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サマルトリアの王女

登録日:2025/12/08 Mon 20:12:07
更新日:2026/08/12 Wed 18:48:58
所要時間:約 16 分で読めるよ!






どうっ!? 新しいお出かけ着! かわいい!?



サマルトリアの王女とは、ドラゴンクエストⅡ 悪霊の神々に登場するキャラクターである。

CV:篠原侑(HD-2D版)


■概要

オリジナルのFC版から登場している、サマルトリアの王子であり、必然的に彼女もまたかつて大魔王からアレフガルドを救った勇者ロトの血筋を引いている。
SFC版の攻略本に掲載されたイラストでは白いドレスにティアラを身につけている。

サマルトリア城の中に彼女の部屋があり、サマルを仲間にする前に話しかけると
「おにいちゃんね わりとのんきもんなの。けっこう よりみちしたりするんじゃないかなあ……」
という情報を教えてくれる。
この後サマルはこちらと入れ違いを繰り返した挙げ句、最終的にはリリザの町に寄り道しているため、その予想は当たっていた。
しかし、たらい回しの第一段階で聞けるこの台詞が最後でヒントになると気づくのも微妙に難しく、今日までのサマルの言われようからしても、このヒントがどの程度当てにされたのかは推して知るべしだろう。

ローレシアの王子に対し「あなた誰?」と質問してくることから、彼とは面識がないようだ。仮にも隣国、しかも姉妹国(+遠い親戚)の王子を知らないというのもなかなか図太いというか世間知らずだが、あまりこの二人で交流する機会がなかったのだろうか。
兄のことを「のんきもん」などと評しているが、サマルを仲間にした後、彼が死んだ状態で彼女に話しかけると兄が死んでいることに対して泣き出してしまう*1。リメイク版で追加されたハーゴンの呪いでサマルが一時的に離脱している時も彼がいないことに悲しむ。
一方でサマルが生きている状態だと「あたしも連れてってよお!」と同行をねだるが、彼からダメだと拒否される。他3人よりも年齢は幼く、兄も妹を危険な目に遭わせたくないのだろう。
FC版では一般女性と同じグラフィックだったが、SFC版とGBC版では先祖であるローラ姫と同じものが用いられている。


■HD-2D版

上記の通りドラクエ2ではそれほど特筆することもない、少し設定がある程度のNPCであったのだが、HD-2D版ではプレイヤーキャラクターに昇格し、従来の3人パーティに加わることとなった。
初登場時はSFC版の攻略本のイラストに準拠したドレス姿だが、仲間に加わる際の「お出かけ着」と称する衣装は黄色のノースリーブに緑のマントを羽織ったもの。ただしパッケージイラストに用いられているキービジュアルだと長袖に黒い手袋と少々異なる。
腰にはレイピアを提げており、軽い剣なら実際に装備して扱えるが、剣術の特技は一切覚えず、体術と呪文をメインに据えて戦う、今までありそうでなかったバトルスタイル。

性格面はかなりおてんばな面が垣間見え、特訓の為に城内に毒沼を設けようと言いだすほど。ステータス画面の肩書きも「やんちゃ姫」となっている。
幼いながらに本編以前から訓練に励んでおり、城下町の子供からは一目置かれているという努力家でもあると同時に、兄に何かあると真っ先に現地へ向かおうとするなど行動力もある。
結構しっかり者でもあり、のんき者である兄のツッコミ役も兼ねる。ある場面では彼が空気を読めない失言をしたのに対し、画面外へ兄を連れ出した後に鉄拳制裁を加えていると思われる描写が確認できる。
それでも兄のことは互いに信頼関係にあり、大灯台にて魔物の騙し討ちに遭いかけた時に真っ先に兄が魔物の変装を見抜いた際、彼が不審に思う様子を見て彼女も変装を疑うなど、なんだかんだで兄妹の仲はいいようだ。
なお、従来とは異なりローレシアの王子とは既に顔なじみであり、過去にも交流があった様子。
一方で態度や言葉には出していないものの、一回り年下ということもあって経験や実力は他の面々よりやや劣り、それを「足を引っ張っているのではないか」とコンプレックスに思っているようであり、ハーゴンの神殿の幻覚ではまんまとそこを漬け込まれてしまっている。デルコンダル王に褒められる幻覚を見せられ、そんな心情を吐露する王女はムーン(父に努力を褒められる幻覚)とは別ベクトルで重く、見ていて居た堪れない。

