アンドロメダ星座の瞬


「僕は正しい事のために戦っていても、
 本当は誰一人傷つけたくはないんだ!」

+ 担当声優
堀川亮(現・堀川りょう)
TV版、『冥王ハーデス十二宮編編』、『邪神エリス』『神々の熱き戦い』『真紅の少年伝説』『最終聖戦の戦士たち』『天界編序奏』
冬馬由美
TV版(幼少期)
粕谷雄太
『冥王ハーデス冥界編』以降の作品全般
遠藤智佳
『冥界編』(幼少期)
神谷浩史
『聖闘士星矢Ω』
岡本信彦
『LEGEND of SANCTUARY』
花江夏樹
『ライジングコスモ』
佐藤聡美
『Knights of the Zodiac』

ボイス
堀川氏(『聖域十二宮編』)
粕谷氏(『ソルジャーズ・ソウル』)

『週刊少年ジャンプ』で連載されていた車田正美氏の漫画『聖闘士星矢(セイントセイヤ)』の登場人物。
作中ではほぼ「アンドロメダ瞬」と呼称されており、アニメ版での公式表記も同様。

亜麻色の髪(アニメでは緑髪)を持つアンドロメダ星座の青銅聖闘士(ブロンズセイント)とてもそうは見えないが13歳
少女っぽい顔立ちの持ち主で、銀河戦争(ギャラクシアンウォーズ)の女性観客から噂の的になったり、敵からも「まるで少女のよう」「清楚な顔」などと評されるような女顔。
ただし『Knights of the Zodiac』版のみは正真正銘の女性にされてしまい、この映画での変更点はかなり物議を醸した
(同作およびCG映画『LEGEND OF SANCTUARY』では蠍座(スコーピオン)のミロも女性*1魚座(ピスケス)のアフロディーテの方じゃないのかよ!)。

アジア最大と言われるの日本の財団「グラード財団」総帥の城戸光政の非嫡出子として産まれる。
光政からは認知されておらず孤児として育ち、自身も暗黒聖闘士(ブラツクセイント)と戦うまで出生の真実を知らなかった。
光政を父に持つ主人公・天馬星座の星矢(ペガサス セイヤ)達100人の孤児の中で、
同じく青銅聖闘士のメンバーの一人である鳳凰星座の一輝(フェニックス イッキ)とは幼い頃から2人きりの兄弟として育った。

一輝と共にグラード財団による聖闘士養成の道を余儀なくされ、
修行地を選択する際のくじ引きによって「一年中火の雨がふりそそぐ灼熱の地獄」と呼ばれる「デスクィーン島」を選んでしまうが、
一輝がその修行地を自ら引き受ける。
代わって瞬が行く事に成ったのは「昼は50℃を超える灼熱地獄、夜はマイナス数十度の寒冷地」という、
美しい名前とは裏腹にデスクィーン島と何ら変わらない過酷な環境であるアンドロメダ島であった。
しかし、強さと誠実さで信頼を集めていた白銀聖闘士(シルバーセイント)「ケフェウス星座のダイダロス」(アニメではアルビオレ*2謎の幽霊ではない)と言う良き師に恵まれ
(一方で一輝の師ギルティーは聖闘士とも思えぬ憎しみの心を植え付けようとする人物で、何故アテナの聖闘士の師がこのような人物だったのかは謎である。
 なおメイン5人の内3人は当たりを引いている。もう一人のハズレは星矢。悪人でこそないものの「聖闘士に成れないなら死んでしまえ」な人物が師匠だった)、
アンドロメダ島最大の試練である「サクリファイス」を克服。見事アンドロメダ星座の聖衣を手に入れ、聖闘士の称号を得る。

