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レーシングラグーン - (2020/12/13 (日) 13:00:08) のソース

*レーシングラグーン
【れーしんぐ らぐーん】
|ジャンル|ハイスピード・ドライヴィングRPG|&Amazon(B00005OVOS,image=https://www.jp.playstation.com/software/title/8tnu010000004lxq-img/8tnu010000004lzp.jpg,width=160)|&Amazon(B00005YUM2,image=https://sce.scene7.com/is/image/playstation/slps91487_jacket?$pkgL$,width=160)|
|対応機種|プレイステーション|~|~|
|発売・開発元|スクウェア|~|~|
|発売日|1999年6月10日|~|~|
|定価|5,800円(税別)|~|~|
|廉価版|PS one Books:2002年3月20日/2,500円(税別)|~|~|
|判定|BGCOLOR(khaki):''ゲームバランスが不安定''|~|~|
|~|BGCOLOR(MistyRose):''バカゲー''|~|~|
|ポイント|あまりにも強烈なキャラクター造形&br;メーカーこだわりの「ジャンル:RPG」&br;唯一無二の Racing Poem Game&br;''ガードレールとおともだち''|~|~|

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#contents(fromhere)
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**概要「…Outline、ってヤツさ……。」
-横浜をモデルとした架空都市YOKOHAMAを舞台に、10年前の走り屋の伝説を追っていくハイスピード・ドライヴィングRPG。
--簡単に説明すれば『RPGの戦闘がレースという形に、キャラ強化は車のチューン、装備アイテムはパーツ、移動は全て車によるドライブ』といった趣のゲーム。
--エンカウントはシンボルエンカウント。走行している車にパッシングを仕掛けるか、パッシングしている車とぶつかることでレースに入る。

-プロデューサーは「[[サガシリーズ]]」でおなじみの河津秋敏氏。
-シナリオライターは『[[バハムート ラグーン]]』を手掛けた鳥山求氏。同作に引き続き、本作では氏の特異なセンスが全編に渡って遺憾なく発揮されており、本作とは最早切っても切り離せない要素になっている。
--主人公・赤碕の口調で言えば……三点リーダ(…)を多用……いや、大量にぶち込んだ((主に「…」の3つ掛け、場合によって前後6つ掛けなんて時まである))……こんなTextの群れ……。こいつが……そうさ、求のStyle、通称「''ラグーン語''」……。~
英単語を無造作にMixしたり……倒置法の多用や、たまにローマ字を混ぜることも特徴……((主に名詞を英単語、あるいはローマ字に、句読点を「……」に置き換えるイメージ。似たように見えてもキャラ毎に微妙に使い分けがある等、適当なようで意外と奥が深い……かもしれない。))。語尾は「……のさ……」が多いのさ……。~
……あとは汎用性の高いフレーズ……そう、例えば「誰かがそう教えてくれた」とかな……((他にも原作セリフの改変だったり、たまに他の人物の語尾を使うこともあるじゃんか!))。
ただし……&u(){Low Tensionなルー語にならないように}……ラグーン語を使う時は、くれぐれも気を付けるのさ……。

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**特徴「……覚えとくんだな……Street warriorの……流儀。」
-シンボルエンカウントを採用している本作だが、''フィールド上を走っている車ほぼ全てにレースを仕掛けることができる''。明らかに走り屋と関係無い''一般車だろうが市営バスだろうが''お構いなしにである((ただしトラックとバスはある程度ゲームを進めるまで不可))。
--レースの勝ち負けに関係なく、完走するとマシンのエンジン・シャシー・ボディの各ユニットに経験値が貯まる。一定まで貯まるとレベルアップし若干性能がアップしたり、付けられるパーツのスロットが増える事も。~
最初からある程度強い代わりにレベルアップしないユニットもある。

-レースに勝つと、内容に応じたリワーズポイントが貰え((例えば、スタート後の発進を遅らせると「ハンディキャップボーナス」として多くもらえる))、これにより相手のユニットやパーツを奪う「GET REWARDS」(''通称「追い剥ぎ」'')が発生する。
--ポイントさえあればどんなものでも奪える。エンジンなどのユニットはもちろん、カーナビやステッカーといったサプライ用品、ハンドルやミッションといった重要パーツ、~
挙句の果てにはボディカラーや「軽量化」そのもの((「軽量化したパーツ」等ではなく、実数値分、車重が軽くなる謎の概念。反重力物質か何か?))といった実体のないパラメーター項目まで奪える。%%剥ぎ取られた相手の車がその後どうなるかなんて考えてはいけない。%%
--メーカーの規格やサイズといった概念は無く、''駆動方式さえ合っていれば''ボディ以外のほぼ全ての要素を好きなように組み合わせることができる。そのボディも、ショップで加工することで乗せ換え可能に。
--「軽自動車のシャシーに族車仕様のバスのボディを乗せる」「ターボ8個搭載で300km近いスピードで疾走するハチロク」等、現実ではもちろん他のゲームでも絶対に出来ないようなカスタマイズも可能。

