登録日:2025/05/06 Tue 09:04:00
更新日:2025/08/15 Fri 00:50:18
所要時間:約 20 分で読めます
K9とは、『
遊戯王OCG』に登場するカテゴリ/テーマの一つである。
【概要】
テーマ名である「K9」とは「軍用犬・警察犬」を意味するスラング。ラテン語で「犬」を意味する「canine」が元となっている。
所属するモンスター達はそこからの連想で「動物の警察・特殊部隊」をイメージしたモンスター達で構成されている。
また後述する狼男・妖怪変化のイメージからか、「西洋の精霊の伝承」をモチーフにしたモンスターも属している。
そのため、所属するモンスターの種族は獣戦士族に留まらない。
彼らは「K9部隊」と呼ばれ、平時は警官・特殊部隊を想起させる人間に近い見た目をしている。
しかしそれは装着した「外装」により力を抑制された姿であり、有事の際には安全・拘束装置である外装のリミッターを解除。
狼男よろしく人間寄りの姿から化け物染みた獣の姿へと変貌し、目標鎮圧に当たる……という背景設定とのこと。
【デッキ解説】
テーマのコンセプトは、「
相手ターン中に展開できるランク5Xテーマ」。近年登場した
ランク4・
ランク6の間を埋めるような感じである。
所属するモンスター達は一部を除いて
レベル5・ランク5で統一されている。
ランク5といえば、X素材が上級モンスターであるであることや数値の半端さから日の目を見づらく、
ランクアップ形態や
重ねてX召喚での登場が多かった。
この【K9】はそんな
ランク5Xモンスターを救済する可能性を秘めたテーマなのである。
所属するメインデッキのモンスター達は
- 相手の手札が多ければリリースなしで召喚可能
- 相手が手札・墓地モンスターの効果を発動したら特殊召喚可能
- 仲間のレベル5モンスターを引き連れて特殊召喚可能
といった、
相手の不審行動や隠し持った暗器に応じて多人数で出撃・展開するという警察をイメージした効果を有している。
ランク5Xを狙ううえで発生していたX素材の並べにくさを解消すると共に、
手札誘発が必要不可欠な現代遊戯王の特性を逆手に取ったコンセプトである。
中には相手ターン中であってもフィールドに急行し、相手ターン中にX召喚を行えるモンスターも所属している。
それにより目玉であるランク5Xモンスターで相手を妨害、非常時には速攻魔法で重ねてX召喚といった戦法でデュエルを鎮圧していく。
一度戦力(X素材)を消耗しても、「墓地から蘇生して再利用」「墓地から再セットできる速攻魔法」が存在するため抜かりがない。
出せるランク5Xモンスターには一部を除いて特段厳しい縛りも無い。
「ロマンな効果だけどランク5なせいで出しづらく日の目を浴びれなかったXモンスターにチャンスが訪れた」
「ようやく現れたレベル5を並べられる主流採用枠」
として注目を集めている。
そんな可能性を秘めたテーマであるが、特殊召喚・X素材再利用を多用するカテゴリーの宿命として「特殊召喚メタ」「除外」が弱点。
所属モンスターはメインデッキ・EXデッキ双方で種族や属性がバラけているので、《御前試合》《群雄割拠》も大いに刺さってしまう。
またそもそものコンセプトが「相手の手札・墓地モンスターの動きに依存している」のも欠点となりうる。
手札・墓地効果に頼らずフィールドでの効果・魔法・罠で展開するデッキには対応しにくい。事件が発生してからでは遅い。
如何に相手の罠を掻い潜り先手を打ち、フィールドという現場を鎮圧できるかがカギとなるだろう。
【カード一覧】
メインデッキのモンスター
現時点では全てレベル5である。
一部を除いたモンスターは、相手の手札が2枚以上ある時にリリースなしで召喚できる効果を持つ。
またカードイラストの背景は全て後述する魔法のイラストで統一されている。
効果モンスター
星5/
地属性/
獣戦士族/攻2300/守 200
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):相手が手札・墓地のモンスターの効果を発動した自分・相手ターンのメインフェイズに発動できる。
このカードを手札・墓地から特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードはフィールドから離れた場合に除外される。
(2):
相手ターンに発動できる。
このカードを含む自分フィールドのモンスターを素材としてX召喚を行う。
(3):このカードを素材として持っているXモンスターは以下の効果を得る。
●相手はこのカードを効果の対象にできない。
黒いコートを羽織りナイフを所持した銀髪の長身男性の隊員。
(1)は相手が手札・墓地のモンスター効果を発動したターンに手札・墓地から自身を特殊召喚する効果。
特殊召喚後は除外デメリットが付くが、X素材にすれば帳消しにできる。
