英雄集結(コーエー三國志)

登録日:2012/02/22(水) 19:55:37
更新日:2025/02/05 Wed 17:36:31
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今をさかのぼること1800有余年
英雄たちが覇を競い、争った、大乱世の時代があった

乱世の姦雄・曹操、漢朝再興の大義に生きた劉備
三代に渡って割拠した孫堅孫策孫権

黄巾の世をめざした張角
暴虐の魔王・董卓、天下無双の飛将・呂布

四世三公の名門・袁紹袁術
白馬将軍・公孫瓚、劉姓の群雄・劉表劉璋

そしてその他多くの、勇将・名臣・軍師・美女……
激動の時代を駆け抜けた星たちが時を超えて集結し、ふたたび鮮やかな光を放つ


決戦の幕が今、上がる



「英雄集結」とは、コーエーの歴史シミュレーションゲーム『三國志』シリーズに収録されているシナリオの一つである。


概要

その名の通り、作中に登場する全ての武将が中華各地の都市ごとに散らばって天下に覇を競う夢のシナリオ。
寿命や年齢も撤廃されているので討死や斬首しない限り武将が死なないため、周瑜郭嘉ら有能だが短命な武将も問題なく扱える。
初出は家庭用の『VIII』からで、『IX』からは無印PC版でも遊べる様になった。
今までPK込みでないと出来なかったオールスター要素がお手軽に実現可能な事もあり、以降の作品でも標準搭載されている。
作品によっては、中原に勢力を集めた「英雄集結 中原の覇者」や、登場勢力を13に絞った「英雄十三傑」などの派生シナリオも存在している。
また、8REMAKEでは軍師が君主となった「知将集結」や猛将が君主となった「猛将集結」、女性が君主となった「女将集結」といった多数の亜種系ifシナリオが追加されている。

これ以前にも、姉妹作『信長の野望シリーズ』の『烈風伝 with PK』のPS版で「諸王の戦い」というシナリオが存在したが、こちらはカエサルや源義経など国内外を問わない英雄達が入り乱れるお祭りシナリオで、英雄集結とはやや趣の異なる内容だった。
後に信長の野望でも、12作目『革新』にて戦国版英雄集結に相当する仮想シナリオ「群雄集結」が搭載された。


主な君主達

配下武将については当然史実を反映させた配分になっており、在野武将についてもおおむねその武将の出身地に配置されている。
しかしそれだけに勢力間の人材格差が酷い事も多く、特に中原には優秀な在野武将が宝の様に眠っているのとは対照的に、僻地(幽州とか交州とか)は下手すれば誰一人いない事もザラ。

そういった初期状態の人材層が薄い・初期配置の在野武将も寂しい勢力への救済措置として、近年の三國志では(本記事の様な仮想シナリオだけでなく、史実シナリオも含めて)シナリオ開始時に在野武将の配置を「仮想」にする事で、全都市均等にされた上で、どこの都市に現れるかが完全ランダムに変更される機能が付けられている。

また、個人プレイである13では勢力格差をできるだけ減らす&自由度を上げるためか極力初期武将の数を減らし、君主の家族や最初から君主に仕え続けた股肱の臣を除き、ほとんどの武将が在野スタートとなっている(郭嘉陸遜徐庶龐統などなど……その他大勢の武将が在野スタートとなる)。


曹操

文句なしの一強。曹操本人の優秀さも然る事ながら、配下の武将も文武に質量揃った別格扱い。放っておけば、河北はほぼ青一色に染まる。
しかし、武将数が多いのに1都市しかない状態なので、早めに他への侵略などを開始しないと資金面で困る事に。
CPUが他国侵略しない→資金繰り失敗→全配下武将の忠誠度激減→引き抜き放題、となってる事も…。
基本的に拠点が許昌という大都市なのが救い。


司馬懿

曹家から独立し、のちの『晋』を築く勢力。なので三国志後半の武将がメイン。
史実シナリオでは登場が遅く使う機会に乏しい三国志後半の武将でのプレイは、また新鮮な気分が味わえる事だろう。
人材も司馬懿だけでなく、鄧艾(11、14では独立)・羊祜・杜預といった魏末期~晋の名将を有しており文武共に粒揃い。初期配置も長安か洛陽といった大都市なので収入にも恵まれている。
ただし、武官の数は若干少なめ。14では戦場で自動発生する一騎打ちに気を付けよう。


劉備

五虎および猛将のうち数人が元の君主に仕えていて不在なのが多少痛いが、それでもトップクラスの戦闘力を誇る関羽張飛や、作品によっては彼ら以上に面倒な存在になり得る趙雲
アイテム・成長抜きでも助言的中率100パーセントの諸葛亮だけでなく水鏡門下も揃い踏みで、相方である龐統、さらに徐庶といった劉備軍三大軍師全てを有する。
また政務官も糜竺・孫乾をはじめ層が厚く、内政にも隙はない強豪。どの勢力も1都市スタートのため、先手さえ取れれば史実では圧倒されていた曹操にすら圧勝できる。
スタート地点はほとんどの場合が劉備の故郷の幽州や最初の根拠地・平原ではなく、白帝城のあった永安の事が多い。武将の質に任せての益州を抑え、張松・法正・張任をはじめとした劉焉陣営を打倒してさらなる人材確保か、
または荊州南部にいるあの四英傑を蹴散らして奪取し、早い段階での官職確保による部隊の増強および経済基盤確保の、どちらの方針で版図を広げるかはお好みで(なお、作品によっては張任をはじめとする劉焉軍の武将の何人かは劉備を嫌悪しており、登用ができなかったりする)。
11では永安でなく隣の江陵に配置されている。COMが担当するとあっという間に襄陽の劉表を殲滅して中原へ北上してくる超危険勢力と化すので、早めの外交で機嫌を取っておきたい。