-ユニットやパーツの種類は豊富でコレクション的な要素もある。また、ボディーはエアロやウイング、果ては駆動方式によってもグラフィックが変化するなど芸が細かい。
--パーツはショップでお金((単位は「YEN」。リワーズポイントとは別物。))を使って購入することもできるが、GET REWARDSに比べて効率が悪いため、あまり使われない。

-&color(red){''「ポエム」「ラグーン語」などと通称される特徴的な台詞が全編に溢れかえっている''。}~
ある種の強烈な魅力に満ちたこの台詞群は、一部に熱狂的なファンを生んだ。以下に例を挙げる。
--''俺もお前もフルスロットル''。価値のある敗北なんて路上には転がってないさ。
--俺たちは剣をエンジンに…鎧をエアロに武装した''STREET WARRIOR''。
--街を流せば、わかるはずさ……。……''走りの熱さってやつが''……。
--RISING MOON ROCK'N ROLL 夜明けまで走りつづけようぜ ''TOGETHER!!''
--TRY AND ERROR. 速さの壁を打ち砕くにはそれしかない。''しかし、ERRORは絶対に許されないのさ。ERROR is THE END.''((とんだ矛盾だが、もしかすると「人に誤りは付きものだが、それさえ許されない現代社会」を暗喩しているのかもしれない……。))
--''海へダイビング is 敗北ネ!!''ギリギリまでブレーキを我慢してYOUのアグレッシブなハートを見せつけてwant you!!!!((チキンレースのロード画面))
--ケッ! ''てめえグッドラックだな''((「幸運を祈る」ではなく「(俺と戦わずに済んで)運がよかったな」の意))。
--君には''Apologizeしなければならない''。
--以上はほんの一例、全編この調子である。&color(red){''Driving Yokohama Forever!!''} 

-キャラクター造形も非常に個性的。男キャラの大部分は世紀末で荒廃した世界に居そうな''異常に肩幅が広い体型''で、ファンにはラグーン体型と呼ばれる。服装もおかしい奴らが多い。
--さらに指をカサカサ動かす、猛スピードで近寄ってくる、常に目が泳いでいる、尻を掻きながらスライドインしてくる等、キャラクターの動きも全体的に不気味。~
それがギャグにもシリアスにも作用しているので、ラグーン語と相まって、文字通りの異様な世界観を構築している。

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**評価点「……どうでもいいさ……。走りだけが、DESTINY……。」
''強烈だがキチンと作り上げられた世界観''
-後述する、レースゲームとしての根本的な問題点もあって、一般的な評価は決して高くはない本作だが、一方で熱狂的なファンを生み出してもいる。
-''全セリフ集''なるものが作られる程に独特な言い回しに目が向いてしまうが、それと共にストーリーと世界観を評価する声も多い。~
特に「ゲーム開始時にプレイヤーキャラ名が設定できる」という、RPGでは定番の仕様そのものに伏線が張られていたことは、多くのプレイヤーを驚かせた。
--キャラの大半は走り屋。彼らの熱い生き様を描く一方で、走り屋という存在そのものの闇も色濃く描いていることも評価点と言える。~
走り屋は現実でもラグーン世界でも、一般人にとってはただの暴走族として見られる存在なので、そのことが要因となっている行動やイベントがいくつもあり((公式ファンブックで、ディレクターが「自分も交通事故で親戚を亡くしているので、無闇にスピードを出すことを肯定していない」とコメントしている。))、終盤はそれ自体が一つのテーマとなっていく。
--造形はともかくとして、イベントや画面演出にもかなり力が入っており、ストーリーを見ている分にはRPGというよりもサウンドノベルに近い濃密な雰囲気を演出している。~
終盤になると明らかなオーバーテクノロジーやオカルトじみた展開が登場。後述する問題点にも繋がっているものの、それらに対し「超展開」「ご都合主義」といった批判はほとんどない。~
「そういう事であってもおかしくない」と思えるほど独特な世界観の構築、大小様々な伏線の絶妙な配置、ストーリー展開や練り上げられた演出の賜物と言える。この辺りは、腐っても「FF」や「サガ」といった名シリーズを作り上げた会社の為せる技か。

-ノベル(というよりポエム)の合間にゲームがある、というのは流石に言いすぎかも知れないが、本作のRPGとは''「Racing Poem Game」の略''であると言われることも。
--それを象徴する代表的な演出が、一部イベントバトルのリプレイモード。''リプレイと一緒に主人公のポエム(独白)や、他のキャラとの会話が表示されるというもの''。~
ぶざまな走りなら格好つけたポエムとのミスマッチで爆笑すること必至、上級者ならわざと見た目が怪しいネタ改造車で勝利したり、所謂「負けイベ」レースにも勝つことで、これまたポエムやシリアスな会話とのギャップにツッ込みを入れられる。~
当然、ポエムにふさわしい華麗なリプレイにすることもできるが、そこはプレイヤーの意思と実力次第。
---このリプレイ演出は、シナリオライターの鳥山氏やプロデューサーの河津氏も気に入っているとか(公式ファンブックより)。

