「勝ったのはオレです
あ…もう一度たっぷり言わせていただきます
勝ったのは…… オレです!」
『
ジョジョの奇妙な冒険』第8部「ジョジョリオン」の主人公。名前の読みは
第4部の主人公と同じく「ひがしかた じょうすけ」。
『オールスターバトル』及び『アイズオブヘブン』での担当声優は
真殿光昭
氏。
なお、同氏は第3部格ゲーにおいて
花京院典明などを演じている。
ボイス集 |
『ASB』シリーズ
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『EOH』
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杜王町で3月11日の震災の際に海岸から内陸へ数百メートルの地点で突然隆起した「壁の目」と呼ばれる場所で、
全裸で地中に埋まっていた所をヒロインの広瀬康穂に発見された青年。
自分に関する過去の記憶を全て失っており、上記の名前も彼を引き取った東方憲助が便宜上名付けたもので、
本来の名前ではない。
記憶はないが知識は失っておらず日常生活に支障は無い他、誰に教えられたわけでもなく自発的に
スタンド能力を使いこなしている。
海兵服とすきっ歯がトレードマーク。
海外のジョジョラーからは「Gappy(ギャピィ)」という
愛称で呼ばれており、
意味の分からない日本の読者から「なにそれ?」と思われることがあるが、Gappyとは上記のすきっ歯を意味するスラングである。
日本人からするとすきっ歯はやや不格好なイメージに思われやすいが、
海外(特に欧米)ではむしろチャームポイントというか萌え要素の一種と見なされることが多く
(日本で言う所の
八重歯
的なニュアンスであろう。なお逆に欧米では八重歯は
吸血鬼の牙を連想させるので不気味がられるそうな)、
さらにはこの定助というキャラネームが英語表記(Josuke)では4部の仗助と区別できないことから、
海外圏のジョジョ読者諸兄によって独自に愛称が就いたわけである。
決して侮辱する意図は無い(どころかむしろ親しみが込められている)ので海外コミュでGappyの名が出ても噛み付かないように。
「たっぷり」「オレェ」などが口癖で、特に「オレェ」の際に自分の顔を指さしながら見せる素っ頓狂な顔は印象深い。
後述する特殊な肉体の特徴や上記の変顔、口癖、さらには物語冒頭で記憶喪失によるアイデンティティーの喪失を見せるなど、
当初は歴代のジョジョに比べてやや不安定さの目立つ主人公であった。
8部を読み始めたばかりの読者からも「こんなのがジョジョで大丈夫なのか…」と不安視された向きもあるのだが、
作者の荒木氏はちゃんと意図してこのようなキャラクタライズを行ったようで、
「記憶喪失でも大丈夫」「変わり者とか奇妙なヤツであっても、黄金の精神さえ持っていればジョジョ(主人公)なんだよ」
というメッセージを込めたものであったと考えられる。
特徴的な帽子は発見された時から被っていたもので、調査の末に
吉良吉影なる人物がオーダーメイドしたものだと発覚。
吉良と面識のある人物からも容姿が吉良吉影に酷似していると指摘されていたが、
後に吉良吉影は「壁の目」で定助が見つかった場所のさらに奥から死後3日経った遺体で発見され、別人と判断された。
一方で康穂が独自にDNA調査を依頼した結果、95.8%の確率で吉良と「同一人物」という回答が出ていた。
このように「東方定助は吉良吉影と同一人物なのか否か」が本作における大きな謎の一つだったが……。
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正体 |
家政婦の「虹村さん」として東方家に潜入していた吉良吉影の妹・京から語られた情報と、
ロカカカの密売人である岩人間達から語られた情報から、東方定助は2人の人間が融合した存在であることが発覚した。
京の話では彼が発見された場所である「壁の目」では「埋まったもの同士の中身が交じり合う」という奇妙な現象が起き、