X素材として墓地に行っては自己蘇生で再利用しまくれるのが強み。
夜行性故の過労死枠。
(2)は
相手ターン中にX召喚を行う効果。
相手ターン中での展開・妨害を旨とする【K9】において重要な、メインエンジンを担う。
変わったところでは、条件さえ満たしていれば
相手ターン中に《厄災の星ティ・フォン》をこのカードに重ねて単体でX召喚することも可能。
人狼デカをロボットに乗せるという叶わなかったロマンが叶えられる。
(3)は自身をX素材として持つXモンスターに対象耐性を付与する効果。
好きなランク5Xモンスターを活躍させやすくなる他、「持っている」間に付与するため後々ランクアップした場合でも持続する。
イラストでは一見すると普通の人間に見えるが、力を抑制のためか手足に外装と思わしき「枷」が複数装着されている。
背景の爪痕と後述する進化体から、モチーフは「人間に化けた狼男」「人狼」と思われる。
カード名の「ルプス(Lupus)」もラテン語で「狼」を意味する。
効果モンスター
星5/地属性/
戦士族/攻2100/守1600
このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):相手の手札が2枚以上の場合、このカードはリリースなしで召喚できる。
(2):相手が手札・墓地のモンスターの効果を発動した自分・相手ターンのメインフェイズに発動できる。
このカードを手札から特殊召喚する。
(3):このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。
デッキから「K9-17号 イヅナ」以外の「K9」カード1枚を墓地へ送る。
青い婦警衣装を着てハンドガンを所持したイタチの女獣人の隊員。
(1)は召喚時のリリース軽減効果。
(2)で特殊召喚することがほとんどだが、(3)の有用性を考えると召喚権を切るのも選択としてはアリ。
(2)は相手が手札・墓地のモンスター効果を発動したターンに手札から自身を特殊召喚する効果。
《K9-ØØ号 ルプス》と同じ条件だが、こちらは手札からのみなので注意。
(3)は「K9」カードをデッキから墓地に落とす効果。
- 《K9-ØØ号 ルプス》を墓地送りして自己蘇生からのランク5X召喚
- 《K9-66b号 ランタン》の蘇生先を用意
- 墓地からセット出来る「K9」速攻魔法を落とす
など幅広く活用できる。
特に《K9-ØØ号 ルプス》とのコンビは相手ターンにランク5X召喚ができるコンパクトな出張採用にもなる。
イラストでは衣装の各所に青いランプの灯った外装を装着している。
外装に力を抑制されている影響か、イタチの耳と尻尾が出ているのに対し顔のパーツや手足は人間寄りである。
腕部の外装から飛び出す刃や後述する進化体から、モチーフは鎌鼬の妖怪「飯綱」と思われる。カード名もそのまんま。
遊戯王公式Xにて後述する進化体と合わせて設定画が公開されている。「K9」に関する設定などもそこ明かされた。
先出しされた進化体とのギャップも相まってケモノ婦警という属性が刺さる決闘者が続出したとか
効果モンスター
星5/地属性/
機械族/攻2200/守1500
このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):相手の手札が2枚以上の場合、このカードはリリースなしで召喚できる。
(2):このカードが召喚した場合に発動できる。
デッキから機械族以外の「K9」モンスター1体を特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターが自分フィールドに表側表示で存在する限り、自分は「K9」モンスターしかEXデッキから特殊召喚できない。
(3):自分フィールドの表側表示の「K9」カード1枚を墓地へ送って発動できる。
相手の手札を全て確認する。
「DOOM OF DIMENSIONS」で登場した新規の1枚。妖狐の如き黒い狐のマスクを被り、お札を手にした呪術師のような装いの隊員。
(1)は共通して持つ召喚時のリリース軽減効果。
(2)が召喚時限定なので、他より有効に機能する。
(2)は
「K9」モンスターをリクルートする効果。
【K9】待望の1枚初動。機械族以外の指定はあるが、(現時点では)自身以外なら誰でも引っ張ってこれる。
ただし召喚時にしか使えず、発動後「K9」モンスターしかEXデッキから出せなくなる制約がかかることに注意。
後述する相性の良いテーマと混ぜ物したデッキでは召喚権の使い所に悩む。
機械族であり特殊召喚を多用する
【サイバー】【水晶機巧】なら併用させやすく、
《無限起動リヴァーストーム》でサーチできたりもする。
(3)はフィールドの「K9」カードをコストにした職務質問の如きピーピング効果。
現代遊戯王では珍しくお手軽ピーピングができる。コストがかかるが余裕があれば試すのも面白いかも?