孫堅

優秀な達や文武に優れる達をはじめ、武官・文官ともに層の厚さが自慢。
全体的な質で曹操劉備にやや劣るものの、水軍関連が強いので水上戦では圧倒的なアドバンテージを持つ。
近隣に怖い勢力がいないので揚州確保で富国強兵に励み、あとは荊州・徐州どちらへ向かうかはお好みで。
しかし11と14では収入の良くない柴桑1都市に50人超の武将を押し込んでいるため、COMが担当すると金不足であまり伸びてくれない…。


袁紹

通常プレイでは袁紹自身の寿命の短さに悩まされるが、そこは安心してプレイできる。
顔良・文醜・田豊・審配など高数値の武将も多く、袁紹本人もそう悪くない能力なので河北の平定は容易。
あとはダメ息子達の操縦と、曹操勢力への対応さえ失敗しなければ楽かと。


袁術

田代もとい偽皇帝。
頭数はまあまあだがそのほとんどが二線級武官と微妙な文官、せいぜい紀霊が使い物になるくらい。
ただし、親愛補正が強力になった14では楽就・李豊らが戦場で戦力として機能する様になり、内政面も楊彪・楊脩親子の加入である程度は底上げされている。
スタート地は孫堅曹操に程近いため、足りない文官を補充しつつ揚州か荊州への本拠移転をしたいところ。
しかし在野については(作品にもよるが)中々のメンツが眠っている事があるので、彼らの確保のために粘れるだけ粘るのも手。


公孫瓚

お馴染みのイナゴこと白馬将軍。趙雲劉備に連れて行かれてしまったが、代わりに万能武将の田豫(8REMAKEでは劉備軍所属)がいる。
大抵は途中で袁紹に滅ぼされているが、IXや11などシリーズによってはシステムに愛され強敵となり得る存在。
特に11では、初期技巧の優秀さと特技白馬で気付けば河北を統一している事がほとんど、河北を後回しにするとラスボス候補に。


董卓

華雄徐栄・李儒と粒は揃っているので、捕縛=死や外交への悪影響に繋がる自身の悪名さえ何とかできれば…というところ。
故郷(涼州)を制圧して後背の安全を確保した上で、馬超ら西涼騎馬軍団を引き連れ、さらなる安全地帯並び内政官を求め益州に南下するのがベター。
あるいは中原がゴタついている隙に史実通り長安、そして洛陽を狙うか…。


呂布

君主の呂布を筆頭に張遼や高順といった武力80後半以上がゴロゴロいる武闘派勢力。
初期配置が下邳だったり小沛だったり上党だったりと安定せず、Xでは国を持たない放浪軍扱い。
陳宮以外の政治力がご臨終のため、近隣の陶謙や劉虞勢力を滅ぼして文官の確保を狙いたい。
ただし陶謙配下の文官は呂布と相性が悪く*1、また強豪と隣接する可能性もあるので遠征も視野に入る。
もっとも下邳(or小沛)が本拠地の場合は、呂布と相性が良くて能力も優れる二張*2・徐盛・歩隲などの徐州出身の孫呉系人材を掘れるので、欠点の政治力だけでなく水軍まで強化されるため難易度は一気に下がる。


■張繍

曹操にとって息子を、そして忠臣を喪ってしまった因縁の地・宛で割拠している事の多い、旧董卓軍系勢力。
君主の張繍、そして三國志屈指の謀臣・賈詡の2人が軸となるも、よりにもよって曹操がすぐ近くにいるパターンが多いので、曹操対策が急務。
いっそ上庸経由で漢中、そして益州に入るもよし。武関経由で長安、そして故郷の涼州に入るもよし。プレイの幅は結構広い。


■馬騰

息子の馬超を筆頭に、戦闘能力と騎馬の適性に優れている。特にIXの一族総出の突撃は万単位の撃破数を叩き出すし、14の親族補正で強化された陸戦の強さは特筆モノ。
ただ内政に長ける将がいないのが懸念材料で、特に義兄弟の韓遂が独立している場合はそれが顕著になるのが痛い。
涼州平定後は董卓勢力同様、内政官を求めて益州に向かうのが上策か。益州の武将との相性は董卓よりも遥かに近く登用面で有利なので、先手を打って南下しよう。


劉焉

劉備陣営には及ばないが軍師の法正をはじめ、張任・厳顔・呉懿ら有能な将が揃う。
劉備との対決を制すれば南の覇権は取ったも同然。
ただし14では孟達に法正・張松を引き抜かれてしまっており、知略面での不安を抱える破目に。


劉表

文聘・蔡瑁・甘寧(11以降は孫堅配下)ら万能な武官や、優秀な内政官の蒯良・蒯越兄弟を擁する。
水軍が強いとはいえ質量で勝る劉備孫堅との正面対決はあまりに無謀なため、西か北へ向かうのが無難。
DS3(3DS1)では物資と兵力に恵まれているので、同じ大勢力の劉備・孫堅と睨み合いになる事も。


■何進

後漢の都・洛陽を領有する肉屋(11、DS3(3DS1)では長安が初期配置)。
洛陽にしろ、長安にしろ、収入も在野武将も豊富。配下も皇甫嵩・朱儁・盧植ら後漢末期の名将や、有能な政治家・王允など粒揃い。
ただし君主は魅力があるもののそれ以降が続かない、単なる肉になりがちだが…。


■韓馥

冀州最大の都市・鄴に陣取る冀州刺史。人材は武官に張郃、文官に沮授・辛憲英らを擁しておりギリギリ中堅レベル。
袁紹公孫瓚らが台頭する前に豊かな鄴の内政を整え、物量作戦に持ち込めば河北を制するのは難しくない。


■丁原

本人の能力は及第点といったところだが、配下武将の多くは微妙な二級武官ばかり。拠点の晋陽もあまり豊かとは言えない。
しかし、在野には郝昭・郭淮をはじめ優秀なメンツがそこそこ多い事も。彼らを登用してやれば人材不足は一気に解消する。
あとは冀州を攻略して豊かな土地を手に入れるか、幽州を攻略して南下するだけかはお好みで。


