Plague Inc.‐伝染病株式会社‐

登録日:2014/07/09 Wed 16:11:00
更新日:2025/04/06 Sun 21:39:29
所要時間:約 54 分で読めます





Can you infect
the World?

全世界を感染させろ!



Plague Inc.(プレイグ インク)-伝染症株式会社-』とは、イギリスのNdemic Creations社が2012年に開発*1したスマートフォン向けゲームである。
2016年には、PCに移植したアップグレード版『Plague Inc: Evolved』Steamからリリースされている。
なお、これらのプラットフォーム以外でもNintendo SwitchやPlayStation4においても配信されているのだが、何故か日本国内では配信されていない。*2
記事名の「伝染病株式会社」は日本国内における副題。plague(伝染病)+inc.(株式会社) の逐語訳である。




概要

あなたの作った病原体が「患者第1号」に感染した。
死に至る伝染病を人類の抵抗に適応、進化させ、人類の歴史に幕を閉じろ!
(storeから抜粋)

バクテリア・ウイルス・寄生虫などの病原体を製造し、自分で名前を決め、進化させていくことで弱点を克服しながら全人類に感染させ、人類を滅亡させれば勝利(クリア)というなんとも不謹慎な内容の変わり種RTS(リアルタイムストラテジー)

病原体が蔓延していくと、画面上のリアルな世界地図が毒々しい赤に染まる。
そして、リアルな咳の音や悲鳴とともに全世界が真っ赤になり、静寂に包まれる。
「ニュース」として配信されるブラックジョークの数々と相まって、えもいわれぬ背徳的な楽しみが味わえるゲームである。
中には、特定の手順が必要だが、伝染病によって某国の大統領が乱心して核兵器を某国に使用するという凄まじいイベントが発生することも。被爆国の人口も一瞬でゼロになる。*3

そのネタっぽい内容とは裏腹に高い中毒性(病気だけに)を誇り、アプリとして登場するや否や瞬く間に話題を掻っ攫った。

なお「伝染病株式会社」とはいうが、プレイヤーが人類を滅ぼす病原体を作る理由は、一切明かされていない。
プレイヤーはいわゆる神の視点として伝染病を操作することになる。
病原体を自らばら撒いたうえで治療薬を高値で売るという悪事は創作でありがちだが、このゲームではむしろ治療薬を作られたら敗北ゲームオーバー)である。


ゲーム内容

プレイヤーはまず病原体を選び、DNAポイントを消費してそれを育て上げていく。ウイルス?プリオン?うん……
DNAポイントは、感染を広げるごとに加算される。このゲームにおける通貨みたいなものである。

育てる要素は「伝染」「症状」「能力」の3種。
スフィア盤的な感じでスキルが並んでいて、DNAポイントを消費することで「進化」する。
逆に「退化」させることもできる。その場合は少量のポイントが帰ってきたり、逆に払わされたりする。
進化・退化とも、使えば使うほどにコストが上昇するので注意。*4

  • 感染力
その名の通り人から人へ伝染させる力。
「空気感染」「水感染」「エアロゾル粒子大量発生」「動物感染」などの伝染経路や、咳や嘔吐などの症状を進化させることで強化する。
まずはこれを上げないと始まらない。
なお、感染力を上げるなら空気伝染(航空機伝染率アップ)より水伝染(船舶伝染率アップ)を優先すべき。空路で行ける場所は大体他のルートが存在しているが、グリーンランドなどは海路しかないため。

  • 危険度
その病原体が発見された際にどの程度人類から警戒、もしくはどの程度社会を混乱させるかを示す。
調子に乗って病原体の症状を進化させ過ぎるとこちらも上昇し、貧困国だろうが寒い国だろうが危険度3以上になると必ず病気に気づかれCURE(後述)の開発が始まってしまう。*5
逆に言えば、退化も駆使してこれを徹底して上げないことで、全人類に感染するまで気づかせないことも可能(超Hardは別)。
CURE研究速度にも比例するため、発見されてもこれを上げなければ多少はしのげる。ただし、アプリ版では発見されてしまうと、Cure開発を通常よりも早く加速させるランダムイベント「啓発デー」あるいは「WHO-『警戒リスクが上がった』」*6が発生する確率がPC版のEvolvedに比べて異常に高く一筋縄では行きにくい。
危険度が高い病気が蔓延すると社会が混乱し、その国ではCURE研究が鈍化、停止する。致死率を高めると死亡者増加によって混乱度合いもさらに増す。
例外として、パラサイトや脳食い虫は感染者の神経を弄り、これを下げることが出来る。

  • 致死率
文字通り病気の殺傷力を示す。
「全身臓器不全」「壊死」「出血性ショック」などの症状を取得することで上がる。
一部の例外を除き、最終的にはこれを上げていくのが目標となる。
ただし調子に乗って上げ過ぎると危険度も上昇し、感染者が速く死に過ぎてその国の感染者が全滅するか人類の抵抗が強くなり大幅に感染を防がれてCURE完成までのリミットが極端に縮んでしまう。序盤は上げない方がいい。
ただし、超Hardは別であり、適度に死なせないと必要コストが異常に増加し、ジリ貧(致死率が足りずCUREにやられる)になりやすい。

  • CURE
このゲームにおける万能特効薬。
メディカルリサーチ*7がCure研究の因子として機能する。
進行度(%)=完成度である。
これが完成してしまうと全人類の9割以上が死滅していようが敗北となる。*8
「不眠症」「パラノイア」「昏睡」などの症状や、「遺伝子改造」などの能力で進行度を後退させることが出来る。

  • コンボ
特定の症状や能力、伝染を取得すると発生するイベント。
例を挙げると「下痢」と「くしゃみ」を取得することで「あれれな症状コンボ」となりCUREの進行速度が減速する他、「くしゃみ」と「嘔吐」を取得することで「噴出性嘔吐コンボ」となり感染力が少し上昇する。
狙うのは難しいが、「下痢」「吐き気」「嘔吐」「咳」「肺炎」「家畜1・2」を取得することで「豚インフルエンザコンボ」となりCUREの進行速度が減速する。加えて少しだけCURE進行度も下がる。
逆にマイナスとなるコンボもあり、「下痢」と「狂気」を取得すると「パブリック排便コンボ」という想像したくない状況が生まれ、研究者たちが危機感を持つようになるためCUREの進行速度が加速する。もはや、逆な気が…
ちなみに、それぞれのコンボの効果は「無いよりはマシ」なレベルであり、ほとんどが微妙である。
なお、コンボによるCure進行速度の減速、加速は上述のメディカルリサーチの増減ではなく「研究効率変更*9」と言うまた別の隠しパラメータの変動によるもの。

バブル

プレイしていると地図上にオレンジ●レッド●のマークが出現する。これを「バブル」といい、破壊することで進化に必要なDNAポイントが獲得できる。
CUREの開発が始まっているとブルー●のバブルも出現するようになるが、こちらはCUREの上昇を妨げるだけでポイントはもらえない(遺伝コードの「触媒スイッチ」を付けていればポイントがもらえる)。破壊出来ず時間経過で消滅してしまった場合は、その国のメディカルリサーチとしていくらか上乗せされる。(その分Cure進行速度が速くなる)
Cure進行度を下げると書かれているが、減少量が少なく、下がった分はすぐに巻き返されるため過信は禁物。

