企業概要
企業名 |
新世界エレクトロニクス |
読み |
しんせかい・えれくとろにくす |
略称 |
新エ |
主な商品 |
キャバリア、キャバリア用ソフトウェア |
売れ筋キャバリア |
ERT-D011〝クウェイル〟 |
売れ筋ソフトウェア |
New Bible12 |
売れ筋武装 |
ERT-D403/EP〝ファルコン〟 |
クロムキャバリアの生産、およびOS開発を中心に行う企業。
元はコンピューターソフトの開発から躍進した新世界システムという名の企業であり、キャバリアのOS開発を主に行っていた。
会社が拡大してからは自社工場を建造してハード開発にも乗り出し、社名を新世界エレクトロニクスと改めている。
自社統一規格を採用しており、整備性とオプション拡張の容易さが売りで、手堅い品質を持つが、他社製品との噛み合いの悪さや融通の利かない仕様から、自由なカスタマイズを行いたいユーザーの受けは悪い。
生産しているキャバリアはブランド志向でスポーツカーのような方向性が多く、「アウトローにはなれないが優等生としては行儀が悪い」という評価。
基本的には製品として堅実な性能のパーツが多く販売されているが、研究開発部には少々エキセントリックな武装開発を行う動きもあるらしい。
実際のところ、多くの利益を生み出しているのは多角経営化した後の家電部門であるという説もあるが……。
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新世界エレクトロニクス製プラズマ・ビーム兵器のテクノロジー |
新世界エレクトロ二クス製のプラズマ・ビーム兵器は、一般流通しているBSグラビティガンの理論をベースに開発されている。
エネルギーインゴットと同質の素材を気体化した『エナジー・ミスト』を圧縮、超高温状態でプラズマ化して出力したものを、小型重力制御装置で刀剣やバリア状に形成する。
この際、縮退状態となったエナジー・ミストは限定範囲に対して斥力場を形成する性質があり、これによってプラズマブレードによる実体剣とのつばぜり合いや、プラズマシールドによる実体弾の防御が可能となっている。
このエナジー・ミストはエネルギーインゴットないしそれに代替するエネルギー源が尽きない限り生成可能であり、エネルギー効率さえクリアすれば弾薬よりも運用コストの低い射撃武装等への利用が期待されるが、〝スラッシュ〟等のエナジー・ミストを射出せずその場で熱して溶断するような格闘武装はともかくとして、射撃武装としては現状はエネルギーインゴットの消費を考えるに燃費の良い武装とは言い難い。
現在はこの技術をさらに推し進め、ロケット、ジェット推進に代わる新型の推進技術に転用する研究が行われている。
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販売キャバリア
ERT-D001〝エイプス〟
新世界エレクトロニクス製の市販キャバリア、記念すべき第一号。
現在の方向性が嘘のような模範的汎用機で、クセがなくどんなパイロットでも扱いやすい。
流通当初は直営店で手厚いサポートが受けられることから好評を博したが、個人経営の修理工場に持ち込まれ始めると、設計の8割以上が㈲メルヘンの〝ピーターパン〟と類似していることが判明。
ほどなくして新世界エレクトロニクスは本製品を販売中止している。
また、同社製共通アタッチメント規格はこの機体の時点で採用されているが、現在ネバーランドに流通している規格との変換コネクタを噛ませたものである。
このため、ディープな新世界エレクトロニクスユーザーはこのエイプスの在庫を求め、変換コネクタを引っぺがして利用する、通称〝毛皮剥ぎ〟と言われる行為が横行しており、新世界エンジニアは発狂している。
ERT-D004〝ディンゴ〟
新世界エレクトロニクス製として最も普及している汎用量産型キャバリア。
オーソドックスな人型のシルエットを持ちながら、オレンジ色の流線形の装甲、耳状の収音センサーが特徴。
素体スペック的には同グレードの量産機の中で突出したものではないが、高性能なセンサー系と、そこから収集した情報を即座に機体制御に反映するOSによって、特別なオプションを付けずとも広い環境に適応し、柔軟な作戦行動を可能とする。
もちろん同社製のあらゆるパーツを短時間で換装できるコネクタも搭載しており、拡張性も高い。