コストは墓地送りであり破壊ではないので、後述する《“Case of K9”》の速攻魔法セットに繋がらない点は注意。
カード名の「咒」は「呪」の異体字・旧字体。隊員番号が「04」なのも相まって、ミステリアスながらもただならぬ雰囲気を感じさせている。
ちなみに周囲の鎖を思わせるエフェクトの模様が先に登場していた《K9-EW特殊解除実験》のイラストに描かれており、その存在がほのめかされていた。
効果モンスター
星5/
闇属性/
水族/攻2000/守1900
このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):相手の手札が2枚以上の場合、このカードはリリースなしで召喚できる。
(2):手札のこのカードと手札のレベル5モンスター1体を相手に見せて発動できる。
その2体を特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターは光属性XモンスターのX召喚の素材にはできない。
(3):自分メインフェイズに発動できる。
デッキから水族以外の「K9」モンスター1体を手札に加える。
淡い血色に黒いコートを纏い、両腕を機械で武装した隊員。
(1)は共通して持つ召喚時のリリース軽減効果。
とはいえ(2)を考えるとあまり使うことはないか。
(2)は
手札から自身を他のレベル5モンスターと共に特殊召喚する効果。
レベル5であればどんなモンスターも特殊召喚できるのが強み。X素材を一気に並べられる以外にも様々に活用できる。
しかし
この効果で出したモンスターは光属性XモンスターのX素材には使えないため注意。(詳細は後述)。
S召喚や
L召喚への縛りは無いので、自身が闇属性であることを活かして
《カオス・アンヘル-混沌の双翼-》のS召喚を狙うのも面白い。
(3)は「K9」モンスターをサーチする効果。
水族以外の指定はあるが、(現時点では)自身以外なら誰でもサーチできる。
(2)による消費をカバーできるため、積極的に使っていきたい。
ツララのような髪や北欧神話の「
ヨクル・フロスティ(氷柱の霜)」から取られたカード名から、モチーフは霜の妖精「
ジャック・フロスト」と思われる。
性別はどっちなのだろうか。
効果モンスター
星5/闇属性/
炎族/攻2000/守1900
このカード名の(2)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):相手の手札が2枚以上の場合、このカードはリリースなしで召喚できる。
(2):このカードが手札に存在する場合、
炎族以外の自分の墓地のレベル5の「K9」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターとこのカードを特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターは光属性XモンスターのX召喚の素材にはできない。
(3):自分メインフェイズに発動できる。
デッキから「K9」魔法・罠カード1体を手札に加える。
褐色肌に揺らめく白髪、両腕の武装に炎を蓄えた隊員。
(1)は共通して持つ召喚時のリリース軽減効果。
相方である《K9-66a号 ヨクル》と同じく(2)を考えるとあまり使うことはないか。
(2)は墓地のレベル5「K9」モンスターを蘇生しながら手札の自身を特殊召喚する効果。
この効果で出したモンスターは光属性XモンスターのX素材には使えない点は相方と同様。
蘇生先は炎族以外の指定はあるが、(現時点では)自身以外のメインデッキのモンスターなら誰でも蘇生できる。
《K9-17号 イヅナ》で墓地に落としたり、X素材として消費されたモンスターの再利用に役立つ。
(3)は「K9」魔法・罠をサーチする効果。
サーチ先には「更なるサーチ」「重ねてX召喚(ついでに破壊)」と便利な物が揃っているので、状況に応じて使い分けよう。
炎を連想させる出立ちやカード名から、モチーフは「ジャック・オ・ランタン(鬼火:ウィル・オ・ウィスプとも)」と思われる。
Xモンスター
メインデッキのモンスター達に対し、こちらのカードイラストの背景はそれぞれで異なっている。
- 《K9-ØØ号“ Hound”》
エクシーズ・効果モンスター
ランク5/
光属性/獣戦士族/攻2500/守2500
レベル5モンスター×2
(1):このカードは特殊召喚されたターンには戦闘及び相手の効果では破壊されない。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、相手がモンスターの効果を発動する度に、このカードの攻撃力は500アップする。
