ドラえもん のび太と夢幻三剣士

登録日:2014/12/06 Sat 20:19:51
更新日:2025/04/23 Wed 01:20:32
所要時間:約 19 分で読めます






のび太が勇敢な剣士に大変身!?

頑張れのび太とドラえもん!

妖霊大帝を倒せ!!


監督:芝山努
脚本:藤子・F・不二雄
主題歌:武田鉄矢一座「世界はグー・チョキ・パー」
挿入歌:武田鉄矢一座「夢の人」

『ドラえもん のび太と夢幻三剣士』とは『大長編ドラえもんシリーズ』の第14作目であり、『映画ドラえもんシリーズ』の第15作目である。
1994年3月12日公開で上映時間は98分、ドラえもん映画化15周年記念作品にあたる。
同時上映は『ドラミちゃん 青いストローハット』と『ウメ星デンカ 宇宙の果てからパンパロパン!』。



【概要】

アレクサンドル・デュマ・ペール作のダルタニャン物語こと「三銃士」や、『選ばれし者が伝説の武具を携えて世界を脅かす魔王を打ち倒す』というRPGなどがモチーフとなっている。

本作品を作るにあたって、作者の藤子・F・不二雄は「ぼくは長いストーリーを組み立てるのが苦手です」と前置きを書いた上で、書き進むうちに作者の意思と関係なくキャラクターが動き始め、予定していたゴールとは外れることもあると述べ、今作はゴールが外れてしまった一例であると述べた。*1

元々は「気ままに夢見る機」が暴走し、夢の世界が現実世界に紛れ込んでくるストーリーを考えていたようだが、ドラえもんの作品を作る上で大切にしている「日常に影響を及ぼさない」というルールを守った上で、夢の世界と現実世界の混同をやってしまうと後始末が大変だということで、夢の世界だけで話は完結した。
また、最終決戦の際にジャイアンとスネ夫が既に物語から退場していたり、生き返るとはいえのび太としずかのが描かれるなど、ドラえもんとしてはかなり異色な作品となっている。


【あらすじ】

いつも通り何をやってもダメなのび太は、せめて夢の中では自分の思い通りになりたいとドラえもんに訴え、「気ままに夢見る機」を使って好きな夢を見られるようになった。
そんな中、謎の老人から「夢幻三剣士」のカセットの存在を伝えられ、ドラえもんに頼みカセットを手に入れたのび太。

選ばれし「白銀(しろがね)の剣士」となって冒険を始めるのび太だったが、その裏では夢の世界の侵略を目論む妖霊大帝オドロームの魔の手が迫っていた。


【登場キャラクター】

【メインキャラクター】

ドラえもん/魔法使いドラモン

ご存知僕らの中古ロボット
当初は空気を読まず、世界観を無視してどら焼きやらタケコプターやらミサイルを出してのび太に怒られるが、それ以降は反省して四次元ポケットは置いていった。

ただ現実と夢が入れ替わる隠しスイッチを押してからは、ひみつ道具=魔法と認識されたのでバンバン使う。容赦ねえなこの青狸
途中で四次元ポケットを盗まれてしまうのでひみつ道具は使えなくなるが、それでも魔法の箒(のように懐いている)を使った戦闘力は高く、敵の雑魚兵なら相手にならない。

ちなみに「夢幻三剣士」の登場人物は基本的に「ゲストキャラクター」として紹介されているが、ドラえもんだけは本来「夢幻三剣士」にはいないイレギュラーな存在であるためか、ゲストキャラクターとは扱われていない。
余談だが、「太陽王伝説」でもティオに「ドラモン」と呼び間違えられていた。

のび太/ノビタニヤン

ご存知僕らのグータラ眼鏡。
最初は夢の世界なのにやたらと現実*2っぽい*3「夢幻三剣士」の世界に嫌気が差していたが、伝説の武具である白銀の剣と防具一式を入手して「白銀の剣士」になってからは、驚異的な戦闘能力を得て冒険を始める。

