ドラゴンボールZ Sparking! METEOR

登録日:2015/04/26 Sun 20:52:01
更新日:2025/01/20 Mon 22:14:01
所要時間:約 7 分で読めっぞ






Sparking!を超えた「NEO」

さらにそれを超えた『METEOR』!!

概要

2007年10月4日にPS2Wiiのゲームソフトとしてバンダイナムコゲームス(現バンダイナムコエンターテインメント)から発売された
スパイク(現スパイク・チュンソフト)開発の3D対戦アクションゲーム。
ブーム再燃の立役者と言えるPS2ドラゴンボールシリーズの後に発売されたSparking!シリーズの3作目で、Sparkingシリーズは本作で一度決着し、
以降は、本作の2年後に発売された後継作品『レイジングブラスト』に開発が移っていった。

レイジングブラスト以降、キャストの逝去やドラゴンボール改放送開始に伴うバトンタッチにより、
ドラゴンボール関連のメディアミックスはライブラリ出演が行われている作品を除けばキャストが大きく変更されており、
本作は2007年時点で既に逝去或いは引退していた人物を除けばテレビシリーズ本放送時のキャストの多くが揃っている貴重なゲームソフトである。
これは以降に発売されたゲーム作品と比較しても強い個性となるだろう。


◆ゲームモード

単なる格闘ゲームに留まらず数多くのモードも存在し、より幅広いプレイが楽しめる様になっている。

●ドラゴンヒストリー

いわゆるストーリーモードというヤツであり、原作のストーリーをそれぞれ違ったシチュエーションのバトルで追っていく構成。
戦闘前や随所で会話シーンが挟まれたり、イベントボタンという物を押すことによって特殊な演出が挟まることが多々ある。
(逆にイベントボタンを無視して、独自の展開を繰り広げることも可能)
クリアによって隠しキャラや隠しステージが解放されたり、時たまドラゴンボールが手に入ったりもする。

ただし前作、前々作のZバトルゲートやドラゴンアドベンチャーと比較して、
ボリュームも内容も簡略化が目立ち、本作の欠点として挙げられることが多かったりする。ストーリー再現は前二作や過去作で概ねやったため、差別化の面もあったかと思われるが。
またお馴染みのIFストーリーも収録されている4本の内3本が無印ドラゴンボールキャラが主役となるエピソードでありやや偏っている。
しかし地球に襲来したフリーザ親子をアックマンがアクマイト光線で撃滅するIFストーリーは何故か挟まれるGガンダムパロディも含めて必見。
おまけに、未来からやってきた16号までもが、中の人ネタことWガンダムパロティを散々やらかしてくれるという……

●アルティメットバトル

ドラゴンヒストリーとはまた違う、様々な制限や構成で楽しめるバトルモード。
修行や探検といったコマンド入力によるキャラ育成とバトルを繰り返す「シムドラゴン」
多種多様な100のチームを倒していく「ミッション100」
体力の続く限り敵を倒し続ける「サバイバル」の3つが遊べる。

●ドラゴンワールドツアー

ドラゴンボールの格闘ゲームではお馴染の、所謂天下一武道会モードというもの。
場外負けというルールの課される天下一武道会。
ステージの変化以外は特に制限の無い天下一大武道会。
受けたダメージの一部を引き継ぐシビアなセルゲーム

前作までの3つに加えて本作では更に「あの世一武道会」と、使用キャラがランダムで選ばれる「ヤムチャゲーム」なるものが存在している。

●対戦

格闘ゲームのメインとも言える対戦モード。
シングル対戦や5対5のチーム戦、制限付きのDPバトルなどがある。

●超修行

要するに操作の方法をじっくり研究できる修行モード。


●エボリューションZ

Sparking!シリーズではお馴染のキャラカスタマイズモード。
ヒストリーやワールドツアーで溜めたポイントでキャラのアビリティリミットを増やしたり、ショップでアビリティを購入したりする。
そしてキャラごとに最大3パターンでそれぞれ自分好みにキャラを強化できる。

●キャラクター図鑑

本作登場の161キャラクターそれぞれのプロフィールを見ることが出来る。
加えてキャラ1人1人にチチのコメントが付いていたりする。かなりブラックな内容のモノが多かったりするので必聴。

