登録日:2024/03/30 Sat 14:05:00
更新日:2025/03/13 Thu 00:59:19
所要時間:約 49 分で読めます
本来ならば、すばらしい年になるはずだった。
パーティーにカウントダウン、2000年問題に15インチのカラーディスプレイ、そして眠らない夜。
さぁ好きなだけ、振り返るといい。我々には限りない過去があるのだから!
ところで、 黄金はいかが?
『リバース:1999』(en:Reverse: 1999, zh:重返未来:1999)は、中国のゲームメーカーBLUEPOCHにより開発・運営されるiOS/AndroidおよびPC向けゲームアプリ。
日本では2023年10月にサービス開始した。
公式が公称するジャンルは「世紀末タイムリバースRPG」。実態としてはターン制のコマンドRPG。
【概要】
時間を巻き戻す未知の災害「ストーム」に襲われ、時代が遡っていく世界を舞台にしたターン制コマンドRPG。
本作の大きな特徴は、「
未来を舞台にしたSF」「
異世界・異星を舞台にしたSF・ファンタジー」「版権モノ」が多数を占める、
令和のスマホゲー業界においては珍しい、「20世紀」を舞台にした作品であるということ。
制作陣にとっても「20世紀」という舞台設定はこだわりのポイントであり、ストームによって逆行した各時代の風景や、いわゆる「レトロフューチャー」を意識したSFガジェット、
どこか古めかしさを感じさせるUIなど、丹念に古き良き20世紀のビジュアルを描いている。
凝っているのはビジュアルだけでなく、キャラクターどころか心相(装備品)、各種ステージ、
果ては
バトルパスやログインボーナスにすらフレーバーテキストが設定されており、この2つの合わせ技によって他のスマホゲームにないシックな雰囲気を作り出すことに成功している。
ストーリーは人間と異能力者「神秘学家」の間に横たわる差別問題、組織の腐敗とそれに立ち向かう政争などシリアスな展開が多め。
またストーリーに関しても「20世紀」という舞台がしっかり生かされていて、例として1章、2章では1930年代に実際に起きた「世界恐慌」がキーワードの一つとなる。
実際の事件や神話、宗教、哲学などが絡んだストーリーはビジュアル・フレーバー同様にスマホゲーに類例の少ないもので、本作オンリーワンの個性と言える。
一方でそれらの予備知識がない故に物語を雰囲気で読んでしまっているタイムキーパーも多い
ストーリーは豪華なフルボイス仕様で、一枚絵や動画を使った演出も随所に挿入され、視覚・聴覚の面でもプレイヤーを楽しませてくれる。
ゲームシステムはターン制コマンドRPG。対人(PvP)要素は存在しない。
ゲーム的な特徴として非常にデイリーミッションの負担が軽く、クリアしたクエストのオート周回機能もあるため、プレイ時間を圧迫しにくい点が挙げられる。
この点は、スマホゲームを複数掛け持ちするプレイヤーからかなりの好評を得ている。
「対人要素のない、ストーリー重視のターン制コマンドRPG」という特徴から、本作を『
Fate/Grand Order』のフォロワーと見る向きもある。
【ストーリー】
人間と、異能の力を持った種族「神秘学家」が共に暮らす世界。
21世紀を迎えようとするこの世界を、未知の災害「ストーム」が襲った。
世界の時間を巻き戻すストームにより、21世紀を迎えるはずだった世界は過去へと逆行していく。
神秘学家を保護することを目的とした組織「聖パブロフ財団」の調査員・ヴェルティとその仲間たちは、ストームで逆行していく世界の中で神秘学家たちを保護しながら、ストームの正体を探っていく。
そして財団がストームの解明に動くのと同時に、「神秘学家が支配する世界」という目標を掲げる組織・マヌス・ヴェンデッタは、ストームを人為的に起こすことで世界を逆行させようとしていた。
【ゲームシステム】
【神秘学家】
この
ゲームにおける戦闘を行うキャラクター。
ゲーム中では「キャラクター」表記。
各キャラクターには
- 2~6の5段階の「レアリティ」
- 本作の「属性」にあたる「本源」
- キャラクターの性能の傾向を示す「タグ」
- キャラクターが与えるリアル・メンタルの2種類の「ダメージタイプ」
- 戦闘時に使用する2種の「スペル」と、必殺技にあたる「アルティメット」
などが設定されている。
育成要素は
- レベル
- レベルキャップを開放すると同時に、パッシブスキルにあたる「伝承」を解放する「洞察」
- 他ゲーで言う「限界突破」「凸」にあたる、同名キャラクターを獲得した際に得られるアイテム「肖像」を消費してキャラクターを強化する「塑造」
- ステータスを強化するポリオミノを最大7x7マスのボードに嵌め込み、キャラクターを強化する「共鳴」
の4つ。
「洞察」はレアリティ5、6のキャラクターは最大3段階まで行えるが、それ以下のレアリティのキャラクターは2段階までしか行えない。このため、最終的なステータスに大きな差が生まれる。
「低レアリティのキャラも最後まで限界突破でき、使い道がある」という調整がなされることの多い近年のスマホゲーには珍しく、レアリティの高いキャラと低いキャラの間に絶対的な格差があるという調整がなされている。
推しが低レアに配置されていて「推しがスタメン落ちしちゃう」と嘆くタイムキーパーも多い
また、神秘学家は装備アイテム「心相」を装備してステータスを強化できる。他ゲーで言う「概念礼装」「
メモワール」のようなものだと思えば間違いない。
【バトル】
4人のキャラクターでチームを編成して戦う。
基本的には4人のうち3人が戦場に出て、残る一人は先に戦場に出ていたキャラクターがやられた際に登場する控えの立ち位置だが、
戦闘によってこのルールは変化し、戦場に一人しか出られずタイマンを強いられたり、逆に4人全員で強敵に立ち向かうステージもある。
戦闘が開始されると、各キャラクターが2種ずつ持つ「スペル」がランダムに配られる。
ターン中は戦場に出ているキャラクターの数だけ行動が可能で、
「スペルを選ぶ」「スペルを移動させる」と行動回数を消費する。
行動を選び終わるとキャラクターがプレイヤーの選んだ行動を行い、消費されたスペルが補充され、相手にターンが渡る。
基本的には、これを繰り返して相手を倒せば勝利となる。
本作の戦闘のキモはスペルの「合成」。
スペルは同一のものが出現することがあり、同一のスペルが隣り合うと「合成」され、ランクが上がった一枚のスペルに変化する。
ランクは最大3で、ランク1のカードを組み合わせるとランク2に、ランク2のカードを組み合わせるとランク3になる。
合成してランクが上がったカードには「威力/効力が上がる」「性質が変化する」などの恩恵がある。
合成するには先述のように自分でスペルを移動させる必要があるが、スペルを移動・選択することでスペルの配列が変わって同一のスペルが隣り合ったり、
ターン終了時のスペル補充の際に同種のスペルが隣り合っても自動で合成される。後者ふたつの合成パターンのほうが行動回数を使用しないのでオトク。
ただ、何でもかんでも合成すればいいわけではなく、ランク2のスペルを作って攻撃するよりもランク1のスペルを連続使用したほうが敵に与えるダメージは基本的に大きくなる。
このため、状況ごとにダメージを重視してランク1のスペルを連発するか、追加効果などを目当てに行動回数を切ってでもスペル合成を行うかの判断が戦闘においては求められる。
「スペルを選ぶ」「スペルを移動させる」「スペルが合成される(合成の過程は問わない)」とスペルの持ち主のキャラクターの
MPが貯まり、
MPが5になると各キャラクターの
必殺技であるアルティメットが補充される。
MPは単にスペルを使用するよりも、移動・合成したほうが効率的に貯められるため、スペル使用・合成の際にはアルティメットの存在も意識する必要がある。
また、一部のキャラクターは固有のリソース「ひらめき」を持つ。
この「ひらめき」は同じ名前で括られてはいるものの、
- 自身のスペル使用と味方の追加行動で獲得でき、5点獲得すると追加攻撃が発動(37)