しかし、実は「優しすぎるゆえに竜を殺すことが出来ず、不死身にはなれない剣士」としてオドロームの配下であるトリホーから選ばれ、意図的に「夢幻三剣士」の世界に巻き込まれていた。
実際には「一度だけ生き返れる」のだが、不死身の剣士を作らせないというトリホーの目論見は成功している。
だが、のび太の優しさが熊親子や龍の信頼を得て冒険に役立ったりと一概に悪い方への作用ばかりではなく、シズカールにも後に人格面を好かれている。
そして、一度だけ生き返れるゆえに作中でなんと一度死亡しているが、夢の世界を放ってはおけないとして最後まで勇敢に戦い抜いた。

名前の由来は「三銃士」に出てくる青年ダルタニャンから。

静香/シズカリア(シズカール)、妖精シルク

ご存知僕らのお風呂好き。
のび太の要望からヒロイン役の王女と案内役の妖精の二役を担当し、途中からのび太がこっそりつけたマイクロアンテナにより王女役は静香本人が演じる。
NPCのシルクは案内役でありながら自分の無責任な行いを棚に上げてのび太達を非難する辺り『ドラビアンナイト』のガイド役であるミクジンの方がマシである

ノビタニヤンのことを初対面時は良い印象を抱かなかったようで「家出してよかった」と呟いている*4
の腕前は城の兵士から手ほどきを受けていたのでそれなりらしいが、活かされる場面は少ない。また、乗馬ができないらしい。
ただ、スパイドル将軍の軍勢を倒す策は彼女が思いついており、後述の最終局面での大活躍があるなど見せ場は作っている。
のび太がマイクロアンテナを外すように訪問した際、直接伝えられなかったために最終決戦にも参加。オドロームと一騎打ちになり一度死亡するが、彼女の機転でオドロームを倒すことが出来た。
伝えられなかったのは例によって静香はお風呂に入っていたため。
つまり彼女が風呂好きでなかったら夢世界は滅んでいた

オドローム打倒後は城へ戻り、ノビタニヤンとドラモンには正体を明かさぬまま王女へと戻った。
旅を通じノビタニヤンの強さと優しさという魅力に触れた彼女は、父王に「あの方となら」と結婚を承諾する旨を告げていた。ちなみに、この時家出の件もちゃんと謝罪している。


ジャイアン/ジャイトス

ご存知僕らのガキ大将。
怪力を誇る剣士として登場し、白銀の剣と兜を手に入れるためにスネミス(スネ夫)と決闘して、瞬殺するなど戦闘力は高いと思われる。
ノビタニヤンとの決闘に敗れた後は「夢幻三剣士」の一人として行動を共にする。

…がその戦闘力が活かされる機会は殆ど無く、竜の谷では速攻で石化され、最終決戦の時にはマイクロアンテナをのび太に外すよう言われて外していたので登場しなかった。
名前の由来は「三銃士」の一人であるポルトスかアトス、又はその両方からか。


スネ夫/スネミス

ご存知僕らのボンボン。
身のこなしが高い剣士として登場し、爵位持ちの貴族で子爵。
弱いものには強気で、強いものには下手に出るという分かりやすい性格。どうもその性格のせいで召使いに逃げられたらしい。
性格はアレだが物知りなのか、シルクが居ない序盤にある程度解説役を務めている。

こちらもノビタニヤンとの決闘に敗れた後は「夢幻三剣士」の一人として行動を共にするが、やはり活躍の場面は少なく、ジャイアンと同じ理由で最終決戦には参加していない。
名前の由来は「三銃士」の一人であるアラミスからか。

