:30:03
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4号ライダー おもしれー男 お坊ちゃま みんな大好き カミツルギ←ではない コメント欄ログ化項目 サソリ ショ・ミーン スコルピオワーム スワンプマン ディスカビル家 トゥーフゥ←変わったヨーグルトだな… ノブレス・オブリージュ ビーストライダー・スクワッド ピュア ラ・メーン ワーム被害者の会 井上キャラ 仮面ライダー 仮面ライダーカブト 仮面ライダーサソード 俺は〇〇〇においても頂点に立つ男だ 同族殺し 地獄従兄弟 坊っちゃま 天然 奇行子 山本裕典 平成ライダー 平成ライダーネタキャラリンク 愛すべきバカ 愛すべき貴族 本当は優しい人 残念なイケメン 涙腺崩壊 渡辺淳 濃すぎるキャラクター性 神に代わって剣を振るう男 神代剣 純粋 貧乏貴族




じいやが言っていた…男は燃えるもの、火薬に火を点けなければ花火は上がらないってな!



神代(かみしろ)(つるぎ)は『仮面ライダーカブト』の登場人物。
サソードゼクターの適合者で、仮面ライダーサソードに変身する。

演:山本裕典(ゆうすけ)


【人物】

イギリスの名門ディスカビル家の本家筋といわれる神代家の長男。に代わってを振るう男』を自称する。
常にノブレス・オブリージュ(nobless obligation)を心がけ、あらゆるスポーツ、看病、友情、ダメ人間、果ては地獄においても頂点に立つほど?のハイスペック。
だが、その超絶的な世間知らずっぷりと時代錯誤な価値観がそれらの長所をブチ壊している非常に残念なイケメン

洗練の美を知らず、贅を凝らすものが最良という考えに囚われがちであり、とうにディスカビルの本家は没落しているという事実を知らされないままことあるごとに湯水のようにを使うため、神代家の家計は火の車である。
当初は1体120万円の契約でワーム狩り要員としてZECTに雇われていたが、最強の戦力であるガタックのロールアウトを機にこの契約は打ち切られた。
一時は借金返済に当てるために変身道具を二束三文で天道総司に売り渡したことも(ただしワームとの戦いまで放棄したわけではなく、生身の剣術で数体の蛹ワームを殲滅している。強すぎ)。

初登場時は自己中心的な俺様系という天道のライバル的存在として描かれるも、本来は純粋でナイーヴな性格をしており、
社会を学ぶにつれ初期に見られたふてぶてしい傲慢な態度はなりを潜め、屈託のない天然お坊ちゃんといった感じにキャラが定着していった。ギャグキャラ化したともいうが。
初めて聞く単語を似非ヨーロピアンな発音で復唱したり、庶民(ショ・ミーン)の服=小学生のコスプレで街を練り歩くなど、
「貴公子」というか「奇行子」という称号がよく似合う。

「全てのワームは俺が倒す!!」が口癖。
これは最愛の姉を蠍のワームに一年前(2005年)に殺害されたことが原因であり、
殺害現場に咲いていた薔薇を姉の死を想起させるという理由から忌み嫌うなど、彼の心に深いトラウマを残している。

復讐鬼としての顔を見せている時の彼は極めてシリアスであり、人間に化けたワームに対しても一切のためらいなく刃を突き立てるほど。
一方で姉弟や肉親という関係性に対しての想いは人一倍強く、自分の過失で天道の妹である樹花にケガをさせてしまった際には素直に謝罪している。

ZECTの岬祐月に亡き姉の面影を重ねてアタックを繰り返すがことごとく返り討ちにされている。
時にはフラれたショックで地獄兄弟に加入し末弟として地獄三兄弟になったことも。
だが天道の言葉で岬を見ていながら姉を見ていることを指摘されてからは岬を見つめることを決意。
ミサキーヌをカッシスワームの猛攻から身を挺して庇ってからは岬の心にも変化が現れ始め、愚直なまでに真っ直ぐな剣にデートの誘いを受けるまでになった。
また、肉親を亡くした者同士のシンパシーからか加賀美新に対して友情宣言(一方通行ではあるが)をし、変身後もタッグを組んで戦う機会が多かった。

余談だが、名前からして某(0w0)を思い浮かべる視聴者もいたとかいなかったとか。


仮面ライダーサソード

剣が変身する仮面ライダーであり、ZECTが開発したマスクドライダーシステムの一つ。
劇中に登場するライダーの中では唯一昆虫ではないサソリをモチーフとしており、頭頂部にある尻尾と 紫色のボディが特徴。
サソリ型の「サソードゼクター」を「サソードヤイバー」という剣に装着することで変身する。
上記の通り剣の姉を殺したのは蠍のワームであるため、仇と同じモチーフのライダーシステムを使用していることになる。