腕に覚えがあるパイロットが駆ればクロムキャバリアとも遜色ない性能を発揮するが、量産機としては高めの価格、高水準ながら無難な性能、パッケージとして完成されているので装備を盛るのはともかく削る方向での調整がしづらいなど、ある程度キャバリアを自分で弄れる玄人パイロットからのウケは悪い。
素では使いやすいが細かく弄りづらい、という評価になるだろう。
ERT-D006〝ネオンテトラ〟
造船メーカーと共同開発された水陸両用キャバリア。
流線形のシルエットと、丸みを帯びた大きめの水中用センサーを搭載した頭部が特徴的。
全身に〝フィレット〟と呼ばれる特殊な装甲を搭載しており、水中ではこの装甲の高速振動によって機敏な機動を行う。
この振動装甲は水中機動を目的としたものだが、副次的に実弾への高い防御性と、至近距離で格闘に転用した際の強襲適性を有しており、共通アタッチメントを利用して四肢のみを本機の物に代え、格闘機を作るユーザーが少なくない。
ERT-D007〝シルバーバック〟
陸戦用の重キャバリア。
幅広型の巨躯に比例した最大積載量と搭載スペースの広さにより、多数の武装を搭載可能。
機動性の低さを逆手にとった厚い積層装甲により高い防御力を誇る。
また、機敏な動きは苦手だが、脚部に装備された履帯によって悪路でも高い走破性を発揮することができる。
アセンブルにより拠点防衛用の砲撃仕様か、逆に拠点強襲用の突撃仕様として運用されることが多い。
ERT-D010〝レッドリンクス〟
対オブリビオンマシンの格闘戦を前提に開発された白兵戦用キャバリア。
関節の運動性を確保するためのスライド機構を備えた特殊な装甲配置。
及び、同社製格闘支援プログラムに対応した、強化型駆動フレームを有している。
近接戦闘を主眼においているため、キャバリアの操縦に熟達したパイロットが求められる上級者向けの機体といえる。
その柔軟な運動性が評価され、密林や市街地でのゲリラ戦を想定した〝マッドリンクス〟と呼ばれるバリエーション機がリリースされている。
しかしゲリラ戦での運用という目的状、現地調達の機材を組み込めなければ意味がなく、マッドリンクスには泣く泣く〝エイプス〟同型の互換アタッチメントが採用されている。
ERT-D011〝クウェイル〟
同社製初の、安定した飛行能力を有する高速、空中戦闘用キャバリア。
新開発の軽量装甲材と、大出力ロケットスラスター、そして慣性制御プログラムの実用化によって、極めて高い機動性を発揮する。
大陸間を移動する飛行船の護衛用として開発されており、その航行速度に合わせた長時間の飛行、ホバリングが可能。
安定した滞空と戦闘力の両立に成功しており、本機はシルバーバックと並ぶ新世界エレクトロニクス製の傑作キャバリアであると評価されている。
ERT-D012〝マーチヘア〟
高性能なセンサーユニットと、設置状態での安定性を追求した長距離狙撃用キャバリア。
天体望遠鏡用技術を転用した超高精度の光学カメラ。
及び極めて高速かつ複雑な弾道計算能力を持つ制御システムが搭載されている。
脚部が特異な構造になっており、姿勢制御を確実にするためのスパイクユニットと、上半身を常に同角度に保つための高精度なサスペンションを有する。
この脚部構造の関係上、陸路を素早く移動することは不得手とするが、その気になれば大陸間弾道弾の運用すら可能な、まさにキャバリア型の移動砲台と言える。
ERT-D021〝ブルーテイル〟
前述の〝クウェイル〟の正当発展機として開発された、空中戦用キャバリアのニューモデル。
クウェイル以上の高性能化に成功したが、操作性はよりピーキーな方向に向かっている。
詳細は当該項目参照。
ERT-DXXX〝スワロウテイル〟
未発表。
V.ERT-EX000〝ヴァーテックス〟
試作機。のちに以下の形で販売される。
V.ERT-EX021〝ブルーテイル・エクス〟Distribution model
新世界エレクトロニクス初の可変量産機。
アイオライト・セプテンバーの試作型を元に流通モデルにした機体で、リミッターの最適化や操作性の向上、バランサーの調整による安全性の見直しが行われている。
結果としてNWCに出展されていた新型機、仮称「ヴァーテックス」の正式な流通モデルということにもなっている。
アイオライト機との差異として
- 動力が偽神兵器ではなく新型大容量エネルギーインゴット構造材「積層インゴットブロック」
- 攻撃ドローン「ERT-EX306/EP〝オーディンサイド〟」の制御補助システムを搭載