(3):自分・相手のスタンバイフェイズに、このカードのX素材を1つ取り除き、フィールドのカード1枚を対象として発動できる。
そのカードを除外する。
リミッターを解除した《K9-ØØ号 ルプス》の進化体。
(1)は特殊召喚されたターンには破壊されない効果。
持続はしないが耐性としては上々。少なくとも次のターンまでは維持しやすいので(3)を発動しやすくなる。
《K9-ØØ号 ルプス》による対象耐性の付与があれば更に硬くなる。
(2)は相手の{モンスター効果の発動に応じた自己強化効果。
元々2500ある低くない攻撃力が1回につき500も永続で上がっていくため、無視できない攻撃力を得られる。
効果使用を躊躇わせる強固な壁としての活躍が見込める。
(3)はお互いのスタンバイフェイズにX素材をコストにフィールドのカードを種類を問わずに除外する効果。
タイミングは限られるが、除外による除去は単純ながら強力。
総じて強力ではあるが、欠点として光属性Xモンスターなので一部「K9」モンスターによる「光属性XモンスターのX素材にできない」に引っかかる。
《K9-17号 イヅナ》《K9-ØØ号 ルプス》コンビで出すか、後述する重ねてX召喚できる「K9」速攻魔法を活用しよう。
エクシーズ・効果モンスター
ランク5/
風属性/戦士族/攻2300/守1800
レベル5モンスター×2
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
デッキから「K9」カード1枚を手札に加える。
このターンに相手がモンスターの効果を発動している場合、さらに自分のデッキ・墓地から「K9」速攻魔法カード1枚を自分フィールドにセットできる。
(2):相手が手札・墓地のモンスターの効果を発動した時、このカードのX素材を1つ取り除いて発動できる。
その効果を無効にする。
リミッターを解除した《K9-17号 イヅナ》の進化体。
(1)はX素材をコストに「K9」カードをサーチし、相手がモンスター効果を使っていれば「K9」速攻魔法をデッキからセットする)効果。
万能サーチは単純に便利。相手が妨害してこようとすると触れられる枚数が2枚になるのも強力。
(2)はX素材をコストに手札・墓地で発動したモンスター効果を無効にする効果。
とりあえず手札誘発をメタれるためとても便利。
特また「効果を無効」なので、(1)や《K9-17号 イヅナ》で要求されるような「効果を発動している場合」を阻害しない点もポイント。
ただし「発動を無効」ではないためダメージステップには使えない点に注意。
総じて【K9】の尖兵といえる存在。風属性なので「光属性XモンスターのX素材に使えない」制約にも引っかからない。
X素材に縛りもないので、召喚権を温存して出せれば本命の展開を通しやすくなる汎用ランク5Xモンスターでもある。
《K9-17号 イヅナ》《K9-ØØ号 ルプス》コンビを出張させる場合は是非とも入れておきたい。
反面、効果はどちらもX素材を使用するので効果使用後は棒立ちになりやすい。その時はセットした「K9」速攻魔法で別のXモンスターに変換しよう。
顔はより獣らしくなり、四肢はイタチの体毛に覆われた逞しいものに変化。
手足からは鋭い爪が生えて両腕の外装からは巨大なバイオブレードが飛び出し、正に「鎌鼬」といったワイルドな風貌となった。
何がとは言わないが商品公開時に初出しされ、その公序良俗スレスレのリッパーなものに度肝を抜かれた決闘者は数知れず。
肉体の変化に伴い外装が拡張され所々の拘束ベルトが千切れている他、外装のランプはパトランプの如く赤く点滅している。
エクシーズ・効果モンスター
ランク5/
闇属性/
悪魔族/攻2600/守2500
レベル5モンスター×2
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがX召喚した場合、または相手が手札・墓地のモンスターの効果を発動した場合、このカードのX素材を1つ取り除き、フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを破壊する。
(2):このカードをX素材としている「K9」Xモンスターは以下の効果を得る。
●相手が手札・墓地のモンスターの効果を発動したターン、このカードが相手に与える戦闘ダメージは倍になる。
「DOOM OF DIMENSIONS」で登場した新規の1枚。《K9-66a号 ヨクル》と《K9-66b号 ランタン》の合体進化体。
(1)はX召喚時と相手の手札・墓地のモンスター効果の発動時にX素材をコストにフィールドのモンスターを破壊する効果。
