ウネルミナモ

登録日:2023/03/07 Tue 09:40:10
更新日:2025/03/06 Thu 08:51:29
所要時間:約 7 分で読めます






観測隊員 スケッチ担当が
描いた 幻のポケモン。
エリアゼロ 中層部以降に
生息する 謎のポケモンたちは
あまりに 大きく 凶暴である。
彼らの その特徴を ベースに
エリアゼロに 幻のポケモンが
いるなら どういう見た目かと
想像しながら 描いたそうだ。

―スカーレットブック「幻のポケモン イメージ」より

謎多き凶暴な生物。
古い探検記に記された水の怪物から名付けられた。

超古代のスイクンの姿と
オカルト雑誌が掲載したイラストに似た姿をしている。


ウネルミナモとは、『ポケットモンスター』シリーズで登場するポケモンの一種である。


■データ

全国図鑑No.1009
分類:パラドックスポケモン
英語名:Walking Wake
高さ:3.5m
重さ:280.0㎏
タマゴグループ:タマゴ未発見
性別比率:不明

タイプ:みず/ ドラゴン
特性:こだいかっせい(ブーストエナジーを持たせるか天気が晴れのときのときいちばん高い能力が上がる。)

種族値
HP:99
攻撃:83
防御:91
特攻:125
特防:83
素早さ:109

合計:590

基礎ポイント:特攻+3


■概要

スカーレット・バイオレット』の更新データVer1.2.0にて初登場したポケモン。
古代からやってきたパラドックスポケモンの一種であり、スイクンの古代の姿と思われる。

2023年2月27日に配信された「Pokémon Presents」にてテツノイサハと共に初公開され、その翌日の28日に開催されたスカーレット限定で☆5のテラレイドバトルで入手できるようになった。

外見は四足歩行の哺乳類のような現代種とは異なり、こちらは肉食恐竜のような姿勢の二足歩行となっている。
更にスイクンに見られる帯のような白いは正面ではなく後ろに伸びており、二股に分かれた太いものとなった。また鬣はスイクンよりもボリュームが上がったうえにライオンのように頭部の周辺を覆っており、額の角も加工前の宝石のように太く、横の突起が長くなっている。

「スカーレットブック」に描かれているスケッチとよく似ているがその関係性は不明。

ちなみにスイクンと同じく水面の上を沈まずに移動する能力を有しており、連れ歩きに選ぶと水上でも陸と変わらず歩いてくれる。


■ゲームでのウネルミナモ

前述の通り2023年2月28日から期間限定でテラレイドバトルに出現するようになり、見事倒すことが出来れば入手することが出来る。テラスタルのタイプはみず。
ただし最強シリーズと同様、入手できるのは一回のみとなっている。

初手に「にほんばれ」を発動させて特性を発動させて強化してくる。
みずタイプだから「にほんばれ」でみずタイプの威力が下がる…なんていうことは後述の通り当てはまらず寧ろ強化されている点に注意。

サブウェポンでは「りゅうのはどう」と「かえんほうしゃ」を使用してくる上に「おたけび」で攻撃と特攻を下げてくる。

幸い☆5のレイドバトルであり、レベルも75なので強力なでんきタイプなどを用意すれば十分に勝つことが出来る。

Pokémon HOME」ではゲーム本編で見られない図鑑のページがあり、図鑑説明が「生態調査中です。」となっていたが、2023年12月にて説明文が追加された。
なお、現状では限定テラレイドバトル以外の入手手段が存在しないので、幻のポケモン同様通常プレイでは入手できないというケースもあり得る。
ブルーベリー図鑑にようやく説明文が掲載された。ただし、入手手段がイベントレイドゆえ、ブルーベリー図鑑の完成には必要ない。


■対戦でのウネルミナモ

高耐久に定評のあるスイクンとは打って変わって、特攻と素早さに優れた高速特殊アタッカー。
タイプもドラゴンが追加され、通算5体目のみず・ドラゴン複合となった。

専用技の「ハイドロスチーム」は威力80のみず技。
……なのだが、なんとみずタイプの技でありながら、日差しが強い天候でも威力が強化されて1.5倍になるという独自の特徴を持っている。
ゲンシグラードンとかち合った時にどうなるか気になるが、共演できないのが残念。
また、自身がこおり状態でも使用する事ができるという「ねっとう」のような効果も持つ……と、同時に相手のこおり状態を解除する効果まである。

このおかげでみずタイプでありながら晴れパ適性が高いと言う驚異の性能を実現している。
また、当然みず技である為天候を雨にされてもみずタイプの強化はそのまま反映される。
その為、晴れパの弱点である雨パ相手でも然程弱体化せずに立ち回れる。さすがに特性の強化は消えるが。
特にダブルバトル向けの使い勝手のいいみず技である「ねっとう」「だくりゅう」の習得者が激減したSVでは、単体打点の特殊みず技というだけでも価値が高い。
また、自身もほのお1/4・くさ等倍と言う事もあり、対晴れパもかなり強い。
要するに晴れパ同士の戦いはいかにコイツを先に潰すかにかかっている