どのバブルも時間経過で消滅してしまうため、出現したらさっさと回収しよう。
特にスマホ版では少しでも消えかかると一時停止してもそのまま消えてしまう不親切な仕様なため、取り逃すリスクが高め。*10
オレンジ●はランダム出現なためあまりあてにできないが、レッド●は国の数しか現れないので、使い切るとバブルによる増加はオレンジに頼るしかなくなる。
また、オレンジ●は得られるポイント数が基本的にランダムなのに対して、レッド●は危険度0~1の場合、遺伝コード「メタボリック・ジャンプ」を使っても絶対に1ポイントであるが危険度2で2ポイント貰える事があるが絶対ではなく、危険度3以上で必ず2ポイント以上貰えるようになる。
調子に乗って適当に進化させまくって大事な時にポイントが枯渇する、などというダメなボーナスの使い方みたいにならないように気をつけよう。

ランダムイベント

ゲーム進行中にランダムにイベントが発生する。以下は大まかな説明。

  • ニュース系
ゲーム進行に影響はなく、世界の変化を伝えるもの。
ハリネズミが世界最速を記録配管工がカメを退治、といったゲーム関連のニュースも流れる。


  • プラスイベント
渡り鳥の観測、愛のフェスティバル、オリンピック*11の開催などによって感染が広まりやすくなる。
渡り鳥は事前に鳥を媒介にする能力を取得していなければ無意味で、オリンピックも危険度が高いと中止になるのであまり頼りにできない。

  • マイナスイベント
「寒い地方はさらに寒くなった」「暑い地方はさらに暑くなった」といった他6つの環境の変化イベント。それらに該当する環境を持つ国では微妙に広まりにくくなる。
気候関係であれば耐性取得で一応対応出来るが、ただでさえ厄介な裕福な国が広まりにくくなる「裕福な国で新たな健康指標導入」発生時は少々イタい。
特にキツイのは「航空機が新たなエアフィルターを導入」「船舶の洗浄技術が上昇」の2つで、前者は空気1、後者ら水1を取得しなければ全く航空機及び船舶伝染が起きなくなる。*12

  • 人口減イベント
主に自然災害イベント。
地震や洪水などによって死者が発生する。伝染病とは無関係でも死者にカウントされる。
極めて稀ではあるが、僅かな感染者が災害によって死亡し非感染国に戻ってしまうということがあるので一概にプラスイベントとは言えない。(港湾のみの離島の場合は特に影響大)
ちなみに、自然災害に見舞われた該当国は微妙に(国別)感染力が上がるため、今後の感染が微妙に速くなる。また地震の場合には微妙に(国別)致死率も上昇する。

前述の核攻撃の他、稀に非感染率が高い国が感染率が高い区域を爆撃、あるいは感染者を処刑して一掃するなど、ブラックなものも多い。(この場合、該当国は高い頻度で強制的に非感染国に戻されてしまうが稀に感染者を一掃しきれず感染国を維持出来る事がある)
伝染病も恐ろしいが、人間の残忍さもそれに引けを取らないのだ。

勝利条件

  • 全人類を抹殺する
  • その他、病原体の種類によって特殊勝利条件があることも

敗北条件

  • CUREが完成して、感染者がゼロになる。
  • 感染者が全員死に、未感染者が1人でも生き残る。*13
    • [例1] 未感染の離島が港湾・空港を閉鎖する。(偶然のイベントや一部伝染病の能力で突破できるが、基本的に感染手段がなくなる)
    • [例2] 死亡者の増加速度が感染者の増加速度を上回ってしまう。

ゲームの流れ

最初に、難易度(Easy・Normal・Hard・超Hardの4段階)、病原体の名前、5つの遺伝コード(後述)を設定する。

次に最初の感染者が出る国を選ぶ。
国にはそれぞれ「陸路」「海路」「陸路」「医療予算」がある。
陸路と海路が発達しているほど病気を海外へ持っていきやすく、貧しい国ほど、国内で病原体が増えやすくなる。
その上、周囲の国も貧しければ尚良し。

全ての面で最適なのはエジプト
  • 自身も含め、周囲の国も貧しいので広がりやすい
  • 鬼門となるグリーンランド、アイスランドへの距離が近い
  • 港2つ、空港1つを抱えていて往来も多い
と、すべての条件を兼ね備えている。

次点でインド。いくら現実世界に沿っているとはいえ哀れなものだ……

逆に感染させるのが大変なのは、
  • 離島で往来が少ない上、寒冷で病原体が耐え切れないグリーンランド、アイスランド
  • 繁殖させやすいところから微妙に離れているためまだ助かるマダガスカルやトルコ
など。
正直、離島に感染するかどうかはほぼ運ゲー…
と言いたいところだが、全人類に感染するまで無症状を維持するいわゆるステルス戦法の場合は例外である。強制的に発見されてしまう超Hardや一部の公式シナリオ(ステルスが不可能な黒死病等)、スピードラン等における手っ取り早く国々を破壊していく戦略では確かに「運ゲー」と言えるだろう。何故なら感染が広がり、離島への伝染は万端状態になるゲーム中盤以降、逆方向の船舶*14頻発する傾向が高いからある。

とりあえずエジプトで最初の感染者を出したら、まず「伝染」経路を進化させる。
基本的には「水感染」と「空気感染」を進化させ、効率のいいエアロゾル粒子の発生を狙う。
「寒冷耐性」を付けることで寒冷地(というかグリーンランド)を攻めやすくしたり、「薬物耐性」で先進国への対策も忘れないこと。

この間に「突然変異」でランダムに症状が芽生えることがあるが、基本的には全部退化させた方が有利。
症状が重くなり危険度が上がると、病原体が蔓延する前にCUREを作られてしまうからである。
最初は感染力だけを鍛えて、ほぼ無害なまま全世界に広げることを優先しよう。

「健康な人間は世界に残されていない 地球最後の○○非感染者が感染した。」

全人類に感染させたら本番。
貯まったDNAポイントで症状を一気に強化し、残りの人類を死に追いやる。
おすすめは《咳→くしゃみ→免疫促成*15→全身臓器不全》のコンボ。
またここまで来るとバレることは避けられないので、CUREを妨害するスキルも忘れずに。

研究速度が鈍化し始め、CURE開発が追いつかないと判断できたら、さらに追い打ちをかけて《貧血→血友病→内出血→出血性ショック→壊死》と進化させてもいいだろう。
こうして環境を整えしばらくほっとくと、やがて各国政府が陥落し加速度的に人類が死んでいく。

