龍星座の紫龍


「だから言ったはずだ… 全ては友情のためだと!」

+ 担当声優
鈴置洋孝
TV版、『冥王ハーデス十二宮編編』、『邪神エリス』『神々の熱き戦い』『真紅の少年伝説』『最終聖戦の戦士たち』『天界編序奏』
川島千代子
TV版(幼少期)
櫻井孝宏
『冥王ハーデス冥界編』以降の作品全般
成田剣
『聖闘士星矢Ω』
赤羽根健治
『LEGEND of SANCTUARY』

ボイス
鈴置氏
櫻井氏
『ソルジャーズ・ソウル』
『JUMP FORCE』

『週刊少年ジャンプ』で連載されていた車田正美氏の漫画『聖闘士星矢(セイントセイヤ)』の登場人物。
名前の読みは「ドラゴンのシリュウ」。
作中ではほぼ「ドラゴン紫龍」と呼称されており、アニメ版での公式表記も同様。

腰近くまで伸びた黒髪が印象的な美少年で、変身前はカンフー服を着ている14歳青銅聖闘士(ブロンズセイント)
アジア最大と言われる日本の財団「グラード財団」総帥の城戸光政の非嫡出子として産まれる。
中国・廬山五老峰で黄金聖闘士(ゴールドセイント)の一人でもある老師天秤座(ライブラ)童虎(ドウコ)に師事し、
5年に亘る修行の末、廬山の大瀑布をも逆流させる紫龍最大の奥義であり、
完全燃焼させた小宇宙(コスモ)を込めて主にアッパーカットで強力な拳を放つ必殺技廬山昇龍覇」を体得。
大瀑布の底に眠っていた龍星座の聖衣(クロス)を得て、聖闘士となる。

思慮深く落ち着いた性格であり、誠実で勤勉。
14歳ながら大人びた発言が多く、その多くの助言で星矢達仲間を救っている。
童虎によって聖闘士としての闘法のみならず「生きる」という根本的な事を教わり
孤児という境遇の中で光明を見出した紫龍にとって修行地である五老峰は聖闘士となった後でも安らぎの場所である。
老子の養女だった春麗(シュンレイ)チュンリーにあらず)からは愛情を抱かれており、
紫龍も彼女を通じて人間の心の温かさを初めて知る事ができたと述べており、
アニメオリジナルの続編『Ω』では春麗と結婚して息子の龍峰(リュウホウ)も授かっているという、主役陣一のリア充である
(まぁ他の主役陣が、色恋沙汰に興味が無い奴死んだ恋人を引きずっている奴母の死を引きずっているマザコン、なのが原因だが)。

当初は師の教えを試す為に(なお当時は高慢な性格だった銀河戦争(ギャラクシアンウォーズ)に参戦。
星矢と対峙した際は、廬山の大瀑布によって磨かれた龍星座の青銅聖衣が自慢の最強の拳と最硬の盾*1で追い詰めるが、
星矢の捨て身の策により、矛盾の故事通りにそれらを破壊された上、廬山昇龍覇の隙*2を突く形で急所たる心臓に致命傷を受け、
生死の境を彷徨うも、春麗の嘆願に応えた星矢が再度心臓に一撃を加えた事で息を吹き返し*3、以降は彼の良き友となり、
銀河戦争にて損傷した聖衣の修復の為に牡羊座(アリエス)ムウの下を訪れた際に血を要求され、躊躇なくそれを差し出したり等もした。
メデューサの盾を持つ白銀聖闘士(シルバーセイント)ペルセウス星座のアルゴルに対抗するために自らの目を潰した事から、
聖衣を返上し修行地の五老峰で生涯を終えようと考えた事もあったが、
聖域(サンクチュアリ)での異変を知って闘いの場に復帰し、誰よりも友情に厚く正義の聖闘士として覚醒してゆく。