闘いを好まない心優しい性格であり、それが原因となって不意打ちを受けたり一方的に攻撃されたりと、戦闘描写が星矢や兄に比べて少ない。*3
幼い頃から穏やかな性格で周囲に「泣き虫」とからかわれており、
聖闘士としての力を得た現在でもできる事なら敵を攻撃するのではなく、身を守るだけで済ませたいと考えている。
しかし、いざ戦うとなると容赦が無く、アンドロメダ島を出る時には師匠の白銀聖衣を粉々にし、*4
十二宮編では黄金聖闘士(ゴールドセイント)のアフロディーテに対しても相打ちにまで持ち込んでいた
(アニメ映画『真紅の少年伝説』で見せたアフロディーテの実力も考慮すると、最初から手を抜かずに戦っていればベストバウトにも食い込めたと思われる)。
ポセイドン編では海闘士(マリーナ)の中でも屈指の強豪・海魔女のソレントを圧倒。
この時の戦いでは星矢達もそれぞれ苦戦しつつ、中には相打ち同然の紙一重の勝利もあった中で、やはり実力上位の力を見せ付けての勝利となった。
そして牡牛座のアルデバランより完全に強いという評価が固まり、アルデバランは星座カースト制度をさらに転落する事に
ハーデス編では「地上で最も心清き人間」として冥王ハーデスの依り代に選ばれ、一時乗っ取られかけるが救出される。
エリシオンでの最後の戦いまで参戦し、神々との戦いまで行っているが、実は彼単独での冥闘士(スペクター)との戦闘の機会は無かった。

ハーデス編から10数年後を舞台にした『聖闘士星矢Ω』第1部では、
火星の神マルス(ローマ神話のマルス本人かは不明。元ネタであるギリシャ神話の闘神レスは別に存在する)との戦いで魔傷を負い、
小宇宙を燃やせない状態に陥ってしまう。
そのため、医者として世界各地を飛び回っていたが、
紫龍から龍星座の聖衣を受け付いだ紫龍と春麗(シュンレイ)チュンリーではない)の息子・龍峰(リュウホウ)と星矢から天馬座の聖衣を受け継いだ光牙(コウガ)と出会い、
彼らを守るために一時的に小宇宙を燃やし戦った。

「星矢が救った命、紫龍が育んだ命。
 君たちは、僕の……僕たちの希望だからね」

『Ω』第2部ではマルスとその背後で暗躍していた闇の神アプスの消滅で魔傷は完治され、アテナの妹を名乗る女神パラス率いる刻闘士(パラサイト)に立ち向かう。
第2部後半で紫龍と謎の男(笑)こと氷河と合流。刻闘士の本拠地・パラスベルダの決戦に赴いた。
『Ω』第1部では聖衣は纏わなかったものの、第2部ではアンドロメダ座の聖衣も進化。
随所に緑色の結晶体が施されたような光牙達と同じ特徴を持ったデザインになっている。

通常は聖衣に装備されている鎖「星雲鎖(ネビュラチェーン)」による防御主体の闘技を身上とし、
一撃で黄金聖闘士を倒せるだけの生身の技「ネビュラストーム」を持っているが、
普段は敢えてその技を封印している(つまり(武器に見える)星雲鎖を使っている時の方が手加減している状態)。
星雲鎖は攻撃のスクエア型と防御のサークル型の二対で構成される上に自動迎撃機能を備えており、敵意を持つ相手が鎖に接触すれば、
1万ボルトに値する電流まで流れる性能に加えあまりにも強い悪意を察知すれば自動で迎撃する。
防御面はこれらを瞬を中心に円を描いて配する事で、真上を含むあらゆる方向からの攻撃を防ぐという鉄壁の布陣ぶりで、
実際に銀河戦争にて瞬と対峙した一角獣星座の邪武(ユニコーン ジャブ)真上が弱点と思って上空から攻撃を仕掛けたものの、そのまま返り討ちにされてしまった
この他、彼の必殺技には角鎖が稲妻のような形状に変化して、たとえ相手が何光年彼方にいようとも必ず追尾・攻撃する「サンダーウェーブ」、*5
円鎖をらせん状に回転させて全身を覆い、敵の攻撃から身を守る「ローリングディフェンス」などがある。

(以上、Wikipedia及びピクシブ百科事典より一部引用・改変)

ちなみに、何故アンドロメダの聖衣に鎖が付属しているかと言えば、
エチオピアの王妃カシオペアが「私(or娘)はネレウス(海の女神姉妹)より美しい」と放言したため、
海皇ポセイドン(の嫁でネレウスのアムピトリテ)を怒らせてしまい、ポセイドンが放った怪物(鯨座)を鎮めるべく、
御告げに従い娘のアンドロメダを生贄として海辺の岩に鎖で拘束した姿を戒めとして星座に残されたのが由来。
アルビオレ先生のケフェウス星座の聖衣にも鎖が付いている理由はわしにも分からん・・・・
一応、星座の元のケーペウス王はアンドロメダの父親だけども。ちなみに名前的に虜囚属性ありそうなダイダロス先生の方に鎖は無い

