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ウルティマ 恐怖のエクソダス - (2012/12/07 (金) 18:29:45) の1つ前との変更点

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*ウルティマ 恐怖のエクソダス 【うるてぃま きょうふのえくそだす】 |ジャンル|RPG|~| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |発売元|ポニーキャニオン|~| |発売日|1987年10月9日|~| |定価|6195円|~| //|分類|''クソゲー扱いされやすい良作判定''|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 コンピューターRPG『ウルティマ』シリーズの第3作『Exodus:UltimaIII』のファミコン移植版。~ 1987年1月に『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』が発売され、当時のファミコンはRPGブームが起きていた。その最中に本作もファミコンから出ることになった。 **特徴 -キャラクターメイキングや4人パーティはファミコンでは本作が最初。 -バッテリーバックアップシステムがあり、パスワードをいちいち書く必要がないので便利。 -また、ステータス一覧表示や、自分の視点内しかフィールドマップが見れないという、これまでにないシステムを採用している。 //**クソゲー呼ばわりされる理由 ***独自システム -PCゲームのUltima IIIを知らずにドラクエII等に慣れているプレイヤーからは下記の点で批判されることが多い。 --自由度が高い。逆に言えば、どこから進めるべきか具体的なヒントが極端に少なく、何をしていいか分からなくなることが多い。 ---住民や兵士など、誰とでも戦いを挑める。最初にロードブリティッシュ(この世界の統治者)と一戦を交えてそのまま全滅するのはお約束。 ---そして「王様が最強なら自分で世界救えよ」などとジョークを叩かれるのもお約束。 ---街の中で住民を虐殺したり強盗を働くと兵士に囲まれ、弱いとあっという間に全滅させられる。しかし慣れるとこの方法で稼ぎを行うプレイヤーもいる。 --宿屋がない代わりに食料の概念がある。フィールドで歩きまわれば、あるいはBボタンを連打すればHPやMPは回復するが食料がなくなると、あっという間に餓死ということもある。 --馬を手に入れると、自分の移動速度が倍になるのではなく、''フィールドの敵キャラの移動速度が半分になる''。仕様を知らないと全くの無駄アイテムとみなされがち。 --戦闘はタクティカルバトル。 ---逃げるコマンドがないという漢仕様(一応下記にあるハートの磁石という救済アイテムはある)。とはいえ、原作のApple][版も逃げられない仕様なので忠実ではあるのだが。 ---テンポはそれほど悪くないが、武器や魔法の命中率の問題もあり時間がかかることも多い。 --レベルを上げると地上で出現する敵が強くなっていく。このバランスが問題で、キャラを育て切れていないと詰むということも。 ---レベルアップのシステムは、一定経験値を貯めて王様に会うという面倒なもの。 ---また、王様は体力しか上げてくれないので、その他のステータスを上げるには各地にある神殿に寄付するなど、これも面倒。 ---ただこのシステムを知っていると、キャラのレベルを低いままキャラを成長させられゲームを有利に進められる。 --ラストはある意味衝撃的。 ---この点もドラクエIIとの違いから批判される要因の一つ(PC版とも少し違う)。確かに演出は十分ではないし、ちょっと理不尽な展開だが、アイディアとしては評価できる。 ***独自アレンジ 本作はPC版『Ultima III』と比べると、固有名詞・セリフ・登場キャラなどに大きなアレンジが加わっている。アレンジの監修を担当したのは秋元康。 しかしその変なテイストは、オリジナル版を知るプレイヤーが本作に対して眉をひそめる最たる理由となってしまった。 -セーブをする場所は、ずばり''セーブデパート''。 -「あなたがたは ロトのしそんですか?」など、ウルティマの世界観をぶちこわしにするセリフ多数(メタ発言を行う人物は原作でもそれなりに居るが、それが多くなりすぎた)。 -さらに本作のイメージソングを歌っている声優の日高のり子がゲーム中に出てきてレコードを宣伝してくる。 --あることをすると、PC版にないアイテム「ハートの磁石」をくれる。イメージソングの曲名でもある。&brちなみにこのアイテム、使用すると強制的にロードブリティッシュ城に帰還できる便利なもの。一人一個しか持てない難点はあるが、戦闘中でも使えるため非常に重宝する。''(本作には「逃げる」コマンドがないため、戦闘が始まってしまったら回避するにはこのアイテムを使うしかない)'' --なお、他の住民と同じように戦いを挑めるが、彼女はロードブリティッシュと違って普通に倒せてしまうので、その点をバカゲー要素として評価する人もいる。 -もっともマイナスばかりではなく、イメージソングを含め本作のBGMを担当する後藤次利の曲は名曲揃い。 -パッケージ絵は好みの問題もあるが、なかなかよく出来ている(女の子の絵にひかれたプレイヤーも多いと思われる)。 //FC版と国内PC版の相違点 //キャラクタメイキングにて性別の指定が出来ない。 //戦闘からの逃走不可能(国産PC版では「画面外に出る」ことにより逃走可能)。 //謎解きの一部が変更されている(祈りやつるはしなど)。 ***(参考)ウィザードリィ 狂王の試練場 -1987年12月に、ウルティマシリーズと並ぶ有名RPGであるウィザードリィシリーズの『ウィザードリィ 狂王の試練場』がファミコンで発売された。 -この作品の出来が非常に良く、常々本作の出来と対比されたことも本作の評判を落とす羽目になった。 -ちなみに、恐怖のエクソダスと狂王の試練場の開発現場は隣同士のビル([[ソース>http://fcs.main.jp/kyosyo/ends_01.html]]は狂王の試練場の開発に携わった遠藤雅伸氏)。 **結論、余談 -要するにPC版を知っているプレイヤーからも知らないプレイヤーからもクソゲー扱いされてしまった不遇の一作。 -この反省からか、UltimaIVの移植作『ウルティマ 聖者への道』では本作に比べてかなり遊びやすく、無難なアレンジに改善されている。 --オリジナルでは女性だったジュリアが、なぜかファミコン版ではヒゲのマッチョの男に性転換しているなどの突っ込みどころはあるが。 -海外でもNES(北米版ファミコン)で発売されている。 --こちらは日高のり子→シェリーというキャラ名の変更などを除けば、ほぼ日本版と一緒。 ---余談だが、UltimaVI以降ではシェリーという名の''ネズミ''が登場するが、超重要な役を演じることになる。 --基本的には評価はそれなりに高いが、日本語版から逆輸入する形になっているせいか、厳しい文字制限のための分かりにくい略称に加え、あからさまな誤植や文法ミス、不自然だったり意味の通らない文章があちこちに存在する。問題の変なアレンジは少なくなっている(ロトの子孫>リンクの子孫 など、止めときゃいいのに形を変えて残しているものもある)ので、その点にさえ目をつぶれば名作ではある。 --ついでにスタッフロールでも翻訳・再構成についての言及は一切なされていない。元のチームで作業を行ったのだろうか?エンディングは日本語版と完全に同一である(泣 -超余談として、ログイン誌上で原作シリーズをウルティマと書いたことに対して「アルティマだろ」とツッコミが入っていて、「英語読みのアルティマではなくラテン語読みのウルティマと原作者も言っている」((作者の別名である「ロードブリティッシュ」は、アメリカ人でありながらイギリス(ブリテン)訛りの英語を話す事をからかわれた事により開き直って自ら名乗ったもの。英国訛りの英語と言うのは変かもしれないが、日本での学校で教えている英語も実は米語(判りやすいところで「Z」を「ゼット」と発音するのが英語、「ズィー」が米語)だったりする。))と答えていたのだが収まらず、当作品の正式名がウルティマとなった事で、やっと沈静化したと言う話がある。 ----