学校の先生/ユミルメ国国王

ご存知のび太たちの担任。
原作では白髪白髭の老人であるユミルメ国の王様だが、映画では先生の姿になっている。おまけに大臣たちを怒鳴り散らす際には先生の格好になる。

のび太のパパのび太のママ

ご存知のび太の両親。
偶然だが原作ではパパ、映画ではママがオドロームに処刑されるのび太たちの命をすんでで救っている。

【ゲストキャラクター】

妖霊大帝オドローム

CV:家弓家正
ユミルメ国の支配を目論む妖霊軍の首領にして本作のラスボスで、幽冥宮という城を拠点とする。
人間に比べるとかなりの長身で、ローブを纏った白髪の魔族といった容姿。アニメ版は更に怖く見える。
所謂RPGのラスボスがモデルであろう存在でもあり、尽きる様子のないその絶大な魔力を存分に振るう。
性格は冷徹にして極悪非道。部下にはチャンスこそ与えるが、逆らう者には一切の容赦もせず、たとえ幹部級の部下であっても失態を犯したら慈悲もなく死の制裁を加える。
開始時点で既にユミルメの半分以上の街が妖霊軍によって落とされており、一軍の長としても強力さがうかがえる。

作中で非常に特徴的であった即死魔法「塵となれ」は高速で光線を飛ばし、当たった者を数秒で文字通り塵と化し死に至らしめる恐怖の一撃。
「塵となれ」以外にも、幻影魔法、空中浮遊、瞬時にを伸ばす、砦中の人間全てを催眠術にかける、分身、空から星型の物体を落とし拘束するなど、作中で披露されただけでも数々の魔法を扱うことが出来る。

その上、ノビタニヤンたちの弱点を掌握するや否や直接彼らのもとに殺害に赴くRPG系のラスボスにあるまじき行動力もある。
最終決戦では「みんな下がれ!」と、部下達を下げて自ら戦いに躍り出るなど、戦闘力に伴う絶対的余裕も見せつけた。
自分が夢の世界の住人であると自覚しており、目覚めの世界(現実世界)からやって来る不死身の剣士がいずれ自分を倒しに来ることを予言で知っており、先手を打つため部下のトリホーを現実世界に送り込んだ。
最終決戦では城に潜入していたシズカールを塵にして瞬殺し*5、「ならば白銀の剣士も来ているはず」と推察し行動開始、流れ星を落としてドラモンの身動きを封じた上でノビタニヤンの抹殺にかかる。
分身で翻弄し、杖で身動きを封じたところで止めの一撃を放とうとするが、シズカールが生き返ることを知らなかったため、彼女に奪っていた四次元ポケットを奪還され、ビッグライト巨大化した白銀の剣で体を貫かれ、断末魔とともに死亡する。

トリホー

CV:田村錦人
オドロームの部下で鳥の妖魔。オドロームから現実世界に行って白銀の剣士がこちらにやって来る前に始末しろとの命令を受ける。
しかし「白銀の剣士が現れるのは絶対に変えることが出来ない定め」であると理解し、逆転の発想で「現れる白銀の剣士が不死身でなければいい」と思い立ち、優しいがゆえに竜を殺せず不死身になれないのび太を「白銀の剣士」にするべく導いた。

白銀の剣士を招いた事でオドロームは憤慨していたが、「奴は『強い剣士』にはなれても『不死身』にはなれません」と返し、実際にその目論見は当たる事になる。
ただ、一緒に来るドラえもんのひみつ道具と、シズカールが生き返れる事について進言する事を失念していたようで、一応四次元ポケットの強奪には成功するが蘇ったシズカールに取り返され、オドロームは敗れることになる。その後の行方は不明だが、オドロームが倒された=ゲームクリアなので共に消滅が妥当か。

映画では終盤に登場する「気ままに夢見る機」を回収しに来た未来デパートの職員ロボットと何故かそっくりであり、色々と考察されている。

スパイドル将軍

CV:屋良有作
土の精部隊を率いる蜘蛛の妖魔。六本の毒剣を操る六刀流
アンデル市を陥落寸前まで追い詰めるが、策にはまり土の精を弱点の水で全て溶かされ壊滅し、最後のあがきで単身切り込んでくるが、ノビタニヤン達に前に敗れて逃亡。
その後は撤退するものの、オドロームに任務失敗の罪で処刑される。
ちなみに、「ドラえもん のび太のワンニャン時空伝」の時の映画25周年記念ムービーでも登場し、ドラえもんの尻を刺した。

