ポケモンシリーズにおける対戦環境の変動記

登録日:2011/06/08(水) 02:27:10
更新日:2025/10/17 Fri 16:08:39
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最新版の対戦環境は自由に編集してかまいません。

ただし、過去の環境については勝手に編集せず(誤字・リンクの修正は可)に、必ずコメント欄で同意を得てから編集してください。



長い歴史を持つポケモン
そのポケモンの魅力の一つであるポケモンバトルも、その歴史の中で様々な環境の変化を遂げている。

ここではその大まかな変化の流れを記載する。


第1世代

記念すべき初代。

この頃は素早さの能力が先行後行の判定だけでなく急所率や一撃技の命中率等にも影響していたため速攻型の能力のポケモンが人気。
また特攻と特防の能力が『特殊』という能力でひとまとめにされていたため、特殊が高いポケモンはそれだけでお得な事から人気が高かった。

現在において種族値個体値努力値(きそポイント)と呼ばれる内部要素はこの時点で顕在。
初代におけるポケモンの入手は野生捕獲のみに限られるため理想個体の厳選は中々に高難易度。
第2回大会『ニンテンドウカップ98』の時点でベスト8の3人が努力値MAX個体を投入、一部は厳選までしていた。
なお優勝者はこのようなマスクデータを特に把握していなかったようなポケモンで優勝していたりする。

今と比べてぶっ壊れた性能の技が多く、特に有名なのは
  • 一回使うだけで大幅に回避率が上がり、数々の泥仕合を産み出した「かげぶんしん」
  • 高威力な割に命中率も高く、当時はほぼ瀕死と同義なこおり状態を3割で誘発する「ふぶき
  • 当時はトドメを刺すと反動無しだった「はかいこうせん
  • 特殊面がひとまとめにされてるが故に、特攻と特防が2段階上昇するという破格の積み技「ドわすれ」*1
辺りだろう。

特に「ふぶき」に至ってはケンタロスだろうがスターミーだろうがガルーラだろうがカビゴンだろうが、わざマシンで習得さえできればふぶきをメインウェポンにしていたほど。
VC版で考察が進んだ結果、1997年当時の環境でも活躍が出来ることが判明したサイドンですら、特殊45にも拘わらずふぶきが確定技な時点で察していただきたい。微々たるダメージしか与えられないとしても、今の環境で言う一撃必殺技以上のリターンがあると考えれば当然だが。

またタイプごとの不遇・優遇の差が激しいのも特徴で、
ある程度成熟した段階では特定のタイプやポケモンで顔ぶれが固定される等の事態を招いている。
特に実質弱点無しだったエスパータイプや上記の「はかいこうせん」や「ふぶき」をタイプ一致で放てるノーマルタイプこおりタイプ辺りの人気は凄まじい。
一方でまともな攻撃技が無い、上記のメジャータイプに弱い等の理由からどくかくとう
むしほのおタイプ辺りは不遇以前に、もはや『存在意義すら危ういレベル』という悲惨な扱いを受けていた。特にほのおタイプに至っては攻めにも守りにも不遇であり、当時の攻略本においてこき下ろされる始末であった。
ほのおタイプの生命線とも言える「ほのおのうず」によるバインド技戦法*2も当時においてはメジャーではなく、本格的に考察されるようになったのも後年になってからである。

他にも当時の急所率は(素早さ種族値÷2)/256*3という計算式となっており、素早さ種族値64以上のポケモンが「きりさく」などの急所に当たりやすい技を使うとほぼ確定で急所に当たるように。
上位のポケモンが軒並み使用禁止となった1999年大会のチャンピオンの優勝チームの一員にいたリザードンの採用理由も「きりさく」が使えこの環境下で最も早い素早さで「じわれ」を使えるというのが大きかった。

総じて言えば全体的にかなり大味な調整で、お世辞にも対戦バランスが良いとは言えない。特定の技やポケモンが圧倒的に強く、逆に特定の技やポケモンが圧倒的に弱いという構図が目立っている。
場の状態というものもないため、単体性能がものを言う仕様であり、先発で場を整えて後続が無双する立ち回りは成立しにくかった。
だがそもそも初代ポケモンは元々対人戦を念頭に置いて制作されたものではなく、完成ギリギリで通信対戦を実装したため、ある程度仕方ない面もある。