- 身体に危険が及ぶレベルのGがかかる挙動にはリミッターが作動する
- 変形をオートパイロット制御可能。
という点がある。
特に動力はプラント共通資源であるエネルギーインゴットとなったが、従来機よりもはるかに大容量のインゴットを搭載できる構造材「積層インゴットブロック」を採用したことで、無尽蔵とは言えないものの、非常に高い機体出力を実現した。
最大の特徴である戦闘機形態「スカイクルーザーモード」への変形機構を持ち、新世界エレクトロニクス製品はもちろん、他社製の武装も新型コネクタで搭載可能と、まさに従来機とは一線を画す性能を実現している。
難点は価格、ランニングコストともに元型機であるブルーテイルの3倍近く掛かるということ。
そしてそれだけの価格を出して自殺志願とも言える空戦型キャバリアに乗りたい酔狂者がいるのか、ということであるが、何か割と売れたので今後ハイブランド志向にさらに磨きがかかることが社内で懸念されている。
R.ISE-R01〝ライザーワン〟
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未開発。 |
新世界エレクトロニクス、キャバリア開発部において極秘情報扱いとなっているコンセプトモデル。
2020年現在は設計図すら存在しておらず、単なる技術仮説モデルでしかない。
従来型の同社製品であるERT=Extraordinary Rescue Tools(特別救護装備)とは運用目的が異なっており、型番にはR.SIE=Recapture of Innocent Sky Era(安全航空時代奪還事業)が割り当てられている。
これは本機が「商品」ではなく、対ホーリーグレイルを念頭に置いた新世界エレクトロニクス社の「事業」そのものピースであることによる。
同じく、従来機は製造番号にD=Distribution model(流通モデル)とE=Experiment model(試作モデル)の頭文字が割り当てられていたのに対し、本機はR=Resolution model(解答モデル)とされている。
即ち、ヴァーテックスが商品としてのハイエンドモデルであるのに対し、こちらは新世界エレクトロニクスにおける集大成を成す技術実証機である。
これらの頭文字の羅列から、開発部では仮称として「ライザーワン」と呼ばれている。
本機を構成する要素には「推進制御演算機ソウルボードエミュレーター」や「高度予測式管制機エクスブレイン」、「×××××××××××システム」などの従来のキャバリアには見られない画期的な装置群が挙がっている。
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しかし新旧世界争奪戦にて、皮肉にも本機の完成系と言える機体が仮装空間において確認された。 |
R.ISE-R01α〝フェアリーテイル〟
旧世界学園において「ありえたかもしれない可能性」が作り上げた完成形。
ERT-D021〝ブルーテイル〟をベースとして開発された機体であり
「推進制御演算機・ソウルボードエミュレーター」
「高度予測式管制機・エクスブレイン」
に加え、それらを100%稼働させた殺人的な加速に耐えうる身体能力と複雑な管制システムに耐えうる強化脳を備えた、専用パイロットとしてのアンサーヒューマン
「寄生体融合型強化兵・デモノイドヒューマン」
の三つの要素によって性能を発揮する。
人造サイキックウイングによる事実上無限の加速力。
圧倒的な出力が生み出す次元歪曲による量子テレポート。
高精度演算機とパイロットの処理力が制御するホーミングレーザーの大火力。
もし現実に完成していれば、新世界学園の空を取り戻すための決め手となった機体だっただろう。
しかしながら、現在新世界学園においてはフェアリーテイルを完成させるための最後のピースであるパイロットが存在していない。
フェアリーテイルプランは正真正銘の「お伽噺」となってしまったのである。
結果、新世界エレクトロ二クスは「αプラン」と呼ばれる本機の建造計画を廃棄。
「ξプラン」への移行を決断し、今に至る。
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V.ERT-EX022〝メテオメイカー〟
2022年7月現在、企画書のみが確認されている。
従来型キャバリアの常識から完全に剥離したコンセプトを持つ。
