テツノイサハ

登録日:2022/03/07 Tue 13:25:08
更新日:2025/02/06 Thu 19:44:10
所要時間:約 6 分で読めます






観測隊員 スケッチ担当が
描いた 幻のポケモン。
エリアゼロ 中層部以降に
生息する 謎のポケモンたちは
小型かつ 残忍である。
彼らの その特徴を ベースに
エリアゼロに 幻のポケモンが
いるなら どういう見た目かと
想像しながら 描いたそうだ。

―バイオレットブック「幻のポケモン イメージ」より

オカルト雑誌が取り上げた
未来のビリジオンの姿と多くの特徴が一致する。

わずかな目撃談によると
光り輝く剣で大木や大岩をなます切りにしたという。


テツノイサハとは、『ポケットモンスター』シリーズで登場するポケモンの一種である。

■データ

全国図鑑No.1010
分類:パラドックスポケモン
英語]名: Iron Leaves
高さ:1.5m
重さ:125.0㎏
タマゴグループ:タマゴみはっけん
性別比率:ふめい

タイプ:くさ/ エスパー

特性:クォークチャージ(ブーストエナジーを持たせるかエレキフィールドのときいちばん高い能力が上がる。)

種族値
HP:90
攻撃:130
防御:88
特攻:70
特防:108
素早さ:104

合計:590

基礎ポイント:攻撃+3


■概要

スカーレット・バイオレット』の更新データVer1.2.0にて初登場したポケモンである。
未来からやってきたパラドックスポケモンの一種であり、ビリジオンの未来の姿と思われる。

2023年2月27日に配信された「Pokémon Presents」にてウネルミナモと共に初公開され、その翌日の28日に開催されたバイオレット限定で☆5のテラレイドバトルで入手できるようになった。

外見はビリジオンをそのまま機械化したような姿をしており、他の未来から来たパラドックスポケモン同様に現代種よりも小型化している。

金属で出来た光沢のある緑の体に加えて、頭部と首と足の関節部はミライドンと同じく白く、発光体は桃色に輝いている。また頭部と首の発光体は長剣のような形状で伸ばすことが出来、戦闘時にはこれら3本のを用いて相手を切断する攻撃を得意とする。

「バイオレットブック」に描かれているスケッチとよく似ているがその関係性は不明。
……とされるが、このスケッチはビリジオンをベースに三闘神を合体させたようなキメラであり(胴体と顔がビリジオン、角と足がテラキオン、尾周りがコバルオン)、ビリジオンに酷似したこのポケモンとは正直あんまり似ていない。


■ゲームでのテツノイサハ

前述の通りテラレイドバトルで入手することが出来るが、テラレイド限定の他の種同様、入手できるのは1匹のみとなっている。

初手でエレキフィールドを展開して特性と専用技を強化してくる。
エスパータイプのテラスタルなため高い攻撃も加わって強烈。あくタイプで無効化したいところだが「メガホーン」を覚えているため安易には出来ない。
覚えている技は全てはがねタイプで半減することが出来るので、タイプ一致弱点を突けるハッサムや「つけあがる」でワンパンも狙えるアーマーガア、「サイコブレイド」を無効化しつつ「メガホーン」を等倍で受けられるドドゲザンなどが有効。
ただし「つるぎのまい」で攻撃を強化してくる上に急所に当たりやすい「リーフブレード」には注意。

とはいえ☆5レイドでレベルは75なのできちんと対策すれば十分に勝つことが出来る。

「Pokémon HOME」ではゲーム本編で見られない図鑑のページがあり、図鑑説明が「生態分析中です。」となっていたが、2023年12月にて説明文が上書きされた。
なお、現状では限定テラレイドバトル以外の入手手段が存在しないので、幻のポケモン同様通常プレイでは入手できないというケースがあり得る。
ブルーベリー図鑑にも説明文が掲載された。ただし入手手段は前述の通りのため、ブルーベリー図鑑の完成には必要ない。


■対戦でのテツノイサハ

高速特殊耐久型のビリジオンとは打って変わって攻撃を大きく伸ばした物理アタッカー。
低めだった防御も補われた上に、下がったとは言え素早さ・特防も高水準と高速物理アタッカーとしては理想的な配分になった。

専用技の「サイコブレイド」は威力80で命中100のエスパータイプの物理技。
エレキフィールド下では威力が1.5倍になるという、未来パラドックスポケモンらしい効果を持つ。
エスパー技である為倍率は下がるがサイコフィールドでも強化され、本人がくさタイプと言う事もありグラスフィールドも恩恵を受けやすいのが強み。
ミストフィールドは……状態異常にはならなくなるよ!*1
なお、テツノイサハはこれ以外のエスパー技を一切覚えない。また、そうは見えないがこの技直接攻撃である。