第2世代

新たにあくはがねタイプが追加され、上記の壊れ技の性能もかなり抑えられた事から前世代の偏ったタイプバランスが改善。
また急所や一撃技の正否が素早さに依存しなくなり素早さの重要度が低下、特殊も特攻と特防に分かれ多くの影響を受けた等、前世代の問題点を軒並み改善した印象を受ける。

育て屋さんにポケモンを預ける事でポケモンのタマゴを発見できるようになったため厳選難易度が大幅に緩和された。
色違いの光るポケモンは個体値により決定されるため対戦では弱く、あくまで観賞用だった。

新たにポケモンに持ち物を持たせるという新システムも加わり戦略に幅が増えた。

これらの仕様変更の相乗効果によりカビゴンを筆頭とした強力な耐久ポケが多数登場。
更にそれに加えて『受け』や『潰し』、『役割破壊』等のポケモンごとに大まかな役割を持たせてより効率的に対戦を進めるという、
役割理論』も確立され始めた。
それに伴い『ふといホネ』の大火力により役割理論を無視する可能性を持つガラガラも注目される。
また「のろい」や「はらだいこ」等の積み技や、「やどりぎのタネ」「まきびし」』等の割合ダメージ技が需要を増している。

また、「場の状態」や後続サポートの概念、持ち物で火力や耐久性を高めるなどの戦術が生まれたのもここからで、パーティ全体の立ち回りや持ち物の工夫次第では本来不利な対面でも相手を返り討ちにできるようになった。
ニンテンドウカップ2000できあいのハチマキを持ったヘラクロスが相手を3タテにした試合が最も有名、かつ第二世代から始まった戦略性を色濃く反映した事例だろう。

前世代と比べてかなりバランスが改善されているが、第1世代と打って変わってとにかく耐久が物をいう時代。
かの有名な「ハピで止まります」の世代だが、他にも「はらだいこカビゴン」「ねむねごケンタロス」など一部のポケモンの使用がローカルルールで禁止されていた。こういったこともあり耐久戦法がますます強くなってしまったのである。
こうした耐久偏重のバランスなためか、対戦が長引きやすく非常にダルい展開になりやすいのが大きな欠点と言える。
後の世代の大会でダブルバトルが主流になっていったのはこのようなシングル特有の冗長な展開を避けるためというのもあるかもしれない。(現にシステムが大幅に変わって火力インフレが進んだ後の世代のシングルで受けループや悪戯TODという戦法が生まれたりしている)

ちなみに1997年・2000年の公式大会では「手持ちのレベルが50~55」「一度に選出するポケモンのレベル合計は155以下」という通称「155ルール」が採用されていた。
同じポケモンでもレベルによって能力、特に素早さに大きな差が出るため、レベル配分は非常に重要となる。
初代・第二世代共に「レベル52や53を中心にバランス良く配分する」よりも「レベル55のエース格を少数用意し、他はレベル50で統一する」という一極集中型が主流。
このレベル55エースの存在は言うなれば第6世代以降のメガシンカやダイマックスに相当するポジションと言えるかもしれない。実際のところはメガシンカやダイマックスより数倍凶悪なのだが。


第3世代

ポケモンごとに独自の特殊能力である特性が追加されポケモン個々の個性が強化、
努力値の仕様変更(全MAX可能から振り分け式に)と性格の概念により育て方による個性も強化され対戦環境はかなり一新された。
ただし努力値・性格については賛否両論で、ライトユーザーや数字が苦手な人達等から非難を浴びている。

また個体値が金銀の16段階から32段階に拡張され理想個体の入手が現実的に不可能になった。
バグによる幻のポケモンの入手が非現実的だった事も合わさり、これ以降ゲームデータの改造とポケモンは長きに渡りいたちごっこを続けることとなる。
また色違いの光るポケモンの判定が性格の内部データで行われるようになったため、実践投入が現実的になった。
これもまたゲームデータの改造の一因である。

