部隊名(スパロボ)

登録日:2021/11/21 (日) 23:47:00
更新日:2024/12/11 Wed 16:56:29
所要時間:約 6 分で読めます




ここでは『スーパーロボット大戦シリーズ』におけるプレイヤー部隊の部隊名について説明する。

初期の作品においてはホワイトベース隊ロンド・ベル隊プリベンターなど、参戦作品の組織名をそのまま使うのがパターンであったが、ある一時期からスパロボ毎にオリジナルの部隊名が設定されるようになった。
多くの作品はタイトルのアルファベットを頭文字に冠するが、『D』や『V』のような例外も存在する。
αシリーズ、Zシリーズ、VXT三部作・30では部隊BGMとして部隊名か、それを意味する言葉がBGMタイトルになっている。

デフォルト名が設定されているが、一部の作品以外はシナリオ上の決定・発表時*1にプレイヤーの好きな名前を付けることも可能。
…なのだが、あまり変な部隊名にしてしまうと敵も味方もそれを口にすることになりシリアスブレイカーとなってしまう。
もっとも、1周目はまだしも2周目以降はあえて変な部隊名にして笑いを狙うプレイヤーも少なくないであろうが。

なお、部隊名決めに関して一時期の作品ではパイロット達が「兜甲児と愉快な仲間達」*2等の好き勝手に案を言い合うシーンも目立ったが、
次第に指導者勢がすんなり決めてしまう場合がほとんどになった。



作品毎の部隊名


αシリーズ


第2次α』、『第3次α』:αナンバーズ

命名者はキンケドゥ・ナウ。そのまま「α部隊」という意味で、大いなる最初の一歩、さらに期待の未知数という意味で名付けられた。
ルートによっては「連邦軍に似た名前の部隊があったような…」と突っ込まれる。参戦予定があったが没になったと言われるあのガンダムのことだろうか?
なお第3次αでは名付け親のキンケドゥが未参戦だがαナンバーズの名が使われるので、彼に思いを馳せるキャラが何人かいた。版権取ってないから名前は言われなかったが。


Zシリーズ


Z』:ZEUTH

命名者は神北兵左衛門。「Z Emergncy Union of Terrestrial Human」(地球人類緊急救援連合)の略。ゼウスと読む。
「Z」はXでもYでもない第三の存在、代数学では整数の全体を意味するため連合体の意味も含まれており、最後の文字でもあるが故の不退転の意も込められている。
(Zシリーズの部隊名はいずれもZを冠しているが、この意味については3作共通である)
なお、『ヒーロー戦記』の主人公達の組織もゼウスであるが向こうは「ZEUS」である。


第2次Z』:ZEXIS

命名者はエルガン・ローディック。「Z EXtra International Savers」(特別国際救助隊)の略。ゼクシスと読む。


第3次Z』:Z-BLUE

「Z Busters Link Universe & Earth」の略。ズィー・ブルーと読む。別の略し方をすると「Zearth」。後が無いという意味も若干被る
命名者はレディ・アン。エルガンの遺していた「この青く美しい地球を守るために、地球と宇宙の垣根を越えて、戦う人達が手を携えることを切に願う」という言葉に由来。


VXT三部作・30


これらの作品ではOPでも何かしら部隊名が出てくる事が多くなった。
『T』及び『30』では部隊名がヴァン二つ名(「(部隊名)のヴァン」)になる点を利用し、様々な名前を付けて遊ぶプレイヤーが多発した。

V』:地球艦隊・天駆

命名者は沖田十三。天駆は「てんく」と読む。
OPには「闇を裂いて天駆けゆく鋼の鳥」というフレーズが入っている。
全52話中の40話になってようやく命名されるという、類を見ない遅いタイミングでの名前設定になっている。
ちなみに頭文字がVじゃないのは、部隊名の方がタイトルよりも先に決まったからなんだとか。


X』:エクスクロス

命名者は主人公。交わりを意味する記号と言葉を組み合わせた名前。
なお、命名者は主人公であるが、「救世主一行」を名乗ることを「気恥ずかしい」としてきっかけをつくったのはアンジュである。


T』:T3

命名者はエイム・プレズバンド。「Tread on the Tiger's Tail」つまり「虎の尾を踏む」の略であり、困難に挑む者に相応しい名前である。
なお、「Tread on the Tiger's Tail」は『T』のOPテーマのタイトルでもある。
ティターンズ・テスト・チームではない。
命名した本人が敵に回るという前例のない展開に陥った部隊でもある。後にも先にもであってほしい