ここまでが、バクテリアやウイルスなどの一番ベタな病原体の流れだが、特殊な病原体の場合は全く違う戦略が要求される。
また難易度「超Hard」の場合はランダムイベントの健康診断があるため危険度0でも発見されるし、適度に死なせないと必要DNAポイントが跳ね上がるため、ステルス作戦は無理。
他に、スピードラン狙いであれば序盤から軽い症状で感染力を上げる必要があるし(突然変異を退化させるかは状況次第)、「あえて難関な先進国から始める」「実在の病気を再現する」など自分でテーマを決めてやるという遊び方もあるのだから。

超Hardの場合、あえてデフォルトでの感染速度が非常に遅い裕福な国を最初に感染させ、感染人数増加で発生しやすくなる健康診断による発覚を遅らせる、という手もある。
スピードランには使えないが、1年くらいかけてオレンジバブルでポイントを溜めまくることで一気に進化させられる。
リビアなら件のエジプトの隣にあるので、感染開始した後に上記の恩恵を受けることもできる。

チート

通常病原体をすべてHard以上でクリアすると、「チート」という出鱈目な条件でのプレイが可能。全部で7つあり、同時に適用可能。なお、うち3つは超Hardクリアが条件。
ただし、一つでも適用するとその病原体は「チート病」として扱われ、ほぼすべての実績が記録されなくなる(もちろん、一つも適用せずに改めてスタートすれば戻る)。

  • 免疫タイプ
CUREがいつまで経っても完成しない。

  • 潜伏タイプ
CUREの開発が始まらない。どの国も国交を閉鎖しない。

  • 無制限タイプ
DNAポイントが無限に使える。

  • ターボタイプ
ゲーム開始国での感染率が100%の状態でスタートする。

  • シャッフルタイプ
進化の順番がめちゃくちゃになる。

  • 福袋タイプ
ランダムで5個の進化が最初からついた状態でスタートする。

  • ダブルストレイン
ゲーム開始国を2つ選んでスタートする。

実績

Xboxなどであるあれ。このゲームには200近くある。
条件は主に「症状コンボを出す」「シナリオで3バイオハザード(最高評価)を得る」「メインゲームの超Hardで各病原体をクリアする」「特殊イベントを発生させる」など。
実績はアプリ版218個、PC版234個(PC版限定のマルチモード関連実績含む)存在するがAndroidのGoogleプレイゲームには200個、iOSのGameCenterには100個しか実績情報が登録されていない。一定のフルアップデート以降に実装された実績は一切付与しなくなっている。
今日に至るまで実績関係のシステムがしっかりしているのはPC版のみである。(日本語設定時のSteam上の実績名の不手際はあるが…)

各種サイトに条件などはすでに開示されているが、一部明示されていない条件があるので注意が必要。
例えば、チートの福袋やシャッフルを使って5連続勝利するというものは、「シャッフルと福袋の同時使用不可」「メインゲームモードあるいはスピードランモード限定」といった制限がかかっている。
ちなみに、この「5連続」というのはPC版限定ではあるがセーブ&ロードで5回クリアしても有効。
猿の惑星の設定を再現する、というどうすればいいのか分からないものも。*16


病気タイプ

バクテリア

唯一最初から開放されている病原体で、特に無限の可能性は秘めていない器用貧乏。
固有能力は「バクテリア抵抗力」で、すべての気候にちょっとずつ強くなる。
目立った長所も短所もないが故に基本通りやれば勝てるが、裏を返せば尖った一面を持たないため、遺伝コードなしだと超Hardではナノウイルスや生物兵器に並んで難しい。


ウイルス

突然変異が起こりやすく、退化にはDNAポイントを取られる厄介者。RNAウイルスもいるけど、ここではDNAポイント。
固有能力は「ウイルス不安定度」で、さらに突然変異しやすくなる。

遺伝コードの「創造論者」で変異確率を減らし、「トランスリージョン+」で退化しやすくさせれば楽になる。
真逆のやり方も有効で、突然変異が起こりやすいということは、逆に言えば症状でポイントを使わなくても良いということでもある。
そのため、変異確率を上げる「ダーウィン主義者」や動物系伝染能力、ダメ押しに固有能力も取得していれば、症状を一切いじらなくても突然変異で感染力・致死率が向上していくため、例え見つかったとしてもCUREを振り切って人類を絶滅させることができる。波に乗れば超Hardですら追いつけない。
むしろ「触媒スイッチ」をつけて積極的に見つかっていくのもあり。

バクテリアが基本ならウイルスは応用と言える。色々と試してゲームの奥深さを味わうのも良し。
感染が不十分な間は致死率を大幅に高める症状形質は退化させよう。
伝染形質が変異するようになる「基部酸化」、能力形質が突然変異するようになる「基部加水分解」も相性がいい。


真菌

いわゆるカビキノコ水虫やカンジダ症、アスペルギルス肺炎などがよく知られている。
序盤の鬼門。
病気単体での伝染力は極端に弱く、非感染国にランダムでぶっ飛んでいく固有能力「胞子破裂(ランダムに1ヶ国)」12(6×2)個と「胞子爆発(ランダムに最大5ヶ国)」2(1×2)個が頼りのギャンブル野郎。
最大22ヶ国を強制感染させる事が可能*17で、それ故に決まった時の脳汁は凄まじい。
実は「パソステイシス」を使うと物凄く楽勝になる。というか、14回全部使い切るにはこれがないとすさまじいポイントが必要となってしまう。

固有能力を取得することで弱点の伝染力も向上するため、パソステイシスをつけた状態で開幕から固有能力を全取得するのが基本…
…と言いたいところだが、胞子強化+大気エアロゾル粒子大量発生を取得していても、全感染した国から白船舶白飛行機(非汚染)が出る、明らかに問題のある挙動もみられる。
その結果、到達出来ていない離島があったり極端に1つの大陸に偏って拡大したりした時にクリアを先延ばしにされるか、港湾(空港)閉鎖による詰みとなる事があるため、万全戦略とは言えない。
ゲームシステム上、伝染力*18が他の病気タイプでは見られないレベルに強くなっている状態なはずなのだが…

島国対策としては「水2」か「鳥」をおすすめする。
ただ、決して全く伝染しないわけでもないので、胞子爆発の1つはギリギリまで使わずどうしても感染してくれない国があったら使うというのも手。
しかし、バージョン1.17以降、胞子強化を取得していないと妙に全感染の国での白船舶白飛行機を頻発し、陸路伝染すら起きづらい傾向があり、高難易度(特に超Hard)ほど悪手となる可能性がある。
真菌に限って言えばグリーンランドなどの島国からスタートして、届かない離島を減らす方が良い。

なお、「胞子強化」は形質説明に「継続的に真菌胞子が放たれる」とあるにもかかわらず「胞子破裂」「胞子爆発」のように非感染国に飛んでいくような効力は無い。はっきり言って詐欺である。
また、スピードランにおける最高評価(5バイオハザード)基準は200日以内であるが「パソステイシス」必須な関係上、症状取得に手間取りやすく上述の理不尽過ぎる挙動がある事が相まってEasyでもなかなか厳しい部分がある。*19

