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魂響~たまゆら~」を以下のとおり復元します。
注意:このページでは、オリジナル版『魂響~たまゆら~』(''クソゲー'')と、その移植版(''改善'')について解説する。~
  また、アナザーストーリー版『魂響~陵辱side~』(''クソゲー'')も併せて紹介する。
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*魂響~たまゆら~
【たまゆら】
|ジャンル|伝奇バトルAVG|&amazon(B001AI717G)|
|対応機種|Windows 98~XP|~|
|発売元|あかべぇそふとつぅ|~|
|発売日|2005年5月27日|~|
|定価|8,800円(税別)|~|
|レーティング|ソフ倫:&color(crimson){''18歳未満禁止''}|~|
|判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|~|
|ポイント|空気、そして解説担当の主人公&br;突拍子もない超展開&br;評価出来るのは主題歌とOPムービーのみ|~|
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#center{&size(35){''WARNING!!!!!!!''}&br;&size(20){''『陵辱side』含み18歳以上のみ対象のアダルトゲームです。''}}
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**概要
TYPE-MOONによる伝奇アドベンチャー『[[Fate/stay night]]』の大ヒットにより、それに色濃く影響されたあかべぇそふとつぅ(有限会社AKABEiSOFT2)の商業進出処女作((それまでは「あかべぇそふと」という名の同人ソフトサークルだった。))。~
原画に同人時代から可愛らしいイラストに定評のある有葉(あるふぁ)氏を、主題歌には実力派の片霧烈火氏を迎え、壮大な設定とシリアスな作風から、製作時は非常に期待されていたのだが…。~

**シナリオ
現代日本を舞台に、夜に徘徊する怨霊や妖怪を駆除する霊能力者の物語。~
主人公の秋月冬馬は霊狩人という特殊な道具を使って様々な魔法を起こすことができる霊能力者の家系に生まれた。~
ある日、「鬼」という種の除霊を依頼された冬馬と、義妹の「かすみ」、実妹の「那美」の兄妹3人は、~
いつもの様に狩に出かける。そして鬼を見つけるも、冬馬とかすみが鬼の剣によって傷を負い、那美が家族を守るために一人で妖魔に挑む。~
かすみは、那美を助けるために起死回生の一撃を放つが、逆に那美の動きを止めてしまい、鬼の剣が那美の胸を貫いてしまう……。

**問題点
-主人公について
--簡単にいえば居るだけ主人公。本人も戦うことは出来るのだが、攻略キャラルートでは空気感が凄まじく、~
タダの解説役に収まってしまい、本当に不要な存在と化す。体験版では空気感が増すまでのプレイ時間であったため、見事に騙されたプレイヤーは多い。~
性格は「恋愛にとことん鈍い」という、当時のエロゲー界隈に氾濫していた典型的無気力青年((しかも、知り合いの喫茶店のコーヒーを踏み倒しまくっているケチなのか貧乏なのかわからない設定。しかもそのことで邪険にするヒロイン店員に悪態までつくDQN要素をもある。))で、個性も何も感じられない。
-シナリオ関連
--伏線の張り方が非常に中途半端で、なおかつドタバタ日常シーンでいきなり重要なシーンがさらっと挿入されるため、~
メリハリどころか「デコボコ」なストーリー展開でシナリオが頭に入らない。~
もちろん、この手法が悪いわけではないのだが、それならばギャグな空気を一旦改めるシーンを合間に挟んだり、~
BGMを変えたりいくらでも工夫ができるはず。それが全くされていないのが問題。~
挙句、そのシナリオの根源がトンデモ系すぎて、プレイヤーはしばし呆然となった。

#region(ネタバレ)

シナリオ項にある「かすみ」は、冒頭で死んだはずの「那美」に身体を乗っ取られ、「かすみ」をシナリオ全般で演じている、~
という事実が明らかになる。…が、この展開の伏線がやはり張り切れておらず、おまけにドタバタシーンが無駄に多く、~
大半のプレイヤーにとっては「トンデモ展開」「超展開」と言われるのもやむない顛末だった。~

