テツノイバラ

登録日:2022/12/19 Mon 02:05:18
更新日:2025/02/12 Wed 17:08:09
所要時間:約 4 分で読めます





※『ポケモンSV』終盤のネタバレを含むため、未プレイの方は注意!※























『バ・ビラ・ブビラ!』



10億年後のバンギラスと

怪しい雑誌が取り上げていたポケモンに似た部分がある。

ある探検記でテツノイバラと紹介されている

物体と一致する特徴がある。


テツノイバラは『ポケットモンスター』シリーズで登場するポケモンの一種である。

■データ

全国図鑑№:995
分類:パラドックスポケモン
英語名: Iron Thorns
高さ:1.6m
重さ:303.0㎏
タマゴグループ:タマゴみはっけん
性別比率:ふめい

タイプ:いわ/ でんき

特性:クォークチャージ(ブーストエナジーを持たせるかエレキフィールドのときいちばん高い能力が上がる。)

種族値
HP:100
攻撃:134
防御:110
特攻:70
特防:84
素早さ:72

合計:570

攻撃+3

弱点
4倍…じめん
2倍…かくとう/みず/くさ
半減
1/2…ほのお/どく/でんき/ノーマル
1/4…ひこう


■概要

テツノイバラとは「ポケットモンスター スカーレット・バイオレット」にて初登場したポケモンである。

遥か未来からやってきたパラドックスポケモンの一種だが、「月刊オーカルチャー:6月号」によるとなんと10億年もの先の未来にいるポケモンだと紹介されている。その割には種族値が下がって退化しているが

バンギラスを機械化したような姿をしており、平時は現代種とは異なり背中の棘は引っ込んでいるが、戦闘時には穴からエネルギーで出来ていると思われる棘を出して応戦する。

機械特有の極めて冷徹な性質をしているが、圧倒的なパワーと頑丈な体に身を任せて強敵を求めてさまようバンギラスとは異なり、無駄な争いは好まないという*1。また同時に知性も高いらしい。

■ゲームでのテツノイバラ

バイオレット限定でエリアゼロに生息しているが、出現場所が第1観測ユニット周辺だけで出現率も低いので、そうぐうパワーをつけておくといいだろう。

ラスボスの手持ちのうちの一匹にも登場し、高い攻撃を活かした豊富なタイプの強力な技で攻めてくる。
またエンディング前には野生登場しない種であるため、この戦闘時は名前だけで正体を推測しなければならない。
イバラという名前からくさタイプと考え*2、くさに有利なタイプを出してしまうと総じて対面不利になってしまうので、慎重な判断力あるいは建て直しの技量が試される。

■対戦でのテツノイバラ

アローラゴローニャ以来のでんき・いわの複合タイプ。
弱点は四つまでに減ったが、かくとうタイプの代わりにメジャーなじめんタイプが四倍弱点になってしまった。
種族値はHP・攻撃・防御はそのままに素早さが少し強化。一方特攻と特防は下がってしまった。

攻撃技はバンギラス譲りで非常に豊富なタイプ技を覚えるが、一致技はかなり貧弱な部類。
いわタイプの技は揃いも揃って命中不安定で、一番安定性があるのが連続技の「ロックブラスト」くらいと最低限はあるがややパンチが足りていない。
一方でんきタイプの技は汎用物理技の「かみなりパンチ」と「ワイルドボルト」の二つのみ。前者は安定性はあるが低威力、後者はそこそこの威力しかないのに反動ダメージ付きとどうにも頼りなく、悪い意味で選択に悩むものとなっている。
DLC以後はでんきタイプ版とびげりの「サンダーダイブ」を覚えるようになったが、高威力の代償なのかあまりにハイリスクなのであくまで前者2つよりはマシといった程度。

他にはむしタイプの連続技である「ミサイルばり」を覚えられるようになった。

一方、特殊技はバンギラスと同じく豊富なタイプの技を覚えるものの肝心の特攻が25も下がってしまい、機械の身体ゆえにショートしてしまうのかみずタイプの攻撃技も覚えなくなったので、特殊型の運用は難しくなっている。
でんきタイプになった事で「ボルトチェンジ」を覚えるようになったが、メジャーな弱点なわりに耐性は何とも言えないものばかりなのでサイクル戦にはあまり向いていないのが難儀。

補助技はバンギラスが覚える「りゅうのまい」・「てっぺき」に加えて、なぜか「つるぎのまい」も覚えられるように。
また、メカだからか「かいでんぱ」・「エレキフィールド」も習得できる。他はバンギラスとさほど変わらない。
あと、あれ程みず技を習得できなくなっているのに「あまごい」だけは覚える。