■張角

史実シナリオにおける最大の敵・寿命から解放された、大賢良師様率いる黄巾党。作品によっては張角三兄弟は妖術絡みの凶悪な特技・戦法を有している。
…が、この三兄弟を除けば他は微妙な脳筋ばかり。まずは文官の補充を。
なおこの三兄弟、隠し設定で全君主から嫌われているのか捕まったらやたら斬られるので、捕縛=死と言っても差し支えない。戦場での立ち回りには重々気を付けよう。
14では黄巾独自の爵位・官職が設けられているので、いきなり采配武将枠を5つ使えたり、俸禄の上積みなしで配下に官職を与えて大軍を組織できたりと、序盤から有利に立ち回る事が可能。
基本的に難易度低めの勢力だが、DS3(3DS1)では領土が曹操らに分断されている、初期経験値が低く三兄弟が術を覚えてないという酷い状況で難易度が高い。


■孟獲

配下は軒並み脳筋、軍師はいるが知力がギリギリで正直言って頼りにならない。
前述の張角同様にまず文官の補充をしたいが、いかんせん南蛮にそんな都合のいい奴はいない…。
ただ特技や戦法の面では張角同様に恵まれている事もあり、劉焉・鍾会を打倒し人材を吸収すればどうにかなる。
相性もわりと孟獲と近い武将が多いのも好材料。


■張魯

漢中に君臨している五斗米道教祖様。
漢中は守りやすくかつ収入も悪くない事が多いのだが、人材層はペラペラの一言。
初期配下は弟・張衛や楊任、楊昴、閻圃と全くいない訳ではないが、数が少ない上に在野武将がロクにいないのが辛すぎる。在野込みだと下手すりゃ四英傑の皆さんにすら負けるかも知れない。
ただ前述の救済措置で一線級の武官を登用できれば、益州制覇もまんざら夢ではない。それぐらい彼らに足りないのは「人材」なのである。


■韓玄 ■金旋 ■趙範 ■劉度

荊州四郡攻略編架空武将系勢力。
魏延黄忠に加え最近は演義で弟設定だった優秀な内政官の韓浩まで加わり、君主以外は一線級が揃う韓玄が頭一つ抜けているが、他はドングリの背比べ。
モタモタしていると劉備が伸びて完全に詰みかねないため、周辺勢力の併合はお早めに。
DS3(3DS1)では全員在野に追いやられている。


■陶謙

演義では可哀想なお爺ちゃん、でも正史では…な徐州刺史。
人材は先述の通り糜竺とその兄妹、孫乾といった官僚達はすでに劉備陣営について行っているが、陳親子や臧覇ら史実での呂布打倒のキーマンとなった将が在籍しており在野もそこそこ良い。ただし、初期配置は下邳だったり小沛だったり安定しない。
後者の場合は非常に不味く、小沛は大体の傾向として都市というよりは州都である下邳を守る「国境沿いの前線基地」という貧しい経済規模だけでなく、四方から攻められやすい位置にある事、そして大抵下邳には呂布が陣取っている。
呂布だけでなく、反対側の隣接地は許昌ないし陳留のためそこを本拠地とする曹操にも立て続けに攻められる事も珍しくないので、とにかくいかにして外交で敵を減らすかが鍵になる。


■孔融

自身が太守を務めていた事もある青州の地に割拠する、孔子の20代目の子孫。
文官はいるが武官は…だったが、近年では太史慈が最初からいてくれる様になり、さらに在野には知名度的にはマイナーながら何でもござれの万能武将・王基もいる。
初期配置の北海も北や西からの攻撃には強いので、わりと安心して南下できる。
ただ南に呂布がいる場合は要注意。呂布や張遼相手では、たとえ太史慈でも劣勢は免れない。
DS3(3DS1)では陶謙との連合勢力になっている。物資が少なく、武官が太史慈頼みで辛い。


■劉繇

江東の群雄……という名の孫策の踏み台その1。
人材はパッとしない(太史慈も孔融に取られがち)が、拠点の建業が大都市である事、後背の厳白虎・王朗が弱いのが救い。
(後述の2勢力にも言える事だが)在野には孫呉系の優秀な武官・文官が眠っているので、武将をかき集めながらまずは江東制覇を目指そう。
DS3(3DS1)では厳白虎・王朗を配下に従えた江東諸侯連合という、一風変わった勢力になっている。
人材面では劣るが、後背を突かれない地の利を活かして上手く立ち回りたい。


厳白虎

孫策の踏み台その2にして、本シナリオ最弱候補。
君主が脳筋の上に、部下は同じく脳筋二流武官の弟のみ。オールスター環境においてこのスッカラカンな人材層でのスタートはかなり辛い。
人材補強をしたくても魅力や政治力が低いため、前述の救済措置をもってしても在野武将の登用もおぼつかないジレンマを抱える。
作品によっては強力な戦法が与えられている事もあるが、闇雲に攻めるだけでは太史慈擁する劉繇と、虞翻ら文官を揃えた王朗に武将数と質の差で返り討ちに遭うだけなので、地の利と施設の利用が生命線。
(最近の太史慈の配属先は遠く北海の孔融の元なので、厳白虎プレイの難易度は幾分下がった)
DS3(3DS1)では上記の通り王朗と一纏めで劉繇配下になり、君主ですらない。


■王朗

孫策の踏み台その3。孫娘は司馬昭に嫁いでたりこっちにいたり安定しない。
武将の質は劉繇とドッコイドッコイといったところ。戦力配分としては一族や虞翻・華歆と文官はまあまあだが、武官が壊滅的。
しかし相性が悪いが在野に呉の優秀な武官達がいる上、孫堅袁術と接している事の多い劉繇に比べたら、こちらが接しているのは(異民族がいなければ)人材登用に手こずっているであろう厳白虎ぐらいなため、最初は楽と言えば楽。
厳白虎、そして劉繇を降して(王朗が盟主の)江東諸侯連合を形成してやろう。そこまで来れば孫堅軍ともある程度は戦える。