30』:ドライクロイツ

命名者はミツバンバンミツバ・グレイヴァレー。ドイツ語で「三つの十字架」の意。
第30士官学校の「30」を「XXX=三つのクロス」と捉えたことと、軍と民間、地球と宇宙、これまでとこれからという三つの交差点を示した名前である。
こちらも「Drei Kreuz~鋼のサバイバー~」として『30』のOPテーマのタイトルになっている。…というか、OPサイズの歌詞の時点で完全にドライクロイツのテーマになっている

なお、ゲーム最序盤におけるミツバの地球統一発言から「ドライクロイツを略すと……」と、旧シリーズやOGシリーズの敵組織ディバイン・クルセイダーズ (DC) を想起させるという声もあったが、
上述の主題歌タイトルのスペルを見れば一目瞭然で、ドライクロイツはどう略しても「DC」にはなりえないので注意。


携帯機シリーズ


R』:ラウンドナイツ

「地球圏統一国家防衛隊」になりかけたが、「長い」「カッコ悪い」という意見から呼びやすい名前を決めることに。
関係者による8時間に及ぶ協議の末決定。渋谷長官により発表された。
そのまま「円卓の騎士」の意。


D』:ブルー・スウェア

命名者はウッソ・エヴィン。「蒼き誓い」の意であり、地球を守るという想いをそのまま名前にした。
なお、当初は「ノヴァンブル条約同盟軍」という部隊名になるはずだったが、R同様呼びにくい、愛着が湧かないという意見が出た事によって新たに命名された経緯がある。
この時、アムロは「マーチ・ウィン…」と命名しようとしたがノインに「それは色々と問題が…」と止められた(詳しくは後述)。なお実際にその名前をつけても特に問題は起きない。
更に余談だが「ブルー・スフィア」と間違えて覚えているプレイヤーもいるようだが、それだと別のゲームになってしまう。
ちなみにその誤解を助長させたのはOGのドラマCDだったり。*3


J』:特務分艦隊

おそらくスパロボ史上最も認知されていないプレイヤー部隊名
連合軍内部で使われている呼称であるため、自軍が連合軍を離反してからは誰も使わなくなる。当然命名イベントとかもない。
Jのプレイヤー部隊は名前がないと思っていた人もいるのではないだろうか?
そんなわけで部隊名変更が定着した後の作品としては珍しく変更不可。


W』:ヴェルター→ノイ・ヴェルター

命名者はハインリッヒ・フォン・フリーマンドイツ語で「灯台守」の意。第二部での再結成時に「ノイ」(新たな)が付く。
ドイツ語なので「Wärter」である。
こちらも部隊名変更が定着した後の作品としては珍しく変更不可。


K』:無し

本当に部隊名が無い。それどころかプレイヤー部隊を総括する言葉もないという非常に珍しい状態となっている。
部隊としての身分保証は主にダンナーベース、事実上の旗艦は大空魔竜が務めるのだが、
第三者からは「○○とその仲間」等と認識・呼称されるだけ。


L』:LOTUS

命名者は石神邦生。英語で「蓮」の意。
『V』の地球艦隊・天駆とは逆に第1話で命名されるという最速のネーミング。


UX』:アンノウン・エクストライカーズ→アルティメット・クロス

元はリチャード・クルーガーが率いる傭兵部隊の名前であり、本編開始以前から結成されているので最速を超えた最速になった。
それが成り行きで各勢力と合流しながらこの看板で活動していたが、
連邦政府の公認組織となるに伴い、(デフォルトなら略称が同じく「UX」となるように)改めて命名される。
アルティメット・クロスの命名者はLOTUSに続いて石神邦生。「究極の混成部隊」の意。
なお、今作と『BX』は正式名称と略称をそれぞれ命名可能で変なネーミングによるシリアスブレイクが二度美味しい。


BX』:ブライティクス

命名者は大河幸太郎。「Bright X」の略で「未知のものを照らす光」の意。


OGシリーズ


OG関連作品の部隊名は命名変更は不可能になっている。

『第2次OG』『OGMD』:鋼龍戦隊

OG~OG外伝まで3作ほどずっと「ハガネとヒリュウ改」で通していたのが第2次OGで正式に部隊名が決定。
寺田Pは前々からちゃんとした部隊名を付けてやりたいと思っていたとかなんとか。