十二宮で黄金聖闘士の一人である山羊座(カプリコーン)のシュラとの戦いの際、
自らの命と引換えに相手を羽交い絞めにして全小宇宙を爆発させて超高速で飛び上がり、
上昇時の摩擦熱によって相手を消滅させる大技「廬山亢龍覇」を放ちシュラと共に宇宙の塵となろうとしたものの、
紫龍の言葉を受けて改心したシュラが紫龍だけでも助けるために自らの黄金聖衣を纏わせ、地上に戻している。
つまり大気圏外の高さから地上に墜落したわけだが、車田キャラにとっては通常ダメージです

必殺技は前述の「廬山昇龍覇」や「廬山亢龍覇」の他、
龍の闘気を全身に纏い、自らの肉体を拳と化して相手に突進する技「廬山龍飛翔」などもある。
後に師の童虎の大技「廬山百龍覇」を会得。
また前述の経緯で心を通わせたシュラから山羊座の奥義「エクスカリバー」を授かり、以後得意技として活躍している。

(以上、Wikipediaより一部引用・改変)

……と、このように自己犠牲的な活躍も光る好青年ではあるものの、
劇中では何故か聖衣を敵に破壊される他にも小宇宙を高めたり必殺技を使う度に聖衣を自ら脱ぎ捨てる場面が多々あり
単純な防御性能(特に盾が自慢なのに)の他にも装着者の小宇宙を高める効果があるはずの聖衣が無い方が強いとすら読者から言われており、
『マフィア梶田と中村悠一の「わしゃがなTV」』でも言及されていた。
敵に砕かれるのは仲間でもよく見られるパターンだが、紫龍の場合は有利不利に拘らず自主的に脱ぎ出すので、
一部ファンから「聖衣は拘束具「露出狂」とも呼ばれてしまっている。
「(自業自得とはいえ)黄金聖衣に見放され裸同然になった相手と対等の条件で戦う」という比較的真っ当な理由もあるのだが、
事あるごとに上半身裸になる姿からファンにも強いインパクトを残し、良くも悪くも紫龍の個性として定着している模様。
というか、
「龍が天に駆け上る時に放つ『燐気』という特異な小宇宙が全身に最高点まで満ちると、
 竜神が乗り移ったかの如き強さを発揮すると同時に背中一面に昇竜が浮かぶ
という設定があるので脱がないと本領発揮の演出が決まらないのである。
ちなみにこの脱ぎ癖、息子の龍峰にもちゃっかり引き継がれていた。
そして「廬山昇龍覇」は紫龍と龍峰のストーカーである双子座(ジェミニ)のパラドクスに見様見真似でパクられたりもした
また、紫龍と名勝負を繰り広げた海皇ポセイドン配下の海闘士(マリーナ)クリュサオルのクリシュナも、
その戦いで鱗衣(スケイル)を脱がされており(単に破壊されただけだしこいつは男なので別に嬉しくは無い)、
紫龍の脱ぎ癖が伝染でもしたのか英魂士(スピリット)との戦いでまた鱗衣を破壊されて脱いでいる。

富士山の地底で盲目故に暗闇での戦いに長けた暗黒ドラゴン兄弟の兄の方(伏竜)を倒して以来、何故かよく視力を失う癖もついた。
逆に何で何度も治るんだって?要は小宇宙です
アニメではオリジナルキャラである同門弟子・王虎(オウコ)ワンフーでは無い)と龍星座の聖衣をかけて一騎打ちを挑まれたり
名前の時点で龍星座に選ばれる可能性が全く無さそう?いや師匠は童虎ですし
『Ω』ではマルスとの戦いで戦闘不能の状態の中、弟弟子的存在である玄武(ゲンブ)が天秤座の聖衣を纏ったりと何かと縁がある模様。

余談だが、お笑いコンビ「ロザン」のコンビ名は本稿の紫龍が使う「廬山昇龍覇」に由来している。
……が、同じく漫画由来のコンビである「スピードワゴン」などと異なり紫龍や『星矢』の大ファンというわけではないようで、
名前を拝借した理由に関しては「特に深い意味は無い」との事。