■公孫度

北の果て・襄平に割拠する未来の燕王の祖父。
異民族がいなければ後ろから攻められる事はないので、安心して南下して行きたい…ところだが、この薄い人材層では袁紹どころか公孫瓚に勝つ事すらおぼつかない。在野武将もロクな人材どころか文字通り誰一人いない。
作品によっては港があり海路も使えるので、そちらから攻めるのも手。異民族がいたら?うん、まあその……頑張れ。
彼らが争っている隙を突いて漁夫の利を得る形で公孫瓚を滅ぼし吸収してからが、ようやくスタートライン。


■士燮

こちらも近年の作品で交州(現在の香港あたり)が安定して存在する様になったため、史実シナリオでも黄巾の乱の頃から勢力として登場する南方の群雄。
ほとんどが士燮とその一族で構成されており、通常シナリオとほぼメンツが変わらない。
政治はまあまあだが戦闘力はお察し。在野もロクにいない。グズグズしてたら大体北から強大化した劉備が襲い掛かって来るので、どう立ち回るかは計画的に。
しかし14では本作の女性武将最大の爆乳統率を誇る趙氏貞が在野にいるので、戦闘面は幾らかマシになった。


■毋丘倹

近年参戦してきた淮南の反徒。
淮南三叛の自身と諸葛誕をはじめ、文官に夏侯玄、武官に文欽・文鴦親子と、良質な人材が揃う。
激戦区・寿春を拠点にしているのが一番のネック。曹操呂布といった強豪勢力とも近いので、外交には気を配ろう。
ちなみに、後述する「英雄乱舞」ではメンツは大差ないものの、何故か毋丘倹は野に下っており君主が諸葛誕に代わっている。文欽と相互嫌悪になっているので引き抜きや独立には要注意。


鄧艾

戦後処理で独断が過ぎたためか、ついには勝手に独立勢力扱いにされた蜀攻略最大の功労者たる後期曹魏の名将。
とにかく君主が最強……というより君主の後に続く人材が乏しいワンマン君主勢。息子の鄧忠、14から加わる盟友・陳泰以外は微妙。
拠点も江州か新野とイマイチ。まして新野の場合は北に曹操、東に孫堅、南に劉備と早い段階で接する可能性が高い。内政に時間を掛けるより、他勢力狩りに打って出てみよう。


■鍾会

鄧艾と並ぶ後期曹魏の名将にして屈指の野心家。
そして、やはり鄧艾と同じ君主頼みのワンマン勢。巴蜀の小都市(梓潼か江州)という拠点のイマイチさもそっくり。
しかし鄧艾と比べると武官の質では完全に負けてしまっている上に在野も当てにならないため、全ては自身と西晋の謀臣・衛瓘の働き次第。
14からは鍾会の父で一流の文官にして、今日でも彼の書体が我々の手本にされると言われている書道のレジェンド・鍾繇も加入する。


■孟達

三国志きってのコウモリ野郎が14でついに君主に。
拠点の上庸は貧しく武将の数も少ないが、法正・張松・李厳という優秀なお友達に囲まれているのが強みで、自身も後衛として優秀。
本作は親愛補正が非常に強いので、有力な親愛武将が多いという点はそれだけで相当なアドバンテージになる。
上庸なんて貧乏都市に篭っていても仕方ないので、早く張魯か張繍を4人のゆゆうじょうパパワーで粉砕しよう。
そこから曹操を吸収してお友達の曹丕くんと夏侯尚くんをゲット……はさすがにキツい。涼州や益州へ進むのが無難だろう。



英雄乱舞


三國志11、14では「英雄乱舞」シナリオが登場。
曹操劉備孫堅らの人数で圧倒的アドバンテージを誇っている軍が将を分けあってそれぞれ独立し、他勢力との格差が縮まったシナリオとなっている。
(例を挙げると劉備軍系だと劉備・劉禅諸葛亮関羽張飛魏延らに分かれている)
11での配下武将は君主と縁のあるメンツやその子孫で揃えられていたため、武将数は最多で劉備の21人、最小で魏延の4人と人数差が生じていた*3

14では人間関係だけでなく本作のシステムである「個性」に焦点を当てた配分に変更。
バランス調整のためか、一つを除いて全軍が初期武将15人になっており、縁も所縁も無かった人物達が集まって勢力を成すなど、今までの派生シナリオとは一線を画すプレイが楽しめる。
おまけ武将などで縁が深い武将を入れるのも一興だろう*4

その14英雄乱舞に登場するの各勢力の中でも人間関係や個性、さらにはキャラクター性から成り立つ特徴的な軍はこちら。

関羽

関羽好きが集結した勢力。三男・関索と愛娘・関銀屏は孟獲に取られたが、その代わりにいるのが張遼徐晃。これだけでもヤバいがなんと軍師は一族郎党おっぽりだした曹操
ただでさえ本作は親愛・親族補正による部隊能力の上昇が大きいのに、関羽と曹操がそれぞれ周囲の味方を強化する固有個性を持っているので、上記4人を雑に突撃させるだけで恐ろしいほどの破壊力を発揮する。
しかも初期配置は関門によって守りやすく、優秀な人材に名品も多い洛陽。関羽と徐晃の出身地である河東が近い事や若き日の曹操がその名声を高めた事が理由だと思われるが、正直「これでどうやって負ければいいんだ」と言わんばかりの状態になっている。
とりあえず史実の仇敵であるお隣・長安の孫権をぶっ潰して二大都市を制圧したら、あとは何処から攻めるのも思うがまま。

夏侯惇

曹操軍結成時のメンバーが中心。しかしそれを束ねるべき曹操が関羽の所に奔ってしまったため、代役として夏侯惇がよりによって夏侯淵が戦死した漢中の地で率いる事に。曹仁涙目
ただ張魯の項目でも触れたが漢中は良い都市であり、戦闘の強さは言うまでもなく、内政も文官は少ないものの李典・韓浩・田疇らがいてくれるので問題なし。さらにこのシナリオでは、親愛補正で侮れない強さを発揮する張衛・楊任・楊昴のトリオや楊阜といった在野にも期待できる。
史実の諸葛亮よろしく洛陽を目指して進撃し、サッサと曹操を連れ戻そう。蒋琬の北伐計画の様に上庸を制圧し、ダメ息子にお灸を据えつつ宛も得て勢力基盤を整え各地の機を窺うのも手。

