白鳥星座の氷河


「マーマ…もう二度と逢えないかもしれない…これが僕の運命なんだね」

+ 担当声優
橋本晃一
TV版、『冥王ハーデス十二宮編編』、『邪神エリス』『神々の熱き戦い』『真紅の少年伝説』『最終聖戦の戦士たち』『天界編序奏』
佐藤智恵
TV版(幼少期、21話)
冬馬由美
TV版(幼少期、47話以降)
三浦祥朗
『冥王ハーデス冥界編』以降の作品全般
井上富美子
『冥王ハーデス十二宮編』(幼少期)
宮野真守
『聖闘士星矢Ω』
小野賢章
『LEGEND of SANCTUARY』
梶裕貴
『ライジングコスモ』

ボイス
橋本氏(『聖域十二宮編』)
三浦氏(『ソルジャーズ・ソウル』)

『週刊少年ジャンプ』で連載されていた車田正美氏の漫画『聖闘士星矢(セイントセイヤ)』の登場人物。
名前の読みは「キグナスのヒョウガ」。
作中ではほぼ「キグナス氷河」と呼称されており、アニメ版での公式表記も同様。
「キグナス」ははくちょう座の英名で、ラテン語で白鳥の事(本作以前でも白鳥マークのガソリンスタンド「キグナス石油」で知られていた)。
仮面ライダーフォーゼ』でもキグナス・ゾディアーツが登場しており、ポージング等オマージュらしき点も見受けられる。
なお、イレギュラーハンターの総監とは無関係(ちなみにキグナスが出るのはこっち)。
総監の初代声優は後述の紫龍と同じだったりするが

ブロンドの髪と青い瞳が特徴的な14歳青銅聖闘士(ブロンズセイント)
母親(マーマ)はロシア人のナターシャで、父親はアジア最大と言われる日本の財団「グラード財団」総帥の城戸光政。
ロシア人と日本人のハーフであり、異母兄弟である天馬星座の星矢(ペガサス セイヤ)達と違って氷河のみはその事実を知っていたものの、
光政からは認知されていなかった。
7歳の時にロシアから船で日本へ向かう最中に事故で母が船もろとも救難不可能なほどの深海に沈んでしまい、
母の遺体を引き上げる力を得るために聖闘士となる決心をする。
8歳の時にグラード財団によって東シベリアへ送り込まれ、黄金聖闘士(ゴールドセイント)の一人である水瓶座(アクエリアス)のカミュ(アニメではカミュの弟子である水晶聖闘士(クリスタルセイント))に師事する。

上記の修行の動機についてはカミュから敵に対して(優しい性格故に)甘いと言われ、兄弟子であるアイザックからも酷評されている。*1
氷河は自分よりアイザックが格上の力量を持つと認めており、白鳥星座の聖衣(クロス)を手に入れるのはアイザックの方であると思っていた。*2
しかし修行5年目の時に未熟な内に母の遺体を引き上げに潜ったために潮流から抜け出せなくなり、それを救いに来たアイザックを犠牲にしてしまう。
アイザックを失った翌年、修行6年目にして聖闘士となる。

寡黙な振る舞いで、一見すると冷たい印象を与えがちだが、
内面には優しさ、マザコン母への愛情、聖闘士としての熱い闘志が秘められている。
小宇宙(コスモ)によって物質の熱運動を下げる事で、標的物を凍結させて戦闘不能に至らしめる凍気技の使い手。
同じく青銅聖闘士の一人である龍星座の紫龍(ドラゴン シリュウ)同様、黄金聖闘士に指導を受けただけあって青銅聖闘士の中でも突出した技術の持ち主である。

必殺技小宇宙(コスモ)で作り出した凍気をブローに込めて放ち、相手にダメージを与え凍結させる「ダイヤモンドダスト」、
相手の周りに氷の結晶のリングを作り出し、動きを封じる「カリツォー」(ロシア語で「輪」を意味する、TVアニメでの呼称は「氷結リング」)、
コークスクリューパンチから凍気を撃ち出す事で相手を巨大な凍気の竜巻で飲み込んで凍結させる「ホーロドニースメルチ」
(後述のオーロラエクスキューション体得前までの氷河最大の技で、ロシア語で「冷たい竜巻」を意味する。
 なお、作中でのスペルは「KHOLODNYI SMERCH」)、
天空に冷気を込めた小宇宙を放ち、前哨的な拳から最大限に高めた冷気を相手に向けて放つ「オーロラ・サンダー・アタック」*3
(TVアニメのオリジナル技で、原作の「ホーロドニースメルチ」に相当する)など。
また、師匠のカミュの技である両腕を水瓶の形に組み合わせ、拳の先端(水瓶の口にあたる)から無限大の凍気を撃ち出す「オーロラエクスキューション」や、
相手を氷の棺に封印する「フリージングコフィン」も習得した。
アニメ版では必殺技を出す前に尺稼ぎの為に小宇宙を高める為のモーションが「キグナスダンス」と呼ばれネタにされたりも。*4
一方で「このポーズを取らせたら氷河がダイヤモンドダストを打とうとしている事が一発で分かる」と原作者が絶賛して原作に逆輸入されたりもしている。
「シベリア仕込みの足封じ技」?あれは忘れろ