パラサイト

寄生虫。
DNAポイントが稼ぎにくい。その代わりオレンジバブルの出現率は高めで、さらに貰えるポイント数も高め。
固有能力の「共生」で危険度を下げ、伝染力を上げることができる。
固有能力を全取得していると、感染力を効率的に上げる事が可能な軽度の症状(咳、吐き気、嘔吐、発疹、発汗、皮膚障害、貧血全て)では危険度が一切上がらなくなる。最短ルート(咳→くしゃみ→免疫促成→全身臓器不全)で取得した全身臓器不全ですら「危険度が低い」病気として扱われる。


プリオン

BSEの原因として一時期話題になった。タンパク質なのでDNAは無いけど、DNAポイントを使って進化する。
感染力・危険度・致死率にかかる倍率(上昇速度)が著しく低く、感染に時間がかかれば死亡も時間がかかる。
固有能力は「神経萎縮」で、効果はCURE開発の妨害。進行速度は資金投入量に比例する事を前提とし、死亡による人口減少+危険度による社会の混乱が起きるのに時間がかかるため、病気タイプの簡易説明には「発見や治療が難しい」とあるにもかかわらず素のCURE進行速度はとにかく速い。
死亡による人口減少が遅いため、気持ち早めに致死率を上げよう。というか、中盤(スピードラン狙いならば序盤)に全身多臓器不全などが突然変異してもいいくらいである。
ちなみに、そんな病原体だというのに、スピードランにおける最高評価(5バイオハザード)はバクテリア365日に対してプリオン350日と言うガバガバすぎる基準である。

シナリオの攻略においてもタイムもCURE進行も伸びがちな傾向な割に、これらが高いとスコアが低くなる不合理極まりない基準となっている。(病気タイプの性質と基準が見合っていない。)
このテンプレを特殊化かつ、改悪化した公式シナリオ「狂牛病」はスコア基準どころかゲームバランスが特に酷い例である。詳細は「シナリオ」の項目にて。

ナノウイルス

ある研究所から逃げた実験生物。
それ故に初めから存在を認知されていて、いきなりCUREの開発が始まる。
CUREの開発を遅らせる固有能力「コード断片妨害」(プリオンで言う神経萎縮)と、CUREの進行度を下げる固有能力「過激分子安定化」で当座を凌ぎつつ、血を吐きながらのマラソンを強いられる。
逆に言えばCURE 95%などからでも十分巻き返しができる。
また、CURE妨害効果を持つ進化全般の必要ポイントがかなり低くなっている。そのため、真菌とは逆にパソステイシスとの相性はかなり悪い。
能力形質ならば遺伝子強化3ですら1桁だったりするが、症状形質の場合は致死率なども向上する為か軽減率は少なめ。ちなみに、不眠症は初期の必要ポイント0
場所が離れているが、薬剤耐性2をとると初期固有能力2つの間に更なる薬剤耐性が解放される。

スキル「オーバーロード」は感染力を一時的に大幅にアップさせたり(しばらくすると元より下がる)やCURE開発度を大幅にダウンさせたり(しばらくすると戻る)する。
決まると爽快。ただし、これらの効果は数週間程度と早送りでやると瞬く間に終わってしまう時間なので注意。
進行が速いため、シナリオにかなり向いている。上記の特殊能力など、CUREダウンをクリア寸前に獲得するとスコアを底上げできる。

生物兵器

「ハルマゲドンを解き放つ」
致死率が勝手に上昇する、触れる者を皆殺しにするキレたナイフ。一時的に致死性を封印するスキルでうまく身を隠し、時が来たらその最強の致死性を一気に解放する。
固有の隠しパラメーターとして「致死性」を持つ。致死()とは別で、致死性自体も時間経過で上昇する。そのため意図せず致死率が上昇し、無症状(デフォルト危険度1付随状態)でも病気を発見されてしまう。*20
固有能力の力を借りて超低確率で全人類が感染するまで致死率ゼロを維持出来る可能性はあるが、基本的にはEasyであってもステルス戦略は不可能。

この致死性の上昇速度を遅らせる「遺伝子圧縮」・一時的に致死性を0にする「核酸中和」・致死率を下げる「改変遺伝子無力化」の3つのスキルで、感染者を根絶しないようにコントロールしていく。
これら3つをすべて3回進化させると、致死率を一気に最大にするスキル「破壊遺伝子解放」が解禁される。すなわち、人類終了のお知らせ。
大量虐殺の楽しさはこのゲーム随一。全人類感染後ならCUREの上昇速度など歯牙にもかけないレベルで死んでいく。
致死率強化のためのDNAポイントが最小限で済むというのもあり、実は扱い方がわかればむしろ簡単な部類。高難易度、特に超Hardの場合、「破壊遺伝子解放」を狙うよりも自動的な致死率上昇を活かし、通常通りに症状で致死率を上げて行った方が良い。
できるだけ早くクリアすることが肝のシナリオでは高得点を狙いやすい。
慣れれば超Hardでも1年以内に殲滅することが可能で、CUREが50%くらいでも3バイオハザードを獲得できる。

脳食い虫

課金、または7種すべてのHardクリアで解放される特殊伝染病で、所謂隠しキャラ的存在(PC版では真菌をNormalクリアで解放)。
寄生虫だがパラサイトとは格が違い、感染した人間の脳を触手で操る。あっあっあっ…
必殺技は、感染者を載せた飛行機を好きな国へ飛ばす「トロイの飛行機」。なんと、封鎖されてようが空港がなかろうがお構いなし!
取得してしばらくすると専用のバブルが出現するので、それをドラッグで任意の国に導いてやることで発動する。

絶望からの集団自殺や暴動を起こさせて全滅させるのもいいが、それでは面白くない。致死率の高い症状が離れて存在するためコストもかかる。
目指すは形質「超越」で全人類を奴隷化する特殊エンドである。
初期状態で高めな危険度を持っている事が弱点だが、「トロイの飛行機」で未感染国に飛べることや、人類を抹殺する必要が無いため最も簡単だといわれている。
それ故、病気タイプ選択式の公式シナリオはこいつを使えば楽勝。単にクリアするだけならば、であるが…
何故なら高難易度、特に超Hardで最高評価を目指す場合、こいつでは必要ポイントと危険度の上昇量が多く短期間且つ低CUREでのクリアがしづらいため不向きであり、通常ゲームモードにおける高スコア狙いやスピードラン最高評価(5バイオハザード)狙いの際は別である。