- バトル/ターンの開始時に獲得、ターン開始時に自身のひらめきが2以上の場合、ひらめきをすべて消費して自身のスペルを強化(マーカス)
- スペルを使用するごとに獲得、攻撃スペル「証明終」の使用時にひらめきを持っているとひらめきを消費して追加ダメージ(スヴィスティ)
など、キャラクターによって獲得・消費の方法は大きく異なる。
主人公のヴェルティは戦えないが、戦闘中に得られるMP(戦闘キャラクターが得ているものとは別物)を消費することで「調律」というコマンドを使ってキャラクターを支援できる。
要はマスタースキル
本源(属性)相性は
星→
岩→
獣→
木→
星…の
覚えにくい4すくみと、
霊→
知→
霊…の対立。
弱点を突くと与ダメージが増えるが、不利属性で攻撃しても等倍のダメージが通る珍しい仕様。
【ウィルダネス】
ウィルダネスにはデフォルトで
「古の間」「ダスト鐘塔」「咬噛市場」「願いの泉」の4つの施設が存在する。
ウィルダネスを放置しておくと放置した時間に応じて、「咬噛市場」からはこの
ゲームにおける資金「咬噛銭貨」が、「ダスト鐘塔」からはキャラクターの育成に必要なリソース「ダスト」が生産され、タップで好きな時に受け取れる。
また「願いの泉」では、
アイテムを合成して上位のアイテムに変換する機能がある。
現状、育成に必要な最上位レアリティのアイテムは願いの泉による合成か期間限定イベントでしか入手できないため、合成を使いこなすことは育成をするうえで必須。
これらデフォルトの施設は専用のアイテム「ケルンベイビー」「ケルン婦人」を消費することで機能の拡張・アイテム生産量の増加が行える。
特に願いの泉はキャラクター育成に密接に関わるため、まっさきに最大まで機能を拡張しておきたい。
ちなみにこの合成、合成の際には自動で下位の素材も合成して合成に必要なアイテムを捻出してくれるスグレモノである。
Ver2.2からはウィルダネス内に「ニューバベル魔精社」というシステムが実装。経営シミュレーションゲームが楽しめる。
【課金要素】
現状ではキャラクターを入手できる
ガチャ「召喚」と、バトルパス「ほえほえジュークボックス」、各キャラクター用のスキンの3点が目立った課金要素。
課金することで
「石」的な課金アイテム「純雨の雫」を入手し、純雨の雫をゲーム内でスタミナ回復などに使える「雨の雫」に変換する、『
原神』と同じ方式。
「召喚」(以下「ガチャ」表記)は、 雨の雫を更に変換したアイテム「モノロー」を消費して引く。
ガチャから出てくるのはキャラクターのみでその点では優しいものの、2~6の5段階のレアリティがまとめてアソートされているため、運が悪いと最終的に実戦に耐えられなくなる低レアリティのキャラクターばかりが出ることもある。
星6の天井(最低保証)は70連で、ピックアップガチャの場合は最初の天井ですり抜けが発生すると、2度目の天井では必ずピックアップ対象の星6が出現するという親切仕様になっている。
また、天井した回数はほぼ全てのピックアップガチャで共有されており、ピックアップガチャAですり抜けが発生した後に、ピックアップガチャBで天井に到達するとピックアップ対象の星6が出現する。
また、この手のゲームには珍しく、新登場のキャラは(「限定」と銘打たれた一部キャラを除き)登場から数バージョン経つと恒常ガチャ枠に入るため、ピックアップガチャ消失後にもすり抜けで手に入る可能性があるという親切設計。
【イベント】
スマホゲーの華である期間限定イベントは本作にも存在し、基本的には「ステージを周回してアイテムを集め、交換アイテムを各種アイテムと交換する」よくある形式。
また、イベントに連動して、イベントに登場したキャラクターの過去を掘り下げるシナリオとミニゲームがセットのサブイベントと、
無限の体力を持つボスと戦い、限られたターン数の中で与えられたダメージの大きさによって報酬が獲得できるサブイベント「たてがみ手配書」が開催される。
前者のサブイベントの内容は用意されたキャラクターを使って課題を解いていくいわゆる「詰将棋」やキャラクターをゴールまで導くパズルゲームがほとんどだが、
中には常識知らずの神秘学家を教育して立派な卒業生にする
シカ娘アドベンチャーゲームなんて変わり種もある。
イベントの後半には「UTTU閃光集会」と呼ばれるサブイベントが開催される。
UTTU閃光集会はストーリーがほとんど無い、戦闘を繰り返して交換アイテムを手に入れていく形式なのだが、
特徴として敵が手強い代わりに、こちらも「名士カード」と呼ばれるUTTU閃光集会専用の装備品を装備してパーティを強化することができ、名士カードを使って普段ではできない面白い戦いを楽しめる。
Ver1.7「星は光りぬ」からは、用意された6つのエリアを、8人のキャラクターを選んでそのキャラクターのみで進行していく「UTTU焦点コラム」にリニューアルされている。
イベントは基本的に「財団が捉えきれなかった各国、各時代の神秘学家に起こった出来事を追う」という構成になっており、その性質上非常に国際色豊か。
日本版では現時点でインド、古代中国、解体前のソビエト連邦の神秘学家の動静が描かれている。
【主な登場人物】
【主要人物】
聖パブロフ財団の調査員で、この世界で唯一ストームの影響を受けない「タイムキーパー」。
タイムキーパーの性質を活かして財団ではストームの調査と神秘学家の保護を行っているほか、朧気に覚えている「1999年に見た、手術台に拘束された母」の記憶は何なのかを探ろうとしている。
普段は喜怒哀楽をあまり表さず、世俗の出来事にも無関心で冷静な印象が強いが、財団の掲げる「神秘学家の保護」という使命には熱心で、迷える神秘学家を説得する際には一生懸命で饒舌な面を見せる。
しかし財団の使命こそ守ってはいるが財団という組織そのものはあまり信用しておらず、上記の説得も「財団のため」と言うよりは、説得する神秘学家の身を案じての行いである。
彼女自身も神秘学家ではあるが戦闘向きの能力ではないようで、戦闘においては同行する神秘学家に指示を出す指揮官のポジションに就く。
相手に直接攻撃はできないものの、前述のように戦闘中は「調律」によって味方を助けることが可能。
また彼女自身の持つ能力ではないが、手にしたスーツケースの中身は
物理法則を無視した居住空間になっており、神秘学家であれば、スーツケースの中にいればストームの影響を受けることはない。
また「召喚」の際に使う謎の糸車やウィルダネスもスーツケースの中にある。
最前線学校時代は、学校の画一的な教育方針に疑問を持つ奔放な生徒であり、ヴェンデッタがオリティアウを使って落とした紙から外の世界の真実を知ると、
同じく学校の外に憧れを持つ生徒を集め、全校を挙げたパレードのさなか「自分たちは主体性を持った人間だ」と教師たちに主張しようとするも、強制的に鎮圧されてしまう。
その後、ヴェルティたちは警備の隙を縫って校外への脱出を計画するが、その計画は、以前からヴェルティをマークしていたコンスタンティンに全て露見していた。
コンスタンティンはストームに影響されない彼女の能力を知り、ヴェルティを財団の忠実な手駒とすべく、
「脱出計画の決行日にストームが到来することを知りながらヴェルティたちを見逃し、彼女にストームの真実を見せて心を折る」というあまりに残酷な計画を実行する。
コンスタンティンの手のひらの上で踊らされているとも知らずヴェルティたちは校外に脱出するも、そこにストームの到来を告げる雨が降り注ぎ、天へと戻っていく。
ヴェルティの友人たちはストームの影響で彼女の眼前で消滅し…そこにはヴェルティだけが残された。
その後ヴェルティはコンスタンティンの思惑通り、タイムキーパーとしての任務を受け入れるが、
この1件はヴェルティの心に決して消えない傷と財団への深い不信感を刻み、タイムキーパーになって以降のヴェルティは財団の傘下ではなく自身のもとに仲間となる神秘学家を集めようとしていた。
だがこの独断は財団に知れると当然問題になり、 第4章では彼女は「治療」の名目で眠らされ、