販売ソフトウェア(サンプル)
New worlds PRO
極めて高性能なキャバリア用制御OS。
初心者でも分かりやすいインターフェースに加え、上級者向けの設定カスタマイズも自由度が高い。
サイキックキャバリア、オブリビオンマシン、非人型キャバリアにも幅広く対応し、形状の違う機体もまとめて同じ感覚で制御が可能。
最大の売りはキャバリア動作のマクロ記録機能と、それによる豊富なショートカット登録、呼び出し機能。複雑なマニュピレータや照準操作、空中マニューバなども細かくショートカット登録が可能で、自分に馴染む戦闘環境を実現する。
また、この機能をOFFにし「シームレスモード」に切り替えることで、通常ある程度はプログラムに従って動くキャバリアの動作を、マニュアル操作によって自由度の高い制御が可能となる。反面、操作及び管制が極めて複雑化するため、実質的にはアンサーヒューマン専用の高機能動作モードと位置付けられている。
このOSの高性能さと互換性の高さが新世界エレクトロニクスの躍進を産んだと言っても過言ではない。
が、ハード開発に乗り出してからの商品はブランド志向を一層強めており、NWPROだけが手放しで褒められる唯一の商品という意見もある。
New worlds light
上記OSの廉価版。キャバリア用の入門用制御OSという位置づけでもある。
ライトユーザー意識でリデザインされ、フラットデザインのスマートなインターフェースで直感的に操作できるため、初心者も安心。
ロールオーバーで表示されるガイドやヘルプ機能を集約したデスクトップマスコットなども完備。
プロパティを弄って有用な機能をうっかりオフにしても、機能オフのまま起動すると警告ポップが表示されるため安心。
アプリケーション起動時のウェイトエフェクトを排するなど軽量化に勤めた仕様で快適な動作を実現しており、マシンスペックによってはPRO版よりも快適だろう。
下記ベクトルマスターやIn fighterなどの、PRO版だとプリインストールされているソフトがこちらは別売りなのも注意。
ネバーランド内の通信網につないでいればその場でライセンスを購入可能なので、利用されたし。
PRO版に搭載されている高性能ファイアウォールがない代わりに自動アップデートは頻繁に行われているためセキュリティに強いが、アップデートの適用にはOS再起動が必要なため、出撃前に済ませておくことにも注意。
なお、プリインストールのウイルスソフトは
機印良品開発の製品であり、他社製品をウイルスと認識するため、自由なカスタマイズを求めたいユーザーもPRO版推奨である。
(なおVer7.3のアップデートにて「メニューボタンがホーム画面上にあるのがスマートじゃない」という問題が判明したため、画面端右上にカーソルを合わせることでメニューボタンがポップするレイアウトとなり、よりスマートなインターフェースを実現したが、旧版ユーザーからの評価は割れている)
New Bible12
キャバリア制御用プログラムのコーディングエディタ。
テンプレートが充実しており、初心者からプロフェッショナルまで比較的扱いやすい。
保存ファイルの拡張子が独自(.nb)なので他社製品で動作させるには別途変換が必要となる。
ベクトルマスターEV
直感的なコントロール感の機動制御ソフト。
高速飛行時の機体制御に長けており、シミュレータとしても使える。
コックピットの居住性、耐G制御は別計算となるため別途制御ソフト、システムを用意する必要がある。
Barrage Logic Controller2
多チャンネルで複数のユニットを管理可能な火器管制、弾道計算ソフト。
電波誘導、光派誘導、CLOSなど多数の照準方式に対応してる。
サイキックキャバリア、オブリビオンマシンなど独自の力学が適用される射出兵器においては
別途計算式を入力し拡張する必要がある(New BibleシリーズとLoopholeの併用を推奨)。
In fighter
学習性の高い格闘動作制御ソフト。
モーションキャプチャに対応しており、人体に近い構造の機体であれば容易に格闘技を行わせることもできる。
四脚機などで二脚用格闘プログラムを走らせると不具合を起こすので注意。
Oracle
Loophole5
キャバリア用OS向けのパッチやプラグインを適用させるためのフレームワークソフト。
対象フォルダ内のどこかの階層に日本語が含まれていると動作しないため注意が必要。