ネクロアウイルス

課金か脳食いHardクリアで解放(PC版ではプリオンをNormalクリアで解放)。
人をゾンビ化させるウイルス。

最初は固有能力がない点を除けば他のウイルスと大して変わらないのだが、症状形質を進化せていくと髑髏にも見えるゾンビの顔が描かれた嫌な予感全開の症状「細胞変性蘇生」が解放される。
これを進化させることで、死亡者をゾンビへと仕立て上げる機能が獲得でき、同時に隠されていた固有能力が解放される(同時にゲーム画面下の感染者の表示もゾンビに置き換わる)。
ゾンビは危険度が戦闘力となっており、以降は危険度を向上させる症状などが多くなる。
他にも隠しパラメータとして「死亡者の損壊状況」「腐敗速度」などが存在しており、損壊が激しかったり腐敗したりしてしまうとゾンビ化は不可能。
ゾンビは自然に腐敗するので注意(特に暑い国)。腐敗しにくくなるスキルや遺伝コードもある。
また、能力形質では「任意の国の死亡者を強制的にゾンビ化する」「ゾンビを隣接する国に侵攻させる」といったアクティブスキルが使用可能になる。海を渡れるようになる形質もあるぞ!習得・強化の他に、使用にもDNAポイントが必要。
ゾンビが一つの国の生存者を狩りつくして破滅させると焦げ茶色のバブルが出てくるので、忘れずに触れてDNAポイントを稼ごう。

初めから解析がある程度進んでいるため、CUREの進行速度が速い。
だがゾンビ化した人間はCUREで治療できないため、各種スキルを使いゾンビを強化したり動かしたりして感染を広める。
また、退化に必要なポイントが初回から7ポイントと非常に多く、さらに退化コストを軽減する遺伝コードが無い。その代わり、専用のコードが用意される。
やがて非感染国にゾンビ対策部隊「Z COM」が創設されるので、ゾンビの大軍を送り込んでぶっ潰してやろう。

これだけ言えば分かる通り、この病原体とこの下2つは明確に他とは別ゲーになる。

他の病原体と同様に致死率を上昇させて、あえてゾンビ化させずにクリアすると特別な実績が貰えるが、狙うのはゲーム中屈指の難しさを誇る。
行う場合、特定のランダムイベントの力を借りるしかない。

CUREは100%になってからが勝負みたいな病原体であるため、シナリオで高評価を得るのは困難。
その兼ね合いか、他の病原体に比べるとスコアは高めに出やすくなっている様子。

猿インフルエンザ

課金かネクロアウイルスHardクリアで解放(PC版では最初から解放済み)。
映画「猿の惑星 新世紀」とのコラボ。
ネクロアウイルスに似ているが、ゾンビの代わりに猿を操り人類を支配下に置く。

元がインフルエンザなためか最初は通常病原体に近い進化過程で、脳食い虫やネクロアウイルスほど隠れていない。

猿神経創世記」を取ると猿が感染して知性を持った猿にすることができる。一応退化させることができるが、そうするとすでに感染している猿たちは死滅する。
以降は、猿にも感染し、人間のそれとは別サイドで感染が進行していくことになる。
画面に猿タブが出現し、Worldの表示内容及び世界地図上の感染状態の表示を切り替えることができる。
なお、猿が新規に感染した国はレッドバブルは出現せず、その国の(ゲーム上の)国境線が数秒間だけ緑に点灯する。ちなみに、点灯中にコロニー作成や、猿大暴れのアクションを起こすと終始点灯し続ける。(もちろん、ゲームプレイに直接影響はない)

猿の間でのみ感染力を高める形質があるので、それを取得して全世界の猿に感染し、人間にばれないように仲間を増やそう。
コロニー作成」で猿のコロニーを作成するアクティブスキルが使えるようになる。コロニーからは猿マークのバブルが出現するようになり、DNAポイントを生成できる。
ただし、コロニー作成は使うたびに必要DNAポイントが上昇するため、使う回数に注意。
コロニーから出現するバブルはイエローより頻度が多くレッドのように一回限りではない上、獲得量アップのコードや進化も存在しており一回で10ポイント以上もらえるようにもなる。
このため、せっせと増やしてこれらを使うと異様なレベルでDNAポイントが増加していく。
チート抜きで「ポイントが多すぎてどう進化させようか迷う」なんて贅沢な悩みを体験できる。超Hardは別であるが…*21
ゾンビ同様移動もできる。ちなみに航海手段はイカダ。

人類に認知され始めると、Gen-Sys研究所が設けられ猿を消費した実験でCURE開発を急速に加速させるため、「大暴れ」を使用して攻め入りぶっ潰してCUREの開発を阻害するといいだろう。
なお、猿の戦闘力はゾンビと違って人類への危険度を参照しているわけではないので注意。
外的要因でCURE開発が加速するというプリオンの逆の特性があるためか、デフォルトの速度はさほど高くない。特に、開発が速いネクロアウィルスの直後にやるとその差に驚くこと請け合い。
また、後半になってくるとドローンを持ちだしてコロニーを破壊に来るため、「トラベル」でコロニーを移動させてついでに伝染を広めてやろう。
それが気になるならステルス系能力を進化させてみよう。もちろん、ドローンに狙われる可能性が減少するだけで全く狙われなくなる訳ではない。

猿インフルエンザ」だが、これで体調を悪くしたり死んだりするのは人間だけ。猿は感染してもほぼ悪影響はない。*22
そのまま致死性を高めて猿と人間での感染を有効にする「ヒト科ブリッジ」を取って人類を皆殺しにしてやろう。
ただし、猿に対する致死率が付く遺伝コードもあり、放っておくと猿が全滅してしまう可能性あり。突如緑のエリアが消えたら、猿が全滅したということである。

知的な猿の数が人類の生存数を上回ると、非感染者がいてもクリアになる。(全個体中の大部分(40万匹程度)を知的にしていればグリーンランドとアイスランドは感染させなくても済む)

スピードラン等における猿の感染を重視しない方針だと全人類感染は絶対な事と以下の事が要因で途端に難易度が跳ね上がる。
スピードランの最高評価(5バイオハザード)には300日以内であるが病気タイプの特性上、この基準は明らかに無謀である。
  • 研究所は無視(知的な猿数が少ないと破壊困難)になりがちなためCureに追いつかれるリスクが大きい
  • それぞれの上昇速度が感染力と致死率は他の病気タイプと比べ微妙に遅く(プリオンよりは速い方)、何故か危険度だけは異常に速い
  • 人類の感染でポイントが極端に貯まりにくいため感染拡大に時間がかかる
  • 「死体(を介した)伝染」を有効にする形質が存在しない
  • 症状形質が軒並み必要コストが割高
タイムに焦って致死率(危険度)を上げてしまうと感染力がある程度高くても非感染者の感染が滞ってしまい、感染者全滅のリスクも伴い結果的にタイムが伸びてしまうのである。(特にカナダ、アイスランド、グリーンランドが滞りやすい)
なお、Normal相当のスピードランモードでは4バイオハザードの365日(推定値)以内すら難易度が高く、Easyで300日以内が辛うじて可能なレベルであり、「憶測で設定し過ぎている(一言に言うとガバガバ)」感が否めない。