-テキスト量も膨大で、キャラクターも皆が個性的。「どこかヘタレな友人キャラ」「義理人情に篤いライバルキャラ」「頼りになる先輩キャラ」「口先だけの噛ませ犬」等、かなりツボを突いた面々が次々登場する。
--とあるキャラへの質問時には、キャンセルを含めて10個もの選択肢が現れる。また、長いイベントと喋りの合間に「ひとまずブレイクが必要だろう」とゲームセーブを勧めてくるヤツもいる。~
実際問題、当該のイベント自体が中々に濃い上、この後は怒涛の展開でやり直しの利かない高難易度レースが続くため、この提案は非常にありがたい。妙な所で親切。
--バトル以外のシステム面も細かいところまで世界観に沿ったものになっている。例えばセーブは『GS』と表記され、ガソリンスタンド・ゲームセーブのダブルミーニングになっている。
--ちなみに、走り屋ではない非常に冷徹な男ですら自然にカーレースを提案してくる((設定上は欧州の架空レースでチャンピオンになった経歴を持っている。))など、主要キャラ全員が走り脳でもある。ゲームのジャンル的にそうせざるを得ないという事情もあるが。

''ゲームそのものの優れた造り込み''
-本作は細かいイベントが非常に多く、完全制覇を目指すとなると、結構やり込みがいがあるボリュームになっている。
--出会うまでの経緯が何パターンもあるキャラクターがいたり、時間経過でイベントが出現、あるいは消失することもある。本来の順路をガン無視して特定の場所へ行かないままだと、仲間に強引に連れていかれるレアイベントも。
--周回プレイすることでようやく気がつけるレベルの伏線も、冒頭からあちこちに散りばめられている。むしろ、物語の流れや全体像を把握するつもりなら2周目からが本番とすら言える。

-一方で、単にクリアを目指すだけなら任意発生イベントの殆どは無視して構わない。ストーリーやキャラクターの理解に支障は出るが、こういったイベント進行面における自由度の高さは、河津氏の代表作であるサガシリーズを髣髴とさせる。
--肯定にしろ否定にしろ、プレイヤーが選べる選択肢も当然の様にラグーン語になっており、これらもサガシリーズと同様にかなり印象的。''「……PASSさ」''

-レースゲームとして見ても、現実離れした奇抜な改造が出来るため自由度が高く、はまる人はとことんはまる。駆動方式すら変更できるゲームはこれと[[チョロQシリーズ]]くらいなもの。~
しかもこちらは、''駆動方式を変更するとボディの形状も変わる''。これはエアロキットやウィングの装着とは別口の為、外見だけを取っても、カーレースゲームとしてはちょっと珍しいくらい、非常に多彩なカスタムができる。
--バンパーなどのパーツ単位で交換できるのが当たり前になりつつある現在のゲームでさえ、''市営バスを4WDにしてエアロキットを付けることができる''のは古今東西を探しても本作くらいだろう。
この辺はチュートリアルでもかなり詳しく車の構造やカスタマイズについて解説しており、レースゲーム初心者に対するフォローもされている。

-こちらもサガシリーズの戦闘システムに通じる「とっつきにくさから人を選ぶが、乗り越えれば独特の楽しさが味わえる」ものとなっている。


//---エアロキットと言ってもバンパーを交換するものというよりはレーシングカーに元の車の顔を張り付けたような感じになる。バスなどの大型車の場合はそれぞれ独特の形になる。処理としてはボディの各頂点を、エアロキットで指定される頂点との中間にしているような感じだろうか((昨今のゲームによくある自キャラの体格を変更するものなどは最大と最少のモデルの中間をどちらにどれくらい寄せるかという方式のものが多い。稀に最大値の指定を忘れてしまいいくらでも拡大できてしまうものなどもある。具体的にはスクエアエニックスのPartyCastleというアバターチャットゲームにそういったミスが一部(腕だけ)存在した。))。[[救急車を武装させてゾンビを轢き殺すゲーム>SIMPLE2000シリーズ Vol.95 THE ゾンビV.S.救急車]]でさえエアロキットのようなものはない。