代表装備(サンプル)
シリアル100番台シリーズ……携行型実弾兵装
ERT-D105/RS-A〝ウッドペッカー〟
『キツツキ』
マニュピレータで保持するクロムキャバリア用ライフル。
比較的軽量で取り回しに優れる。
加電圧式弾速変更バレルを採用しており、一丁で多くのレンジに対応可能であることが特徴。連射性に優れているが集弾性能に劣る速射モード、威力と貫通性及び射程に優れるが連射の効かない高出力モードを使い分ける。使用弾頭は25㎜完全被甲弾。
同社製コネクタのない機体で扱う際はメンテナンスハッチを開いて物理作業でチャンネルを切り替えないとモード切替が行えない点に注意。
ERT-D106/RS-A〝アルバトロス〟
『アホウドリ』
クロムキャバリア用100mm携行榴弾砲。
砲身を折りたたんでバックパックに懸架し、使用時には両腕のマニュピレータと腕部アタッチメントに接続して保持する。機体制御演算ソフトを弾道計算に転用した新世界エレクトロニクス製のOSとの連動照準制御による命中率と、直撃すればクロムキャバリアを一撃で撃墜することも可能な威力を誇るが、射撃時の反動の大きさ、両腕を塞ぐことと大重量による取り回しの悪さから使用する機体を選ぶ。使用弾頭は100mm仮帽付徹甲弾。
ERT-D107/RS〝ピジョン〟
『ハト』
携行型のキャバリア用サブマシンガン。
反動抑制機構が優れており、サイズのわりに集弾性が高いのが特徴。
新世界製OSとのリンクがあればより迅速かつ正確な照準補正プログラムに対応できる。
マニュピレータで保持するだけの銃器なので他社機でもサイズさえあれば運用可能。
その際は照準補正を機体の腕部制御で行う必要があるが、それを差し引いても小型軽量である点からサブウェポンとしての評価は高い。
余談だが、そのネーミングから「豆鉄砲」と揶揄されるレビューを目にした開発担当がレビューフォームに直に反論を書き込んだ珍事があった。
シリアル200番台シリーズ……固定式実弾兵装
ERT-D206/RS-S〝サンドパイパ-〟
『イソシギ』
ウェポンベイに搭載される小型熱センサ式追尾ミサイルユニット。
火力は控えめだが総弾数に優れる。搭載されるミサイルはキネティックホーミング弾頭であり、予め機体側で予測された目標の軌道に合わせ、従来の追尾ミサイルよりも鋭角な軌道を描く。高級弾頭であるためコストパフォーマンスという面では良くない。
ERT-D207/RS-B〝キングフィッシャー〟
『カワセミ』
バックパックに接続される大型ミサイルユニット。
クロムキャバリアのオーバーフレームを吹き飛ばすことを目的に作られた不燃性圧縮ガスが充填された弾頭であり、着弾しても周辺に延焼しない特徴を持つ(対キャバリア戦に限れば)パイロット非殺傷目的の兵器である。弾頭部に搭載されたエンゲージ・アイは簡易的なカメラユニットであり、敵機をロックオンすると映像認識を行いながら「目で追う」ように追尾する上、射出後はある程度の軌道制御がコックピット側で可能であるが、弾速が早いために自由自在というわけにはいかない。
ERT-D208/RS-B〝スターリング〟
『ムクドリ』
各部ハードポイントに接続可能な多弾頭マイクロミサイルランチャー。
3連装発射管で、電波ホーミング式の小型弾頭を最大21発装弾可能。
「とにかく弾幕を張る」ことを目的とした装備であり、1発の火力は低い。
都合上、背部装着装備の記号である-Bを割り振られているが、特に装備箇所を選ぶものではない。
発射制御をランチャー側で行うため、制御系統に命令信号さえ送れれば発射できる点から、珍しく同社製品の中では他社機との兼ね合いが悪くない売れ筋商品。
(OSによっては誘導信号の変換が必要。また、同社規格ハードポイントの接続を前提としているため、既成のジョイントを取り外すか切り落とすかして接続する必要がある。仕様外の運用であるため、公式のサポートサービス適用から外れることに注意)
シリアル300番台シリーズ……光学、特殊力学兵装
ERT-D302/BX-A〝スラッシュ〟
『ツグミ』
シンプルだが堅牢な作りのプラズマエネルギーブレード。
新世界エレクトロニクスのリリース製品の中でも比較的早期にリリースされたもので信頼性が高く、最大出力で10mほどの光刃を展開し、5m幅の鉄塊を溶断することができる。
ERT-E312/BXS-A〝ハウリングホーク〟
『タカ』
試作型携行荷電粒子兵装。