日本語版のデフォルトネームは「マカロン*2。元々は名前がなかったので完全新規の名前となるが、兄の「クッキー」やムーンブルクの王女の「プリン」と同じくスイーツで合わせられている。後述の小説版やゲームブック版では名前が付けられていたため、そこから名前を拝借するのもいいだろう。
英語版のデフォルトネームはMatilda(マチルダ)。PS版ドラゴンクエストⅦウッドパルナにて登場したNPC助っ人マチルダ*3と同じである。奇しくもあちらも妹キャラ。
スクエニ公式YouTubeチャンネルでは兄の名前が古の時代の魔王にされたせいでなし崩し的に名前が確定してしまう珍事に見舞われた


■作中での動向

魔物に襲われたムーンブルクの調査の為に現地へと赴くことになったローレシアの王子がサマルトリア王に現状を説明すると、王はサマルトリアの王子も一緒にムーンブルクに向かわせようとするが、あいにく彼は勇者の泉の洞窟に向かっており留守。
そこでサマル王子を城に連れ戻すことになるのだが、彼を引き止めてムーンブルクの危機を知ると「事が大変なことになって兄たちが勇者の末裔として頑張っているのに、自分だけ何もしないのは嫌」という理由から、せめて兄の捜索だけは手伝わせてとローレシアの王子と共に兄を探しに行くことを決める。
ここで「いいえ」を選ぶとローレに詰め寄りながら

んっ!?えっ!?
ぜんっぜん 聞こえなかった!
あたしも 一緒に行くで いいんだよね!?

と聞く耳持たず、何度も断り続けるとその度にローレを端に追い込んでいった末に

どんだけ 断るつもりよ!?
わからない人ね!あたしは 行くの!
決まってることなの!空気よんでよ!

としびれを切らして強制的に話を進める。どう答えようが最初から行く気満々なのであった。そして一度でも彼女の誘いに断れば加入時のメッセージも「無理やりついて来ることになった」とご丁寧に変化する。*4

っとに あなたといい お兄ちゃんといい……
こういう時は 本当にかわいいと 思ったかどうかは 別として
かわいいって 答えておけば いいのよ!


兄を見つけるまでの間はNPC戦闘員としてローレシアの王子をサポートすることになる。この時の彼女は絶対に死なないようになっており、被弾リスクも減っているのでしっかりとここでレベル上げをしておきたい。
そしてリリザにてサマルトリアの王子が加入し、サマルトリア王に報告したところで(渋々)パーティから離脱する。
原作での役回りをなぞりつつ、令和の世にあえて再現されるたらい回しイベントの負担を軽減、後の正規メンバーとしての顔見せもする形になっている。