それまでフィールドのカードに直接干渉する効果に乏しかった「K9」モンスターでは貴重な破壊要員。相手ターンに出す妨害として重宝できる。
(2)は自身をX素材としている「K9」Xモンスターに相手が手札・墓地のモンスター効果を発動したターンに戦闘ダメージを倍加させる効果を付与する効果。
条件が限定的とはいえ、後述する《K9-EX“Werewolf”》の連続攻撃と組み合わせればとんでもないダメージが狙える。
ジャック・◯◯がモチーフである2人の「66号」が合体した結果、「
666号」を冠した
炎と氷の巨人の如き姿となっている。
よく見ると巨人の赤い眼のような箇所に元となった隊員2人が確認でき、その顔にはキョンシーの如くお札が貼られている。
また背後の
《K9-04号 咒》からは後述する
《K9-EW 特殊解除実験》でも見られる赤い鎖のエフェクトが巻きつき繋がっている。
こちらでも
《K9-04号 咒》の力が介入していることをほのめかされている。
- 《K9-EX“Werewolf”》
エクシーズ・効果モンスター
ランク9/光属性/獣戦士族/攻3300/守2500
レベル9モンスター×2
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):X素材を持っているこのカードは、その数まで1度のバトルフェイズ中に攻撃できる。
(2):相手が効果を発動した時、このカードのX素材を1つ取り除き、発動ターンによって以下の効果を発動できる。
●自分ターン:相手フィールド及び墓地のカードをそれぞれ1枚まで除外する。
●相手ターン:相手の手札を確認し、その内の1枚を選んでエンドフェイズまで表側で除外する。
後述する速攻魔法《K9-EX強制解除》により、《K9-ØØ号“Hound”》が更に力を解放したと思わしき進化体。
レベル9を要求される正規X召喚は【K9】だけでは不可能なので、後述する「K9」魔法・罠を用いてX召喚することになる。
(1)はX素材の数に応じた連続攻撃効果。
3000超えのエース級攻撃力が増えやすいX素材数に応じた連続攻撃を行うのは強力無比。
モンスターに限定もされてないので、相手フィールドがガラ空きなら即座にゲームを決められる。
(2)はタイミングと種類を問わず、相手が効果を発動した時にX素材をコストに
- 自分ターン中:相手フィールドと墓地のカードをそれぞれ1枚まで除外する
- 相手ターン中:相手手札を確認して1枚をエンドフェイズまで除外する
を発動できる効果。
自分ターンなら自分の攻撃を妨げる障害を排除、相手ターンなら相手の展開を妨げるピーピングハンデス、と凶悪な妨害で相手を鎮圧することが可能。
より一層攻撃的な性能になった分、弱点として進化前にあった耐性を失っており効果無効も持たない。
無闇にリミッター解除して返り討ちに遭わないよう留意するべき点は頭に入れておこう。
コートと外装は吹き飛び、より狼男らしい猛々しい風貌へと変化した。
赤い満月を背にしたその姿は、恐ろしくも美しささえ感じる。
魔法カード
速攻魔法
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分フィールドの「K9」Xモンスターまたはランク5のXモンスター1体を対象として発動できる。
その自分のモンスターとはカード名が異なる「K9」Xモンスター1体を、対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いでEXデッキから特殊召喚する。
(2):自分の「K9」モンスターが戦闘を行ったターンのバトルフェイズ終了時に発動できる。
墓地のこのカードを自分フィールドにセットする。
顔の薄汚れた《K9-17号 イズナ》が、胸部の「17号」タグに触れてパトランプの如き赤い光を解放している姿が描かれた速攻魔法。
項目冒頭のテーマフレーズと同じ「拘束解除」とあるため、非常事態に応じてここから進化体である《K9-17号“Ripper”》へと変化するのだろう。
(1)は「K9」Xモンスターかランク5Xモンスターを素材に、別の「K9」Xモンスターを重ねてX召喚する効果。
発動タイミングを問わないので、
- メインフェイズに効果を発動し終わったランク5Xモンスターを《K9-17号“Ripper”》に変換して更にサーチ
- バトルフェイズに発動して《K9-EX“Werewolf”》で追加連続攻撃
と幅広い活用ができる。
(2)は「K9」モンスターが戦闘を行ったバトルフェイズ終了時に墓地から再セットできる効果。
自分ターンで使用して上記の動きをした後、再セットして相手ターンで《K9-ØØ号“Hound”》で守りを固めるということもできる。