機体腕部を手甲のように覆う形で装着される爪状の武装であり、開発上の名目は小型ビームガンであるが、その実態は腕部に供給される機体エネルギーを自在に出力する解放型ビームジェネレータである。
爪状のプレートを稼働させることで出力するビームの収束をコントロールでき、ある程度の射程を持つレーザー状から扇形の衝撃波、簡易的なビームシールドとしての使い方も可能。爪状プレート部から発生する斥力フィールドによってビームの形状を制御しているが、このフィールド自体が副次的に破壊力を持つ反面、消費エネルギーの多さ、オーバーヒートの危険性が高いなど洗練されていない部分が多く、また構造的欠陥として連続使用で自機の腕部を破損する恐れが大きく、正式採用には至っていない。
ERT-D320/BS〝カサウェアリィ〟
『ヒクイドリ』
大型長砲身の高出力荷電粒子ランチャー。……兼、SFS(サブフライトシステム)。
ERT-D106が大型、大重量による取り回しの悪さから、共通規格であっても軽量機で扱えなかったことによる不評を受けて開発された高威力砲撃兵器である。
本装備は銃本体にエネルギーカートリッジを搭載することで、機体を選ばず大火力のビームを発射することが可能であり、同社製武装の中では特筆して互換性が高い。
そういう設計上、結果として大型化を招いたが、実体弾を装填する必要がないため見た目以上に軽量である。
また、本装備は銃本体に推進スラスターを搭載するという新機軸の発想により、むしろ装備した機体の機動性を底上げするものとして開発されている。
総合的に見れば火力、機動力の両面を強化する複合強化ユニットとして優秀な装備と言えるだろう。
欠点は二つあり、一つは大型故に構えた際の射角が制限されること。
もう一つは運用にあたってエネルギーの他に推進剤を消費するため、単一武装としては明らかに燃費が悪い点であり、コードネームは「ヒクイドリ」を意味するものだが、ユーザーからは「カネ食い鳥」の不名誉な蔑称がつけられている。
シリアル400番台シリーズ……性能向上オプション
ERT-D403/EP〝ファルコン〟
『ハヤブサ』
バックパックに接続される高出力ロケットブースター。
高い加速性能と燃費の良さを両立しており、長距離移動からそのまま高速戦闘に移ることを可能とする。
腕部パーツと共通規格を持つフレキシブルアームによって接続されており、ある程度自由に推力方向を動かすことが可能。広い可動域によって最大出力で逆噴射をかけ旧ブレーキに転用することもできるが、基本的にはOSによるロックがかかった挙動であり、仕様外運用によってパイロットに負傷が生じても補償対象外であることに留意されたい。
ERT-D409/EP〝ロックバード〟
『ロック鳥』。
キャバリアのアンダーフレームにアームで接続し、背負う形で装備されるサブ・フライトシステム。
装着時のシルエットは、キャバリアに大きな三角凧を背負ったような物となる。
飛行船の護衛戦を想定して開発された大型フライトユニットであり、陸戦型キャバリアにも安定した浮遊能力を持たせることが可能。大型故に長時間の飛行が可能だが、バックパックではなく、あくまで「アームでアンダーフレームの胴を掴む」形で装着されるため、機動性の自由度は高くない。しかしこの接続形態によって、同社製では珍しく「コネクタによる接続が必要ない」という特徴を持つ。
あくまで飛行船周囲を浮遊しての護衛戦、もしくは図体に物を言わせた火器積載量を活かす拠点爆撃に使用される。
長距離航行形態ではキャバリアを包むように半格納状態にし、ステルス戦闘機から足が生えたようなシルエットとなる。
売れ筋ではあるが、空戦から地上戦に以降する際に本機を切り離し、そのまま敵に特攻させるユーザーが少なくなく、設計者の激怒が一周回ってミサイル積載量を増やした「モデルカミカゼ」なる後期型がリリース。飛ぶように売れた。
ERT-D411/EP〝オウル・アイ〟
『フクロウ』
増設型の暗視対応・狙撃用センサーカメラ。
メインカメラと切り替える形で使用されるが、同社製OSであればマルチウインドウ方式で狙撃視点と本体視点を同時表示して使うことができる。
専用ソフトウェアがセットであり、暗視モードでもカラーフィルタを適用して日中と同様の視界確保が可能。
最大ズームでの有効視界は天体望遠鏡クラス。理論上は衛星軌道上の対象を狙撃することも可能だが、セールスコメントにはそういう旨は載っていない。