-本作には色々なレース方式やコースが用意されており、プレイしていて飽きないように工夫されている。
--YOKOHAMA以外にも首都高や箱根の峠といったフィールドが存在。終盤では雪の吹き荒ぶ北海道にまで足を延ばすことになり、結構手広い。~
意外なほどに旅情感があるだけでなく、そうした場所からYOKOHAMAへ戻ってきたときも、不思議とどこか安心感を感じる事になる。
--レースを行う場所も、イベントレースごとに異なるのはもちろん、シンボルエンカウントでの雑魚戦も、「どのあたりでエンカウント」したのかによって、細かく採用される区間が異なる。~
全ての区間・場所で速く走れるに越した事は無いが、慣れない内は、強敵には無理に突っかからず、じっくり後を追って得意な区間に差し掛かったところで勝負を挑むといった事も普通にできる。
--作中、各地で開催されているUOR((アンオフィシャルレースの略))は特殊なレギュレーションにあわせた車でレースを行うもので、ここで勝利を重ねることが事実上のクリア条件になっており、ひいてはEDにも関わってくる((一定以上勝利すれば、ストーリーの真の結末を描いた追加イベントが発生する。全UORを制覇すればもう一つイベントが見られるが、内容は本筋とは直接関係ないので無理をする必要はない))。~
レギュレーションはエンジン・重量・ターボなど比較的普通の制限から、フットブレーキ禁止、バック走行限定、トラック・バス車両限定などのあまりにも珍妙すぎるものまで多種多様。
--シナリオ上でのバトルも、ただライバルとレースをするだけではなく、時には逃亡・追跡・脱出など、イベントに応じたシチュエーションを楽しめる。まぁ、逃げる時でも一々グリッドについてからヨーイドンで逃げるのだが……

-一般的なレースゲームとあまりに挙動が異なるおかげで批判されがちだが、このゲーム単体でみれば、ゲームバランスは高難度ながらもまだ工夫のある部類。~
序盤は勝たなくてもゲームオーバーにならずに進める展開が多かったりと、いびつなりに苦手なプレイヤーにも配慮しようとする姿勢は見える。((後述するが、負ければパーツを追い剥ぎされるので、順調に進めようとすればリトライを余儀なくされてしまうのだが……))
--バトル部分がレースなおかげで、RPGにありがちな「最強装備を手に入れたら後は消化試合」ということもなく常に一定の緊張感を求められるし、終盤になると最強装備でも油断はならない。
--例えば最強装備のうち、ターボのそれは序盤の終わり頃という非常に早い段階で入手できるのだが、1回しかチャンスが無い上に、この時点ではかなりの強敵に勝たなければならない。~
そして入手・装備したところでその後がずっと楽勝というわけでもなく、他のパーツもバランスよく揃えないと速くはなれない。せいぜいターボの選択に悩まなくてよくなるという程度。~
そもそも、単純にチューンが進んだところで、マシンの絶対的なスピードが上がり、ただでさえ癖の強い挙動に、更に制御が難しくなるという側面もある。

-縛りプレイの域に入っているが、ドラテクが極まればあまりチューンせずとも多くのレースに勝利できるということをやり込みプレイヤーが実証しているのもポイント。
--実のところ操作にさえ順応できれば、''ライバル自体はそれほど強くないことが多い''。~
純粋なレースゲームとしての操作感の評価は芳しくない一方で、本格的なレースゲームと同様に地道なテクの積み重ねが反映される様にしっかり作り込まれている。%%絶妙なゲームバランスについては偶然によるものな気もするが……%%((2015年、当時のスタッフがTwitter上にて、開発段階で初期ユニットでのノーマルクリアは確認していたことを明かしている。))

-キャラの造型と動きはアクが強いが、それら以外のゲーム中のグラフィックは、当時としてはかなりクオリティが高い。
--マシンは版権をまともにとっていない関係で少し「ぼやかしている」部分もあるが、フィールドやコースでは横浜の街並みが美しく再現されており、歩道を歩く人までしっかりと描写されている。~
通常の解像度ではまず読めない看板なども細かく書かれているこだわりも。当時の横浜を知るプレイヤーからは、「ゲーム内の地名を隠されても、現実のどの辺を再現したマップか分かる」という評価も。
--細かい点では、例えばゼロヨンと並走する列車はきちんと駅に停車している等も((ただしリプレイ時などの挙動は怪しいが。どうやら背景の同期は行っていない模様))。
--こういった作り込みも流石スクウェアというところだろう。このゲームがきっかけでYOKOHAMAに憧れて、いわゆる「聖地巡礼」に行ったファンもいるとか。

-BGM(作曲:松枝賀子、編曲:江口貴勅)のクオリティ・人気も非常に高い。
--本作は一貫して、走り屋が主に活動する「夜」が舞台であり、「昼」の描写は非常に限定的。それを意識してか、夜ならではのクールで落ち着いた雰囲気と、逆に夜だからこその恐ろしさや緊張感の両方が巧みに表現されている。
--しっとりしたムード満点のOPや、深夜のカーラジオを連想させる前半YOKOHAMAフィールド曲、熱いレース曲がプレイヤーの走りを彩っていく。~
片や、イベントではPVにも使われたサスペンス曲や、下手をすればトラウマものの恐怖系までバラエティに富んでおり、そのどれもが演出との相乗効果もあって印象深い。中でも条件を満たすことでたどり着ける真ラストバトルに使用されるBGMは『ここでそう来るか』と非常にニクい使われ方をしており、急かすようなBGMやホラー調のBGMで辟易していたプレイヤーを燃え上がらせた。
-余談だが、公式ファンブックのインタビューで松枝女史が「曲の要望が大雑把で、例えば''“ラグーン的な感じ”''とかだった」と語っている。これもまた、本作が唯一無二の独自性を持っているが故のエピソードだろう。