*ウルティマ 恐怖のエクソダス 【うるてぃま きょうふのえくそだす】 |ジャンル|RPG|~| |対応機種|ファミリーコンピュータ|~| |発売元|ポニーキャニオン|~| |発売日|1987年10月9日|~| |定価|6195円|~| //|分類|''クソゲー扱いされやすい良作判定''|~| ---- #contents(fromhere) ---- **概要 コンピューターRPG『ウルティマ』シリーズの第3作『Exodus:UltimaIII』のファミコン移植版。~ 1987年1月に『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』が発売され、当時のファミコンはRPGブームが起きていた。その最中に本作もファミコンから出ることになった。 **特徴 -キャラクターメイキングや4人パーティはファミコンでは本作が最初。 -バッテリーバックアップシステムがあり、パスワードをいちいち書く必要がないので便利。 -また、ステータス一覧表示や、自分の視点内しかフィールドマップが見れないという、これまでにないシステムを採用している。 //**クソゲー呼ばわりされる理由 ***独自システム PC版『Ultima III』は、当時のファミコンで主流となったRPGとはかなり様式の異なるゲームであった。~ 特徴的な要素を以下に示す。 //『DQII』等に慣れているプレイヤーからは、下記の点で批判されることが多い。 -自由度が高い。逆に言えば、どこから進めるべきか具体的なヒントが極端に少なく、何をしていいか分からなくなることが多い。 --住民や兵士など、誰とでも戦いを挑める。最初にロードブリティッシュ(この世界の統治者)と一戦を交えてそのまま全滅するのはお約束。 --そして「王様が最強なら自分で世界救えよ」などとジョークを叩かれるのもお約束。 --街の中で住民を虐殺したり強盗を働くと兵士に囲まれ、弱いとあっという間に全滅させられる。しかし慣れるとこの方法で稼ぎを行うプレイヤーもいる。 -宿屋がない代わりに食料の概念がある。フィールドで歩きまわれば、あるいはBボタンを連打すればHPやMPは回復するが食料がなくなると、あっという間に餓死ということもある。 -馬を手に入れると、自分の移動速度が倍になるのではなく、''フィールドの敵キャラの移動速度が半分になる''。仕様を知らないと全くの無駄アイテムとみなされがち。 -戦闘はタクティカルバトル。 --逃げるコマンドがないという漢仕様(一応下記にあるハートの磁石という救済アイテムはある)。とはいえ、原作のApple][版も逃げられない仕様なので忠実ではあるのだが。 ---テンポはそれほど悪くないが、武器や魔法の命中率の問題もあり時間がかかることも多い。 -レベルを上げると地上で出現する敵が強くなっていく。このバランスが問題で、キャラを育て切れていないと詰むということも。 --レベルアップのシステムは、一定経験値を貯めて王様に会うという面倒なもの。 --また、王様は体力しか上げてくれないので、その他のステータスを上げるには各地にある神殿に寄付するなど、これも面倒。 --ただこのシステムを知っていると、キャラのレベルを低いままキャラを成長させられゲームを有利に進められる。 -ラストはある意味衝撃的。 --この点も『DQII』との違いから批判される要因の一つ(PC版とも少し違う)。確かに演出は十分ではないし、ちょっと理不尽な展開だが、アイディアとしては評価できる。 ***独自アレンジ 本作はPC版『Ultima III』と比べると、固有名詞・セリフ・登場キャラなどに大きなアレンジが加わっている。アレンジの監修を担当したのは秋元康。 しかしその変なテイストは、オリジナル版を知るプレイヤーが本作に対して眉をひそめる最たる理由となってしまった。 -セーブをする場所は、ずばり''セーブデパート''。 -「あなたがたは ロトのしそんですか?」など、ウルティマの世界観をぶちこわしにするセリフ多数(メタ発言を行う人物は原作でもそれなりに居るが、それが多くなりすぎた)。 -さらに本作のイメージソングを歌っている声優の日高のり子がゲーム中に出てきてレコードを宣伝してくる。 --あることをすると、PC版にないアイテム「ハートの磁石」をくれる。イメージソングの曲名でもある。&brちなみにこのアイテム、使用すると強制的にロードブリティッシュ城に帰還できる便利なもの。一人一個しか持てない難点はあるが、戦闘中でも使えるため非常に重宝する。''(本作には「逃げる」コマンドがないため、戦闘が始まってしまったら回避するにはこのアイテムを使うしかない)'' --なお、他の住民と同じように戦いを挑めるが、彼女はロードブリティッシュと違って普通に倒せてしまうので、その点をバカゲー要素として評価する人もいる。 -もっともマイナスばかりではなく、イメージソングを含め本作のBGMを担当する後藤次利の曲は名曲揃い。 -パッケージ絵は好みの問題もあるが、なかなかよく出来ている(女の子の絵にひかれたプレイヤーも多いと思われる)。 //FC版と国内PC版の相違点 //キャラクタメイキングにて性別の指定が出来ない。 //戦闘からの逃走不可能(国産PC版では「画面外に出る」ことにより逃走可能)。 //謎解きの一部が変更されている(祈りやつるはしなど)。 ***(参考)ウィザードリィ 狂王の試練場 -1987年12月に、ウルティマシリーズと並ぶ有名RPGであるウィザードリィシリーズの『ウィザードリィ 狂王の試練場』がファミコンで発売された。 -この作品の出来が非常に良く、常々本作の出来と対比されたことも本作の評判を落とす羽目になった。 -ちなみに、恐怖のエクソダスと狂王の試練場の開発現場は隣同士のビル([[ソース>http://fcs.main.jp/kyosyo/ends_01.html]]は狂王の試練場の開発に携わった遠藤雅伸氏)。 **結論、余談 -FCのユーザー層にとっては馴染みの薄いシステムを持ち、オリジナルの内容を知るユーザーにとっては妙な独自色がネックとなる。その結果いずれからも歓迎されない結果に終わった、不遇の一作である。 -この反省からか、UltimaIVの移植作『ウルティマ 聖者への道』では本作に比べてかなり遊びやすく、無難なアレンジに改善されている。 --オリジナルでは女性だったジュリアが、なぜかファミコン版ではヒゲのマッチョの男に性転換しているなどの突っ込みどころはあるが。 -海外でもNES(北米版ファミコン)で発売されている。 --こちらは日高のり子→シェリーというキャラ名の変更などを除けば、ほぼ日本版と一緒。 ---余談だが、UltimaVI以降ではシェリーという名の''ネズミ''が登場するが、超重要な役を演じることになる。 --基本的には評価はそれなりに高いが、日本語版から逆輸入する形になっているせいか、厳しい文字制限のための分かりにくい略称に加え、あからさまな誤植や文法ミス、不自然だったり意味の通らない文章があちこちに存在する。問題の変なアレンジは少なくなっている(ロトの子孫>リンクの子孫 など、止めときゃいいのに形を変えて残しているものもある)ので、その点にさえ目をつぶれば名作ではある。 --ついでにスタッフロールでも翻訳・再構成についての言及は一切なされていない。元のチームで作業を行ったのだろうか?エンディングは日本語版と完全に同一である(泣 -超余談として、ログイン誌上で原作シリーズをウルティマと書いたことに対して「アルティマだろ」とツッコミが入っていて、「英語読みのアルティマではなくラテン語読みのウルティマと原作者も言っている」((作者の別名である「ロードブリティッシュ」は、アメリカ人でありながらイギリス(ブリテン)訛りの英語を話す事をからかわれた事により開き直って自ら名乗ったもの。英国訛りの英語と言うのは変かもしれないが、日本での学校で教えている英語も実は米語(判りやすいところで「Z」を「ゼット」と発音するのが英語、「ズィー」が米語)だったりする。))と答えていたのだが収まらず、当作品の正式名がウルティマとなった事で、やっと沈静化したと言う話がある。 ----

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