定助はその現象によって吉良吉影と何者かが交じり合ってしまった存在だというのである。
なお交じり合い具合は部位によって異なるらしく、舌や眼球などは真ん中に切れ目があり半分ずつだと見て取れるのだが、
タマタマは4つある(逆にもう一方の遺体は睾丸がなくなっている)。
しかし、彼らが融合したのは実は壁の目の効力だけではない。
吉良吉影には原因不明の奇病に掛かった母「吉良・ホリー・ジョースター」がおり、
彼は何とか母を救う方法を模索していたのだが、ある日ひょんなことから、
人体の別の部位が石や砂のようになってしまい崩壊する「 等価交換」と引き換えに、
食べた者の体の障害難病の場所を治癒する果実「ロカカカ」の存在を知る。
裏ルートで2億もの価格を誇るその果実を真っ当な手段では入手できないと考えた吉良は、
ある共犯者と共にスタンド能力を駆使して密売人の岩人間からロカカカの枝の一部を奪い、別の木に接ぎ木することに成功した。
その共犯者の名前は「空条 仗世文」。彼こそが定助の元となったもう1人の人間であった。
ところが実が成る前に岩人間達に行動を察知され襲撃を受け、吉良は瀕死の重傷を負う。
仗世文は吉良を救うために接ぎ木したことで誕生した新ロカカカを用いたが、
接ぎ木した影響か、新ロカカカは 他者の身体を対価に食べた者の身体を治癒する代物となっていた。
意識のない吉良の身体の治癒と引き換えに、
仗世文の身体はまるで吉良と「交換」されるように崩壊したが、
仗世文は構うことなく身体を差し出そうとロカカカを食べさせ続け、大震災が起きたのは正にその日のそのタイミングであり、
2人が土石流に飲まれた場所こそが、その日壁の目が現れる場所であった。
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なお、本作は第4部と酷似している要素が多くあるが、
1巻の表紙裏に「第4部と第8部はまったくリンクしていない」と明記してある事と、
3巻にて第8部の吉良は
第7部の主人公の子孫に当たると明かされているなど、
第8部の世界観は第7部から繋がる現代であり、第4部から直接繋がるわけではない
(第7部主人公を
ジョナサン・ジョースターに比定すると、東方定助は
空条承太郎の位置にいる)。
例えば第4部の吉良は1999年の時点で33歳だが、第8部の吉良は2011年の時点で29歳なので、生まれた年が16年違う。
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スタンド「ソフト&ウェット(柔らかくてそして濡れている)」 |
「『柔らかくてそして濡れている』……
オレの『しゃぼん玉』が触れて割れる時『そこ』から『何か』を奪う」
破壊力 - C |
スピード - D |
射程距離 - B |
持続力 - B |
精密動作性 - C |
成長性 - A |
錨の模様が刻まれた細身のロボットのような姿をした人型のスタンド。
本体の左肩の星のアザから しゃぼん玉を飛ばし、しゃぼん玉が弾けた際に「何か」を一時的に奪う事が出来る。
奪える対象は水など物理的な物のみならず、「視界」「音」「光」などの概念にすら及ぶ。
作中では人体から水分を奪い水飲み場へ走らせたり、床から摩擦を奪って滑る床に仕上げるなどの用法を披露している。
左肩から出るという都合上床に仰向けに磔にされた状況などでは使えなくなるという欠点もあったが、
後に指先からも発射できるようになっている。
更に物語が進むと吉良吉影のキラークイーンの能力である「爆発するしゃぼん玉」も使用可能になっている。
生み出したしゃぼん玉は簡単に割れない程度に頑丈な強度にも調節できるようで、
大量に生み出したしゃぼん玉を集めて水に浮かべ筏代わりに使ったり、傷口に押し当てて止血に用いたりといった応用法も見せている。
さらには中に小さな物品を閉じ込めて運ぶこともできる。
主人公スタンドらしく近距離パワー型と思われ、 オラオラのラッシュも使えるが、