#endregion

-だれる戦闘パート
--放浪パートで、特定の場所でQTEによる戦闘パートが存在する…がどう選んでも結果は同じで、後の展開に反映ということはない。~
2周目以降であればある程度スルー可能。

**評価点
-秀逸なムービー、主題歌
--動きのあるシーンや、片霧烈火氏の歌う主題歌「魂響」、挿入歌「心ノ在リ処」は総じて人気が高い。
-藍
--ちみっこツンデレキャラであるが、デレたときの可愛らしさはヒロインの中でも際立っており、~
キャラ人気は特に高い。
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*魂響~陵辱side~
【たまゆらりょうじょくさいど】
|ジャンル|アドベンチャー|#center{&color(crimson){''画像掲載自粛''}&br()http://www.amazon.co.jp/dp/B000E7RY08}
|対応機種|Windows 98~XP|
|発売元|あかべぇそふとつぅ|
|発売日|パッケージ版:2005年7月8日&br;DL版:2007年5月4日|
|定価|パッケージ版:3,990円&br;DL版:2,800円|
|レーティング|ソフ倫:&color(crimson){''18歳未満禁止''}|
|判定|BGCOLOR(lightsalmon):''クソゲー''|
|~|BGCOLOR(khaki):''黒歴史''|
|ポイント|原作設定崩壊&br;キャラ設定崩壊&br;公式で黒歴史|

**概要(~陵辱side~)
無印版発売後にリリースされたアナザーストーリー。文字通りヒロインの陵辱NTRシーンが満載。

**シナリオ(~陵辱side~)
主人公の冬馬は、実の妹の那美・義理の妹のかすみと暮らす平凡な学園生。~
しごく普通の生活を送っていた冬馬だが、両親が旅行に出て不在となる~
ゴールデンウィークの時期に、事件が起こる。同級生の真散からメールが送られてきて、~
妹のかすみが事件に巻き込まれたことを冬馬は知り、指定された場所へ~
かすみを助けに向かうのだが……。~
それこそが学園の理事長である逢坂紅の陰謀の、真の狙いだった。~

**問題点(~陵辱side~)
-シナリオが意味不明
--魂響に符号する箇所がほとんど存在しない。合っているのは「主人公の冬馬」「実の妹の那美」「義理の妹のかすみ」くらいである。~
アナザーストーリーというが、&bold(){キャラだけを借りた二次創作未満の原作破壊レベル}の設定である。
-性格や設定も全然違う
--藍と紅(藍の実兄)は肉体関係にあるなど、常軌を逸した改変(悪)を行っている。というか、藍と紅が何故か悪役に仕立て上げられてしまっている。~
原作ではアクが強いものの、主人公に大きく貢献する重要キャラなのに…。

**評価点(~陵辱side~)
-陵辱ゲーとしての水準
--一通りのシチュエーションは揃っており、魂響であることを忘れればそれなりに有用性は高い。~
声優の演技も迫真で、その手の趣向が好きな方にはオススメ。ただし&bold(){本編未プレイが推奨}。

**総評(~陵辱side~)
単なる個別作品として出せば良かったものが、魂響を題材にしてしまったせいでクソゲー扱いというのが一般認識である。
そのため、経験者によれば「ガワを被った&bold(){パラレルワールド}のゲーム」という評価が妥当。~
そもそも、陵辱の2文字が付いている時点で人を選ぶというのに、キャラ改変までするとは…どの層を狙ったものなのか首を傾げたくなる。~

**余談(~陵辱side~)
あかべぇ的に本作は「黒歴史」扱い((ブランドの製品一覧に掲載されていない。それでも一応ダウンロード販売はされているが…。))されている模様。~
パッケージ版は出荷数が微々たるものだったことから、一時期はとてつもないプレミア値段が付いていた。~
経年により落ち着いてはきたが、現在も定価より安く取り扱われていることはまずない。~
ちなみに、あかべぇのブランドの一つだった「暁WORKS-黒-」(現在はあかべぇそふとすりぃに統合済)からも一応陵辱ゲーが発売されている。~
いまでも時々「○○(萌ゲーのタイトル)凌辱side」出せば売れるんじゃね?、とネタで使われることがある。


