ビクトルギエル


「我はこの地に、永遠の静寂をもたらす。
 生きとし生ける者、この星に息づく命の全て…
 スパークドールズにして時間を止めてやろう。
 争いは消え、憎しみは生まれない。
 老いる事もなく、死を恐れる必要もない」

円谷プロの特撮作品『ウルトラマンギンガS』におけるラスボスこいつとは無関係。
前シーズンのボスであったダークルギエルがチブル星人エクセラーの収集したビクトリウムのエネルギーで復活し、
UPG仮設基地「ライブベース」と融合した怪獣。別名「超咆哮獣」。
このため、ライブベースにあった禁忌の兵器「ビクトリウム・キャノン」を備えているだけでなく、
生きたビクトリウム鉱石に等しいシェパードン(のスパークドールズ)も含めて、
UPGが地下に密かにビクトリウムを溜め込んでいた倉庫「ビクトリウム・プラント」も融合しているため、
無尽蔵のエネルギーを備えている。

+ ダークルギエルについて解説
『ウルトラマンギンガ』のラスボス。担当声優はギンガ同様 杉田智和 氏。
かつてダークスパークウォーズを起こして多数のウルトラ戦士と怪獣をスパークドールズに変えた元凶で、
ギンガと相打ちになって弱体化し、傷を癒すため「ダークスパーク」に宿って長らく休眠状態にいたが、
第1期開始時点で白井杏子と同化して彼女を操り、マイナスエネルギーを集めて復活を画策していた。
一度は完全に復活してギンガを倒し、地球にいる全ての生命をスパークドールズ化しようとしたが、
卒業生達が希望を捨てなかった事と、かつての生徒達を守ろうとする白井がルギエルの呪縛を独力で振り切ったことで力の供給を絶たれ、
さらにタロウの手によりギンガが復活し、壮絶な戦いの末に敗れてしまった。
しかし、核となる部分は健在であり、残された力でチブル星人エクセラーをライブし、密かに復活を画策していた。

正体は1期では不明だったが『ギンガS』においてその来歴が明かされ、
ギンガとルギエルは元々は一つの存在で、「永遠の命とは何か」という命題を前に、
永遠の命とは「後世へ受け継がれていく命の繋がり」と考えた光の部分がギンガへ、
「全ての生命体の時が止まった平穏なる『永遠の楽園』」と考えた闇の部分がルギエルへそれぞれ分離したと明かされている。
ルギエルが生命体を片っ端からスパークドールズに変えたのは、
「争いや憎しみも生まれず、老いる必要も死を恐れる必要も無い停止こそが幸福」という歪かつ独善的な思想から実行されたものだった。

デザインや名前は放送短縮によって未登場に終わった『ウルトラマンネクサス』の没キャラクター「ダークルシフェル」がモデルとして取り入れられている。
本作では劇場版でのダークザギの登場を始め『ネクサス』を始めとする「ULTRA N PROJECT」に関連する要素が随所に散りばめられており、
恐らくはその一環としてダークルシフェルに白羽の矢が立ったものと思われる。
実際、ルギエルの詳細な設定はデザインが完成した後、『ギンガS』シリーズ構成の中野貴雄氏がソフビを見ながら構築したとされており、
上記の事情も含めてファンの間では、
「ギンガとルギエルが同一の存在という設定は後付けで、本来は別の(恐らくは「ULTRA N PROJECT」絡みの)構想があったのでは?」
とする説もあるとか。

かなりの実力者なのだが、タロウと戦闘時に出会い頭にダークスパークを叩き落とされ、
タロウの独壇場である体術のみの戦闘に追い込まれた挙句、ウルトラ兄弟最強のフィジカルを誇るタロウには、
ルギエルの攻撃は、傍から見てペチペチと弱弱しい殴打を食らわせている程度にしか見えず、
一方的に叩きのめされ大慌てでダークスパークを拾いに行くという、ボスにしては愉快な一幕も。
後の『ウルトラギャラクシーファイト』で再登場した時は、
まるで別人のような動きでギンガセイバーを使うギンガ相手に素手で圧倒していた。
ちなみに無口なギンガと異なりこちらはかなり饒舌。
映像作品以外では、「怪獣酒場」(ウルトラ怪獣を基にしたメニューを提供している実在の店舗)をもとにした漫画作品『酩酊!怪獣酒場2nd』にて、
準レギュラーの新人アルバイトとして登場していた事もあったり。こっちでは何故かギンガ並みに無口。