ジャンボス将軍

CV:郷里大輔
水の精と鉄の精を率いるの妖魔。大きな耳で空をとぶことが出来る。
シャルペロー城を攻め落とそうとするが、ドラモンの魔法(ひみつ道具)に尽く軍が敗れ去り、最後はノビタニヤンとの一騎打ちを演じるが、耳を斬られて墜落する。
映画ではそれで退場。原作漫画では墜落後に巨大化して再戦を挑んでくるが、ドンブラ粉で沈められて敗北する。

上記の他に見るからにうだつの上がらない顔をした鳥のような妖魔とのような妖魔が居るが、幽冥宮でオドロームの元にいる以外これと言った出番は無いので詳細不明。名前も明かされていない。
幽冥宮にノビタニヤン達が乗り込んで来た時も何やってたんだこいつら
原作漫画ではオドロームが敗れた姿を信じられないという表情で見ていた。
マジで何をやってたんだ?


CV:石丸博也
竜の谷に住む伝説の竜。見た目はタツで、映画ではドラゴン
性格は平穏な生活を望む穏やかなものだが、浴びると不死身になると言われる自分の血を狙って多くの戦士たちが押し寄せてくるので、自衛のため石化ブレスで多くの人間を石にしてきた。
弱点は髭で、これを切られると一定時間力が出せなくなる。割とすぐ再生するが

髭を切り、自分を殺して血を浴びる絶好のチャンスだったのにもかかわらず止めを刺さなかったノビタニヤンの優しさに触れ、血を流す代わりに温泉に浸かり、一度死んでも生き返ることが出来る竜のだし汁温泉を作った(石化された者もこのお湯をかけることで元に戻る)。
妖霊軍との戦いに向かうノビタニヤン達を、幸運を祈ると言い見送った。


【用語】

ユミルメ国

本作の舞台。元は豊かな国だったが、オドロームたちに侵略された結果、衰退した。現在では全80都市のうち44都市が支配されている。
グリム市、アンデル市、シャルペロー城と、著名な童話作者由来の都市名や施設名が登場する。

白銀の剣士

ユミルメ国の救世主として伝わる存在。のび太は大勢の男の子の中からトリホーに選び抜かれたノビタニヤンとなる。
その証となる白銀の剣と兜はヨラバタイ樹と呼ばれる、雲に届かんとする大木の頂上に置かれている。と、無責任なシルクに代わりスネミスから語られる。
名刀“電光丸”のように自動で敵を迎え討つ性質に加え、巨木を切り倒して船に仕立て上げる高性能な切れ味を誇る。
この白銀の剣だけがオドロームを倒す手段である。


【ひみつ道具】

気ままに夢見る機とアクセサリー・セット

思いのままの夢を楽しむことができる機械。
「夢カセット」を本体にセットし、ホクロのような「マイクロアンテナ」を額につけて眠ると、その夢を見ることができる。
登場人物の配役は自分で自由に決める事ができるので、のび太は専ら主人公でヒロインは静香にしていた。
ちなみに見ている夢の内容は、気ままに夢見る機の画面で見ることが出来る。
第三者がリモコンを持ち込んで夢に介入することもでき、自分の夢にしがみつくジャイアンとスネ夫を呼び寄せ、夢電波を強化してジャイトスとスネミスに仕立て上げた。洗脳して自分に都合のいい夢の世界に引きずり込むって、悪役がすることだろ
「かくしボタン」という装置があり、これを使用すると現実と夢が入れ替わるらしい。ぶっちゃけ何のためにこんな機能あるんだ
夢を見た人がおねしょすることも考慮してか、瞬間クリーニングドライヤーが付属している。