その間にコンスタンティンらの、財団内におけるヴェルティの裁量を狭め、ヴェルティの保護した神秘学家を財団の指揮下に収めようとする動きを許すことになってしまう。
CV:
内田秀
ヴェルティの助手を務める橙色の髪の少女。
聖パブロフ財団の調査員。
優等生的な真面目な性格で、財団の業務とヴェルティの命令を忠実にこなす。一方でヴェルティに関する信頼には少し行き過ぎた面も見られ、時に危うさものぞかせる。
真面目ではあるがカタブツ
というわけではなく、元々敵であったシュナイダーが寝返った時は共同戦線を張ったほか、
第5章「洞窟の囚人」ではレグルスがアペイロン教団の教義を受け入れられない中、教団の流儀に合わせようと努力していた。
神秘学家としての能力は「詩の一節を詠唱することで、詠唱した詩の内容に沿った力を発揮する」。
ゲーム中では最前線学校の生徒に共通した光るエネルギーを操っての攻撃や、味方の強化を行う。
キャラクターとしては
岩本源。タグは「アタッカー/サポート/行動阻害」。
ゲーム開始時から使用可能ないわゆる「初期キャラ」で、初心者向けのミッションをクリアすることで無料で塑造を進められる。
味方へのバフスペル「勉励・その九」や、「自身にバフが入っている」という簡単な条件をクリアするだけで性能が強化されるアルティメットなど初心者向けに相応しいわかりやすいキャラクター。
最大の特徴は単体攻撃スペル「戒律・その五」で、ランクアップさせると「武装解除」という、相手の攻撃スペルを1ターン封じる状態異常を付与する。
現在、アルティメット以外で武装解除を付与できるのはソネットただ一人だけで、
連続で攻撃してくる相手や、レベルの高いスペルを撃ってくる相手を一発で無力化しつつ、相手のMPを得るペースを遅くできる。
キャラクターが揃ってきても決して倉庫番にはならない優秀な助手と言える。
最前線学校時代は今と変わらない優等生で、ルールを守らないヴェルティのことは快く思っていなかったが、
同時に心のどこかで彼女に興味を持っており、怪我をしたヴェルティに欠席していた間の授業内容を書いたノートを渡すなど、決して嫌ってはいなかった。
ヴェルティたちの脱出の際は脱出計画に参加こそしなかったものの、ヴェルティたちを追い詰めるリーリャに神秘術を使い拘束。彼女たちの脱出を助けた。
だが、その結果は上記の通り。
このことが原因で彼女は「自分が助けさえしなければ、ヴェルティは友人を失わずに済んだ」という罪悪感を抱えてしまう。危うささえ感じさせるヴェルティへの信頼は、彼女への贖罪だったのだ。
第4章「群虎黄金」では、眠っているヴェルティを救い、同時に彼女の今後の自由を財団内で確保するために、レディ・Zと共に腐敗した組織に挑む。
【ヴェルティに協力する神秘学家】
CV:
山本希望
1966年のロンドンで海賊放送を行っていた少女。
反骨精神に溢れたロックな性格で、性格に違わずロック音楽を愛好し、海上からAPPLeと共にロック音楽を届ける海賊放送を行う。
当然束縛されることは苦手で、自分の犯罪が露見して海賊放送ができなくなることを恐れて当初はヴェルティの説得にも耳を貸さなかったが、
財団の最新の機材が揃った環境に興味を持ち、自分をストームから救ったヴェルティへの恩返しも兼ねて財団に加入する。
規律を嫌うロックな性格…である一方で今まで培ってきた常識から抜け出せない頑迷な部分もあり、
第5章では、アペイロン教団のはたから見ると異常な教義をどうしても受け入れられず、その頑迷さによってトラブルを起こしてしまう。
神秘学家としての能力は「光の操作」。
音楽を奏でながら、スポットライトのような光で相手を攻撃する。
キャラクターとしては
星本源。タグは「アタッカー/サポート」。
特徴は行動せずにターンを終えた際に得られる特殊なバフ「ビーティングハート」。
これは「クリティカル率を50%上げる」「ビーティングハートの効果でクリティカル率が100%以上になった場合、溢れた分はクリティカルダメージに変換される」効果を持つ。
単体攻撃スペル「ウォッシュ・ユア・イヤー」の威力を引き上げたり、ランク2以上の「クリーン・ユア・アイ」の「クリティカル発生時にMPを1減らす」効果を確実に発動させたりと、
レグルスの強みをより引き出す、彼女にとって最重要のバフである。
またアルティメット「フェスと眠らない夜」では、味方全体に「1ターン、行動するまでアルティメット以外の攻撃を回避する」
特殊なバフ「パッションロック」を付与でき、味方の生存率を上げてくれる。
ゲーム開始時に引けるガチャで手に入る可能性があることもあって、お世話になったタイムキーパーも多いのではないだろうか。
ヴェルティを人工夢遊で眠らせ、実質的に人質に取った財団に不信感を抱き、ドルーヴィス、サザビーと共に財団の一棟を占拠して籠城戦を開始。
レディZが「ストーム改革」法案を通すまで籠城し続ける決意を固める…が、肉を食えない籠城生活に嫌気が差して魔精を食べようとするなど完全に参っていた。
ロックで奔放なレグルスとは真逆の、落ち着きのある紳士的な性格。博識かつユーモアも解する好人物であり、仲間からの信頼は厚い。
…だが、
その姿は「タイをしめた空飛ぶリンゴ」というあまりに異常なもの。
「何かがリンゴに化けている」
というわけではなく、実際にリンゴであるらしく、毒に冒された際は農薬による治療を求めていた。
一方でリンゴでありながら食事を摂ることもできるようで、オフの日には酒を嗜むなど、謎は多い。
そんな見た目だがメカニックの技術もあり、イベント「リメカップ窃盗事件」では、
ボーダーコリーの神秘学家・ピクルスと意思疎通するために犬用の翻訳機「ドギー」を短時間で作り上げている。
しかし現在でも完全に実現していない犬の意思の翻訳が1960年の技術でできるはずもなく、ドギーはピクルスの意思を全く汲んでくれないどころか、考えと真逆な頓珍漢な翻訳をするときもあるポンコツ。
このためピクルスには嫌われており、最終的には破壊されてしまった。
神秘学家としての能力はレグルスと似た「光の操作」。
キャラクターとしては星本源。タグは「アタッカー/回復」。
攻撃に伴って味方を回復する扱いやすい性能だが、レアリティが低く最終的な性能では高レアのヒーラーに劣ってしまう。
序盤を乗り切るには十分だが、慣れてきたら他の高レアヒーラーに交代したい。
CV:
石川由依
マヌス・ヴェンデッタ側につく、逆行した1929年の神秘学家。
厭世的な雰囲気をまとった女性。
マヌス・ヴェンデッタについてはいるが、首魁のアルカナやミュオソティスとは違い、
敵対するヴェルティを秘密裏に助けるなど良心を捨ててはおらず、ヴェンデッタの思想に染まりきっているわけではない。
神秘学家としての能力は「植物の操作」。
キャラクターとしては木本源。タグは「アタッカー/行動阻害/サポート」。
敵を「石化」させて動きを止める強力な能力を持ち、味方のサポートと手札にによっては敵を延々石化させて動きを封じ、一方的に勝利することもできる。
石化はリアルダメージで解除されてしまうため、若干味方の編成を縛るのが難点だが、それを差し引いても最高レアらしい強烈な性能を持つ。
ドルーヴィスⅢはもともと森林業を営むウェアーハウザー家の義理の娘であった。
だが、彼女はウェアーハウザー家が保有する森林が焼け落ちて両親が亡くなった際、彼女の持つ黒魔術(神秘術)のせいで一方的に「両親を殺し、森を焼いたのはドルーヴィスⅢだ」とメディアから疑惑をかけられてしまう。
そのせいで彼女は世界に絶望し、ヴェンデッタに加入していたのである。
だが、ヴェルティの必死の説得で彼女は過去を振り切り、ヴェンデッタと決別。
第4章「群虎黄金」ではヴェルティを実質的に人質に取ったコンスタンティンの言動に不信をつのらせ、ヴェルティを取り返すべくレグルス、サザビーと共に財団の一棟を占拠して籠城戦を開始。
サザビーのポーションと自身の神秘術を組み合わせ、財団の一棟を森林に変えるほどのパワーを発揮した。
CV:
伊藤美来
逆行した1929年で活動する神秘学家。
