カービィファイターズ2

登録日:2020/10/01 Thu 00:03:55
更新日:2025/01/05 Sun 19:25:23
所要時間:約 25 分で読めます






コピー能力バトルで
頂点を目指せ!



カービィファイターズ2』とは、2020年9月24日にNintendo Switchで配信されたダウンロード専用の対戦アクションゲームである。
開発は『スーパーカービィハンターズ』と同様、HAL研究所とバンプールとの共同。


概要

星のカービィ トリプルデラックス』で人気を博したサブゲーム「カービィファイターズ!」の続編。
(『カービィファイターズZ』はあくまでサブゲーム版の拡張と単体化なので、続編とは少し違う)
新型コロナウイルスの時世を考慮し、完全オンライン開催となった東京ゲームショウも近い時期に、ド平日の午前から唐突に発表して有無を言わさず即配信のゲリラ展開でファンを驚かせた。残高がなくて急いで近所のコンビニでプリペイドカードを買いに行った人も多かったと思われる。

価格は1800円(税別)と前作『Z』の2倍以上(税別で750円)だが、価格相応のボリュームアップも果たしている。
遂にオンライン対応が行われ、離れたプレイヤーやフレンドとの対戦ができるようになった。
もちろんモニターの前やローカル通信でみんな(orCP)と対戦したり、一人(or二人)用モードでバトルに打ち込んだり…と、もはや星のカービィ版スマブラといってもいいぐらいモードが充実している。

後述するが本作のストーリーでは、カービィの二大ライバルキャラであるデデデ大王メタナイトが強くフォーカスされており、
打倒カービィを目指して結束を強めた二人の実力には大いに驚かされることになるだろう。


『カービィファイターズZ』までと共通する特徴はこちらの項目を参照。


新要素

ファイターズランク

本作におけるランクシステム。
何のモードでもいいのでとにかくバトルをするたびに「ファイターズポイント」が貯まっていき、一定値に達するとランクアップして様々な要素が解放される。
ストーリーモード(後述)で手に入れるストーリーアイテムや、通常の対戦モードにおけるステージ、コピー能力、レア帽子などの解禁もここで行われる。
初期状態では使用可能なコピー能力が限られているため、まずはファイターズランクを上げてこれらを解放するようにしたい。
オンライン対戦だと普通にCPなどと対戦するより多くポイントを得られるが、ストーリーモードを進めるだけでも自然とランクが沢山上がっていくようになっている。

バディ

カービィではない、相棒として選択可能なキャラクター達のこと。主にストーリーモードで長い付き合いとなる。
最初はバンダナワドルディしか選べないが、ファイターズランクを上げると下記の二人も選択可能。一名だけドノツラバディ。
全員の性能、技ラインナップは『星のカービィ スターアライズ』のドリームフレンズの時準拠となる一方、一部の技(特にマホロア)はコマンドが変更されたり性質が変わっていたりする。特にスタアラでぶっ壊れだったマホロアはだいぶ弱体化されている…それでも強いが。
ストーリーでは敵として登場することもあり、高レベルでは総じて強い。そのためなのか、後々説明する救済要素も存在する。



ほおばり/つかみ

『Z』までと違い、今回はコピー能力、キャラクターに関わらず全員がつかみ攻撃を行えるようになった。
スマブラでいう投げ技でありカービィの場合は対戦相手をほおばり、バンダナワドルディなどのバディキャラは掴んで投げ飛ばす。敵が近くに来た時や、敵と距離を置きたい時などに使おう。
タッグ戦では掴んだ敵を相棒に投げ飛ばし、相棒が追撃して大ダメージを与え吹っ飛ばす「ついげきバディアタック」というテクニックもある。投げられている間は無敵では無いので前述の追撃はもちろん、ゴルボールやステージの仕掛けにぶつけたりと割と応用が効く。空振るとかなりの隙を晒してしまうのでそこは注意すべし。

既存コピー能力の追加

『Z』から全てのコピー能力が続投し、加えて『スターアライズ』準拠で下記の既存コピー能力も追加された。

  • スティック
  • アーティスト
  • ヨーヨー
  • ウォーター

そして、本作では最大の目玉のとなる新コピー能力が存在しており…

新コピー「レスラー」

初登場となる新たなコピー能力。『タッチ!カービィ』のバルーン以来となる番外編で初登場した能力。
文字通りプロレスラーを思わせるマスク型帽子で顔の上半分を隠した姿がインパクト大である。
いきなり最初から使える訳ではないが、ランク2で即解禁されるので苦も無く達成できるだろう。