その後、メデューサ退治の帰りに偶々通りかかった英雄ペルセウスがメデューサの生首を使って怪物を石に変えて救出した事で
(余談だが『星矢』では、逆に瞬がペルセウス座のアルゴルの攻撃により石にされている)、
アンドロメダはペルセウスの妻になり、多くの子を儲けたとされる(その子の一人アルカイオスがかの大英雄ヘラクレスの祖父にあたる)。
なお、一度生贄にされかけた以外は特に悲劇的な展開は無く、普通に「幸せに暮らしましたとさ」で終わっているという、
ギリシャ神話でも割と珍しいケースである。


MUGENにおけるアンドロメダ星座の瞬

Tux氏他(MugenPixArt)によるものが存在。
ドットは『KOF』風の手描きグラフィック。
ボイスは日本語とイタリア語の2種類が存在しており、defファイル切り替えで選択可能。

操作方法は6ボタン方式。
星雲鎖やサンダーウェーブ、ローリングディフェンスなど、原作でも披露していた技が一通り揃っている。
ゲージが満タンになるとピンク色のオーラを纏ったり、最終ラウンド敗北時には鎧が砕ける演出も搭載されている。

この他、暗黒聖闘士のメンバーの一人である「ブラックアンドロメダ」もTony ADV氏によってMUGEN入りしていたが、現在は入手不可。
ちなみに前述のアルビオレもTof氏によってMUGEN入りしていたが、こちらも現在は入手不可。


「本当の幸せは誰かを犠牲にして手に入れるものじゃない
 誰かを守って手に入れるものなんだ」

出場大会

その他



*1
『LEGEND OF SANCTUARY』においては、尺の事情のため星矢の師匠キャラこと魔鈴と蛇使い座のシャイナの出番が削られているため、
ミロがそのポジションとなっている。
『Ω』における蠍座の黄金聖衣の装着者がライバルキャラの高位火星士(ハイ・マーシアン)・ホーネットのソニアだった事を踏まえたものかは不明。

*2
ダイダロス先生も白銀聖闘士の中では上位に入る有力な実力の持ち主であるが、
アルビオレ先生は黄金聖闘士の蠍座のミロと互角に戦い、魚座のアフロディーテが不意打ちを仕掛けてようやく倒したという、
聖闘士は一対一が基本なのに(『Ω』?知らんな)黄金聖闘士が格下相手に二対一と言う禁じ手、しかも不意打ちまで使わせた恐るべき強豪である。
後に「黄金聖闘士に比肩する白銀聖闘士」は琴座(ライラ)のオルフェが登場するがここまでの強さを見せる事は無く、アルビオレこそが最強の白銀聖闘士と言えよう。
+ と言うのは色々理由があって
原作の設定が固まる前にアニメ版を始めてしまったために、原作の展開に追い付いてしまわないよう、
色々と頭を抱えたくなるような追加設定で尺を稼いでいた。
放送時間の半分近くを「前回のあらすじ」で誤魔化す『ドラゴンボール』とどっちが良いと思う?
瞬の師匠のアルビオレという人物の存在もその一つで、彼は原作漫画には無い独自設定だったのだ。
後に漫画ではダイダロスという似ても似つかぬ全くの別人が瞬の師匠として登場したが、
特に目立つ役割でも無いし、人物像も「善良な人物で、実力・声望ともに高い優秀な聖闘士」と共通しており、
名前と容姿以外は実質同一人物みたいなものだったので、アニメではダイダロスの役割をそのままアルビオレに交代させて進めていた。

そして十二宮編において、
「教皇が送り込んだ黄金聖闘士によりアンドロメダ島は数分で壊滅、アルビオレも抵抗したが殺されてしまった」というだけで退場するはずだったのだが、
アニメでは「黄金聖闘士の中では比較的早く顔出ししていた蠍座のミロがアンドロメダ島を襲撃した」という事にしてしまった。
しかし漫画では魚座のアフロディーテが瞬の師匠ダイダロスを殺した事が語られたため、
このままでは瞬の師匠の仇が漫画とアニメで食い違ってしまうという事態が発生した。

