イオリ・カクトゥス


"D-Ogre"

機体データ
搭乗者 イオリ・カクトゥス
製造元 工業用プラント
形態 ジャイアントキャバリア
全高 5m
重量 18.2t
動力 不明
環境適応 陸:A 空:D 水:C

来歴

19XX年にネバーランド内のプラントから発生。
新たな戦力として運用が期待されたが、後述の特性から適合するパイロットが見つからなかったため、研究は一時凍結される。

20XX年に適合するパイロットが発見されたため、研究再開。一定の成果を得たため、実践に投入される。

なお、当時の研究グループは現在では解散されており、研究成果も多くが紛失されている。
そのため、後述の機体特性等は、残存した研究成果と、現パイロットI氏からの聞き取りをまとめたものである。

機体情報

概要

二面四臂の奇妙なフォルムを持つ機体。
特に異質なのは、後頭部に存在するもう一つの顔とも呼べる部位である。
これは、ただの装飾ではなく、実際にその部位で後部の状況を感知していることが確認されている。

四本の腕は精密に稼働するが、固有武装は体内に内蔵された荷電粒子砲を除き、確認されていない。
武装は各企業で製造されたものに頼っており、それらを巧みに扱うことが主戦法となる。
そのため、機体性能そのものよりも、パイロットの技量に影響されるところが大きい。

特性

固有の武装は持たないが、一方でその装甲・内部フレームには特徴がみられる。
第一に、装甲の頑丈性。
解析の結果、耐熱・耐衝撃・耐光学兵器etc様々な武装に対応する多重構造の装甲となっており、並の武装では貫くことが困難な構造を持っている。

第二に挙げられるのが、装甲及びフレームに備わる自己修復能力である。
戦闘時において装甲や内部フレームが破損した場合、それらを修復するのではなく、破損したままの状態で万全の性能が発揮できるように、その構造を変化させる。
それは機体が行動不能になるような損害を受けたとしても、通常時となんら変わりのない行動ができるほどであり、ある種の不死身のようなあり方から戦場では怖れられている。

なお、この特性がみられるのは戦闘時のみであり、戦闘終了と同時に、本来の構造へと戻り、損害が大きい場合は、そのまま行動不能となる。
平時においては、通常の修復能力が働いているが、その速度は遅く修復が完了するまでは時間がかかる。
また、当然のことながら、戦闘時の特性にも限界はあるため、一定以上の損害を受けると活動停止に陥る。

この戦闘時にみられる特性の原理は不明だが、キャバリア本体の意思が確認されていることから、キャバリア自身が持つ闘争心が関係しているのではと考察されていた。

欠点

装甲およびフレームの重量は、通常の機体と比較すると、極めて大きい。
高い出力を持つため、動作の機敏さは確保されているが、機動力は大きく損なわれており、前述の特性もあり、攻撃を避けるのではなく、受けたうえで反撃するスタイルで運用される。
また、超重量により空戦能力も失われている。

操作性にも難があり、この点が長い年月に渡り、適合するパイロットが見つからなかった要因となっている。
この機体は、コックピット内のケーブルによりキャバリア本体とパイロットを接続し、感覚を同期させることで、本来の肉体を動かすように機体の操縦が可能となる。
だが、二面四臂という人間とはかけ離れた特異なフォルムのため、パイロットの感覚との同期が難しく、特に二つ目の顔から取得した外部情報の処理ができずに昏倒する事例が多発した。

また、機体が受けたダメージも痛覚としてフィードバックされる点も、搭乗を敬遠される要因となった。

炉心に関する考察

通常のキャバリアと比較して高い出力を持つ機体だが、その炉心については不明な点が多い。
解析の結果、機体発生当時に多くのキャバリアに採用されていたものと同型の炉心が搭載されていると判明したが、通常のものと比較して極めて高い出力が確認されている。
どのような原理なのかは、現在も判明していない。

    ―――新世界学園図書館書庫内『月刊ネバー・ミリタリー 20XX年6月号』より

+ 古いメモが挟まれている……
19XX年〇月日
実験中に機体の暴走を確認。同時に、周囲四キロ四方において停電。予備電力も稼働せず(後日、点検の結果異常なし。原因不明)
停電直前に計器では過去最高の出力を確認したと研究員が供述しているが、データは残っていなかったため真偽不明。



イオリ・カクトゥス

パーソナルデータ
名前 イオリ・カクトゥス
性別 男性
種族 多重人格者
生年月日 20XX年4月2日
年齢 17歳(2020年10月1日時点)
身長 159.1cm(2020年10月1日時点)
学園で一番 静電気が凄い



来歴

仮想人格を付与されることで、後天的に生み出された二重人格者。
現在は仮想人格側が肉体の主導権を持っている。

本来の肉体所有者である元の人格も消失していないが、表に出て来ることはなく、イオリ以外には観測されていない。
イオリ曰く、「優雅で自堕落な生活をしている」とのこと。

人物

真面目な優等生。ただし、融通は利くし、適度に羽目を外したりもする。

表情の変化に乏しいが、これは生まれから感情表現が苦手なためであるが、あくまで表情として表現するのが苦手というだけで、人並みの感情は持ち合わせている。

半分趣味で園芸委員会に所属。
人の上に立ちたい性分では無いが、気づいたらいつの間にか委員長になっていた。
今の立場に執着は無いが、かと言って投げ出そうとも思わないので、職務には真面目に当たっている。

かなりの小食で、好物は果物。


戦闘面

戦闘における補助を目的に生み出されたため、基本的な力量は高い。
機械的な思考による判断力に優れていたが、人間的な感情を得たことで以前より鈍っている。

一方で、キャバリアに頼らない戦闘行為は苦手。
特にスタミナ面では少々難がある。




戦闘補助用仮想人格"IorI"


D-Ogre運用のために開発された仮想人格。
搭乗予定だった者の腕前は決して高いとは言えず、その腕を補うために開発された。

戦闘補助のみを念頭に生み出されたため、当初は自我が薄かったが、付与された搭乗者はそれを良しとはしなかった。
あらゆる体験をさせ、何度も他愛のない話を語り掛けた。
次第に仮想人格は戦闘以外のことにも興味を持ち始め、それらを理解し、正しく一人の人間としての人格を得た。

開発元は『Go-Rin』
主にAIなどの開発を手掛けた新興ベンチャー企業。
"IorI"の開発に成功したものの、その後に開発した商品は鳴かず飛ばずで、とうとう破産。
今となっては名前を憶えている者も少ない。
当時の社員は他の企業に移籍したものの、"IorI"の開発者にして経営者の行方は知れない。

サポート用AIでは無く、搭乗者に人格を付与するという方法を取った理由。
また、そこまでして力量の劣る搭乗者を乗せようとした理由は今となっては分からない。

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最終更新:2020年11月19日 00:33