プリンス・ベレット(ONE PIECE)

登録日:2020/07/23 Thu 08:36:00
更新日:2025/04/01 Tue 19:03:25
所要時間:約 5 分で読めます





ここに敵がいたとは!!この転落人生の落とし前今こそつけて貰うぞ!!


【プロフィール】


本名:プリンス・ベレット
種族人間
性別:
職業:王族⇒海賊~⇒(囚人?)
身長:不明
体重:不明
容姿:屈強な肉体の大男⇒巨乳で華奢な美女
初登場:単行本55巻・第537話・『地獄に仏』
CV:長嶝高士()、神田朱未()*1



【概要】


プリンス・ベレットとはONE PIECEの登場人物である。
初登場は55巻第537話「地獄に仏」。WJ掲載号は2009年4月2日掲載の第18号。アニメ版の初登場回は2010年2月21日放送分の第439話。
初登場時にはまだ名前は不明であったが、登場から三年後の2012年3月2日に発売されたファンブック「ONE PIECE BLUE DEEP CHARACTERS WORLD」にて名前が判明した。
ONE PIECE図鑑VIVRECARDの番号は0603。

…このページを開いて「誰?」「アニメかゲームオリキャラ?」「ダグラス・バレットの間違い?」などと思った方は、「イワさんにバズーカを撃った男」と言えば半分くらいはわかってくれるだろう。
そう、れっきとした原作に登場するキャラなのである。
さて、ここで彼のプロフィールにある違和感を覚えた人もいるだろう。
「ん…?声優が二人いる?どゆこと?」
と思った読者も少なくないと思われる。
そう、それは彼の身に起こったあることが原因しているからだ。


海賊であり、「ある理由」から海賊に身を堕とした元王子。
ヒゲヅラで、鍛え上げられた上半身を晒し、ツートンの斑点模様のズボンを履いている筋肉隆々の巨漢。左肩に大きな傷が走っている。
ニューカマーランド侵入の際は大きな砲台を右腕に抱え現れた。
インペルダウンの囚人なのか、「ある理由」のためにわざわざインペルダウンに侵入したのかは今のところ不明。


ある理由とは、カマバッカ王国元国王にして革命軍幹部のエンポリオ・イワンコフに対する復讐のことである。
イワさんに恨みを持つ彼は、ニューカマーランドに侵入しそのバズーカをニューカマーランドの管理人であるイワさんことエンポリオ・イワンコフ目掛け発射した。
飛び来る砲弾に、イワさんは応戦。自身の必殺技であるデス・ウィンク(ただのまばたき)にて砲弾をはじき返し無力化。
そして大ジャンプして接近すると、ホルホルの実の能力「エンポリオ・女ホルモン」を彼の左乳首めがけて注射する。


変わっていく肉体


ああっ!!てめェ…!!まさか…!!

ヴァナタの父上は女になりたかった それでいいじゃない


しばらくすると、「エンポリオ・女ホルモン」を注射されたプリンス・ベレットの体にある変化が訪れる。


や、やめぇ.......!!な、なくなるぅ.....!!

大柄な彼の体はみるみるうちにしぼんでいき、大きな胸板は豊満な乳房へと変わり、鍛え上げられた筋肉は女性のような柔肌へ変わってしまい、丸太のような鍛えられた腹筋や腰つきは丸くワンピース世界特有のひょうたんみたいな女性的な体型へと変わっていく。股に手を当てながら「なくなる!」と言っていることから、無事あっちの方もちゃんとなくなっているということが伝わってくる。



母二人、娘一人!なんだっていいじゃないの!仲良くおし!


やめて!


キャ~~~~!


ばんっ!!!という効果音と共に、出来立てほやほやの女体の全貌が観衆(視聴者)に晒される。とうとう彼は父親同様、身も心も完璧に「女の子」にされてしまった。多くの健全な少年少女たちの性癖が破壊された瞬間である.......