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**問題点「……冗談じゃねえ……」
''極めて独特なマシンの挙動''
-独特な世界観をもつ本作だが、マシンの挙動も負けず劣らず珍妙で奇ッ怪。まずこの異常な動きに自らを馴染ませていかなければならない。''「遅いヤツに……ドラマは追えない……」''
--ハンドルを少し左右に傾けるだけで軽く30度は曲がる。そのためガードレールにぶつかりやすく、作中の「ガードレールとおともだち」という言葉そのままになっている。~
しかも、まるで路面をグリップしていない様な重い動きから、ふとした拍子で急激に曲がり始めるため、少しずつ角度を変えるのが困難。~
この操作感を敢えて例えるとすればホバークラフトだが、正直、それにしたって動きの変化はあまりに急激で、習うより慣れろとしか言いようのない動きをする。

--リアルなレースゲームというよりは、挙動の悪い実車版Choro-Q程度に考えておくのがinnocuous((無難))。もしくは挙動は違うが[[単純なZokky……>SIMPLE2000シリーズ アルティメット Vol.3 最速!族車キング ~仏恥義理伝説~]]&br;丁度向こうもリアルじゃないしカーナビはないし((もしくは同乗者を乗せるから50kgの本作と同じ))カラーも単色かツートンじゃんか!((昔のレースゲームにありがちな、MTの方が最高速や加速が優れるなどの要素もある。※レーシングラグーンではカーナビやオートマの機能のためにパーツを積む必要がありそれが重いことで結果的にそうなっている。また、レーシングラグーンの影響ではないが、実車をもじった名前という点も共通する。))&br;
もしくはPSの頭文字Dをより滑りやすくしたものと言ったところだろうか(本作のハンドルを固くしたような挙動だが向こうはコースが傾いている為割と曲がりやすい)。

-直角コーナーなどの鋭角的なコーナーを曲がるには「ドリフト」が必須のテクニックとなっているが、これについてはゲーム中ではほぼ説明なし。
--サイドブレーキを駆使したドリフトのやり方さえ習得すれば、手軽にドリフトができるゲームとしても楽しめるが、何はともあれ上記のハンドル特性の条件下の話。~
一応、ショップのチュートリアルで説明されているが、画面に一言でるだけなので、ぶっちゃけ気付かない人の方が多いかもしれない。
--また、補足すると、普通のコーナーなら少し減速して普通に曲がった方が基本的には速い。ドリフトゲーだが基本も大切。……まぁ、サイドブレーキ自体が強力なおかげで''フットブレーキはほとんど使われないが''。

''チューニングに関する問題点''
-マシンのセッティングでページ送りが存在しない。序盤はともかく、終盤はかるく数十種類ある中からパーツを選択するにもかかわらず、である。
-パーツカテゴリの「カーナビ」が異常に重い。初期装備のカーナビはなんと''45kg''もある((最軽量でも10kg))。同じ映像出力装置で例えると''29型のブラウン管テレビ''が大体このくらいの重量である((尤も、これは頭文字Dのオマージュの可能性がある…具体的には、2人組で片方がナビする走り屋がいて、ナビの方が「50kgの重りだよ」と言われるシーンがあり、もっと軽いと返す(キャラ設定的には49kg(自称47kg)らしいが)。))。
--ちなみにカーナビの効果は「カーブサインを表示する」というものなのだが、レースゲームとしての基本表示は''コース表示も含め、カーナビがなくても見られる。''~
このむやみやたらと重たい初期装備が不要と気づけるかが、本作のチューンナップの第一歩と言える。

-1周で1回しか勝てない相手が2個以上の限定パーツを持っていることがあるのに、引継ぎプレイが存在しない。
--全てのアイテムを集められないことはよくある話だが、パーツを集める楽しみが大きいこのゲームでは残念な部分と言えるだろう。
--ポケットステーションを持っていれば、それを使って前の周回で使った車を敵として登場させ、GET REWARDSで奪う面倒くさい作業を経由すればアイテムコンプは可能。
---だが、そもそも人気キャラクターの装備が手に入らなかったりする(そうさ、藤沢先輩のAeroは世界にOnlyOne……オイラたちだって先輩のAeroが欲しいじゃんか)。

-自分が負けると、GET REWARDSによって装備中のパーツを失う。特に自車が弱い序盤は負けやすく「レースに負ける→パーツを取られる→より遅くなって余計レースに勝てなくなる」という悪循環に陥りやすい。
--一応レースに負けても奪われないパーツはあるが、ゲーム中にどのパーツが奪われないのかを知る術はない。そもそも、その状況に陥ってしまった時点でもうジリ貧である。
--雑魚戦が面倒でも一度勝負に入ってしまうと逃走出来ない。ギブアップは出来るのだが敗北扱いになってしまう。腕前的に厳しい相手に絡まれてしまった場合も問答無用。
---一応、序盤の内は個々のパーツによるスピードへの影響はまだ大きくないため、めげずに練習し、勝てる相手の外観を覚えて行けばどうにかなる可能性はある。