元となったダークルギエルのフィジカルは、弱くはないがウルトラマンタロウに近接戦で圧倒される程度の力量であったが
(タロウがフィジカル面が強すぎるというのもある)、
ビクトルギエルはギンガとビクトリーが2人がかりでも敵わない凄まじいパワーと、
ギンガストリウムのウルトラショット、Z光線、メタリウム光線、ギンガスパークランス、
ビクトリーのキングジョーランチャー、EXレッドキングナックル、エレキングテイル、ビクトリウムシュートを立て続けに喰らっても効かず、
辛うじてハイパーゼットンシザースで傷を負わせたのが精一杯という反則的な耐久性を誇っている。
さらに元のルギエルの技であるダークルギエルビートは全身の発光体から放てる弾幕技と化している。
しかし、真に恐ろしいのは元はUPGの兵器であった「ビクトリウム・キャノン」で、
フルパワーで放てば山1つを簡単に消し飛ばせるほどの威力を誇っている。

当初はルギエルの肉体だけが蘇生され意識は復活しておらず、
宇宙最高の頭脳を誇ると自称するエクセラーが操る最強の肉体として降臨した。
エネルギー切れが存在せず常時フルパワーで戦えるビクトルギエルに対して、
ギンガもビクトリーもほとんど決定打を与えられず、
やむを得ず「互いにライブと解除を繰り返して活動時間を補い合いながら戦う」という、
無茶な方法でローテーションしながら戦い続ける両名を力ずくで撃破して、あと1回しか変身できない状況に追い込んだ。

2度目の対決では体内に侵入していたマナ(アンドロイド・ワンゼロ)がシェパードンのスパークドールズを外へ放り出し、
再使用が可能になったシェパードンセイバーを振るうビクトリーにビクトリウム・キャノンを破壊されるが、
直後ルギエルの意識が復活して用済みとなったエクセラーをスパークドールズ化。
肉体の主導権を奪還したルギエルが完全に力を発揮できるようになり、
目から放った赤黒い光線でギンガとビクトリーを一度は石化させて倒してしまう。
ヒカルとショウは辛くも分離させられて無事だったが、彼らにはダークルギエル特戦隊「え!?」を差し向けて、
ルギエル自身はビクトルギエルの内部に残るマナの始末を試み、再度全生命体のスパークドールズ化を実行しようとする。

しかし、ビクトリアン達の尽力によりギンガとビクトリーが復活し、両者の連携にどんどん押されていき、
さらに、自滅覚悟でマナがビクトルギエルの内部システム及び吸収したビクトリウム・コアのエネルギーを暴走させたことで大きく弱体化してしまい、
機能不全で身動きが取れなくなったところで、ギンガストリウムの「ギンガエスペシャリー」とビクトリーの「ビクトリウムエスペシャリー」の合体技、
「コスモミラクルエスペシャリー」を受けてマナ共々大爆発し、ルギエルは完全に消滅。
同時に吸収されていたビクトリウムは全て大地に還元された。

ルギエルの主要敗因は、生命の無い人形と見做していたマナの自身を顧みず他人の命を庇い立てする行動、
かつてギンガが永遠の命として示した、後世へ命を受け継いで繋ごうとする行為そのものであり、
苦心の末に自分の存在意義を見つけたマナからも、自身の思想をかつてのギンガと同じように否定されており、
宿敵と同じ結論に到った者の手で散る結末となった。

デザインは怪獣部分は後藤正行が担当。コンセプトは「怪獣と基地が合体した姿」で、
当時のウルトラシリーズではルギエルに加えてエンペラ星人ウルトラマンベリアルなど人型のボスが立て続けに出ていたため、
その差別化のためか「怪獣となったルギエル」というオーダーがあったことが明かされている。

スーツは後にギルバリスに改造された。


「何故だ?何故生命の無い者が他人の命を庇う?」


MUGENにおけるビクトルギエル

カーベィ氏の製作したキャラが公開中。
邓v东西氏から提供されたスプライトを用いて作られている。
性能はデストルドスをベースにしており、常に投げ無効、アーマー持ち、ライフ自動回復などの仕様が共通しているが、
ライフ低下による弱体化が存在しないなど性能は差別化されている他、
必殺技「突進」などの技があり近接戦の対応力はこちらが優っている。
超必殺技は1ゲージ消費で、「ビクトリウム・キャノン(フルパワー)」「体内放射」に加えて、
威力自体は控えめだが、自身の残りライフが少ないほど即死技に変化する可能性が上がる「石化光線」があり、
逆境で真価を発揮するキャラとなっている。
AIもデフォルトで搭載されている。
紹介動画


「永遠の…命の力が…馬鹿な…!?」

出場大会

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最終更新:2023年12月27日 19:45