その後ムーンブルクの王女も加わり当面の間は従来と同じく3人旅となり、サマルトリア王へハーゴン打倒の旅に出る事を報告する際もその場にいたが、この時点では自重してか特に何も口出しはせずに兄達を見送っている。
次にサマル王女が活躍するのはベラヌールでサマルトリアの王子がファットバットの呪い*5を受けてパーティを一時離脱した時。
一行がサマルトリア王に彼の容態を知らせた際、世界樹の葉があれば治療できるかもしれないという話を立ち聞きした彼女は兄がいるベラヌールへと一人で向かうが、どうやって辿り着いたのかは謎である。*6
そして、現地で情報収集をしているところをローレシアの王子とムーンブルクの王女と合流し、ひとまず兄の治療法を探している事には納得してもらい、大声でロンタルギアと世界樹について聞きまわっていた事でそれを見咎めた老神父から世界樹の森の場所の在り処を聞くと2人に反対される前に再び一人で世界樹の森まで赴いてしまう。この時もどうやって辿り着いたのかは謎である。
そして世界樹の森にて合流し、ムーンブルクの王女に両親に無断で飛び出した事を指摘されるが、「3人が打倒ハーゴンを掲げて旅をし、実際に兄が死にかけているのに自分だけ城で守られているのは自分が許せない」「3人が戦っている今、自分も戦わなければいけない」「もしもの時のために遺書を残してきている」という彼女の覚悟を聞くと、ムーンブルクの王女もそれを「あなたが決めた、あなたの人生」と認めて彼女の同行を受け入れ、再びNPC戦闘員として戦闘に加わることになる。
そして世界樹の森の奥地にて世界樹の葉を手に入れ、サマルトリアの王子がパーティへと復帰すると共に彼女も正式にパーティに加入する。
サマルトリアの王子は当然のように同行する妹とそれを自然に受け入れてる他の2人に困惑していたが、「妹の活躍で命を救われたのだから、同行を断る理由はない」と同行を許可するのであった。


それに忘れないで。あたしも勇者の血を継ぐ者だってこと。
もう二度とお兄ちゃんがたおれないようにあたしが守ってあげるからね!


ちなみに兄が元気になった後にサマルトリアに訪問すると、父親と親子ゲンカをするイベントが発生する。案の定父からは旅に出ることを猛反対されるが、制止にも聞く耳を持たずにその場を後にする。しかしサマルトリア王も娘が息子を助けるために奮闘し、3人の助けになるために旅をするというそのその思いと覚悟はよく分かっており、今は心配が勝っている状態。父親として幼い娘を旅に出すことは気がかりだったのだろう。実際にムーンブルクがハーゴン軍に襲撃されているので、ハーゴンを倒すという大きな危険を伴うことに巻き込みたくないという気持ちは察するものがある。
そして、前述の通りベラヌールへ向かう前にもしも自分に何かがあり、二度とサマルトリアへ帰れなくなった時の為に手紙を書き置いている。この手紙の内容は上記のイベントの後に自室で読める。彼女なりの覚悟が決まっていることが窺い知れる内容なので、是非とも一度は目を通しておこう。

また、船入手から当面の間は攻略順がある程度自由になる。推奨される攻略ルートはアレフガルド訪問→ベラヌール・世界樹の森攻略→大灯台で星の紋章入手→ザハンorペルポイといった順だが、彼女の有無やサマル王子の一時離脱によってこの間の会話イベントの内容が変化する。ただ無理して2人or3人旅をしようとすると各地のボス戦がかなりキツくなるので、真エンディングを迎えた後のレベル48もょもとの力を借りて鑑賞するのも一つの手だろう。
いずれにせよ彼女が加わらないとデルコンダル以降のストーリーが進まないので、いずれかのタイミングで世界樹の森攻略は済ませておく必要がある。


■性能面

正式加入時のレベルは20。加入条件のファットバット撃破のレベルの目安が(難易度バッチリで)ローレ25程度とされるので、少し低い状態で加入してくる。
その代わりレベルアップの速度は速く、ほどなくして他のメンバーに追いつきそのまま兄とムーンを抜き去ってしまう。