''ストーリー・演出に関する問題点''
-評価点に挙げられているストーリーだが、[[これ>湾岸ミッドナイト MAXIMUM TUNE]]や[[これ>頭文字D ARCADE STAGE]]のような「現代が舞台の、リアル寄りな公道レース物語」を期待して購入したユーザーからは、中盤以降の展開が突飛すぎてついていけないという批判が(とりわけ発売後しばらくの間)見受けられた。~
中盤の山場であるグランプリレースに優勝すれば、そのまま順当にエンディングだと信じていた人も多い。
--該当作が元ネタの車種が重要な位置付けで登場する((まず、主人公の初期マシンがハイテックツートンカラーのAE86。終盤への過渡期に現れる、重要な情報を握るキャラの愛車がS30型フェアレディZ。どちらも元ネタと設定の関係性は薄いが……))こと、当時の雑誌記事がレース要素をメインに紹介していたことも、そちら方面に対するユーザーの先入観を強めてしまった感がある。
-もっとも、序盤の内から''「普通の公道レースモノ」だとプレイヤーに思わせる事こそがシナリオ上の重要なミスリード''であり、安易にネタバレが出来なかったという面もあると思われる。
--他にも、序盤が終わる頃から徐々に表面化していく「欝展開」に抵抗を示すプレイヤーも。プレイヤーのリザルト的な努力如何にかかわらず、結局は救えない等、報われない事が度々あり、勝敗によるルート分岐が欲しかったという声も散見される。~
とはいえ、評価点でもある「走り屋そのものの闇」や、「黒幕の得体の知れない不気味さや非道さ」を印象づけるための裏返しとも言え、この辺りはテーマによる功罪と言えるかもしれない。

-メインヒロイン%%らしきキャラ%%の造形は、女性陣の中でも一際何とも言えない顔になっている。もう少し頑張れなかったのかとか、まだ他の女性キャラにした方が良かったのでは……などの意見しか聞こえてこない。親指面・カエル面などとも。
--しかもこのヒロインに関する、本編とあまり関わりの無いイベントが妙に多いので複雑な気分になる。クリアにはほぼ必要ないことが幸いだが、そのせいで彼女のイベントをわざわざ回収する行為は苦行とすら言われている。~
おまけに、比較的序盤の内から、造形の悪くない女性キャラはポツポツ出てきている為、余計に悪目立ちする事になっている。
--ただし、[[某王女>バハムート ラグーン]]のように心変わりすることはなく、最初から最後まで主人公に想いを寄せて、その心身を一途に案じてくれる。だからこそ「モデリングさえ良かったら……」と言われてしまっているのだが。


''その他の問題点''
-作中レースの種類が色々あるのだが、その中のチキンレースの判定は''停止位置のみで速度は関係ない''。
--要するに''低速で走るチキンドライビングの方が勝ちやすい''。レースの意図とは真逆なものになってしまっている。
---当時出回っていたゲームのチキンレースは大体こんなものだったが。後に類似の駆動方式改造システムのあるレースゲーム「チョロQHG」では過去作やこの作品を含む他の作品からの反省からか、「ギリギリに指定された一定の範囲に最初に停止したら勝ち」となっている((相手が止まった後も自分が動ける(チキンレースのマップに隠し要素が2つほどあるためレースそっちのけで探索できるようになっている)ので止まってしまわないように気を付けつつ弾き飛ばして海に落とすとか相手の前に出てブレーキを掛けたまま押してもらうとかそういうゲームならではの戦術は依然としてあるのだが…))。
-ゲーム中盤のグランプリレース決勝で自分のマシンが使えない。特別チューンのマシンに乗ることになるのだが、ぶっちゃけかなり微妙なマシン。操作はしやすいが、ライバルと比べて加速力が低く、コース特性も相まってミスの挽回が難しい。
--「レースが苦手でもマシンを強化すれば勝てる」という意味では真っ当にRPGをやっている今作において、純粋にアクションテクニックを要求される難所と言える。~
終盤は強化していてもそこそこ難しくなるので、この辺りでドラテクも磨いておけというメッセージかもしれないが……本作の中でも特にバランスが悪い部分とされている。
--しかもここのレースの面子は作中の有名どころが集まっているだけに総じてやや強いのも難点((同じ人物・車でも状況に応じて強さが全く異なり、ここでの面子より手強いレース自体はたくさんある。))。~
また、彼らはGP仕様とはいえ自分のマシンを使っているのに、自分だけそれを使わせてくれないという点も少々理不尽である。

-上記のグランプリレース等、車が多いレースの開始時に「謎加速」と呼ばれているバグがちょくちょく起きる。高負荷やモデリングの重なりが原因とも言われているが、詳細は不明。~
意図して発生させての利用はほぼ不可能だが、逆にふとした拍子に敵が謎加速して難易度が一気に高まってしまう事も。