固有の能力として毒を持つ他、装着者の肉体を活性化させるポイズンブラッドを循環させており高い近接戦闘能力を発揮しカブトとも互角に渡り合う。

剣の手に渡った経緯は不明だが彼の戦闘力の高さを見抜いて資格者に選定したのではないかと言われている。
作中では基本的に剣が使用し続けているが、一度だけ別の人物が変身したことがある。

設定上は専用のゼクトマイザーやマシンゼクトロンを持つが本編未使用。一応、マシンゼクトロンはPS2版のOPにのみ登場し、マイザーボマーはサソリ型のサソードボマーで、食品玩具バンダイキャンディートイにて登場。

【装備】

サソードゼクター
サソリ型の変身アイテム。他のゼクターと違って飛行能力が無いため地面やコンクリートを突き破って現れる。

サソードヤイバー
サソードゼクターを装着する剣型変身アイテム。刀身は片刃。鍔のあたりにゼクターを装着し変身を行う。
素手で戦う場合などは左大腿部にあるホルスターに提げておくこともできる。
他の変身アイテムと違い単体でも武器としての機能を持っており、変身せずとも使うことが出来る。
実は平成ライダーの中で唯一の「剣の変身アイテム」であり、サソード以後は令和になって仮面ライダー迅 バーニングファルコンが登場するまで皆無だった。
なお、あちらはベルトと一体型であるため、「ベルトと関係なく、武器だけで変身する剣ライダー」については、2020年に仮面ライダーバスターが登場するまではサソードのみであった*1

【各フォーム】

マスクドフォーム
第一形態。頭部のバイザー状の装甲と全身にある無数のオレンジ色のチューブが特徴。
他のライダーのマスクドフォームと違いZECTの紋章は描かれていない。
全身のチューブは内部にポイズンブラッドが循環しており戦闘時には触手のように伸ばして対象を拘束してしまうことができる。
ちなみに本物のサソリに蛹は無い。

ライダーフォーム
ゼクターの尻尾を押し込みマスクドフォームから装甲をキャストオフした第二形態。
サソリが体に巻き付いたようなデザインとなっており両肩はサソリのハサミのような形になっている。
クロックアップ必殺技・ライダースラッシュの使用が可能となる。

【必殺技】

ライダースラッシュ
ライダーフォームのままゼクターの尻尾を一度マスクドフォーム時の状態に戻してから再度押し込み発動。
タキオン粒子とポイズンブラッドを混ぜ合せ光子に変換、それを刀身にまとわせ斬撃と共に相手に叩き込み両断する。
クロックアップを併用すれば連続攻撃が可能。また、光子を刃の形にして放ち離れた位置にいる敵にも攻撃できる。
しかし、この技を使用すると…


◆ディスカリバー

神代家に代々伝わる聖剣。
剣が天道との取引でサソードゼクターを売却した際、ライダーシステムの代わりの武器として持ちだしてきた。
見た目は普通の西洋剣だが間違いなく名刀であり、剣の剣術と合わせることで蛹ワームを一撃で倒せるほどの威力を誇る。
……しかし本物はじいやが坊ちゃまの生活のため質屋に入れており、買い戻すためにゼクターを売った以上の金を払う羽目に。
しかもそのすぐ後に別の人物が変身したサソードに叩き折られてしまった。




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ミサキーヌ!!頼みがある!!
俺とデートしてくれ~!!







以下ネタバレ














彼の正体は神代剣ではない












本物の神代剣は姉と共に1年前(2005年)に殺害されていた。
本編で登場する剣は姉、そして本物の剣自身の命を奪った蠍のワーム・スコルピオワームが、事切れる寸前の「神代剣」の記憶と姿をコピーし擬態した姿。
つまり剣が最も憎悪するワームそのもの。
劇中では戦闘中に生命の危機に陥ったりライダースラッシュを使うと発作に襲われワームの姿に戻っていた。

しかし擬態時にコピーした「神代剣」としての記憶・自我が強すぎたためか、本来のワームとしての記憶を失っているうえ、ワームになっている間は剣としての意識が消え闘争本能の塊同然になるため、自分がワームだということには気づいていなかった。

友のカ・ガーミンだけはワーム化の瞬間を2回目撃して知っていたが、坊ちゃまのお人柄から手を出さなかった。
じいやもあくまで『神代剣』の執事としての忠節を通すためにこの真実については知ってなお語ろうとはしない。

物語終盤の岬との初デート当日、カッシスワームとの戦いで敗北後に不思議な光に包まれた剣は岬の下に現れたが、苦しみ出した後にスコルピオワームに変貌してしまう。

自らがスコルピオワームと悟った剣はそれまでと打って変わって別人のように変貌し、「全てのワームの頂点に立つ」と宣言。手始めにカッシスワームを毒針で洗脳し、多くのワームを一か所に集める。
友であるカ・ガーミンに対しても冷酷な態度を崩さず、ミサキーヌからのプレゼントも容赦なく踏み潰し、それどころか彼を人質として利用する始末。後に天道を呼び出し、サソードゼクターを除く全てのゼクターを持って来るよう指示。
約束通り天道はゼクターを持ってきたが、同時にZECTの突入が開始し、乱戦となる。解放された加賀美、そして鎖を外した地獄兄弟の活躍でカッシスワームは倒される。
自身は天道と1vs1の対決となり、当初はライダー同士で戦っていたが、後に剣はスコルピオワームと化し、天道はハイパーフォームとなる。