レスラーなのは名前と帽子(もといマスク)だけでなく、スープレックス(更に原型はバックドロップ)をベースにしつつ、陸・空にわたり様々なプロレス技と格闘技を使いこなす、バラエティー豊かな面白い能力。しかも強力なダッシュ技を併せ持つ。
とにかく技が多いので覚えるまで大変だが、慣れるとまさに新生スープレックスといっても過言ではない高性能っぷりで大暴れできる、本作の救済強コピー能力にしてぶっ壊れ枠。なおかつ本作最大の難敵。
対戦相手としては高レベルになるほどその猛威を存分に見せつけ、ちょくちょくストーリーモードの壁として立ちはだかる。

数少ない弱点は技構成の関係で、飛び道具やリーチの長い攻撃には弱いこと。また全体的に大技を外すと隙が大きめ。
これは敵としても例外ではない。

ちなみに「メテオぷらんちゃ」等の技名からして、一般的なプロレスの発祥であるメキシカンプロレス(ルチャリブレ)をかなり意識していると思われる。

さらなる余談だが、「ぷらんちゃ」が平仮名表記なのは元々カービィシリーズにおいて、高いところから落下して頭を下にして着地するあのアクションが「ぷらんちゃ」という名称であることから来ていると思われる。

レア帽子の追加

『Z』ではレア帽子は1コピー1種類が基本だったが、本作はかなり数を増やしている。『カービィ バトルデラックス!』で登場した着せ替えも一部レア帽子として登場している。
中には『スターアライズ』『スーパーカービィハンターズ』とのデータ連動で追加されるレア帽子も。
ただしビーム能力の「フラン・キッスアレンジ」のみ、ファイターズランクの関係で少しランク上げしないと選択できない。

新アイテム

『Z』までのアイテムは1点を除き全て続投。ストーリーアイテムについては後述。

  • おうえんポンポン
チアガールが振っているアレ。
手に入れた瞬間に操作キャラが踊り始め、最後まで踊りきると味方のスピードと攻撃力が大きく強化される。当然踊ってる間は隙だらけ。上手く逃げ切ろう。

  • バリッカウェポン
中に小さなコンセの入った、電球のような置物。
攻撃を加えると中のコンセが発電し、一定量ダメージが蓄積するごとにホーミングする電気の球を敵に飛ばし大ダメージを与える。
電気の球は最後に攻撃を加えた陣営以外に向かって飛んでいくため、CP、有人問わずこれが現れると熾烈なバリッカウェポン争いが始まる。透明な容器の外側から攻撃されるコンセの心境やいかに。ちなみにゴースト状態のプレイヤーの攻撃で発動した球がヒットした場合、そのプレイヤーは復活することができる。

  • アイスコンテナ
中に回復アイテムや強力なアイテムが3個1セットで詰まっている、大きな氷のコンテナ。
かなり耐久力があるので何度も攻撃し続けないと壊せない。そして壊せた時に限って敵に無敵キャンディーやマイクを横取りされ、無用な大ピンチに陥るのはよくある話。

  • 置き型ロケットミサイル
カービィ程の大きさがあるロケット花火型のミサイル
その場に置くか投げると、着火して一直線に高速で飛んでいき、着弾時に爆発を起こす。乱戦中に横槍を入れるかの如く発射してやると効果大。

  • バディシューティングスター
『Z』のチーム合体砲に代わり登場した合体アイテム。
見た目は『スターアライズ』の最終決戦能力、ティンクルスターアライズを真っ二つに分割したような形をしている。

持ち上げると左右に小さな星を飛ばし、相方と一緒にくっつけると合体して左右に乗り込み飛翔。
画面手前からの狙撃モードに移行して時間内に敵プレイヤーを狙い撃つ。この間は試合時間がストップしている状態。
当たった敵は真上まで吹き飛ばされ、全員吹き飛ぶと軽いムービーが入り超強力なビームを敵にぶっ放す。
ちょっとだけ長い演出に見合う破壊力を誇り、殆どのケースにおいて吹き飛ばしさえすれば勝利確定となる。
そんな強力アイテムだけに、ストーリーモードでは割とお目にかかる機会が少ない。
前作の合体砲と違い相手に取られても攻撃して簡単に取り返すことができるので最後まで諦めるべからず。