過去にも晴れで弱体化しないみずポケモンとしては「ノーてんき」ゴルダックが存在したが、こちらのように強化とまではいかず種族値自体も平坦で相手のほのお対策以外では目立った活躍が難しかった。
特性を能動的に利用できるかどうかの違いは大きい。

専用技以外のみず技も主要なものは一通り使えるため、天候に頼らない場合の選択肢も問題ない。
何気に先制技である「アクアジェット」まで習得できる。
ドラゴン技に関しては「りゅうのはどう」と「りゅうせいぐん」が候補。

しかし、現代種譲りと言える技には何故か思ったより恵まれていない。
特にこおりタイプの技は一切習得できないという、みずタイプでは珍しい特徴を持ってしまっている。*1
目ぼしいサブウェポンは「かえんほうしゃ」と「ぼうふう」、他は「マッドショット」や「バークアウト」くらい。
更に「ぼうふう」は専用技が強化される日差しが強い状態だと命中率が50%にまで低下してしまうというジレンマを持っている。
もっとも水+ドラゴン+炎は非常に攻撃範囲が広いので、攻撃面では問題ないのだが広く弱点を狙っていくような運用にはあまり向いていない。特にそれらを軒並み半減してしまうマリルリアシレーヌに対面してしまうと最悪の事態に。

補助技に関してもスイクンは習得出来た「めいそう」を覚えられない=特殊系の積み技が無い
更に、他に有用なのは「ほえる」くらいとこれまた貧相なレパートリーとなっている。

攻撃の種族値も最低限はあり、それなりに物理技は豊富。
一致技では「アクアブレイク」・「たきのぼり」・「げきりん」・「ドラゴンクロー」。
サブウェポンは「けたぐり」・「かみくだく」・「ほのおのキバ」と言ったところ。
何気に「りゅうのまい」も習得できるので、奇をてらった物理型と言うのも面白い……かもしれない。

変わったところでは相手2匹に能力低下をばらまく「ワイドブレイカー」「バークアウト」を両方覚えられるデバフ技のエキスパートである点が挙げられる。
レイドバトルでプレイヤーを悩ませた「おたけび」に加え「にらみつける」「こわいかお」も習得できる為、アタッカーと見せかけて一撃では処理しにくい耐久面からサポートに回れる点も優秀だろう。
それだけに「こごえるかぜ」を覚えられないのが惜しい所ではある。

持ち物は補助技との相性が悪いこだわり系アイテムとつげきチョッキ辺りが候補。


■余談

  • 現代種であるスイクンは、元々は名もなきポケモンだったのがホウオウの力によって新たな力を授かって蘇ったという設定だが、その名もなきポケモンがウネルミナモあるいはその系統だったのか等の現代種との関係性は謎に包まれている。
    文字通りパラドックスによる産物なのか、あるいは三鳥のようによく似た別種なのか、スイクンは蘇った時に先祖返りした姿だった…等様々な考察は出ているが現状不明となっている。

  • 英語名の「Walking Wake」は「畝る」とも「水面」ともかかっていないように見えるが、wakeは「起きる・覚ます」の他に名詞として「航跡・伴流(ばんりゅう)(水面上で動かした物体の後ろに生じる波)」を意味する。
    おそらく現代種と同じく水の上を歩く能力によって、足跡のように水面を畝らせることから、その名が付けられたと思われる。

  • 「ハイドロスチーム」のひでり下でも威力が上がるという特性が、ゲーム中の説明文では「技の威力がさがるどころか1.5倍になる」と、独特な文体での解説となっていることがネタにされている。
    巷では「ハイドロスチーム構文」とも。
    しかし、限られたスペースの中でメインターゲット層である子供にも分かりやすく解説されているという点では秀逸な表現と言えよう。
    また、技名や印象が似通っているためか、ボルケニオンの専用技である「スチームバースト」と混同されることがある。
    あちらは威力110・命中95で、30%の火傷効果がある。高威力と火傷効果がウリだがそれ以外は普通のみず技なので、ひでり下では威力が上がるどころか下がってしまう。

  • 「スカーレットブック」に描かれた姿とは似ているものの、あちらは四足歩行でエンテイライコウの特徴も併せ持っている上に、尾も現代種と同じく帯状のものとなっていることから、記載されている通り想像によって描かれたと思われる要素も多い。ただしジョウト三犬が焼死してホウオウに蘇生されたカネの塔の火事は「HGSS」から見て150年前であり、スカーレットブックが書かれた時点(200年前)から50年も後の出来事である。多少誤差はあるとしても、明らかにブックが書かれた時にはジョウト三犬は存在していなかったはずだが……?

  • ウネルミナモと対を成すようにビリジオンの未来の姿と思わしきパラドックスポケモンのテツノイサハがいるが、実は現代種であるスイクン(Suicune)とビリジオン(Virizion)のイニシャルを合わせると本作の略称のSVとなることから、二体が選ばれた理由はこのためではないかと言われている。




追記・修正はスイクンとウネルミナモとの関係性を解き明かした方にお願いします。

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最終更新:2025年03月06日 08:51

*1 他の伝説だとこおり技を覚えない禁止伝説はケルディオボルケニオンくらいである