MUGENにおける龍星座の紫龍

Tux氏他(MugenPixArt)によるものが存在。
ドットは『KOF』風の手描きグラフィック。

操作方法は6ボタン方式。
廬山昇龍覇や廬山亢龍覇など原作でも披露していた技が一通り揃っている。
ゲージが満タンになると緑色のオーラを纏ったり、最終ラウンド敗北時には鎧が砕ける演出
バイトで春麗が悲しむ演出(イントロの一つでも登場)も搭載されている。

この他、暗黒聖闘士(ブラックセイント)のメンバーの一人である「ブラックドラゴン」もFobiaZ氏他(MugenPixArt)によってMUGEN入りしている。
ちなみに前述のアルゴルもGouketsu氏によってMUGEN入りしていたが、現在は入手不可。


「君がいてくれるおかげでどれだけ俺の心が慰められたか… ありがとう、春麗」

出場大会

非表示


*1
最強の盾」という触れ込みで登場した龍星座の盾だが、これが活躍したのは白銀聖闘士との戦いまでで、
白銀聖闘士との戦いでは石化攻撃を防ぐなど単純な硬度以上の力も見せてくれたが、
黄金聖闘士が相手になると手刀で真っ二つにされるという衝撃的な格差を見せつけられ、
前述の海闘士クリシュナとの戦いでは黄金の槍(ゴールデンランス)によって貫通され、
その槍をシュラの魂から授かったエクスカリバーで叩き折るという新技のかませに使われ、
ついには冥王ハーデス配下の冥闘士(スペクター)「天牢星ミノタウロスのゴードン」との戦いで、
とうとう相手の攻撃を盾ではなく手刀で受け止めようとして失敗するという、
紫龍本人もこの盾を信用していないのではないかという事態になってしまった……。
まぁ、あくまでも「青銅聖衣最強」に過ぎないのだろう。黄金聖衣(特に天秤座の円盾)より強いという事にするわけにも行かんし。
初代劇場版でも「盾座(スキュタム)の白銀聖衣」にボロ負けしている(紫龍自身は(聖衣を脱いでからが本番なので)盾座のヤンに勝っている)。
なお『Ω』にも盾座のエネアドが登場したが劉峰以外の3人と戦った。
『セインティア翔』にも盾座のユアンが登場したが、本編(黄道十二宮編)と同時代の別の戦いの話なので紫龍は登場しない。

*2
わずか1/1000秒の瞬間、心臓ががら空きになるというもの。
1秒間に100発の攻撃しかできない青銅聖闘士が相手の時は紫龍も余裕で考えており、星矢が隙を突けたのも奇跡という扱いだったが、
もしも相手が1秒間に1億発殴れる黄金聖闘士ならその隙に10万発ぶちこめるわけで、実は黄金聖闘士だった老師が危惧するのも無理からぬ所。
尤も黄金聖闘士の攻撃力ならガードの上からでも叩き潰せる訳だが
とは言え、格上でマッハ2~5のスピードを誇る白銀聖闘士でも1/1000秒の隙に一発撃ち込めるのが確率2~5割に過ぎないと考えれば、
まだ初陣の紫龍が大丈夫だと考えてしまうのも無理からぬ所なのだろう。

また、アスガルドを守る神闘士(ゴッドウォーリアー)アルファ星ドゥベのジークフリートは紫龍と同様の隙を10万分の1秒まで軽減していたが、
彼でも黄金聖闘士にかかれば1000発殴られてやられる事になる
まぁ神闘士は黄金聖闘士や海将軍(ジェネラル)より格下扱いなのでしょうがない。アルデバランがやられたのは二対一で不意打ちされたからだし。

*3
心臓に受けた衝撃と同等の衝撃を逆方向から与える事でダメージを相殺し、蘇生できる。
意味が分からんかも知れないが、これは作者の出世作『リングにかけろ』から続く伝統なので車田世界なら今やこれは常識
まぁ突き指を引っ張って治す民間療法のノリなんだろう
(なお、この民間療法も医学的には間違っているので、自然治癒するまで安静にするか素直に医者に診てもらいましょう)。


最終更新:2025年04月22日 14:18