原作ではこの後すぐに

は.....恥ずかしいッ!!!
と叫び
いやーん
と言いながら逃げていくが、

アニメでは、突然の女体化に事実を受け入れられず、呆然とする彼女の姿が映し出された。出来立てほやほやのおっぱいと乳首を隠したり、無意識のうちに女の子座りになってしまっていたり、今にもズレ落ちそうなブカブカのズボンを必死で押さえていたりしていたところなどTS娘の良さも色濃く映し出されることとなった。


彼(彼女?)の姿は強面で筋肉隆々の大男から、華奢な美女へと変貌してしまった(なんて羨ましい)
強面の髭面だった顔は鼻筋の通った整った顔立ちの美女となった。
尾田先生のキャラの顔の描き方と比較すると、全女性キャラの中でもかなり美人に分類されることが分かる。(ロビンハンコックと同系統の切れ長の目。ナミビビのような瞳が大きいキャラは作中では可愛い系に分類されるのか?)
体も一回り小さくなり、性別どころか骨格レベルで体格が変わってしまっている。その姿は左肩にある傷がなければ彼本人だと分からないほどである。
ちなみにアニメでは肌の色まで真っ白になっている。男の時の赤銅色の肌はただの日焼けだったのか?ロビンもいつの間にか色白になってたし
変化中に「やめろ…! な、無くなる…!」と言っていることから、女性になったベレットにはアレが生えてはおらず、竿や玉もなくなっていると思われる。
おそらくだが、ホルホルの実の効果で生物学的に完全に女性になっている可能性が高い。
女性の姿に変えられたベレットは口調も女性の様になり、トップレスとなった彼女のおっぱいは露出し、その豊満な胸を右手で、体の大きさに合わなくなったズボンを左手で押さえ恥ずかしがりながらニューカマーランドの扉から走って逃げていった。
彼女のその後を知る者は誰一人としていない…。(皆さんのご想像にお任せします.........)

そのシーンは当時、ONE PIECEを読んでいた一部の少年少女らの性癖を粉々に破壊し、当時同時期に矢吹健太郎先生が連載していたToLOVEるリコに続き、一部の層にTSフェチを植え付けたという。(矢吹先生が11年後にTSモノ漫画で本誌に帰還したのはまた別のお話)
なおホルホルの実以外での作中のTS該当シーンは他にもあり、マネマネの実によるボンちゃんの変身、オペオペの実入れ替わりなどがある。

なお、このシーンのおかげでSBSにお便りが届いてファン恒例の「サラダ食べて海賊王」ネタが生まれたというのはあまりにも有名。


なおアニメ版(第439話)ではこのシーンは大幅に盛られており原作では登場シーンはほんの5ページ、女体化シーンはわずか7コマで終わる中、その時間約2分30秒(尺稼ぎ?)。描写もかなりねちっこくなっている。
ちなみに女体化後の声は『魔法先生ネギま!』の神楽坂明日菜役、『CLANNAD』の藤林椋役で知られる神田朱未氏。セリフ数秒しかないのに。
名有りの役では長嶝氏は白ひげ海賊団ダイヤモンド・ジョズ魚人海賊団のアラディンを、神田氏はビスケットルームでシーザー・クラウンの実験の犠牲となった少女・モチャを演じている。

アニメ版だと漫画では分かりづらかった容姿・性別・体格・性格・声の変わりようが一目瞭然なので、彼のファンはぜひ一度視聴することをオススメしたい。
例えばだが、原作だと彼(彼女?)の体格は女体化前と女体化後ともにコマいっぱいに描かれているのに対しアニメ版だとテレビ画面の縦横の比率が16:9なので、背景と比較して彼の体格の変化具合が分かりやすくなっている。

このような経緯もありわずか一話のみの登場かつ登場シーン数コマでありながら読者に多大な印象を残したモブキャラとして異彩を放っている。


出生

彼は元々、一国を治める王族の王子の一人であった。
しかし15年前(新世界編以降は17年前)、彼の父親がカマバッカ王国に足を踏み入れオカマになって帰って来た*2それにより一家は離散、王国も崩壊し彼は海賊に身を落とすことになる。
オカマになって帰って来たくらいで崩壊する国ならとっくに別の要因で崩壊していた可能性が高いのではと思うが。
冒頭で少し触れた通り、カマバッカ王国は本質的には革命軍勢力側である。
トップ不在の時期の立ち位置がどうだったかはわからないが、「単純に革命軍寄りの思想を吹き込んだ」として疑われても文句は言えまい。