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*魂響~御霊送りの詩~
【たまゆらみたまおくりのうた】
*魂響~円環の絆~
【たまゆらえんかんのきずな】
|ジャンル|伝奇バトルAVG|CENTER:&amazon(B000PKEEG6)Win逆移植版|CENTER:&amazon(B000F7ZQG6)PS2版|CENTER:&amazon(B005M0FF6M)PSP版|
|対応機種|Windows 98~XP&br;プレイステーション2&br;プレイステーション・ポータブル|~|~|~|
|発売元|【Win】あかべぇそふとつぅ&br;【PS2】イエティ&br;【PSP】サイバーフロント|~|~|~|
|発売日|【Win】2007年7月26日&br;【PS2】2006年6月29日&br;【PSP】2011年12月15日|~|~|~|
|定価|【Win】9,240円&br;【PS2】7,140円&br;【PSP】5,040円|~|~|~|
|レーティング|【Win】ソフ倫:&color(crimson){''18歳未満禁止''}&br;【PS2/PSP】CERO:C(15才以上対象)|~|~|~|
|判定|なし|~|~|~|
|ポイント|シナリオ大改修でようやく普ゲーに&br;根本的な問題は解決せず|~|~|~|

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#center{&size(35){''WARNING!!!!!!!''}&br;&size(20){''Win版は18歳以上のみ対象のアダルトゲームです。''}}
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**概要(リメイク)
惨憺たる結果となった無印版のシナリオを大幅に修正したほぼリメイク作。先んじてPS2版にて『魂響~御霊送りの詩~』が発売され、~
エッチシーンの追加と新シナリオ「円環の絆」を追加した『魂響~円環の絆~』がそれぞれ発売された。

**評価・改善点(リメイク)
-主題歌
--主題歌である「魂響」、挿入歌であった「心ノ在リ処」および新曲である「天武の舞、暁の門」がWin逆移植版では~
全てOP主題歌に抜擢された。起動時にランダムで三曲の内いずれかが流れる仕様に。
-シナリオ
--主人公の空気度や、デコボコだらけだったシナリオは校正され、ようやく並以上の仕上がりに。~
ただ、日常パートについてはあまり校正されていないため、主人公のダメ人間さはあまり改善されていない。~
また、根本的な設定はそのままであるため、この点を無印版から受け入れられないプレイヤーにとっては、あまり大差ない評価になる。

**問題点(リメイク)
-ダレる、変わってない戦闘パート
--ここだけは無印版と全く変化なし。詳細は無印版を参考に。
-パッケージについて
--PS2版は、何故か那美(中央の茶髪のキャラ)を中央にキャラが怯えた様子の構図((一応シナリオを考えるとあながち間違いではないが、それはそれでネタバレ要素満載で問題となる。))となっている。&bold(){こんなゲームではない}。特にかすみ(右下の銀髪のキャラ)の表情が違和感ばりばり((かすみは元々毅然とした「格好いい女性」という位置づけであり、簡単に弱みを見せたり怯えたりするキャラではない。))。&bold(){かすみはこんな顔しない。}~
PSP版は上記キャラの対比が取れるシンプルだが問題ない構図となっている。しかし、発売から6年経過した後の描きおろしのせいか、ゲーム中のグラフィックとは&bold(){全然違う}。~
また、かすみの顔をよーく見ると何故かニヤリとした笑みを浮かべている。&bold(){かすみはこんな顔(ry}~

**総評
プレイするのであれば、絶対に無印版は避けるべきである。~
といっても、移植版の質が高いかと言われると疑問符が尽きないのが現在の評価といえる。~
ちなみにだが、ブランド処女作におけるあかべぇの失敗は、いくつも分かれていたブランドの一部を統合して誕生したあかべぇそふとすりぃの『JOKER-死線の果ての道化師-』で再度繰り返されてしまっている。

復元してよろしいですか?