オークション業を営む大富豪のご令嬢。
おてんばで世間知らずな、
「ですわ」口調で話すお嬢様。
その箱入り・天然ぶりは筋金入りで、あまり外界を見たことがないらしく、普通の動物をすぐにバイコーンやテュポーンなどの神秘学動物と勘違いする。
財団入りした後の彼女を描く特別章「星」でも、優等生気質のマチルダをその天然ぶりで振り回している。
逆行した1929年で、ミュオソティスの催した「ストーム会」に向かう途中でヴェルティと別れたソネットと出会い、ソネットを友人と認め彼女の助けとなる。
強い勇気と正義感の持ち主で、出会ってすぐのソネットを迷わず助け、命の危険も顧みずヴェルティたちに加勢しヴェンデッタと戦うなど、善性の塊のような少女。
だが同時にドジでもあり、皆のためにと行動するも熱意がから回ってしまうこともしばしば。
シリアスな展開が多い1章~2章における清涼剤担当であり、常に明るく振る舞う彼女のアホの子ぶりに心癒されたタイムキーパーも多いはず。
神秘学家としての能力は「特殊な効果を持ったポーションの合成」。
キャラクターとしては木本源。タグは「中毒/回復/アタッカー」。
タグ通り、敵には「中毒」でスリップダメージを与えて、味方には継続回復を行うヒーラー。
アルティメット「それらをぜ~んぶ混ぜて!」で付与した中毒・継続回復の効果を即座に発動させて瞬間火力・回復を担うこともできる。
本領を発揮するのは後に実装された木本源の中毒アタッカー「ジェシカ」との組み合わせで、相手の中毒スタックの数に応じて攻撃力がアップするジェシカと協力して中毒をばらまくことで互いに火力がアップする強力な組み合わせとなっている。
執事のカーソンとストームで死別するという悲しい出来事を経験しつつも、ミュオソティスとの戦いを乗り越えてヴェルティの案内で財団に加入。
しかしレグルス、ドルーヴィスと同様にヴェルティを実質的に人質に取ったコンスタンティンの言動に不信をつのらせ、ふたりと共に財団の一棟を占拠して籠城戦を開始。
ドルーヴィスの神秘術と自身のポーションを組み合わせ、財団の一棟を森林に変えた。
CV:小田島風美
女性の声で喋る、人格を持った
ラジオ。
第5章「洞窟の囚人」冒頭で、ヴェルティがヴェンデッタの基地で発見した、彼女の名前が刻まれた木箱に入っていた。
ニュースという形でヴェルティにアペイロン教団の本拠地である島の場所を教え、その後はヴェルティたちの協力者として同行する。
キャラクターとしては
霊本源。タグは「デバフ」。
最低レアリティである星2のキャラクターであり戦闘力はたかが知れているが、アルティメット「明かされる真実の一角」は、
「敵全体にダメージを与えながらMPを4奪い、さらにMPを得られなくなる状態異常『動揺』を2ターン付与する」という強烈な効果を持つ。
ただし、その代償に自身は退場してしまう。
ちなみに、アルティメットで味方に
致命傷を回避するバフ「祈り」を付与できるキャラクター「ネクロ・ロギスト」と組み合わせると、
「明かされる真実の一角」の退場デメリットを「祈り」で踏み倒して再利用できる。人の心とかないんか?
【聖パブロフ財団】
CV:Liyuu
聖パブロフ財団の委員で、ヴェルティ・ソネットの上司。
思惑の読めない実質的な上司・コンスタンティンと財団内の権力闘争に振り回されつつも、自身の力の及ぶ限りヴェルティを支援する苦労人。
第4章では、ヴェルティの行動の自由を担保する「ストーム改革」法案を議会で可決するため、コンスタンティンの方針を無視してソネットと共に財団内の政争に身を投じる。
囲碁などのボードゲームに造詣が深く、情勢を何でもボードゲームになぞらえて思考するクセがある。
自分の顔が描かれたマグカップを持っているという一面も。
4章の描写を見るに、おそらく出身は中国。CVのLiyuu氏も中国出身であり、意図的なキャスティングであることがうかがえる。
財団の使命のためなら平然と非人道的な行動も取る非情な人物。
第3章では前述のようにヴェルティの「ストームに影響されない」という能力を知り、財団の方針に疑問を持つ彼女の心を折って、財団の手駒にしようと暗躍。
ヴェルティたちの脱出計画を知ると、ヴェルティたちの脱出計画に向ける熱意が恐ろしくなり、
計画を脱退した少女・メスメルから脱出計画の詳細を聞き出して、脱出計画の当日にストームが到来することを知りながらヴェルティを見逃す。
結果ヴェルティは目前で友人を失って外界の現実を知り、コンスタンティンの思惑通りタイムキーパーの任務を受け入れた。
第4章では任務を終えたヴェルティを「治療」という名目で人工夢遊を使って眠らせ、実質的にドルーヴィスたちに対する人質にすると、ドルーヴィスらに財団の指揮下に入るよう暗に脅迫。
しかしこの脅迫は彼女らには通じず、ドルーヴィスたちは財団の一棟を占拠し籠城戦を開始。
さらにはレディZとドルーヴィスらの結託、リーリャの籠城戦への加勢など、形勢はコンスタンティンの不利へと傾いていくが、
彼女はそれでも動じず、レディZの一派が提出する「ストーム改革」法案を叩き潰してレディZとドルーヴィスたちの心を折ろうとする。
CV:
伊藤彩沙
最前線学校の風紀委員長。ソネットやヴェルティのかつてのクラスメイト。
プライドの高い勝ち気な自信家。
最前線学校の入学以前から様々な分野で称賛されてきた才女。しかし、最前線学校で彼女を上回る才能の持ち主・ソネットと出会い、彼女に強い対抗心を燃やすようになる。
ただし
対抗心は持ちつつも嫌っているわけではなく、第4章で自信を失ったソネットが彼女の占いを頼りに来た際はいつもの反発を置いて彼女の進むべき道を探す手助けをした。
シナリオでは第3章で幼少期のエピソードが語られる他、第4章では上記したように占星術でソネットの行く先を占い彼女の手助けをした。
特別章「星」では、財団に残ったサザビーの監督役として再登場。
フリーダムな彼女に振り回されつつも、ヴェルティたちを助けるためにアペイロン教団の資料を探す中で、ストーム発生初期の混乱を記したメモにたどり着く。
イベント「モル・パンク遊記」では主役の一人に抜擢。
強い神秘術エネルギーを感じ取って調査のためにインドに向かうが、そこでマヌス・ヴェンデッタの「神秘術を使って天体を落とす」という陰謀を知り、
現地で出会った神秘学家、カーラ・ボナーやシャーマィンらと共にヴェンデッタに立ち向かう。
神秘学家としての能力は「占星術」。
戦闘では他の最前線学校の生徒と同様、光るエネルギーを相手にぶつけて攻撃する。
キャラクターとしては星本源。タグは「デバフ/アタッカー」。
初心者向けのミッションで必ず入手可能。
スペルでクリティカル耐性を下げるデバフ「朦朧」を付与し、クリティカル率の高いアルティメット「一瞬の予知」でクリティカル攻撃を撃ち込む…という動きが基本のわかりやすいクリティカルアタッカー。
性能自体は悪くないのだが、現状ガチャから出現せず塑像を進められないという弱点があり、ガチャ産の星本源アタッカーの育成が進むと倉庫番になりがち。
1周年記念イベントでもう一体配布されて塑像が1進むようにはなったものの、1年の間に星本源アタッカーがかなり充実したことも彼女にとっては向かい風。
CV:
喜多村英梨
ゼノミリタリーアカデミーの空軍に所属する軍人。
空を飛ぶことと酒が大好きで、それ以外にはあまり興味を持たないぶっきらぼうな女性。
表にはあまり出さないものの筋の通らない出来事を嫌う義侠心を持ち、第3章ではコンスタンティンの思惑を朧気ながら察知して、「警備」という名目でヴェルティたちの前に立ちふさがったほか、
第4章では少人数でヴェルティのために籠城戦を続けるドルーヴィス達の心意気を気に入り、彼女らに助力している。
第5章では正式にヴェルティが指揮するチームに加わり、ミス・
ラジオが示したアペイロン教団の所在地への調査に同行する。
第8章ではサンパウロに同行。
神秘学家としての能力は「軍用の箒を使った飛行」。
キャラクターとしては
星本源。タグは「瞬間火力/アタッカー/追撃」。