新バトルステージ

『Z』までのステージはノーマルランド、アナザーディメンションを除き続投。
全てのステージに『カービィのエアライド』の如く裏曲が用意されており、バトル開始時にランダムで選ばれる。しかも裏曲は豪華なことに全て本作のために作られた新規アレンジ。基本的に表曲で流れる各作品の曲のアレンジになっている。
ちなみにデデデリングのデデデ大王は地味に『スターアライズ』モデルに置き換えられている。

  • グリーングリーティング
『星のカービィ スターアライズ』の最初のステージから登場。BGMも同じ。
前回のノーマルランド枠、及び戦場枠のステージでオーソドックスな構成。
ギミックはなく真剣勝負に向いているので足場を上手く活用しよう。

  • 枯渇した海
星のカービィ ロボボプラネット』のレベル4「ギガント グラウンド」から登場。BGMも同じ。
定期的に左右のファンが回転し、強風でカービィ達を押し流そうとする。
ちゃっかり明かされているが、ステージ名をそのまま受け取るならあのエリアは海を干上がらせて作った工業地帯だったことになる*2。そりゃあんな凹凸の多いステージになりますわ。

  • 激突!グルメレース
星のカービィ スーパーデラックス』から登場(背景の色は『USDX』の方が近い)。BGMは『スターアライズ』で使用された「星空のいたずらパニック」。
ドット絵(『USDX』準拠)のワドルディ達が食べ物を放り投げてくれるが、たまに食べ物型の爆弾やゴルドーも混じっている。
また、ワドルディがクラッカーを鳴らすとこれまたドット絵のデデデ大王が現れ、ステージ上を横切っていく。当たればダメージを受ける。これもドット絵はUSDX仕様。
なお、このステージは裏曲の原曲が表曲と異なり、長らくアレンジされたことのなかったもろこしホール(グルメレースの有名じゃ無い方)がアレンジされている。

  • 鉄巨兵ギガヴォルト
『ロボボプラネット』より登場。BGMはロボボアーマーに搭乗した時に流れる「桃球発進!ロボボアーマー」。
一見、平坦なステージだがすぐに背景から鉄巨兵ギガヴォルトが現れ、巨大な腕を叩きつけてくる。どこに落ちてくるのか若干分かりづらいので潰されないように気をつけよう。
残念ながら手を攻撃して壊すことはできない。

  • 暗黒ようさいジャマハルダ前
『スターアライズ』より登場。BGMはザン・パルルティザーヌ戦の「忘らるる閃光のライトニング」。
すりぬけ床が多いが、背景に三魔官シスターズが待機しており、定期的にランダムで一人がやって来ては技を出して引っ込んでいく。
流石に三人同時で仕掛けてくる、なんて悪夢は起きないので安心して戦おう。


以下はギミックの他にすり抜け足場もなしのいわゆる「終点」スタイルのステージ。

  • 天空
『カービィハンターズ』シリーズから登場。BGMは「このせかいをすくえ!しれんクエスト」。
雲の上に無数の柱が並ぶ、あの美しくもある幻想的な光景がファイターズでも堪能できる。あれ? あの世界っていつもとは別世界という話では…。

  • 夢の泉
『Z』から登場。BGMは『夢の泉デラックス』のデデデ戦。
しかも背景が『夢の泉デラックス』のドット絵なので恐らく原作の「めちゃむず」仕様(「むずかしい」以下だと普通に3Dモデルの背景)。

  • トレーニング
下記のトレーニングモードで使われるステージ。
その実態は『星のカービィ64』のチュートリアルに出てきた、水色と白のチェック模様ステージまんまというさりげないファンサービスでBGMもそのまま。


この他にも終点型ステージはあと二つ存在するが、そちらはファイターズランクではなくストーリーモードを進めることで解禁される。

トレーニング

『Z』と違い、純粋に操作練習を行えるトレーニングモードが搭載されている。
練習相手は棒立ちの敵カービィ2体。倒してしまっても任意で最初からやり直せるリセット機能付き。