劉備

劉備好きが集結した勢力。義弟2人諸葛亮、さらに11ではいてくれた黄忠にも去られてしまうも、趙雲は相変わらずいてくれる上に主に盧植・公孫瓚・田豫・陳登・法正が合流。
孫尚香が劉備の嫁になっており、他のシナリオではあまり出番のない彼女もこのシナリオでは大活躍。普段は呉にいるため蜀系の勢力で彼女を使える非常に貴重なシナリオの一つでもある。
関羽の所があまりにも強烈ゆえに見落とされがちだが、こちらも中々である。
初期配置は何故か会稽だが(異民族が近い事を除けば)そう悪い都市でもなく、近隣勢力も脅威になり得るのは建業の馬騰ぐらい。ならばいっそ劉備で史実の呉の領土を制覇してから、中原に乗り出してみよう。
そして中原に乗り出して反劉備連合が組まれた時、関張孔明に独立されてむしろ良かったと感じるはずである。
何故ならこの3人(+馬騰、魏延)は劉備を親愛or義兄弟の関係であるため、反劉備連合に加わらないでいてくれるからだ。
反劉備連合が組まれたら、静観してくれる彼らを降伏勧告説得して仲間に引き入れ、諸侯に劉備の大徳を見せつけてやろう。

なお、張飛の所は龐統が軍師についているが今作の彼は全体的にイマイチ、武将も兄者2人の所と比べると微妙なアル中軍団荒くれ者揃いと、どうにもパッとしない。
後述の「氏姓覇乱」ではこれでもかと言わんばかりの陣容を誇っているが

諸葛亮

劉備死後に蜀を支えたメンバーが中心。諸葛亮自身の強さは言わずもがな、脇を固める姜維徐庶に、愛妻・黄月英や馬良登山家馬謖兄弟、
武官には夏侯覇・王平・向寵、文官には鄧芝・楊儀ら他多数の内政要員…と、配下の質は十分。何気に滅多に実装されない「夏侯覇を蜀で使えるシナリオ」の一つである。
拠点の襄陽もそこそこ豊かな土地であり、これまた在野には陳矯ら優秀な文官達が多く眠っている。
頭数を揃えたら、持ち前の内政力を駆使して物資と兵力をモリモリ蓄え、まずは鍾会の陣取る江陵を皮切りに荊州制圧を目指そう。
鍾会は高能力に加えて姜維との相互親愛もあるので、彼を吸収できれば戦力面でのプラスが大きい。そして魏延は遠慮なくぶった斬ってしまおう*5
その後は荊南にいるライバル・司馬懿とタッグを組んで呉の劉備と対決したり、その劉備を配下に率いて中原の関羽と雌雄を決したりなど、史実とはまるで違ったカオスな展開を楽しむ事ができる。
北伐の志半ばで倒れた諸葛亮&姜維の無念を是非とも晴らしたいという、後期蜀ファンにおすすめ*6

ちなみに劉禅は同じく蜀後期の家臣と共に足手まといの黄皓を置き土産に残して父の故郷・薊で独立しており、
武官が不足気味だが、配下も在野も内政上手が多く開発が得意な勢力となっている。

呂布

初期配置は涼州の端っこである武威。一体全体何を血迷ったのか、このシナリオではなんと貂蝉と二人っきりでのスタート
いくら呂布が最強だろうと二人だけでは何もできないので、急いで人材を確保しよう。「貂蝉と二人で過ごすのも悪くない」などと言っている場合ではない。
在野には陳宮や呂玲綺ら他勢力所属を除く呂布軍ゆかりの人材+有用な魏将らが揃っており、貂蝉が高魅力で推挙も使えるので登用は容易だが、初動が遅れるのは少々厳しい。
その後は、安定にいる孫策に遼東を追い出された公孫度(←徐栄が加わっている)や長安にいる孫権らを吸収し、洛陽の最強関羽軍と中原の覇権を賭けた決戦に挑もう。

■曹沖

全員が虚弱持ちというヒョロガリ君だらけの勢力。早逝を惜しまれた顔ぶれが多い。
とにかく最大武力49という武力の無さが目立つ。架空シナリオなので寿命は気にしなくてもいいのだが、怪我や病気に弱い事に変わりはないので、一騎打ちに巻き込まれたら死が見える。
その一方名声持ちが多く、魅力が高い武将が多いため「直接のどつき合い以外」では強い。
さらに初期配置の鄴はトップクラスの収入が見込める上に、在野には病弱な面々を治療できる医術持ちの張魯や黄巾の張角三兄弟がいるという恵まれっぷり。前述の通りやたら斬られる事を除けばだが

君主の曹沖は、幼少期から見せたその天才ぶりを曹操から愛され*7、13歳という年齢での早逝は父を大いに嘆き悲しませた。
そんな数奇な運命をたどった彼でのifプレイは、(好き嫌いは分かれると思うが)異世界転生の主人公さながらのロマンに満ちた気分で進めてみるのも楽しいだろう。
おまけ武将に抵抗がないなら霍去病*8を入れてみるのも一興か。直接のどつき合いにも強くなるぞ。

■許褚

前述の曹沖とは対照的に、兄・許定と息子・許儀を除く全員が頑健持ちという恵体どもの勢力。
自身は元より配下にも楽進・周泰・丁奉・高順・兀突骨と優秀な戦闘要員を有し、どつき合いでも結構強い。
さらに楽進・周泰・高順あたりは寡欲も持っているため(特に序盤の)出費を抑えられるのはありがたい。
初期配置も北平とほぼ北の端。後ろの襄平の孫策を潰せば、あとは南下するのみ。しかし孫策・周瑜の断金コンビ&太史慈は相当手強く、ただ考えなしに戦っても返り討ちに遭うので要注意。