-ロードがやや長い。ドラクエで言うメタルスライムのような稼ぎ手段が無く、地道なバトルが攻略のカギなのだが、律儀にバトル一戦ごとに読み込むのでプレイ時間はかなり長くなる。
--その為かどうかは不明だが、シンボルエンカウントのロード画面では自車と敵車のステータスが、UORや一部イベント戦のロードではポエムが表示されるようになっている。

-一応レースゲームらしく対戦モードも存在する。しかしレースゲームとして成立させるためか、本編中の各キャラのマシン性能と対戦モードで使えるそれとが大きく異なっている。
--例えば物語開始当初の、「横浜最速の男」として名を馳せている藤沢一輝のマシンは、実際に最高速が全マシン中トップ。しかしその分加速力が犠牲になっており、レース開始すぐに相手に抜かれるという醜態を晒すことに。~
他のキャラも同様に、バランスを取る為か全体的にマシンの戦闘力は抑え気味に設定されている。本編中で自分の使っているマシン、とりわけ終盤のパーツで強化したマシンを参戦させれば当然のように全員ぶっちぎることができる。

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**総評「……ここが俺のGOAL LINE……。」
RPGとレースゲームの融和・ガードレールとおともだち・ラグーン体型やラグーン語など……癖の塊としか言い表せないゲームの1つ。~
純粋なRPGとしてはレースゲームが、純粋なレースゲームとしては操作性やテンポの悪さが邪魔しやすいせいで、作風としては強烈に人を選ぶ。~
RPGとして見てもレースゲームとして見ても、それぞれ単体では名作とは言い難い。~
~
その一方で本作の世界観やチューンに魅了されたマニアも少なからずおり、ある意味強烈なネタ性でその名を馳せる作品となった。~
特にストーリーはこれらの歪な土台故により輝いたともいえる側面があり、全てひっくるめて「レーシングラグーン」という唯一無二の作品と言えるだろう。
作品内のキャラ達やストーリー展開も至って真面目なので、雰囲気は基本的に硬派である点には留意されたし((ネタバレになるので詳細は伏せるが、一ヶ所及び文章のみとはいえグロ描写もある。))。

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**余談「……ごま塩程度に覚えておいてくれ……」
-全く似ても似つかないのだが、企画当初は『[[バハムート ラグーン]]』の続編だったと公式ファンブックで語られている。~
2作品に共通するスタッフがいたり、同名のキャラ(ラッシュとトゥルース)((言うまでもないが、名前が同じだけの別人。))が登場したりするのはその名残らしい。

-スクウェアはこのゲームが「RPGである事」自体に相当な拘りがあったのか、今は亡き『PlayStation Magazine』が本作をRPGではなく''レースゲーム扱いしたことに激怒し''、当時の注目作『[[聖剣伝説 LEGEND OF MANA]]』の情報提供を停止した。
--これはただのジャンル議論のような軽い話ではなく、編集長自身によるコラムで「ジャンル名に対してレーシングゲームの域を出ておらず残念」という否定的意見を述べた上で、~
「本誌はRPG紹介にページを割く方針なのでこのゲームの紹介にページを割くわけにはいかない」という趣旨を述べたことが原因。
--最終的には和解したが、和解の成立は『PlayStation Magazine』の休刊決定後。後日、当時の編集長が月刊ゲームラボ誌上で一連の経緯を述べ、なおスクウェアを批判した。
--本作は概要や特徴で挙げている通り「レースをテーマやシステムに組み込んだRPG」になっているが、それをわざわざコラムで直々に批判してページを割くべき価値がないゲームと貶した様にも見えるため、~
スクウェア側からすると不当なバッシングを受けたとして怒られるのも仕方ない面もある。複雑怪奇な作品への批判も理解されてはいるものの、この経緯もあって一方的にスクウェアが悪いとは言えない。
---この一件があまりに有名であるため誤解されることもあるが、当時の『PlayStation Magazine』にはこの一件以外にも休刊に繋がる大きな要因がいくつも存在していたため、本作が直接の原因となって休刊に繋がったわけではない。

-同社の『[[サガ フロンティア2]]』に本作の体験版が付属していた。が、レースの挙動が製品版以上にトリッキーであったりロードがかなり長かったりなど、公式ネガキャンと呼ぶしかないような代物となってしまっていた。~
なお、ラグーン体型やラグーン語は段階から存分に楽しめる。
--もちろん体験版をプレイして購入をやめた者も存在する。ちなみに、同じ現象が『[[クロノ・クロス]]』の体験版にも起きている。
--この体験版に収録された(製品版でも見られる)チュートリアルの中でも、やたらFFやサガフロを引き合いに出している。余程RPGであることを強調したかったのだろう。

-現在では一般的な中古販売店での入手が困難ということもあり、ゲームアーカイブスでの登場を望む声も多い。
--ゲームソフトは定価より少し値上がり傾向といった程度だが、[[サントラ>https://www.amazon.co.jp/dp/B00005GAGK]]に関しては凄まじいプレミア価格がついており、現在では何と''数万単位''で取引されている。~
ちなみに、「Zako Battle3」イントロ部分の叫び声に『[[beatmania APPEND GOTTAMIX]]』収録曲「HELL SCAPER」ラストの叫びと同じDTM素材が使われていることは一部で有名((両者の発売日は約半月しか違わないため、あくまで偶然の一致である))。