欠点はメジャーなじめんタイプが4倍弱点な上に耐性がSVではマイナー気味なタイプばかりで、中速アタッカーの割に受けが弱い点。
攻撃面に関してもタイプ一致技がどちらもひこうタイプに強く、じめんタイプに余裕で受けられてしまうという特徴が丸被りしており、使い分けが難しくなっている。
特にでんき技は性能そのものが超貧弱なこともあり、場合によっては一致技を採用しない育成方針も考えられる。
更に、バンギラスを強者たらしめた「すなおこし」が無く相手のタスキ潰しや特殊耐久の補強も難しくなっている。
まあ、当のバンギラスはSV環境ではいまいちな部類に入るのだが……

テラスタイプは主にむし
ひこうタイプに近い耐性変化をしつつ、エレキフィールドの恩恵を受けられるようにするのが目的。
環境のテツノイバラはほぼこれであり、他のテラスタイプが選ばれる事は少な目。

主に採用されるのは「ロックブラスト」「ミサイルばり」「りゅうのまい」を活かした連続攻撃型。
テラスタイプは先述の通りむしが選ばれやすい点も噛み合っている。ただ、汎用性は高くなく専ら抜きエース前提。
そのため、持ち物も連続攻撃のHit数を安定させる「いかさまダイス」が主流。

シーズンバトルではパラドックス組は参戦できずにいたが、シーズン3から参加できるようになった。
……のだが、やはり物理でんきかつじめん4倍と言うのは環境的には非常に厳しいと言わざるを得ない。
一見バンギラスより上がった素早さも「りゅうのまい」1回でハバタクカミを僅かに1抜けないと言う悪い意味で中途半端な数値。
そして何より大問題なのは同じ物理でんきならもっと割り切った性能をしたテツノカイナが存在している……

結果、何をやらせても中途半端さが否めずパラドックスポケモン随一の最弱扱いになってしまった。
ごくごくたまにテツノコウベを抜いたりする事もあったが、シーズン8において遂に圏外に叩き落されてしまった
何分シーズン8のトップメタはよりにもよって連撃ウーラオスなので何もできないのだ……。

しかしシーズン8の最終結果はテツノイバラはシングル圏外・ダブル150位(使用率表示圏内最下位)と瀬戸際でフィニッシュしたが、気付けばパラドックス最弱争いの片割れテツノコウベは先んじてパラドックスポケモン唯一のシングル・ダブル共に使用率圏外を達成。
ちなみにテツノイバラがテツノコウベをダブルの順位で上回ったのはシーズン8が初。
これはテツノコウベがシーズン8から追加されたトルネロスに役割を奪われた一方で、テツノイバラはタイプだけなら当のトルネロスに強いというなんともいえない背景がある。
事実、レギュレーションFを待たずしてテツノイバラもまたダブルで圏外になってしまった。

そして、散々比較されてきたテツノコウベは「ダブルバトルでは『おいかぜ』と一致技の『バークアウト』を両立できるサポーター」として再評価され、ミライドンが解禁されたレギュレーションG以降はクォークチャージを発動できる機会が増え、ダブルでの使用率を大きく上げている。
片やテツノイバラは、テツノカイナに加えて同じくエレキフィールドと相性の良いでんきタイプのタケルライコが参戦したため、そちらに枠を取られることが多く圏内に戻って来られないのが現状である。

一応、彼(?)の名誉の為に言っておくと、対サンダーにはめっぽう強い。
しかし、第9世代のサンダーはダイマックスがない影響でアタッカー採用は不安定だからか耐久型が主流。
むしろ前世代より役割を差別化しやすくなったガラル種に処理されかねなくなった。
故に「出てくる世代が一つ遅かった」と言われる事も。
テツノイバラはもう泣いていい。

■余談

  • 古代からきたパラドックスポケモンのサケブシッポはテツノイバラとは対照的に10億年前の姿のポケモンだと紹介されている。
    パラドックスポケモンは古代と未来で現在8匹ずついるが、どれほどの時を超えてやってきたのか、そもそも超えてきた時間は種類によってバラバラなのかそれとも古代・未来でそれぞれ同じ時代に生息していたポケモンから呼び寄せたのかどうかは現状不明である。

  • バンギラスが機械化したような姿なため、ポケウッドに登場したメカバンギラスを思い出したという声も上がっている。

  • 未来のパラドックスポケモンは共通して色違いが全身が銀色になるのだが、テツノイバラの場合どうみても怪獣王打倒を目的としたメカにしか見えないと話題になっている。


追記・修正はバンギラスと一緒に暴れ回りながらお願いします。

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最終更新:2025年02月12日 17:08

*1 バンギラスも相手が格下だと無視して去っていくとされている。

*2 トップバッターであるテツノドクガが名前通りにどくタイプ複合であるため、命名に共通性を見出そうとするほどこの思考に嵌ってしまう。