一致くさ技は「くさわけ」「リーフブレード」「ソーラーブレード」の三つ……と、どうにも一致技には恵まれない傾向にある。
サブウェポンは現代種譲りのかくとう技をはじめ、「メガホーン」・「ワイルドボルト」・「つばめがえし」・「つじぎり」・「スマートホーン」など。

積み技はレイドバトルでも使ってきた「つるぎのまい」の他「めいそう」「てっぺき」「ふるいたてる」と揃っている。
他、補助技として「ちょうはつ」や、「ミストフィールド」以外のフィールド技も一通り習得できる。やっぱりミストフィールドだけのけ者じゃないか
一方でビリジオンが使えた両壁は覚えられなくなっている。
ダブルバトル向きの技としては「ファストガード」「サイドチェンジ」「さきおくり」「ふういん」等。
特に前作まで猛威を振るった「サイドチェンジ」はパルデア地方においては習得ポケモンが激減しており、使える事自体に価値があるとすら言える。

欠点はくさ/エスパーという複合タイプ故に弱点7耐性6と言う非常に相手を選ぶ耐性の持ち主である事。
特に「とんぼがえり」や「イカサマ」が激烈に痛い上に、あく多めの環境が刺さりやすいのが難儀。
その独特な耐性からイダイナキバテツノカイナ相手に強めではあるが、対抗策を持たない相手ではない為過信は禁物である。
また、先述の通り一技技のバリエーションが狭いどころかない上にサブウェポンも愚直な攻撃ばかり*2、おまけに全て直接攻撃である為行動保証や直接攻撃に反応する特性・ゴツゴツメットに引っかかりやすく、返されやすいのも悩み。
せめて「タネマシンガン」くらいは欲しかったところである。

どちらかと言うとサイクル戦やダブルバトルで光る性能の持ち主。
元々強烈に相手を選ぶポケモンなので、相手を誘う性能も相応に高い。
ダブルではくさタイプである「いかりのこな」に引っかかることも無くモロバレルも「サイコブレイド」で一刀両断出来る*3点も評価すべきであろう。
但し、全体攻撃は全く覚えない上に、あくタイプが多い環境では、必殺の「サイコブレイド」も無効化されやすいことから、広く攻めるよりはサポートを兼ねて動かした方が使いやすい。


総括すると、確かな強さはあるのだが細かい部分が足りないと言ったところだろう。
その足りない点さえ補う事が出来れば紛れもなく強いと言い切っていいのだが…。

しかしレギュレーションGで禁止伝説、その中でもミライドンが解禁されたことでダブルでは使用率が急上昇した。
ミライドン対策もあってフィールド書き換え要員のゴリランダーとイエッサンが一般環境に増して数を増やしたのだが、
テツノイサハは草耐性からグラススライダーも確定で耐え、さらに「いのちのたま」持ちならば素の素早さの高さで上からメガホーンを当てれば確一出来るという点から再評価されたのだ。
ダブルでは素早さで上を取られ超火力のゴースト技を放ってくるハバタクカミと黒バドレックス対策にノーマルテラスタルがメジャーとなっていた。

テラスタルは割り切って火力を伸ばす一致か、耐性を補うタイプを選ぶのがいいだろう。


■余談

  • 名前にある「イサハ」とは白や黄色などの斑点や紋がある葉のことであり漢字で書くと「斑葉」と書く。
    おそらく緑色の全身から桃色の発光体が点々とある点からこのように名付けられたのだと思われる。

  • 「バイオレットブック」で描かれたスケッチと似ているものの、コバルオンの首周りやテラキオンの角と手足といった他のポケモンの特徴も多く含まれていることから、スケッチと共に記載されているテキスト通り想像によって描かれたと思われる。

  • 対を成すようにスイクンの古代の姿と思わしきパラドックスポケモンのウネルミナモがいるが、実は現代種であるスイクン(Suicune)とビリジオン(Virizion)のイニシャルを合わせると本作の略称のSVとなることから、二体が選ばれた理由はこのためではないかと言われている。



追記・修正は残りの聖剣士の未来の姿を探しながらお願いします。

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最終更新:2025年02月06日 19:44

*1 物理アタッカーの天敵やけどや高速アタッカーの天敵まひをシャットアウトできるから決して恩恵はないわけではないのだが、SVにはテラスタルがあるので……

*2 なんと状態異常どころか能力低下すらまともに狙えない。精々「かわらわり」で両壁を割る事が出来る程度であり、言葉通り右ストレートでぶっ倒しに行きそうなバリエーションである

*3 一般的な育成が為されたモロバレルは確2である為、何らかの火力補正は必要