ステータス上の特筆ポイントは、素早さ・運の良さの伸びがいいこと。
特に運の良さについては他のメンバーがレベル25前後なら高くても50前後のところなのに対して、彼女だけレベル20時点で150前後ある*7という飛び抜けっぷり。ステータスを開いて仰天したプレイヤーも多いのでは?
その後も伸び続け、ローレシアの王子の力並とはいかないものの、他の追随を許さない程に成長する。
HD-2D版の運の良さはダメージ計算にも影響しているし、さらに会心率に関わるのであまりバカにできない。
公式ガイドブックによると、運の良さが高ければ最大で基準値の3倍ぐらい会心の一撃が出やすくなるとのことで、他のメンバーと比較すると4倍前後の差になるという。
そのため物理アタッカーとしての使い勝手としてはかのおてんば姫に近いものになる。が、言うまでもなく力は流石に雲泥の差なので注意。
素早さの方は最終的に兄に抜かれるが、それもレベル90代後半からであり、真のラスボスに挑む頃合いであろうレベル70前後でもその素早さは基本的にパーティ内でもピカイチ。
加入したてだとその耐久はムーンブルクの王女以下とかなり脆いが、レベルを重ねるにつれ体力(=HP)がメキメキと成長していき、クリアレベル帯のレベル50程になると兄並の体力は確保できる。
一方で力は兄よりも少し低い水準に収まっているが、彼女の加入時のレベル20同士で比較すると実は彼女の方が力が高かったりする。

そして彼女のレベルが低いうちは遊び人のように戦闘中に命令を無視して勝手に遊んでしまうことがある*8運の良さがバカみたいに高い理由ってそこ……?
フォローすると、これは彼女なりに頑張ろうと空回りした結果であり、3の遊び人と違ってサボろうとしたり明確に足を引っ張ろうとしているわけではないことは留意。
「遊び」の内容はHD-2D版3の遊びの一部が抜粋されており、タップダンス*9、敵に悪口*10を投げつける*11など。
だが遊び人とは逆にレベルを重ねるにつれて遊びの頻度も減っていき、レベル40以上になると全く遊ばなくなる。未熟なひよっこからロトの子孫として立派に成長したことの現れだろう。
逆に言えばそこまでに20ものレベルの開きがあるので、そこに至るまでの間のボス戦で補助が欲しい時などに遊ばれると地味に面倒だったりする*12
一応、デメリットしか存在しない行動というのは全くなく、ほとんどは通常攻撃相当の攻撃か補助になるのだが、欲しい補助や回復を無視して遊ぶのはなんだかんだ厄介な部分がある。
言われるほど頻繁に「遊ぶ」わけではないが、かといって確率が低いといえど急な事故を想定しておくべきかもしれない。

装備品も軽めの剣・爪や盾、ローブなどの服なら装備できるが、逆にはがねのつるぎやドラゴンメイルといったいかにも重そうな剣や鎧などの重装備は望めない。一方で彼女もロトの子孫であるが故に、他メンバーと同じくロト装備一式を装備できる。
また、ムーン王女同様バニー装備一式や水着を装備することで外観が変化する。いずれもムーン王女とはグラフィックが違うので見比べてみよう。

呪文は原作及び従来のリメイク版にはなかったメラ系ヒャド系を自力習得するほか、巻物を使えばイオ系も覚えられる。そして補助呪文も豊富で、いずれも巻物が必須だがスカラ/スクルト、ルカニ/ルカナン、フバーハといったボス戦では嬉しい呪文を習得可能。
バイキルトやマジックバリアは覚えないが、前者はバイキルミンやたたかいのドラム、後者は「えいえんの盾」の道具効果で補うことが可能であり、味方をサポートする手段には事欠かさない。
その一方で回復呪文はホイミとリホイミ、ベホマラー(要巻物)のみと少なめ。ただリホイミは兄の超絶技の発動条件にもなっているため、その点においてはかなり重要。
また、ダンジョン探索で大活躍するインパスとレミラーマは彼女専用の呪文となっている。