劇中では永久氷壁の中に白鳥座の聖衣が眠っている事をカミュから教えられ、氷河はこれを破壊して聖衣を入手。
晴れて聖闘士となった後は銀河戦争(ギャラクシアンウォーズ)という形で聖闘士同士による私闘という掟を破った星矢達を粛清するべく聖域からの刺客として参戦。
対峙した海ヘビ星座の市(ヒドラ イチ)の聖衣が自慢の毒の牙も凍気で全く受け付けず、ダイヤモンドダストで返り討ちにする。
その中で、星矢と紫龍との死闘をすました顔で「矛盾とは最強の矛と盾をぶつけ合わせたら両方が壊れるという中国故事」と微妙におかしな解説をしながら経て、
瀕死となった紫龍を助けてほしいという春麗(シュンレイ)の嘆願に応えた星矢の姿を見て聖域からの命令に疑問を抱き、
星矢を支えて蘇生のために流星拳を撃つ距離の調整を手伝った。
その後は暗黒聖闘士(ブラックセイント)達による射手座(サジタリアス)黄金聖衣(ゴールドクロス)の強奪により銀河戦争が中止され、なし崩し的に星矢達の仲間になった(=反逆者扱いになった)。

(以上、Wikipediaより一部引用・改変)

その後、白銀聖闘士(シルバーセイント)との戦いでは格上のはずの白銀聖闘士ケンタウロス(サントール)星座のバベルに圧勝する実力を見せつけ、*5
聖域十二宮では天秤宮まで降りてきたカミュのフリージングコフィンで封印されてしまうものの、アンドロメダ星座の瞬の献身によって回復。
そしてこのシーンで氷河×瞬のカップリングが生まれ
その後は蠍座(スコーピオン)のミロ、そして師であるカミュと対決、二度に亘る名勝負の末に大技オーロラエクスキューションを会得しカミュを打ち破った。
そしてこの戦いでカミュ×氷河のカップリングが生まれたり、あるいはミロ×カミュだったり色々と

短編『氷の国のナターシャ』において「氷闘士(ブルーウォリアー)」のアレクサーの野望を単身で打ち破っている。
まだ聖衣が最初期の形状なのにオーロラエクスキューションを使っているという矛盾があるのだがあまり気にしないように

海皇ポセイドンとの戦いでは、氷河を助けるために命を散らしたと思われていた兄弟子アイザックと再会。
アイザックは「邪悪な者は滅ぼすが善人は決して殺さない」とされるクラーケンの鱗衣(スケイル)によって命を救われており、
海皇ポセイドンに仕える海将軍(ジェネラル)の一人、海魔人(クラーケン)のアイザックとなっていた。
「心清き者達だけのユートピアを造るために邪悪な者を滅ぼす」というポセイドンの理想に共鳴したアイザックと氷河は戦うが、
実はアイザックはこの戦いはポセイドンの真意では無く何者かに操られていた事を薄々察しており、氷河にそれを伝えて息絶える。
そして星矢達と共にポセイドンと戦い、水瓶座の黄金聖衣を身に纏って激闘。アテナが救出され、ポセイドンを再び封じ込めるまで戦い抜いた。