黄忠

11では劉備配下だったが、14では初期の人材全員がジジイという如何にも老い先短そうな軍団を結成。
初期配置が貧乏都市である江夏なのが辛いところだが、武官は自身や黄蓋・厳顔、文官には江東の二張・士燮と結構良い人材を揃えているので、わりとどうにかなったりする。
というか、そもそも英雄集結の亜種ゆえ寿命は無いので年寄りもクソもない*9
まずは荊州から平らげ、中華各地を老将パワーで席巻してやろう。

魏延

一言で言えば「諸葛亮被害者の会」。しかも諸葛亮軍の隣国
周瑜曹真がより縁のある人物を優先していて不在なのは痛いが、それでも李厳・孟達・陳式*10邢道栄らがおり攻撃の質は高い。
高政治かつ名声持ちの王朗に、劉巴・廖立ら蜀の文官もいるので意外と内政も弱くはない。
……が、いかんせん魅力不足であり、とにかく人材確保に悩まされる。この辺がもう被害者
恐らく1ターン目でやるのは総動員で在野の王基の発見と確保
スタート地の新野も貧しいので、初手は公式のコメント通りに収入の豊かな隣国・襄陽の諸葛亮をやっつけよう。
ただし、あちら側もえげつない親愛補正があり手強い相手ではあるので、状況を見ながら許昌の孟獲あたりから攻めるのも一つの手だろう。
なお、諸葛亮本人は魏延嫌悪なので配下にはできない…かと思いきや、嫁の黄月英を引き入れてしまえば渋々軍門に下ってくれる。
とっ捕まえたら牛馬の如くこき使ってやろう。ただし、嫌悪には変わらないので忠誠は凄い勢いで落ちるので注意。

曹植

こちらは言うなれば「曹丕被害者の会」。11では駆け落ちしてしまった甄氏は今回は息子の所にいる
文官の質はかなり高い一方で、武官は曹彰・于禁*11・鮑信*12と決して戦えない訳ではないが攻めに出るとなると微妙。在野も質は悪くないが人数が少ない。
ただ拠点の北海は孔融の項目でも触れたが位置としては中々良いので、序盤はしっかり内政に励んで物資と兵力を貯め込もう。
初手は南下して同じ酒好きの張飛の打倒が第一目標か。彼らを吸収できれば武官の質は改善される。

ちなみに、憎っくき兄・曹丕は南の端・交趾にて仲良し達を引き連れている。
もし生き残っていたらラスボスに取っておいて対決するのも一興。

■羊祜

11に続き三国志末期の名将が君主に。優秀な羊祜ファンクラブ会員をはじめとした三国志末期の晋から有能武将らが並ぶ。
勢力としては「文武にバランスのいい良将が揃う」と称されるだけあり、トップクラスの強さを持つ君主に加え、配下も突き抜けてこそいないが平均レベルが高い。特に内政面は全勢力でも屈指の層の厚さ。
しかも何の因果か隣国が陸遜、つまり陸抗が隣にいるので何としても手に入れたいところ。
ロールプレイだけでなくゲーム的にも羊祜と陸抗が相互親愛なので組むメリットが大きい。
史実シナリオでは出番が遅すぎて活躍の機会が薄いメンバーが大暴れできる貴重なシナリオなので、思う存分活躍させてやろう。

■張燕

全員が賊徒持ちという黄巾党も真っ青な山賊・盗賊・海賊連合軍。
君主・張燕と麹演*13を除いて脳筋だらけ*14、案の定壊滅的な政治力に魅力のせいで呂布軍以外で唯一初期軍師なし
おまけに初期配置の梓潼は極貧都市で在野も微妙な上に相性最悪でほとんど登用できないなど、取り巻く状況はかなり苦しい。
それ以上に問題なのが、関所戦の多い蜀では必須の兵器を扱える人間が全く存在しない事。おかげで賊のくせに侵略も満足にできない。
そんな体たらくなので、あとはお隣・成都の曹叡が攻め込んで来た時などに、張郃・孫礼・満寵といった好相性の優良武将をワンチャン捕まえられるかどうかに命運が懸かる。
まあそれでも、次の勢力に比べれば野戦はこなせるだけマシかも知れない…。

■夏侯楙

公式で「正直、どうすればよいのだろうか」と匙を投げられてしまった、英雄乱舞最大の玄人向け勢力。
というのも、夏侯惇の息子であり一族随一のボンクラで唯一最高能力値が20台の夏侯楙、合計値最下位争いの常連である黄皓と岑昏のコンビを筆頭に、三國志を代表する暗愚・奸臣・愚将達が勢揃い

+ そんな夏侯楙軍の能力値+赤個性
名前 統率 武力 知力 政治 魅力 合計 赤個性
程武 54 35 75 71 49 284 なし
韓徳 62 77 24 15 52 230 功名
馬遵 38 52 31 51 47 219 消沈・小心・惰弱・軽率
笮融 61 68 40 21 14 204 賊徒・強欲
曹豹 55 69 32 21 26 203 小心・動転・軽率
何植 15 24 26 27 33 125 功名・強欲
張闓 35 66 8 1 10 120 賊徒・功名・強欲
呂壱 10 19 40 21 3 93 小心・強欲
孫弘 3 12 44 27 5 91 功名・強欲
孫晧 13 28 31 6 4 82 猪突・浪費・悪名
楊松 2 5 28 34 3 72 小心・強欲
韓玄 22 33 7 4 1 67 猪突・動転・短慮・粗暴
夏侯楙 20 7 5 21 2 55 浪費・短慮・高慢・強欲
岑昏 1 1 33 9 2 46 強欲
黄皓 1 1 30 10 1 43 小心・強欲

初期の人材15人中10人が能力平均25以下*15、そのうち9人が全能力50未満という絶望っぷり。
哀れにもこの勢力に放り込まれてしまった程武*16・韓徳*17以外ロクな奴がいない。勿論この2人が主力となる。
次点で馬遵・笮融*18・曹豹*19あたりがいるがこのレベルの人材が主力に次ぐ「次点」というあたりがもうヤバい。
その他では強個性である監守を持つ呂壱*20は勢力の拡大をすることができれば光る人材になりうる。
当然魅力も足りない(最大で52、初期武将15人中8人が魅力1桁)ので、頭数を揃えるのも苦労する。
一応物資自体はあるので孟獲か親父あたりに土下座外交を決めたいが、過半数が強欲持ちで金の消耗もすこぶる激しく、モタモタしていると資源すら枯渇する有り様。
クリアできたら間違いなく「三國志」マニア。