なおこの手の効果にありがちな除外デメリットが無いため、条件を満たせる限り何度でも使うことができる。
速攻魔法
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分・相手のメインフェイズに、自分フィールドの「K9」Xモンスター1体を対象として発動できる。
その自分のモンスターとはカード名が異なる「K9」Xモンスター1体を、対象のモンスターの上に重ねてX召喚扱いでEXデッキから特殊召喚する。
その後、相手フィールドのカード1枚を破壊できる。
(2):自分の「K9」モンスターが戦闘を行ったターンのバトルフェイズ終了時に発動できる。
墓地のこのカードを自分フィールドにセットする。
《K9-ØØ号“Hound”》が体を震わせながら外装の「枷」を破壊し、《K9-EX“Werewolf”》へと変化していく姿が描かれた速攻魔法。
(1)は「K9」Xモンスターを素材に、別の「K9」Xモンスターを重ねてX召喚する効果。
《K9-LC拘束解除》と比較すると、
- メインフェイズ限定
- 素材にできるのは「K9」Xモンスターのみ
と幅が狭くなっているが、代わりにX召喚後に相手フィールドのカードを対象を取らずに破壊できる。
《K9-LC拘束解除》と併用も可能なので、場のXモンスターの種類や状況に応じて使い分けよう。
(2)は《K9-LC拘束解除》と全く同じである墓地から再セットできる効果。
こちらにも除外デメリットはない。上手いこと使い回せれば毎ターン破壊ができたりもする。
- 《“Case of K9”》
永続魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できず、このカード名の(3)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードの発動時の効果処理として、デッキから「K9」モンスター1体を手札に加える事ができる。
(2):相手が手札・墓地のモンスターの効果を発動したターン、自分フィールドの「K9」モンスターの攻撃力は900アップする。
(3):魔法&罠ゾーンのこのカードが効果で破壊された場合に発動できる。
自分のデッキ・墓地から「K9」速攻魔法カード1枚を自分フィールドにセットできる。
メインデッキの「K9」モンスター達の背景に用いられている風景が描かれた永続魔法。
夜の近未来都市・怪しく光るネオン看板・倒壊した建物・貼られたバリケードテープ……
「K9部隊」が携わっていく事件の匂いを漂わせた如何にも怪しげな風景である。
(1)は発動時に「K9」モンスターをサーチする効果。
最近のテーマの定番であり、無論【K9】でも初動になる。
(2)相手が手札・墓地のモンスター効果を発動したターンに「K9」モンスターの攻撃力を上げる効果。
上昇量が900と大きいのが特徴。「K9」Xモンスターは勿論、メインデッキの「K9」モンスター達も上級故か元から高めの攻撃力が更に高くなる。
攻撃力アップは重複するため、場合によっては並べた「K9」モンスター達をX素材にせずに一気に殴って勝てることもあるかもしれない。
(3)は破壊された時にデッキか墓地から「K9」速攻魔法をセットする効果。
攻撃力アップを消すために破壊されても、こちらによりカバーすることができる。
なお自分で破壊しても使える。速攻魔法サーチになるが【K9】だけだと自分で破壊するにはやや工夫が要る。
罠カード
- 《K9-EW 特殊解除実験》
通常罠
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分の手札・墓地から「K9」モンスター1体を特殊召喚する。
その後、「K9」Xモンスター1体をこの効果で特殊召喚したモンスターの上に重ねてX召喚扱いでEXデッキから特殊召喚する。
この効果でEXデッキから特殊召喚したモンスターは次のターンのエンドフェイズに破壊される。
(2):自分・相手のエンドフェイズに、墓地のこのカードを除外し、自分の墓地の「K9」速攻魔法カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを自分フィールドにセットする。
向かい合う《K9-66a号 ヨクル》と《K9-66b号 ランタン》が見上げる中、赤い鎖を思わせるエフェクトが2人の[66号」タグを囲う場面が描かれた通常罠。
獣人にも真人間にも見えない2人に「実験」という訝しげなカード名からちょっと不穏な印象が漂う。
後に登場した《K9-04号 咒》 と《K9-666号“Jacks”》から、ある程度の憶測はできるかも知れない。