冥王ハーデスとの戦いでは、「天敗星トロルのイワン」*6を事もなげに一蹴。
だが次に遭遇した「天罪星リュカオンのフレギアス」は意外な実力者で、氷河は紫龍と共に一撃でやられてしまう。
この場は双子座(ジェミニ)の聖闘士となっていたカノンがフレギアスを倒し、窮地を逃れた。
黄金聖闘士達が嘆きの壁を破壊して散り、最終決戦の場エリシオンへの道が開かれると、冥界三巨頭の一人「天貴星グリフォンのミーノス」と対決。
ミーノスの実力の前に窮地に陥るが、エリシオンに続く超空間に移動した時にアテナの血を浴びた聖衣に守られていた氷河は助かり、
普通の冥衣だったミーノスは超空間に飲まれて消滅してしまう。
エリシオンでは「死を司る神タナトス」によって白鳥座の聖衣ばかりか水瓶座の聖衣までも破壊されて絶体絶命の危機に追い込まれるが、
破壊された白鳥座の聖衣が神聖衣(ゴッドクロス)に変化。
タナトスは星矢が倒し、続く「眠りを司る神ヒュプノス」を紫龍と共に撃破。ハーデスとの最終決戦までを戦い抜いた。

上記説明にもちょこちょこ出ていたが、氷河はアニメ版において変更点が多く、そしてそれがネタにされやすいキャラでもあったりする。
まず原作ではロシア語の必殺技名が、アニメでは「子供が呼びづらい」と言う理由で別の名前に変更されており、
しかもその名前が何というか絶妙にアレなせいで槍玉に上げられがちだった
(余談だが、『マフィア梶田と中村悠一の「わしゃがなTV」』において、特にカリツォー→氷結リングの流れは「ダサッ!」と酷評されていた。残当)。
さらに放送当時はまだ「師匠」の設定が原作で無かったため、アニメオリジナルの「水晶聖闘士」に師事していたという設定を付けられてしまうのだが、
その後に原作で水瓶座のカミュが氷河の師匠として登場してしまった。
そんな中で、かなり強引にこの矛盾を解消するための有名な台詞が「あなたは水晶聖闘士の師、つまり俺の師も同然の方です!」である。
通称「我が師の師は師も同然」。後に格ゲーでも同じ現象が
まぁそれ自体は大師匠と孫弟子の関係と考えればおかしくはないのだが、原作では氷河が何かと「我が師カミュ」と言いまくり、
二人の師弟関係がフィーチャーされていたため、アニメでは直接の師匠であるはずの水晶聖闘士との関係性が何とも言えない感じになってしまっていた。

元々アニメ版『聖闘士星矢』は原作から変更された要素やオリジナル要素が極めて多い(尤も当時のアニメ化としては珍しくもないが)事で知られ、
特に分かりやすい例だと、原作では伸縮前提だった青銅聖衣のデザインが玩具化の都合によりかなり変更されているのだが、
氷河は比較的デザインの変更が少ない方(マスクがヘルメット化していない。ただしベルトとレッグは変更されている)である代わりに、
設定面では上記の通り深い部分でやらかしているため、アニメ版を良くも悪くも象徴するような形でネタにされがちだったりする。
まぁ原作時点で「おまる座の聖衣」とか「マザコン」とかネタにされていたわけだが
ちなみにインナーも初期は冒頭イラストのように青だったが、アスガルド編からは聖衣のデザイン変更とともに白色に変更されている。

あとアニメ映画でスイカを持って現れた場面が妙に印象に残ってネタにされる事も。
実は氷河がスイカ担当になったのは「冷やすため」という合理的な理由があるんだとか……。

アニメ続編の『聖闘士星矢Ω』では当初は「謎の男」として登場。
かつての火星の軍神マルスとの戦いで、他の聖闘士同様魔傷を負っており、小宇宙を燃やせない状態に陥っていたが、
オリオン星座のエデンに敗れた上にアテナの光を受け継いだ少女アリアを連れ去られ、
メンタルがボロボロな主人公・天馬星座の光牙を再起させるためにキグナスダンスとダイヤモンドダストを繰り出した

「自分の力を信じるんだ。自分の小宇宙を!!
 お前の心の希望の光で、俺の小宇宙の力に耐えてみせろ!!
 もし、お前の小宇宙が俺の小宇宙に耐えきれなければ、
 そこにあるのは死あるのみだ!!!」

……のはいいものの、当の氷河本人は第二部まで一切名乗りを上げなかったため、公式やファンからも「謎の男(笑)」呼ばわりされたとか…。
なお、『Ω』では星矢が射手座に昇格し、紫龍も途中から天秤座に昇格した一方、氷河は最後まで白鳥星座の青銅聖衣を纏ったまま
(意匠はハーデスとの戦いで纏った最終聖衣に水晶が施されたもの)。
水瓶座の黄金聖衣を纏う事は無かったものの、第二部のパラスベルダ決戦時に魔女メディアの計らいでそれを纏ったデスウォッチの時貞と対峙。
「デスウォッチの刻衣(クロノテクター)に比べればガラクタ、ただの鉄クズ」と愚弄し時の支配者を気取る彼に激怒し、
オーロラエクスキュージョンとフリージングコフィンの合わせ技を炸裂、生きたまま絶対零度の織りなす氷結の棺に閉じ込めた。