そこでさらに後付けの回想設定で盛られたのが「ミロがアルビオレに苦戦し、アフロディーテが密かに加勢していた」という話である。*6
この事はミロは全く気づいておらず白銀一人仕留められなかったうえ加勢にも気づかなかったという情けない汚名を負わされ
瞬はアフロディーテこそ師匠アルビオレの真の仇だと見なして戦いが始まる……という実に苦しい流れである。
……実に苦しいのではあるが、アニメ版の追加設定の数々の中ではこれなどまだ辻褄は一応合うからマシな方なのだ。

こんな流れの中で、最初は数分で倒されただけの人物だったのに、
実は黄金聖闘士を相手に互角以上の健闘を見せた事になったアルビオレ先生は丸儲けである。
また、瞬が「実は最初から黄金聖闘士級の強さだった」という考察が生まれた事で、「その師匠が黄金聖闘士級でも何も不思議では無い」と、
アルビオレの実力は矛盾や疑問では無く確信となってしまったのである。

一方、こんな事情が無いダイダロス先生の方は「白銀聖闘士の中では上位に入る実力の持ち主」に留まり、
黄金聖闘士級の実力を持つ瞬とはとても太刀打ちできないほどに弟子に追い抜かれてしまっている。まぁ星矢と一輝の師匠も当てはまるけど
しかし、自身を遥かに超える弟子の才能を磨き上げたと考えれば、彼もまた立派な師匠と言えよう。
戦士としてよりも師匠として有能な人物だったのかもしれない。

この二人の守護星座であるケフェウス(ケーペウス)はカシオペアの夫、つまりアンドロメダの父親である。
アンドロメダ星座の聖闘士を鍛える師匠として相応しい設定と言える。

*3
このため瞬は「強敵と戦って成長する」という描写が他の仲間達と比べて非常に少なく、
勝った戦いは「格下相手に楽勝」「本気を出した途端に逆転」という描写ばかりで「強くなった」ではなく「最初から強かった」である。
これらの描写から逆算すると、なんと銀河戦争の時点ですでに黄金聖闘士並に強かったという事になっている。
最初期は高慢な性格だったのだが戦うのが嫌だったという描写が常にあったので矛盾とまでは言えないが、他の聖闘士達の立場が無い……。
まぁペルセウス座のアルゴルや海幻獣(リュムナデス)のカーサ等の特殊攻撃系に実力で負けた事もあるが。
メデューサの盾」を使った石化攻撃をアルゴル本人の実力と言って良いのかは疑問だが…
まぁ小宇宙が上回れば効かないのだろう。でないと神にさえ勝ててしまうし(似たネタとして『ドラゴンボール』のアクマイト光線がある)

そう考えると、カーサと同類の技(鳳凰幻魔拳)を持つ兄さんが相手なら分が悪そうである。

*4
後にダイダロスがアフロディーテに殺された場面では聖衣を着ていたので、その時までにはムウに修復してもらったと思われる。
なので「先生が負けたのは瞬が聖衣を壊したせい」では無い。

*5
結界により黄金聖闘士ですら宮を超えてのテレポートは不可能なはずの十二宮で、三番目の双児宮から一気に十二宮の先にある教皇の間まで攻撃を届かせている
(尤も、偽教皇の方も教皇の間から双子宮にある聖衣をサイコキネシスで動かしていたわけだが)。
この奇跡に等しい行為も、上述の「実は最初から黄金聖闘士級だった」という考察の後押しになっている。
まぁ後付け設定ではあるが、ハーデスの依り代に相応しい資質を備えていたと言う事なのだろう。

*6
余談だがアニメオリジナルエピソード「アスガルド編」では、ゼータ星ミザールのシドと戦っているアルデバランの背中に、
ゼータ星アルコルのバドが不意打ちを仕掛けてアルデバランを倒すと言う、似たような展開が起きている。
今では「一対一でなら負けなかったという事」とアルデバランも再評価されているが、
当時は「不意打ちに気付かなかった」と悪い評価を下される事が多かった……。
と言うか、原作キャラでも暗黒聖闘士編の暗黒龍座(ブラックドラゴン)が二人組で兄(伏龍)が闇討ち担当だった。
つまりアニメ版では同じネタを3回かました事になる。まぁ「アルファ星ドウベのジークフリート」の弱点も龍星座の紫龍の焼き直しだし


最終更新:2025年03月15日 10:11
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