(1)は手札・墓地から「K9」モンスターを特殊召喚し、それを素材に「K9」Xモンスターを重ねてX召喚する効果。
速攻魔法2種と比べると罠カードなので速度には劣るが、
- 手札・墓地から素材にする「K9」モンスターを呼ぶためフィールドに用意する必要が無い。
- 素材にする「K9」モンスターは、Xモンスターでないメインデッキの「K9」モンスターでもよい。
- 重ねてX召喚する「K9」Xモンスターは、重ねる素材の「K9」Xモンスターと同名であってもOK。
という点が差別化ポイント。
また、X召喚した「K9」Xモンスターは次のターンのエンドフェイズに破壊されてしまう。
とはいえ速攻魔法で新しく重ねたり、「自身の効果で重ねてX召喚でいるXモンスター」の素材にすればチャラにできる。
(2)はお互いのエンドフェイズに墓地から除外することで墓地の「K9」速攻魔法を再セットする効果。
このカード自体は墓地から再セットできないが、代わりに速攻魔法の方を使い回すことができる。
手札に引き込めなくても《K9-17号 イヅナ》で墓地に落とす選択肢としても有用。
【相性の良いカード】
カードが存在しない縦列があれば特殊召喚できるレベル5モンスター達。
ただしどちらも同じ縦列に他のカードがあるとデメリットが発生する点に注意しよう。
魔法・罠ゾーンにセットでき、破壊されれば飛び出てくるレベル5モンスターのテーマ。
効果の使い所に悩む相手を撹乱してやろう。
一部を除けば【K9】ではX召喚の縛りが無いので、好きなランク5Xモンスターを活用できる。
前述した一部の効果によりX召喚がしにくくなるXモンスター達。制限さえ潜り抜ければ使えるので、運用時は工夫を練ろう。
……こうして見ると悪用しがいのあるor汎用妨害効果持ちばかりで、制限されるのも納得なような?
そしてこの状態でも
《No.67 パラダイスマッシャー》は
《No.19 フリーザードン》などと組んで暴れた。
そのため2025年7月のリミットレギュレーションでお縄……もとい
禁止カードに指定されるのであった。
打点が足りない時や盤面を一掃したい時、《K9-EW特殊解除実験》の自壊デメリットを回避したい時はこれらがオススメ。
【K9】登場後の13期パック「DUELIST ADVANCE」で登場した、【K9】の強化の一環と思わしき闇属性ランク5X。
お互いのメインフェイズに相手モンスターを裏守備にする妨害効果を持つ。
また墓地に送られたらセットカードを破壊することもできる。こちらは場所を問わずX素材から墓地に送られた場合でも使える。
闇属性なので前述の素材化制限に引っかからない&相手ターンに使える妨害効果持ちなのもあって早速採用され始めている。
戦士族をサポートする融合モンスター。
「何?【K9】はXモンスター主体ではないのか!?」
と言いたくなるかもしれないが、仲間の
「⚪︎⚪︎星」モンスター達には
リリースなしで召喚できるレベル5モンスターも属しているので併用させられる。
【K9】側は
《K9-17号 イヅナ》がレベル5戦士族モンスターなので融合素材にでき、融合召喚時効果で
《K9-17号 イヅナ》をサーチすることもできる。
汎用的で良く見るリンク2モンスターコンビ。
狙ったカードを除去したい場合、素材を使い果たしたXモンスターをこれらの素材にすることで更なる妨害を行える。
【K9】の対応が遅れやすいフィールド上のモンスターに対応できるのもありがたい。
X召喚をサポートするリンク2モンスター。
光属性のXモンスターが出しにくいと言ったな。あれはウソだ。
L召喚時に手札・墓地の同レベルモンスターでX召喚を行えるこいつを使えば、前述した光属性ランク5Xモンスターも出しやすくなる。
ただし手札消費が荒くなる点に注意。
X素材を切る効果に反応して魔法・罠を破壊できる効果も心強い。
《K9-17号 イヅナ》をサーチできる永続魔法。
コストとしてカードを捨てるが、そちらも《K9-66b号 ランタン》の蘇生先などにできれば無駄が無い。
後半の効果が無駄と言ってはいけない。
如何にもヤバい雰囲気ながらも有利な効果しか書かれていない通常魔法。
《K9-66a号 ヨクル》と《K9-66b号 ランタン》をサーチでき、条件が噛み合えばついでに相手フィールドも荒らすことができる。
ミラーマッチでは嫌らしい存在と化すヤバいカード。
同じ種族の存在を許さない永続罠。
【K9】は種族・属性がバラけているため《御前試合》《群雄割拠》が苦手だが、逆に「種族をバラけさせることを強要する」こちらとは共存可能。
前述したランク5Xモンスター達も大半が種族がバラけているのもポイント。
ただし進化前と種族が共通している「K9」Xモンスターを出す際には《K9-LC拘束解除》を使用することになる点は覚えておこう。