潔いまでに瞬間火力に特化したクリティカルアタッカーで、クリティカル発生時に追撃でさらなるダメージを与えるスペル「クロスウインド」や、
現在
ゲーム中で最大クラスの威力倍率を誇るアルティメット「リトル・トリック」による火力は他の追随を許さない。
CV:
土岐隼一
ラプラス計算科学研究センターに所属する研究者。
本編での出番は少ないものの、
ゲームの公式youtubeチャンネルで、新規に実装される神秘学家を視聴者に紹介するカートゥーンアニメ調の動画「エクストリーム・タレント」の司会を務めている。
ラプラスの研究員だけあって高い技術力を持っており、「エクストリーム・タレント」でも
様々な発明品を番組の最後に披露するのだが、
発明品が想定外の挙動を示したり、Xの想定外のトラブルが起こったりして失敗することがほとんど。
キャラクターとしては知本源。タグは「バフ解除/アタッカー/行動阻害」。
敵の妨害に特化しており、スペルのランクを上げることでカウンター、バフを解除できるほか、アルティメット「ミニマリズムとマキシマリズム」で敵のMPを減らせる。
CV:和久井優
財団の新人調査員。
読書を好むが、彼女にとっての読書は一般的な意味の「読書」以外にもある。
彼女の神秘術は「閲読」と呼ばれ、物事や人の事を「読む」という形で知ることが出来る。
要はヘブンズ・ドアー
この神秘術によって得た知識は計り知れないが、それによって得る情報はあまりに多く、それらを整理できずに考えすぎてしまうという悩みを持っている。
本編では6章「星は光りぬ」から登場。1913年のウィーンにて財団サイドの主人公的役割を果たす。
性能としては木本源のアタッカーであり、「注釈」状態となった敵へのダメージ増加・スペルのランクアップ等の攻撃力UP手段が豊富。
CV:諏訪彩花
ラプラス計算科学研究センターの所長。
蒸気機関のピストンに意識が宿っている存在であり、それを体内にセットしたロボットを「体」として使用している。
ロボット故に人間のユーモアが分からず、学習しようとしているのだが、いかんせん融通の利かない面があり、上手くいかない。
親しみを持ってもらうために意見を募り、それを基に顔パーツを付けるなど、本人なりに努力はしているのだが、何しろ皮肉や嫌味を言っても通じないどころか言葉通りに受け取るため、ラプラスの職員は苦労しているらしい。何とは言わないがとてもでかい
性能としては知本源のアタッカーで、知という本源故に場所を選ばない活躍が出来るほか、単体攻撃、範囲攻撃に加え、敵が1体倒されるごとに相手全体にダメージを与えるスキルが非常に強力。さらに、全てのスペルを強化すると羽織っているシャツを脱ぐ。
6章にてマーカスの持ち帰った術式は、肉体が崩壊するという凄まじい副作用を持つものだった。しかし、肉体は器にすぎず、魂が本質である意識覚醒者という特性を生かし、彼女は何度も術式の実験を行い続けた。
【マヌス・ヴェンデッタ】
CV:
小清水亜美
絶大なカリスマを持つ、ヴェンデッタの首魁。
財団のことを敵視している一方でヴェルティのことを特別視しており、
第2章ではヴェルティの目前に現れ、ドルーヴィスが捕らえたシュナイダーを人質にして彼に仲間になるように迫った。
ちなみに頭にあるトゲトゲした装飾は髪飾りではなく、実際に頭に突き刺さっている。
劇中ではこれを引き抜き、そこから流れ出たタールのようなどす黒い液体からヴェンデッタの信徒や怪物を召喚するなどの能力を見せた。
傷つくシュナイダーを前に心が折れたヴェルティから「ヴェンデッタの仲間になる」という言質を引き出すことに成功する。
そんなヴェルティに彼女が命じたのは「シュナイダーの殺害」。
それにヴェルティが抵抗すると、ヴェルティにシュナイダーの幼少期の幸せだった頃の思い出を見せて洗脳。
このときの、あまりにグロテスクな演出は全プレイヤーのトラウマ。
2章ラストの決戦では巨大な怪物を生み出すが、ストームが迫っていたためヴェルティを諦め撤退。
その後は、第5章でアペイロン教団の伝道会に姿を見せる。
これを見たソネットは反射的に神秘術をアルカナに使ってしまい、教団の戒律を破ったソネットは窮地に陥ることに…。
彼女の力と影響力は強大だったため、ヴェルティたちの作戦によって超高火力の爆発が起こる爆心地に彼女をテレポートさせることとなった。
作戦は成功し、アルカナは死んだものの、彼女は生前「自分は今日死ぬ」との予言を残しており、この勝利すらも彼女の計画通りだったようだ。
CV:
諏訪部順一
ヴェンデッタの構成員。
ミュオソティスとは「ワスレナグサ」のこと。
逆行した1929年で、会員制のバー「ザ・ウォールデン」のバーテンとして働いており、
禁酒法の敷かれるアメリカで、有力マフィアと協力して「一見ただの水だが、口に含むと酒に変わるポーション」を売ることで絶大な利益を上げていた。
ヴェンデッタ構成員きっての過激人物。
ウォールデンで開催された「ストーム会」で人々にストームの存在を教えると、本来の歴史より早く訪れた世界恐慌とストームのダブルパンチで混乱する人々を見て嘲笑い、
救いを求めた人々には、「これをつければストームから逃れられる」と偽って、装着者をヴェンデッタの信徒に変える仮面を平気な顔で渡し、
さらには「神秘術ならば時代病に苦しむ人々を救える」という触れ込みで政府に取り入り、政府が急場しのぎで作り上げた治療所で笑いながら虐殺を行うなど、
人間への憎悪を隠そうとしない。
劇中では「ピアノの演奏に連動して、黒いオーラで攻撃する」という能力を見せた。
CV:
悠木碧
マヌス・ヴェンデッタに協力するギャングのリーダー。
逆行した1929年で、ヴェンデッタの先兵として活動する。
財団自体は敵視しているが、ヴェルティのことはどこか気に入っており、
「ザ・ウォールデン」で決闘した際には「ヴェンデッタより先にアンタに出会えていたら良かった」と、ヴェンデッタに手を貸すことは本意ではなかったと言いたげなセリフを言うほど。
ヴェンデッタに協力する見返りに「失踪した姉を探す」という約束をさせている。
彼女が犯罪に手を染めたのは、家族を養うため。
シュナイダーは両親から愛されてはいなかったが、兄弟姉妹との仲は良好で、彼女たちのために犯罪で金を得て、それを家族に送っていた。
ある時、シュナイダーはストームの存在と、それがもうすぐ訪れることを知る。
家族を守るべくシュナイダーはシカゴの財団支部に駆け込むが、シカゴの財団は「貧乏人は失せろ」との手紙をよこし、彼女たちを冷たく追い返した。
故に、シュナイダーは過激な思想の持ち主であると知りながらもヴェンデッタを頼るしかなかったのである。
しかし、ヴェンデッタは彼女を助けるつもりはさらさらなかった。
ヴェンデッタはシュナイダーの知らぬ間に彼女が探していた姉・マリアンを確保・監禁しており、その事実を知らせずにシュナイダーを手駒として使い潰すつもりでいた。
「ザ・ウォールデン」でマリアンを見つけ、ヴェンデッタの思惑を見抜いたシュナイダーはヴェンデッタから離反、
ヴェルティと共闘するもドルーヴィスには敵わず、共に捕らえられてしまう。
その後はアルカナの能力によって操られたヴェルティに致命傷を負わされたかに見えたが、ドルーヴィスと対峙した際にもう逃げられないと悟ったシュナイダーは、
ヴェルティに「もし何かあったときは、あたいの左胸を撃って確実に殺せ」と言葉を残していた。
彼女は右心症であり、操られたヴェルティの放った弾丸で即死することをなんとか回避。
シュナイダーを殺して(殺したと思って)なんとか生き延びたヴェルティから「ヴェンデッタは見せしめにシュナイダーの死体を財団陣営に送りつける」ことを知ると、死んだふりをして財団陣営に合流する。
その後は治療を受けた後に財団と共闘し、なんとかミュオソティスを退けるも、ストームは間近に迫っていた。
ストームを前に、スーツケースの中で開かれた晩餐会。執事のカーソンやマリアンが消えゆくなか、シュナイダーはヴェルティに告白する。
彼女は神秘学家ではなく、ドルーヴィスの改造したワンドで神秘術を使えるように見せかけていたただの人間だった。