覚える特技もかなり豊富で、遊び人と盗賊の特技の傾向に近い。
攻撃技では「まわしげり」や「ムーンサルト」といった体術の他にも、敵を攻撃しつつ状態異常にすることがある「ねむりアタック」「しびれアタック」など。
中でも前作で大暴れした「ヒュプノスハント」に、かつてDQ8*13で猛威を振るった「双竜打ち」が見どころ。
特に双竜打ちはダメージ2.2倍の攻撃を敵1体に2回と、かつてのDQ8の1.5倍×2よりも強化されており、おまけに装備が鞭で縛られることもないので、終盤における彼女のメインウェポンとなりうる。
ただしヒュプノスハントと双竜打ちのどちらも消費MPがかなり重くなっており、前者はHD-2D版3の2倍となる22、後者も18と過去作よりもかなり燃費が悪くなっている。
補助系は「おうえん」や「ぶきみなひかり」、回復系は「まりょくの風」や「ハッスルダンス」、「メガザルダンス」などこれまたボス戦で役立つ非常に豊富なサポート手段が揃っている。バフ・デバフに回復もそれなりにこなせるなどと中々器用。
特にハッスルダンスはけんじゃのいしやムーン王女のベホマラーと共にベホマズン以外の貴重な全体回復手段を担う。なお、「ツッコミ」を初期習得している。のんき者の兄と共に暮らせばそうなるのも納得か*14
そして女性メンバーでありながら「ぱふぱふ」は覚えられない。ムーン王女並に育っていないということなのだろうか…それ以外にもおいろけ系の特技を一切覚えない辺り、そういう年頃ではないのかもしれない

超絶技はHP50%以下もしくは攻撃技なら「みかわしきゃく」、補助・回復技ならマホキテ状態であることが発動条件。
攻撃技では敵全体を攻撃&HP回復の「ミラクルムーン」やダメージ2.5倍の攻撃を敵全体に与える「雷神むそう」、補助・回復技は自身のHPとMPを入れ替える「心機一転」に現在MPの半分を味方に分け与える「マホヤズン」など、強力なものから変わり種まで様々。
先ほど挙げた双竜打ちも3.7倍×2のデイン系ダメージに強化された「雷竜打ち」へと派生するが、この技だけ消費MPが突出して重く、なんと60も消費する。ロトの剣などの強力な武器を装備させ、各種バフ・デバフを盛り込めばローレシアの王子のはやぶさ渾身斬りもビックリな特大ダメージを叩き出せるが、燃費が悪い分使いどころにも気を付けたい。

こうして聞くと様々なことを器用にこなせるオールラウンダーのように思えるが、彼女の弱点は他3人よりも最終的な総合火力に劣ること。
力の伸び悩み知らずでシリーズでも最高クラスの物理火力を叩き出せるようになったローレシアの王子はもとより、やまびこギガデインが強力かつローレシアの王子との取捨選択となるが「ビーストモード/ぶんしん」を覚えられるサマルトリアの王子、「ビーストモード」と「魔力かくせい」を自力習得でき、これらのバフを積んだ断空なぎはらい、やまびこメラゾーマ/イオナズンが強力なムーンブルクの王女に対して、彼女はやまびこのぼうしは装備できるが「ビーストモード」や「魔力かくせい」は覚えず、まっとうにアタッカーをやらせようとするとどうしても他2人に劣ってしまう。
やはり彼女を上手く扱うにあたっては補助と援護射撃をどう煮詰めていくかがポイントだろう。

手が空いた時の攻撃に火力不足を感じるのなら、ルビスの剣かロトの竜剣を装備させるのがオススメ。シナリオ的にローレに装備させたくなるが、彼ははやぶさの剣が、兄も後述の武器が最終装備候補に挙がるため、女性陣にこの2本を回した方が得である。
どちらも道具使用で相当の火力を叩き出せる他、ロトの竜剣は相手の雷耐性を下げられるため、双竜打ちの超絶技である雷竜打ちの威力底上げ、更には兄のギガデインも通しやすくなる。