他にもダブルバトルという2vs2の変則ルールも追加。より奥深いバトルが可能に。
以降の公式大会はこのダブルバトルが主流となっている。

ちなみにこの世代から前世代との互換性が無くなり、一部の前世代ポケは後に発売されるソフトまでお預けになっていた。

こういった多数に及ぶ変更により、全体的な環境としては耐久にも火力にも偏重しておらず、単純なバランスはトップクラス。しかし良くも悪くも派手さに欠ける。
しかし第3世代に新規に特性が追加された結果「がんじょう」で一撃必殺技を無効化しはがねタイプで毒も効かないエアームド
「しぜんかいふく」で「どくどく」への対抗手段を得たハピナス
「プレッシャー」によりPPを枯らすサマヨールと耐久面で突出したポケモンが複数存在し遅延戦術により大会進行に支障をきたした結果、第四世代以降の火力インフレに繋がったとされる。

そしてシングルバトルとダブルバトル間の戦法の違い、互換切りの影響によるユーザー層の変化やローカルルールの差異など、個人サイトが主流だった当時において得られる情報も限られていたことから、その対戦環境は混沌を極めていた。

なお第3世代最後に発売されたエメラルドにおいてはゲーム開始時の乱数が常に同じであると言う仕様が存在していたため有志により解析が行われた結果、遺伝を利用する事で理想個体のポケモンの入手難易度が現実的になったため、乱数調整が急速に普及すると言う思わぬ影響を見せた。*14


第4世代

技の物理・特殊の判定がタイプごとから技ごとに変更され、タイプと能力がちぐはぐなポケモンの多くが救済される。

また「りゅうせいぐん」』や「インファイト」、「フレアドライブ」等のハイリスクハイリターンな高火力技も激増、
持ち物もこだわり系二種や「いのちのたま」「きあいのタスキ」等を筆頭に強力な物が増え、全体的にかなりの火力偏重なバランスとなった。
この火力寄りのバランスは役割理論を破綻させるレベルとまで言われるほど。
更に「トリックルーム」に代表される場の状態が追加・強化されたことで一層集団戦の戦略性が広がったと言える。

この環境に特に適合したのがガブリアスボーマンダラティオスを筆頭としたドラゴンタイプ達で、この世代からドラゴンタイプはトップメタにまで躍進を遂げた。
それに伴いドラゴン対策の氷技や鋼タイプの需要が激増。それらに弱いポケモンの多くが巻き添えを食らった。

またダイヤモンド・パールのみ「さいみんじゅつ」の命中率が70に、さらに眠りのターンが最低2ターンに上がっており、一部からは催眠ゲーとまで言われるほど。プラチナ以降のソフトでは改善されているが、当時の主力対戦ツールだったバトレボはルールや仕様がDP準拠であったため、この違いも如実に表れている。

きあいのタスキ対策に先制技の需要が高まったのもこの世代。
おかげで『こらきし』等の戦法がかなり廃れた。

バンギラスユキノオーの存在により天候パも目立ち始める。伝説戦では晴れパ・雨パも注目された。


全体的に火力インフレなバランスのためか、総合的な評価はかなり意見が割れるところ。

第5世代

これまでと違い、システムそのものの大幅な仕様変更は比較的少なめ。

全体的に無駄の少ない特化された能力のポケモンが多数追加され、種族値インフレが激しくなったのが特徴で、
特に火力方面へ特化されたポケモンが多い事から前世代以上の火力インフレが危惧された。

また「からをやぶる」や「ちょうのまい」等の一度に三段階以上能力を上げる凶悪な積み技も追加され更に火力インフレを押し上げる。

しかしそれらの高火力ポケは火力以外の能力の半端さや、サブウェポンの貧弱さから意外にも対処しやすくそれほど火力インフレに貢献しなかった。

むしろ最終的にはエルフーンブルンゲルナットレイ等の凶悪な特性や、
複合タイプ持ちのポケモンのほうが危険視されている節があり、どちらかと言えば変則戦法寄りな環境と言える。火力インフレというより特性インフレ。