更にPS2版では前作、前々作のディスクと連動することによるゲームモードの追加や、
Wii版ではWi-Fiコネクションを用いてのネット対戦やWiiリモコンとヌンチャクを活用した体感操作を楽しめる。


◆総勢キャラ数三桁越えのオールスターお祭りゲーム。

Sparking!シリーズの特徴はまず何と言っても使用可能なキャラの豊富さに尽きるであろう。
前々作の初代の時点で形態違い含めて91人、前作のNEOですら三桁越えの129人(Wii版は135人)という尋常じゃない数のキャラが出ていたにもかかわらず、
本作では何と驚異の161人である。

ぶっちゃけた話、無印やGT、劇場版はともかくとしても、Z本編のキャラならばよっぽどのマイナーでも無い限り、
原作のほとんどのキャラクターが出ていると言っても決して過言ではない多さ。
一応使用可能キャラクター数だけならそのよっぽどのマイナーや新キャラを次々にぶち込んでいろいろおかしい事になっているデータカードダス「ドラゴンボールヒーローズ」に最多を譲るが、
一人の使用可能キャラクターに多数の動きやボイス、技が設定された対戦型格闘アクションゲームとしては現在も本作がぶっちぎりの最多

あまりに多すぎる故、羅列するだけで本項目がとんでもない量になってしまうのでその辺は割愛させてもらう。

とはいえ全く触れないのも寂しいものがあるので、大まかな部分を解説していくと……


悟空は無印、GTなどは勿論、何とZ本編を前期、中期、後期の3つに分けての登場。
具体的に言うと前期はサイヤ人編、中期はフリーザ編と人造人間編前半、後期はセルゲーム編と魔人ブウ編という構成。
その為、超サイヤ人などの形態変化も含めると悟空だけで13人もいるという有様。
(更に言うとゴジータベジットといった合体キャラも含めれば更に増える)
ぶっちゃけ悟空単体だけで格闘ゲームが1本作れそうな勢いである。

●これは悟空に限らず、ピッコロベジータにすらも当て嵌まるため、その関係でキャラ数が更に増えることに。
悟空、悟飯悟天ターレスバーダックを演じている野沢雅子女史は堀川氏と同時に喋るゴジータとベジット、草尾氏と同時に喋るゴテンクスを含めるとなんと161人中35人を担当、見事に演じ分けている。

●劇場版キャラからは初代時点で一部ボスキャラが、NEOの時点でほぼ全てのボスキャラと一部幹部キャラが出演していた。
そして本作ではZ劇場版第二作のDr.ウィローも隠しキャラとして登場し、劇場版敵キャラはほぼ全てを網羅したと言える。
だというのに何故バイオブロリーは1人だけハブられたのかは永遠の謎。やや姿がグロいのでCERO関係だろうか

●さらにネイルやアプール、フリーザ軍兵士、魔導師バビディなど、ほとんど戦闘シーンのなかった面々まで登場。ちなみにフリーザ軍兵士はビジュアルが二種類用意されていて、性能は全く同じながら、数が大勢いるという描写は入っている。

●しかもこれだけのキャラがいながらゲーム開始時点で132人、ほぼ全てのキャラが使用可能となっているので、
買ったばかりの段階でもバリエーション豊かな闘いを楽しめる親切設計。
というより初期キャラの時点で主要なのはほぼ出揃っているので、隠しキャラの殆どが新登場の意外な奴らというパターンが多い。

●で、その隠しキャラというのがGT悟空やピッコロ大魔王未来悟飯などの有名所や、ベジータ王コルド大王スポポビッチなどのマイナーキャラ、
ナムハッチャンブルー将軍にサイボーグ桃白白といった無印の強敵たち。
挙げ句に幼少期のチチアックマンにセリパ、そして天下無敵のうほほい娘など、
隅の隅を突きまくっているかのような連中ばかりが揃っている。

しかもキャラに関しては単純な数の多さに留まらず、必殺技の演出面なども大幅にパワーアップ。
フルパワーエネルギー波だのハイパワーラッシュだのといったありきたりな名称の使い回し技が多かった前作までと違い、
内情は別にしても、ほとんどの主要キャラが固有の必殺技を所有している。

ほぼ全部使い回しだったラディッツは「プレゼントしてやる!」「オレは一流の戦士だ!」といった固有技に。
ナッパは「クンッ」「ピッ」「カパッ」といったネタ臭全開の技名に。
人造人間13号ターレスなどの究極技に見られる、作中の動きを忠実に再現した技の数々など、
必殺技の演出面にもかなりの力の入れようが見られる。ただしドラゴンボールGTを除く