こんなところに放り込まれてしまったメンバーだが、程武と馬遵は夏侯楙に親愛感情を抱いており、韓徳は夏侯楙の配下だったための配置で曹豹はIIで最弱だったことをネタにされたためだと思われる。笮融はよく解らないが…。

ちなみに孫皓は13では何故か武力と知力のステータスが70を超えており、13の仕様ならば主力足り得たのだが……今回はココにいるあたりお察しください。
実は夏侯楙自身も武将の少ない末期シナリオでは嬉しいそこそこ長い寿命、本作の兵站切りシステムと噛み合った錐行陣形により使い道がない訳ではないのだが、強みの一つである寿命が実質意味をなさないこのシナリオでは……。しかも8REMAKEではその寿命すらゴリゴリに削られる始末

ただし、いないよりはマシ程度のステータスだが一応軍師がいる事と、初期立地は比較的恵まれている方なので、上述の張燕の方がキツいと言う人もいる。
余談だが、有能な登録武将を一人でも入れると途端に難易度が落ちる。そのくらい人材の質が重要なゲームであるとも言える。



氏姓覇乱


三國志14で登場した「英雄集結」の亜種シナリオ。
なんと同じ氏姓を持つ武将達を1つの勢力に纏めた*21シナリオであり、勢力によっては全員一族で構成されている*22所もあれば、氏姓が同じな以外は共通点も何も無く時代も出身もてんでバラバラな面々が集まった勢力まで多種多様。
結果勢力間の武将格差は下手すれば英雄集結シナリオ以上となっており、さらに武将の出自がバラバラな勢力の場合、君主と配下の相性値が離れているために忠誠心の管理に苦労する事も。

初期配置もおおむねその「氏姓」と何らかの関わりがある都市になっている*23
なお、引き抜きを防止するためか君主同士以外は義兄弟や夫婦関係が解消されている*24

ここからは20名以上いる勢力のみに絞り、勢力の武将の数と合わせてランキング形式に紹介していく。

■陳登(22人)

初期配置は春秋時代に存在した『陳』国に因んでか汝南。
主な配下武将には魏軍系からは陳羣・陳泰親子、呉軍系からは陳武・陳表親子、それ以外だと嫌悪されているため寝返りやすいが陳宮とそれなりのメンツを揃えている。
汝南はあまり豊かではないが、隣の許昌東部を占領してやれば収入はマシになる。あとは周辺各国の様子を見ながら、慎重に行動するべし。

■楊彪(24人)

初期配置は薊。公式で「数の多さを感じさせない層の薄さ」と酷評されている通り、配下武将の数はいれど、使えないとまでは言えないにせよ頼りない面々ばかり。
在野には盧植や田豫が眠っており、薊の地も鄴北部を占領すれば結構豊かになるので悪い事ばかりではないが…問題は隣の北平にいる張飛軍の存在。
理想は南の郭淮軍と張飛軍を潰し合わせて疲弊させてから、弱った片方を併合するのが吉か。
どうしても勝てなければコラボ武将の魔術師を投入してみよう。

■李傕(25人)

初期配置は長安。史実シナリオでもこの地で勢力を率いている事もあって、君主にとって馴染みのある地ではある。
しかし人材層については史実シナリオとは大違いであり、主な配下武将には同僚だった軍師の李儒、魏軍系からは李典や李通、蜀軍系からは李厳や李恢らが合流。
そして在野には法正・杜畿・杜預・蘇則・孟達らの他、多数の文官達とかなり恵まれている部類。
長安も大都市で収入豊富、史実シナリオでは大体いなかった文官で長安を豊かにしてやろう。
なお、おまけ武将を登録して遊ぶ場合の恩恵が最も大きい勢力で、戦国時代から李信・李斯・李牧が、水滸伝から李逵が、そして唐から李世民・李靖というとんでもないメンツが加わる。

曹操(28人)

初期配置は現代中国で『曹』氏が多数住む建安。配下武将についてはほぼ自身の一族だけで構成されていると考えた方がいい。
一族は(一部の例外こそいるが)優秀な将が多いものの、初期配置が貧乏な建安なのが辛いところ。
まずは公式で「平均以下の顔ぶれが並ぶ」と酷評された会稽の全琮を潰し、それから北上する形で長江以南を制し、史実とは逆になるがそこからさらに北上して中原を目指そう。

劉備(38人)

初期配置は後漢を興した光武帝・劉秀が基盤としていた宛。
公式のコメント通り配下武将は魅力の高い面々が多く、加えて文官も劉表劉虞がいるためかなり高水準。しかし武官については劉備劉封親子頼りであり微妙。
しかし在野には甘寧・文聘・紀霊らが眠っており、新野の魏延や長安の法正らも横取りがしやすいので、彼らを登用すれば戦力も万全。
周辺各国を併合しつつ、光武帝の再来と言わんばかりに中華を制してやろう。

■王允(39人)

王朗を差し置いてまさかの君主に*25
初期配置は詩人の王翰に因んでか武威。西の端なので、後ろを気にせず東進できるのが最大の強み。
配下武将も飛び抜けた人材こそいないが、王基・王凌・王濬・王渾といった戦闘も政治もこなせる人材がチラホラいるのが特徴的。
しかも在野には賈詡や龐徳、近隣都市の在野には皇甫嵩・華雄姜維らが眠っており、彼らを登用してやれば立地の良さも相まって勢力拡大は極めて容易な部類。

孫策(43人)