同社製ライフルとの連動により高い狙撃能力を獲得でき、他社製ライフルを用いても(連動機能が使えないとはいえ)その強力な視界ズーム性能は有用と言える。
確保した視界を活かせる高精度の射撃武装が、新世界エレクトロニクス製品の他に在ればの話だが、とは開発者の言である。
ERT-E424/EP〝スケアクロウ〟
『カラス』
バックパックに接続される光子エネルギー推進システム。
キマイラフューチャー渡来の技術であるゲームデバイスを転用したシステム上で、新世界エレクトロニクス製の人格エミュレータを稼働することで生成される、疑似サイキックオーラを推力に使用している。
(上記の都合上、本パーツを制御するためにはサイキックオーラを展開可能な高度疑似人格を持つ専用の制御OSが必要である。ただ、仕様上問題なく構成されているはずの人格プログラムが時折想定外の挙動を取る現象があり、そもそも実用化は疑問視されていた)
推進剤を消費せずに加速できるのが最大の特徴で、理論上は稼動限界時間が存在しない。
フォースオーラによる力場形成を推力に使用しつつ、機体の耐G制御にも利用しており、高速かつ機敏な機動を実現しているほか、理論上はパイロットにかかる負担も同時に軽減されるため、推進剤を使用しないその性質から、理論上は直線起動であれば無限に加速し続けることが可能である。
その性能から、ゆくゆくは同社製キャバリアの標準的な推進システムを担う筈であったが、起動実験を行った際に発生した余剰エネルギーが実験場の路面を溶解させる事故が発生し、製品化は見送られた。
熱意ある開発部によって未だに運用実験が行われているが、加速時に想定以上の余剰エネルギーが発生することによる周辺施設や僚機の破壊、また制御OSの起動時に想定されていない絶叫のようなエラー音が鳴り響く現象が相次いでおり、未だに実用の目途は立っていない。
しかしソフトウェア開発においては歴史を持つ新世界エレクトロニクス社のスタッフが日夜研究開発を行っており、何れは推進剤の補給問題を解決する、まさに〝夢の翼〟として完成する日も遠くはないだろう。
V.ERT-EXシリーズ……スペシャリストモデル
V.ERT-EX000 ヴァーテックス
新世界エレクトロニクス肝入りの新型キャバリア。
従来のキャバリアよりも高水準の性能と価格帯を意識した最高級モデルという位置づけである。
(
Justitia Ind.を意識してる? さぁ……)
本機は種別としてはクロムキャバリアであるが、コンセプトとしては科学制御によるサイキックキャバリアの再現を掲げている。
新世界エレクトロニクスのエナジー・ミスト技術を発展させたプラズマ・ビームテクノロジーによる、光学、熱力学兵器の運用を行う想定の設計となる予定だ。
新開発されたアンダーフレーム「キメラテックアンダー」は関節構造とEPバイオニューロンの採用によって高い柔軟性と運動性を獲得しており、新素材「積層インゴットブロック」からなる稼働時間延長、剛性も併せ持つ。
さらに、従来型の新世界規格マルチプル・コネクタと国際標準規格の武装コネクタを併用可能な「ヴァリアブル・コネクタ」を採用予定。
なんと他社製の武装を無改造で運用可能となる予定である。
ヴァーテックスは今後展開されていくV.ERT-EXシリーズのひな型と言える機体であり、今後は本機をベースとした特化機のリリースも予定されている。
部長、NWCまでにできるのが展示看板の作成だけだからってどんだけ性能アピールしても、やっぱり本体価格がブルーテイル5機分はまずいですよ……この辺り何とか胡麻化さないと性能に目向けられる前にヒかれますよ……。
そりゃ販売時に本体価格引き上げとかできないですけど……やっぱロックバードの展示でお茶濁したほうが良いんじゃ……。
ERT-EX303/BX〝ガルーダ〟
新型プラズマビームブレード。ERT-D302〝スラッシュ〟の後継モデル。
単純な出力向上に加えて、柄の伸縮機構が追加され、槍状として使えるようになった。
価格的にも運用的にも、正直言ってヴァーテックスシリーズで現実的な需要が見込める数少ない商品である。
ERT-EX304/BXS-A〝ヴィゾーヴニル〟
腕部ビームシールド。ERT-D312〝ハウリングホーク〟の製品版。
アイオライト機のブルーテイルにて運用試験されていた物の一般販売モデル。
腕部に装着し、腕を覆う形で展開されるビームシールドであり、新世界エレクトロニクス製ビーム兵器の持つ斥力場を使った防御フィールドを形成するために実弾兵器にも効果を発揮する。