基本的にじっくり攻めるタイプなので、シナリオで高評価を得るのは難しい部類。

影の伝染病

課金か猿インフルエンザをHard以上でクリアすると解放(PC版は最初から解放済み)。
ヴァンパイアに伝染病をばら撒かせて下僕とし、人類を奴隷にする。
他の病原体と趣が異なるのは、まず開始国を選ぶと患者第一号ではなくヴァンパイアが1体現れる。
全てのヴァンパイアは場所と体力の概念があり、能力形質はすべてヴァンパイア本体にまつわるものとなっている。
移動をするにはコウモリになれる能力形質「獣人」を獲得する必要があり、基本的に移動にはポイントを必要とする。また、移動範囲は上位の能力を獲得すると拡大する。
また、現在いる場所に「隠れ家」(猿インフルエンザで言う猿のコロニー)を設置することができ、ポイント獲得や体力の回復、さらに能力「影のポータル」の獲得で隠れ家へ瞬間移動できる。ただしこちらもドローンには注意。
ちなみに、ヴァンパイアは食事のため毎日何百人かを殺してしまう(国によっては一日に数百万人を殺してしまう)のだが、これを続けていると人々に不審に思われて存在が発覚してしまう。*23
同じ場所にとどまらず転々とすればすぐに発見されることはない。

肝心の病原体はというと、症状形質「影の祝福」を獲得するまで発生しない。なので、これを進化させない限り100年経とうがCUREの開発は行われない。
また、この形質を獲得しない限り、すべての伝染・症状形質と能力形質の3割ほどは進化させることはできない。
ヴァンパイア自身が感染源として少量のポイントで自由に移動できるため、離島への感染は全病原体でも断トツで楽。そのためか、単体(形質進化が影響していない状態)での病気の広まる能力(人が人に感染させる能力)が異常に弱く、Easyであっても伝染強化しないと極端に時間がかかる。
普通に滅ぼしてもいいのだが、手っ取り早いのは「影の下僕」で奴隷化することで、脳食い虫のごとくヴァンパイアの下僕になる。ただし、CUREで治療可能。
また、滞在中その国の感染力を急速に広める能力もある。これらを駆使することで、瞬く間に国々を壊滅に追い込める。
全人類の下僕化による特殊勝利もある。というか病気タイプとしてはメインの勝利方法。
また、「ヴァンパイアの目覚め」を進化させると、致死率を高める代わりに時間経過で感染者の中から新しいヴァンパイアを生み出せる。ヴァンパイアが生まれると効果は終了するが、その後再実行可能(使う度に消費するDNAポイントは上昇する)。

ヴァンパイアの存在が発覚すると「テンプル騎士団」(ネクロアウイルスで言うZ COM)が、病原体の存在が発覚すると「WHO研究所」(猿インフルエンザで言うGen-Sys研究所)が設立されるので、「血の憤怒」で破壊していく必要がある。
騎士団の撃破には、拠点がある国で血の憤怒発動・騎士団の体力ゲージを0にする、というステップが必要。
騎士団の体力ゲージは時間経過で回復する。騎士団に与えるダメージは難易度を含めて戦力増大とともに下がるため、最終的にはヴァンパイア1人が与えるダメージよりも傷を癒してるうちに回復される量が上回ってしまうケースがある。
超Hardで残り2~3国ともなるともはやノープランでの撃破は不可能なレベル
研究所は瞬殺できるが、テンプル騎士団は上記の体力制に加えて拠点を潰すと残る拠点の戦力が増大するという厄介な特徴を持つ。
そのため、騎士団を相手にする際は人口が少なく貧しい国の騎士団を最後に残す必要がある。
それでも無理そうならヴァンパイアの数を増やそう。もっとも、超Hardであっても運と戦い方次第では一人でも勝てる。
血の憤怒はこれらの施設が存在しない場所で使うと人口を消費してDNAポイントを獲得できる(当然、ヴァンパイア未発覚なら発見されやすくなる)。

なお、作中における強さは大体以下の通り。ヴァンパイアは1人、人間は複数とする。

裕福・人口が多い国の最終騎士団>>>貧乏最終騎士団≧強化済みヴァンパイア>>>武装した人間≒初期の騎士団≒初期のヴァンパイア>>>普通の人間>>>CURE完成後のヴァンパイアどこぞのクソ雑魚吸血鬼

…そう、CUREが完成してしまうと、ちょっとした精神的ショックで死ぬクソ雑魚吸血鬼よりましな程度にまで弱体化してしまい(CUREはヴァンパイアにとって猛毒なため)、普通に嬲り殺されてしまうのだ。
加えて下僕化した人間もCUREで治療・解除されてしまうため、ゾンビと違ってCURE完成=終了なので注意。

一方、能力形質のほとんどをヴァンパイアに振っているため、病原体そのもののCUREへの対抗能力が低い。
その為、ヴァンパイア本人がCURE開発妨害のために率先して動く必要がある。
研究所は真っ先に潰したいところだが、移動速度がさほど早くないため、世界地図の逆側などに発生されるとピンチ。事前にポータル用に隠れ家を設置しておきたいところである。
そのほかにも、CURE開発が最も進んでいる国を優先的に奴隷化して潰すという手段がある。

上2つ以上に別ゲーな上、CURE開発と騎士団の両方と戦わなければならないので難易度・所要時間共にピカイチである。
ただし、それはあくまで同時に相手にした場合。
先にポイントを稼いで騎士団を叩き潰し、その後じっくり血の憤怒で稼ぎ直してから一気に進化させてしまえば実はそうでもなかったりする。
何せ上記の通り、そこらの人間がどれだけ武装しても最終騎士団まで潰せるヴァンパイアに暴れられては勝てないので、滞在国の人間が死滅して飢え死にする以外の死因がないのである。
このことを利用して、影の祝福を獲得せずにひたすらヴァンパイア一人で全人類を殺しつくすという手もある。ただし、200年(リアルで6時間)以上かかる最狂の荒業。
また、少量のポイントさえあればいつでも好きな国に行けること・進化によって滞在することで急速に感染を増大させられること・下僕化によってCURE開発を停止させられることを利用すれば、CUREのみを相手にする場合は慣れれば他の病原体より楽だったりする。


遺伝コード

開始前に設定できる5つのスキル。

難易度・種類関係なくクリアするたびに使用可能なものが増えていく。
各カテゴリーで1種ずつ、同時に使用できるのは5カテゴリー5つまでコードが使える。使わないことも可能だが、使わないメリットは無し。
すでに少し述べたが、伝染病タイプによっては専用のものに置き換わっている。こちらは対応しているタイプをクリアすることでのみ解放されるので、まずは通常伝染病でコード25個を全入手してから専用コードありの伝染病に挑もう。
全25+30種。




シナリオ

世界の経済変化、極端な移動制限といった特殊な条件や、「豚インフルエンザ」「天然痘」「黒死病」など現実の病原体を模した病気で進めるモード。基本的には課金で開放される(一部シナリオは無料)。
評価は1~3バイオハザードという形で表示され、フェイクニュースとグリーンランド国際シナリオ以外の全てのシナリオは3バイオハザードで実績が解放される。スコアは殲滅までの日数とCUREによって決まる。
最高評価を得るためにはどの状況下でも大体1年前後でのクリアを余儀なくされるため、地道に攻めるタイプの病原体は不利。ただし、海賊伝染病等の伝染経路制限系シナリオにおいては最高評価の基準は少しタイムが長めに設定されている。
いきなり症状をある程度進化させて感染力をブーストさせるなど、クリアするだけとは異なるプレイングが必要。