夢カセットを使用していない他人が見ている夢を覗き見るという機能があるが、夢を見ていない人のことも覗き見できる。いつもの事だが未来世界に「プライバシー」なる概念はない。

夢カセット

気ままに夢見る機に差し込むカセット。
下記に記すものの他にも「ミックマウス」「マクドナルド・ダッグ」「ペノキオ」「ウゴウゴガール」「ピーターポン」「ズボンの騎士」「ドラえマン」「フラダンスの犬」「ドラボンゴール」などの突っ込み所満載なタイトルのものや、「盆栽の作り方」「よくわかるマーストリヒ条約*6」といった学習用と思しきタイトルもある。

夢幻三剣士

本編の舞台であるユミルメ国の支配を目論む妖霊軍との戦いを描く内容で、「ドラクエ」の様なRPGをまさに体感することができる。
しかし他の夢カセットとは異なり、通常はありえない夢の世界の住人が現実世界に介入するなど、のび太達が夢を見なくてもその世界の情勢は着々と進んでいる。
その強すぎる力により、時に現実世界に影響を及ぼすこともあると取説に書いており、のび太は「夢の中で強くなれば現実でも強くなるんじゃない?」と前向きに捉えていた。
1つだけの特注品で値段が高く、ドラえもんは買うことを渋っていた。12回払いの分割払いも可能とのことだが、ドラえもんは頭金を無理して払ったといっており、かなり高額な様子。
ダイレクトメールはビリビリに破こうがセールスを辞めない

……特注ワンオフゆえ相当気合いを込めて作ったのか、更に加えることの上記の強化仕様で独自の世界が形成された可能性があり
妖霊軍団(とシルクも?)側はおおむねそれを自覚している節がある。
(オドロームが漫画で、この宇宙の成り立ったときからの定めと言っており、これは恐らく夢カセットの夢幻三剣士・およびそのストーリーのこと)

故に何らかの方法でトリホーが現実世界(おそらく22世紀)に転移し、夢見る機の顧客リストか使用履歴の中から20世紀(当時)のドラえもんを発見。
使用履歴が(時間に関する細かいことはいいっこなし)新しかったのでユーザーののび太を調査した結果、こいつなら……と判断し、夢見る機使用翌日の場面に至った。
……という考察もある。

アトランチス最後の日

伝説の都アトランチスが崩壊し、生き残った羊飼いの少年と助けた王女が最終的には王国を築くという物語。
のび太が水が出る夢を見たせいでおねしょをしたので物語最序盤で目が覚めてしまった。

バームクーヘンマン

ドラえもんがのび太に薦めたが「僕より小さい子向けじゃない?」と返され却下された。

ジュラシックプラネット

恐竜の住む惑星での冒険物で、監督はスピルバーガー、メーカーはAMPLINE・EMIX。
予告編ではのび太にも好感触だったが、女の子(ヒロイン)が出ないということでやはり却下される。
予告の最後に過度の使用は健康を害し、現実世界への影響をおよぼす場合がありますと夢幻三剣士と似た注意書きがあるが、これは単に健康被害に対する警告(一般的なゲームと同じような注意書き)と思われる。

とりよせバッグ

夢の世界で最初にドラえもんが出したひみつ道具。
世界観がぶち壊しになると怒ったのび太が投げ捨て、流れ星に引っかかりどこかへ行ってしまったが、紆余曲折を経てドラえもんの手元まで戻ってきた。
作中では川の水まで取り寄せていたが、夢の世界にないものは現実世界(主にのび太の家)から取り寄せていた。

タケコプター

毎度お馴染み空飛ぶ道具だが、のび太が夢を楽しむことを重視したため、移動手段としては竜の谷に向かう際にドラモンが歩き疲れた時以外ではほとんど使われず、専らジャンボスやオドロームに対抗する飛行(浮遊)手段としてノビタニヤンに活用されていた。

手なげミサイル

かならず当たる。
竜退治に使用しようと取り出すも、のび太の興を削いだため未使用。
そんな高威力なら普段の大長編で何故出さないのか?そして子守ロボットが何故持ってるのか?