ROE』『POJ』『COE』:アンティラス隊

こちらもLOEでは魔装機神隊だったそう呼ばれる場面なかった気もするがのが、ROEにて正式に部隊名が決定。

その他


64』:マーチウィンド

命名者はアムロ・レイ。「3月の風と4月の雨が5月に花を咲かせる」という詩の一節から。
記念すべきスパロボ初のオリジナル部隊名である。
『D』でアムロとノインが言及したのはこれが元ネタ。
「それは色々と問題が…」の何が問題かは、『64』の全版権がBBスタジオに存在しない上に、制作会社が解散しているので権利自体が行方不明という複雑な所である。
そのせいで『64』のオリジナル機体は色々ボカされた形では語られているが、未だにそのものがOGに出演出来ていない。
なお、命名会議で「アッセンブルEX-11」だの「ソーラーファング」だのシナリオライターの趣味全開の未参戦作品ネタが出てきた。
兜甲児と愉快な仲間達」の初出もここ。


MX』:マグネイト・テン

命名者はホシノ・ルリ。「10の有力者」の意。
略して「MX」となると共に、版元の数が10だからというメタ的な理由を含んでいるが、寺田P自身も「ワースト1」と認めるレベルでスタッフ間で不評だったらしい…。


『Scramble Commander』:シース

命名者は葛城ミサト。「鞘」の意。
ソーディアンに対してそれを収める鞘という意味で名づけられた。
CV:三石琴乃なバニーとは無関係デース


Scramble Commander the 2nd』:Aフォース

命名者はケイジ・タチバナ。
多数のスーパーロボットと協力して侵略組織との戦いとマクロスの管理を担ってきた組織「A3」が敵対勢力の情報操作などで窮地に陥ったため、
スーパーロボット達を守るために上層部があえて「A3から逃亡した」という形で切り離した部隊。
A3の志を継ぐ「A 4th」と母艦三隻の頭文字がAで始まる*4ことからくる「A Force」のダブルネーミング。


NEO』:無し

殆どの構成員が戦艦「イオニア」に集った民間人の少年少女、それぞれにチーム名がある、身分保証が要るような相手が少ない、等の理由からか部隊名は無い。
敵味方からは「イオニアの皆」「イオニアの連中」と呼ばれることが多いので実質的には「イオニアと愉快な仲間達一行」と呼ぶのが正しいか。


OE』:コネクト・フォース

部隊の元となる組織が全宇宙で商売をする貿易会社コネクトなので、単純に「コネクトの組織・軍隊」という意味と思われる。
命名者は不明。


『X-Ω』:H.I.A.W.D

アリストテレスの言葉「Hope Is A Waking Dream(希望とは、目覚めて抱く夢をいう)」に由来。読み方は「ハイアード」。
主人公が平行世界に転移していて不在の間に結成されていた、という変わり種の登場をしている。


DD』:ディバイン・ドゥアーズ

神聖なる(Divine)実行者(Doers)
リアル、作中ともに公募で決定されたという異色の部隊名。作中での考案者は不明。
各世界の部隊が集合してからしばらくはなし崩しでロンド・ベル扱いされていたが、1章の終盤で岡長官がブライトに部隊名を定めることを提案し、公募の話題を経て1章最終盤で決定。
ディバイン・クルセイダーズを彷彿とさせる名前であり、選考理由の一つになったり作中でも「聞き覚えがある」との発言がある。
対になる敵部隊として同じ「DD」を冠し、この公募のボツ案をベースにしたらしい「ディスコード・ディフューザー」が登場するのも特徴。

なお、決定前からプレイヤー部隊に触れていた制圧戦などのテキストでは「Dimension Defender戦隊」とされており*5、決定後もそのままになっている。


追記・修正は変な部隊名でシリアスブレイクしてからお願いします。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • SRW
  • スパロボ
  • スーパーロボット大戦
  • スパロボ用語集
  • 名前
  • 部隊名
  • チーム名
  • シリアスブレイカー
  • αナンバーズ
  • ZEUTH
  • ZEXIS
  • Z-BLUE
  • 地球艦隊・天駆
  • エクスクロス
  • T3
  • ドライクロイツ
  • ラウンドナイツ
  • ブルー・スウェア
  • ヴェルター
  • ノイ・ヴェルター
  • LOTUS
  • アンノウン・エクストライカーズ
  • アルティメット・クロス
  • ブライティクス
  • マグネイト・テン
  • マーチウィンド
  • 特務分艦隊
  • ヴァンの二つ名
  • 鋼龍戦隊
  • アンティラス隊
  • シース
  • コネクト・フォース
  • H.I.A.W.D.
  • ディバイン・ドゥアーズ
  • Aフォース
最終更新:2024年12月11日 16:56

*1 『Z』以降の多くの作品ではインターミッションで後からも

*2 特に兜甲児は大抵の作品でこれをあげる

*3 OG世界にはブルー・スフィアという部隊が存在する事がブックレットに書かれている。

*4 アウドムラ・アーガマ・アークエンジェル

*5 岡長官が提案した時、それっぽい名前の一例としてこれを出している。