こちらも父・孫堅を差し置いて君主に。
初期配置は孫氏の祖先である孫武(孫子)の出身地である斉国に因んでか北海。
初期武将は曹操の所と同様に一族メインだが、魏軍系からは孫礼、蜀軍系からは孫乾が合流し、在野には太史慈がいるなど一族以外でも優秀な人材を確保できるのが曹操との違い。
最初の目標は下邳の諸葛亮軍一択。彼らを潰せば周瑜には悪いが念願の軍師が手に入り隙が無くなる。
なお、下記の1位勢力とは異なり、COMが担当しても諸葛亮などを滅ぼして拡大しやすいので近隣勢力は注意が必要。

張飛(58人)

こちらも張角を差し置いて(ry
初期配置は自身の名乗りである「燕人張飛」に因んでか『燕』の地である北平。
脳筋から教祖まで揃う、人材面については文句無しの最強勢力。武は自身に加え張遼・張郃・張任・張苞、文は江東の二張・張既・張魯・張華、さらに黄巾の張角三兄弟を加え脇を固める準主力も豊富…と質量ともに別格。
しかも北平の東・襄平は空白都市であり、異民族にさえ気を付ければ後背の憂いは皆無。
軍師の知力が名品官職込みでも100に届かない事と俸禄の多さが欠点だが、それさえも隣の郭淮を三国オールスターパワーで制圧する事で、郭嘉と豊かな南皮が手に入って早々に解決できる。
河北を平定する頃には圧倒的な国力と人材を揃え、もはや敵はいないだろう。
なお、おまけ武将を追加する場合は張良も加わるので、唯一の懸念点だった初期の軍師不在まで解消される。

しかし、COMが担当すると周辺国との同盟で雁字搦めにされて思う様に領土拡大できなかったり、
コーエー特有のバカAIのせい*26豊富な人材を持て余して俸禄払いに追われるばかりだったりで、国力の割に伸び悩む事が多い。
そのために、プレイする度に変化が生じやすいとも取れるが。


追記・修正は、本シナリオで中国を統一してからお願いします。


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最終更新:2025年02月05日 17:36

*1 特に戦闘もある程度こなせる陳登からは嫌悪され、登用不可能な事が多い。

*2 ただし、ニ張の片割れ・張紘からは嫌悪されていて登用不可能な事もある。

*3 在野や地理は恵まれている方なので魏延が最高難易度というわけではない。

*4 例:諸葛亮勢力に呉用やヤン、張飛勢力に林冲や楊玉環(楊貴妃)を投入するなど

*5 身も蓋もない言い様だが、諸葛亮嫌悪かつ血縁のいない魏延はどうあがいても配下には加わらない。かといって逃がしても統率84武力92(しかも掃討持ちで単体の対部隊攻撃力は全武将でもトップクラス)なので他の勢力に拾われると非常に厄介。なら選択肢は一つしかあるまい……。

*6 ちなみに14のPK版であれば、諸葛亮が五丈原で司馬懿に勝利した設定の『秋風越えて』シナリオも用意されている。

*7 一時は嫡子である曹丕よりも彼を後継者に据えようと本気で考えたほど。曹丕も後年、「もし倉舒(曹沖の字)が生きていたら、私は天下を治められなかっただろう」と述懐している。

*8 前漢時代の名将。24歳の若さで病死

*9 黄忠の固有個性は80〜89歳相当になる。本来の寿命は75歳なので事実上集結系以外のシナリオよりも補正が強い。

*10 能力的には二流半の武官だが、14では唯一魏延との相互親愛を持つので魏延専用バッファーとして仕事ができる。演義では諸葛亮によって処刑されており、三國志編纂者の陳寿の父親であるという説もある。

*11 14での彼は曹操が官渡や潼関で敗北したIFシナリオで、寝返ったのか袁紹や馬超の配下になっていたりとある意味扱いが酷い。

*12 彼自身は黄巾との戦いの中で戦死したため曹丕とは何の関わりも無いが、彼の息子・鮑勛は曹丕に仕えたものの煙たがれて左遷、やがて些細な罪で責められ、群臣達の助命嘆願も叶わずに処刑されてしまっている。

*13 演義ファンには馴染みの薄い、正史のみに登場する将。ゲームでの能力値は三流武官だが列伝は中々で、あの韓遂を討ち取ったり、その後は涼州豪族や異民族を扇動して中央に幾度となく叛乱を起こすなどしている。

*14 比較的マシな張燕(知力54)や麹演(知力50)も特に高くはない。別シナリオで配下にいる卞喜(知力62)がもし加わっていたら、一躍軍団一の知恵者になっている様な酷いレベルである

*15 他に当てはまる武将は馬邈(鄧艾配下)、劉禅(君主)、曹訓(曹丕配下)、全尚(未発見)のみ。

*16 程昱の子

*17 4人の息子もろとも趙雲に斬られた人

*18 正史にて当時新興宗教だった仏教を盾に暴虐・略奪の限りを尽くした人。ちなみに演義での出番は殆ど無い

*19 IIで全能力10台にされた、公式でも当時の光栄の出した三国志関係出版本で「曹豹血盟軍」なるファン俱楽部(?)が作られるほど、ネタにされまくった

*20 孫権が晩年に重用した奸臣。二宮の変と共に孫権が耄碌した象徴と言われる

*21 最低でも7人。惜しくも1人足りず勢力を成せなかった氏姓は、「閻」「賈」「魏」「薛」「丁」「文」「龐」「孟」。

*22 英雄集結でもお馴染みの士燮率いる「士」軍以外にも、陸遜率いる「陸」軍や全琮率いる「全」軍がこれに該当。

*23 かつて『周』王朝の都があった洛陽にいる「周」瑜軍、春秋戦国時代の『趙』国があった鄴にいる「趙」雲軍など。

*24 全員君主である桃園三兄弟と断金コンビは義兄弟のままだが君主ではない馬騰&韓遂、関興&張苞は関係が解消されている

*25 当初は王朗が君主になる予定だったのか、王朗の内部上の忠誠が君主と同じ値になっている。

*26 張飛が義理最高・野心最低・魅力まで低い…と君主として致命的に不向きなのもあるが