同系統のスタンドの中では破壊力Cと低めであることからも分かるように、ソフト&ウェット自体のパワーや耐久力は些か心許ない事もあり、
単純な打撃よりも、無数の物を掴むなど変則的な使用法が多い(部屋の壁ぐらいならぶち破れるが)。
また初使用時は何故か無数の「オラ」の中に「アラ」が混じっており、上述のゲームでもしっかり再現されている。
名前の由来は、アメリカのミュージシャン「Prince」の楽曲「Soft and Wet」。
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ネタバレ |
実はしゃぼん玉に見えているものは「無限ゼロに近い限りなく細い一本の線(が輪ゴム状になったもの)」であり、
このスタンドのしゃぼん玉の本質は「線が超高速で回転することにより残像で球状に見えている物」である。
真の意味での 線(一次元)には“縦”の長さはあるが“横”の長さは存在しないため、
「無限ゼロに近い限りなく細い一本の線」は理論上存在しても 人間の目(脳)には認識できないという特徴がある。
つまり……。
「ソフト&ウェット」の真の力。
上記の無限ゼロに近い限りなく細い一本の線を極限まで回転させることにより、
「物理としては存在していない状態に限りなく近いが、 回転という事象だけが発生している」という状態を作り出すもの。
“ある”けど“ない”、“ない”けど“ある”という ドーナツの穴正に 奇妙な能力であり、
これによって生み出されたしゃぼん玉はいかなる者にも認識できないという特徴がある
(漫画的には読者に見えないと不都合なので半透明のように描かれていたが)。
有るけど無い・無いけど有る、それ故にこのしゃぼん玉は壁や物体などの通常の物理存在はおろかあらゆるスタンド能力でも一切干渉・妨害ができず、
しかも回転により生み出される「存在しない」という事象により当たった対象を防御も特性も無視して消失させてしまうため、破壊力は無限大である
( 回転という 7部から続く要素により 重力の力を抱えている可能性も示唆されており、
当たった対象は即死こそしないものの傷口が 削り取られたかのように抉れている描写がある)。
定助が標的として定めた対象に対してだけ破壊力を発揮する
(ゲーム的に言えば邪魔なオブジェクトはすり抜けて敵キャラに触れた時だけ 攻撃判定が発生する)ため、
人の体に取り憑いたスタンドを狙えば取り憑かれた人の肉体を一切傷付けずに中のスタンドだけを破壊でき、
物品を通して飛ばす際もそれを壊さずに素通りさせることが可能。
故にジョニィのタスクACT4のように無関係のものを巻き込む恐れが無く、
人質を取られた状況であっても気にせず攻撃できるという4部の仗助に通ずる特徴を持っている
(4部ラスボスの吉良吉影のキラークイーンも使い方次第では肉体を傷付けない精密医療が可能という特徴があった)。
作中では突如としてその存在が判明し使えるようになったが、
このゴー・ビヨンドは通常生み出すしゃぼん玉の副産物として自然発生していたらしく、
定助本人も気付かぬままに物語当初から使えた可能性が示唆されている。
なお、指先からも発射できる通常のしゃぼん玉とは違い、常に肩にある星型の痣から発生する。
しかも上記の通り人間の目や脳では認識できない(見えない)ため定助本人にも一切観測できない。
よって撃つ際は完全に当てずっぽうであり、狙いを付けるのが絶望的に難しいという致命的弱点を抱えている
(一応はわずかに制御が可能らしく、独力でも大雑把な狙撃は可能)。
標的が動かずじっとしている相手ならば当てやすいが、高速で逃げる相手に当てるのは困難を極める。
この欠点はとある驚きの方法により克服されたのだが、詳しくは原作を参照願いたい。
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MUGENにおける東方定助
「さあ話せッ!オレは誰なんだ…?」
出場大会
最終更新:2025年04月04日 00:43