-内部データ上には「スタビライザー((自動車のサスペンション周辺に取り付けられるパーツ。英語圏では「アンチロールバー(Anti-Roll Bar)」と呼ばれ、その名の通りカーブを曲がる際に車のロール(傾き)を抑制する効果を持つ。))」や「ナイトロ((亜酸化窒素をエンジン内に噴射し、燃料と共に燃焼させる「ナイトラス・オキサイド・システム」のこと。混同されやすいがニトログリセリンなどとは異なる。日本では映画『ワイルドスピード』シリーズの登場等で知名度が上がったが海外のカスタムではそれ以前から知られており、本作で一足先に登場していれば評価点として上げられていたかもしれない。))」といった、本編中で使われなかったパーツやユニットが存在している。~
これらがあればよりマシンの改造を楽しめたことだろうが、容量やパーツ性能の設定、チューニングの手間が大きく増えかねないところを考えるとやむなしか……。

-パーツや一部キャラ名などはFFの単語由来か、実際の車や人物をモチーフとしたものが多いため調べてみるのも面白い((人物名はWikipediaのレーシングラグーンのページを見ると分かりやすい))。
--最初の車"86-lev"の[[兄弟車>頭文字Dシリーズ]]は"86-thunder"である。名前が元ネタの車と同じ文字で始まるだけでなく、lev(Low Emission Vehicle=低公害車)と掛けてあったり、後者は言わずと知れたFFの攻撃魔法と掛けてある。

-当時イベント用に実車が製作された((Monster-Rと名付けられたR33型GT-Rの改造車。通称ラグーン号。青と白の2種類が存在した。ゲームに登場するのは青い方がモデル))。片割れである青い方のラグーン号はゲーム後半に戦う事が可能。残念ながら、白い方のラグーン号は事故で失われた。
//--また、制作に携わった自動車工場についてはさらに悲惨な運命をたどった。
//---店がヤクザに襲撃され顧客の自動車を根こそぎ奪われたため会社が倒産し店長は夜逃げしラグーン号のチューニングを担当した人が自殺したと言われている。

-数あるゲームの中でも独特の個性を放ち続けているため、[[別のレースゲーム>KAIDO -峠の伝説-]]や、こうしたネタに奔放なエロゲー業界はもちろんのこと、非成人向けの乙女ゲーにまで本作をパロディ化してるものが存在する。
--更には2013年6月、スクウェア・エニックス自身が自動車メインのRPG『[[超速変形ジャイロゼッター アルバロスの翼]]』を発売。~
主人公側の拠点が存在するのが架空の都市・横浜新都心であるなど、本作を意識しているかのような要素がちらほらと見られる。
---さすがに実車は作られなかった…が、エイプリルフールネタとして[[公式>http://gyrozetter.com/libird/]]で[[実車を販売する>ファイナルファンタジーXV]]というコラ画像があった((そちらでベースになったのはスバルBRZであった))。

-接地感の希薄さや一部の操作感覚は、後のPS2用ソフト『[[DRIVING EMOTION TYPE-S]]』にも引き継がれたが、本作とは正反対の「リアルなドライブシミュレーター」として発売した結果、満場一致でクソゲーの烙印を押されてしまった。

-2020年に行われたRTAイベント、RTA in JAPAN Onlineにてこのゲームが種目として選ばれ、twitterでのトレンド入り、[[多種目の走者やチャット欄へのラグーン語の伝搬>https://news.denfaminicogamer.jp/news/200814k]]など大きな話題となった。

**Truth……祭りで踊れるのは、しょせんMONKEY DANCE……。
-続編もアーカイブス配信も含めて長年なんの音沙汰もなかった本作だが、2014年秋に突如スクエニが謎のカウントダウンサイトを開設。~
サイトにはヘッドライトの光やガードレールを背景に''「…伝説が蘇る……」''というメッセージが掲げられ、「まさかのラグーン新作か!?」「移植かもしれない」「どうせソシャゲだ」「いやソシャゲでも嬉しい」など、ファンを大いに沸かせた。
--しかし11月7日にカウントダウンが終了して現れたのは、同社スマホアプリ『疾走、ヤンキー魂。』とのコラボ告知。~
特に関係もないゲームとのただのコラボイベントの告知を、カウントダウンサイトまで作って期待を煽りすぎた同社に対し、ネット上には''ラグーン語による''怨嗟の声が溢れかえった事はわざわざ説明するまでもないだろう((一応、過去の作品として忘れてしまったわけではないということを喜んだ層もいたが…))。
--なお、当時のスクエニはこれ以前にも似たような「釣りカウントダウン」を何度も仕掛けており、過去の名作の続報を期待したユーザーが拍子抜けしてガッカリするという案件が続いていたため、炎上商法として批判されていた。
--その後『疾走、ヤンキー魂。』は2016年3月31日にサービス終了となった。