突き詰めると基本的には味方のサポートで手いっぱいになるが、余裕が生まれたら双竜打ちなどで援護射撃、というのが理想だろう。
取り敢えず戦闘序盤は打楽器使っときゃいいのはどこぞの破戒僧に通ずるものがある。方向性は違うが、戦闘中盤から急に忙しくなるのも同じ。
もっとも、最終的には打撃はローレに任せたほうが強くなる都合で、突き詰めるとドラム叩いた後ははやぶさ渾身ローレをひたすらおうえんする動きになりがちである。
ローレ以外でおうえんを覚えるのが彼女だけ故の役割でもあるが、そのせいで「専属チアガール」「応援bot」のような揶揄をするプレイヤーさえいる始末。
ただ、彼女がおうえんを覚えるには巻物が必要なので、あまり探索せず巻物を見つけられないまま進めた場合などはこの限りではない。その時はローレにちからためをさせて他の補助に回ろう。
難易度を「楽ちんプレイ」に設定している場合は兄が状態異常以外で回復を担当しなくてもよくなるため、超ちからためのあるローレよりも兄の方を応援することになるかもしれない。
まあ、特技のおうえんを除いても遊び行動の中に仲間を応援するものがあったり、補助呪文や特技を使うボイスに「声出していこー?」というものがあるので、ローレ専属かはさておき「サマル王女=チアリーダー」的なイメージを持つプレイヤーは少なくないと思われる。
なおシナリオ上では進行に使う楽器系アイテムはムーン王女に回されており、サマル王女が彼女を「楽器班リーダー」と囃し立てて「私しかいないじゃない」とツッコまれる場面があるが、戦闘面ではむしろサマル王女の方が楽器班リーダーになりがち

そしてサマル王女の最重要と言っても過言ではない特技は8から登場した「ぬすっと刈り」。
本作のぬすっと刈りの仕様は8のイノブタマンのものとは異なり、盗めるアイテムはドロップアイテムとはまた別枠で管理されており、ドロップアイテムとは違うものが盗めるように設定されているモンスターが大半となっている。別ゲーで例えるならばFF5以降の「ぶんどる」に近い。
盗めるアイテムは討伐モンスターリストの2番目にあるアイテムが対象。やくそうやせいすいなど基本的にはショボいものが多いが、中にはたねなどのドーピングアイテムやふくびきけん、ごうけつのうでわといった有用なものが盗めるものも。
特に全体バイキルト効果のたたかいのドラムに至ってはぬすっと刈りかドロップアイテム限定の貴重品。これに関してはばくだんいわとマホカンタ、月の紋章のMP回復効果を使って延々と刈りを続ける方法が開拓されており、盗める確率は低いものの時間をかければいつかはたたかいのドラムを盗めるだろう。
ただ8と違ってドクロのかぶとがないので、レベルが高いと盗む前にうっかり倒してしまうことはある。

また、本作のぬすっと刈りを語る上で欠かせないアイテムが、かつてはバグ技として言い伝えられ、漫画やスピンオフ作品でもそのネタが拾われたりした後に、HD-2D版で本家ドラクエ2で正式に登場した「はかぶさの剣」である。「はやぶさの剣」に「はかいの剣」の攻撃力を移植した文句なしで最強の剣であり、サマル王子専用の装備品。
この剣もやはりぬすっと刈りで盗めるモンスターがいるのだが、その相手がはぐれメタル
ぬすっと刈りは攻撃が当たって初めて盗み判定が発生するので、速い・硬い・すぐ逃げるの三拍子が揃ったはぐれメタル相手に攻撃を当てるだけでも一苦労する*15。しかもぬすっと刈りはよりによってメタル系特攻のある武器の効果の対象外であるため、どうやっても攻撃が当たるかどうかは運次第になってしまう。
おまけに盗める確率も非常に低いため、はかぶさの剣を入手できる前にレベルがカンストしてしまったり、手に入れるまでに8時間もかかったという報告も。
一応はかぶさの剣は他にも入手手段があるのだが、シドーのドロップアイテム*16とどちらにせよ簡単に入手できる代物ではない。はかぶさの剣を手に入れる事は本作をやり込むプレイヤーにとっての一つの到達点であると言えるだろう。


■メディアミックス作品において

■小説版

「マリナ」という名前で登場。
ローレシアの王子アレンに惚れているが、あいにく彼はムーンブルクの王女セリアと両思いだったため、同じくセリアに惚れていたサマルトリアの王子コナンと共に失恋する羽目になった。