道具に関しては「しんかのきせき」と「ゴツゴツメット」による耐久型の強化が注目を集めた。
この2つの道具の登場が第2世代以来の耐久ポケ再評価に繋がり、受けループが台頭。
攻撃技の撃ち合いではなく毒や「ステルスロック」等の固定ダメージによる勝利を目指すパーティである。
上記の耐久ポケモンのほか、エアームドやグライオンといったポケモンが主戦力となる。
これらと渡り合うには「ちょうはつ」や「どくどく」、「トリック」といった対策技が必須となり、天候パと並ぶ脅威として知られるようになった。
こうした側面もあり、前世代から火力インフレはかなり抑えられているという声も多い。

また『隠れ特性』の追加により既存のポケモンが新たな活路を見いだすパターンも少なくない。

ニョロトノ・キュウコンが隠れ特性によって晴れパ・雨パの始動役として名乗りを挙げたことや、ドリュウズ・ナットレイの様な天候パに最適な特性・タイプを持つポケモンが増えた事から所謂天候パが全盛期の世代でもあった。

加えて隠れ特性で超強化されたバシャーモやキノガッサに加えてコジョンド、ローブシン、テラキオンなどのアタッカーの台頭、
反動と引き換えに威力が大幅に「とびひざげり」や「インファイト」などの登場で対戦では天候パーティに並んでかくとうタイプが覇権に君臨していた。

新たなルールとして『トリプルバトル』や『ローテーションバトル』も追加され更に独特な戦術が練られている。


第6世代

新たにメガシンカが登場し、これに伴い対戦環境は大幅に変わった。
メガシンカの種族値インフレはメガシンカを貰えなかったポケモンとの間に大きく格差を産んだことも有り、対戦環境は第5世代に比べて膠着した。
特にガルーラの強化が著しく環境の中心に居続け、「ガルットモンスター」と呼ばれるほどゲームを制圧した。詳細は当該項目参照。
また「はやてのつばさ」を持つファイアローの強さも大きく知れ渡り、第七世代ではガルーラと共に大幅に弱体化を浴びている。

一方で前世代で猛威を振るった天候パはターン制限により著しい弱体化を余儀なくされたが、一方で天候始動役や天候関係特性を持つ新たなメガシンカポケモンの追加により別の方向性を見出す事となった。

一部タイプに変化技へのタイプ相性が追加されたことで、従来よりは一方的な勝負を展開しにくくなった。
例えばキノコのほうしで全員眠らせる戦術に対し、従来であれば特定の特性がなければ対抗できず、パーティ編成に大きな制約を与えていたが、この世代からはくさタイプ1匹だけで戦略を崩せるようになった。
パーティ編成の自由度を維持しつつ特定の技を封じやすくなったと捉えて良いだろう。

第5世代以前のポケモンの一部が種族値を上方修正され、意外なポケモンに活躍のチャンスが出てきた。
また一部隠れ特性が変更された。多くは未解禁であったが、フシデ・ホイーガ・ペンドラーは解禁済みだったものが変更された(はやあし→かそく)。

この世代は「ガルガブゲンボルトバシャスイクン」という対面パが後期スタンとして有名になった。
ただしこの対面パは「強いやつを6匹」ではなく(間違ってはいないが)、パーティ内の役割が明確な6匹を組み合わせたパーティというだけであり、後ろ3匹よりもファイアローのほうが当時は脅威だったという声も。


第7世代

新たに必殺技のZワザが追加された。

コータスペリッパーギガイアスバイバニラに天候特性が新たに配られ、アローラキュウコンとともに天候始動役は5匹も増加、カプたちによってフィールドの重要性も知られた。
ペリッパーカプ・コケコの登場率が多いためにでんきタイプが動かしやすい環境である。