ヴェンデッタはそれを見抜いていたために、彼女を助けなかったのだ。
そして、それは彼女もまたストームで消滅することを意味していた。
シュナイダーはヴェルティに、最後の願いを告げる。
両親からも、財団からも、ヴェンデッタからも見捨てられた彼女は、
最後に出会えた友・ヴェルティに願いを託し、嵐の中に消えていった…。
最初期のトレイラーから露出が多く、「シュナイダーのことが気になってゲームをDLした」という報告も多かった彼女。
あるステージでゲストキャラクターとして使用可能なことから「なんだかんだ生き残ってヴェルティの相棒枠になるんじゃないの?」と予想する声もあったが、結末はあまりに衝撃的なものであった。
このあまりに早すぎる結末に
「推そうと思ったキャラが死んじゃったんだけど」と衝撃を受けたタイムキーパーは非常に多く、
リリース初期の各種SNSのタイムラインは「推しが死んだ」と嘆く人々で溢れかえっていたという…。
第4章では「ストーム改革」法案を通すべく、支持者を増やす目的でレディ・Zがシカゴ支部の怠慢を指摘する作戦を立案。
証言台に立ったソネットが、彼女の仇を討つかのようにシカゴ支部の罪を糾弾して弁論戦に勝利している。
【アペイロン教団】
CV:
井口裕香
エーゲ海に浮かぶ孤島に住まう、世間から忘れられた神秘学家集団
「アペイロン教団」に所属する少女。
教団きっての天才少女で、世界を数字と幾何学で認識している。
教団の「万物は数字から成る」という教義を信じ、数学を通じて「真理」に辿り着こうとしている。
一方で教団の「外」を知らず、真理を追求するだけの生活を送ってきたせいか人格面は幼く、
「世界が数字と幾何学でできている」ことを微塵も疑わず、「他人を理解しようとする」「相手の身になる」といった行動を全くしない。
このため彼女と一般人がコミュニケーションすることは極めて困難であり、ヴェルティたちも彼女とのコミュニケーションには苦戦していた。
要約すれば彼女は「数字と幾何学に対する知識だけが肥大化した子供」とでも言うべき存在である。
彼女や教団を少しでも理解しようと歩み寄るヴェルティ・ソネットには彼女なりに好意的に接するものの、
一度「理解し合えない」と判定した相手に歩み寄ることはなく、教団のルールを理解不能なものとして一切受け容れないレグルスのことは「無理数」と断じて嫌悪する。
また数字で解明できない不合理な出来事も嫌いなようで、神秘術で強運になっており、自らの幸運を試して楽しむ神秘学家・ケントゥリオンと相対した時には不合理さに気絶してしまった。
ちなみに「数字」つながりのお遊びなのか、ホーム画面で放っておくと
素数を数えだすほか、
数学者つながりか「わたしの円が乱れちゃう」というアルキメデスの
実は言っていないらしい名言を連想させる台詞がある。
神秘術の正確な内容は不明だが、「人の本質を数字として見通す」能力を持つ。
キャラクターとしては星本源。タグは「アタッカー/追撃/サポート」。
リアルでもメンタルでもない第3のダメージタイプ「ジェネシスダメージ」を操る他、
自身の行動やチームメンバーの追加行動で増加する固有の特殊リソース「ひらめき」を消費して、自身を強化しながら戦う…という一見すると理解の難しいキャラ。
アタッカーでありながらアルティメット「数字と幾何学の国」が全体バフ技…というのも初見のタイムキーパーの理解を妨げる。
だが複雑なテキストを理解すると
- 相手のリアル・メンタル防御力に左右されないジェネシスダメージに由来する安定した攻撃力
- その長所をさらに伸ばす「ジェネシスダメージにクリティカルが発生する」という洞察能力と、ジェネシスダメージにバフを掛けるアルティメット「数字と幾何学の国」
- ひらめきが5貯まるごとに、行動に関係なく発動する追加攻撃「補充数式」による手数の多さ
- 最低クラスの耐久面を補う防御バフ「強固」を付与するスペル「曲線の投影」により、防御面の弱点をある程度カバー可能
と、強いことしか書いていない強キャラだということがわかる。
CV:
中村悠一
「アペイロン教団」の現在のリーダーである青年。
精神が未発達の37とは真逆の、いかにも「指導者」といった雰囲気の冷静で聡明な青年。
教団の秩序を守ることを行動原理としており、島に争いを持ち込んだアルカナとヴェルティに対し、
ペナルティとして「敵対する陣営を攻撃するたびに、高熱を発し攻撃者を傷つける腕輪」を嵌めさせた。
キャラクターとしては知本源。タグは「サポート/デバフ/デバフ解除」。
37と同じく固有の特殊リソース「ひらめき」を管理して戦うキャラクターで、
こちらも、テキストは難しいがそれを読み解いていくと強いことしか書いていない強キャラ。
味方のデバフを解除しつつ、ランダムに2種のバフを付与する「義務と責任」で味方を補助しつつ、
敵には妨害スペル「規律と戒法」でランダムに2種のデバフを付与して攻勢を削ぐ…という能力を持つサポーターなのだが、
さらに単体攻撃アルティメット「受け継がれし啓示」で攻撃に参加も可能、と
マルチな能力を持つ。
その上溜めたひらめきを消費することで味方にスペル強化を付与したり、ただでさえ倍率700%と攻撃力の高い「受け継がれし啓示」の火力を上げたりと、長所をさらに伸ばせる。
強いて言えば「付与するバフ・デバフがランダムで戦術に組み込みにくい」
「常に『ひらめき』の残量やスペル効果による『ひらめき』の増加量、行動に伴う『ひらめき』の消費など『ひらめき』を管理し続けなければいけないのでプレイヤーが頭を使う」
などの弱点はあるものの、長所に比べれば些細なもの。
総評すると
ゲーム最強クラスのマルチタレントと言って差し支えない強キャラである。
CV:廣瀬大介
アぺイロン教団の一員。
頭からブドウがぶら下がっているという奇妙な風貌をしているが、教団の中では外界との交流経験が多く、どちらかと言えば教団外の常識に寄った人物。
論理の通った話し方をするが、37からは「過剰な修飾で相手を煙に巻こうとしている」(意訳)という評価を受けている。
37・6・ソフィアとは幼なじみである。
島の秩序の崩壊に伴い、彼は信じるべき信仰を失った。
信仰を失った彼と、同じ思想を持つ教団の信者たちが決断したのは、自らの足でストームに歩み入り、消える事だった…。
CV:小林ゆう
アぺイロン教団の一員であり、37の親友である赤髪の少女。
もともとは幼いころに教団の外からやってきた人物であり、教団の外からの出来事が島に持ち込まれた際に対応するという役割を担っている。
彼女の名前が数字ではないのは、「魂の数字」を見つけられていないからである。
37は自身の能力でそれを見たが、他者から数字を明らかにされるのを恐れたソフィアは、それを瓶に詰め海に投げてしまった。
島の秩序が崩壊する様と、人々が死んでいく様子を見て、彼女は万物を数字で表せるという教団の教義に現実の出来事を当てはめられなくなってしまった。
そんな中で接触してきたアルカナによって、かつて自分が海に捨てた瓶を渡され、魂の数字を知る事となる。
その数字は√2。自分が無理数であり、教団の教義を理解することが本質的にできないことを知ったソフィアは、アルカナの後を継いでマヌス・ヴェンデッタに入ってしまうのだった…。
【???】
ストーリーの幕間に登場し、ヴェルティ、あるいはプレイヤーに話しかけてくる謎の存在。通称「小道おじさん」
皮肉と比喩たっぷりの謎めいた言動で聞き手を煙に巻いてくるが、その内容はよく聞くと直近のエピソードと連動しており、ヒントや考察の材料となっている。
初登場はVer1.6のイベント「朔日手記」。ベスミエルという名前で登場し、助手のエニセイと共に調査をしていた。
本編6章「星は光りぬ」ではマーサという名前で登場。
アぺイロン教団の信仰の崩壊に伴い、210を始めとした多数の信者と共に「ストーム」に飲まれて消えていった。
ブラジル・サンパウロでは「ドクター・ドレス」という名前で登場。
彼女のデスクからは、幾多の時代から雑誌「UTTU」に投稿を繰り返してきた投稿者「ウルド」の名が書かれた原稿が見つかっているが…?