■知られざる伝説 ロト2

こちらは「ティア」という名前で、第4話「わがまま姫様の捕物騒動」の主役を務める。
2人の側近と共に旅をして、珍道中の末にローレシアに潜んでいたじごくのつかいを捕まえた。

■エニックス版ゲームブック

こちらでも「ティア」という名前だが、兄カインとは異母兄妹という設定。また、父が断絶したサマル王家に婿入りしたという設定であるため、ロトの血が流れていない。
かなりのお転婆であり、怒ると早口でまくしたてまくって相手を疲弊させる。
その一方で、父王の前では礼儀正しい態度を取っている。
上巻と下巻ともに登場し、上巻では勇者の泉の洞窟まで一緒に戦闘をしてくれ、下巻ではローレシア城のじごくのつかい戦でこちらがピンチになると駆けつけてとどめを刺して助けてくれる。
やはり王子達の旅について行きたがり、嫌がられると「それなら自分1人で行く、そして自分は魔物に食われるだろう、何て悲しい話なのか」という趣旨の話をして相手を困らせる。そのため、ローレシアの王子とカインが湖の洞窟へ行く際には、カインの作戦でティアを盗賊の脱獄の手引きをした犯人に仕立て上げて兵士に拘束させる事で、置いていく事に成功した*17
上巻では大ネズミ&ドラキーとの戦闘で、使えないはずの呪文を使おうとし、イオナズンを唱えると敵が逃げていき、パルプンテを唱えると何故か千匹ものドラキーが集まってくる。ちなみに呪文を使わずに普通に戦った場合、王子が大ネズミを倒している間、彼女は昼食のサンドウィッチを奪ったドラキーの尻尾を掴んで早口でまくしたてて疲弊させる(挿絵も存在する)。

■双葉社版ゲームブック

名前は不明。ローレシアの王子が初対面でオドオドするほどの美少女であり(挿絵は無い)、他作品で見られるようなお転婆な面は特に見られない。

■4コママンガ劇場

当時は端役ながら、兄と絡められる立ち位置からネタとして頻出していた。
主なものを挙げると、
  • 兄に様々な方法で連れて行ってもらうように説得するが軽くあしらわれる
  • 兄の不甲斐なさ故に他の王子たちも妹の方をメンバーに選ぼうとする
  • 兄とどちらが役に立つか低レベルな言い争いをして二人とも置いて行かれる
  • 兄が死んだため埋葬してかわりに自分がパーティーに加わろうとして止められる。
  • 兄が呪いで倒れた際に、「冒険に連れて行ってくれないから」という動機を持つせいで犯人として疑われる
  • かと思えば別の作者のネタでは本当にその理由で呪った張本人というオチ よく許可下りたな……
などなど。
変わったところだと浅村イオン氏の漫画では何故かハーゴンに惚れられてしまい、ハーゴンが王女のために暴走するというネタが定番化していた。


■余談

サマルトリアの王女にまつわる没エンディングについて、こんな有名な話がある。


(前略)
またボツになったが、こんなアイデアもあった。
それは、2番めの王子(サマルトリアの王子)が犠牲となって、最後の敵を倒すというものである。
目的は果たしたが、もはやサマルトリアの王子は戻らない。
彼の冥福を祈りながら、キミはムーンブルク王女と2人で帰路に……。
お城では人々が待ちかまえ、キミたちの偉業を心から称えてくれる。そして、一大セレモニーが開催される。
と、その時!
お兄ちゃんの仇っ!
駆け寄ってくる1人の少女。
気づくと、少女の持った短刀が、キミの胸に深々と刺さっていた、
少女は、いうまでもなく、サマルトリアの王子の妹であった。
ボーゼンとする人々。
キミの身体は、やがて、ゆっくりと倒れてゆく。……幕。