無重力ネット

パーティークラッカーのように射出することで上空を無重力地帯にする。
城を無重力のバリアで覆うことでジャンボス軍の投石に対抗した。

大寒波発射扇

零下100度の寒風を発生させる大型送風機。
矢が素通りする水の精軍団を凍結・粉砕して全滅させた。

ミニ雷雲

小型の雷雲を発生させるボンベ。
雲は小さくともでっかい雷を落とすとのことで鉄の精軍団を全滅させた。

ドンブラ粉

おなじみ地面をドロドロにして水のように泳げるようにする粉。
漫画版のみの登場で、巨大化したジャンボスの足元に振りまくことで底なし沼状態にして地中深くまで沈めた。

ビッグライト

毎度おなじみの巨大化アイテム。
オドロームに磔にされ、身動きの取れなくなったノビタニヤンの白銀の剣にシズカールが照射、巨大化させた剣でオドロームを貫く事で勝利へのアシストをした。
2人の初めての共同作業ではない。

知恵の実

ドラえもんの道具ではないが便宜上記載。
現実世界でトリホーがのび太に与えた果実。その名の通り食べたものの頭を良くする作用があるようで、のび太は宿題をスラスラ解けるようになった。効果は長続きしない模様。
『夢幻三剣士』の世界に誘うための一種のデモンストレーション。


余談

映画でのラストにおいて、学校がなぜか山頂にある事について多くの考察がなされている。
その内容も「現実世界融合バッドエンド説」から「のび太の単なる想像ビターエンド説」、「全部ひっくるめて夢オチグッドエンド*7説」など様々に解釈が分かれている。ただの芝山監督の遊び心だろうという冷めた正論もある
そもそもラストシーンにおける一瞬のカットなので今まで気付かなかったという人もいる。この機に見返してみるのも一興。
なお原作漫画版ではこのシーンはなくなり、素直な解釈がしやすくなっている。
いずれにしても、ドラえもん作品における「日常に影響を及ぼさない」というルールを大きく逸脱した様な事態にはならないのだろう。

ED曲の「世界はグー・チョキ・パー」について、歌詞に合わせているように見える画像で「アメリカが夜、北京が昼」という意味のことを歌うところで「アメリカ(左)が昼、北京(右)が夜」*8という、歌詞と真逆の光景になっているツッコミどころの場面がある。





追記・修正は気ままに夢を見たい人がお願いします。


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最終更新:2025年04月23日 01:20

*1 他の作品でタイムパトロールなどの第三勢力が介入して終わることがあるのは、膨大な構想がまとめきれず急にストーリーを締める必要があったため。

*2 付属の注意書きによると「現実感を高めるため、主人公の性格や能力はそのままです」とのこと

*3 シルク曰く「リアルで冴えない人ほど夢世界では立派になれる」らしく、スタミナのないのび太が長い行軍に耐えたり、カナヅチであるのに泳げたりなど、体力面のゲーム補正はかかっているが

*4 オドロームを討伐した者、即ち白銀の剣士は王女と結婚できるというおふれが出されていた。

*5 尚この時うっかり女性言葉を使ってしまったシズカールをシズカリア王女その人だと見破っていたが、彼女の正体に明確に気付いたキャラは劇中では彼が唯一となる。

*6 元ネタは恐らく欧州連合(EU)の創設を定めたマーストリヒト条約。公開前年である93年11月1日発効なので時事ネタ。

*7 ここから結婚式イベントの再開、という説も

*8 画面下の方に地球が描かれ、左側がアメリカ大陸・右側がユーラシア東岸部なので「左が北京の高層ビル群・右がアメリカのチャイナタウンの描写」ということはない。