【用語】
21世紀を迎えようとしていた世界に訪れた、時代を巻き戻す謎の災害。「
逆再生のように天に昇る雨」と共に、時代を過去へと逆行させる。
このため、この世界では「未来」「過去」といった時間の数え方が意味をなさなくなっている。
5章ではストームに影響されない島で正確に時間を記録していたアペイロン教団により、ストームさえ起こらなければ、世界は2007年を迎えていたことが判明している。
ストームが発生するとその時代にいた人々は消え去り、逆行した時代に沿った人物が再配置される。このため、財団に関わらない一般人にストームのことは殆ど知られていない。
逆行した時代においては本来の時間の流れで起きた出来事が再現されるが、後述するストームの影響を受けなかった者が歴史に介入することで、それらの出来事の発生を早めたり、なかったことにすることが可能。
ストームの予兆を感知できるのは神秘学家だけで、その神秘学家もストームの影響を受けない場所にいなければ一般人と同じくストームで消え去ってしまう。
また、ストームが近づくと「ストーム症候群/時代病」と呼ばれる異変が発生し、一般人は自覚のないまま非常識な行動を取り始める。
例として2章では「現金が食料に見える」異変が発生した。
現状、ストームの影響を全く受けない人物はタイムキーパーであるヴェルティのみ。財団とヴェンデッタの本部やヴェルティのスーツケース、アペイロン教団の暮らす島など、ストームの影響を受けない場所はわずかに存在する。
最初のストームの発生原因は不明。
マヌス・ヴェンデッタは「本来の歴史において、時代の転換点になった出来事がトリガーになってストームが発生する」ことを突き止めており、
逆行した世界に介入して時代の転換点になった出来事をより早く発生させることでストームを短いスパンで起こしている。
神秘術と呼ばれる異能の力を持つ人々の総称。
この世界において彼らの存在は広く認知されており、歴史や伝説に伝わる魔法や
超能力などのオカルトの多くは、この世界では神秘学家の持つ神秘術であったとされる。
持つ能力は
- 「墓碑を通して、埋葬された死者の声を聞く」(ネクロ・ロギスト)
- 「ホラー映画にまつわる物品・クリーチャーを実体化させる」(ジェイミー)
- 「舞踏を通じて自然の力を借りる」(シャーマィン)
- 「触れた者をトリップさせる泡を作り出す」(ディガー)
- 「飼っているコブラ『プーンギ』との意思疎通」(カンジーラ)
など人によって千差万別。
一方で体系化もされているようで、最前線学校では神秘術の制御・特訓の方法を生徒たちに教えており、学校の卒業生であるマチルダやエネミーとして登場する最前線学校の生徒は共通して光るエネルギーを相手にぶつけて攻撃する。
また神秘術を持つ一方で、精神面では常人よりも脆いことがロード中に読めるtipsで強調されており、心の弱さ故に思い悩んだり、間違いを犯してしまった神秘学家も数多い。
イベントでは、そうした心の弱さから道を踏み外しかけた神秘学家の成長や再起が物語のメインテーマとなる。
聖パブロフ財団の活動もあって世間に浸透してはいるものの、20世紀末に入っても完全に社会に受け入れられてはおらず、神秘学家たちは差別の対象になることも少なくない。
ストームの影響で逆行した時代においては神秘学家に対する認識も古くなっていて、20世紀末よりも強い差別を受けている。
また、一部では神秘学家同士でも能力の高低で差別が発生しており、イベント「モル・パンク遊記」では、低い能力が原因で神秘学家の世界にも居場所がない神秘学家の悲劇が描かれた。
神秘学家であるかどうかは「神秘術が使える」という一点だけで判断されているようで、神秘術が使えさえすれば人間でなくとも神秘学家として扱われる。
プレイアブル化しているだけでも、ボーダーコリー(ピクルス)、剣と鎧(ナイト)、
宇宙人(ボイジャー、ギベオンズアイ)、喋るリンゴ(APPLe)、テレビに閉じ込められた少女(TTT)など、さまざまな神秘学家が存在する。
各神秘学家には歴史上の出来事や神話、童話などのモチーフがあり、
例を挙げれば「ナイト」は、叙事詩「ローランの歌」と、ローランが持つが持つ聖剣デュランダル、シャルルマーニュ伝説が元ネタの騎士道物語『不在の騎士』がモチーフと言われる。
「ホーム画面に遷移した際、一定の確率で物言わぬ絵画になってしまう」「戦闘中、控えにいる(スーツケースから顔を出している)神秘学家はそれぞれ異なった動物『ユーディモ』に変身してしまう」
など、未だに一切説明がなされない謎の演出もあり、神秘学家は「ストーム」と並ぶこのゲームの根幹にして最大の謎となっている。
神秘学に関連する生物の総称。
神秘術と同じく、伝説に伝わる生物の多くは、この世界では魔精であったとされる。
ゲーム中では主にエネミーとして登場。
また、イベント「レイクミドロの悪夢」では、人間に訓練された魔精上がりの神秘学家・ジェシカが登場する。
神秘学家の支援を目的とする組織。
神秘学家の保護と世間への浸透を任務としており、ストームの発生以降はストームの解析と、ストームを人為的に起こそうとするマヌス・ヴェンデッタへの対抗も行っている。
構成員には人類も神秘学家もいる。
彼らの尽力によって神秘学家の世間における立場が向上したことは確かなのだが、
長い活動の中で構成する人員の一部は腐敗してしまっており、「心の弱い神秘学家を保護”してやっている”」という傲慢な考えを持つ構成員も少なくない。
さらには、人員の中には「人類至上主義」を掲げている過激な差別主義者も交じっており、現状は一枚岩の組織ではない。
第4章では、ヴェルティの活動を支援するべく、レディ・Zが腐敗した組織に立ち向かうさまが描かれる。
本部と支部でストーム対策・神秘学家の保護という使命へのモチベーションは大きく違い、支部は使命に対してそこまで熱心ではない。
一部の支部は神秘学家の保護という目的を放棄しているありさまで、清廉な組織とは言い難い。
6章に登場する本部職員のホフマンは楽観的な支部職員の態度を、「支部職員は各地の行政機関と本部を仲介する官僚にすぎない。同じ地球市民だとは思うな(※要約)」とボロクソに評している。
下部組織にストームの研究や装備品の開発に当たる「ラプラス計算科学研究センター」と、
幼い神秘学家を保護・教育する学校「最前線学校」があるほか、軍事組織「ゼノミリタリーアカデミー」と協力関係を築いている。
聖パブロフ財団の下部組織で、幼い神秘学家を保護・教育することを目的とする学校。
生徒はここで神秘術の制御・特訓の方法を学ぶ。
財団の調査で神秘学家と判明した子供は幼い段階で両親の許可のもと親元から引き離され、この学校に入学する。
そんなシステムどっかで聞いたな…