技・特性の一部の設定変更や割り振りの影響もあって、第6世代と打って変わって様々なポケモンに脚光が当たっていたが、この世代で追加されたフェアリータイプがどいつもこいつも強豪揃いだったため、フェアリー全盛時代となっている。
特に初期のカプ・テテフやミミッキュは前世代のガルーラ・ファイアロー並の壊れという評判。ただ、カプ・テテフのほうは現在はまともなゲームバランスであるとの声が増えつつある。
そのためドラゴン・かくとうには非常に辛い環境である。辛いといってもかくとうは別にマッシブーンはじめ結構元気に活躍はしてるが。
ドラゴンは完全に冬であり、初期は「レー島の守り神ガブ・リアス」とか言われて相変わらず大手を振っていたガブリアスも遂にトップ10から陥落した。10年もメジャー張ってたのがおかしかったとか言わない


第8世代

本世代以降から1作品に登場するポケモンの総数に制限かかかるようになった。

「ミント」や「けいけんアメ」の追加やドーピングアイテムの緩和、マックスレイドバトルで捕まえられるポケモンの仕様によりポケモンの育成がグッと楽になった。
前世代はメガシンカや一部ポケモン専用のZワザによってポケモン間に大きな格差があったが、それらの廃止と全ポケモン共通で使用できるダイマックスによって幾分かマシになった。一部ポケモンにはキョダイマックスが追加されているが、(一部を除いて)性能は控えめであるため前世代ほどの格差はない。
わざレコードの追加で多くのポケモンが強化されたが、技の整理・没収によって悲しみを背負ったポケモンもまた多く存在する。ダイマックスの仕様と合わさり、技範囲の広さがより重要な世代である。

初期は準伝説を含む半数のポケモンが未登場のため、今まで中堅以下や下位互換に甘んじていたポケモンも一部環境に顔を出していた。
環境はやはりダイマックスの影響が大きい。特にカビゴンのような重戦車タイプのポケモンやトゲキッスのような中速のポケモンが活躍しやすくなり、ダイマックスで相手の攻撃を強引に耐え、「じゃくてんほけん」を起動する型が環境に多い。そのためシングルではダイマックスをやり過ごすために「あくび」や「みがわり」、回復わざを覚える耐久ポケモンも多いが、押し切られることもしばしば。前世代筆頭のミミッキュは弱体化されたが依然として活躍しており、上記のトゲキッスなどのフェアリータイプや今作の600族であるドラパルトなどのゴーストタイプが猛威を奮っている。
さらにダブルでは行動順の仕様変更により以前にも増してすばやさ重視の環境となっており、「おいかぜ」に加えて「ダイジェット」が飛び交うためひこうタイプも強い環境である。
シリーズ5からはDLC「鎧の孤島」で解禁されたキョダイマックスリベロエースバーンが環境を支配。そのため、シリーズ6ではエースバーン含めたシングル・ダブルそれぞれの使用率TOP10のポケモンを使用禁止にするという異例の事態となった。
ゴーストと飛行の増加に加えて「インファイト」習得ポケモンの激増と「ボディプレス」の存在もあり、かくとうタイプは非常に苦しい立場であり、役割をフェアリーなどに奪われているむしやエスパーも辛い環境である。
後期からは伝説のポケモンが対戦環境へ参戦。特にザシアンが非常に強力で、今まで黄金期だったフェアリータイプがザシアン一匹のおかげで一気に数を減らすという異例の事態に。というよりザシアンがあまりにも強すぎるためにザシアンを一番倒したポケモンはザシアンという第六世代のガルモンを彷彿とさせる暴れぶりを見せている。


第9世代

ダイマックス廃止もあり、長きに渡って続いた超高速至上主義環境がようやく終結。素早さの基準値が一気に鎮静した。
加えてテラスタルによる攻撃範囲・耐性の変更と言う荒業もあり、素早さ勝負だけでは勝てる環境ではなくなっている。特にカイリューはこのテラスタルによる恩恵がすさまじく、対戦環境において猛威を振るっている。
この事もあってか、耐久も十分に備えた中速~鈍足ポケモンが更に活躍しやすくなっている。キノガッサが〜とか言わない。キノガッサ自体も胞子対策されて以前より動きにくいが
一方で受けによる耐久サイクルは、高速再生技PP減少、ちょうはつ、アンコール、トリック持ちの増加で動きにくい環境になっている。