しかし、一度変身解除された剣の手には踏み潰したはずの岬から貰ったリングが付いていた。


剣の本当の目的は全てのワームを一か所に集め、他のワームも纏めて自分ごと倒されることで、ワームとして神代剣の目標である全てのワームを倒すことを成し遂げようとした。
剣の変貌が演技だと悟った岬は必死に戦いを止めさせようとするが、剣はトドメを刺すことを躊躇する天道に「約束」を思い出せと促し、ハイパーカブトのマキシマムハイパータイフーンによって討たれた。
剣は天道を呼び出した際、自分を打ち倒すことを天道と約束していたのだ。

その後神代家にてじいやに見守られながら、穏やかな表情で永遠の眠りについた…。

退場回は2006年12月24日に放送、世間ではクリスマスイブで賑わっている日である。
なお、公式サイトの記述ではこの回にはカットされたシーンがあるのとのことである。

また、
  • マスクドフォームが他のライダーと比べて明らかにデザインが異質
  • 「カブト」のライダーで唯一モチーフが昆虫ではない節足動物
  • ライダースラッシュに致命的な欠陥がある
  • 変身ツールが携帯に向かない剣そのもの
…など、「カブト」のライダーでも明確に異質な存在のサソードだったが、
それもその筈、企画段階では本来ワーム側に付く悪のライダーであり、ライダーシステム自体も最初期に開発されたものという設定だった。
そのせいかどこぞの赤いサソリを彷彿とさせる。

そして初期の段階では剣とスコルピオの意識は完全に分離した二重人格の設定であり、幾つか名残も残っている。*2
特に初登場エピソード終盤では擬態が解けてしまい、ワームに戻った際に通りかかった女性を襲い、口封じに殺害してしまっている。
剣本人の意思ではない事だけが救いだが、この事を知ったら、剣はますます自分を許さなかっただろう。

劇場版では冒頭の回想ほんの一瞬サソードが映ったのみでほとんど出番は無い。
これは劇場版の撮影時期に神代剣役の俳優が決まってなかったためで、後に山本裕典氏に決まり、氏本人によるアフレコが行われた。
あちらの世界では「ワームでありながら(恐らく剣の意識に乗っ取られて)人類側に付いた裏切り者」としてコーカサスに始末されてしまったという説が有力。


◆シリーズでの活躍

●『仮面ライダーディケイド

電王の世界においてモモタロスが憑依したユウスケが変身した電王ソードフォームに対して海東が召喚し交戦。

●『dビデオスペシャル 仮面ライダー4号

ショッカーライダーの一員としてサソードが登場。まぁモブ同然だが。

◆その他の活躍

●『戦隊レッド 異世界で冒険者になる

本人は登場しないが、アニメ版第8話の浅垣灯悟回想にて、幼馴染の進藤清弘が学芸会で剣の衣装を着てノリノリで演技していた。小道具としてサソードゼクターも登場している。「俺は学芸会においても頂点に立つ男だ!」
なお、この回の脚本を担当したのは『カブト』本編でも剣メインの回を手掛けた我らが井上敏樹御大。脚本家繋がりの粋なファンサービスと言えよう。だがこれはほんの序の口に過ぎなかった事を視聴者は色んな意味で身を以て知る事になる…

【余談】

天道は剣がワームであることを彼の退場回である46話まで知らなかったが、PS2版のゲームではオリジナルストーリーとして、天道の目の前でスコルピオワームに変貌する展開がある。
スコルピオワームを撃退すると剣は自分が姉を殺したワームと知り絶望するが、天道は「お前のせいじゃない。姉さんもきっと分かってくれる」と慰める。
TV版ではひよりを引き合いに出した加賀美に「一緒にするな!」と反発していたが、天道も何だかんだで剣の人柄を気に入っていたと思われる。


「じいやが言っていた…アニヲタ民は加筆するもの。編集という火を点けなければ追記の花火は上がらないってな」

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最終更新:2025年04月29日 11:30

*1 平成(特に2期以降)以降のライダーの変身ベルトは基本的にベルト、或いはガジェットとコレクションアイテムが基本となる事が多く、武器のみで変身するライダー自体が珍しい。なお、サソード以外にはドレイクディエンドとどちらも銃である。

*2 恐らく、剣としてライダーとなって戦う一方、スコルピオとしてゼクトにスパイし、暗躍する…というのが当初の構想だったのだろう