ヴェルティ・ソネットはここの卒業生で、マチルダは風紀委員として財団の業務に就きつつ現在も最前線学校に所属している。
教育においては生徒の自主性はあまり尊重されず、授業の内容は画一的。
教育方針に反発する生徒は、反省室に収容されて反省を促される。
また、生徒の外部との接触は禁じられている。
閉鎖的な環境と画一的な教育内容、何より強制的な両親との別れによって「学校を脱出したい」という願いを持ってしまう生徒も多く、
第3章「物語は何処にもあらず」では、ヴェルティを中心に学校の外に憧れた生徒たちの脱出劇が描かれる。
マヌス・ヴェンデッタはこの学校の所在地を把握しており、
空を飛ぶ魔精・オリティアウを使って外の情報とヴェンデッタのことを生徒たちに教え、組織に勧誘していた。
ヴェルティが教師陣に反発し、最終的に同志を集めて脱出を試みたのも、オリティアウが落とした外の情報が書かれた紙を見たからである。
「神秘学家が支配する世界」を最終目標に掲げる神秘学家の組織。
人間を駆逐して神秘学家だけの世界を作ることを目的とし、そのために歴史に介入してストームの発生スパンを早めている。
最終目的はストームによって世界を上古時代まで回帰させること。
能力の高低にかかわらず神秘学家を幅広く受け入れる一方で、人間に対しての振る舞いは残酷。
ストームの存在を知った人間には「ストームを防ぐ」という触れ込みの仮面を与えて一見すると救う姿勢を見せるが、
この仮面は「ストームを防ぐ」という効果こそ真実であるものの、装着した人間から徐々に理性を奪ってヴェンデッタの信徒に変えてしまう。
ヴェンデッタは各時代でこの仮面を使ってストームを知った人々を信徒に変え、手駒を増やしている。
第2章では本来の歴史より世界恐慌を早く起こして、市場の暴落に慌てふためく人々をあざ笑ったり、
イベント「モル・パンク遊記」では神秘術で天体を呼び寄せて大量虐殺を起こそうとするなど、人間への憎悪を隠そうとしない。
差別的な扱いを根に持ってヴェンデッタに加入してしまう神秘学家は後を絶たず、財団はヴェンデッタへの対処に追われている。
彼ら曰く「ストームは財団が生み出した」らしいが、詳細は現時点では不明。
神秘学家を特集する謎の雑誌。
過去から現在まで古今東西の神秘学家のデータを収集してまとめており、その調査範囲は人間界から隔絶されているはずのアペイロン教団の島にまで及ぶ。
ゲーム内で読めるデータベースや神秘学家の
プロフィールは「UTTUを読んでいる」という体を取っているほか、
前述した「UTTU閃光集会」は、神秘学家によるUTTUの読書会という設定。UTTU閃光集会はなかなかお目にかかれないレアイベントらしい。
なぜか神秘学家のことを生物ではなく「芸術作品」と認識しており、
ゲーム中の
プロフィールでは
- 誕生日→「展示開始日」
- 現在の出身地→「展示場所」
- 身長体重等のデータ→「サイズ」
と、各種データの表記が人間を形容するには不自然な単語に置き換わっている。
「パンドラ・ウィルソン」という編集長と取材記者を兼任するスタッフが居ることが判明しており、
各神秘学家の絆を上げると読めるショートエピソード「文化」の最終ページは、各神秘学家へのウィルソンのインタビューという形を取っている。
宇宙人とかシカとか数学バカとかヒッピーとかに振り回されるかわいそうな人である。
エーゲ海のどこかにある孤島に住む神秘学家集団。
5章でヴェルティたちは孤島に流れ着き、彼らと交流することになる。
古代ギリシアにおいて、哲学者のピタゴラスが創設したという「ピタゴラス教団」の思想を受け継いでおり、
「世界は数からなる」という教義を掲げ、数学・幾何学を学ぶことで世界の真理に辿り着こうとしている。
一方で島の外の世俗に関しては全く興味はなく、ひとまとめに「現象界の塵埃」と呼んで気に留めない。
数字を神聖なものとして見ており、大半の人々は名前を捨てて数字で互いを呼び合っている。
数字の名を持たない島民もいるものの、彼らは「未だに自分の本質となる数字を見つけられていない未熟者」として扱われている。
住民たちはピタゴラス教団の教えを元にした
「豆を食べてはならない」「起床し寝床を離れる時は、眠っていた痕跡を消して整えなければならない」
「落ちたものを拾ってはならない」「剣で火をかき混ぜてはならない」
などの一見すると不可解なルールを守って暮らしており、これを破った者には厳しい罰が課せられる。
マヌス・ヴェンデッタと同じく神秘学家至上主義を掲げており、
神秘学家を「実数」と呼んで歓迎する一方で、ただの人間は「虚数」と呼び、島に上げることはない。
また神秘学家であっても、教団のルールを理解しない者は「無理数」と呼ばれ、人間と同じく島から排除される。
島はストームの影響を受けていないものの、ストームのことは「エマネーション」という名前で認知しており、
島民はエマネーションを「現象界の塵埃を洗い流し、我々を低次元な世界から連れ出す神聖な現象」と定義している。
【余談】
設定でキャラクターの言語を英語、中国語、韓国語に変更できるのだが、英語版では各キャラクターの喋る言葉は、キャラクターの出身地によってちゃんと訛っている。
例として日本人の五色月は、いわゆるジャパングリッシュになっている。
神秘学家の
プロフィールには、各神秘学家が身にまとう「におい」をまとめた「香調」という項目がある。
各キャラクターの「におい」を知ることができる
ゲームは本作くらいのものだろう。
これを参考に香水を選べば、推しと同じ匂いを纏うことができるぞ!
タイムキーパーの皆様、追記・修正をお願いします。
画像出典:2023年10月26日稼働開始 BLUEPOCH『リバース:1999』より2点
- ネタバレは4章までのつもりで書きました 「主人公が喋って名前もある」タイプのスマホゲーを他にもご存じの方はじゃんじゃん追記してください -- 記事主 (2024-03-30 14:17:04)
- シュナイダーは混血ではなく、ドルーヴィスの作った特殊なワンドで神秘術を使う人間です -- 名無しさん (2024-04-03 18:02:25)
- 好きなゲームなので記事化うれしいありがとう。公開される動画もレトロでいいよね -- 名無しさん (2024-04-18 23:52:41)
- ちょっと触ったけどクソエグい凸ゲーな上激しすぎる持ち物検査の嵐で無理でした キャラとストーリーと音楽って良さをゲームそのものがぶち壊してる感じ -- 名無しさん (2024-08-10 19:08:57)
- ↑持ち物検査なのは否定しないけど凸ゲーは言い過ぎ -- 名無しさん (2024-08-14 23:43:55)
最終更新:2025年03月13日 00:59