対戦モード

好きなキャラやステージ、ハンデなどを設定してみんなで対戦する。
要は『Z』の「トレーニング」と同じで、CPだけと戦うこともできる。

ローカル/オンラインモード

ローカル通信、またはインターネットに接続して対戦する。
ローカルは各自でswitch本体を持ち寄っている人達向け。オンラインは見知らぬプレイヤー、またはフレンドと戦う。
前述したようにオンラインの方がファイターズポイントを多く稼げる。オンラインのプレイヤーよりレベルMAXのCPUの方が強いのは内緒。

ひとりでモード

最初は未解禁の状態で、ストーリーを進めないと選べない。
サブゲーム版とほぼ同じ内容、同じ難易度選択の勝ち抜き形式だが、対戦相手はまとめてワンチーム扱いなので1対2、1対3という状況が平気で起きる。つまり漁夫の利戦法に頼れない。
最後に待ち受けるのはサブゲーム版から久々に復帰したシャドーカービィ。なお、今作では難易度「むずかしい」をクリアしないと「めちゃむず」が遊べないようになっている。
TDX版やZ版をプレイ済みの方なら察していると思うが、めちゃむずでは道中のカービィもシャドーカービィ並に桁外れの高精度な動きをする。生半可な気持ちで挑むと心が折れるので注意されたし。前述の1対3はアイテムを駆使しないときつい。また今作ではクリアタイムに応じてノーマル~プラチナまでの評価が難易度ごとに貰える。ちなみにめちゃむずのプラチナラインは6分台。今までの番外作品の例に漏れず非常に過酷。
幸いというか100%クリアするなら全キャラ「むずかしい」クリアでも条件を満たせる。それでも大変だが…。

ストーリーモード

事実上のメインモード。1~2人用。
カービィに勝つため、ライバル同士でタッグを組んだデデデ大王とメタナイトから挑戦状を受け取りしかしカービィには全く読めなかった、彼らが待ち受ける塔「バディファイターズタワー」をバディと共に登っていく。
4章構成。「全部で」4章とは言ってない
『Z』にあったボス戦要素はこちらに詰め込まれている。

塔の中では1階ごとにバトルをこなし、クリアすると「アイテムルーム」に移行して体力が少量回復。(このモードではバトル終了時点の体力が次のバトルにも引き継がれる)
ここで無作為に選ばれた3つのストーリーアイテムから任意で一つ選び、次の階に進む…という流れを繰り返す。なお中断セーブも可能。
最上階、または途中の階にボスが待ち受けており、最上階でボスを倒すとその章はクリアとなる。クリア時に今までの総スコアがファイターズポイントに変換される他、ひとりでモードと同様にノーマル~プラチナまでの評価が貰える。

アイテムは自身とバディのステータスを強化する、特定アイテムの与ダメージを増加or被ダメージ軽減、特定の敵へのダメージを増加させるもの…と多岐にわたる。
特にステータス系はファイターズランクを上げていくと効果の高い上位版が解禁されていく。
敵にもレベルの概念があり、高階層になると各ステータスとアルゴリズムの強化が著しいため、ストーリー後半を楽にクリアするにはランク上げも意識する必要がある。
しかし、結局はアイテム運にも大きく左右されるので、最悪の場合殆ど強化できず詰んでしまう場合がある。
裏技として、アイテムを選ぶ前にソフトを終了してもう一度プレイするとアイテムを再抽選することができる。手間はかかるが、安定してクリアしたい場合やプラチナランクでクリアしたい場合には覚えておくと良いだろう。


バトルによってはランダムで「〇〇の間」という特殊ルールが設定され、特定のアイテムしか出ない、仕掛けのダメージorスピードが2倍、制限時間がとても短くなる、敵の攻撃力が超絶アップ…などなどの要素が加わる。そして、クリアするとリザルトで追加でボーナス点が貰える。
タイム短縮、敵だけ攻撃力アップといった明らかに敵が有利な間の場合、ハンデとして敵の体力が低めに設定されていることが多い。

バディは前述のバディキャラからしか選べないが、ストーリーを進めると制限が撤廃されてカービィ同士で組めるようになる。
一度クリアした章でも組み合わせと運次第で更なるハイスコアが見込めるかも…?