他に、別アプリとして配信されているシナリオクリエイターを購入することで独自のシナリオを作成できる。*25
また、これを利用し世界各国のプレイヤーが作成したカスタムシナリオをプレイ出来る。

一覧





CUREモード

通称クソモード
2020年11月のアップデートで実装されたゲームモード(PC版では2021年1月下旬にDLCとして実装)で、従来とは真逆に伝染病の流行を食い止めるのが目的。*39

そのシステムには同メーカーのRebel Inc. -反逆の株式会社-と同様のものが使用されており、プレイ感覚は今までと大きく違う。
なお、病原体の性質はプレイするよりも大幅に強化されているので注意が必要。ただし、一部を除いてプレイ中はあまり強化されない。
DNAポイントに当たる資金は時間経過で増える他、新規感染や死者の増大で臨時に増えるものの、被害が拡大すると獲得量が減少してしまう場合もある。
権限が0になると敗北になる。権限は感染拡大や死亡者数の増加で減少していく。

このCUREモードでは、どの病原体でも必ず自然回復者が出るため、人類絶滅する事はない。

進め方

まず、スタート地点を決めるのだが、すぐに移動可能になるのでここはさほど重要ではない。とりあえず、アクセスが多い所を選んでおこう。
Cureモードではまずどこに感染国があるかを見つけ出す必要がある。未調査国は少し白くなっており、ここを拠点の配置によって消していく。
見つけてからも病原体に対してすぐにアクションを起こせるわけではなく、解析が完了しないといけない。
解析完了までは任意の国の封鎖や大陸ごとのロックダウン・陸海空の封鎖によって感染拡大を抑制する。
ただし、対策不遵守リスクが高いと感染拡大を軽視して封鎖に従わないので、これを下げる必要がある。まあ、それでも封鎖を突破する奴がいるのは現実でもよくある話。
解析が完了すればいよいよ感染力などを下げて対策をとることができるようになるが、それでも感染や死亡を抑止するのはまず無理。
感染を防ぐ手洗いなどの消毒、死亡を防ぐ医療機関の整備、アウトブレイクを抑制するコンタクトトレーシングの実施、国家間の感染を防ぐ検疫を配備することで被害を抑えていく。
被害拡大を遅延させつつCureを開発していくのだが、Cureによる勝利のためには開発・製造・安全性チェック・配布のステップを経ないといけないことに注意が必要。
対策もむなしく赤や黒に染まっていく国々に頭を悩ましながら、病気の根絶までに権限を維持できれば勝利となる。

ちなみに、早期に感染国が分かれば交流を封鎖して対策不遵守を低下させ、権限を維持しつつ病原体の被害をガン無視することで、大陸1つごと病原体を根絶して勝利という非人道的なやり方も使える。無理矢理突破されると水泡に帰すが。

感染を防ぐモードなのにもかかわらず発生国を素早く封じ込めて感染国を少なくしてしてまうと短期間に貯まる資金が極端に減ってしまい、感染率減少や対策不遵守リスクの減少を図るにもすぐには取りかかれないという致命的な罠が存在する。(資金量産システムが明らかに従来の感染させるゲームモードと同じようなシステム*40になっている)
不遵守リスクが高いと問答無用で感染拡大を促し、さらに感染率もほとんど下げることが出来ていないため、結果的に発生国を筆頭とするその周辺で感染大爆発を起こし、みるみるパニックやら死亡者増加によって権限を削られるオチである。
このような非のあるゲームバランスの結果、特にパラサイト以降の病気タイプの攻略の際に非常に致命的であり、異常に難易度が高い。*41
なお、Cureモード版チートの無課金解放(通常7種を全て超Hardクリア)には、極めて凶悪な下段3つの病気タイプ*42によって難易度がかなり高い。そのため解放を断念、もしくは課金での解放に踏み切ったプレイヤーがいる事だろう。

余談

病名

このゲームは、病原体に好きな名前を付けることが出来る。
しかも日本語に対応しているため、
ゾナハ病」「ひざがしらむずむず病」「雛見沢症候群」「エンジェル・コール」「ミギー」「コロニー風邪」「BLOODY-X」「白塩化症候群」「同化現象」「Tウイルス」「希望と言う名の病原体」「鉱石病」「バグスター」「ビョーゲンズ」などの架空の病名を再現するだけでなく、
極端な話「中二病」「釘宮病」「FPS症候群」「ラストエリクサー症候群」「サザエさん症候群」でも人類を滅ぼせるのである。

70億人が「童貞」をこじらせて死ぬ……。なんとシュールな光景だろうか。

現実の伝染病との向き合い

このやけに真に迫ったゲーム内容のために、現実世界で伝染病が流行する度に注目され、プレイヤーが増える。いいのか悪いのか…
2014年にエボラ出血熱が流行した際、「エボラの流行はゲームではなく現実で起きていることです」と、
日本赤十字社への寄付を奨励する広告が表示された。
病原体として人類を滅亡させて楽しむのはあくまでゲーム内の事、現実では人類として病原体と戦っていかなければならないのである。
実際にこのゲームを通して集まった赤十字への寄付金は900万円を越えたとのこと。

2020年1月に中国の武漢市から発生した新型コロナウイルスの感染拡大と共に再び注目され、App Storeのゲームジャンルで一時期DL数トップになるなど話題となり、メーカーが声明を出す羽目になった。
アメリカのジョンズ・ホプキンズ大学*43がこの「COVID-19」の感染被害状況のリアルタイムデータをGUI化して公表しており、世界各国で指標になっているのだが、そのグラフィックデザインが本作そっくり。恐ろしい事この上ない。

メーカーは再び「新型コロナウイルス感染症はゲームではありません。」とゲームのメインメニューに声明を掲げた他、関連団体に25万ドルを寄付し、前述した世界を救うゲームとなるCUREモードを実装している。

メディア展開

iTunesとSteamでサウンドトラックが配信されており、スマホ版とPC版のBGMが両方収録されている。
しかし2021年2月14日現在、Androidで利用出来る配信サービスはない。

このソフトのボードゲーム版である『Plague Inc: The Board Game』が発売された。
ゲーム性は似ているが多人数で遊ぶ為、数種の病原体が進化を競い合って人類を滅亡に追い込むという、より過激な内容となっている。
プレイヤーが協力して感染症の世界的流行を阻止するボードゲーム『パンデミック』の真逆のゲームと言える。両方遊んでみるのも面白いかも。

ミス

取得できる症状の一つに「血友病」というものがあるが、これは症状ではなく固有の病名である。
血友病に伝染する性質は存在せず、先天的な疾患である。
この点に関して関連団体から「血友病が伝染するかのような間違った知識を広めている」と抗議声明が出されている。(原語はHaemophiliaなので翻訳のミスではない)
まあ、骨髄を汚染して「限りなく血友病に近い症状」を引き起こしていると考えられなくもないが。