しかし準伝説、パラドックスポケモンが解禁されると環境は一変。パオジアンハバタクカミに代表される素早さ種族値のインフレはこれまでの対戦環境に大きな影響を与え、ディンルーもテラスタルによる火力インフレにも耐えうる非常に高い耐久を持っており、環境トップメタにまで上り詰めている。



追記・修正は懐かしの対戦環境を思い出しながらお願いします。

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最終更新:2025年10月17日 16:08

*1 後の時代で登場した「めいそう」2回分の性能。

*2 当時は自分・相手共に技を使えず、一方的に相手を攻撃できるという凶悪な仕様。「どくどく」とのコンボはある攻略本で「インケン殺法」とまで言われたほど。

*3 ただし最大255/256

*4 たとえば当時Lv50環境でキノガッサを使う場合の厳選について。まず♂側に覚えさせたい技と「キノコのほうし(キノココの時にLv54で習得)」、♀側に「キノコのほうし」を覚えさせて育て屋に預けて孵化作業である。

*5 レベル40ハイドロポンプスイクン、きんぞくおんサンダー等々

*6 第3世代当時はポケモン界隈においては改造最盛期とも言えるほどぶっ飛んだ時代でもあり、インターネット上では改造コードがまとめられたサイトも数多く存在していた。

*7 第2世代当時も「ねむねご一撃ケンタロス」や「はらだいこカビゴン」などがローカルルールによって自重、つまり事実上の禁止扱いだったりというローカルルールがある。こういったものを許すコミュニティと許さないコミュニティの間には非常に大きな溝ができたのだ。第四世代でも海外での「ソーナンス」の話が有名だが、この時代は最先端のコミュニティですらそういうのが多かったのである。

*8 例えばあるコミュニティでは「東はカビゴン、西はハピナス」という風潮があったようだが、編集者が属していたコミュニティでは逆だったし、そもそもネット対戦が主流の今ならそういうこと自体が起こらない。

*9 たとえば第3世代のギャラドスは「めざめるパワー(飛)」が必須、というイメージが強いだろうが、これは実は「おんがえし」でも全然戦える。ただしこれがないとゲンガーやルンパッパをはじめとした一部のポケモンに不利になり、「あいつのギャラドスはめざパがない」という情報が割れるとそれを前提に戦う人がコミュニティの中に出てくる。……さて、この文章を読んだだけで反論したくなる人も多いだろう。つまりそういう感じで何気なく話すだけでも衝突を起こし、あまり気持ちのいい話ではないのだ。

*10 たとえばこの時代でバンギラスが強いという話をすると、途端に総すかんを食らう。「バンギラスはオープンルールでしか使用できない。公式ルールに則っていないエアプ」という理屈である。しかしオープンルールのコミュニティでは「ハピムドバンギ」と呼ばれ、砂嵐のダメージ処理も相俟って長期戦になるので極めて嫌がられた。

*11 たとえば当時あった対戦理論に受けカウンターというものがある。これはだいたい「タスキがない時代に成立するわけがない」で返されるのだが、逆に帯や珠などの火力増強アイテムが非主流的かつ物理技の威力が低い時代だったので、タイプ不一致弱点の物理技なんてあっさり耐えて返してしまえるのである。他にもスカーフが存在しない時代なので「カムラのみ」で素早さを上げることを前提にした耐久ポケモンなど、対戦環境が円熟していないがゆえの地雷ポケモンの話はたくさんある。

*12 当時はインターネット普及期という事もあってか今よりもホームページ提供サービスが数多く存在。中でもジオシティーズとインフォシークは扱いやすさから人気が高く、これらでサイトを作る者も多かった。

*13 インターネットアーカイブを経由すれば閲覧可能なサイトもある。ただしページや画像がリンク切れしているものも多々あり、当時のサイトページの内容全てをそっくりそのまま見れるとは限らないが…

*14 ただし第3世代における乱数調整の方法が確立されたのは『プラチナ』発売以降である。