過熱運転の要因・弊害
- 過熱運転の要因・弊害概要
- 吸込み蒸気の異常
- 圧縮機の異常・弊害
- 圧縮不良
- 密閉圧縮機の場合、用途の誤選定
- 供給電圧の異常
- 弊害
- 圧縮機の過熱に対し下記性能が低下
- 冷凍装置に対し下記性能が低下
- 吐出しガス温度の上昇
- 潤滑油の劣化
- 冷媒の熱分解
- 密閉圧縮機の場合、焼損
- ポリトロープ圧縮における吐出し温度参考
- Td[K]:吐出しガス絶対温度
- Ts[K]:吸込み蒸気絶対温度
- Pd[MPa]:吐出しガス絶対圧力
- Ps[MPa]:吸込み蒸気絶対圧力
- n:ポリトロープ指数(n>1)
算出式:

吸込み圧力の低下
- 要因
- 蒸発器熱負荷の過剰低下
- サクションフィルタの流路縮小
- 膨張弁の冷媒流路上流におけるフラッシュガスの生成
- 冷媒漏洩に因る循環量不足
- 弊害
下記に因り圧縮機の過熱運転を誘引- 圧力比の上昇
- 過負荷
- 吐出しガス温度の上昇
- 構造固有の弊害
- 対象
- 弊害
吸込み蒸気量の低下に因り-冷却不足を誘引
- 対策
- 吸込み管に対し防熱材に因り被覆、減圧下限を抑制
- 所要蒸発温度に応じ下記を選定、容量を制御
- 油戻しの所要圧力を除き、吸込み管の圧力降下を削減
吸込み蒸気の過熱度過剰
- 要因
下記に因り過熱度が上昇- 過熱度の上昇に伴い吐出しガス温度が上昇
- 冷媒供給量の不足
下記に対し膨張弁の容量不足を誘引- 蒸発器における熱負荷過剰
- 冬季における凝縮圧力低下
- 構造固有の要因
- 対策
- 冷媒温度上昇における上限保持に因り圧縮機の過熱を対策
- 温度自動膨張弁に因る過熱度の調整
吐出しガス圧力の上昇
- 要因
下記に因り過熱度が上昇- 圧縮機における流出・入圧力比の上昇
- 異流体の混入
- 冷媒の過充填
- 構造固有の要因
下記冷却性能の低下に因り圧力が上昇- 空冷凝縮器:フィンにおける目詰まり
- 水冷凝縮器
- 冷却管における水垢の付着
- 下記に因る冷却性能の低下
- 対策
下記に因り凝縮圧力を削減- 清掃
- 冷却水循環量の調節
- 混入流体の除外
- 充填冷媒量の調整
最終更新:2010年04月19日 11:06