追記・修正はすべてのシナリオを超Hardでクリアしてからお願いします。

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最終更新:2025年04月06日 21:39

*1 Android版はスイスのゲーム会社「Miniclip.com」による外注製作。そのためか自社製作のiOS版と比べてバグ(特殊条件下でのみのものから絶対的なものまで多数)が多い上、レイアウトバランスが悪い、部分的な未翻訳が残る等、作りが若干雑。ただし、2025年現在GooglePlayストア上のデベロッパー(開発者)名が2年ほど前から「NdemicCreations」に変更されている。

*2 これらのプラットフォームで購入したい場合、配信のある国のアカウントを作成する必要がある。

*3 稀にではあるが、イベント発動時の国の生存者数などの状況次第では多少の生き残りが出る事がある。

*4 基本的に基礎コストに上乗せされるが、通常伝染病7種と脳食い虫においては特定要素のコスト上乗せを無効化する遺伝コードがある。詳細は後述。

*5 危険度2の場合、すぐには気づかれないがランダムイベントを経て病気発見となる事がある。

*6 世界の感知度(世界がどのくらい病気に気にかけているか)の格上げ効果がある。

*7 国のCure研究力として捉える事が出来る国家パラメータ、死亡による人口減少または病気の危険度により減少していく

*8 ネクロアウイルスでは、Cureが完成してもゾンビは治療出来ないため、ゾンビを使ってゲームを続行できる。

*9 シナリオクリエイターからの抜粋、Cure研究が正(プラス)の数でより効率的になり負(マイナス)の数でより非効率的になる

*10 PC版のEvolvedでは、消えかかっても一時停止で消えかかったそのままで静止する仕様なため取り逃すリスクが低い。

*11 2012年ゲームリリース当初はロンドン(イギリス)、2016年夏以降はリオデジャネイロ(ブラジル、開催地名が長いためかゲーム内テキストがリオと略されていた)、2021年夏以降は東京(日本)と現実世界における開催地を反映させ変遷されてきた。今までのアップデートパターンから2024年内にパリ(フランス)にテキスト変更のマイナーアップデートが行われると思われたが予想に反して2025年の今日に至るまでテキスト変更を含むマイナーアップデートは行われていない。新シナリオ実装のアップデートは行われたが…

*12 一部の公式シナリオでは、このイベント(伝染無効系)の発生を無効化しているものがある。

*13 このゲームでは基本的に遺体から感染しない。例え動物を媒体に感染する能力を得ていても敗北である。一部の病気タイプで形質オプションとして「死体伝染」を有効にする事は可能だが、感染者が居ない国では伝染が成立しない。

*14 プレイヤーが期待する移動方向A(感染国、主に大陸→非感染国、主に離島)とした場合、移動方向B(非感染国→感染国)の事

*15 誤訳であり本来は「免疫抑制」、もはや意味が逆転している。

*16 猿インフルエンザで人類が滅びる瀬戸際にCUREが完成すると、病気からは助かるが……?

*17 「胞子爆発」はシステム的な問題(胞子が飛んだ先が被る)で5ヶ国に行かない事がある、特にゲーム終盤でこれを使うと非感染国が数個(2~5個)あっても何故か1ヶ国にしか行かない事も。

*18 陸路、航空機、船舶を介した他国への感染力。

*19 スピードランモードはNormal相当の世界線

*20 国人口の0.1%以上が死亡するとその段階で病気発見となる。通常、危険度に反応=病気の発見というゲームシステムだが、国で大量死が起こるとシステムが自動的に病気発見と置き換えてしまう模様。

*21 致命的な症状や遺伝子改造等が軽く200ポイント近くまで跳ね上がる

*22 そもそものインフルエンザが数か月単位という物凄いスピードで進化する性質を持っており、宿主の体質や種別ごとに差が生まれやすいからである。たとえば現実の鳥インフルエンザも、水鳥が感染した場合無症状だがニワトリに感染すると死ぬなど、同じものでも引き起こす症状に違いがある

*23 ヴァンパイアという存在はあまりに非現実すぎるのか、当初は血液崇拝カルトのリーダーとされている。つまり、血が抜かれた死体が見つかるのは、儀式か何かで使うため、ということである様子。

*24 原語(英語)は「Flight Genes」、つまり、「フライト遺伝子」である。「Flight(フライト)」を「Fight(決闘、ファイト)」と間違えた誤訳、もとい各種遺伝コードの説明(ゲーム上の文言)における「戦闘」は「飛行」の意

*25 PC版ではソフト内ツールとして付属

*26 病気発見後でなおかつ感染後ではその国が不都合に病気認知状態になってしまう

*27 その他のデフォルト設定の「貧困」国は「貧困」属性を離脱するだけなのだが…

*28 国家の重要度=政府の有能さ、社会基盤の強靭さ

*29 おそらくだが国家統計の人口密度設定が格下げ、あるいは国別感染力の大幅減少されると思われる

*30 仕様上、理想郷はCure開発速度>>>死亡による開発鈍化速度であるためCure抑制が困難なため稀ではあるが理想郷が存在している段階で1度もCure完成せず理想郷崩壊後に他国の希少な有志によってCureが完成した場合にはこの破壊イベントは起きずそのまま敗北になる

*31 西インド諸島、マダガスカル、ニューギニア、フィリピン

*32 要検証ではあるが「国家の重要度」は変更されている可能性がある。

*33 症状形質を利用すればそこそこ感染力は上がるものの危険度も共に上昇するため人類の抵抗が増強し閉鎖リスクが伴う

*34 中立国=暑くも寒くもない国で開始した場合は暑い寒いには中立的な強さになるがそれでもやはり脆弱。

*35 これ以外のシナリオにおいては同方針を取ればよっぽどの事がない限り全人類感染はCureも余裕でほぼほぼ安定である

*36 これ以外は全て相当な運ゲーが含まれるが、超Hardでの最高評価は可能。

*37 アプリ版においては「あらかじめセーブ」ではなく「終了時セーブ」なため、これが出来ない(やり直しが効かない)

*38 正常なスコア基準で設定されたアプリ版で400日以内にクリア出来ると70000以上を出せる。(最高評価の基準は65000以上)

*39 2022年7月、完全な有料拡張パックとなった、ただし、PC版ではSteamを通してDLCを無料で入手していた場合は追加で支払う必要は無い。PC版でDLCを無料期間中に所有していなかった場合、およびアプリ版では購入が必ず要る。

*40 感染させる事によりポイント獲得、バブルで獲得数増大

*41 ナノウイルスの場合、発見してすぐの段階ですら発生国が既に感染爆発していることが多々あり最悪瞬殺で敗北もあり得る、生物兵器ではとある仕様によりほとんどNormalの時点で無理ゲーと化している

*42 プリオン、ナノウイルス、生物兵器

*43 アメリカ合衆国、メリーランド州ボルチモアに本部を置く大学。世界最高峰の大学附属病院をかまえる、米国の医学部トップ大学である。