なお各章の階数は以下の通り。
前述したようにストーリー後半は途中の階でもボス戦を挟むことがある。

1章……5階
2章……10階
3章……20階
4章……30階

ボスキャラ

バディがテーマであるだけに、本作のボスキャラは殆どがタッグを組んでいるのが特徴。
体力は共有のため、片方を速攻で落として楽をする…ということは出来ないが、ダメージ判定は別々なので2体まとめて叩くとその分だけ早く削れる。

  • ツインウッズ
『SDX』からまさかの復活を果たした2本1組のウィスピーウッズ
1章では最上階のボスだが、以降は中ボスとして現れる。BGMは『スターアライズ』から「友ときずなの戦い2」のアレンジ。
3Dになったためか胴体を輪切りスライドさせる技は使わないが、代わりに力を合わせて超巨大なリンゴを降らせる大技を習得。
ストーリー後半では毎度お馴染みジャンププレスや、上下に分裂する空気弾も吐き出してくる。

  • ダブルスエッジ
ギガントエッジとブレイズエッジのコンビ。BGMは『64』のボス戦アレンジ。
新技は無い代わりに連携が上手く、片方が移動や攻撃している間にもう片方はガードに専念することが多い。その場合はガードしてない方を狙ったり、同時攻撃(特に大ジャンプからの下突き)で隙を晒した時に攻撃しよう。
タッグ用にアルゴリズムが調整されているので、それぞれが独立して勝手に行動することは無い。片方が定位置へ移動する際、その必要がないもう片方がずっとガードをし続ける所にもそれが垣間見える。
後述のデデデ大王&メタナイトもそうだが、CP操作のバディは全身に当たり判定があるボスに弱く、ガンガン接触して自滅しやすい点に要注意。

「ひとりでモード」のラスボスとしても登場するボス。こちらでは中ボス扱い。
カービィの心から生み出された、イタズラ者な鏡の国のカービィ。
サブゲーム版では白目に紫色のアナザーディメンションじみた奇妙なカラーリングだったのに対し、本作ではその奇妙さは据え置きで黒に近い灰色に変わっている。
じゃあスタアラで背景を飛んでいたずんぐりグレーは何だったんだ…と思うプレイヤーもいたが、どうやら公式的にはあれらもひっくるめて全部が同一人物という扱いらしい。

カービィの「やんちゃなカゲ」と評される彼はタッグを組んでいないが、ぶっちゃけやんちゃには程遠い凶悪さを誇る。
無対策では超膨大な体力とプレイヤー以上に使いこなす同じコピー能力を武器に、高精度な動きで苛烈に攻め立ててくる。
特に高難度のレスラーシャドーは完璧超人ばりのえげつない強さで、塩試合も厭わないレベルのワンマンショーを前になす術なくやられてしまうことも珍しくない、本作屈指の壁ボスとして立ちはだかる。お前のような中ボスがいるか!
ただ、プレイヤーではなくバディキャラを参照・対応した能力で現れる可能性もあるので、そうなると能力によっては付け入る隙が生まれるかもしれない。
後はいつも通りにアイテムが出ることを利用して、クラッカーなどの攻撃アイテムを最大限活用したい。

ちなみにストーリーの時点でも十分に強敵だが、ひとりでモードの最高難易度「めちゃむず」ではストーリーの彼が可愛く見える程度に極悪なラスボスと化している。こちらの攻撃がジャスガや回避で軽やかに避けられたり、訳わかんないコンボを決めまくられてフルボッコにされるのは前々作から良くある話。

バトルステージの背景は『カビハン』シリーズの大決戦のもの。残念ながら対戦モードでは使用不可。
BGMは2種類あり、作曲を担当したのはカービィカフェ2で『スーパーカービィハンターズ』のBGMをアレンジした下岡優希氏。

  • デデデ大王&メタナイト
ストーリーの発端にして、カービィの永遠のライバル達。
今まで絡みの少なかった彼らが、カービィを倒すという目的の一致から初めて手を組み、我々の知らない間に培ったを見せつけてくる。
2章以降は彼らが最上階のボスを務める。