ファミコン通信 1987年7月10日号 『ドラゴンクエストⅡ』ができるまで 後編 より引用


このドラクエらしからぬエンディングはあまりにも悲しすぎるという理由で没になったが、もしこのローレシアの王子死亡エンディングが採用されていたら本作の評価や今後のドラクエシリーズの方向性も大きく変わっていたものになっていただろう。
なお、堀井雄二はこの後に「こういった雰囲気も捨てがたいので、機会があったら美しく悲しい涙のRPGも作ってみたい」とコメントしているが、パーティメンバーの死が明確に描かれるのは2発売から30年後の11になってからである。
またこの没エンディングに付随して、「サマルトリアの王子がメガンテでシドーを倒したらエンディングが変わる案もあった」という話がたまに流れることもあるが、上記のインタビューを見ればわかる通りこれは全くのガセネタである。この辺はドラゴンクエストに関する都市伝説の項目も参照。
HD-2D版でアサシンアタックを使えることにこれはきっと無関係……のはずだが、短剣やムチを装備した時の構え方が背中に手を回して武器が相手から見えないようにするというアサシンと言われても仕方ないような持ち方なので、そういう才能はあるのかもしれない。


HD-2D版でサマルトリアの王女がパーティメンバーとして加わることが決定した経緯としては、ナンバリングが先である1・2を後発作品として出すことに対する1つのアイデアだという。
HD-2D版は3を先に出すということに対し、ロト三部作で一番最後に発売され、原作時点で様々な要素が盛り沢山であった3の後に1・2を出すなら、3に見劣りしないようにどこまで膨らませないといけないかという課題に直面しており、その中で原作にはなかったイベントやキャラクターを多数追加しているのだが、HD-2D版3で新職業を追加したのと同様に原作から登場していて、尚且つロトの血を引いているキャラとしてサマルトリアの王女が選ばれたのである。

FC版では「(当時の技術では)会話を含めたら4人までしかキャラを表示できない(勇者3人+会話相手)」という理由で、仲間パーティの人数は3人までが限界だったという裏話がある*18
4人パーティの導入は次作Ⅲからとなり、「ロトの子孫」なのに仲間入りできなかったのはこうしたメタ的な理由もあったりする。



追記・修正はのんき者な兄にツッコミを入れてからお願いします。

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最終更新:2026年08月12日 18:48

*1 SFC版のスタッフロールではわざわざこのシーンがダイジェストとして選ばれている。

*2 ローレシアの王子の名前を「もょもと」にするとサマル兄とムーンのデフォルトネームもそれに合わせて変化するという小ネタがあるが、FC版で名前を持たない彼女は「マカロン」のまま。

*3 PSDQ7英語版のみ日本語版と同じMatilda。3DS版DQ7以降ではMaeve

*4 即承諾した場合は「同行することになった」。

*5 従来のハーゴンの呪いに相当

*6 両親が「息子の容態を確認するためにベラヌールへ使者を送る」と発言しているが、使者が到着した時には既に復帰している。

*7 公式ガイドブックによると131~160の間で決定する模様。最低値でも余裕で3桁あるため間違いなくパーティ中ダントツだろう。

*8 公式ガイドブックでは「おてんば行動」と表記されている。

*9 身かわし率アップ

*10 対象にルカニかバイキルト

*11 敵か味方の誰か一人にダメージ

*12 加入からそれほど間を置かずにベリアルとの対決が控えている。その後もバズズとの一度目の対決辺りまではまだその可能性がある。

*13 特にPS2版

*14 真面目に考えれば、Ⅲでは遊び人の特技だったので遊び人の要素を引き継ぐ彼女が覚えるのは当然である。ムーン王女がレベルアップで覚える? ……やはりサマル王子の影響なのだろうか。

*15 素早さはロンダルキア到達後に2個目の星降る腕輪が入手できるのでなんとか追いつく

*16 こちらも超低確率

*17 ローレシアの王子はこの作戦を知らされておらず、実行後にカインから聞かされて、やり過ぎではと思っていた

*18 「ファミコン通信1987年8号 ドラゴンクエストⅡができるまで(前編)」