同じデッキビルドパック出身の、相手ターンにコンボを決めまくる格ゲーテーマ。
同じく相手ターンにフィールドを鎮圧する【K9】と奇跡のコラボ。
【K9】側には【VS】の属性コマンド効果に必要な地属性・闇属性モンスターが揃っており、コンボが安定化。
【VS】側にも【K9】でX素材に使えるレベル5モンスターや《“Case of K9”》を能動的に破壊できるモンスターが存在する。
どちらも手札・素材補充に特化したテーマであり、お互いを補い合える特性が功を制し【K9VS】として大会優勝報告まで挙がっているほど。
《水晶機巧-サルファドール》《水晶機巧-サルファフナー》がレベル5モンスターであり、特に前者は《K9-66a号 ヨクル》との相性が抜群。
《K9-66a号 ヨクル》の効果で特殊召喚すれば、展開しつつデッキから「水晶機巧」カードを2枚も墓地に送れる。
また【水晶機巧】側もレベル5モンスターを並べる術があるため、《K9-17号“Ripper”》を経由して【K9】にアクセスできる点がGOOD。
《水晶機巧-サルファフナー》は自分フィールドのカードを割りながら特殊召喚できるため、能動的に《“Case of K9”》を破壊できる。
機械族が並びやすくなるため、X素材に機械属を要求する《サイバー・ドラゴン・ノヴァ》からの《サイバー・ドラゴン・インフィニティ》も採用可能。
これに《クリストロン・クラスター》を追加することで妨害の質を高められる。
アク禁解除!
wiki籠り、項目を追記・修正します。
- ヨクルの初動価格300円くらいだったのが出張性を評価されて今じゃ2000円以上…。今回のビルパでは一番の出世頭かもしれん -- 名無しさん (2025-05-06 11:09:52)
- 「いぬのおまわりさん」からこれほどスタイリッシュなテーマへ昇華していることに脱帽 -- 名無しさん (2025-05-06 11:48:24)
- 追加あざす -- 名無しさん (2025-05-06 11:53:51)
- ザードンはおろか光X出せない制約をすり抜けるためにアハシマで強引にどかす手法まで使われててなんかすごいな…… -- 名無しさん (2025-05-06 12:19:06)
- お呼びとあらば即参上 -- 名無しさん (2025-05-06 12:24:02)
- 各種「相性の良いカード」のテーマ内における解釈ってそんなに重要?大した説明もないのに取り消し線ばかりで読みづらいんだけど。 -- 名無しさん (2025-05-06 12:24:19)
- ↑他の遊戯王テーマの記事でも似たようなものはあるけれどこれは流石にやりすぎだよね… -- 名無しさん (2025-05-06 15:05:18)
- せっかく書いてくれた記事に対してあれだけど、記事全域に打ち消し線・下線が多すぎて可読性を下げている。相性がいいカードの欄を一覧形式で簡単に紹介するのはいいけど、それにかまけて解説が薄く「こういう効果」の説明止まりで「こういう効果でこういうことができる」話が薄いのもどうかと思う。 -- 名無しさん (2025-05-06 15:45:05)
- 準構築も結果を残しているが、それ以上に出張性能が異様に高い。これは次で早々に規制かかるかもね -- 名無しさん (2025-05-06 16:35:22)
- お疲れ様です。デカレンジャーネタやってくれて嬉しい。なんやかんやランク5軸のおかげで「実はバリアン七皇と相性がいい。まさか本物のバリアン警察だったのでは……?」とN・As・H Knightと並べてネタにするイラストは吹いた -- 名無しさん (2025-05-06 18:23:25)
- ↑×3 読みづらい上に正直すべってるし消しちゃおうか -- 名無しさん (2025-05-06 21:31:52)
- K9999…はいないかぁ() -- 名無しさん (2025-05-07 20:01:06)
- 情け無用のJ9とかけたネタをたまに見る まあ取り締まる側のJ9はバクシンガーだけなんだけど -- 名無しさん (2025-05-08 09:14:15)
- K9とVSが共存するデッキ、治安が終わってて草 -- 名無しさん (2025-05-11 06:41:56)
- コイツらのおかげで星5モンスターが次々謎の脚光浴びてるの好き。なんだよ【シャK9】ってw -- 名無しさん (2025-05-12 16:08:38)
- 【勝鬨】の展開要員としてイヅナ+ルプスの出張が本当に便利 イヅナが戦士だから蛮族の饗宴とかで呼べるし -- 名無しさん (2025-05-12 17:02:09)
最終更新:2025年08月15日 00:50