他のボス以上に二人同士での「連携」に重きを置いており、常に二人で息を合わせた攻撃技を繰り出すことが多い。背中合わせで戦う構図などは絵になるかっこよさ。
2章の時点でもその片鱗を見せてくれる一方、剣を振りまくるメタナイトを掲げてダッシュするもズッコケて剣が床に刺さり、なかなか抜けないので大王にも手伝ってもらう…という、何だかいつもと比べて「らしくない」一面が目立つ。
それもその筈で、実は2章の彼らはワドルディ達が変装した影武者。プププランドの影武者レベル高すぎでは?
ちなみにこの連携技は影武者の彼らしか使わない。

実際問題、3章以降に本物として戦う二人はかなり手強く、
  • メタナイトから竜巻を受け取ったデデデ自身が文字通りのデデデトルネイドと化す
  • かつてジャマハートに操られた時のようにメタナイトが岩を持ち上げ、デデデの前に積み重ねてだるま落としの要領で飛ばさせる
  • これまたジャマハートに操られた時のように4人に分身(!)したメタナイト達をデデデが吸い込み、カービィ達めがけて吐き出す
…など、多彩な連携で襲いかかってくる。
かつては騎士道を重んじていただろうメタナイトが魔術的な何かを行使してまでカービィに勝ちたがっている辺り、勝利への貪欲さが窺い知れる。*5

決戦となる4章ではこれらに加え、一度倒されてもデデデが隠し持っていたマキシムトマトを半分こして食べるという、まさかの手段で復活*6ちなみにマキシムトマトの断面が描写されたのは地味に今回が初。
直後に二人が空中で手を組み合体するや否や、回転上昇しながら無数のムーンショットを飛ばし、最後に地面へ急降下と同時に超巨大な衝撃波と爆炎を巻き起こす。しかも初回のみ専用カットイン付きという無駄に凝った仕様。
攻撃が終わった後は長めの隙を晒すものの、以降も定期的に繰り出すので二人が空中へ向かったら警戒したい。



余談

  • ストーリー、ひとりでモードの対戦相手(ボス除く)にはランダムで肩書き名が設定される。キャラにそぐわないオモシロ異名があればどこかで聞いたような仰々しい異名まで色々。


  • 本作のアレンジ曲は和風(あるいは中華?)テイストがそこそこ多い傾向にある。特にボヨヨンハンドの裏曲は必聴。イヤサイヤササー

  • 対戦モードにて、Yボタンを押しながらステージを選択すると表曲が、Xボタンを押しながらで裏曲が確定で流れる。カービィのエアライドにもあった隠し仕様。

  • 衝撃のリングデビューを果たしたレスラー能力だが、よく考えるとシリーズでも前例の無い、コピー元のキャラがいないコピー能力である。もしもメインシリーズで実装されたらコピー元はどんなキャラになるのだろうか…?




追記・修正はバディとの絆を深めながらお願いします。

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最終更新:2025年01月05日 19:25

*1 ただ、相手のレベルが不相応に高く(後半あたりで出てくるレベル)、ステータスが整っていないとあっさり返り討ちにあってしまうので注意。

*2 当時の「スージーの侵略レポート」やサントラ名で既に判明していたがゲーム中で明らかにされるのはこれが初。

*3 それこそかつては歴代で最もタフとされたラスボスのダークマインドは勿論、『スターアライズ』における最大補正時の三魔官シスターズなど目ではないレベル。カビハンでワンランク下の装備から新調しないで上位クエストに挑むようなも感覚に近い。

*4 ボーナスの一つにタッグ時限定で復活させずに勝利、というものがあるため、ゴースト化なし獲得=ボーナスがほぼ一枠確定……という理屈

*5 なお、岩を持ち上げるのも分身するのも、『スターアライズ』でジャマハートに暴走させられていた時の彼が体力が減った後に使用していた技でもある。

*6 これまでもインターバルを挟まず形態変化などで連戦するボスはシリーズに多くいたが、「一度は完全に体力が0になったのに回復アイテムで全快して連戦」というケースは初である。

*7 この場合、獲得した総スコアは半減でポイント変換されてしまう。単純にストーリーでポイントを稼ぐだけなら4章辺りを周回してスコアアップ系を集めた方がいい場合も。

*8 『星のカービィ64』は当時の64タイトルに見られた命名規則に沿っているようなものなので除外。