「借り物の影に隠れて、偽りの永遠を求めようと、
 そんな男が我が師の聖衣を侮辱するとは片腹痛い!!!」

傷つきながらも己が誇りのために戦いを挑み散っていった闘士達を相手にしてきた伝説の聖闘士の前では、
不死身を気取る時貞など最も弱く容易い相手でしかなかった。

「フッ、少々熱くなり過ぎたか……?」

すごく……熱くなり過ぎです。それだけ時貞がクールでいられない敵であったと言えよう


MUGENにおける白鳥星座の氷河

Tux氏他(MugenPixArt)によるものが存在。
ドットは『KOF』風の手描きグラフィック。
ボイスは日本語とイタリア語の2種類が存在しており、defファイル切り替えで選択可能。

操作方法は6ボタン方式。
ダイヤモンドダストや氷結リング、オーロラエクスキューション、オーロラサンダーアタックなど、原作でも披露していた技が一通り揃っている。
ゲージが満タンになると白色のオーラを纏ったり、兜が取れる演出も搭載されている。

この他、暗黒聖闘士のメンバーの一人であるブラックスワン*7もTecla2000氏とShunchain氏の共同製作によってMUGEN入りしていたが、現在は入手不可。
ちなみに前述の水晶聖闘士もMárisson Ferraz Tobias氏とLian_Rozen氏の共同製作によってMUGEN入りしていたが、こちらも現在は入手不可。


「フッ、この氷河に敗北があるとおもうか!
 この場で息絶えるのは聖闘士の道を踏み外したおまえの方だ!
 男の戦いに言葉は不要!結果が全てを証明するはずだ!」

出場大会



*1
だがこの師弟達、揃いも揃って「クールになれ」と言ってる割には情に厚く、感情に流されやすい。
氷河は鳳凰星座の一輝との初戦では鳳凰幻魔拳によりマーマの無惨な姿を見せ付けられたり、
後の十二宮戦において氷河の心の整理を付けさせるべく、カミュにマーマの遺体を更なる海底に沈められた時には激昂したりした他、
アニメ版では何かと感極まれば滝のように涙を流すといったカリカチュアライズをされる事も。
海界では「リュムナデスのカーサ」にカミュが生きていたという幻影を見せられて泣いて喜んでいる隙を突かれてやられてしまった。
師匠のカミュはわざわざ自分の宮から降りて氷河一人だけ死なないように自分が封印するという挙に出たり
(青銅聖闘士と戦ってはいるものの、黄金聖闘士が宮を空ける事は命令違反)、
『黄金魂』(ソウルオブゴールド)で義理に囚われて敵に回ったり、
アイザックはそんなカミュの姿勢をも糾弾してはいたが結局は自分も人情を捨て切れていなかったり、
実はこの戦いはポセイドンの意思では無いと感づいていながらクラーケンに命を救われた義理からか死ぬまでその事を言わずに戦い抜いたり、
外伝作品『海皇再起』で(異世界の)カミュと戦う事になったら師への恩を涙ながらに語ったりと、
全員が人情家の面を色濃く見せている。
人情家だからこそ「それではいけないから注意しろ」という訓戒を度々行っているのだろうが……。

しかし、十二宮戦において蠍座のミロと対峙するも叩き潰され、
ミロの即死技と言えるスカーレットニードルを「降伏か死か」の選択肢と共に突き立てられながら拷問された際も、
最後の瞬間まで沙織や星矢達を信じて前進する姿を前にミロは心を打たれ、
とどめを刺されるどころか血止めの急所・真央点を突かれる形で命を救われる等と、熱い見所もある。
最後の最後には人としての情が勝ってしまう、そんな心熱き男達なのだ。