●ちなみに上述したDPバトルはいわゆるレシオ制であり、設定した合計値内でチームを組んで戦うこととなる。その為に全てのキャラクターに強さに応じた1から10までのDPが設定されている。
DP1…ミスター・サタン一人だけ。
DP2~3…ラディッツ栽培マングルド人造人間19号、セルジュニア、スポポビッチといった弱めの敵や亀仙人やアックマン、ナム桃白白といった無印勢の大半が所属。ビーデル餃子といった面々も。
DP4…ナッパザーボン、ドドリアギニューDrゲロ等の中ボス格、クリリンヤムチャ天津飯、界王神といった味方のバイプレイヤー戦士が主に所属。
他には少年悟空やピッコロ大魔王といった一部の無印キャラ、ガーリックJrや変身前のイケメン黒髪ブロリー、グレートサイヤマンも何故かここ。
DP5~6…悟空やベジータ、ピッコロ(後期)、トランクス、少年期以降の悟飯といった作中で主戦力となったメインキャラクター達の大半が所属。
セルフリーザ13号ボージャックスラッグといった形態変化のあるボスキャラの変身前もここ。そしてアラレちゃん。
DP7…超サイヤ人達の多くやセル、フリーザの最終形態、吸収を行っていない魔人ブウ(純粋除く)等が所属。パイクーハンヒルデガーンクウラ、超化していないゴテンクスもここ。
DP8…超サイヤ人2、3はここに所属。パーフェクトセル、クウラ最終形態やボージャック、13号の変身後といったボスキャラも多くはここ。またスーパーベビー2や大猿ベビー、四星龍といったGT戦士も所属している。
DP9…ゴジータ、ベジット、超サイヤ人4や超17号、超一星龍、伝説ブロリーといった作中で圧倒的な強さを見せたキャラクターが所属。
DP10…当然と言うかなんと言うか超サイヤ人4ゴジータ一人だけ。
……細けえ。比べるとなんとなくスタッフ内での基準のようなものが見えてくるのが面白い。

●おまけに161人のキャラクター全てに「邪悪度」とでも言うべき隠しステータスが存在し、アックマンの専用技であるアクマイト光線がヒットした時のダメージが別個に設定されている。もはやスタッフのこだわりに脱帽である。

更に対戦開始時及び勝利時の特殊台詞も尋常ではない量が収録されている。
原作を再現或いは反映したもの以外にもかなり意外な組み合わせで発生する特殊会話も多く、
スポポビッチのMマークに因縁をつけるベジータ(後期)やクリリンからブルー将軍について聞いていたらしい18号、
チチ(幼年期)に「この頃は可愛かったのに…」「どうしてああなっちまったんだろ」と嘆きの声を上げる青年悟空、
超一星龍をナマズ扱いする少年悟空、グレートサイヤマンでも通常の青年悟飯と反応が同じ未来悟飯等はまさに爆笑物。

そして18号、ザンギャ、セリパ、パン、チチ(幼年期)といった女性戦士同士の掛け合いはプライドむき出しでやけに恐ろしい内容のモノが多い。


更に細かいところで言えば悟空や悟飯などの主要キャラはコスチュームも豊富に存在。
Zシリーズでも採用されていた最終回の青胴着はともかくとしてもラディッツ戦の青アンダー無しとかヤードラットの服で戦えるとか普通誰も思わないだろう。
しかも大ダメージを受けることによるコスチューム変化まで搭載していたりする辺り、
努力の方向性が明後日を向いている気がしてならない。
(この辺は悟空の道着(ドラゴンボール)の項目なども参照のこと)


とまあ、こんな感じで単純なキャラゲーとして見たとしても良作と言える充実度である。
Wii版はみんなのニンテンドーチャンネルにおけるユーザーからの評価の結果、廉価版「みんなのおすすめセレクション」に選ばれている。
発売から十数年経過している過去のゲームではあるものの、今遊んでも十分楽しめる一品なので、
未プレイの方は是非一度手に取って遊んでみることをお勧めする。




追記・修正お願いします。


























そして、発売から5632日が経ったある日のこと……
































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最終更新:2025年01月20日 22:14