試作型では出力上昇によりビームガンとしても使用可能だったが、製品版ではオミットされ、ビームシールド、およびビームスパイクとしての用途に限られる。
その代り、試作型で問題になっていた本体への負担が軽減されている。
また、新世界規格のコネクタと共通規格コネクタをバイパスする変換器が搭載されたが、このパーツの採用が発表ギリギリまで開発部で揉めるハメになったのは余談である。
ERT-EX306/EP〝オーディンサイド〟
機体各武装コネクタ部にマウントされるドローン機構を備えたサブスラスターユニット。
小型の「ハルウェル」が搭載されており、普段は装甲兼サブスラスターとして機体の姿勢制御に用いられるが、その性質上コネクタを埋めてしまうため、戦場で随時切り離せるようドローンとしての操作機能を備えている。
本ユニットのドローンとしての浮遊機構はあくまで戦場でのスムーズな武器換装を行うための物であり、制御もすべてマニュアルであるため、戦場で操作してRS-F浮遊自走砲のように使うことは想定されていないが、テストパイロットがリヒテンファッケル製キャバリア〝ハーヴェスター〟に搭乗した際の経験から出した要望により、本当に〝一応〟程度の威力を持つビームガン、およびキャバリア用ブレード程度の硬度が備えられた。
V.ERT-EX400〝キメラテック〟
新世界エレクトロニクス製、新型アンダーフレーム。
年末の企業合同展示会に間に合わなかったが、ようやくアンダーフレームだけ完成した。
本装備最大の特徴は、キャバリアの「非人型形態」への変形を可能にする新設計の関節構造である。専用のセッティングが必要ではあるものの、これにより本アンダーフレームを搭載したキャバリアは、より柔軟な環境への対応力を獲得する。
また、主な新機能としては、全身に他社製武装を無改造で接続可能な「ヴァリアブル・コネクタ」を搭載した他、光学兵器の使用に最適化されたエネルギーコンデンサ兼装甲材を成す「積層インゴットブロック」が挙げられる。
尚、本体価格はNWC展示時の5割増しでの販売となった。
ERT-EX401/EP〝ハルウェル〟
大型のウイング状新型ブースター。ERT-E424〝スケアクロウ〟の製品版。
EPサイキックウイングを科学的技術で再現しようとした装備である。
従来の推進剤を必要とせず、エネルギーインゴットないしそれに準ずる動力源さえあれば稼動できるため、機体の省スペース化と性能向上を実現している。
高性能、高出力、高機動力、低燃費と非常に良いことづくめのブースターであるが、本機のスペックは「上空を飛ばないなら必要ない」水準のものであるため、ファルコンの上位互換とは断言できない。
また、本体価格が一機につきブルーテイル一機ぶんという超高価格となってしまった。
型番ルール
ERT-(試作武器:E/正式採用武器:D)
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形式番号(携行装備100番台、固定式装備200番台、光学兵器300番台、オプションパーツ400番台)
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/公式のキャバリア兵器識別番号
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鳥、魚、動物の英語名
例:ERT-D101/RS〇〇〇〇
(商品化されている携行実体弾銃器類)
例:ERT-E401/E〇〇〇〇
(試作段階のブースターなどの強化兵装)
型番の意味
ERT=Extraordinary Rescue Toolsは「特別救護装備」を意味し、あくまでオブリビオンマシンからのパイロット救出を目的とした装備がコンセプトである。
ハイフンを挟んで記述されるDはDistribution model(流通モデル)であることを意味し、試作兵器にはE、すなわちExperiment modelの頭文字が記述される。
また、容易に付け替えられるオプションパーツではない機体構成パーツに便宜上番号を割り振る場合は
ERT-MT+2桁
で記述する。
資料
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設定管理:海老
最終更新:2022年07月04日 09:04