そもそもONE PIECEの世界は世界政府が世界を管理しており、世界政府に加盟していない国々は不当な弾圧を受けている(世界政府に加盟していた場合も、上納金の未払いや疫病の流行、歴史の真実を知る、天竜人の機嫌を損ねるなどをすると弾圧を受けたりする)。
そしてその世界政府非加盟組織を、白ひげを始めとした名のある海賊が自警団のようにして島や国を守っているのだが、彼もそのような生い立ちなのだろうか?
彼もその境遇から国を失い、白ひげのように海賊にならざるを得なくなって、海賊になってしまったのかもしれない。


その後

なお、女体化した彼女のその後であるが、登場から約十年以上経った今になってもなお明らかになっていない。
割とどんなモブでも扉絵で活躍させたり、SBSでその後を語ることで有名な尾田先生だがいつか彼がまた再登場する日は来るのだろうか。

もしかしたら、原作に忠実なスピンオフを描いてくれているワンピースパーティー恋するワンピースがネタを拾ってくれるかもしれない。

余談であるが、このシーン(性転換の事ではない)は『空想科学読本8』でネタにされており、イワさんのデス・ウインクに関して考察されている。


備考:何かあった未来について

読者諸兄はこのシーンを見て一度はこう思ったことはないだろうか?

「こんな筋肉隆々のおっさんがこんな美女になるわけないだろ!いい加減にしろ!」 と。

しかしワンピースには公式から提示されているあるIFが存在する。
それは「なにかあった未来」IFである。
ルフィは海賊王になるを諦めやさぐれ、エースはことあるごとにチョッパーをせびる守銭奴の汚いおっさんへと変貌してしまっているこのIF。
これと同じような現象が彼の身にも起こったのではないだろうか。
こう考えることもできる。国も地位も名誉も失い、あのむさ苦しいおっさんの風貌になった彼の姿が「何かあった未来」だと。

実際に彼が女体化する際、わずか数コマであるが細身のイケメンになっているのをみると、彼は若い頃は美男子であったのかもしれない。まあ単に男性ホルモンが抜けていく過程で一時的に中性的な容姿になっただけかもしれないが。
だとすると女体化した彼が美女の姿になったのも頷ける。
もし王国が滅びることなくそのまま彼が王族の身分のままだったら…。運命や、時の経過とは実に残酷なものである。


備考2:性転換の是非

果たしてイワンコフがしたことは善悪で言えばどうだったのか? というやつ。
もちろん本人の承諾なく、イワ様を除けば元に戻しようがない性転換をすることは非人道的な行いではあるが、
そもそも別にイワ様は聖人君子というわけではなく、砲弾を撃ち込まれた意趣返しという面もあると思われる(ほとんど脅威ではなかったとはいえ)。
それでも性別に左右されず、アイデンティティやパーソナリティを重んじるイワ様が完全に嫌がらせ目的だったのか、というのもまた考えにくい。
ここで考慮すべきは恥ずかしがった元王子が女性化した体を恥ずかしがりながら逃げていった点ではないだろうか。
本当に女体(あるいは女性的な要素)への想い、ひいては憧れがゼロであるならば、変わったところで自分の体は自分の体である。何を照れることがあるだろうか。
そもそもトップレスの格好をしていたのだから上半身を晒すことに抵抗は少なかっただろう。
むろん恨み節を叫びながら無様に完敗したことは恥辱ではあろうが、だったら「は…、恥ずかしいッ!!!」胸を隠す理由はそれ以外にあるはず。
つまり、少なくとも男性のときにはなかった「を恥ずかしがる」という心理が女性で発露したことになる。果たして100%不本意だったのか?
本人も自覚していなかったかもしれない女性化願望をイワンコフが見抜いて多少強引に実現させた可能性は決して無視できるものではない。
TSとはかくも奥深い。



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最終更新:2025年04月01日 19:03

*1 クレジットは「敵討の男」「敵討の女」

*2 イワンコフは「父親は女になりたかった」と言っていたが本当に女になりたがってたのかは不明