*2
『海皇再起』では、色々あって氷河が聖闘士の修行に来なかったifの世界で、アイザックは見事白鳥座の聖闘士になっている。

*3
オーロラサンダーアタックのモーションが(登場時期の関係上、偶然の一致なのだろうが)カミュのオーロラエクスキューションと同じだった結果、
師弟対決の末に氷河が氷系最強技であるオーロラエクスキューションを習得すると言う超ドキドキのシーンのはずが、
「今まで使ってきた技と何処が違うんだ?」という超ガッカリな展開になってしまった……。
また、オーロラサンダーアタックが同一モーションで3発放つのに対し、オーロラエクスキューションは1発なので、
『聖闘士星矢』好きで有名な中村悠一氏等は「劣化版の技なのでは?」と疑問を呈していた。
好意的に解釈するのであれば、3発分の小宇宙を1発に集束して撃っているとも取れるが
(-150℃(青銅聖衣の凍結温度)3発よりも-273.15℃(黄金聖衣の凍結温度)1発の方が強い)。

*4
他の主役陣が拳の軌跡で星座をなぞる程度だったのに対し、氷河は全身を使って白鳥座(北十字(ノーザンクロス))を表現していた。
……のは良いとして、何故か氷河だけは星座のポーズを取る前に白鳥の羽ばたきモーションまでやっていたため、「ダンス」扱いされる事に。

また、氷河と対戦する事になるミロもキグナスダンスに対抗するように蠍座を模した構えを取らされる取る事になり、
これがどう見てもさそり拳であるため(厳密には片足立ちであり手は宙に浮いている。それはそれでクックロビン音頭と言うか何と言うか…)、
当時の蠍座生まれの少年達は散々笑いものにされるという哀しみを背負う羽目になった。
もう本当に、当人達は大真面目なのだがギャグにしか見えんのだ……。
あと、黄金聖闘士ごっこをする際に無茶な姿勢を要求されるのも蠍座の子には辛かった。
原作なら指差してスカーレットニードルって言うだけで済んだのに。
「実は白銀聖闘士にも一人では勝てなかったうえに陰から助けてもらった事にも気づいて無かった」事にされたり(詳細はのページの脚注に記載)等、
アニメでのミロは何故こんな悲惨な改変をされてしまったのか……折角の池田秀一氏が演じたキャラなのに

*5
この時、まだ設定が固まっていなかったのか、
バベルの「アテナを敵に回して逃げおおせるつもりか」と言う問いかけに「必要とあらばアテナさえも倒す!」という仰天ものの返しをしていたが、
当然単行本では修正された。
まぁ当時の氷河達はアテナの正体が城戸沙織だとは知らなかったので仕方が無い。
言い換えると、アテナは氷河達の側に居るわけだが、白銀聖闘士達は偽教皇に騙されていたため
「アテナは聖域(サンクチュアリ)に御座す。星矢達は聖闘士の力を私欲の為に使った不忠義者であり、粛清の為に派遣されたはずの氷河も星矢達に味方した裏切者」
という認識だったので仕方が無い。
なお、アニメ版のバベルは死の間際に沙織がアテナだと知り、来世でも聖闘士として戦うことを誓い息を引き取ると言う、
偽教皇に騙されたとはいえ間違いなくアテナの忠臣ではあったというフォローがなされている。

*6
「俺の名は天敗星の……」と言おうとした瞬間ダイヤモンドダストで(オーロラエクスキューションでは無い)葬られており、名前すら分からず、
後に冥衣分解装着図で「天敗星トロル」までが判明、原作完結後の人物辞典でようやく「天敗星トロルのイワン」と分かったという数奇な運命を辿る。
必殺技は「グレーテスト・ザ・ペレストロイカ」という謎の技名で、どのような技だったのかは永遠の謎とされている。

「最初から敗北する運命の星の下に生まれてきた」と言われる、人として生まれながら最もマンモス哀れな男
(「マンモス○○」とは、当時作者がハマっていたアイドル・酒井法子女史が使っていた「のりピー語」で「超○○」と言う意味)。
……なのだが、元ネタ『水滸伝』の天敗星はまるっきり正反対の「天をも敗る星」と言う意味を持つ、
れっきとした梁山泊108星「活閻羅の阮小七」というメインメンバーの一人。デコの『水滸演武』にも出演している。
いったい何故こうなってしまったのか、天の星も嘆いていよう。

*7
キグナスに該当する暗黒聖闘士は「ブラックスワン」。
「白鳥座の暗黒バージョン」という意味よりも、現実に存在する黒鳥の呼び名や、それに伴う逸話
(初めて黒鳥の存在が発見された時、「有り得ないと思われていた事が本当に起きる」という意味で「ブラックスワン」が使われるようになった)
が優先されたようだ。


最終更新:2025年03月15日 09:57